JP6319111B2 - 半導体素子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明はIII 族窒化物半導体からなる半導体素子の製造方法に関する。特に、III 族窒化物半導体と透明電極との間の歪みを緩和する方法に関する。
従来、III 族窒化物半導体からなる発光素子の製造方法においては、p層上にITO、IZOなどの透明電極の形成後に熱処理を行い、透明電極の結晶化を行っている。これにより、透明電極の導電性向上や光の吸収率低減を図っている。
特許文献1には、マイクロ波加熱によってp層と透明電極を優先的に加熱することにより、p層の活性化と透明電極の結晶化を同時に行うことが記載されている。
特開2014−154584号公報
しかし、熱処理により透明電極の結晶化が進むと、p層と透明電極との間に結晶構造の違いや格子不整合に起因すると考えられる歪みが生じ、その歪みによる光の吸収で発光効率を低下させていた。
また、透明電極の結晶化に適した熱処理温度は、p型活性化の熱処理温度よりも高いが、発光層への熱ダメージや工程の簡略化などを考慮して、p型活性化の熱処理と透明電極の結晶化の熱処理は通常同温で同時に行っている。しかし、その結果として透明電極の結晶化は十分に進んでおらず、導電性や透光性をさらに改善する余地があった。
そこで本発明の目的は、III 族窒化物半導体からなる半導体層と透明電極との間の歪みを緩和することである。また、透明電極の導電性や透光性をより向上させることである。
本発明は、III 族窒化物半導体からなる半導体層上に接して位置する透明電極を有した半導体素子の製造方法において、透明電極の形成後、窒素を含む雰囲気もしくは減圧下で間接抵抗加熱もしくは赤外線加熱による熱処理をして透明電極の結晶化を行う第1工程と、第1工程後、窒素を含む雰囲気でマイクロ波加熱することにより半導体層と透明電極との間の歪みを緩和する第2工程と、を有することを特徴とする半導体素子の製造方法である。
透明電極には、ITO(酸化インジウムスズ)、IZO(亜鉛ドープの酸化インジウム)、ICO(セリウムドープの酸化インジウム)などを用いることができる。特にIZOを用いる場合に本発明は効果的である。IZOは結晶化に適した温度が高いため、p型活性化と透明電極の結晶化を同時に行う場合にはIZOを十分に結晶化できなかったが、本発明を用いることでIZOを十分に結晶化することができる。
第2工程におけるマイクロ波加熱のマイクロ波の周波数は、たとえば0.9〜24.6GHzである。加熱時間は3〜30分間とするのがよい。温度については、100〜350℃とすることが望ましい。ただしこの温度はウェハの温度であって、実際の透明電極の温度ではない点に留意する。また、窒素を含む雰囲気ガスとしては、窒素ガスを単体で用いる場合の他、アルゴン、ネオン、クリプトンなどの希ガス、その他の不活性ガスを窒素に混合した混合ガスを用いることができる。
第1工程における間接抵抗加熱もしくは赤外線加熱は、温度については600〜800℃とすることが望ましい。また、窒素を含む雰囲気ガスとしては、窒素ガスを単体で用いる場合の他、アルゴン、ネオン、クリプトンなどの希ガス、その他の不活性ガスを窒素に混合した混合ガスを用いることができる。加熱時間は1〜20分間とするのがよい。また、減圧下で熱処理を行う場合には100Paとするのがよい。
第2工程の後、酸素を含む雰囲気で間接抵抗加熱もしくは赤外線加熱による熱処理を行い、前記透明電極の結晶化をさらに進める第3工程を設けてもよい。これにより、半導体層と透明電極との間に生じる歪みをより緩和させることができる。
第3工程における間接抵抗加熱もしくは赤外線加熱は、温度については400〜650℃とすることが望ましい。また、酸素を含む雰囲気ガスとしては、酸素ガスを単体で用いる場合の他、アルゴン、ネオン、クリプトンなどの希ガス、その他の不活性ガスを酸素に混合した混合ガスを用いることができる。加熱時間は1〜20分間とするのがよい。
本発明は、発光素子、pnダイオード、フォトダイオード、FET、HFETなどの各種半導体素子の製造方法に利用することができる。特に、発光素子の製造方法に利用するのが好適である。
本発明によれば、透明電極と半導体層との間の歪みを緩和させることができる。特に発光素子においては、歪みによる光の吸収を低減できる。また、透明電極の結晶化をより進行させて透光性、導電性をより向上させることができる。そのため発光効率を向上させることができる。
実施例1の発光素子の製造工程を示した図。 実施例1の発光素子の製造工程の一部フローを示した図。 マイクロ波加熱を行う時期と光出力の関係を示したグラフ。 透明電極15の吸収率の波長依存性を示したグラフ。 透明電極15の吸収率の波長依存性を示したグラフ。 透明電極15の吸収率の波長依存性を示したグラフ。
以下、本発明の具体的な実施例について図を参照に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
図1は、実施例1の発光素子の製造工程を示した図である。また、図2のフローチャートは、実施例1の発光素子の製造工程の一部(透明電極15形成前後)を示したものである。以下、図1、2を参照に製造工程を説明する。
まず、サファイア基板10を用意し、サファイア基板10を水素雰囲気で加熱して表面の不純物を除去した。次に、サファイア基板10上に、AlNからなるバッファ層(図示しない)を形成し、バッファ層上に、MOCVD法によってn型層11、発光層12、pクラッド層13を順に積層した(図1(a))。
n型層11、発光層12、pクラッド層13には、従来知られている種々の構造を用いることができる。
たとえば、n型層11として、サファイア基板10側から順に、nコンタクト層、ESD層、nクラッド層が積層された構造を用いることができる。nコンタクト層は、たとえば高濃度にSiがドープされたGaNからなる。また、ESD層は、たとえば、nコンタクト層側から第1ESD層、第2ESD層からなり、第1ESD層は、厚さ50〜500nmで表面に2×108 /cm2 以上のピットを有したノンドープGaN、第2ESD層は、厚さ25〜50nmのSiドープのGaNであってSi濃度(/cm3 )と膜厚(nm)の積で定義される特性値が0.9×1020〜3.6×1020(nm/cm3 )である。また、nクラッド層は、たとえばノンドープInGaN、ノンドープGaN、SiドープGaNを順に積層させたものを1単位として、これを複数単位繰り返し積層させた超格子構造である。
また、発光層12として、GaNからなる障壁層とInGaNからなる井戸層が繰り返し積層されたMQW構造を用いることができる。
また、pクラッド層13として、たとえば、MgドープInGaN、MgドープAlGaNを繰り返して積層させた超格子構造を用いることができる。
n型層11の成長温度は、nコンタクト層が1000〜1100℃、ESD層が800〜950℃、nクラッド層が800〜900℃である。また、発光層12の成長温度は、障壁層が800〜950℃、井戸層が700〜800℃である。また、pクラッド層13の成長温度は、800〜900℃である。
MOCVD法において用いる原料ガスは、窒素源として、アンモニア(NH3 )、Ga源として、トリメチルガリウム(Ga(CH3 3 )、In源として、トリメチルインジウム(In(CH3 3 )、Al源として、トリメチルアルミニウム(Al(CH3 3 )、n型ドーパントガスとして、シラン(SiH4 )、p型ドーパントガスとしてシクロペンタジエニルマグネシウム(Mg(C5 5 2 )、キャリアガスとしてH2 とN2 である。サファイア基板10の表面には、結晶性向上、クラック防止、光取り出し効率の向上などを目的として、凹凸加工が施されていてもよい。また、サファイア基板10以外にもSiC、Si、ZnO、スピネル、などの基板を用いることができる。
次に、pクラッド層13上に、MOCVD法によって、pコンタクト層14を形成した(図1(b)、図2のステップS1)。pコンタクト層14は、従来知られている任意の構造を用いることができる。たとえば、MgドープGaNからなる単層としてもよい。また、Mg濃度の異なるGaNからなる複数の層で構成し、pクラッド層13側から離れた層ほどMg濃度が大きい構成としてもよい。また、複数の層で構成する場合、最上層をMgドープInGaNとしてコンタクト抵抗の低減を図ってもよい。また、pコンタクト層14のMg濃度についても、従来と同様の範囲とすることができ、たとえば1×1019〜1×1021/cm3 とすることができる。
pコンタクト層14の成長速度は、低温で成長させることによるピットの発生を抑制するため、10nm/min以下とすることが望ましい。また、発光層12へのダメージ軽減、結晶性向上などの点からpコンタクト層14の成長温度は、900〜1100℃とすることが望ましい。
次に、pコンタクト層14上に、蒸着やスパッタなどによって、IZO(Znドープの酸化インジウム)からなる透明電極15を形成した(図1(c)、図2のステップS2)。透明電極15には、IZO以外にもITO、ICO(セリウムドープの酸化インジウム)、などを用いることができる。特に実施例1のようにIZOを用いるのがよい。IZOは結晶化に適した温度が、ITOなどよりも高く、450〜800℃である。IZOがこのような温度範囲となるようマイクロ波加熱を行うと、発光層12はそれ以上の温度に加熱されてダメージがある。また、発光層12にダメージがない出力でマイクロ波加熱を行うと十分にIZOの結晶化が進まない。しかし、以下に説明する実施例1の方法によれば、発光層12などへの熱ダメージなしにIZOの結晶化をより進めることができ、透光性、導電性をより高めることができる。
次に、間接抵抗加熱によりpクラッド層13およびpコンタクト層14と透明電極15を加熱し、pクラッド層13とpコンタクト層14のp型活性化と、透明電極15の結晶化を行った(ステップS3)。この熱処理は、減圧下、温度700℃で5分間行った。pクラッド層13とpコンタクト層14のp型活性化の熱処理と透明電極15の結晶化の熱処理を同時に行うのは、発光層12への熱ダメージ軽減や工程の簡略化などを考慮してである。この熱処理により、透明電極15はアモルファス状から多結晶状の結晶性に変化している。
なお、この熱処理の条件は上記に限るものではなく、圧力は常圧以下の範囲で行えばよく、加熱温度は600〜800℃の範囲であればよい。また、雰囲気は窒素を含むガス雰囲気でもよく、アルゴン、ネオン等の希ガスやその他の不活性ガスと窒素との混合ガスなどを用いることができる。また、加熱時間は1〜20分間であればよい。これらの条件であれば、pクラッド層13とpコンタクト層14のp型活性化を十分とすることができるとともに、透明電極15の結晶化を行うことができる。減圧下で行う場合には100Pa以下で行うとよい。また、間接抵抗加熱に替えて赤外線加熱としてもよい。赤外線加熱はたとえばランプ加熱である。
この熱処理により透明電極15の結晶化が進むことで、pコンタクト層14と透明電極15の結晶構造の違いや格子不整合に起因すると考えられる歪みが透明電極15に発生する。歪みは光を吸収するため発光効率を低下させてしまう。
そこで、歪みを緩和するために、以下のような条件でマイクロ波加熱を行った(ステップS4)。ウェハをSiウェハ上にセットしてマイクロ波加熱装置に導入し、窒素雰囲気でウェハに周波数5.8GHzのマイクロ波を照射して、3〜30分間、100〜350℃に加熱した。このマイクロ波加熱における加熱温度はパイロメータにより測定したSiウェハの温度の値である。本来的には透明電極15の温度を指標としたいが、その測定は困難であるため、Siウェハの温度で代用している。
なお、マイクロ波加熱における雰囲気は上記のような窒素雰囲気に限るものではない。雰囲気は窒素を含むガス雰囲気であればよく、アルゴン、ネオン等の希ガスやその他の不活性ガスと窒素との混合ガスなどを用いることができる。また、マイクロ波の周波数は5.8GHzに限るものではなく、0.9〜24.6GHzの範囲であればよい。より望ましい周波数は2.40〜5.88GHzである。また、加熱時間は5〜20分間とすることがより望ましく、加熱温度は100〜200℃とすることがより望ましい。
このマイクロ波加熱により透明電極15の歪みが緩和されるとともに、透明電極15の導電性や透光性が向上した。また、マイクロ波加熱の出力が弱いため、発光層12への熱ダメージは少ない。そのため、これによる発光効率の低下の影響はほとんどない。このように、歪みが緩和されて光吸収が低減され、透明電極15の結晶性向上で導電性や透光性が向上するため、発光効率の向上を図ることができる。
歪みが緩和される理由は、次のように推察される。前工程での熱処理により、透明電極15は多結晶状となり結晶粒が多数集まった構造となる。ここでマイクロ波加熱では、粒界(結晶粒と結晶粒の界面)が優先的に加熱される。その理由は不明である。そのため、pコンタクト層14側の透明電極15の原子は歪みが緩和される方向に再配列される。
なお、歪み緩和前の透明電極15の結晶化の熱処理についても、マイクロ波加熱で行ってもよいように思える。しかし、それは次のような問題がある。透明電極15の結晶化前と後では、マイクロ波加熱において同等に加熱するための条件が異なっている。これは、透明電極15の結晶化に伴いキャリアが発生し、マイクロ波はそのキャリアに作用するためである。そのため、透明電極15が部分的に結晶化した場合、結晶化した部分と結晶化していない部分とで加熱具合が異なることになり、熱勾配が発生する。その結果、透明電極15は均一に結晶化しないことになる。したがって、実施例1のように、透明電極15の結晶化の熱処理は間接抵抗加熱、その後の歪み緩和の熱処理はマイクロ波加熱と分けて行う必要がある。
次に、透明電極15をウェットエッチングによって所定のパターニングした後、透明電極15側から所定の領域をドライエッチングしてn型層11に達する深さの溝16を形成した。そして、その溝16の底面にn電極17を形成し、透明電極15上にはp電極18を形成した(図1(d))。なお、先に溝16を形成した後に透明電極15を形成するようにしてもよい。
その後、間接抵抗加熱による熱処理を行い、n電極17、p電極18をアロイ化してコンタクト抵抗の低減を図るとともに、pコンタクト層14と透明電極15の間の歪みをより緩和させた。この熱処理は、酸素雰囲気、圧力25Pa、温度550℃で5分間行った。酸素雰囲気で行う理由は、IZOの結晶性は酸化により向上し、光の吸収が低減されるためである。
なお、この熱処理は上記条件に限らない。圧力は常圧以下で行えばよく、加熱温度は400〜650℃の範囲であればよい。また、雰囲気は酸素を含むガス雰囲気であればよく、アルゴン、ネオン等の希ガスやその他の不活性ガスと酸素との混合ガスなどを用いることができる。また、加熱時間は1〜20分間であればよい。この条件であれば、pコンタクト層14と透明電極15の間の歪みをより緩和させることができる。より望ましい加熱温度は450〜600℃であり、より望ましい雰囲気は窒素雰囲気であり、より望ましい圧力は100Pa以下であり、より望ましい加熱時間は3〜10分間である。また、間接抵抗加熱に替えて赤外線加熱としてもよい。赤外線加熱はたとえばランプ加熱である。
n電極17、p電極18のアロイ化の熱処理と、歪みのさらなる緩和のための上記熱処理は、条件を変えて別々に行ってもよく、別々とする場合はどちらの熱処理を先に行ってもよい。
以上説明した実施例1の発光素子の製造工程によれば、pコンタクト層14と透明電極15との間の歪みを緩和することができ、歪みによる光の吸収を低減することができる。また、透明電極15の結晶性をより向上させることができ、導電性や透光性のさらなる向上を図ることができる。その結果、発光効率を向上させることができる。
次に、実施例1の発光素子の製造方法に関する各種の実験結果について説明する。
図3は、マイクロ波加熱を行う時期と光出力の関係を示したグラフである。縦軸は、実施例1の発光素子の製造工程においてマイクロ波加熱を行わなかった以外は同様にして発光素子を作製し、その発光素子の光出力に対して何%光出力が向上したのかを示している。光出力は、以下の3つの場合について検討した。1つ目は、pコンタクト層14形成後、透明電極15形成前にマイクロ波加熱を行った場合(比較例1)である。二つ目は、透明電極15形成後、間接抵抗加熱での熱処理による透明電極15の結晶化前にマイクロ波加熱を行った場合(比較例2)である。比較例1、2については、マイクロ波加熱の時期以外は実施例1と同様にして発光素子を作製した。3つ目は実施例1の場合であり、透明電極15の形成後、熱処理による透明電極15の結晶化を行い、その後マイクロ波加熱を行った場合である。
図3のように、比較例1の場合は光出力がおよそ−0.1%、比較例2の場合は光出力がおよそ−0.3%低下していた。比較例1、2は、間接抵抗加熱による熱処理前にマイクロ波加熱を行っているが、この場合発光効率にはあまり影響がないか、むしろ若干発光効率を低下させることがわかった。これは、マイクロ波加熱が歪みの緩和に影響していないと考えられ、透明電極15が優先的に加熱されていないためと考えられる。一方、実施例1の場合は、光出力がおよそ0.75%上昇していた。この結果から、間接抵抗加熱により透明電極15を熱処理した後、マイクロ波加熱を行えば、発光効率が向上することがわかった。間接抵抗加熱による透明電極15の結晶化により生じた粒界が、マイクロ波加熱により優先的に加熱され、歪みを緩和しているものと考えられる。
図4〜6は、透明電極15の材料であるIZOについて吸収率を測定した結果である。図4、5は、p−GaN上にIZOを形成した場合、図6はサファイア基板上にIZOを形成した場合である。また、図4、6のIZOの吸収率は、IZO形成後に窒素雰囲気で間接抵抗加熱による熱処理を行い、次にマイクロ波加熱を行い、次に酸素雰囲気で間接抵抗加熱による熱処理を行った後に測定した結果である。また、図5は、図4における酸素雰囲気での熱処理を省略した場合である。図4〜6において、比較のためマイクロ波加熱を行わなかった場合についての吸収率の測定結果も示している。また、図4〜6の間接抵抗加熱やマイクロ波加熱の条件は実施例1と同様である。
図4、5のように、p−GaN上にIZOを形成し、マイクロ波加熱を行った場合は、行わなかった場合に比べてIZOの吸収率が低下し、透光性が向上していることが分かった。また、図6のように、サファイア基板上にIZOを形成し、マイクロ波加熱を行った場合は、IZOの吸収率が変化していないことが分かった。なお、図6で吸収率がマイナスとなっているのは測定環境などの影響であると思われ、実質的にはほぼ吸収率が0と考えてよい。
IZOをp−GaN上に形成した場合とサファイア基板上に形成した場合とでは、結晶構造の違い等によりIZOの歪み方に違いが生じていると考えられる。そして、歪み方が違うために、p−GaNとIZOとの間の歪みに対しては緩和する方向に作用して吸収率を低減し、サファイアとIZOの間の歪みに対しては歪みを緩和せず吸収率が変化しなかったものと推察される。また、図4と図5を比較すると、酸素雰囲気での熱処理は、歪みをさらに緩和して吸収を低減する効果があると推察される。
[その他各種変形例]
実施例1では、p型不純物としてMgを用いたが、Mg以外にもZn、Be、Caなどを用いることもできる。特に活性化率の高さからMgを用いるのがよい。また、p型不純物以外にも不純物がドープされていてもよい。たとえばSiなどのn型不純物や、Mnなどの磁性を制御するための不純物である。
また、実施例1の発光素子は、n電極とp電極とを同一面側に設けたフェイスアップ型の素子であるが、フリップチップ型の素子や、基板リフトオフによって成長基板を除去したり、成長基板として導電性の基板を用いるなどして、主面に垂直な方向に導通をとる縦型の素子にも本発明の半導体素子の製造方法は適用することができる。また、pnダイオード、フォトダイオード、FET、HFETなどの発光素子以外の各種半導体素子の製造においても、本発明は適用可能である。要は、III 族窒化物半導体からなる半導体層上に透明電極を有した構造であれば任意の構造の半導体素子であってよい。透明電極と接する半導体層は、p型に限らず任意の伝導型でよく、n型やノンドープであってもよい。
本発明はIII 族窒化物半導体からなる発光素子などの製造に利用することができ、発光素子は表示装置や照明装置の光源として利用することができる。
10:サファイア基板
11:n型層
12:発光層
13:pクラッド層
14:pコンタクト層
15:透明電極
17:n電極
18:p電極

Claims (6)

  1. III 族窒化物半導体からなる半導体層上に接して位置する透明電極を有した半導体素子の製造方法において、
    前記透明電極の形成後、窒素を含む雰囲気もしくは減圧下で間接抵抗加熱もしくは赤外線加熱による熱処理をして前記透明電極の結晶化を行う第1工程と、
    前記第1工程後、窒素を含む雰囲気でマイクロ波加熱することにより前記半導体層と前記透明電極との間の歪みを緩和する第2工程と、
    を有することを特徴とする半導体素子の製造方法。
  2. 前記第2工程における前記マイクロ波加熱は、100〜350℃で行う、ことを特徴とする請求項1に記載の半導体素子の製造方法。
  3. 前記第1工程における前記熱処理は、600〜800℃で行う、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の半導体素子の製造方法。
  4. 前記第2工程の後、酸素を含む雰囲気で間接抵抗加熱もしくは赤外線加熱による熱処理を行い、前記透明電極の結晶化をさらに進める第3工程を有することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の半導体素子の製造方法。
  5. 前記第3工程における熱処理は、400〜650℃で行う、ことを特徴とする請求項に記載の半導体素子の製造方法。
  6. 前記透明電極は、IZOからなることを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の半導体素子の製造方法。
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