JP6318613B2 - 発光装置用リードフレーム又は基板に用いられるめっき液、並びに、それを用いて製造されるリードフレーム又は基板、及びその製造方法、及びそれを備える発光装置 - Google Patents

発光装置用リードフレーム又は基板に用いられるめっき液、並びに、それを用いて製造されるリードフレーム又は基板、及びその製造方法、及びそれを備える発光装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6318613B2
JP6318613B2 JP2013271070A JP2013271070A JP6318613B2 JP 6318613 B2 JP6318613 B2 JP 6318613B2 JP 2013271070 A JP2013271070 A JP 2013271070A JP 2013271070 A JP2013271070 A JP 2013271070A JP 6318613 B2 JP6318613 B2 JP 6318613B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silver
lead frame
light emitting
plating
emitting device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013271070A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015124427A (ja
Inventor
保夫 加藤
保夫 加藤
耕司 黒田
耕司 黒田
智恵 炭谷
智恵 炭谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nichia Corp
Original Assignee
Nichia Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nichia Corp filed Critical Nichia Corp
Priority to JP2013271070A priority Critical patent/JP6318613B2/ja
Publication of JP2015124427A publication Critical patent/JP2015124427A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6318613B2 publication Critical patent/JP6318613B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Lead Frames For Integrated Circuits (AREA)
  • Led Device Packages (AREA)
  • Electroplating And Plating Baths Therefor (AREA)
  • Electroplating Methods And Accessories (AREA)

Description

本発明は、発光装置用リードフレーム又は基板のめっきに用いられる銀又は銀合金めっき液、並びに、それを用いて製造される発光装置用リードフレーム又は基板、及びその製造方法、及びそれを備える発光装置に関するものである。
発光ダイオード(LED)に代表される発光装置は、照明や各種ディスプレイ、液晶テレビや携帯電話のバックライトなどの光源として、広く利用されている。これらの機器への発光装置の実装信頼性向上のため、リードフレームや各種基板上には、多くの場合、銀めっきが施される。
従来、発光装置用のリードフレームや基板に対して銀めっきを施すときに使用される銀めっき液は、トランジスタやICなど電子デバイス向けのリードフレーム用の銀めっき液が使用されているにすぎなかった。このような銀めっき液について、例えば特許文献1や特許文献2には、銀めっき膜を光沢化する光沢剤の製造方法が記載されている。また、例えば特許文献3及び特許文献4には、銀めっき膜のダイボンディング性やワイヤーボンディング性、生産性を向上するため、部分めっきできるように工夫された銀めっき液が記載されている。しかし、これらは、発光装置に求められる光反射特性について何ら検討されていないものである。
一方、発光装置の光取り出し効率の向上のため、例えば、特許文献5には銀めっき膜の結晶サイズを調整する技術、特許文献6には銀めっき膜の最上層に別の膜を形成する技術、特許文献7には銀合金めっきを利用する技術、が各々記載されているが、使用される銀めっき液は、何ら新規なものではなく、従来の銀めっき液にすぎない。
現在、発光装置のより高い光取り出し効率を実現するため、実装部材であるリードフレームや基板のリフレクターとしての性能向上が期待されている。しかしながら、従来の銀めっき液や銀めっき方法では、得られる銀めっき膜の反射率が向上することはあるものの、発光装置の実際の明るさの指標となる全光束が必ずしも向上しない、という欠点があった。
米国特許第2807576号 米国特許第3580821号 米国特許第4247372号 特開平05−222569号公報 特許第4367457号 特開2011−204790号公報
そこで、本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、従来に比べて発光装置の高い全光束が得られる銀又は銀合金めっき液を提供することを課題とする。
上記問題点を解決するために、本発明のめっき液は、発光装置用リードフレーム又は基板のめっきに用いられる、銀又は銀合金めっき液であって、0.1g/L以上15g/L以下のシアン化銀錯体と50g/L以上250g/L以下の電気伝導塩を少なくとも含有し、pHが8以上13.5以下であり、析出効率が0.5%以上50%以下であることを特徴とする。
また、本発明の発光装置用リードフレーム又は基板は、本発明のめっき液でめっきされた光沢度1.0以上の銀又は銀合金めっき膜を表面に備えること、若しくは本発明のめっき液でめっきされた波長450nm以上の光に対する反射率が90%以上の銀又は銀合金めっき膜を表面に備えることを特徴とする。
また、本発明の発光装置は、本発明の発光装置用リードフレーム又は基板と、そのリードフレーム又は基板に載置された発光素子と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の発光装置用リードフレーム又は基板の製造方法は、基体の表面に、電気めっきで厚さ0.1μm以上10μm以下の銀又は銀合金の下地膜を成膜したあと、本発明のめっき液を用いて、液温として15℃以上60℃以下、陰極電流密度として0.5A/dm以上30A/dm以下、めっき時間として3秒間以上3分間以下の条件で、電気めっきを行う工程を含むことを特徴とする。
本発明の銀又は銀合金めっき液は、発光装置用リードフレーム及び基板のめっきに適用することによって、発光装置の発光効率の向上及び発光装置間の発光特性の品質安定化を得ることができる。これにより、例えばLED電球や液晶テレビ用バックライト内の発光装置の搭載数を削減でき、省エネルギ−化とともに製造コストの削減が可能となる。また、発光装置間の発光特性のばらつきが抑えられ、製造歩留まりの向上が可能である。
<実施の形態1>
以下に、発明の実施の形態について説明する。但し、以下に説明する銀又は銀合金めっき液、発光装置用リードフレーム又は基板、及びその製造方法、及びそれを備える発光装置は、本発明の技術思想を具体化するためのものであって、特定的な記載がない限り、本発明を以下のものに限定しない。
本実施の形態において、発光装置用リードフレームとは、少なくとも発光素子が載置されるリードフレームのことをいい、好ましくは正極と負極になる対を含むリードフレームのことをいう。また、発光装置用基板とは、少なくとも発光素子が載置される基板のことをいう。この基板は、配線や回路が形成された、樹脂(繊維強化樹脂を含む)などのプリント基板、セラミック基板、フレキシブル基板などが挙げられる。
発光装置は、例えば、発光素子を、リードフレームや基板に、銀ペーストや樹脂などの接着剤でダイボンディングし、更に金線などでワイヤーボンディングし、樹脂などの封止部材で封止することにより、製造されることが多い。また、発光装置は、例えばLED電球や液晶テレビ用バックライトなどに搭載される際に、はんだリフローなどで実装される。
なお、発光素子は、蛍光体を効率良く励起可能な短波長光を発光できる観点において、窒化物半導体(InAlGa1−x−yN、0≦x、0≦y、x+y≦1)の素子が好ましいが、ガリウム砒素系半導体やガリウム燐系半導体の素子でもよい。発光素子の発光波長は、特に限定されないが、蛍光体の発光との混色関係や発光効率などの観点から、例えば400nm以上530nm以下が挙げられ、430nm以上490nm以下であることが好ましく、450nm以上475nm以下であることがより好ましい。蛍光体は、セリウムで賦活されたイットリウム・アルミニウム・ガーネット、ユウロピウム及び/又はクロムで賦活された窒素含有アルミノ珪酸カルシウム、ユウロピウムで賦活されたサイアロン、ユウロピウムで賦活されたシリケート、マンガンで賦活されたフッ化珪酸カリウムなどが挙げられる。封止部材は、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、又はこれらの変性樹脂やハイブリッド樹脂が挙げられる。また、発光装置用リードフレーム又は基板には、発光素子を包囲する包囲体が設けられてもよい。包囲体の母材は、エポキシ樹脂やシリコーン樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリアミド樹脂やポリシクロヘキサンテレフタレートなどの熱可塑性樹脂、又はこれらの変性樹脂やハイブリッド樹脂が挙げられる。これらの母材中には、充填剤又は着色顔料として、ガラス、珪酸カルシウム、チタン酸カリウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化珪素などの粒子又は繊維を含有させてもよい。包囲体は、トランスファ成形や射出成形、滴下(ポッティング)法により形成することができる。
このような発光装置の組み立て工程や実装工程を安定した品質で工業的に行うため、発光装置用のリードフレームや基板には、銀めっきが施される。このような銀めっきには、信頼性の高いダイ・ワイヤーボンディング性、安定したはんだ濡れ性、封止樹脂との高い密着性などの要求のほか、発光装置として高い全光束を得ることが求められる。しかし、従来の銀めっきは、上述のように電子デバイス向けのリードフレーム用の銀めっきとして開発されたものであり、高い全光束の要求を満たすように考慮されたものではなかった。
そこで、発光装置用のリードフレームや基板のめっきに用いるための銀又は銀合金めっき液を鋭意研究したところ、0.1g/L以上15g/L以下のシアン化銀錯体と50g/L以上250g/L以下の電気伝導塩を少なくとも含有し、pHが8以上13.5以下であり、析出効率が0.5%以上50%以下であるめっき液を用いて、発光装置用のリードフレームや基板に銀又は銀合金のめっきを施すことにより、従来に比べて全光束が飛躍的に向上した発光装置を製造することが可能になることを見出した。
このような効果が得られる詳細なメカニズムは、現状では定かではないが、本実施の形態の銀又は銀合金めっき液を用いると、めっき表面に特異な銀析出粒子が生成するため、近紫外〜可視域で高い反射率が得られ、発光装置として組み立てた後においても、反射率の高い反射膜としての機能を維持することができると推察する。
もちろん、本実施の形態のめっき液により得られる銀又は銀合金めっき膜は、信頼性の高いダイ・ワイヤーボンディング性、安定したはんだ濡れ性、封止樹脂との高い密着性などの従来の性能要求を満たすことができるものである。
本実施の形態の銀又は銀合金めっき液の銀源としては、シアン化銀錯体を用いる。シアン化銀錯体は、水溶液中で安定であり、析出電位が貴であるため、ワイヤーボンディング性の良い緻密な銀又は銀合金めっき膜が得られる。シアン銀錯体としては、工業的な入手のしやすさの観点から、シアン化銀、シアン化銀カリウム、シアン化銀ナトリウムから選ばれる少なくとも1種を含有することが好ましい。
本実施の形態の銀又は銀合金めっき液のシアン化銀錯体の濃度としては、0.1g/L以上15g/L以下が好ましく、2g/L以上10g/L以下がより好ましい。シアン化銀錯体の濃度が0.1g/L未満では、析出効率が低くなりすぎ、所望のめっき厚を得るために必要なめっき時間が非常に長くなり、経済的でない。一方、シアン化銀錯体の濃度が15g/Lを超えると、析出効率が高くなりすぎ、高い全光束が得られる銀又は銀合金めっき膜が得られなくなる。
本実施の形態の銀又は銀合金めっき液の電気伝導塩は、水溶液で電気伝導性を有するものであれば、特に種類は問わないが、工業的に安定して使用することや経済的に銀又は銀合金めっき液を製造するために、シアン塩、りん酸塩、硝酸塩、クエン酸塩、酒石酸から選ばれる少なくとも1種を含有することが好ましい。その他、可溶性有機酸塩なども好ましい。また、これらの化合物の単独でも2種類以上を混合したものでもよい。シアン塩としては、シアン化カリウムやシアン化ナトリウムなどが挙げられる。りん酸塩としては、りん酸カリウム、りん酸ナトリウム、りん酸アンモニウム、ピロリン酸カリウムなどが挙げられる。硝酸塩としては、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、硝酸アンモニウムなどが挙げられる。クエン酸塩としては、クエン酸カリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸アンモニウムなどが挙げられる。酒石酸としては、酒石酸カリウム、酒石酸ナトリウムなどが挙げられる。
本実施の形態の銀又は銀合金液の電気伝導塩の濃度は、銀又は銀合金めっき液の電気抵抗を適切にするために、50g/L以上250g/L以下が好ましい。電気伝導塩の濃度が50g/L未満となると、めっき液の電気抵抗が高くなりすぎ、適切な陰極電流密度によるめっき製造ができない。また、電気伝導塩濃度が250g/Lを超えると、めっき液の粘性が過剰となり、イオン移動度が低下し、適切な陰極電流密度によるめっきができなくなるほか、被めっき物による、いわゆるめっき液の持ち出しが多くなり経済的でない。
本実施の形態の銀又は銀合金めっき液のpHは、8以上13.5以下が好ましい。pHが8未満となると、シアン化銀錯体が不安定となり、不溶性のシアン化銀となりやすい。また、pHが13.5を超えると、pHを維持するために多量のアルカリが必要となるため経済的でない。なお、ここでいうpHは、液温25℃での測定値とする。
本実施の形態の銀又は銀合金めっき液の析出効率は、0.5%以上50%以下であることが好ましく、1%以上40%以下であることがより好ましい。なお、ここでいう析出効率とは、ファラデ−の法則に従い、下記計算式で計算されるものを言う。
析出効率(%)=100×{96500×析出重量(グラム)×原子価}/{原子量×電流(アンペア)×めっき時間(秒)}
析出効率が0.5%未満となると、高い全光束が得られる銀又は銀合金めっき膜が得られるが、所望のめっき厚を得るために必要なめっき時間が非常に長くなり、経済的でない。一方、析出効率が50%を越えると、高い全光束が得られる銀又は銀合金めっき膜が得られなくなる。
本実施の形態の銀合金めっき液としては、シアン化銀錯体のほかに、金、銅、パラジウム、白金、ニッケル、アンチモンなどの可溶性の金属塩を添加したものが挙げられる。
また、本実施の形態の銀又は銀合金めっき液には、銀又は銀合金めっき膜のムラ発生を抑制するために、各種界面活性剤を添加することができる。界面活性剤としては、例えばポリオキシアルキルエ−テル縮合物などのノニオン界面活性剤が挙げられる。
また、本実施の形態の銀又は銀合金めっき液には、pHを安定化させるためのpH緩衝剤を添加することができる。pH緩衝剤としては、例えばほう酸やメタほう酸カリウム、フタル酸塩などが挙げられる。
また、本実施の形態の銀又は銀合金めっき液には、イオウ化合物、セレン化合物、アンチモン化合物などの光沢剤を添加してもよい。
本実施の形態の銀又は銀合金めっき液は、例えば、被めっき物(本例ではリードフレーム又は基板)を陽極とし、金属銀、金属銀合金、ステンレス、白金族金属又は白金族金属などで被覆されたチタンを陰極としためっき液に浸漬し、電気めっきを行うめっき方法に適用可能である。
本実施の形態の銀又は銀合金めっき液は、マニュアル又は自動エレベーター方式のいわゆるラック式めっき方法、リールツーリール方式であって電気めっき槽がオーバーフロー式のめっき方法、若しくは、電子デバイス向けリードフレームの部分めっきに採用されている噴流式めっき方法のいずれにも対応可能である。
本実施の形態において、銀又は銀合金めっきを行う液温は、めっき装置の流速や攪拌状態によって異なるが、概ね15℃以上60℃以下であることが好ましい。液温が15℃未満になると、高い電流密度によるめっきができず、また夏季にめっき液の冷却を行うエネルギ−ロスが大きくなる。また、液温が60℃を超えると、めっき液の蒸発が大きくなり、液量の調整が困難となる。
また、本実施の形態において、銀又は銀合金めっきを行う陰極電流密度は、めっき装置の流速や攪拌状態によって異なる。陰極電流密度としては、ラック式めっきやオーバーフロー式めっきでは0.5A/dm以上10A/dm以下が好ましく、噴流式めっきでは5A/dm以上30A/dm以下が好ましい。陰極電流密度が0.5dm未満であると、析出速度が極端に低下するため、経済的でない。また、陰極電流密度が30A/dmを超えると、粗雑なめっき析出となり、高い全光束が得られる銀又は銀合金めっき膜が得られなくなる。
また、本実施の形態において、銀又は銀合金めっきを行うめっき時間は、めっき装置の流速や攪拌状態、液温、陰極電流密度、シアン化銀錯体の濃度によって、適宜調整できるが、3秒以上3分以下が好ましい。めっき時間が3秒未満となると、高い全光束が得られる銀又は銀合金めっき膜が得られなくなる。また、めっき時間が3分を超えても、高い全光束が得られる銀又は銀合金めっき膜が得られなくなる。
また、本実施の形態の銀又は銀合金めっき液は、リードフレームの銀又は銀合金めっきに使用できるが、銀又は銀合金めっきした後のリードフレームを圧延加工などして塑性変形したリードフレームにも適用することができる。
また、本実施の形態は、基体の表面に、電気めっきで、厚さ0.1μm以上10μm以下の銀又は銀合金の下地膜を成膜したあと、本実施の形態の銀又は銀合金めっき液を用いて、液温として15℃以上60℃以下、陰極電流密度として0.5A/dm以上30A/dm以下、めっき時間として3秒間以上3分間以下の条件で、電気めっきを行うことができる。なお、基体としては、銅、銅合金、鉄、鉄合金、アルミニウム、アルミニウム合金、セラミック、樹脂から選ばれる1種が挙げられる。
本実施の形態で得られる銀又は銀合金めっき膜の光沢度は、特に限定されないが、高い全光束を得るために、1.0以上であることが好ましく、1.3以上であることがより好ましい。また、上記下地膜の光沢度が1.0以上であると、より高い全光束が得られやすく、好ましい。ここでいう光沢度とは、リードフレーム業界で広く使用されている光沢度であり、例えばGAM社製のDensitmeter Model 144や日本電色工業株式会社製の微小面色彩計・反射率計VSR400やデンシトメーター(反射濃度計)ND−11で測定される数値である。また、本実施の形態で得られる銀又は銀合金めっき膜の波長450nm以上の光に対する反射率は、90%以上であることが好ましく、95%以上であることがより好ましい。なお、銀又は銀合金めっき膜はリードフレーム又は基板の表面にあることが好ましいが、銀又は銀合金めっき層上に透光性の被膜が設けられてもよい。この被膜は、例えば酸化アルミニウム、酸化珪素、窒化アルミニウム、窒化珪素又はこれらの混合物、若しくは各種樹脂で構成することができる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
<実施例1〜23>
実施例1〜23の発光装置は、以下のようにして作製する。リードフレームの材料(基体)としては、株式会社神戸製鋼所製のKLF194(CDA No.C19400、鉄含有率2.3%)銅材の板厚0.11mmの平板を使用し、株式会社エノモトのLED用オープンフレーム FLASH LED 6PIN OP1(外形寸法5050)のタイプに型抜きしたものを使用する。まず、これに、アルカリ系の脱脂剤で脱脂処理を施したあと、希硫酸で酸中和し、その後シアン浴により銅めっきを0.5μm施す。その後、本発明のめっき液にて銀又は銀合金めっきを行い、清浄な純水で洗浄した後、乾燥し、銀又は銀合金めっき膜を表面に備えるリードフレームを作製する。銀又は銀合金めっきは、全面銀めっき又は全面銀合金めっきとする。このリードフレームを金型内に配置し、成形材料として、ポリフタルアミド樹脂を注入し、硬化させて金型からはずす。そして、樹脂成形後のリードフレーム上にInGaN系の青色発光ダイオード素子を、樹脂の接着剤を介して載置した後、150℃で1時間加熱して接合する。その後、発光ダイオード素子の電極と、リードフレームと、を25μm径の金線にて接続する。次に、変性シリコーン樹脂にYAG蛍光体を20%の割合で配合したものを、樹脂成形体の開口部に充填し、熱風乾燥機にて硬化させ(硬化条件:150℃、4時間)、封止する。その後、個別の発光装置として切断する。
<比較例1,2>
比較例1及び2の発光装置は、従来の銀めっき液を使用すること以外、実施例1〜23の発光装置と同様にして作製する。
<評価1>
以上のようにして得られた実施例1〜23及び比較例1,2の発光装置における全光束Φv(lm)を積分式全光束測定装置にて測定する。表1に、各実施例及び比較例における、銀又は銀合金めっき液及び銀又は銀合金めっき条件と、発光装置の全光束Φv(lm)と、を示す。
Figure 0006318613
<実施例24〜46>
実施例24〜46の発光装置は、以下のようにして作製する。リードフレームの材料(基体)としては、株式会社神戸製鋼所製のKLF194(CDA No.C19400、鉄含有率2.3%)銅材の板厚0.11mmの平板を使用し、株式会社エノモトのLED用オープンフレーム FLASH LED 6PIN OP1(外形寸法5050)のタイプに型抜きしたものを使用する。まず、これに、アルカリ系の脱脂剤で脱脂処理を施したあと、希硫酸で酸中和し、その後シアン浴により銅めっきを0.5μm施す。その後、銀めっき液として、シアン化銀カリウム=70g/L、シアン化カリウム=100g/L、シアン化セレンカリウム=2ppmを用いて、液温25℃、電流密度3A/dmで2分間めっき行い、約3μmの光沢度1.5の銀めっきの下地膜を得る。その後、本発明のめっき液にて銀又は銀合金めっきを行い、清浄な純水で洗浄した後、乾燥し、銀又は銀合金めっき膜を表面に備えるリードフレームを作製する。銀又は銀合金めっきは、全面銀めっき又は全面銀合金めっきとする。このリードフレームを金型内に配置し、成形材料として、ポリフタルアミド樹脂を注入し、硬化させて金型からはずす。そして、樹脂成形後のリードフレーム上にInGaN系の青色発光ダイオード素子を、樹脂の接着剤を介して載置した後、150℃で1時間加熱して接合する。その後、発光ダイオード素子の電極と、リードフレームと、を25μm径の金線にて接続する。次に、変性シリコーン樹脂にYAG蛍光体を20%の割合で配合したものを、樹脂成形体の開口部に充填し、熱風乾燥機にて硬化させ(硬化条件:150℃、4時間)、封止する。その後、個別の発光装置として切断する。
<比較例3,4>
比較例3及び4の発光装置は、従来の銀めっき液を使用すること以外、実施例24〜46の発光装置と同様にして作製する。
<評価2>
以上のようにして得られた実施例1〜23及び比較例1,2の発光装置における全光束Φv(lm)を積分式全光束測定装置にて測定する。以下、各実施例及び比較例における、銀又は銀合金めっき液及び銀又は銀合金めっき条件と、発光装置の全光束Φv(lm)と、を表2に示す。
Figure 0006318613
表1に示すとおり、比較例1及び2に比べて、実施例1〜23の全光束値は、6〜10%程度高くなっている。また、表2に示すとおり、比較例3及び4に比べて、実施例24〜46の全光束値は、10〜15%程度高くなっている。

Claims (12)

  1. 銅又は銅合金を有するリードフレーム上に銅めっきが施されたリードフレームの表面に、電気めっきで厚さ0.1μm以上10μm以下の銀又は銀合金の下地膜を成膜する工程と、
    前記銀又は銀合金の下地膜を成膜したあと、0.1g/L以上15g/L以下のシアン化銀錯体と50g/L以上250g/L以下の電気伝導塩を少なくとも含有し、pHが8以上13.5以下であるめっき液を用いて、析出効率が0.5%以上50%以下である電気めっきを行い、銀めっき膜を形成する工程と、
    を含む発光装置用リードフレームの製造方法。
  2. 前記シアン化銀錯体として、シアン化銀、シアン化銀カリウム、シアン化銀ナトリウムから選ばれる少なくとも1種を含有する請求項1に記載の発光装置用リードフレームの製造方法。
  3. 前記電気伝導塩として、シアン塩、りん酸塩、硝酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩から選ばれる少なくとも1種を含有する請求項1又は2に記載の発光装置用リードフレームの製造方法。
  4. 前記銀めっき膜の光沢度は、1.0以上である、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の発光装置用リードフレームの製造方法。
  5. 前記銀めっき膜は、波長450nm以上の光に対する反射率が90%以上である請求項4に記載の発光装置用リードフレームの製造方法。
  6. 銅又は銅合金を有するリードフレーム上に銅めっきが施されたリードフレームの表面に、電気めっきで厚さ0.1μm以上10μm以下の銀又は銀合金の下地膜を成膜する工程と、
    前記銀又は銀合金の下地膜を成膜したあと、0.1g/L以上15g/L以下のシアン化銀錯体と50g/L以上250g/L以下の電気伝導塩を少なくとも含有し、pHが8以上13.5以下であるめっき液を用いて、析出効率が0.5%以上50%以下である電気めっきを行い、銀めっき膜を形成する工程と、
    前記銀めっき膜が形成されたリードフレームを金型内に配置し、成形材料を前記金型内に注入し、硬化し、成形する工程と、
    成形されたリードフレーム上に発光素子を載置する工程と、
    を有する発光装置の製造方法。
  7. 銅又は銅合金の上に銅めっきが施された銅めっきの表面に、電気めっきで厚さ0.1μm以上10μm以下の銀又は銀合金の下地膜を成膜する工程と、
    前記銀又は銀合金の下地膜を成膜したあと、0.1g/L以上15g/L以下のシアン化銀錯体と50g/L以上250g/L以下の電気伝導塩を少なくとも含有し、pHが8以上13.5以下であるめっき液を用いて、析出効率が0.5%以上50%以下である電気めっきを行い、銀めっき膜を形成する工程と、
    を含む発光装置用基板の製造方法。
  8. 前記シアン化銀錯体として、シアン化銀、シアン化銀カリウム、シアン化銀ナトリウムから選ばれる少なくとも1種を含有する請求項7に記載の発光装置用基板の製造方法。
  9. 前記電気伝導塩として、シアン塩、りん酸塩、硝酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩から選ばれる少なくとも1種を含有する請求項7又は8に記載の発光装置用基板の製造方法。
  10. 前記銀めっき膜の光沢度は、1.0以上である、請求項7乃至9のいずれか一項に記載の発光装置用基板の製造方法。
  11. 前記銀めっき膜は、波長450nm以上の光に対する反射率が90%以上である請求項10に記載の発光装置用基板の製造方法。
  12. 銅又は銅合金の上に銅めっきが施された銅めっきの表面に、電気めっきで厚さ0.1μm以上10μm以下の銀又は銀合金の下地膜を成膜する工程と、
    前記銀又は銀合金の下地膜を成膜したあと、0.1g/L以上15g/L以下のシアン化銀錯体と50g/L以上250g/L以下の電気伝導塩を少なくとも含有し、pHが8以上13.5以下であるめっき液を用いて、析出効率が0.5%以上50%以下である電気めっきを行い、銀めっき膜を形成する工程と、
    前記銀めっき膜が形成された基板上に発光素子を載置する工程と、
    を有する発光装置の製造方法。
JP2013271070A 2013-12-27 2013-12-27 発光装置用リードフレーム又は基板に用いられるめっき液、並びに、それを用いて製造されるリードフレーム又は基板、及びその製造方法、及びそれを備える発光装置 Active JP6318613B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013271070A JP6318613B2 (ja) 2013-12-27 2013-12-27 発光装置用リードフレーム又は基板に用いられるめっき液、並びに、それを用いて製造されるリードフレーム又は基板、及びその製造方法、及びそれを備える発光装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013271070A JP6318613B2 (ja) 2013-12-27 2013-12-27 発光装置用リードフレーム又は基板に用いられるめっき液、並びに、それを用いて製造されるリードフレーム又は基板、及びその製造方法、及びそれを備える発光装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015124427A JP2015124427A (ja) 2015-07-06
JP6318613B2 true JP6318613B2 (ja) 2018-05-09

Family

ID=53535359

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013271070A Active JP6318613B2 (ja) 2013-12-27 2013-12-27 発光装置用リードフレーム又は基板に用いられるめっき液、並びに、それを用いて製造されるリードフレーム又は基板、及びその製造方法、及びそれを備える発光装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6318613B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6825780B2 (ja) 2016-07-27 2021-02-03 大口マテリアル株式会社 多列型led用配線部材及びその製造方法
JP7148792B2 (ja) * 2018-09-27 2022-10-06 日亜化学工業株式会社 光半導体装置用金属材料、及びその製造方法、及びそれを用いた光半導体装置
JP7256382B2 (ja) * 2019-04-26 2023-04-12 日亜化学工業株式会社 発光装置の製造方法

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5278635A (en) * 1975-12-12 1977-07-02 Tokyo Shibaura Electric Co Silver plating solution
JPS5824509B2 (ja) * 1980-05-08 1983-05-21 日本鉱業株式会社 銀パラジウム合金メツキ液及び銀パラジウム合金メツキ方法
JPS61148883A (ja) * 1984-12-22 1986-07-07 Toshiba Corp 光半導体装置用リ−ドフレ−ム
JPS62164890A (ja) * 1986-01-16 1987-07-21 Seiko Instr & Electronics Ltd 金銀銅合金めつき液
JP2004084035A (ja) * 2002-08-28 2004-03-18 Seiko Epson Corp 表面処理方法、金属部品および時計
JP2004307907A (ja) * 2003-04-04 2004-11-04 Shinko Electric Ind Co Ltd 銀めっき液からのカリウムイオン除去方法
JP2005347375A (ja) * 2004-06-01 2005-12-15 Shinko Electric Ind Co Ltd 発光素子用ステム及び光半導体装置
JP4367457B2 (ja) * 2006-07-06 2009-11-18 パナソニック電工株式会社 銀膜、銀膜の製造方法、led実装用基板、及びled実装用基板の製造方法
JP2008091818A (ja) * 2006-10-05 2008-04-17 Matsushita Electric Ind Co Ltd 光半導体装置用リードフレームおよびこれを用いた光半導体装置、並びにこれらの製造方法
JP2012124310A (ja) * 2010-12-08 2012-06-28 Nitto Denko Corp 反射膜およびその製造方法
JP6230778B2 (ja) * 2012-05-31 2017-11-15 日亜化学工業株式会社 光半導体装置用電解銀めっき液

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015124427A (ja) 2015-07-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6230778B2 (ja) 光半導体装置用電解銀めっき液
JP6481499B2 (ja) 光半導体装置用リードフレーム又は基板、並びにそれを用いた光半導体装置
KR102333434B1 (ko) 리드 프레임 및 그 제조방법
JP2012064931A (ja) Led用放熱反射板
WO2013005717A1 (ja) 絶縁反射基板およびその製造方法
JP6318613B2 (ja) 発光装置用リードフレーム又は基板に用いられるめっき液、並びに、それを用いて製造されるリードフレーム又は基板、及びその製造方法、及びそれを備える発光装置
JP7348567B2 (ja) 光半導体装置用金属材料、及びその製造方法、及びそれを用いた光半導体装置
JP2013062500A (ja) Led発光素子用反射基板およびledパッケージ
KR20130127380A (ko) 광반도체 장치용 기판과 그의 제조 방법, 및 광반도체 장치와 그의 제조 방법
JP6175822B2 (ja) 光半導体装置用のリードフレーム又は基板
JP6331388B2 (ja) 発光装置用リードフレーム又は基板、並びにそれを備える発光装置
CN109427952A (zh) 引线框架、发光装置用封装体、发光装置及其制造方法
JP2014192310A (ja) Led素子用リードフレームおよびled素子用リードフレーム基板
JP2015088541A (ja) 発光素子リードフレーム基板
JP7116308B2 (ja) 光半導体装置用金属材料、及びその製造方法、及びそれを用いた光半導体装置
KR20120033997A (ko) 절연 기판 및 그 제조 방법 그리고 그것을 사용한 광원 모듈 및 액정 표시 장치
JP7339566B2 (ja) 光半導体装置用金属構造の製造方法、パッケージ、及びポリアリルアミン重合体を含む溶液
KR101663695B1 (ko) 리드프레임, 이를 이용한 반도체 패키지 및 그 제조방법
JP6635152B2 (ja) リードフレーム、発光装置用パッケージ、発光装置及び発光装置の製造方法
JP7148793B2 (ja) 光半導体装置用金属材料、及びその製造方法、及びそれを用いた光半導体装置
CN105789420A (zh) 一种led陶瓷基板

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161129

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170807

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170822

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171010

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171205

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180122

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180306

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180319

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6318613

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250