JP6318254B2 - ガス供給を制御するための方法及びコントローラ - Google Patents

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Description

[0001] 本発明の実施形態は、処理チャンバへのガス供給を制御するための方法、処理チャンバへのガス供給を制御するコントローラ、及びそれを使用する装置に関する。本発明の実施形態は特に、反応性処理のためのガス供給を制御するための方法に関する。
[0002] 基板上に材料を堆積させる幾つかの方法が知られている。例えば、基板は、蒸発、スパッタリング及び化学気相堆積によって被覆されうる。典型的には、この処理は、被覆されるべき基板が配置される処理装置又は処理チャンバ内で実施される。装置内には、堆積材料が供給される。複数の材料、またそれらの材料の酸化物、窒化物または炭化物を使用し、基板上に堆積することができる。更に、処理チャンバ内で、エッチング、構造化(structuring)、アニールなど他の処理工程が実施されうる。
[0003] 被覆された材料は、幾つかの用途および幾つかの技術分野で使用されうる。例えば、半導体デバイスの製造などマイクロエレクトロニクス分野に応用されうる。ディスプレイ用基板もしばしばPVD処理によって被覆される。更なる応用には、フレキシブル基板の被覆が含まれる。
[0004] 例として、スパッタリングは、基板の表面上に種々の材料の薄膜を堆積するために用いられる真空被覆処理である。例えば、スパッタリングは、SiOなどの誘電絶縁体を堆積するために使用されうる。スパッタリング処理の間、高電圧により加速される不活性ガスのイオンをターゲットの表面に衝突させることにより、被覆材料は、ターゲットから被覆されるべき基板へと移送される。ガスイオンがターゲットの外部表面に衝突すると、ガスイオンの運動量は材料の原子へと移動し、その結果、その一部は、原子の結合エネルギーに打ち勝つ十分なエネルギーを獲得し、ターゲット表面から離脱し、基板上に堆積することができる。前記材料の原子は所望の材料の膜を形成する。堆積される膜の厚さは、とりわけ、基板をスパッタリング処理に曝露する持続時間に依存する。
[0005] 反応性スパッタリングでは、不活性ガスに加えて、酸素及び窒素などの一又は複数の反応性ガスが供給されうる。これらのガスは被覆材料と反応して、基板上に堆積される反応生成物を形成する。反応性スパッタリングは特に、酸化物(例えば、SiO、Al、ZnO)、窒化物(例えば、Si、TiN)及び酸窒化物(例えば、SiO)を形成するために使用される。被覆層の特性及び品質は特に、処理チャンバに供給される反応性ガスの流量及び総量に依存する。したがって、処理チャンバへの反応性ガスの流量及び総量を正確に制御することが有益である。
[0006] しかしながら、ガスパラメータ(例えば、反応性ガスの分圧)を測定するために処理チャンバ内に備えられ、流量を制御するために使用されるセンサは、汚染及びドリフトの影響を受けやすい。したがって、特に時間の経過と共に、センサ読取値の精度は劣化する。その結果、ガス流の正確な制御はもはや不可能となる。このような場合には、センサを洗浄するか、交換することが必要となる。
[0007] 上記の観点から、真空層堆積の間に、当該技術分野における問題の少なくとも一部を克服する、ガス供給を制御するための方法、特に、処理チャンバへのガス供給を制御するための方法を提供することが目的である。
[0008] 上記に照らして、処理チャンバへのガス供給を制御するための方法、処理チャンバへのガス供給を制御するためのコントローラ、及び装置が提供される。本発明の更なる態様、利点及び特徴は、従属請求項、明細書及び添付の図面から明らかとなる。
[0009] 一実施形態により、処理チャンバへのガス供給を制御するための方法が提供される。本方法は、処理チャンバ内に備えられる2つ以上のセンサの各々によってガスパラメータを測定すること、測定されたガス濃度から複合ガスパラメータを決定すること、及び決定された複合ガスパラメータに基づいて、処理チャンバへのガス供給を制御することを含む。
[0010] 別の実施形態によれば、処理チャンバへのガス供給を制御するためのコントローラが提供される。各々がガスパラメータを測定するように構成された、2つ以上のセンサが処理チャンバ内に備えられる。コントローラは、2つ以上のセンサによって測定されたガスパラメータから複合ガスパラメータを決定し、決定された複合ガスパラメータに基づいて、処理チャンバへのガス供給を制御するように構成されている。
[0011] 更に別の実施形態により、装置が提供される。装置は、少なくとも1つのガス注入口を有する処理チャンバと、各々が処理チャンバ内のガスパラメータを測定するように構成された2つ以上のセンサと、ガス供給を制御する少なくとも1つのガス注入口を通るガス流を制御するように構成されたコントローラとを含み、当該コントローラは、2つ以上のセンサによって測定されたガスパラメータから複合ガスパラメータを決定し、決定された複合ガスパラメータに基づいて、ガス流を制御するように構成されている。
[0012] 本発明の上記の特徴を詳細に理解することができるよう、実施形態を参照することによって、上記で簡潔に概説した本発明のより詳細な説明を得ることができる。添付の図面は、本発明の実施形態に関連し、以下の記述において説明される。
本明細書に記載の実施形態による処理システムの概略図である。 本明細書に記載の実施形態による、処理チャンバへのガス供給を制御するための方法のフロー図を示している。 本明細書に記載の実施形態による、処理チャンバへのガス供給を制御することを示すグラフである。 本明細書に記載の実施形態による別の処理システムの概略図である。 本明細書に記載の実施形態による処理システムを有する堆積装置である。
[0013] ここで、本発明の様々な実施形態について、詳細に参照する。これらの実施形態の一又は複数の例を図に示す。図面に関する以下の説明の中で、同一の参照番号は、同一の構成要素を指す。個々の実施形態に関する違いのみが説明される。各例は、本発明の説明として提供されているが、本発明を限定することを意図するものではない。更に、一実施形態の一部として図示又は説明される特徴を、他の実施形態で、又は他の実施形態と併用して、また更なる実施形態を得ることが可能である。本明細書は、かかる修正及び改変を含むことが意図されている。
[0014] スパッタリングの処理及びシステムに関して、特に、反応性スパッタリングの処理及びシステムに関して以下の説明が与えられるが、本実施形態はそれに限定されないことを理解されたい。むしろ、本実施形態は、ガス供給の制御、特に正確な制御が必要とされるところに適用されうる。例として、これには、スパッタリングではなく堆積技術が含まれうる。
[0015] 本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる幾つかの実施形態により、処理チャンバへのガス供給を制御するための方法が提供される。本方法は、処理チャンバ内に備えられる2つ以上のセンサの各々によってガスパラメータを測定すること、測定されたガスパラメータから複合ガスパラメータを決定すること、及び決定された複合ガスパラメータに基づいて、処理チャンバへのガス供給を制御することを含む。
[0016] 本明細書で説明される他の実施形態と組み合わせることができる幾つかの実施形態によれば、複合ガスパラメータは平均ガスパラメータである。平均ガスパラメータに関して以下の説明が与えられるが、本開示はそれに限定されない。特に、ガスパラメータは任意の好適な方法で、例えば、和、差、積、商などを計算することによって、複合されうる。
[0017] 上述のように、処理チャンバへのガスの流量及び総量を正確に制御することが有益でありうる。しかしながら、ガスパラメータの測定のために処理チャンバ内に備えられるセンサは汚染及びドリフトの影響を受けやすい。したがって、特に時間の経過と共に、センサ読取値の精度は劣化する。その結果、ガス流の正確な制御はもはや不可能となる。このような場合には、センサを洗浄するか、交換することが必要となる。
[0018] 本実施形態は、2つ以上のセンサの複合(平均)ガスパラメータに基づいてガス供給を制御することによって、この問題を克服する。換言するならば、ガス流は、相対値に基づいて、すなわち、2つ以上のセンサによって測定されたガスパラメータと決定された平均ガスパラメータとの間の差分に基づいて制御される。幾つかの実施形態によれば、平均ガスパラメータは、測定されたガスパラメータの少なくとも1つが平均ガスパラメータにほぼ近づく又は等しくなるように、処理チャンバへのガス供給が制御される、設定値として使用されうる。幾つかの実施形態によれば、設定値は可変値又は固定値として提供されうる。更に、典型的な実施形態では、制御は平均値に基づいて実施されるため、処理チャンバに供給されるガスの総量は、特に後述のゾーンベース制御が使用されるときには、一定に維持されうる。上記の観点から、センサの汚染の影響及びドリフトを打ち消すことができ、センサが例えば炭化水素によって汚染されてきたときでも、ガス供給の正確な制御が可能である。
[0019] 図1は、本明細書に記載の実施形態による処理システム10の概略図を示す。典型的な実施形態によれば、処理システム10は、上述の、並びに図2を参照して後述される方法を実施するように構成されている。
[0020] 本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる幾つかの実施形態によれば、処理システム10は、各々が処理チャンバ内でガスパラメータを測定するように構成されている2つ以上のセンサ35及び36、並びに処理チャンバへのガス供給を制御するように構成されているコントローラ40を含む。幾つかの実施形態によれば、処理チャンバへのガス供給は、図1に示した一又は複数のガス注入口31及び32を介して行われる。幾つかの実施形態によれば、コントローラ40は、2つ以上のセンサ35及び36によって測定されるガスパラメータの平均ガスパラメータを決定し、決定された平均ガスパラメータに基づいて処理チャンバへのガス供給を制御するように構成されている。
[0021] 本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる幾つかの実施形態によれば、電源21に接続されるターゲット20が供給され。電源21は処理チャンバの外側に提供され、例えば、処理チャンバの壁に備えられる供給口を介して、ターゲット20に接続されうる。幾つかの実施形態によれば、電源21は制御可能に提供されうる。例えば、電源21によって供給され、ターゲット20に印加される電圧及び/又は電流は制御可能でありうる。したがって、例えば、処理電力(例えば、スパッタリング電力)は制御可能又は調整可能でありうる。幾つかの実施形態によれば、ターゲット20に印加される電力(例えば、電圧及び/又は電流)は、堆積層の特性を調整するように制御される。
[0022] 典型的な実施形態では、電源21は電圧制御モードで駆動される。例として、電源21によって供給される電圧は、100〜5000Vの範囲内にあり、具体的には100〜1000Vの範囲内にあり、及び具体的には約400Vでありうる。幾つかの実施形態によれば、ターゲット20に供給される電力は1〜50kWの範囲内にあり、具体的には5〜20kWの範囲内にあり、具体的には約10kWである。
[0023] 本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる幾つかの実施形態によれば、ターゲット20はアルミニウム、シリコン、チタン、及び亜鉛のうちの少なくとも1つを含みうる。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる幾つかの実施形態によれば、処理チャンバに供給されるガスは、アルゴン(例えば、スパッタリング処理で不活性ガスとして使用される)、酸素、窒素、水蒸気、アンモニア、硫化水素、メタン及びテトラフルオロメタンのうちの少なくとも1つを含みうる。例として、反応性スパッタリング処理では、ターゲットがシリコンを含み、処理チャンバに供給される(反応性)ガスが酸素である場合(一方、アルゴンなどの不活性ガスも供給されているとき)、基板にはSiO層が堆積されうる。
[0024] 本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる幾つかの実施形態によれば、処理システム10は、処理チャンバ内に備えられる2つ以上のセンサ35及び36を含む。幾つかの実施形態によれば、センサ35及び36は、少なくとも1つのガスパラメータを測定するように構成される。典型的な実施形態では、ガスパラメータはガス濃度、質量(例えば、ガスの原子質量、分子質量又はモル質量)又は圧力でありうる。圧力は、ガスの絶対圧又は分圧となりうる。
[0025] 本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる幾つかの実施形態によれば、2つ以上のセンサ35及び36のうちの少なくとも1つは、ラムダセンサ、圧力ゲージ、質量分析計及び残留ガス分析器を含むグループから選択される。
[0026] 本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる幾つかの実施形態によれば、処理システム10は、処理チャンバにガスを供給するように構成されている、少なくとも1つのガス注入口を含む。図1に示した例では、2つのガス注入口31及び32が備えられている。しかしながら、本実施形態はこれに限定されることなく、任意の好適な数のガス注入口が備えられうる。2つ以上のガス注入口を備えることにより、ガス供給のゾーン(区域)制御が可能なるという効果がもたらされる。例えば、処理チャンバ内の異なる場所に2つ以上のガス注入口を備えることが可能で、これによりゾーンごとのガス供給が可能になる。これにより、処理チャンバ内のガス分配が制御されうる、例えば、一様になるという有利な効果がもたらされる。
[0027] 幾つかの実施形態によれば、各センサ、例えばガスセンサは、少なくとも1つの、好ましくは唯1つのガス注入口に関連付けられる。この例では、「関連付けられている」とは、処理チャンバが2つ以上の区域又はゾーンに分轄されており、且つ、各センサ及びその関連するガス注入口が同一区域又はゾーン内に備えられていることを意味しうる。本明細書に記載の実施形態による、ガス注入口のうちの各ガス注入口を経由するガス供給の制御は、関連付けられているセンサによって測定されたガスパラメータと平均ガスパラメータとの間の差分に基づいて実施されうる。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる幾つかの実施形態によれば、処理チャンバ内のセンサの数はガス注入口の数に等しくなりうる。その結果、ガス供給のゾーン(区域)制御が可能になる。これにより、処理チャンバ内のガス分配が制御されうる、例えば、一様になるという有利な効果がもたらされる。幾つかの実施形態によれば、処理チャンバに供給されるガスの総量、すなわち、すべてのゾーン又は区域に供給されるガスの和は一定である。
[0028] 幾つかの実施形態によれば、処理チャンバは3つの区域、例えば、上部、中間部及び底部の区域に分割されうる。各区域には、少なくとも1つのガス注入口及び少なくとも1つのセンサが備えられうる。幾つかの実施形態によれば、2つ以上の区域と交差するように、少なくとも更に1つのガス注入口が備えられる。例として、少なくとも更に1つのガス注入口が、図4に示されたメインガス注入口51として、後述されるように構成されうる。
[0029] 本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる幾つかの実施形態によれば、ガス注入口はシャワーヘッドとして構成されうる。この例では、「シャワーヘッド」という語は、処理チャンバにガスを送達するための複数の貫通孔を備えたガス分配プレートを有するガス分配装置を示しうる。図1に示した例では、シャワーヘッドとして構成された2つのガス注入口31及び32が示されている。
[0030] 幾つかの実施形態によれば、シャワーヘッドの貫通孔又は排出口は、幾つかの実装に従って備えられうるが、互いに独立に、或いは相互に排他的でなければ、部分的に組み合わされて提供されうる。ガスは、一又は複数のノズルを通ってシャワーヘッドから配向されうる。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる幾つかの実施形態によれば、シャワーヘッドは、複数のノズルを有する線形分配シャワーヘッドになりうる。線形分配シャワーヘッドを提供することにより、ガス分配の均一性は高められうる。
[0031] 本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる幾つかの実施形態によれば、ガス注入口は、質量フローコントローラに接続されうる。図1の例では、ガス注入口31及び32は、それぞれ質量フローコントローラに接続されている。典型的な実施形態によれば、質量フローコントローラ(MFC)は、処理チャンバへのガス供給(ガス流)を測定及び制御するために使用される装置である。質量フローコントローラは、フル流量の0〜100%の所定の設定値に基づいて動作しうる。幾つかの実施形態では、この設定値は、後述のコントローラ40から受け取った情報によってもたらされる、或いはその情報から導かれうる。その結果、質量フローコントローラはガス供給又は流量を所定の設定値に制御しうる。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる幾つかの実施形態によれば、質量フローコントローラはガス注入口ポート、ガス排出口ポート、質量フローセンサ及びコントロールバルブを有しうる。
[0032] 本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる幾つかの実施形態によれば、処理システム10は上述のコントローラを含む。コントローラ40は、本明細書に記載の実施形態に従って、処理チャンバへのガス供給を制御するように構成されうる。幾つかの実施形態によれば、コントローラ40は、2つ以上のセンサによって測定されるガスパラメータの平均ガスパラメータを決定し、決定された平均ガスパラメータに基づいて処理チャンバへのガス供給を制御するように構成されうる。幾つかの実施形態によれば、コントローラ40は、質量フローコントローラを制御することによって、例えば、前記質量フローコントローラに各質量フローの上述の設定値を提供することによって、ガス供給を制御するように構成されている。
[0033] 幾つかの実施形態によれば、質量フローコントローラ並びにコントローラ40は一体として提供される。幾つかの実施形態によれば、質量フローコントローラは、コントローラ40の機能、すなわち、質量フローコントローラのうちの少なくとも1つに統合されうるコントローラ40の機能を実施する。
[0034] 本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる幾つかの実施形態によれば、コントローラ40は、図2を参照して以下で記載される処理チャンバへのガス供給を制御するための方法を少なくとも部分的に実施する。
[0035] 図2は、本明細書に記載の実施形態に従って、処理チャンバへのガス供給を制御するための方法200のフロー図を示す。処理システムに関する上記の記載は、(例えば、電源、ターゲット、センサ、コントローラ及びガス注入口などのシステム要素に関して)述べた方法、各要素及び装置にも当てはまる。
[0036] 本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる幾つかの実施形態によれば、処理チャンバへのガス供給を制御するための方法200は、処理チャンバ内に備えられる2つ以上のセンサの各々によってガスパラメータを測定すること(ブロック210)、測定されたガスパラメータから平均ガスパラメータを決定すること(ブロック220)、及び決定された平均ガスパラメータに基づいて、処理チャンバへのガス供給を制御すること(ブロック230)を含む。
[0037] 本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる幾つかの実施形態によれば、決定された平均ガスパラメータに基づいて、処理チャンバへのガス供給を制御することは、2つ以上のセンサによって測定された個々のガスパラメータ(センサ読取値)と決定された平均ガスパラメータとの差分に基づいて、ガス供給を制御することを含みうる。
[0038] 幾つかの実施形態によれば、平均ガスパラメータは設定値として使用され、測定されたガスパラメータの少なくとも1つが平均パラメータにほぼ近づく又は等しくなるように、処理チャンバへのガス供給は制御される。例として、設定値は可変値又は固定値であってもよい。測定されたガスパラメータは、ガスパラメータの絶対値を表わすこと、又はガスパラメータの相対値を表わすことがある。更に、典型的な実施形態では、制御は平均値に基づいて実施されるため、処理チャンバへのガス供給の総量は、特に上記で説明したゾーンベース制御が使用されるときには、一定に保持されうる。上記の観点から、センサの汚染の影響及びドリフトを打ち消すことができ、センサが例えば炭化水素によって汚染されてきたときでも、ガス供給の正確な制御が可能である。
[0039] 本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる幾つかの実施形態によれば、ブロック210で、ガスパラメータはガス濃度、質量(例えば、ガスの原子質量、分枝質量、又はモル質量)又は圧力となりうる。圧力は、ガスの絶対圧又は分圧となりうる。
[0040] 本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる幾つかの実施形態によれば、ブロック210で、ガスパラメータを測定することは、各センサによって、ある時間間隔の範囲内で2つ以上のガスパラメータを測定することを含む。例えば、2つ以上のガスパラメータ値は、その時間間隔にわたって均等に又は不均等に分散されて測定されうる。その結果、例えば、センサ読取値のゆらぎは平坦化されうる。典型的な実施形態によれば、時間間隔は0.01〜1秒の範囲内、或いは0.1〜0.5秒の範囲内、具体的には約0.1秒になりうる。
[0041] 本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる幾つかの実施形態によれば、ブロック210で、平均ガスパラメータは、当該時間間隔の範囲内で測定されたガスパラメータ値から決定される。例として、センサの測定値の少なくとも一部は、平均ガスパラメータを得るために、合計され、関連するガスパラメータ値の数で除算される。幾つかの実施形態によれば、一又は複数の測定されたガスパラメータ値に重み付け係数が適用されうる。
[0042] 本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる幾つかの実施形態によれば、ブロック220は、各センサに対して、時間間隔内で各センサによって測定されたガスパラメータ値から、センサ複合値を決定することを含む。
[0043] 本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる幾つかの実施形態によれば、センサ複合値はセンサ平均値である。センサ平均値に関して以下の説明が与えられるが、本開示はそれに限定されない。特に、この値は、例えば、和、差、積、商を計算することによって、任意の好適な方法で、複合されうる。
[0044] 幾つかの実施形態によれば、平均ガスパラメータは次にセンサ平均値に基づいて決定される。例として、各センサに対してセンサ平均値が決定され、次いでセンサ平均値は、平均ガスパラメータを得るために、合計され、関連するセンサ平均値の数で除算される。幾つかの実施形態によれば、一又は複数のセンサ平均値に重み付け係数が適用されうる。
[0045] 本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる幾つかの実施形態によれば、ブロック230のガス供給を制御することは、2つ以上のセンサの少なくとも1つによって測定されるガスパラメータが平均ガスパラメータに一致するように、ガス供給を調整することを含む。その結果、ガス流は相対値に基づいて、すなわち、2つ以上のセンサによって測定された個々のガスパラメータと決定された平均ガスパラメータとの間の差分に基づいて、制御される。
[0046] 本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる幾つかの実施形態によれば、処理チャンバへのガス供給を制御するために使用される平均ガスパラメータは、連続的に或いは所定の時間間隔で更新される。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる幾つかの実施形態によれば、処理チャンバへのガス供給を制御するために使用される平均ガスパラメータが、一旦決定される。例えば、平均ガスパラメータは決定されると、所定の時間間隔或いは処理時間にわたって、ある一定の期間使用される。例として、平均ガスパラメータは、処理(例えば、スパッタ処理)開始前に一旦決定され、処理中に使用可能であり、或いは処理中に少なくとも1回又は連続的に更新可能である。
[0047] 本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる幾つかの実施形態によれば、ガス供給は制御ループフィードバック法を利用している。例として、制御ループフィードバックには、P(比例)制御、PI(比例、統合)制御、又はPID(比例、統合、差分)制御が含まれる。幾つかの実施形態によれば、平均ガスパラメータは、制御ループフィードバック法、例えば、P、PI又はPID制御に対する設定値として使用される。
[0048] 本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる幾つかの実施形態によれば、Ziegler−Nichols法に従って、或いはソフトウェアの使用により、P、I又はDパラメータは手動により実行されうる。
[0049] 本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる幾つかの実施形態によれば、ガス供給を制御することは、一又は複数のガス注入口を通るガス流を制御することを含む。例として、これは、図1を参照して上述されたガス注入口であってもよい。幾つかの実施形態によれば、一又は複数のガス注入口を通るガス流の制御は、上述のP(比例)制御、PI(比例、統合)制御、又はPID(比例、統合、差分)制御によって実施される。
[0050] 本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる幾つかの実施形態によれば、ガス供給は、処理電力に基づいて更に制御される。例として、ガス供給は、処理電力を調整するように制御されうる。図1を参照すると、ガス供給は、電源21によって供給されるスパッタリング電力を調整するように制御されうる。例えば、電源21によって供給される電力は、例えば、ターゲット20に印加される電圧及び/又は電流を使用することにより決定又は測定可能で、ガス供給は設定電力を実現するように制御されうる。例として、設定電力は約10kWとすることが可能で、次いでガス供給は、電力が設定電力にほぼ一致するように調整可能である。幾つかの実施形態によれば、この制御は、P(比例)制御、PI(比例、統合)制御、又はPID(比例、統合、差分)制御を利用しうる。
[0051] 幾つかの実施形態によれば、処理電力に基づいてガス供給を制御することは、平均ガスパラメータに基づいて制御される一又は複数のガス注入口を通るガス流を制御することを含みうる。例として、平均ガスパラメータに対してオフセットを加算又は減算することが可能で、このオフセットは現在測定した処理電力及び設定電力に基づいて決定される。幾つかの実施形態によれば、処理電力に基づいてガス供給を制御することは、平均ガスパラメータに基づいて制御される一又は複数のガス注入口から分離され独立した、一又は複数のガス注入口(平均ガスパラメータに基づいて制御されるガス注入口31及び32から分離され独立した、図4のメインガス注入口51など)を通るガス流を制御することを含みうる。しかしながら、両実施形態はまた、組み合わされうる。例えば、図4のメインガス注入口51などの分離されたガス注入口が提供可能であり、また、平均ガスパラメータに基づいて制御される一又は複数のガス注入口を通るガス流の処理電力ベースの制御も実施可能である。
[0052] 本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる幾つかの実施形態によれば、本方法は反応性処理の間に、好ましくは、反応性スパッタリング処理の間に実施される。
[0053] 図3は、本明細書に記載の他の実施形態による処理チャンバへのガス供給の制御をグラフで示している。図3では、参照番号66は時間軸を示している。
[0054] 時間領域(I)では、3つのセンサは、ガスパラメータの3つの測定信号61、62及び63を提供する。時間領域(I)の3つの測定信号61、62及び63は異なる。しかしながら、本実施形態は3つのセンサの提供に限定されることはなく、任意の数のセンサ(例えば、図1、図4及び図5での2つ、或いは4つ以上)が提供されうる。幾つかの実施形態によれば、時間領域(I)では、決定された平均ガスパラメータに基づいて、処理チャンバへのガス供給の制御は実施されない。
[0055] 時間領域(II)では、決定された平均ガスパラメータに基づいて、処理チャンバへのガス供給を制御することが実施される。参照番号64は、平均ガスパラメータに基づくガス供給の制御により、平均ガスパラメータにほぼ対応する3つの測定信号を示している。したがって、ガス流は、相対値、すなわち、2つ以上のセンサによって測定された個々のガスパラメータ又はセンサ読取値と決定された平均ガスパラメータとの間の差分に基づいて制御される。
[0056] 時間領域(III)では、決定された平均ガスパラメータに基づいて処理チャンバへのガス供給を制御することが依然として実施されているが、スパッタリング処理などの処理も進行中である。
[0057] 図4は、本明細書に記載の実施形態による別の処理システムの概略図を示すが、これは図1を参照して上述された処理システム10と同様である。したがって、上記の同一又は同様の要素の記述は、図4に示した処理システム100にも当てはまる。
[0058] 図1の処理システムと図4の処理システムの違いは、処理システム100がメインガス注入口51及びメイン質量フローコントローラ52(メインMFC)を更に含む点にある。
[0059] 本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる幾つかの実施形態によれば、メインガス注入口51及びメイン質量フローコントローラ52は、前記メインガス注入口51を通るガス供給を制御することによって、処理電力を調整するように備えられている。ガス供給は、図1に示した電源21によって、上述のように供給されるスパッタリング電力を調整するように、制御されうる。例えば、電源によって提供される電力は、例えば、ターゲットに適用される電圧及び/又は電流を使用することによって、決定又は測定可能で、測定された電力が設定電力にほぼ一致するように、メインガス注入口51を通るガス供給は制御されうる。例として、設定電力は約10kWとすることが可能で、次いでガス供給は、電力が設定電力にほぼ一致するように調整可能である。幾つかの実施形態によれば、この制御は、P(比例)制御、PI(比例、統合)制御、又はPID(比例、統合、差分)制御を利用しうる。
[0060] 本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる幾つかの実施形態によれば、メインガス注入口51は、図1を参照して上述されているものと同様のシャワーヘッドとして構成されうる。この例では、「シャワーヘッド」という語は、処理チャンバにガスを送達するための複数の貫通孔を備えたガス分配プレートを有するガス分配装置を示しうる。図4に示した例では、ガス注入口(参照番号31、32及び51として示される)がシャワーヘッドとして構成されている。
[0061] 幾つかの実施形態によれば、処理電力に基づいてガス供給を制御することは、平均ガスパラメータに基づいて制御される一又は複数のガス注入口を通るガス流を制御することを更に含みうる。例として、平均ガスパラメータに対してオフセットを加算又は減算することが可能で、このオフセットは現在測定した処理電力及び設定電力に基づいて決定される。
[0062] 図5は、本明細書に記載の実施形態による処理システムを有するスパッタリング装置などの堆積装置300の構成を示す。図5の装置に組み込まれている処理システムは、図1及び図4を参照して上述された処理システムと同一に又は同様に構成されうる。
[0063] 図5は、スパッタリングチャンバ301を有する堆積装置300の概略断面図を示している。スパッタリングチャンバ301はスパッタリングチャンバ壁によって制限されている。典型的な実施形態では、スパッタリング装置300は、一又は複数の回転円筒形ターゲットアセンブリを含むターゲット302を含む。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる幾つかの実施形態によれば、ターゲット302は、アルミニウム、シリコン、チタン、ニオブ、亜鉛、及びインジウムガリウム亜鉛酸化物(IGZO)のような合金のうちの少なくとも1つを含みうる。
[0064] 本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる幾つかの実施形態によれば、ターゲット302は電源303に接続されている。電源303は処理チャンバ301の外側に提供され、例えば、処理チャンバ301の壁に備えられる供給口304を介して、ターゲット302に接続されうる。幾つかの実施形態によれば、電力は、例えばスパッタリング電力を調整するように制御可能である。例として、電源303は電圧を、好ましくは一定の電圧を供給しうる。典型的な実施形態では、電圧は、例えばスパッタリング電力を調整するように、制御可能である。幾つかの実施形態によれば、ターゲット302に印加される電力又は電圧は、堆積層の特性を調整するように、制御可能である。例として、スパッタリング電力は、1〜50kWの範囲内にあり、具体的には5〜20kWの範囲内にあり、また、具体的には10kWである。典型的な実施形態では、電源303は電圧制御モードで駆動される。例として、電源303によって供給される電圧は、100〜5000Vの範囲内にあり、具体的には100〜1000Vの範囲内にあり、及び具体的には約400Vでありうる。
[0065] 本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる幾つかの実施形態によれば、装置300は、各々が処理チャンバ301内のガスパラメータを測定するように構成された2つ以上のセンサ313及び314、並びに後述のガス注入口を通るガス流を制御するように適合されたコントローラ(図示せず)を含みうる。幾つかの実施形態によれば、コントローラは、センサ313及び314によって測定されたガスパラメータの平均パラメータを決定し、図1から図4を参照して上述されているように、決定された平均ガスパラメータに基づいて、ガス注入口を通るスパッタリングチャンバ301へのガス供給を制御するように構成されている。
[0066] 更に、スパッタリングチャンバ301内に、基板312はターゲット302の下に配設される。基板312は、本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる典型的な実施形態では、基板支持体311の上に配置されうる。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる典型的な実施形態では、被覆されるべき基板用の基板支持装置はスパッタリングチャンバ301内に配設される。例えば、基板支持装置は、運搬ローラ、磁石誘導システム及び更なる特徴を含む。
[0067] 更なる実施形態では、スパッタリングチャンバ301は、被覆されるべき基板312をスパッタリングチャンバ301の内外へ駆動するための基板駆動システムを含みうる。そのため、スパッタリングチャンバ301は、スパッタリングチャンバ301の壁に配設された真空ロックチャンバを含みうる。
[0068] 操作中、プラズマは、ターゲット302とアノードとの間のスパッタリングチャンバ301内部で、スパッタリングガス、すなわち、第一ガス注入口308などを通して供給される不活性ガスを励起することによって形成される。典型的な実施形態では、アノードは被覆されるべき基板312の下に配設される。典型的な実施形態では、スパッタリングガスはアルゴンを含む。また、スパッタリングのための幾つかの実施形態では、他の不活性ガスも使用されうる。
[0069] 幾つかの実施形態によれば、スパッタリング処理などの処理は、DC(直流)−処理、MF(中周波数)−処理、及びHF(高周波数)−処理を含みうる。MF−処理は、2つ以上のターゲットが提供され、ここで、前記2つ以上のターゲットの状態は変化する。例として、1つのターゲットはカソードで、もう1つのターゲット、例えば隣接したターゲットはアノードであってもよく、その逆であってもよい。
[0070] 典型的な実施形態では基板312は、材料堆積に適した任意の材料から作成されうる。例えば、基板312は、ガラス(例えばソーダ石灰ガラス、ホウケイ酸ガラスなど)、金属、ポリマー、セラミック、複合材料、炭素繊維材料、或いは堆積処理によって被覆することできる他の材料及び材料の組合せからなるグループから選択された材料から作成されたものであってもよい。
[0071] 幾つかの実施形態によれば、大面積の基板は少なくとも0.174mのサイズ有することがある。典型的には、そのサイズは、約1.4mから約8m、より典型的には約2mから約9m、または最大12mとなることがある。例えば、大面積基板を、約1.4mの基板(1.1m×1.3m)に対応するGEN5、約4.39mの基板(1.95m×2.25m)に対応するGEN7.5、約5.5mの基板(2.2m×2.5m)に対応するGEN8.5、または約8.7mの基板(2.85m×3.05m)に対応するGEN10とすることができる。GEN11及びGEN12などの更に大きな世代並びにこれらに対応する基板面積が、同様に実装されうる。
[0072] スパッタリングチャンバ301は、第1ガス源305に接続される、第1ガス注入口308を更に含む。第1ガス源305は、例えばアルゴンなどの不活性ガス源でありうる。更に、バルブ又はポンプ(図示せず)は、スパッタリングチャンバ301に供給される不活性ガスの流量及び/又は総量を制御するための、第1ガス源305とスパッタリングチャンバ301との間の流体又はガス接続部の中に配設されうる。
[0073] スパッタリングチャンバ301は、第2ガス源306に接続される第2ガス注入口309、及び第3ガス源307に接続される第3ガス注入口310を更に含む。典型的な実施形態では、第2ガス源306及び第3ガス源307は、窒素、水蒸気、アンモニア、硫化水素、メタン及びテトラフルオロメタンを含みうる。例として、反応性スパッタリング処理では、ターゲットがシリコンを含み、処理チャンバに供給される(反応性)ガスが酸素である場合(一方、アルゴンなどの不活性ガスも供給されているとき)、基板にはSiO層が堆積されうる。
[0074] 本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる幾つかの実施形態によれば、第2ガス注入口309及び第3ガス注入口310を通るガス供給の少なくとも1つは、上述のように平均ガスパラメータに基づいて制御されている。
[0075] 本明細書に記載の実施形態によれば、本実施形態は、2つ以上のセンサの平均パラメータに基づいてガス供給を制御する。換言するならば、ガス流は、相対値に基づいて、すなわち、2つ以上のセンサによって測定されたガスパラメータと決定された平均ガスパラメータとの間の差分に基づいて制御される。幾つかの実施形態によれば、平均ガスパラメータは、測定されたガスパラメータの少なくとも1つが平均ガスパラメータにほぼ近づくように又は等しくなるように、処理チャンバへのガス供給が制御される、設定値として使用されうる。更に、典型的な実施形態では、制御は平均値に基づいて実施されるため、処理チャンバに供給されるガスの総量は、特に上述のゾーンベース制御が使用されるときには、一定に維持されうる。上記の観点から、センサの汚染の影響及びドリフトを打ち消すことができ、センサが例えば炭化水素によって汚染されてきたときでも、ガス供給の正確な制御が可能である。
[0076] 上記は本発明の実施形態を対象とするが、本発明の基本的な範囲から逸脱することなく、本発明の他の更なる実施形態を考案することもでき、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲によって決定される。

Claims (12)

  1. 処理チャンバ(301)へのガス供給を制御するための方法(200)であって、
    前記処理チャンバ(301)内に備えられた2つ以上のセンサ(35、36、313、314)の各々によってガスパラメータを測定すること(210)、
    前記測定されたガスパラメータから平均ガスパラメータを決定すること(220)、及び
    前記決定された平均ガスパラメータに基づいて、前記処理チャンバ(301)への前記ガス供給を制御すること(230)を含み、
    前記ガス供給を制御することは、前記2つ以上のセンサ(35、36、313、314)の少なくとも1つによって測定される前記ガスパラメータが前記平均ガスパラメータに一致するように、前記ガス供給を調整することを含む、方法。
  2. 前記ガスパラメータは、ガス濃度、質量及び圧力のうちの少なくとも1つである、請求項1に記載の方法(200)。
  3. 前記ガスパラメータを測定することは、2つ以上のセンサ(35、36、313、314)のそれぞれによって、ある時間間隔の範囲内で2つ以上のガスパラメータ値を測定することを含む、請求項1又は2に記載の方法(200)。
  4. 前記平均ガスパラメータは、前記2つ以上のガスパラメータ値から決定される、請求項3に記載の方法(200)。
  5. 各センサ(35、36、313、314)に対して、前記時間間隔内で前記各センサによって測定された前記ガスパラメータ値から、センサ平均値を決定することを更に含み、
    前記平均ガスパラメータは、前記センサ平均値に基づいて決定される、請求項3に記載の方法(200)。
  6. 前記ガス供給は処理電力に基づいて更に制御される、請求項1からのいずれか一項に記載の方法(200)。
  7. 前記ガス供給を制御することは、P、PI又はPID制御を利用する、請求項1からのいずれか一項に記載の方法(200)。
  8. 前記ガス供給を前記制御することは、一又は複数のガス注入口(31、32、51、309、310)を通るガス流を制御することを含む、請求項1からのいずれか一項に記載の方法(200)。
  9. 前記方法は、反応性処理又は反応性スパッタリング処理の間に実施される、請求項1からのいずれか一項に記載の方法(200)。
  10. 処理チャンバ(301)へのガス供給を制御するためのコントローラ(40)であって、各々がガスパラメータを測定するように構成された2つ以上のセンサ(35、36、313、314)は、前記処理チャンバ(301)内に備えられ、
    前記2つ以上のセンサ(35、36、313、314)によって測定された前記ガスパラメータの平均ガスパラメータを決定し、
    前記決定された平均ガスパラメータに基づいて、前記2つ以上のセンサ(35、36、313、314)の少なくとも1つによって測定される前記ガスパラメータが前記平均ガスパラメータに一致するように、前記処理チャンバ(301)への前記ガス供給を調整するように構成されたコントローラ(40)。
  11. 少なくとも1つのガス注入口(308、309、310)を有する処理チャンバ(301)、
    各々が前記処理チャンバ(301)内のガスパラメータを測定するように構成された2つ以上のセンサ(313、314)、及び
    請求項10に記載のコントローラ(40)を備える装置(300)。
  12. 前記2つ以上のセンサ(313、314)の少なくとも1つは、ラムダセンサ、圧力ゲージ、質量分析計及び残留ガス分析器を含むグループから選択される、請求項11に記載の装置(300)。
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