JP6318079B2 - 乾燥卵白組成物及びこれを添加した添加液卵白 - Google Patents

乾燥卵白組成物及びこれを添加した添加液卵白 Download PDF

Info

Publication number
JP6318079B2
JP6318079B2 JP2014240776A JP2014240776A JP6318079B2 JP 6318079 B2 JP6318079 B2 JP 6318079B2 JP 2014240776 A JP2014240776 A JP 2014240776A JP 2014240776 A JP2014240776 A JP 2014240776A JP 6318079 B2 JP6318079 B2 JP 6318079B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
egg white
composition
dried
white composition
dried egg
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014240776A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015144599A (ja
Inventor
智弘 江崎
智弘 江崎
尚記 藤原
尚記 藤原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
QP Corp
Original Assignee
QP Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by QP Corp filed Critical QP Corp
Priority to JP2014240776A priority Critical patent/JP6318079B2/ja
Publication of JP2015144599A publication Critical patent/JP2015144599A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6318079B2 publication Critical patent/JP6318079B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Meat, Egg Or Seafood Products (AREA)

Description

本発明は、起泡性に優れた乾燥卵白組成物及びこれを添加した添加液卵白に関する。
従来より製菓、製パン等の分野においては、卵白の起泡性を利用して種々の食品が製造されている。この場合、これらの食品の膨化度、きめ、食感等には卵白の起泡性が大きく関与する。そのため、卵白としては起泡性の高いものが求められている。
卵白の起泡性を高める方法として、液卵白にサイクロデキストリンを添加混合することが提案されている(特許文献1)。上述のサイクロデキストリンの添加によって液卵白の起泡性が改善されるものの、さらなる改善が要望されている。
また、卵白には液卵白の他、乾燥卵白があるが、乾燥卵白は乾燥時の熱により蛋白質が変性し、起泡性が低下するため、特に乾燥卵白の起泡性を改善する方法が要望されている。
特許第3072640号公報
本発明は以上の問題を解決するものであり、起泡性に優れた乾燥卵白組成物及びこれを添加した添加液卵白を提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、乾燥卵白にクエン酸トリエチルを含有し、かつ特定のpHに調整することにより、意外にも起泡性に優れた乾燥卵白組成物が得られ、さらに前記乾燥卵白組成物を所定の割合で液卵白に添加することにより、液卵白の起泡性を高めることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、
(1)クエン酸トリエチルを0.15%以上含有する乾燥卵白組成物であって、
前記乾燥卵白組成物を10倍量の清水で溶解した溶液のpHが4.2以上6以下である、
乾燥卵白組成物、
(2)(1)記載の乾燥卵白組成物において、
増粘多糖類を0.1%以上1%以下含有することを特徴とする、
乾燥卵白組成物、
(3)液卵白100部に対して(1)又は(2)に記載の乾燥卵白組成物を0.05部以上0.5部以下添加した添加液卵白、
である。
本発明によれば、起泡性に優れた乾燥卵白組成物及びこれを添加した添加液卵白を提供できる。
以下、本発明の乾燥卵白組成物及びこれを添加した添加液卵白を詳述する。なお、本発明において「%」は「質量%」を、「部」は「質量部」を意味する。
<本発明の乾燥卵白組成物>
本発明の乾燥卵白組成物は、クエン酸トリエチルを0.15%以上含有する乾燥卵白組成物であって、前記乾燥卵白組成物を10倍量の清水で溶解した溶液のpHが4.2以上6以下である。
本発明の乾燥卵白組成物に含まれる乾燥卵白の割合は、起泡性に優れた乾燥卵白組成物が得られやすいことから、85%以上100%未満であるとよく、さらに90%以上100%未満であるとよい。
本発明の乾燥卵白組成物の原料に用いる液卵白は割卵して得た生卵白の他、これを殺菌処理、濃縮処理、脱糖処理、脱塩処理、酵素処理等のいずれの処理を行ったものでもよい。
<クエン酸トリエチル>
本発明の乾燥卵白組成物は、クエン酸トリエチルを含有するものである。前記乾燥卵白組成物に含まれるクエン酸トリエチルの含有量は、0.15%以上であり、さらに0.2%以上であるとよく、さらに0.3%以上であるとよりよい。クエン酸トリエチルの含有量が前記範囲外である場合、起泡性を高める効果が得られ難くなる。
また、クエン酸トリエチルの含有量の上限は特に限定していないが、配合量に応じた起泡性の向上が得られ難くなるため1%以下であるとよく、さらに0.6%以下であるとよい。
<乾燥卵白組成物のpH>
添加物を配合していない一般に流通している乾燥卵白のpHは、通常7以上9以下であるが、本発明の乾燥卵白組成物は、乾燥卵白組成物を10倍量の清水に溶解した溶液のpHが4.2以上6以下であり、さらに4.5以上5.5以下であるとよく、さらに4.5以上5.3以下であるとよりよい。pHが前記範囲外である場合、起泡性に優れた乾燥卵白組成物を得ることができない。
本発明の乾燥卵白組成物を10倍量の清水に溶解した溶液のpHを測定するということは、乾燥卵白組成物を水戻しし、液卵白の状態に調製したときのpHを測定することを意味している。
<酸剤>
本発明の乾燥卵白組成物は、前記pHを調整するために、液卵白に下記酸剤を1種または2種以上を組み合わせて添加することができる。
用いる酸剤としては、塩酸、リン酸等の無機酸、乳酸、コハク酸、フマル酸、クエン酸、リンゴ酸、酢酸、アジピン酸、アスコルビン酸等の有機酸が挙げられるが、風味に優れている点から有機酸を用いるとよく、特にpHを調整しやすい点から、クエン酸、リンゴ酸を用いるとよい。また、前記酸剤を直接用いてもよいし、酸剤を含有する果汁等を用いてもよい。
前記酸剤を液卵白に添加する量は、特に限定されず、用いる酸剤の種類に応じて適宜調整すればよい。
<増粘多糖類>
本発明の乾燥卵白組成物は、起泡性をより高めるため増粘多糖類を含有することができる。用いる増粘多糖類の種類は特に限定しないが、キサンタンガム、カラギナン、ローカストビーンガム、グアーガム、タマリンドシードガム、ジェランガム、マンナン、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム、発酵セルロース、タラガム、アラビノガラクタン、プルラン等を使用することができる。中でも、起泡性を高める効果がより得られやすいことから、キサンタンガム、グアーガムを用いるとよい。
前記増粘多糖類の含有量は、起泡性に優れた乾燥卵白組成物がより得られやすいことから、0.1%以上1%以下であるとよく、さらに0.1%以上0.5%以下であるとよく、さらに0.15%以上0.3%以下であるとよりよい。
<乾燥卵白組成物の製造方法>
本発明の乾燥卵白組成物の製造方法は、特に限定されるものではないが、例えば、以下の方法により製造することができる。
まず、原料液卵白に酵母を添加して脱糖した後、クエン酸トリエチルを添加する。その後、酸剤を添加し、pHを調整した後、乾燥、熱蔵し、本発明の乾燥卵白組成物を得ることができる。前記pHの値は特に限定していないが、熱蔵後の乾燥卵白組成物を10倍量の清水で溶解した溶液のpHが4.2以上6以下になるように調整すればよい。
<添加液卵白>
本発明の乾燥卵白組成物を液卵白に添加することで、起泡性に優れた添加液卵白を得ることができる。液卵白に添加する前記乾燥卵白組成物の量は、液卵白100部に対して0.05部以上0.5部以下であるとよく、さらに0.1部以上0.4部以下であるとよい。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。
機械的に殻付き卵を割卵し、液卵白を分離し、常法によりろ過や均質化を行い、卵黄混入した原料卵白を得た。得られた原料卵白4500gにパン用酵母9gを添加後、35℃で4時間脱糖処理を行った。脱糖処理後、クエン酸トリエチル1.4gを添加した後、クエン酸31gを添加してpH5.0に調整した。次に、スプレードライで乾燥後、74℃で7日間熱蔵し、実施例1の乾燥卵白組成物を調製した。実施例1に含まれるクエン酸トリエチルの含有量は0.2%であり、乾燥卵白組成物を10倍量の清水で溶解した溶液のpHは5.1であった。
[試験例1:起泡性に及ぼすクエン酸トリエチル及びpHの影響]
起泡性に及ぼすクエン酸トリエチル及びpHの影響を検討するため、実施例1のクエン酸トリエチル及びクエン酸の添加量を変更し、表1に記載の組成を有する実施例2乃至4、比較例1乃至5の乾燥卵白組成物を調製した。
実施例1乃至4、比較例1乃至5の各乾燥卵白組成物22gを清水220gに添加し、10コートミキサー(ホバート社製)で、中高速1.5分間撹拌した後、高速で1〜2分間撹拌した。高速撹拌開始直後から1分毎にゴムヘラで表面をならし、中央部の高さを定規によって測定し、1及び2分後の測定値の平均値を各サンプルの起泡の高さ(cm)とした。
結果を表1に示した。
表1
Figure 0006318079
表1から、クエン酸トリエチルを配合しない場合は、pHを下げても起泡の高さは向上しないが(比較例1及び2)、クエン酸トリエチルを0.15%以上配合し、かつpHを4.2以上6以下にすることにより、乾燥卵白の比率が低いにもかかわらず、優れた起泡性が得られることが分かる(実施例1乃至4)。特に、クエン酸トリエチルを0.15%以上配合し、かつpH4.5以上5.5以下、特にpH4.5以上5.3以下にすることにより、より優れた起泡性が得られることが分かる(実施例2乃至4)。
[試験例2:起泡性に及ぼす増粘多糖類の影響]
起泡性に及ぼす増粘多糖類の影響を検討するため、原料の液卵白に増粘多糖類を添加する以外は実施例1と同様の方法で、表1に記載の組成を有する実施例5乃至7の乾燥卵白組成物を調製し、試験例1と同様の方法で起泡性を評価した。結果を表2に示した。
表2
Figure 0006318079
表2から、乾燥卵白組成物に増粘多糖類を0.1%以上1%以下(実施例5乃至7)、特に0.1%以上0.5%以下(実施例5乃至7)、特に0.15%以上0.3%以下(実施例6及び7)含有させることにより、起泡性がより高まることが分かる。
[実施例8]
割卵して得た液卵白100部に実施例1の乾燥卵白組成物0.1部を添加した後、ミキサーで混合し、実施例8の添加液卵白を調製した。
[実施例9]
乾燥卵白組成物の添加量を0.2部に変更した以外は実施例8と同様の方法で、実施例9の添加液卵白を調製した。
[比較例6]
乾燥卵白組成物を比較例1の乾燥卵白組成物に変更した以外は実施例8と同様の方法で、比較例6の添加液卵白を調製した。
[試験例3:液卵白の起泡性に及ぼす乾燥卵白組成物の影響]
本発明の乾燥卵白組成物の添加が液卵白の起泡性に及ぼす影響を検討するため、実施例8及び9、比較例6の添加液卵白の起泡性を評価した。また、乾燥卵白組成物を配合しない液卵白を参考例とし、同様に起泡性を評価した。
具体的には、前記添加液卵白500gと上白糖500gを混合した後、12コートミキサー(ホバート社製)で、高速撹拌した。1.5分毎にゴムヘラで卵白の表面をならし、中央部の高さを測定し、起泡性を評価した。
その結果、実施例8及び9の添加液卵白の起泡性は、比較例9及び参考例の液卵白よりも優れており、本発明の乾燥卵白組成物を液卵白100部に対して0.05部以上0.5部以下、特に0.1部以上0.4部以下添加することにより、液卵白の起泡性が向上することが分かった。

Claims (3)

  1. クエン酸トリエチルを0.15%以上含有する乾燥卵白組成物であって、
    前記乾燥卵白組成物を10倍量の清水で溶解した溶液のpHが4.2以上6以下である、
    乾燥卵白組成物。
  2. 請求項1記載の乾燥卵白組成物において、
    増粘多糖類を0.1%以上1%以下含有することを特徴とする、
    乾燥卵白組成物。
  3. 液卵白100部に対して請求項1又は2に記載の乾燥卵白組成物を0.05部以上0.5部以下添加した添加液卵白。
JP2014240776A 2014-11-28 2014-11-28 乾燥卵白組成物及びこれを添加した添加液卵白 Active JP6318079B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014240776A JP6318079B2 (ja) 2014-11-28 2014-11-28 乾燥卵白組成物及びこれを添加した添加液卵白

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014240776A JP6318079B2 (ja) 2014-11-28 2014-11-28 乾燥卵白組成物及びこれを添加した添加液卵白

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015144599A JP2015144599A (ja) 2015-08-13
JP6318079B2 true JP6318079B2 (ja) 2018-04-25

Family

ID=53889274

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014240776A Active JP6318079B2 (ja) 2014-11-28 2014-11-28 乾燥卵白組成物及びこれを添加した添加液卵白

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6318079B2 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2850394A (en) * 1955-06-29 1958-09-02 Pillsbury Mills Inc Process for making a non-dusting egg albumen product
US3219457A (en) * 1961-05-10 1965-11-23 Anheuser Busch Method of improving the whipping characteristics of egg whites
US3711299A (en) * 1965-11-19 1973-01-16 Anheuser Busch Egg white composition and process of making same
JPS5137328B2 (ja) * 1973-02-15 1976-10-15
JP3072640B2 (ja) * 1995-03-11 2000-07-31 キユーピー株式会社 卵白組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015144599A (ja) 2015-08-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102035274B1 (ko) 온도변화에 안정한 마요네즈풍 소스 및 이의 제조방법
JP5136467B2 (ja) 卵白用起泡性向上剤
JP6199622B2 (ja) 製麺用穀粉組成物
CN105326021B (zh) 一种提高脱糖蛋清粉乳化性及乳化稳定性的制备工艺
JP5765511B1 (ja) 酸性乳化調味料
JP5735259B2 (ja) レアチーズケーキ及びその製造方法
JPH11206356A (ja) 食品保存用水溶液組成物及びその製造方法
JP6318079B2 (ja) 乾燥卵白組成物及びこれを添加した添加液卵白
JP5770011B2 (ja) 酸性ゲル状食品調製用キット
JP5969949B2 (ja) フィリング
JP5912989B2 (ja) 麺類の製造方法
JP5644211B2 (ja) 酸性水中油型乳化食品
JP2016077196A (ja) 麺類の製造方法
JP4767202B2 (ja) 酸性水中油型乳化油脂組成物
JP6592576B1 (ja) 液状組成物
JP4840346B2 (ja) 卵焼き
JP4562704B2 (ja) チーズ入り液状又はペースト状酸性食品の製造方法
RU2694574C2 (ru) Ингредиентный состав (композиция) и способ производства овсяного печенья с применением функционального ингредиента - пектина древесной зелени сосны обыкновенной
JP4397876B2 (ja) 低粘性酸性水中油型乳化食品の製造方法
JP2017042129A (ja) 冷凍卵焼きの製造方法及び卵焼きの冷凍保存方法
JP2017195795A (ja) ゲル状ごま食品の作成方法及び作成キット
JP2015104320A (ja) 酸性乳化状調味料
JP6478589B2 (ja) 卵白組成物
KR101923101B1 (ko) 숙성형 스트링 치즈
JPH06169692A (ja) 乳脂肪入り酸性乳飲料

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170427

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180320

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180402

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6318079

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250