JP6317247B2 - インプリント用モールド - Google Patents

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Description

本発明は、基板上に塗布されたレジストに微細な凹凸パターンを転写するインプリント方法に使用されるインプリント用モールドに関し、特には可撓性を有するインプリント用モールドに関するものである。
インプリントとは、凹凸パターンを形成した型(一般的にモールド、スタンパ、テンプレートとも呼ばれる)を被転写基板上に塗布されたレジストに押し付け、レジストを力学的に変形または流動させて微細なパターンを精密にレジスト膜に転写する技術である。微細な凹凸パターンとしては、10nm程度のものから100μm程度のものまで存在している。モールドを一度作製すれば、ナノレベルの微細構造のものでも簡単に繰り返して成型できるため経済的であるとともに、有害な廃棄物および排出物が少ない転写技術であるため、半導体分野等のさまざまな分野への応用が期待されている。
また、インプリント方法として、ロール・トゥ・ロール等のウェブハンドリング技術を応用した方法が提案されている。例えば、加工対象となる可撓性のある長尺シート(例えば樹脂製フィルムや無機基板等)を繰り出す繰出装置とそのシートを巻き取る巻取装置との間の搬送路上に、微細な凹凸パターンを表面に有するロール金型(モールドロール或いはスタンパロールとも呼ばれる)を備え、ロール金型をシートの加工面に接触させながらシートを繰出装置から巻取装置へと搬送するインプリント方法である。これにより、連続的に効率よく、樹脂製フィルムにエンボス加工を施したり、シート上に塗布されたレジストにパターンを形成したりすることが可能となる。
上記ロール金型は、例えば、凹凸パターンを有するシート状の薄い金型(型シート)を、回転軸になるロールに巻き付け、ロールを1周した型シートの向かい合う端辺同士を溶接することにより製造する方法が知られている。
上述のような型シートは、ナノオーダー、サブミクロンオーダーの微細な凹凸パターンを表面に有するマスターモールド(原盤)を用いて作製することができるが、このマスターモールドの作製には、時間とコストがかかるため、モールド自体の大型化は困難である。そこで一般的な大きさのマスターモールドから大面積モールドを作製する方法として、マスターモールドから複数のレプリカモールドを作製して、レプリカモールド同士を繋ぎあわせて大面積モールドにする技術も知られており(例えば、特許文献1、2等)、特許文献2には、樹脂製の大面積モールドをロール本体に巻き付けたロール型を用いたロール・トゥ・ロール方式によるフィルム状の転写材料への転写について開示されている。
近年、LED(Leaser eliminate diode)の基板であるサファイア基板の表面に微細凹凸形状を備えることにより、LEDの輝度向上を図る技術が開発されており、そのパターンドサファイア基板(PSS:Patterned Sapphire Substrate)を作製する方法としてもインプリント法は注目されている。
特開2012−118520号公報 特開2014−80017号公報
上述のPSSの作製においてロール・トゥ・ロール方式のインプリント法を採用する場合、所定径(例えば、直径300mm)のロールの表面に微細凹凸を有するニッケル(Ni)電鋳金型を巻き付けて、テープで固定したものをロール金型として用い、このロール金型からロール・トゥ・ロール方式のインプリントによりPSS用の樹脂モールドを作製することが考えられる。このとき、Ni電鋳金型の厚みは数10μm〜数100μm程度であるが、ロールに金型を貼り付けるために、ロールの表面とNi電鋳金型の表面との間には段差が生じることとなる。Ni電鋳金型の原盤としては、一般にシリコン(Si)ウェハが用いられ、Ni電鋳金型の大きさは原盤の大きさとほぼ同等の通常円形のものとなる。
樹脂モールドの作製に当たっては、樹脂モールドの凹凸パターンの形成領域が、Ni電鋳金型の凹凸パターンの形成領域により近い、好ましくは同等となるように樹脂モールドを作製することが、Ni電鋳金型の凹凸パターンをより有効に利用でき経済的である。
しかしながら、電鋳金型をより有効に用いて樹脂モールド作製しようとすると、レジスト塗布時に塗布領域が電鋳金型の周囲にまで広がってしまう恐れがある。レジストが電鋳金型の周囲に広がると、電鋳金型とロールとの間にレジストが入りこみ、その段差部のレジストがインプリント後にも残ってしまい、次回以降の転写不良の原因となってしまう。例えば、UV(紫外線)硬化タイプのレジストを用いる場合には、電鋳金型とロールの間に入り込んだレジストが、UV照射で固まり、バリのように残ってしまい、その次のインプリントでは、バリが欠陥として残ってしまうという不具合が生じる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、樹脂モールド作製時において、電鋳金型の凹凸パターン領域を有効に用いて樹脂モールドを作製することができる、インプリント用モールドを提供することを目的とする。
本発明のインプリント用モールドは、ロールに巻き付けて使用される、凹凸パターンを表面に有するインプリント用モールドであって、
凹凸パターンが表面に形成されてなる円盤状の電鋳金型本体と、
電鋳金型本体に一体化されてなる電鋳金型本体の周囲に延在してなる拡張部とから構成される。
本発明のインプリント用モールドは、拡張部を、電鋳金型本体の外周形状と一致する形状を有する中心孔を備えた板状部材と、電鋳金型本体の外形より大きな外形を有する薄板とからなるものとし、板状部材の中心孔に電鋳金型本体を嵌め込み、板状部材と電鋳金型本体とが薄板上に接着されて一体化した構成とすることができる。
本発明のインプリント用モールドは、拡張部を、電鋳金型本体の外周形状と一致する形状のザグリ部を備えたザグリ部付薄板からなるものとし、ザグリ部付薄板のザグリ部に電鋳金型本体を嵌め込み接着することにより電鋳金型本体と拡張部とが一体化した構成とすることができる。
あるいは、本発明のインプリント用モールドは、拡張部を、電鋳金型本体の外周形状と一致する形状を有する中心孔を備えた板状部材からなり、板状部材の中心孔に電鋳金型本体を嵌め込み、板状部材と電鋳金型本体を電鋳金型本体の周縁で接続して一体化した構成とすることができる。
なお、本発明のインプリント用モールドとしては、拡張部の表面と、電鋳金型本体の表面との段差が10μm以下であることが好ましい。
本発明のインプリント用モールドは、ロールに巻き付けて使用される、凹凸パターンを表面に有するインプリント用モールドであって、凹凸パターンが表面に形成されてなる円盤状の電鋳金型本体の周囲に延在してなる拡張部を備えているので、ロールに巻き付けてロール金型として用いられる際に、凹凸パターンが形成されている領域一杯にレジスト液が塗布された場合にも、レジスト液をモールド表面内に留めることができる。したがって、モールドとロールの間へのレジスト液の入り込みを抑制して、ロール・トゥ・ロール方式によるインプリント時における転写不良を抑制することができる。
第1の実施形態のインプリント用モールドの平面図および断面図である。 第1の実施形態のインプリント用モールドの作製工程を模式的に示す図である。 ロールに巻き付けられたインプリント用モールドを示す斜視図である。 ロール・トゥ・ロール方式によるインプリント法を実施するための装置の一部を示す図である。 インプリント用モールド上のレジスト塗布領域を模式的に示す図である。 原盤からロール金型を作製するまでの工程を模式的に示す図である。 フィルム状モールドを用いて凹凸パターン加工品を作製するまでの工程を模式的に示す図である。 第2の実施形態のインプリント用モールドの作製工程を模式的に示す図である。 第3の実施形態のインプリント用モールドの作製工程を模式的に示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明するが、本発明はこれに限られるものではない。なお、視認しやすくするため、図面中の各構成要素の縮尺等は実際のものとは適宜変えてある。
<第1の実施形態のインプリント用モールド>
図1は、本発明の第1の実施形態のインプリント用モールド10を模式的に示す平面図および断面図である。
インプリント用モールド10は、ロールに巻き付けて使用される、凹凸パターン2を表面に有するインプリント用モールドであり、凹凸パターン2が表面に形成されてなる円盤状の電鋳金型本体1と、電鋳金型本体1に一体化された電鋳金型本体1の周囲に延在してなる拡張部3とから構成されている。
本実施形態において拡張部3は、電鋳金型本体1の外周形状と一致する形状の中心孔を備えた板状部材4と、電鋳金型本体1の外形よりも大きな外形を有する薄板5とからなり、インプリント用モールド10は、板状部材4の中心孔に電鋳金型本体1が嵌め込まれ、板状部材4と電鋳金型本体1とが薄板5上に接着されて一体化されてなるものである。
インプリント用モールド10は、ロールに巻き付けて使用可能な程度の可撓性を有するものであり、その材質により適切な範囲は異なるが、厚みは20〜300μmが好ましく、より好ましくは50〜200μmである。
電鋳金型本体1は、直径φ1の円盤であり、凹凸パターン2が形成されている領域(以下において、パターン領域という。)の外周に平坦部2aを備えた表面形状を有している。なお、この外周の平坦部2aの厚みを電鋳金型本体1の厚みと定義する。本例ではパターン領域は、概ね直径φ2の円形領域である。
本例においては、凹凸パターン2として、ライン・アンド・スペースのパターンを備えているが、パターン形状は特に限定されるものではなく、ホールパターンやピラーパターンなど、さまざまなパターンが可能である。凹凸パターンの凸部高さや凸部間隔などは数十nm〜数百μmのオーダーで用途に応じて適宜設定される。
電鋳金型本体1は、後記する原盤への電鋳により得られるものであり、材料としては、ニッケル、コバルト、金、銀、銅および鉄の少なくとも一種を含む金属が挙げられ、好ましくはニッケルである。その厚みは、10〜200μm、より好ましくは50〜100μmである。
拡張部3の一部である板状部材4は、電鋳金型本体1の外周形状(ここでは、直径φ1の円形)と一致する形状を有する中心孔を備え、電鋳金型本体1より大きい外形(ここでは、直径φ3の円形)を有する。ここで、板状部材4の中心孔の形状が「電鋳金型本体1の外周形状と一致する」とは、電鋳金型本体1を受容できる形状であることを意味するものであるが、嵌め込みを容易にするために電鋳金型本体1の直径よりも0.1〜0.2mm程度大きく形成されていることが好ましく、一方で隙間は少ない方が好ましいため、大きすぎない方がよい。なお、隙間が生じた場合には埋め込み剤などにより埋め込んでおくことが好ましい。
拡張部3の外形(モールド10の外形)は、電鋳金型本体1を取り囲む形状であれば円形に限るものではなく、正方形、長方形その他任意の形状とすることができる。電鋳金型本体1の凹凸パターン2を最大限有効に用いるためにはパターン領域の直径φ2を一辺とする正方形の対角線の長さ(=√2・φ2)以上の長さの一辺を有する正方形を内包する形状であることを要する。したがって、拡張部3が円形である場合には、√2・φ2以上の長さの直径を有するものであることが望ましい。拡張部3の外形は、(√2・φ2+20)mm以上の長さの一辺を有する正方形を内包する形状であることがより好ましい。
板状部材4は、ロールへ巻きつける際の剛性が電鋳金型本体1と大きく異なるものでないことが好ましいため、電鋳金型本体1のヤング率±100GPa程度の材料を用いるのが好ましく、ヤング率が同等であることが特に好ましい。したがって、電鋳金型本体1と同じ材料からなるものであることが最も好ましい。例えば、電鋳金型本体1がニッケルからなるものである場合、板状部材4もニッケルからなるものであることが好ましい。板状部材4としては、取扱い性が高く、低コストであることからステンレス鋼板なども適する。
板状部材4の厚みt4は、電鋳金型本体1の厚みt±20μm以下であり、±10μm以下であることが好ましく、最も好ましいのは電鋳金型本体1の厚みと同一である。段差が±20μm以下であれば、インプリント時に段差部における残渣の発生を抑制することができる。
電鋳金型本体1の厚みと同一であれば、電鋳金型本体1の平坦部2aと板状部材4の表面とが面一となるため接続部分においてインプリント時に残渣が生じることなく、転写不良を最も効果的に抑制することができる。
段差が出来る場合には、特にロール金型で作製した転写品をモールドとして用いるためには、拡張部の表面が本体の表面よりも高いほうが好ましい。これは転写形成されたパターン部が周辺部より高くなり、このモールドを用いた他の部材への転写が容易となるためである。
薄板5は、電鋳金型本体1と板状部材4とを支持する支持性を有するものであればよく、少なくとも電鋳金型本体1よりも大きな外形を有するものであり、板状部材4の中心孔の径よりも大きいことが好ましい。板状部材4の外形と同等以上の外形を有することがより好ましい。
薄板5の材質としては、フィルムなどのシート素材や金属薄板などが好ましく、具体的には、フィルムシート素材としてはPET(ポリエチレンテレフタラート)やTAC(トリアセチルセルロース)など、金属薄板としてはニッケルやステンレス鋼材などが挙げられる。なお、電鋳金型本体1や板状部材4と同じ材料で形成することも好ましい。
厚みtは、フィルムシート素材の場合は50〜250μm、金属薄板の場合には20〜150μmが好ましい。
本例においては、薄板5上に電鋳金型本体1および板状部材4は接着剤8を用いて固定されている。接着剤8としては、薄板5に対して電鋳金型本体1と板状部材4を接着することができればよく、例えば、両面シートや接着剤などを用いることができる。両面シートの例としては日東電工製LA-50が挙げられる。また接着剤の例としてはアクリルゴム系の接着剤が挙げられる。
なお、電鋳金型本体1を板状部材4の中心孔に嵌め込み中心孔と電鋳金型本体1外形とを半田で接続した上で、板状部材4上に接着剤で固定してもよい。
図1に示した第1の実施形態のインプリント用モールドの作製方法を説明する。
図2は、第1の実施形態のインプリント用モールド10の製造工程を模式的に示すものである。
図2に示すように、インプリント用モールド10は、後述する原盤(マスターモールド)への電鋳により作製され、原盤から離型された剥離電鋳金型本体1bと、2枚の薄板4aおよび5を用いて作製される。
剥離電鋳金型本体1bは、原盤から剥離したままのものであり、直径φ0の略円盤状であるが、周縁はガタガタしていびつになっている場合がある。そこで、この剥離電鋳金型本体1bの周縁を円形に整えるために直径φ1の円形にワイヤーカットしたものを電鋳金型本体1とする。
薄板4aとして、電鋳金型本体1の凹凸パターン2が形成されているパターン領域の直径φ2を一辺とする正方形の対角線の長さよりも大きい直径φ3を有するものを用意し、電鋳金型本体1の直径φ1以上の直径φ4の中心孔4bを設けて板状部材4を作製する。
さらに、薄板5として、電鋳金型本体1の直径φ1より大きな直径φ5を有するものを用意する。図1および2においては、薄板5と板状部材4の直径はほぼ同じものを用いているが、両者の直径は同一でなくてもよい。
その後、中心孔を設けていない薄板5上に接着剤8を塗布し、板状部材4を薄板5と外形が一致するように、板状部材4の中心孔4bが薄板5の中心に配置されるように重ね、さらにその中心孔4bに電鋳金型本体1を嵌め込み3つの部材を一体化して、電鋳金型本体1と、板状部材4および薄板5からなる拡張部3とからなるインプリント用モールド10を得る。
モールド10の外形の大きさ、パターン領域の大きさはインプリントの対象となる凹凸パターン加工品の大きさにより適宜定めればよい。例えば、6インチ(150mm)径のPSSを作製するためのモールドとしては、パターン領域の直径φを170mm、電鋳金型本体1の直径φ1を180mmとし、板状部材4の直径φを300mm、薄板5の直径φ5を300mmとする。電鋳金型本体1、板状部材4がニッケルで形成されている場合、その厚みは、例えば70μmとする。
次に、本実施形態のインプリント用モールド10を用いたインプリント法について説明する。
図3は、ロール11にインプリント用モールド10が巻き付けられてなるロール金型12を示す斜視図である。図3に示すように、ロール金型12は、ロール11に1つもしくは2つのインプリント用モールド10が巻き付けられて固定されて構成されるものである。モールド10は、例えばその端部に接着テープを貼り付けロール10上に固定されていればよい。
図4はロール・トゥ・ロール方式によるインプリント法を実施するための装置の一部を示す図である。
ロール金型12の上方にレジスト液15aをモールド10に塗布するためのダイコータ16が配置されており、ロール金型12に対してダイコータ16と対向する位置にはレジスト液15aを硬化させるための紫外線照射光源17が配置されている。また、ロール金型12の両脇には、図示しない繰出し装置から繰り出されたフィルム14を搬送してロール金型12に圧接するための搬送ロール13aと、フィルム14をロール金型12から剥離して図示しない巻取装置へ向けて搬送する搬送ロール13bとが配置されている。
なお、ここでは紫外線の照射により硬化する光硬化型のレジストを用いるために紫外線照射光源17を備えるものとしているが、熱硬化型のレジストを用いる場合には、紫外線照射光源に代えてヒーターを備えるものとすればよい。
ロール金型12は矢印の方向に回転され、ダイコータ16によりモールド10の塗布領域に対してレジスト液15aを塗布する。ダイコータ16による塗布幅は、モールド10のパターン領域の最大径(直径φ2)より5mm以上、好ましくは10mm以上外側となる長さである。図5はモールド10上のレジスト塗布領域を模式的に示す図である。図5中、点線で示す斜線領域が塗布幅Lのレジスト液15aの塗布領域であり、本例においてレジスト塗布領域は電鋳金型本体1の直径φ1より長い一辺Lを有する略正方形の領域である。
塗布領域をパターン領域より広くすることにより、パターン領域全域を有効に用いたインプリントを行うことができる。このとき、電鋳金型本体1の直径φ1と同等の塗布幅でレジスト液を塗布することとなるため拡張部3がない場合、レジスト液15aがロール11上に広がってしまうが、拡張部3の存在により、レジスト液15aの広がりをモールド10上にとどめることができる。
したがって、レジスト液15aがロール11上に広がることにより生じるロール11とモールド10との隙間にレジスト液15aが入り込んだり、インプリント後にロール11とモールド10との段差部にレジストが残留したりするなどの問題の発生を抑制することができ、結果としてロール・トゥ・ロール方式におけるインプリント時の転写不良を抑制することができる。
ロール金型12の回転に伴って、レジスト液15aが塗布されたモールド10が搬送ロール13aにより搬送されるフィルム14にレジスト液15aを介して圧接され、さらに、紫外線照射光源17による紫外線照射領域に搬送され、紫外線の照射を受けてレジスト液15aは硬化されてモールド10の凹凸パターン2が転写された樹脂層15が形成される。このとき樹脂層15はフィルム14に固着され、搬送ロール13bにおいてフィルム14に樹脂層15は固定されたまま、ロール金型12から剥離されてフィルム14と共に巻取装置へと搬送される。
以上の操作が繰り返されて、モールド10の表面に形成されている凹凸パターンを有する樹脂層15がフィルム14上に複数形成されていく。その後、円形の凹凸パターンを有する樹脂層15が設けられた領域を切り出すことにより、フィルム14上に凹凸パターンを有する樹脂層15が積層されてなるフィルム状モールド19(図7参照)を得ることができる。
ここで、原盤から電鋳金型の作製、凹凸パターン加工品の作製に至る工程を図6および7を参照して簡単に説明する。図6はSi原盤からロール金型を作製するまでの工程を模式的に示す図であり、図7は、フィルム状のモールドを用いて凹凸パターン加工品を作製するまでの工程を模式的に示す図である。
図6に示すように、まず、表面に凹凸パターンを有するSi原盤21を用意する。Si原盤21のサイズとしては、直径150mm(6インチ)、200mm(8インチ)程度のものが一般的である。
このSi原盤の凹凸パターン表面に電鋳を施す。特には、最初に無電解めっきより数μm程度の薄い膜厚の導電層(金属膜)を形成した後に、電解めっき(電鋳)により数10μm〜数100μm程度の厚みの電鋳層1aを成膜する方法が好ましい。電鋳層1aを形成する材料としてはニッケルが好ましいが、ニッケルに限るものではない。
その後、電鋳層1aをSi原盤21から剥離して電鋳金型本体1を得る。電鋳金型本体1に拡張部3を設けてインプリント用モールド10を作製する工程は図2を参照して説明した通りである。その後、インプリント用モールド10をロール11に巻き付けてロール金型12とする。
なお、原盤から電鋳金型本体1を得る際に原盤のパターン領域よりを囲む領域の面積を大きくして、拡張部を備えた場合と同等の面積を有する電鋳金型本体1を電鋳により作製すれば、本発明のような拡張部を設ける必要性はなくなる。しかしながら、同等のパターン領域を維持しようとする場合、原盤自体の大きさを大きくする必要が生じ、この原盤を大きくすることによるコスト高、電鋳する際の電鋳槽を大きくすることによるコスト高が発生する。本発明のインプリント用モールドの作製方法によれば、原盤コストを上昇させることなく、また、既存の電鋳槽を用いて、より安価にロール金型に適するモールドを作製することができる。
ロール金型12からフィルム14上に凹凸パターンを有する樹脂層15が積層されてなるフィルム状モールド19を作製する工程は、上記において図4を参照して説明した通りである。
さらに、図7を参照してフィルム状モールド19を用いて凹凸パターン加工品の一例として、LEDの基板として用いられるPSS24を作製する工程について説明する。
まず、サファイア基板(サファイアウエハ)24Aを用意する。サファイア基板としては、2〜6インチ程度のものが一般的であり、モールドのパターン領域サイズと同等以下の大きさでなるべく大きいものがモールドのパターン領域を有効に活用できるため好適である。
サファイア基板24A上に例えば、紫外線硬化型のレジスト液25Aを塗布し、そのレジスト液25A上に凹凸パターンを転写するようにフィルム状モールド19を圧接し、紫外線を照射してレジスト液25Aを硬化させることにより、フィルム状モールド19の凹凸パターンが転写されてなる凹凸パターンを有する樹脂層25を形成する。フィルム状モールド19を樹脂層25から剥離して、樹脂層25をマスクとして反応性イオンエッチング(RIE:Reactive Ion Etching)を行うことにより、サファイア基板24Aの表面に樹脂層25の凹凸パターンに沿った凹凸パターンを形成することにより、PSS24を得ることができる。
以上のように、インプリント用モールド10を用いることにより、ロール・トゥ・ロール方式によるインプリント時にモールド10とロール11の間へのレジスト液15aの入り込みを予防することができ、インプリントを繰り返し行う際の転写不良を抑制することができる。
<第2の実施形態のインプリント用モールド>
図8は、本発明の第2の実施形態のインプリント用モールド30の製造工程を模式的に示す図である。
本実施形態のインプリント用モールド30は、凹凸パターン2が表面に形成されてなる円盤状の電鋳金型本体1と、電鋳金型本体1に一体化された電鋳金型本体1の周囲に延在してなる拡張部33とから構成されている。
本実施形態において拡張部33は、電鋳金型本体1の外周形状と一致する形状のザグリ部35を備えたザグリ部付薄板からなり、インプリント用モールド30は、ザグリ部付薄板のザグリ部35に電鋳金型本体1を嵌め込み接着することにより電鋳金型本体1と拡張部33とが一体化されてなるものである。
インプリント用モールド30は、ロールに巻き付けて使用可能な程度の可撓性を有するものであり、その材質により適切な範囲は異なるが、厚みは20〜300μmが好ましく、より好ましくは50〜200μmである。
電鋳金型本体1として、第1の実施形態のインプリント用モールド10と同様のものを用いることができる。
拡張部33は、電鋳金型本体1の外周形状(ここでは、直径φの円形)と一致する形状を有する深さt35のザグリ部35を備え、電鋳金型本体1より大きい外形(ここでは、直径φ6の円形)を有する厚みt33の薄板である。ここで、ザグリ部35とは、電鋳金型本体1を受容する形状の底面平坦な凹部であり、ザグリ部35の形状が「電鋳金型本体1の外周形状と一致する」とは、電鋳金型本体1を受容できる形状であることを意味するものであるが、嵌め込みを容易にするために電鋳金型本体1の直径φ1よりも0.1〜0.2mm程度大きく形成されていることが好ましく、一方で隙間は少ない方が好ましいため、大きすぎない方がよい。なお、隙間が生じた場合には埋め込み剤などにより埋め込んでおくことが好ましい。
拡張部33の外形(モールド30の外形)は、電鋳金型本体1を取り囲む形状であれば円形に限るものではなく、正方形、長方形その他任意の形状とすることができる。電鋳金型本体1の凹凸パターン2を最大限有効に用いるためにはパターン領域の直径φ2を一辺とする正方形の対角線の長さ(=√2・φ2)以上の長さの一辺を有する正方形を内包する形状であることを要する。したがって、拡張部33が円形である場合には、√2・φ2以上の長さの直径を有するものであることが望ましい。拡張部3の外形は、直径(√2・φ2+20)mm以上の長さの一辺を有する正方形を内包する形状であることがより好ましい。
ザグリ部付薄板からなる拡張部33は、ロール11へ巻きつける際の剛性が電鋳金型本体1と大きく異なるものでないことが好ましいため、電鋳金型本体1のヤング率±100GPa程度の材料を用いるのが好ましく、ヤング率が同等であることが特に好ましい。したがって、電鋳金型本体1と同じ材料からなるものであることが最も好ましい。例えば、電鋳金型本体1がニッケルからなるものである場合、拡張部33もニッケルからなるものであることが好ましい。
拡張部33のザグリ部35の深さt35は、電鋳金型本体1の厚みt±20μm以下であり、±10μm以下であることが好ましく、最も好ましいのは電鋳金型本体1の厚みtと同一である。ザグリ部35の深さt35を電鋳金型本体1の厚みtと±20μm以下とすることにより、電鋳金型本体1と拡張部33表面との段差を±20μm以下に抑制することができ、インプリント時に段差部における残渣の発生を抑制することができる。電鋳金型本体1の厚みtとザグリ部35の深さt35が略同一であれば、電鋳金型本体1の平坦部2aと拡張部33の表面とが面一となるため接続部分においてインプリント時に残渣が生じることなく、転写不良を最も効果的に抑制することができる。
段差が出来る場合、特にロール金型で作製された転写品をモールドとして用いるためには、拡張部の表面が本体の表面よりも高いほうが好ましい。これは転写形成されたパターン部が周辺部より高くなり、このモールドを用いた他の部材への転写が容易となるためである。
電鋳金型本体1は、ザグリ部付薄板のザグリ部35に接着剤38を用いて固定されている。接着剤38としては、ザグリ部35に電鋳金型本体1を接着することができればよく、例えば、アクリルゴム系の接着剤などを用いることができる。あるいは、ザグリ部35の底面に粘着テープを貼り付けて電鋳管型本体1を貼り付けてもよい。
なお、電鋳金型本体1と拡張部33の表面との間に隙間が生じた場合には接着剤38等を埋め込み剤として用い、面一となるようにしておくことが好ましい。
本実施形態のインプリント用モールド30の作製方法について説明する。図8に示すように、インプリント用モールド30は、既述の原盤(マスターモールド)への電鋳により作製され、原盤から離型された剥離電鋳金型本体1bと、1枚の薄板33aを用いて作製される。
剥離電鋳金型本体1bは、原盤から剥離したままのものであり、この剥離電鋳金型本体1bの周縁を円形に整えるために直径φ1の円形にワイヤーカットしたものを電鋳金型本体1とする。
薄板33aとして、電鋳金型本体1の凹凸パターン2が形成されているパターン領域の直径φ2を一辺とする正方形の対角線の長さよりも大きい直径φ6を有するものを用意し、電鋳金型本体1の直径φ1以上の直径φ7の円形のザグリ部35を設けてザグリ部付薄板からなる拡張部33を作製する。
拡張部33のザグリ部35の底面に接着剤38を塗布し、ザグリ部35に電鋳金型本体1を嵌め込み固定することにより、電鋳金型本体1と拡張部33とからなるインプリント用モールド30を得る。
本実施形態のモールド30についてもその外形大きさ、パターン領域の大きさはインプリントの対象となる凹凸パターン加工品の大きさにより適宜定めればよい。例えば、6インチ(150mm)径のPSSを作製するためのモールド30としては、パターン領域の直径φを170mm、電鋳金型本体1の直径φ1を180mmとし、拡張部33の直径φ6を300mmとする。電鋳金型本体1および拡張部33のいずれもがニッケルで形成されている場合、例えば、電鋳金型本体1の厚みt1を50μmとし、拡張部33の厚みt33を150μm、ザグリ部35の深さt35を100μmとする。
このような第2の実施形態のインプリント用モールド30は、第1の実施形態のインプリント用モールド10と同様にしてロール・トゥ・ロール方式によるインプリント法に供され、ロール・トゥ・ロール方式によるインプリント時にモールド30とロール11の間へのレジスト液15aの入り込みを予防することができ、インプリントを繰り返し行う際の転写不良を抑制することができる。
<第3の実施形態のインプリント用モールド>
図9は、本発明の第3の実施形態のインプリント用モールド40の製造工程を模式的に示す図である。
本実施形態のインプリント用モールド40は、凹凸パターン2が表面に形成されてなる円盤状の電鋳金型本体1と、電鋳金型本体1に一体化された電鋳金型本体1の周囲に延在してなる拡張部43とから構成されている。
本実施形態において拡張部43は、電鋳金型本体1の外周形状と一致する形状の中心孔45を備えた板状部材からなり、インプリント用モールド40は、板状部材4の中心孔45に電鋳金型本体1が嵌め込まれ、電鋳金型本体1の周縁で板状部材4に接続して一体化されてなるものである。
インプリント用モールド40は、ロールに巻き付けて使用可能な程度の可撓性を有するものであり、その材質により適切な範囲は異なるが、厚みは20〜300μmが好ましく、より好ましくは50〜200μmである。
電鋳金型本体1として、第1の実施形態のインプリント用モールド10と同様のものを用いることができる。
拡張部43は、電鋳金型本体1の外周形状(ここでは、直径φの円形)と一致する形状を有する中心孔45を備えた板状部材からなり、電鋳金型本体1より大きい外形(ここでは、長さaの辺を有する正方形)を有する。ここで、拡張部43の中心孔45の形状が「電鋳金型本体1の外周形状と一致する」とは、電鋳金型本体1を受容できる形状であることを意味するものであるが、嵌め込みを容易にするために電鋳金型本体1の直径φよりも0.1〜0.2mm程度大きく形成されていることが好ましく、一方で隙間は少ない方が好ましいため、大きすぎない方がよい。
拡張部43の外形(モールド40の外形)は、電鋳金型本体1を取り囲む形状であれば正方形に限るものではなく、円形、長方形その他任意の形状とすることができる。電鋳金型本体1の凹凸パターン2を最大限有効に用いるためには、本実施形態のように正方形の場合、その一辺の長さaがパターン領域の直径φ2を一辺とする正方形の対角線の長さ(=√2・φ2)以上の長さであることを要する。したがって、拡張部43の外形を円形とする場合には、√2・φ2以上の長さの直径を有するものであることが望ましい。拡張部3の外形は、直径(√2・φ2+20)mm以上の長さの一辺を有する正方形を内包する形状であることがより好ましい。
板状部材からなる拡張部43は、ロールへ巻きつける際の剛性が電鋳金型本体1と大きく異なるものでないことが好ましいため、電鋳金型本体1のヤング率±100GPa程度の材料を用いるのが好ましく、ヤング率が同等であることが特に好ましい。したがって、電鋳金型本体1と同じ材料からなるものであることが最も好ましい。例えば、電鋳金型本体1がニッケルからなるものである場合、拡張部43もニッケルからなるものであることが好ましい。
拡張部43の厚みt43は、電鋳金型本体1の厚みt±20μm以下であり、±10μm以下であることが好ましく、最も好ましいのは電鋳金型本体1の厚みtと同一である。段差が±20μm以下であれば、インプリント時に段差部における残渣の発生を抑制することができる。電鋳金型本体1の厚みtと同一であれば、電鋳金型本体1の平坦部2aと拡張部43の表面とが面一となるため接続部分においてインプリント時に残渣が生じることなく、転写不良を最も効果的に抑制することができる。
段差が出来る場合、特にロール金型で作製した転写品をモールドとして用いるためには、拡張部の表面が本体の表面よりも高いほうが好ましい。これは転写形成されたパターン部が周辺部より高くなり、このモールドを用いた他の部材への転写が容易となるためである。
拡張部43と電鋳金型本体1との接続は半田49によって行うことができる。拡張部43の中心孔45に電鋳金型本体1を嵌め込み、その隙間に半田49を充填して両者を接続させる。このとき、半田49が表面に盛り上がって形成される場合には、表面が面一になるように削る、圧をかける等の処理を施すことが好ましい。
本実施形態のインプリント用モールド40の作製方法について説明する。図9に示すように、インプリント用モールド40は、既述の原盤(マスターモールド)への電鋳により作製され、原盤から離型された剥離電鋳金型本体1bと、1枚の薄板43aを用いて作製される。
剥離電鋳金型本体1bは、原盤から剥離したままのものであり、この剥離電鋳金型本体1bの周縁を円形に整えるために直径φ1の円形にワイヤーカットしたものを電鋳金型本体1とする。
薄板43aとして、電鋳金型本体1の凹凸パターン2が形成されているパターン領域の直径φ2を一辺とする正方形の対角線の長さよりも大きい長さaの一辺を有する正方形状のものを用意し、電鋳金型本体1の直径φ1以上の直径φ8の円形の中心孔45を設けて拡張部43を作製する。
拡張部43の中心孔45に電鋳金型本体1を嵌め込みその周縁と中心孔の隙間に半田49を埋め込み電鋳金型本体1と拡張部43とを接合して一体化し、インプリント用モールド40を得る。
本実施形態のモールド40についてもその外形大きさ、パターン領域の大きさはインプリントの対象となる凹凸パターン加工品の大きさにより適宜定めればよい。例えば、6インチ(150mm)径のPSSを作製するためのモールド40としては、パターン領域の直径φを170mm、電鋳金型本体1の直径φ1を180mmとし、拡張部43の一辺の長さaを345mmとする。電鋳金型本体1および拡張部43のいずれもがニッケルで形成されている場合、例えば、電鋳金型本体1の厚みt1をおよび拡張部43の厚みt43をいずれも150μmとする。
このような第3の実施形態のインプリント用モールド40は、第1の実施形態のインプリント用モールド10と同様にしてロール・トゥ・ロール方式によるインプリント法に供され、ロール・トゥ・ロール方式によるインプリント時にモールド40とロール11の間へのレジスト液15aの入り込みを予防することができ、インプリントを繰り返し行う際の転写不良を抑制することができる。
1 電鋳金型本体
2 凹凸パターン
3、33、43 拡張部
4 板状部材
4b 中心孔
5 薄板
8 接着剤
10、30、40 インプリント用モールド
11 ロール
12 ロール金型
13a、13b 搬送ロール
14 フィルム
15 樹脂層
15a レジスト液
16 ダイコータ
17 紫外線照射光源
19 フィルム状モールド
21 原盤
24 パターンドサファイア基板
24A サファイア基板
25 樹脂層
25A レジスト液
35 ザグリ部
38 接着剤
45 中心孔
49 半田

Claims (2)

  1. ロールに巻き付けて使用される、凹凸パターンを表面に有するインプリント用モールドであって、
    前記凹凸パターンが表面に形成されてなる円盤状の電鋳金型本体と、
    該電鋳金型本体に一体化されてなる前記電鋳金型本体の周囲に延在してなる拡張部とから構成され
    前記拡張部が、前記電鋳金型本体の外周形状と一致する形状を有する中心孔を備えた板状部材と、前記電鋳金型本体の外形より大きな外形を有する薄板とからなり、
    前記板状部材の前記中心孔に前記電鋳金型本体を嵌め込み、前記板状部材と前記電鋳金型本体とが前記薄板上に接着されて一体化されてなるインプリント用モールド。
  2. 前記拡張部の表面と、前記電鋳金型本体の表面との段差が10μm以下である請求項1に記載のインプリント用モールド。
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