JP6315868B1 - ガス切断火口 - Google Patents

ガス切断火口 Download PDF

Info

Publication number
JP6315868B1
JP6315868B1 JP2017228387A JP2017228387A JP6315868B1 JP 6315868 B1 JP6315868 B1 JP 6315868B1 JP 2017228387 A JP2017228387 A JP 2017228387A JP 2017228387 A JP2017228387 A JP 2017228387A JP 6315868 B1 JP6315868 B1 JP 6315868B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
core rod
inner core
gas cutting
crater
brass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017228387A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019100561A (ja
Inventor
佐野 義美
義美 佐野
伸明 福島
伸明 福島
智也 狩野
智也 狩野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Tanaka Corp
Original Assignee
Nissan Tanaka Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Tanaka Corp filed Critical Nissan Tanaka Corp
Priority to JP2017228387A priority Critical patent/JP6315868B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6315868B1 publication Critical patent/JP6315868B1/ja
Priority to KR1020207014890A priority patent/KR102231980B1/ko
Priority to CN201880070820.4A priority patent/CN111373199A/zh
Priority to PCT/JP2018/042997 priority patent/WO2019107245A1/ja
Priority to TW107141699A priority patent/TWI744567B/zh
Publication of JP2019100561A publication Critical patent/JP2019100561A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K7/00Cutting, scarfing, or desurfacing by applying flames
    • B23K7/10Auxiliary devices, e.g. for guiding or supporting the torch
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C9/00Alloys based on copper
    • C22C9/04Alloys based on copper with zinc as the next major constituent
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F23COMBUSTION APPARATUS; COMBUSTION PROCESSES
    • F23DBURNERS
    • F23D14/00Burners for combustion of a gas, e.g. of a gas stored under pressure as a liquid
    • F23D14/38Torches, e.g. for brazing or heating
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F23COMBUSTION APPARATUS; COMBUSTION PROCESSES
    • F23DBURNERS
    • F23D14/00Burners for combustion of a gas, e.g. of a gas stored under pressure as a liquid
    • F23D14/38Torches, e.g. for brazing or heating
    • F23D14/42Torches, e.g. for brazing or heating for cutting
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F23COMBUSTION APPARATUS; COMBUSTION PROCESSES
    • F23DBURNERS
    • F23D14/00Burners for combustion of a gas, e.g. of a gas stored under pressure as a liquid
    • F23D14/46Details, e.g. noise reduction means
    • F23D14/48Nozzles
    • F23D14/52Nozzles for torches; for blow-pipes
    • F23D14/54Nozzles for torches; for blow-pipes for cutting or welding metal

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Gas Burners (AREA)

Abstract

【課題】製造コストを増加させることなく、ガス切断性能の低下が発生しにくいガス切断火口を提供する。【解決手段】ガス切断火口100は、少なくとも一部が耐脱亜鉛性が高い黄銅により形成された内部芯棒1と、前記内部芯棒1の外面との間に通路を形成する外部火口2と、を備える。前記内部芯棒1は、ISO6509に準拠する脱亜鉛腐食試験において、最大脱亜鉛深さ200μm以下である黄銅により形成されていてもよく、ISO6509に準拠する脱亜鉛腐食試験において、最大脱亜鉛深さ50μm以下である黄銅により形成されていてもよい。【選択図】図1

Description

この発明は、ガス切断火口に関する。
鋼板のガス切断に用いられるガス切断火口は、ガス切断時にスパッタ(溶融鉄)が端面や内部のガス経路に付着すると、ガスの流れが不均一となり、ガス切断性能が低下する。
一般的に、ガス切断火口の内部芯棒のガス経路に付着したスパッタを除去することでガス切断性能を復旧させる手段がとられているが、加工箇所が多い内部芯棒は被削性の良い材料(例えば、黄銅)が使用されていることが多いため、付着したスパッタを除去する際に、内部芯棒の形状を損傷させてしまい、その結果としてガス切断性能が低下することがあった。
ガス切断火口のガス経路へのスパッタの付着や、付着したスパッタを除去する清掃作業に伴う内部芯棒の形状の損傷により生じるガス切断性能の低下が発生しにくいガス切断火口が考案されている(特許文献1〜3参照)。例えば特許文献1に記載のガス切断火口は、内部芯棒がステンレスやセラミックスで形成されており、ノズルの形状の損傷を防いでいる。また、内部芯棒にメッキによる表面処理を施すことで、内部芯棒の形状の損傷を防ぐガス切断火口も考案されている。
特開2000−249315号公報 特開2016−147291号公報 特開平6−74426号公報
しかしながら、内部芯棒をステンレスやセラミックスで形成する場合や、内部芯棒にメッキによる表面処理を施す場合、内部芯棒を一般的な材料である黄銅のみで形成する場合と比較して、製造コストが高くなるという問題があった。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、製造コストを増加させることなく、ガス切断性能の低下が発生しにくいガス切断火口を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明に係るガス切断火口は、少なくとも一部が耐脱亜鉛性が高い黄銅により形成された内部芯棒と、前記内部芯棒の外面との間に通路を形成する外部火口と、を備え、前記内部芯棒は、少なくとも、Cu:59.0〜67.0重量%、Pb:1.0〜4.0重量%、Fe:0.8重量%以下、Sn:0.1〜2.3重量%を含有し、残部をZnとする黄銅により形成されている。
本発明に係るガス切断火口によれば、製造コストを増加させることなく、ガス切断性能の低下が発生しにくいガス切断火口を提供することができる。
本実施形態に係るガス切断火口の全体構成を示す図である。 同ガス切断火口の底面図である。 内部芯棒の耐久試験におけるピアシング回数の測定結果を示すグラフである。 メンテナンスが必要であると判定されるまでのピアシング回数の測定結果を示すグラフである。 ガス切断の切断面品質の評価に基づく耐久試験におけるピアシング回数の測定結果を示すグラフである。 内部芯棒の耐メンテナンス性能評価における火口掃除針の往復回数を示すグラフである。
本発明の一実施形態について、図1から図2を参照して説明する。なお、図面を見やすくするため、各構成要素の寸法等は適宜調整されている。
図1は、本実施形態に係るガス切断火口100の全体構成を示す図である。図2は図1のガス切断火口100の底面図である。
ガス切断火口100は、プロパンガス・LNGなどの炭化水素系ガスや水素ガスなどのガスを用いて鋼板等を切断する際に用いる火口である。
ガス切断火口100は、切断酸素の流通孔1aを有する内部芯棒1と、外部火口2と、口金5と、を備える。
内部芯棒1は、図1に示すように、長尺の円筒形状であり、先端側の底面に近づくにしたがって窄まる形状を有している。また、内部芯棒1は、図1および図2に示すように、長手方向の中心軸に沿って延びる流通孔1aを有しており、流通孔1aは底面において外部空間に通じしている。
また、内部芯棒1の先端側である先端部外面1gtには、図1および図2に示すように、山部1bと溝1cとからなる歯車(ギヤ)状のスリット部が形成されている。
内部芯棒1は、先端側の反対側である基端側において、口金5に螺着され、内部芯棒1は口金5に嵌合されて互いに一体とされている。
内部芯棒1は、耐脱亜鉛性が高い黄銅(以下、「耐脱亜鉛黄銅」という)で形成されている。内部芯棒1は、熱伝導性および耐熱性が高く、なおかつ、製造コスト等の経済性も高い黄銅で形成されている。また、内部芯棒1には山部1bと溝1cとからなる歯車(ギヤ)状のスリット部等の加工箇所が多いため、被削性の観点においても黄銅が内部芯棒1の材料として適している。
また、発明者らの分析の結果、通常は水道等の流水部において脱亜鉛現象を防ぐために用いられる耐脱亜鉛黄銅が、内部芯棒1の材料として適していることを見出した。ここで、脱亜鉛現象とは、黄銅に含まれる亜鉛が黄銅から離脱する現象である。耐脱亜鉛黄銅は、水道等の流水部に用いられ、例えば塩素消毒された水道水に長期間にわたって晒される場合にイオン化傾向の大きい亜鉛が電解腐食により溶出する脱亜鉛現象を好適に防止することができる。
従来のガス切断火口の内部芯棒においては、水道水等に晒される部分がなく、黄銅の脱亜鉛現象は無関係であると考えられていたところ、発明者らの分析の結果、従来のガス切断火口の内部芯棒において、ガス切断時の加熱により、黄銅の脱亜鉛現象が発生していることを見出した。
脱亜鉛現象が発生した内部芯棒は、表面に赤色のスポンジ状の銅が残存した状態となり、組織が多孔質になり脆くなる。そのため、脱亜鉛現象が発生した黄銅は、付着したスパッタ(溶融鉄)を除去する清掃作業の際に、内部芯棒の先端部分や内部芯棒の流通孔の形状が損傷しやすく、その結果としてガス切断性能が低下しやすい。例えば、流通孔のガス経路に3μm程度の凹凸形状の傷がつくだけで、ガス切断性能は大きく低下する。さらに、脱亜鉛現象が発生した黄銅は、粗さが増大するため、スパッタが付着しやすくなり、付着したスパッタを除去する清掃作業の回数を増加させる。
一方、本実施形態に係るガス切断火口100の内部芯棒1は、耐脱亜鉛黄銅により形成されているため、上記のような黄銅の脱亜鉛現象の発生を好適に低減させることができる。その結果、スパッタを除去する清掃作業に伴う内部芯棒1の形状の損傷によるガス切断性能の低下の発生を好適に低減させることができる。
ここで、耐脱亜鉛黄銅とは、例えば、ISO6509の評価基準を満たす黄銅である。内部芯棒1の形成に用いる耐脱亜鉛黄銅は、ISO6509脱亜鉛試験において、最大脱亜鉛深さが200μm以下のものであり、50μm以下のものがより好ましい。内部芯棒1の形成に用いる耐脱亜鉛黄銅は、例えば、表1に示す成分で構成された黄銅である。
Figure 0006315868
内部芯棒1は、耐脱亜鉛黄銅により形成し、熱処理を施すことで、脱亜鉛現象を起こしやすいβ層を消失させることで、耐脱亜鉛性を向上させることが好ましい。
外部火口2は、図1および図2に示すように、長尺の円筒形状であり、内部芯棒1の中心軸方向に見て同心円状に内部芯棒1に嵌合しており、外部火口2の内面2nと内部芯棒1の外面1gとの間に予熱酸素と燃焼ガスを混合した混合ガスの通路3を形成している。通路3は、図2に示すように、底面において外部空間に通じしている。また、外部火口2の底面側である先端部内面2nsは、図2に示すように、内部芯棒1の山部1bの外周部に嵌合されている。
本実施形態において、外部火口2は内部芯棒1と別体であるため、外部火口は、内部芯棒1と同じ材料ではなく、例えば銅などで形成されていてもよい。
なお、外部火口2は内部芯棒1と一体に形成されていてもよく、その場合、外部火口2も耐脱亜鉛黄銅により形成される。
口金5には、図1に示すように、流通孔1aに通じる切断酸素口5aと、通路3に通じる予熱酸素口5bおよび燃焼ガス口5cが設けられている。
次にガス切断火口100を用いたガス切断の動作について説明する。
予熱酸素とプロパンガス等の燃焼ガスが予熱酸素口5bと燃焼ガス口5cから通路3に送り込まれて混合され、その混合ガスが外部に噴出されて予熱炎を生じさせる。それと同時に、切断酸素が切断酸素口5aから流通孔1aを経由して噴出される。
通路3から噴出する予熱炎で鋼板の切断開始部を発火温度に加熱し、そこへ流通孔1aから切断酸素を噴流状にして噴きつけ、鋼中の鉄を燃焼させ、その熱で母材を溶融させると同時に、燃焼生成物を切断酸素噴流の機械的エネルギーで吹き飛ばし、溝状に除去することによって切断を行う。吹き飛ばされた燃焼生成物(スパッタ)の一部が流通孔1a等に接触するが、内部芯棒1は表面が粗くなる脱亜鉛現象が発生しにくいため、スパッタが付着しにくい。
(一実施形態の効果)
本実施形態のガス切断火口100によれば、表面が粗くなる脱亜鉛現象が発生しにくいためにスパッタが付着しにくい。また、表面が脆くなる脱亜鉛現象が発生しにくいため、付着したスパッタを除去する清掃作業に伴う内部芯棒1の形状の損傷が発生しにくい。これらの効果により、ガス切断火口100のガス切断性能の低下の発生を好適に低減させることができる。
以上、本発明の一実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。また、上述の一実施形態および以下で示す変形例において示した構成要素は適宜に組み合わせて構成することが可能である。
(変形例1)
上記実施形態において、ガス切断火口100の混合ガスを噴出させる部分の形状は、歯車(ギヤ)状のスリット部であったが、混合ガスを噴出させる部分の形状はこれに限定されない。混合ガスを噴出させる部分の形状は、流通孔1aの周りに配置された6つの小さな孔(梅鉢形)等であってもよい。混合ガスを噴出させる部分の形状は、切断酸素が噴出する流通孔1aの周りを囲うように形成されていれば、どのような形状であってもよい。
(変形例2)
上記実施形態において、内部芯棒1の全体が耐脱亜鉛黄銅により形成されていたが、内部芯棒の態様はこれに限定されない。内部芯棒1は、スパッタが付着しやすい箇所、例えば内部芯棒の歯車(ギヤ)状のスリット部や、内部芯棒の先端部分や、内部芯棒の流通孔が耐脱亜鉛黄銅により形成されていればよい。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実験1)
ガス切断火口の内部芯棒の耐久試験を行った。鋼板に対するピアシング(穴あけ)を連続で行い、目視にて予熱炎および切断酸素の流れが不均一(可視気流が短くなる等)となった際に、一定のスパッタが内部芯棒等のガス経路に付着したと判断し、スパッタを除去する清掃作業を実施した。清掃作業を実施しても予熱炎および切断酸素の流れが不均一である場合に、ガス切断火口が製品寿命に達したと判断して、それまでのピアシング回数の合計を計測した。
表2に、耐久試験に用いたガス切断火口の内部芯棒の種類を示す。比較例1は、耐脱亜鉛性が高くない黄銅で形成された従来の内部芯棒である。比較例2は、比較例1の内部芯棒の流通孔にクロムメッキを施した内部芯棒である。実施例1は、上記実施形態の内部芯棒1である。なお、実施例1の内部芯棒1は、ISO6509に準拠する脱亜鉛腐食試験において、最大脱亜鉛深さ50μm以下である黄銅により形成されている。
Figure 0006315868
図3にピアシング回数の測定結果を示す。結果は複数のサンプルの計測結果の平均値である。従来品である比較例1は、製品寿命までのピアシング回数の平均が約50回であった。一方、実施例1は、製品寿命までのピアシング回数の平均が約500回であった。実施例1は、比較例1と比較して、大幅に製品寿命が長くなっている。実施例1は内部芯棒1が耐脱亜鉛黄銅により形成されており、スパッタが付着しにくく、また、付着したスパッタを除去する際も、内部芯棒1の形状が損傷しにくいため、製品寿命が長くなったと考察される。
図3に示すように、内部芯棒の流通孔にクロムメッキを施した比較例2は、製品寿命までのピアシング回数の平均が約400回であり、比較例1と比較して、大幅に製品寿命が長くなっている。クロムメッキにより内部芯棒の表面の硬度が高くなり、付着したスパッタを除去する際、内部芯棒の形状が損傷しにくいため、製品寿命が長くなったと考察される。しかしながら、クロムメッキを施す比較例2の内部芯棒は、実施例1の内部芯棒1と比較して、製造コストが高くなってしまう。
(実験2)
次に、ガス切断火口のメンテナンス(付着したスパッタの除去)が必要となるまでのピアシング回数を測定した。鋼板に対するピアシング(穴あけ)を連続で行い、目視にて予熱炎および切断酸素の流れが不均一(可視気流が短くなる等)となった際に、メンテナンスが必要であると判定した。実験2で用いたガス切断火口の内部芯棒の種類は、実験1と同様であり、比較例1、比較例2および実施例1である。
メンテナンスの実施の必要性の判定は、3つのレベルに分けて行った。
「メンテナンスレベル1」は、外部火口および内部芯棒の歯車(ギヤ)状のスリット部のメンテナンスが必要であると判定するケースである。
「メンテナンスレベル2」は、メンテナンスレベル1のメンテナンスでは不十分であり、さらに内部芯棒の先端部分のメンテナンスも必要であると判定するケースである。
「メンテナンスレベル3」は、メンテナンスレベル2のメンテナンスでは不十分であり、さらに内部芯棒の流通孔のメンテナンスも必要であると判定するケースである。
図4にメンテナンスが必要であると判定されるまでのピアシング回数の測定結果を、メンテナンスレベルごとに示す。
図4に示すように、比較例1および比較例2と比較して、実施例1はメンテナンスが必要であると判定されるまでのピアシング回数が多い。特に、実施例1はメンテナンスレベル3のメンテナンスが必要であると判定されるまでのピアシング回数が多い。実施例1は、内部芯棒1の流通孔1aへのスパッタの付着を好適に防ぐことができていると考察される。
(実験3)
実際のガス切断の切断面品質の評価に基づく、ガス切断火口の内部芯棒の耐久試験を行った。表3に示す切断条件においてガス切断を行った。実験3で用いたガス切断火口の内部芯棒の種類は、実験1と同様であり、比較例1、比較例2および実施例1である。
Figure 0006315868
切断面品質の評価は、(a)ピアシング5回ごとに可視気流の長さを確認し、可視気流の長さが極端に短くなった場合に、もしくは、(b)ピアシング25回ごとに必ず、行った。
切断面品質が悪くなった場合、外部火口および内部芯棒の歯車(ギヤ)状のスリット部(メンテナンスレベル1)、内部芯棒の先端部分(メンテナンスレベル2)、内部芯棒の流通孔(メンテナンスレベル3)のメンテナンスを行い、再度切断面品質を評価した。メンテナンスを行っても切断面品質が改善されなくなった時点でガス切断火口の製品寿命と判断して、それまでのピアシング回数の合計を測定した。
図5にピアシング回数の測定結果を示す。実施例1は、切断面品質に基づく評価においても、比較例1と比較して、大幅に製品寿命が長くなっている。実施例1は内部芯棒1が耐脱亜鉛黄銅により形成されており、スパッタが付着しにくく、また、付着したスパッタを除去する際も、内部芯棒1の形状が損傷しにくいため、製品寿命が長くなったと考察される。
表4に、実験3において、除去できないスパッタが発生したピアシング回数を示す。いずれの場合も、除去できないスパッタが発生したピアシングの後にガス切断火口の製品寿命に達したと判断されている。除去できないスパッタの発生が、切断面品質に大きな影響を与えていると考察される。除去できないスパッタを付着させないことが、ガス切断火口の製品寿命を延ばす上で重要であると考察される。
Figure 0006315868
(実験4)
次に、内部芯棒の耐メンテナンス性能を評価した。実験4では、ステンレス製の火口掃除針で内部芯棒の流通孔をメンテナンスし、火口掃除針を流通孔内部で10往復させるごとに、可視気流の長さを測定した。測定開始時と比較して、可視気流長さが短くなるまでの火口掃除針の往復回数を測定した。メンテナンスにおいては、一か所のみが摩耗するように力を加えた。
図6に測定した火口掃除針の往復回数を示す。比較例2および実施例1が、比較例1と比較して、往復回数が多く、すなわちメンテナンスに対する耐久性が高い。特に、比較例2は表面がクロムメッキにより硬くなっているため、耐久性が高くなっていると考察される。
一方で、ガス切断火口としての製品寿命は、実験1から実験3の結果が示すように、比較例2より実施例1の方が長い。すなわち、比較例1の特徴である表面の硬度より、実施例1の特徴である耐脱亜鉛性の良さの方が、ガス切断火口としての製品寿命にとって重要であると考察される。
(実験5)
参考として、従来のガス切断火口において発生する脱亜鉛現象についての実験結果について説明する。
耐脱亜鉛性が高くない黄銅で形成された従来の内部芯棒の成分分析を、加熱前および加熱後(10分後および20分後)において行った。内部芯棒は、プロパンガスを用いて鋼板を切断する際と同じ構成および手順により加熱された。
分析結果を表5に示す。加熱によって亜鉛(Zn)の成分が減少し、銅(Cu)の成分が増加している。加熱により、内部芯棒に亜鉛の蒸発酸化による脱亜鉛現象が発生していると考えられる。内部芯棒の表面部分は、表5に示す成分分析の結果と比較して、より顕著に脱亜鉛現象が発生していると考えられる。
Figure 0006315868
本発明は、プロパンガス・LNGなどの炭化水素系ガスや水素ガスなどのガスを用いるガス切断火口に適用することができる。
100 ガス切断火口
1 内部芯棒
1a 流通孔
1b 山部
1c 溝
1g 外面
1gt 先端部外面
2 外部火口
2n 内面
2ns 先端部内面
3 通路
5 口金
5a 切断酸素口
5b 予熱酸素口
5c 燃焼ガス口

Claims (3)

  1. 少なくとも一部が耐脱亜鉛性が高い黄銅により形成された内部芯棒と、
    前記内部芯棒の外面との間に通路を形成する外部火口と、を備え
    前記内部芯棒は、少なくとも、Cu:59.0〜67.0重量%、Pb:1.0〜4.0重量%、Fe:0.8重量%以下、Sn:0.1〜2.3重量%を含有し、残部をZnとする黄銅により形成されている、
    ガス切断火口。
  2. 前記内部芯棒は、少なくとも切断酸素が通過する流通孔の表面が、耐脱亜鉛性が高い黄銅により形成されている、
    請求項1に記載のガス切断火口。
  3. 前記内部芯棒は、少なくとも先端部分の表面が、耐脱亜鉛性が高い黄銅により形成されている、
    請求項1に記載のガス切断火口。
JP2017228387A 2017-11-28 2017-11-28 ガス切断火口 Active JP6315868B1 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017228387A JP6315868B1 (ja) 2017-11-28 2017-11-28 ガス切断火口
KR1020207014890A KR102231980B1 (ko) 2017-11-28 2018-11-21 가스 절단 화구
CN201880070820.4A CN111373199A (zh) 2017-11-28 2018-11-21 气体切割喷嘴
PCT/JP2018/042997 WO2019107245A1 (ja) 2017-11-28 2018-11-21 ガス切断火口
TW107141699A TWI744567B (zh) 2017-11-28 2018-11-22 氣體切割噴口

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017228387A JP6315868B1 (ja) 2017-11-28 2017-11-28 ガス切断火口

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6315868B1 true JP6315868B1 (ja) 2018-04-25
JP2019100561A JP2019100561A (ja) 2019-06-24

Family

ID=62069382

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017228387A Active JP6315868B1 (ja) 2017-11-28 2017-11-28 ガス切断火口

Country Status (5)

Country Link
JP (1) JP6315868B1 (ja)
KR (1) KR102231980B1 (ja)
CN (1) CN111373199A (ja)
TW (1) TWI744567B (ja)
WO (1) WO2019107245A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7372001B2 (en) 2002-12-17 2008-05-13 Nhk Spring Co., Ltd. Ceramics heater

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5270965A (en) * 1975-12-10 1977-06-13 Koike Sanso Kogyo Kk Gas cutting tip and method of producing same
JPS535078Y2 (ja) * 1973-05-04 1978-02-08
JPS55137413A (en) * 1979-04-11 1980-10-27 Iwatani & Co Manufacture of gas cutting flame nozzle
JPS6020017A (ja) * 1983-07-15 1985-02-01 Matsushita Electric Ind Co Ltd ガスバ−ナ
JPS6223203B2 (ja) * 1982-12-28 1987-05-21 Matsushita Electric Ind Co Ltd
JPH0674426A (ja) * 1992-08-28 1994-03-15 Kurosaki Refract Co Ltd 窒化珪素質もしくはサイアロン質焼結体からなるガス切断火口用部材
JP2000249315A (ja) * 1999-03-02 2000-09-12 Koike Sanso Kogyo Co Ltd ガス切断火口及びガス切断火口の製造方法
JP2015211979A (ja) * 2014-05-02 2015-11-26 轡製缶株式会社 トーチ案内具

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3510064A (en) * 1966-10-26 1970-05-05 British Oxygen Co Ltd Oxy-fuel flame burner nozzles
US4014469A (en) * 1975-11-17 1977-03-29 Kozo Sato Nozzle of gas cutting torch
JPS535078A (en) * 1976-07-05 1978-01-18 Kuraray Co Ltd Preservation method of selective permeable membrane
JP3303878B2 (ja) * 1996-09-09 2002-07-22 東陶機器株式会社 黄銅の製造方法及び製造設備
AU4136097A (en) * 1996-09-09 1998-03-26 Toto Ltd. Copper alloy and method of manufacturing same
KR20010032007A (ko) * 1997-11-11 2001-04-16 시게후치 마사토시 금속재료, 황동 및 이의 제조방법
JP5270965B2 (ja) 2008-06-02 2013-08-21 赤武エンジニアリング株式会社 粉体装置の軸受構造
JP5135491B2 (ja) * 2010-10-25 2013-02-06 三菱伸銅株式会社 耐圧耐食性銅合金、ろう付け構造体、及びろう付け構造体の製造方法
SE1450094A1 (sv) * 2014-01-30 2015-07-31 Arsenikfri mässing med förbättrad avzinkningshärdighet och skärbarhet
JP6283046B2 (ja) * 2016-03-17 2018-02-21 株式会社神戸製鋼所 放熱部品用銅合金板
CN205579570U (zh) * 2016-04-28 2016-09-14 兴化市春达铜业有限公司 一种应用于气割嘴的铜管

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS535078Y2 (ja) * 1973-05-04 1978-02-08
JPS5270965A (en) * 1975-12-10 1977-06-13 Koike Sanso Kogyo Kk Gas cutting tip and method of producing same
JPS55137413A (en) * 1979-04-11 1980-10-27 Iwatani & Co Manufacture of gas cutting flame nozzle
JPS6223203B2 (ja) * 1982-12-28 1987-05-21 Matsushita Electric Ind Co Ltd
JPS6020017A (ja) * 1983-07-15 1985-02-01 Matsushita Electric Ind Co Ltd ガスバ−ナ
JPH0674426A (ja) * 1992-08-28 1994-03-15 Kurosaki Refract Co Ltd 窒化珪素質もしくはサイアロン質焼結体からなるガス切断火口用部材
JP2000249315A (ja) * 1999-03-02 2000-09-12 Koike Sanso Kogyo Co Ltd ガス切断火口及びガス切断火口の製造方法
JP2015211979A (ja) * 2014-05-02 2015-11-26 轡製缶株式会社 トーチ案内具

Also Published As

Publication number Publication date
CN111373199A (zh) 2020-07-03
TWI744567B (zh) 2021-11-01
JP2019100561A (ja) 2019-06-24
KR102231980B1 (ko) 2021-03-25
KR20200064155A (ko) 2020-06-05
WO2019107245A1 (ja) 2019-06-06
TW201925683A (zh) 2019-07-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN105834533B (zh) 用于慢走丝电火花切割用的电极丝
CN105102168B (zh) 用于热喷枪的长寿命喷嘴以及制造和使用其的方法
Nguyen et al. Die steel surface layer quality improvement in titanium μ-powder mixed die sinking electrical discharge machining
KR20120051646A (ko) 내화 물질로 강화된 구리 합성물을 갖는 접촉 팁, 감소된 직경의 전면 부를 갖는 접촉 팁
EP3230006B1 (en) Corrosion protection for plasma gun nozzles and method of protecting gun nozzles
JP6484242B2 (ja) ライニングされた長寿命プラズマ・ノズル
KR100376755B1 (ko) 와이어전극
JP2006225708A (ja) 耐摩耗皮膜及び耐摩耗皮膜被覆切削工具及び耐摩耗皮膜の製造方法
JP6315868B1 (ja) ガス切断火口
JP6612864B2 (ja) 切削工具
JP5782497B2 (ja) 穴明け工具の製造方法
JPWO2004108338A1 (ja) 加工機用ノズル、溶接用コンタクトチップ、加工機用ノズルの製造方法、溶接用コンタクトチップの製造方法
JP5192916B2 (ja) ハイス工具
JP2017502847A (ja) ステンレススチールのコアを持つ多層式切削ブレード
KR102600218B1 (ko) 피복 절삭 공구
JP6684852B2 (ja) ライニングされた長寿命プラズマ・ノズル、当該プラズマ・ノズルを製造する方法及び当該プラズマ・ノズルを取り付けた溶射銃を使用して基材をコーティングする方法
JP5871152B2 (ja) 溶射材、溶射皮膜及び構造体
DE102019126115A1 (de) Lichtbogenbrenner und Verfahren zur Beschichtung von Metalloberflächen
CN112775620B (zh) 免化学电镀的焊锡机专用环保烙铁头及其生产工艺
Hamdi Ibrahem Maher, Ahmed AD Sarhan &
JP6715276B2 (ja) スパークプラグ
JP2007083370A (ja) 被覆部材、被覆部材の被覆方法
US20090087269A1 (en) Cutting tool
JP2003275893A (ja) サブマージアーク溶接用ワイヤ
Arikatla et al. Influence of pulse current and pulse on time on material removal rate and surface roughness in electric discharge machining of AISI T1 high speed steel

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171128

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20171128

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20171227

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180109

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180219

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180227

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180326

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6315868

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250