JP2003275893A - サブマージアーク溶接用ワイヤ - Google Patents

サブマージアーク溶接用ワイヤ

Info

Publication number
JP2003275893A
JP2003275893A JP2002073939A JP2002073939A JP2003275893A JP 2003275893 A JP2003275893 A JP 2003275893A JP 2002073939 A JP2002073939 A JP 2002073939A JP 2002073939 A JP2002073939 A JP 2002073939A JP 2003275893 A JP2003275893 A JP 2003275893A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
welding
wire
tip
submerged arc
arc
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002073939A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Nakazawa
博志 中澤
Shigeo Oyama
繁男 大山
Kentaro Iwatate
健太郎 岩立
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Welding and Engineering Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel and Sumikin Welding Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel and Sumikin Welding Co Ltd filed Critical Nippon Steel and Sumikin Welding Co Ltd
Priority to JP2002073939A priority Critical patent/JP2003275893A/ja
Publication of JP2003275893A publication Critical patent/JP2003275893A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Nonmetallic Welding Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 長時間および高電流溶接を行っても、ワイヤ
送給性が安定し、溶接作業性が良好なサブマージアーク
溶接用ワイヤを提供する。 【解決手段】 サブマージアーク溶接用ワイヤにおい
て、ワイヤ表面に送給潤滑剤として、フェニルエーテル
型合成油をワイヤ10kg当たり0.1〜3.0g塗布
されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、サブマージアーク
溶接用ワイヤに関り、特に、長時間および高電流溶接時
におけるワイヤ送給性を改善した溶接作業性良好なサブ
マージアーク溶接用ワイヤに関する。 【0002】 【従来の技術】サブマージアーク溶接は、溶接に先行し
てあらかじめ散布された粒状のフラックス中に溶接ワイ
ヤを自動的に送給し、アークを発生させて行う溶接法で
ある。この溶接法は大電流や多電極溶接が可能であるの
で溶着速度が非常に大きく、深い溶込みが得られる。ま
た、アーク光、スパッタおよびヒュームの発生がほとん
どなく、風の影響を受けないことや溶接条件が一定に保
てるので、作業者の技量に頼らず安定した溶接部の品質
が得られる溶接法である。よって適用産業分野が広く、
造船、建築鉄骨、橋梁、造管、車輌などの溶接に使用さ
れる。 【0003】ところで、造管や造船の溶接は5〜20m
にも及ぶ長い距離を連続的に溶接することが主流とな
り、特に造管の溶接においてスパイラル方式で溶接され
る場合、1時間近く連続で溶接が行なわれることもあ
る。一般に、サブマージアーク溶接は溶接長が短く、短
時間であったため、ワイヤ送給性や溶接チップの消耗性
に関しての問題が生じていなかった。しかし、造管のス
パイラル方式による長時間溶接や長尺鋼板の連続溶接、
高電流溶接による溶接能率の向上などの主流化に伴い、
ワイヤ送給不良によるアーク安定性の劣化および溶接ワ
イヤと溶接チップ間の接触による負荷が高まり、溶接チ
ップの消耗が急速するという問題が生じるようになって
きた。 【0004】このような問題を解決するため、例えば特
開昭61−262492号公報には、サブマージアーク
溶接用ワイヤの製造時に、適切なワイヤ強度と曲げ特性
を持たせるために、焼鈍および冷間伸線加工を行ってワ
イヤ送給性の改善を図っている。また、特開平5−77
048号公報、実開昭62−105765号公報には、
溶接チップや通電ノズルの工夫によりワイヤ送給性およ
び溶接チップ消耗性の改善を図るという技術の記載があ
る。 【0005】しかし、これらの従来技術では長時間のサ
ブマージアーク溶接時における溶接ワイヤの送給性を満
足させることは困難であり、ワイヤ送給性不良によるア
ーク安定性の劣化および溶接チップの消耗が急速すると
いう問題点がある。また、特許第3148042号公報
には、溶接用ワイヤ表面に送給潤滑剤として、パーフル
オロポリエーテルを塗布し、ワイヤ送給性の改善を図っ
ているが、パーフルオロポリエーテルは電気絶縁性に優
れているため、溶接ワイヤと溶接チップ間の通電性が不
良となり、ワイヤ送給性を劣化させている。また、この
潤滑剤は非常に高価なものであるため、生産コストが向
上する問題がある。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、長時間およ
び高電流溶接を行っても、ワイヤ送給性が安定し、溶接
作業性が良好なサブマージアーク溶接用ワイヤを提供す
ることを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは、サブマージアーク溶接用ワイヤにおいて、ワイヤ
表面に送給潤滑剤として、フェニルエーテル型合成油が
ワイヤ10kg当たり0.1〜3.0g塗布されている
ことを特徴とする。 【0008】 【発明の実施の形態】一般に、サブマージアーク溶接用
ワイヤの製造方法は、原線のスケール除去後縮径する。
その後、湯洗、酸洗、水洗などの表面処理を行う。そし
て、最後にめっき処理をして目標の線径までスキンパス
伸線して製造される。まず、サブマージアーク溶接用ワ
イヤのワイヤ送給性を改善するために、湯洗、酸洗、水
洗の表面処理を強化し、ワイヤ表面状態を良好にした。
これは、表面処理が不十分な溶接ワイヤで長時間溶接時
を行うと、給電部である溶接チップ内に、スケールや不
純物が蓄積し、チップ詰まりやワイヤとチップ間の通電
不良によって、ワイヤ送給性が劣化する。これを防ぐた
めワイヤ表面処理を強化して改善を図った。このワイヤ
表面状態を良好にしたサブマージアーク溶接用ワイヤに
ついて、ワイヤ送給性の評価を行った。 【0009】その結果、従来のサブマージアーク溶接用
ワイヤに比べると、溶接チップ内へのスケールや不純物
の蓄積は減少し、ワイヤ送給性が良好となり、溶接作業
性はやや改善された。しかし、溶接電流の増加および溶
接時間が長くなるとワイヤ送給性が劣化し、アークが不
安定となり、溶接作業性を満足できる結果を得ることは
できなかった。これは、高電流溶接による電気的入力の
増加やワイヤと溶接チップ間の接触による負荷が高ま
り、溶接チップの消耗が急速化したことによって通電特
性が劣化したと考えられる。 【0010】この通電特性の問題を改善するため、種々
のめっき厚を有したサブマージアーク溶接用ワイヤを試
作し、調査した結果、銅めっきで溶接ワイヤを厚く被覆
することにより通電特性を改善することが確認できた。
しかし、未だ溶接チップ内へのスケールおよび不純物の
蓄積、ワイヤ送給性、溶接作業性の改善を満足できる結
果を得ることができなかった。そこで、ワイヤ表面に塗
布する送給潤滑剤に着目し、種々の潤滑剤を塗布したサ
ブマージアーク溶接用ワイヤを試作して調査した結果、
化学的安定性が高く、高温領域下において優れた潤滑性
能を有するフェニルエーテル型合成油をワイヤ表面に適
量塗布することによって、長時間及び高電流溶接におい
ても溶接チップの消耗が少なくワイヤ送給性は良好であ
り、安定したアーク状態を保つことが可能となり、極め
て有効な手段であることが確認された。 【0011】図1に種々の送給潤滑剤を塗布したサブマ
ージアーク溶接用ワイヤで1時間連続溶接した時の溶接
チップ温度の測定結果を示す。フェニルエーテル型合成
油を塗布したワイヤは、1時間連続で溶接を行っても溶
接チップ温度は250℃以下で、溶接チップの消耗が少
なくワイヤ送給性が良好であり、安定したアーク状態で
あった。それ以外の送給潤滑剤を塗布したワイヤについ
ては、溶接チップ温度が250℃を超え、溶接チップの
消耗が急速化して、ワイヤ送給性が劣化し、アーク状態
が不安定となった。なお、ワイヤ表面に塗布した各種送
給潤滑剤はワイヤ10kg当たり1.0g塗布し、溶接
チップの温度測定方法は、溶接チップ先端から15mm
上部に熱電対を取り付け、1秒ごとに温度を測定した。 【0012】図2に種々の送給潤滑剤を塗布したサブマ
ージアーク溶接用ワイヤで1時間連続溶接した時のアー
ク電圧標準偏差と溶接チップ温度の測定結果を示す。フ
ェニルエーテル型合成油を塗布したワイヤは、アーク電
圧の標準偏差が3.00以下で安定し、溶接チップ温度
も250℃以下で、溶接チップの消耗が少なくワイヤ送
給性が良好であり、安定したアーク状態であった。それ
以外の送給潤滑剤を塗布したワイヤについては、アーク
電圧の標準偏差が3.00を超え、溶接チップ温度も2
50℃を超え、溶接チップの消耗が急速化して、ワイヤ
送給性が劣化し、アーク状態が不安定となった。なお、
ワイヤ表面に塗布した各種送給潤滑剤はワイヤ10kg
当たり1.0g塗布し、アーク電圧は1秒ごとに測定
し、標準偏差を算出した。 【0013】これらの結果から、ワイヤ表面に送給潤滑
剤としてフェニルエーテル型合成油を塗布することによ
って、溶接チップの温度が250℃以下で温度上昇せ
ず、またアーク電圧の標準偏差が3.00以下となり、
安定したワイヤ送給性とアーク状態を保つことが可能と
なることが確認された。このフェニルエーテル型合成油
の塗布により、長時間および高電流溶接において、ワイ
ヤ送給性が安定し、アーク状態が良好となる理由につい
て説明する。 【0014】フェニルエーテル型合成油とは、芳香環を
酸素原子で結合した構造をもち、アルキルジフェニルエ
ーテルからペンタフェニルエーテルに至るまで、多くの
種類がある。現在、アルキル置換ジフェニルエーテル、
ポリフェニルエーテルからなる合成油が広範囲な産業分
野で使用されており、これらは化学的安定性が非常に高
く、耐熱性、耐酸化性が優れ、更に長寿命という特徴が
ある。これらの特徴は、溶接用ワイヤに用いる送給潤滑
剤として、従来の送給潤滑剤には無かった特性であり、
特に高温領域下において優れた潤滑性能を有するので極
めて有効な特性となった。 【0015】溶接時の給電部である溶接チップは、20
0℃以上の高温になるので、従来、ワイヤ表面に塗布さ
れた送給潤滑剤は熱分解して、高温領域下では満足のい
くワイヤ送給性能を得ることができなかった。しかし、
フェニルエーテル型合成油は、化学的安定性が非常に高
く、耐熱性が優れているため、高温領域下において熱分
解せず、優れたワイヤ送給性を得ることが可能である。
また、優れた潤滑性能を長期にわたり維持することがで
きるので、長時間の連続溶接においても、優れたワイヤ
送給性を得ることができる。 【0016】以下に本発明におけるサブマージアーク溶
接用ワイヤ表面に塗布するフェニルエーテル型合成油の
塗布量限定理由について説明する。ワイヤ表面に塗布す
るフェニルエーテル型合成油の塗布量をワイヤ10kg
当たり0.1〜3.0gにすることによって、長時間お
よび高電流溶接においても溶接チップの消耗が少なく、
安定したワイヤ送給性を得ることができる。また、安定
したワイヤ送給性が可能となることによって、溶接作業
性が良好となり、溶接欠陥の無い均一なビード形状を得
ることができ、更に溶接チップ交換工数の減少によって
溶接作業能率の向上とコスト低減が可能となる。 【0017】ワイヤ表面に塗布するフェニルエーテル型
合成油の塗布量がワイヤ10kg当たり0.1g未満で
あると、ワイヤ送給性を向上させる効果が得られず、溶
接ワイヤと溶接チップ間の接触による負荷が大きくな
り、長時間および高電流溶接を行うと溶接チップの消耗
が急速化する。これは、溶接ワイヤと溶接チップ間の潤
滑性能が劣っているため、接触による摩擦抵抗が増大
し、溶接ワイヤが溶接チップを通過する時に溶接ワイヤ
表面の銅めっきが削られ、溶接チップの内部に落下集積
し、目詰まりを起す。その結果、ワイヤ送給性が劣化
し、アークが不安定となり、アンダカットやピットなど
の溶接欠陥が生じる。 【0018】一方、ワイヤ表面に塗布するフェニルエー
テル型合成油の塗布量がワイヤ10kg当たり3.0g
を超えると、溶接ワイヤと溶接チップ間の絶縁性が向上
し、通電特性が劣化する。その結果、ワイヤ送給性が劣
化し、アークが不安定となり、アンダカットやピットな
どの溶接欠陥が生じる。また長時間溶接を継続する場
合、塗布量が多いため、チップ内部に送給潤滑剤が蓄積
し、その蓄積した送給潤滑剤が熱分解して異物を生成さ
せ溶接チップ詰まりの原因となる。なお、本発明のサブ
マージアーク溶接用ワイヤとは、JIS Z 3351
に規定されるワイヤ径1.2〜6.4mmを示す。 【0019】 【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。板厚28mm、外径600mmの鋼管に、表1に
示すワイヤ径4mmのサブマージアーク溶接用ワイヤ表
面に種々の送給潤滑剤を塗布したものを用い、表2に示
す成分の溶融型フラックスを用いて、表3に示す溶接条
件で溶接を行った。なお、溶接方法は図3に示すよう
に、鋼管2を回転ローラ1で回転しながらワイヤ3をノ
ズル4、溶接チップ5を通して送り、鋼管2の円周を1
時間連続で溶接をした。 【0020】 【表1】 【0021】 【表2】 【0022】 【表3】 【0023】溶接結果の評価は、溶接チップの温度およ
びアーク電圧の変動測定と、溶接チップ消耗性、溶接作
業性およびビード外観の調査を行った。溶接チップ形状
の評価は、サブマージアーク溶接時の溶接チップ赤熱に
よる外観的な消耗性、溶接前と溶接後の溶接チップ内径
の消耗性などから判断した。溶接作業性の評価は、アー
ク状態、スラグ剥離性およびスパッタの多少を調査し、
全てを満足することができれば良好とし○、1つでも劣
るものについては×とした。ビード外観の評価は、アン
ダカットおよびピットなどの溶接欠陥が無く、均一で美
しいビード形状であれば良好とし○、1つでも劣るもの
については×とした。それらの結果を表4にまとめて示
す。 【0024】 【表4】【0025】表4中、No.1〜4が本発明例であり、
No.5〜12は比較例である。本発明例であるNo.
1〜4は、溶接ワイヤ表面にフェニルエーテル型合成油
が適量塗布されている。その結果、長時間にわたり高電
流で溶接することが可能となり、溶接チップの温度は2
50℃以下で温度上昇せず、また、アーク電圧の標準偏
差は3.00以下となり、溶接作業性が向上し、アンダ
カットおよびピットなどの溶接欠陥の無い均一で美しい
ビード形状が得られ、極めて満足な結果であった。 【0026】比較例中、No.5は、フェニルエーテル
型合成油が塗布されているが、塗布量が少ないため、溶
接ワイヤと溶接チップ間の接触による負荷が大きくな
り、長時間および高電流溶接によって溶接チップの消耗
が急速化した。これは溶接ワイヤと溶接チップ間の潤滑
性能が劣っているため、接触による摩擦抵抗が増大し、
溶接ワイヤが溶接チップを通過する時に溶接ワイヤ表面
の銅めっきが削られ、溶接チップの内部に落下集積し、
目詰まりを起した。その結果、ワイヤ送給性が劣化し、
アークが不安定となり、アンダカットやピットなどの溶
接欠陥が生じた。 【0027】No.6は、フェニルエーテル型合成油が
塗布されているが、塗布量が多いため、溶接ワイヤと溶
接チップ間の絶縁性が向上し、通電特性が劣化した。そ
の結果、アークが不安定となり、アンダカットやピット
などの溶接欠陥が生じた。また長時間および高電流溶接
によって、チップ内部に送給潤滑剤が蓄積し、その蓄積
した送給潤滑剤が熱分解して異物を生成させ溶接チップ
詰まりが生じた。 【0028】No.7およびNo.8は、従来使用して
いた送給潤滑剤である鉱物油と動植物油の例であり、短
時間の溶接ではワイヤ送給性は良好であったが、送給潤
滑剤の耐熱性が劣っているため、長時間および高電流溶
接になると、熱分解して、送給潤滑剤としての機能が全
く得られない状態になった。その結果、溶接ワイヤと溶
接チップとの接触による摩擦抵抗が増大し、溶接ワイヤ
表面の銅めっきが削られ、溶接チップの内部に落下集積
し、更に熱分解による異物の生成によって溶接チップ詰
まりが生じた。 【0029】No.9およびNo.10は、従来使用し
ていた送給潤滑剤に比較し、耐熱性および耐酸化性を向
上させたエステル系合成油と合成炭化水素油の例であ
る。鉱物油、動植物油系に比べワイヤ送給性は良好とな
り、溶接チップ消耗も低減したが、長時間および高電流
溶接の苛酷な条件になると、熱分解して、送給潤滑剤と
しての機能が得られない状態になった。 【0030】No.11は、耐熱性および耐酸化性が非
常に優れたシリコーン系合成油の例であるが、長時間お
よび高電流溶接になるとワイヤ送給性が劣化した。これ
は、シリコーン系合成油中には耐熱性を有するものが多
く含まれているが、長時間および高電流溶接になるとシ
リコーン油が熱分解して、SiO2が生成し、このSi
2が溶接ワイヤと溶接チップ間の通電特性を劣化させ
た。その結果、溶接チップに蓄積されて、ワイヤ送給性
およびアーク状態が不安定となり、アンダカットやピッ
トなどの溶接欠陥を生じた。 【0031】No.12は、化学的安定性が高く、耐熱
性、耐酸化性が優れたフッ素系合成油の例であるが、長
時間溶接になるとワイヤ送給性が劣化した。これは、フ
ッ素系合成油は電気絶縁性に非常に優れているため、溶
接時間が長くなると給電部である溶接チップ内に送給潤
滑剤が蓄積されて、通電特性を劣化させた。その結果、
通電不良によりワイヤ送給性およびアーク状態が不安定
となり、アンダカットやピットなどの溶接欠陥を生じ
た。 【0032】 【発明の効果】以上詳述したように、本発明サブマージ
アーク溶接用ワイヤによれば、溶接ワイヤ表面に化学的
安定性が高く、耐熱性、耐酸化性が優れ、更に長期間持
続性のあるフェニルエーテル型合成油を適量塗布するこ
とによって、長時間および高電流溶接を行っても、ワイ
ヤ送給性が安定し、溶接作業性およびビード外観が良好
となる。また、溶接作業能率も向上する。
【図面の簡単な説明】 【図1】種々の送給潤滑剤を塗布したサブマージアーク
溶接用ワイヤで1時間連続溶接した時の溶接チップ温度
の測定結果を示した図である。 【図2】種々の送給潤滑剤を塗布したサブマージアーク
溶接用ワイヤで1時間連続溶接した時のアーク電圧標準
偏差と溶接チップ温度の測定結果を示した図である。 【図3】本発明の実施例に用いた溶接装置を示す図であ
る。 【符号の説明】 1 回転ローラ 2 鋼管 3 ワイヤ 4 ノズル 5 溶接チップ 6 溶接ビード
フロントページの続き (72)発明者 岩立 健太郎 千葉県習志野市東習志野7丁目6番1号 日鐵溶接工業株式会社研究所内 Fターム(参考) 4E084 BA22 CA21 CA23 CA25 DA33 FA12 GA02 HA04

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 サブマージアーク溶接用ワイヤにおい
    て、ワイヤ表面に送給潤滑剤として、フェニルエーテル
    型合成油がワイヤ10kg当たり0.1〜3.0g塗布
    されていることを特徴とするサブマージアーク溶接用ワ
    イヤ。
JP2002073939A 2002-03-18 2002-03-18 サブマージアーク溶接用ワイヤ Pending JP2003275893A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002073939A JP2003275893A (ja) 2002-03-18 2002-03-18 サブマージアーク溶接用ワイヤ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002073939A JP2003275893A (ja) 2002-03-18 2002-03-18 サブマージアーク溶接用ワイヤ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003275893A true JP2003275893A (ja) 2003-09-30

Family

ID=29203471

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002073939A Pending JP2003275893A (ja) 2002-03-18 2002-03-18 サブマージアーク溶接用ワイヤ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003275893A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009153638A1 (en) * 2008-06-18 2009-12-23 Lincoln Global, Inc. A submerged arc welding process and a welding wire for submerged arc welding with solid lubricant on the surface of the wire
CN102085605B (zh) * 2009-12-02 2012-11-28 中冶焊接科技有限公司 一种用于炉底辊埋弧堆焊修复的药芯焊丝
US8952295B2 (en) 2008-06-18 2015-02-10 Lincoln Global, Inc. Welding wire with perovskite coating

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009153638A1 (en) * 2008-06-18 2009-12-23 Lincoln Global, Inc. A submerged arc welding process and a welding wire for submerged arc welding with solid lubricant on the surface of the wire
US8901455B2 (en) 2008-06-18 2014-12-02 Lincoln Global, Inc. Welding wire for submerged arc welding
US8952295B2 (en) 2008-06-18 2015-02-10 Lincoln Global, Inc. Welding wire with perovskite coating
RU2555296C2 (ru) * 2008-06-18 2015-07-10 Линкольн Глобал, Инк. Способ дуговой сварки под флюсом и сварочная проволока для дуговой сварки под флюсом с твердым смазочным материалом на поверхности проволоки
CN102085605B (zh) * 2009-12-02 2012-11-28 中冶焊接科技有限公司 一种用于炉底辊埋弧堆焊修复的药芯焊丝

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN1590009A (zh) 用于制造有缝焊剂芯焊丝的方法
US20200246921A1 (en) Coated welding wire
JP2003275893A (ja) サブマージアーク溶接用ワイヤ
JP4440059B2 (ja) 炭酸ガスシールドアーク溶接用銅めっきワイヤ
JP2009101376A (ja) 銅メッキあり溶接ワイヤ
JP3753173B2 (ja) ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤ
JP2006315059A (ja) 銅めっき付きアーク溶接用ソリッドワイヤ
JP5066375B2 (ja) パルスmag溶接用銅めっきソリッドワイヤ
JPH0280492A (ja) 溶接トーチ構成部材
KR100405855B1 (ko) 용접용 무도금 와이어
KR100502039B1 (ko) 용접용 솔리드 와이어
KR100798493B1 (ko) 가스실드아크용접용 무도금 솔리드와이어 조립체 및 이를 사용한 용접방법
KR100668170B1 (ko) 내청성 및 송급성이 우수한 가스실드아크용접용 베이크드플럭스코어드와이어 및 그 제조방법
KR20110117919A (ko) 동도금된 가스 실드 아크 용접용 플럭스 코어드 와이어 및 이의 제조방법
JP2006095552A (ja) 炭酸ガスシールドアーク溶接用銅めっきワイヤ
JP3584894B2 (ja) ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤ
KR100322369B1 (ko) 용접용 와이어 및 그 제조방법
JP2003039191A (ja) 溶接用ソリッドワイヤ
JPS649117B2 (ja)
JP2003275894A (ja) ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤ
JPS5913956B2 (ja) 溶接用ワイヤ
KR100673544B1 (ko) 가스 실드 아크 용접용 무도금 와이어
KR100780150B1 (ko) 동 도금되지 않은 용접 와이어
JP5001576B2 (ja) 銅めっき付き溶接用ワイヤ
JP2008194716A (ja) ガスシールドアーク溶接用銅めっきソリッドワイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Effective date: 20050621

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20050628

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20051004

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060110

A521 Written amendment

Effective date: 20060301

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Effective date: 20060404

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02