JP2003039191A - 溶接用ソリッドワイヤ - Google Patents

溶接用ソリッドワイヤ

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JP2003039191A JP2002075649A JP2002075649A JP2003039191A JP 2003039191 A JP2003039191 A JP 2003039191A JP 2002075649 A JP2002075649 A JP 2002075649A JP 2002075649 A JP2002075649 A JP 2002075649A JP 2003039191 A JP2003039191 A JP 2003039191A
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泰之 横田
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剛志 黒川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶接時の給電チップの摩耗を抑制しながら環
境への負荷を低減することができ、厳しい溶接環境条件
においても、ワイヤの溶接性、通電性及び防錆性を向上
させることができる溶接用ソリッドワイヤを提供する。 【解決手段】 ワイヤ表面100mm当たり0.00
2乃至0.3mgの酸化スケールが形成され、粒径が
0.1乃至10μmであってMoS、WS及び黒鉛
からなる群から選択された少なくとも1種がワイヤ表面
にワイヤ10kg当たり0.01乃至2g塗布され、メ
ッキが施されていない。また、表面にワイヤ10kg当
たり0.2乃至2.0gの植物油、動物油、鉱物油及び
合成油からなる群から選択された少なくとも1種の油が
塗布されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は表面に銅メッキ等の
メッキが施されておらず、ガスシールドアーク溶接に好
適な溶接用ソリッドワイヤに関し、特に、環境負荷の低
減を図った溶接用ソリッドワイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、アーク溶接用ソリッドワイヤに
は、表面に銅メッキが施されていないものがある。この
ような表面に銅メッキが施されていないソリッドワイヤ
を使用して溶接すると、鋼くずが発生しないが、溶接時
に給電チップが著しく摩耗してしまう。
【0003】そこで、近時、表面に銅メッキが施された
アーク溶接用ソリッドワイヤが使用されている。このよ
うな銅メッキが施されたワイヤを使用して溶接した場合
には、溶接時の給電チップの摩耗が抑制されると共に、
ワイヤの耐錆性を確保することができる。
【0004】また、そのワイヤの溶接性、通電性及び防
錆性を向上する方法としては、ワイヤ表面に硫黄、二硫
化モリブデン及びグラファイトの混合物を塗布する技術
も知られている(特開昭55−141395及び特開昭
55−128395)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、アーク
溶接用ソリッドワイヤの表面に銅メッキを施す工程で
は、酸性溶液、アルカリ性溶液及び洗浄水等を多量に消
費するため、環境への負荷が極めて大きいという問題点
がある。このように、従来の銅メッキを有するワイヤで
原線酸洗を省略し、環境負荷を低減しようとすると、銅
メッキの密着性が劣化し、銅メッキがワイヤから剥離し
てスプリングライナ内部に付着し、スプリングライナ内
部を詰らせるという不具合がある。よって、従来の銅メ
ッキワイヤにおいては、酸洗工程を設けることは必須で
あり、これにより、酸化スケールがワイヤ表面に残留す
ることがないようにしている。
【0006】更にまた、ワイヤ表面に硫黄、二硫化モリ
ブデン及びグラファイトの混合物を塗布する技術を、単
純にメッキなしソリッドワイヤに適用しても、確かにチ
ップの摩耗量は若干減少するものの、近年のような溶接
ロボットを使用し、長時間連続で高電流の溶接施工が行
われるような極めて厳しい溶接環境条件においては、ワ
イヤの溶接性、通電性及び防錆性を向上させるために必
ずしも十分ではない。
【0007】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、溶接時の給電チップの摩耗を抑制しながら
環境への負荷を低減することができ、厳しい溶接環境条
件においても、ワイヤの溶接性、通電性及び防錆性を向
上させることができる溶接用ソリッドワイヤを提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る溶接用ソリ
ッドワイヤは、ワイヤ表面100mm当たり0.00
2乃至0.3mgの酸化スケールが形成され、粒径が
0.1乃至10μmであってMoS、WS及び黒鉛
からなる群から選択された少なくとも1種がワイヤ表面
にワイヤ10kg当たり0.01乃至2g塗布され、メ
ッキが施されていないことを特徴とする。
【0009】本発明においては、ワイヤ表面に適切な量
の酸化スケールが形成されているので、給電チップの接
点を通過する際に酸化スケールが溶融し、給電チップの
接点で凝固する。このため、給電チップの接点が酸化鉄
の皮膜で被覆され、その摩耗が抑制される。また、Mo
、WS及び黒鉛が酸化スケールと共に溶融し、給
電チップの接点に耐熱性潤滑剤の皮膜が形成されるた
め、給電チップの摩耗がより一層抑制される。
【0010】この溶接用ソリッドワイヤにおいて、表面
にワイヤ10kg当たり0.2乃至2.0gの植物油、
動物油、鉱物油及び合成油からなる群から選択された少
なくとも1種の油が塗布されていることが好ましい。こ
れにより、給電チップとの間の摩擦が低減されるため、
給電チップの摩耗がより一層低減される。
【0011】また、その組成は、例えば、C:0.01
乃至0.12質量%、Si:0.2乃至1.2質量%、
Mn:0.5乃至2.5質量%、P:0.001乃至
0.03質量%及びS:0.001乃至0.03質量%
を含有するものである。
【0012】更に、Ti及びZrを総量で0.03乃至
0.30質量%含有することができる。更に、Moを
0.01乃至0.60質量%含有することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本願発明者等が前記課題を解決す
べく、鋭意実験研究を重ねた結果、表面に銅メッキ等の
メッキが施されないメッキなしソリッドワイヤにおい
て、ワイヤの表面に酸化スケールを残留させると共に、
そのような酸化スケールが残留したソリッドワイヤの表
面に適量のMoS、WS、黒鉛を塗布することによ
り、溶接時の給電チップの摩耗を抑制することができる
ことを見出した。このとき、酸化スケール源として熱間
圧延時の噛み込みスケールを使用すれば、原線の酸洗工
程も省略することができ、製造工程における環境負荷を
低減することができる。
【0014】表面に酸化スケールが形成されたソリッド
ワイヤにおいて溶接時の給電チップの摩耗が低減される
機構は次のように考えられる。
【0015】例えば、溶接電流を280乃至300Aと
し、直径が、1.2mmのソリッドワイヤを使用して溶
接を行うと、ソリッドワイヤの給電チップの先端との接
点が溶融した状態でそれらの問に電流が流れる。このと
き、従来のようにソリッドワイヤの表面に銅メッキが施
されていると、銅メッキ膜が給電チップの先端との接点
で溶融する。そして、銅メッキ膜からの溶融銅が給電チ
ップの先端の接点における溶損を補填する。この結果、
従来の銅メッキが施されたソリッドワイヤでは、給電チ
ップの摩耗が抑制されている。これに対し、従来の銅メ
ッキが施されていないソリッドワイヤでは、ワイヤ素線
において生じている酸化スケールは酸洗等によって大半
が除去されており、ワイヤ表面に給電チップの先端の接
点における溶損を補填するものが存在しないため、給電
チップの摩耗が極めて多い。
【0016】一方、本願発明のように、銅メッキが施さ
れていない場合であっても、適量の酸化スケールが表面
に形成されているときには、給電チップにおける溶損が
酸化スケールから形成された酸化鉄の皮膜により補填さ
れる。このような溶損の補填は、本発明例のMoS
WSに代表される硫黄化合物、セレン化合物又はテル
ル化合物がワイヤの表面に形成されている場合でも、硫
化鉄、セレン化鉄又はテルル化鉄を主成分とする皮膜に
より、同様に作用する。
【0017】図1は本発明における皮膜の形成の様子を
示す図であって、(a)は給電チップとソリッドワイヤ
との位置関係を示す断面図、(b)は(a)に示す断面
図の要部拡大図である。周知のように、周期律表で6B
族に属するカルコゲン元素である酸素、硫黄、セレン及
びテルルは鉄及び鉄化合物の融点並びに溶融鉄及び溶融
鉄化合物の表面張力を低減させる。従って、ソリッドワ
イヤ2の表面に形成された酸化スケールは比較的低温で
溶融する。そして、表面張力が低下した酸化鉄、硫化
鉄、セレン化鉄及びテルル化鉄等の鉄化合物は、選択的
に給電チップ3の先端の接点を被覆して皮膜1を形成す
る。この結果、給電チップ3とソリッドワイヤ2の表面
との直接接触が防止される。そして、給電チップ3の先
端の接点を被覆した鉄化合物の皮膜1を介して給電チッ
プ3とソリッドワイヤ2との問に電流が流れる。このよ
うに、接点が溶融しても、給電チップの溶損が補填され
る。但し、セレン及びテルルは毒性が強いため、溶接時
の安全性を考慮するとその使用は控えるべきである。
【0018】図2は酸化スケールの存在状態を示す模式
図である。溶接用ソリッドワイヤ1の表面に酸化スケー
ル12を形成する方法、例えばワイヤ11の表面の酸素
を富化する方法は特に限定されるものではない。但し、
製造コスト上、ワイヤ素線を製造する際にその表面に自
然酸化により形成された酸化スケールを意図的に残留さ
せ、最終的な製品径とする際にワイヤ素線の表面に存在
する凹部に均一に残留させる方法が好ましい。ワイヤ素
線において酸化スケールを意図的に残留させる方法とし
ては、例えばワイヤ素線を酸洗いする際に、全ての酸化
スケールを除去するのではなく一部の酸化スケールを残
留させてもよく、メカニカルデイスケールを使用して最
表層の酸化スケールのみを除去して、かみ込みスケール
を意図的に残存させてもよい。その際は伸線工程でスケ
ールが伸線潤滑剤に混入し、伸線ダイス、伸線釜、及び
ターンローラ等の摩耗を助長することが考えられる。よ
ってメカニカルデイスケール後に、線材表面の付着スケ
ールは、機械的な研磨装置及び/又は高圧水洗浄等を用
いて除去することが望ましい。メカニカルデイスケール
は単純曲げでも良く、曲げに捻りを加えても良い。メカ
ニカルデイスケールによるスケールの剥離しやすさは、
原線の熱間圧延工程における冷却速度を調整することに
よって調整することができる。具体的には熱間圧延後の
冷却速度を低減させることで、スケールの厚さが厚くな
り、剥離しやすくなり、スケール残留量は減少する。逆
に、冷却速度を増加させると、スケールは薄くなり、剥
離しがたくなる。また、熱間圧延における減面率を調整
することによって、かみ込みスケール量を調整すること
ができる。原線における残留スケール量を調整すること
で、製品径における酸化スケール量を調整することがで
きる。また、ワイヤ素線の酸化スケールの全てを酸洗い
により完全に除去し、その後の製品径とするための伸線
加工の際に酸化スケールを意図的に形成してもよく、製
品径まで伸線加工した後に酸化スケールを塗布してもよ
い。更に、酸化性雰囲気中で低温焼鈍(ベイキング)し
ながら製品径まで伸線を行うことによって酸化スケール
を形成してもよい。なお、酸化スケール中の鉄の価数は
1価、2価又は3価のいずれであってもよい。また、凹
部は、ワイヤ素線を熱間圧延する際にその表面に縦しわ
として形成されるものであり、例えばワイヤ素線を圧延
する際の条件を制御することにより、凹部の量及び形状
を調節することができる。
【0019】また、ソリッドワイヤの表面にMoS
WS、黒鉛を付加する方法は特に限定されるものでは
なく、例えばワイヤを製品径に伸線する際に、ワイヤ素
線の表面にMoS、WS、又は黒鉛を埋め込んでも
よく、ワイヤを製品径とした後にこれらのMoS、W
、黒鉛を表面に塗布してもよい。
【0020】更に、ソリッドワイヤの表面の滑りを向上
させることによって、給電チップの摩耗をより一層低減
することができる。ソリッドワイヤの表面の滑りが悪い
と給電チップとの接点を通過する際に、その通過速度に
変動が生じて給電チップの溶損が発生しやすくなる。こ
の対策として、例えば適正量の油脂をソリッドワイヤの
表面に塗布することによって、ソリッドワイヤの滑りを
向上させて給電チップの摩耗量をより一層低減すること
が可能になる。
【0021】以下、本発明に係る溶接用ソリッドワイヤ
について、更に詳細に説明する。先ず、溶接用ソリッド
ワイヤに関する数値限定理由について説明する。
【0022】表面の酸化スケールの量:ワイヤ100m
当たり0.002乃至0.3mg ソリッドワイヤの表面100mm当たりの酸化スケー
ルの量が0.002mg未満であると、十分な量の皮膜
が給電チップの接点に形成されなくなるため、給電チッ
プの摩耗を抑制することができない。一方、100mm
当たりの酸化スケールの量が0.3mgを超えると、
ソリッドワイヤと給電チップとの間の電気的な接触抵抗
が高くなるため、給電チップの温度が上昇してその摩耗
が促進されてしまう。従って、酸化スケールの量は、ソ
リッドワイヤ100mm当たり0.002乃至0.3
mgとする。
【0023】ワイヤ外周表面の酸化スケールの量は、酸
化スケールを除去する前のソリッドワイヤの質量と酸化
スケールを除去した後のソリッドワイヤ質量とを比較す
ることにより測定することができる。具体的には、例え
ばソリッドワイヤから100乃至1000mmの長さの
被測定材を採取し、先ず、アセトン超音波洗浄により有
機付着物及び塗布物を脱脂除去する。そして、酸化スケ
ールを除去する前の質量を測定する。なお、質量測定用
の秤の精度が良ければ、被測定材は短くてもよい。次い
で、例えば10体積%クエン酸水素二アンモニウム溶液
を使用して室温で被測定材の陰極電解を行うことによ
り、酸化スケールを除去する。このときの電流密度は、
例えば被測定材の1m当たり100Aとし、電解時間
は、例えば10分間とする。そして、ソリッドワイヤの
断面を走査型電子顕微鏡で観察して全ての酸化スケール
が除去されていることを確認し、酸化スケールを除去し
た後の質量を測定する。ワイヤ外周の表面積はマイクロ
メータを用いてワイヤの見かけ上の直径を4点で測定
し、その測定結果を平均化し、ワイヤを断面が真円の完
全な円柱と仮定して円筒面の面積を計算し求めるものと
する。酸化スケールの測定回数は5〜30回として、そ
の平均値を求めればよい。酸化スケール残留量が多いも
のは、5〜10回の平均値を求め、酸化スケールが少な
いものは、20〜30回の平均値を求めることで、測定
誤差を考慮しても十分な測定精度を得ることができる。
【0024】粒径が0.1乃至10μmのMoS、W
及び黒鉛からなる群から選択された少なくとも1種
がワイヤ表面に、ワイヤ10kg当たり0.01乃至2
g塗布されていること 給電チップの接点を通過する際に、MoS、WS
び黒鉛からなる群から選択された少なくとも1種が、ワ
イヤ表面に、ワイヤ10kg当たり0.01乃至2g塗
布されていると、給電チップの摩耗が効果的に抑制され
る。この効果は0.01g/ワイヤ10kg以上で発揮
され、2g/ワイヤ10kgより多いと、詰りの問題が
発生する。また、粒径が0.1μm未満では滑り性が発
揮されず、10μmより大きいと、表面から離脱し易く
なり、詰りの原因となる。
【0025】ワイヤ表面に塗布されたMoS、W
、及び黒鉛の分析は以下のようにして行った。
【0026】<MoS、WS塗布量の分析> 塗布量の分析 MoS、WSの塗布量の測定方法について説明す
る。先ず、ワイヤを有機溶媒(エタノール、アセトン及
び石油エーテル等)で洗浄した後、洗浄液をろ紙で濾過
し、次いでろ紙を乾燥させる。このろ紙を、「硫酸」又
は「硫酸及び燐酸」を使用した白煙処理により、(A)
MoS及びWSを溶解する。そして、原子吸光法に
よりMo及びWを定量化する。この測定量を(a)とす
る。次いで、エタノールで洗浄した後のワイヤを塩酸溶
液(濃度が35質量%の塩酸が1、水が1の割合で混合
した水溶液)に浸漬して溶解し、ワイヤからMoS
びWSを遊離させる。そして、この溶液をろ紙で濾過
した後、白煙処理によって(B)MoS及びWS
溶解し、原子吸光法によってMo及びW量を定量化す
る。このMo及びW量を(b)とする。そして、ワイヤ
の表面に付着又は表面直下に埋め込まれたMo及びWの
総量(G)は下記数式1により算出することができる。
【0027】
【数1】(G)=(a)+(b)
【0028】そして、Mo及びWの総量(G)を、Mo
及びWSに換算し、ワイヤの質量で除した値から
ワイヤ10kg当たりのMoS及びWSの塗布量を
算出することができる。
【0029】粒径の測定 次に、MoS及びWSの粒径の測定方法について説
明する。表面に塗布されたMoS及びWSの粒径は
前記(A)のMoS及びWSの粒径を求め、表面に
埋め込まれたMoS及びWSの粒径は前記(B)の
MoS及びWSの粒径を求める。これらのMoS
及びWSを乾燥した後、走査型電子顕微鏡で粒径を測
定する。
【0030】<黒鉛塗布量の分析>以下、黒鉛の測定方
法について説明する。先ず、ワイヤを有機溶媒(例え
ば、エタノール、アセトン又は石油エーテル等)で洗浄
する。この洗浄液をガラスフィルタで濾過した後、この
ガラスフィルタを乾燥する。そして、ガラスフィルタに
捕集された炭素量を測定する。この測定量を(a)とす
る。
【0031】一方、有機溶媒で洗浄した後のワイヤは、
硝酸溶液(濃硝酸が1、水が1の割合で混合した水溶
液)に120秒間浸漬し、ワイヤの表面のみを溶解し、
溶液をガラスフィルタで濾過する。その後、このガラス
フィルタを乾燥させる。そして、このままの状態のガラ
スフィルタにて捕集された炭素量を測定する。この測定
量を(b)とする。
【0032】上述の各工程で使用される各ガラスフィル
タについて、測定前に炭素量を測定し、これをブランク
値(c1、c2)とし、各測定値から差し引く。これに
より、ワイヤの表面近傍に存在していた炭素のみの量が
測定される。なお、溶解されたワイヤ中に固溶している
炭素はフィルタには捕集されず、濾液に溶解する。即
ち、ワイヤの表面に付着又はワイヤの表面直下に埋め込
まれた遊離炭素のみがフィルタに捕集される。従って、
ワイヤの表面に付着又は表面直下に埋め込まれた炭素の
総量(D)は下記数式2により算出することができる。
【0033】
【数2】 (D)=((a)+(b))−((c1)+(c2))
【0034】この炭素の総量(D)をワイヤの質量で除
した値からワイヤ10kg当たりの黒鉛の塗布量を算出
することができる。
【0035】油脂の量:ワイヤ10kg当たり0.2乃
至2.0g ソリッドワイヤの表面に塗布される油脂の量がソリッド
ワイヤ10kg当たり0.2g未満であると、ソリッド
ワイヤの滑りがほとんど向上せず、油脂の塗布による給
電チップの摩耗低減の効果が得られない。一方、油脂の
量が2.0gを超えると、ソリッドワイヤと給電チップ
との間の電気的な接触抵抗が高くなるため、給電チップ
の温度が上昇してその摩耗が促進されてしまう。従っ
て、油脂の量は、ソリッドワイヤ10kg当たり0.2
乃至2.0gとする。なお、油脂としては、例えば植物
油、動物油、鉱物油及び合成油を塗布することができ
る。
【0036】油脂の量は、例えばソリッドワイヤの表面
を四塩化炭素を使用して洗浄した後に、赤外吸収法で定
量測定することができる。
【0037】なお、本発明においては、溶接用ソリッド
ワイヤの化学組成は特に限定されるものではないが、
C、Si、Mn、Ti、Zr及びMoの含有量は、脱酸
効果、合金成分の添加、溶接性及び溶接金属の機械的性
質の観点から下記の範囲内にあることが好ましい。例え
ばC:0.01乃至0.12質量%、Si:0.2乃至
1.2質量%、Mn:0.5乃至2.5質量%、P:
0.001乃至0.03質量%及びS:0.001乃至
0.03質量%を含有する溶接用ソリッドワイヤを使用
することができる。また、更にTi及びZrを総計で
0.03乃至0.30質量%含有する溶接用ソリッドワ
イヤを使用してもよく、更にMoを0.01乃至0.6
0質量%含有する溶接用ソリッドワイヤを使用してもよ
い。
【0038】
【実施例】以下、本発明の実施例について、その特許請
求の範囲から外れる比較例と比較して具体的に説明す
る。
【0039】先ず、表面に酸化スケールが形成されてい
るワイヤ素線を機械的に折り曲げてメカニカルデイスケ
ールを行った。このとき、ワイヤ素線と酸化スケールと
の界面の凹凸を制御し、更に酸化スケールの厚さを制御
することにより、酸化スケールの残留量を調整した。具
体的には、酸化スケールの残留量を増やす場合には、ワ
イヤ素線表面の凹凸を増やすと共に、酸化スケールを薄
く形成して表面から剥離しにくくした。逆に酸化スケー
ルの残留量を減らす場合には、ワイヤ素線表面を平沼に
すると共に、酸化スケールを厚く形成して表面から剥離
しやすくした。更に、機械的な研磨装置を用いて表面か
ら酸化スケールを剥離した。そして、メカニカルデディ
スケールを行った後、直径が1.2mmになるまでワイ
ヤ素線を伸線加工した。
【0040】また、必要に応じてMoS、WS、黒
鉛を伸線加工前又は伸線加工後のワイヤ素線に塗布し
た。具体的には、MoS、WS、黒鉛を添加した伸
線潤滑剤をメカニカルディスケール後のワイヤ素線に塗
布して伸線加工を行うか、又は後述の油脂にMoS
WS、黒鉛を混合して伸線加工後に塗布した。
【0041】更に、必要に応じて、伸線加工後のワイヤ
素線を洗浄及び乾燥した後に、油脂を霧化して帯電させ
た油滴を静電気力によりワイヤ素線の表面に塗布し、こ
のとき、単位時間当たりの霧化量及び印加電圧を調整す
ることにより、ワイヤ10kg当たりの塗布油量を高い
精度で制御した。
【0042】そして、これらの方法により製造した種々
の実施例(No.1乃至No.17)及び比較例(N
o.18乃至No.27)の溶接用ソリッドワイヤにつ
いて、酸化スケールの量、硫黄元素の濃度及び表面の油
脂量を前述の方法により測定すると共に、以下に示す方
法により、給電チップの摩耗量を測定した。
【0043】給電チップには市販されているCr−Cu
製の溶接用給電チップを使用し、その摩耗量は減量法に
より測定した。具体的には、先ず、給電チップをアセト
ン又は石油工一テル等の有機溶媒を使用して超音波洗浄
することにより、切削油及び切削屑を除去した。次い
で、乾燥した後、電子天秤を使用して0.1mg単位で
給電チップの質量(使用前質量)を測定した。続いて、
給電チップを自動溶接機に取り付けて1時間の連続溶接
を行った。シールドガスによってチップ摩耗量が若干変
動するため、全ての溶接において、シールドガスをCO
(100体積%)とした。なお、溶接用ソリッドワイ
ヤの直径は、前述のように1.2mmであり、その他の
溶接条件については、溶接電流を300A、溶接電圧を
38V、溶接速度を20cm/分、突き出し長を25m
m、溶接姿勢を下向とした。このような連続溶接後、給
電チップに付着したスパッタ及び汚れを除去し、更に有
機溶媒を使用して超音波洗浄し、乾燥した後、電子天秤
を使用して0.1mg単位で給電チップの質量(使用後
質量)を測定した。そして、使用前質量から使用後質量
を減ずることにより、1時間当たりの給電チップの摩耗
量を0.1mg単位で算出した。
【0044】これらの方法により製造した種々の溶接用
ソリッドワイヤの組成を表1及び表2に示し、ワイヤ1
00mm当たりの酸化スケール量(mg)、表面のM
oS 、WS、黒鉛量、ワイヤ10kg当たりの油脂
量(g)及び給電チップの摩耗量(mg/時)を表3及
び表4に示す。なお、酸化スケールの残留量は、1本の
実施例及び比較例の溶接用ソリッドワイヤから、前述の
如く、残留量に応じて無作為に5〜10個、又は20〜
30個の被測定材を採取し、それらの残留量を平均化し
たものである。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
【0048】
【表4】
【0049】上記表3及び表4に示すように、実施例N
o.1乃至No.17においては、適量の酸化スケール
が表面に形成されているので、給電チップの摩耗量が極
めて少なかった。
【0050】一方、比較例No.18乃至No.21に
おいては、酸化スケールの量が本発明範囲の下限未満で
あるので、十分な皮膜が給電チップの接点に形成され
ず、給電チップの摩耗量が多くなった。また、比較例N
o.23乃至No.27においては、酸化スケールの量
が本発明範囲の上限を超えているので、ワイヤと給電チ
ップとの闇の電気的な接触抵抗が上昇し、給電チップの
摩耗が促進された。
【0051】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
適切な量の酸化スケールを表面に形成しているので、給
電チップの接点を通過する際に酸化スケールが溶融し、
給電チツブの接点で凝固するため、給電チップの接点が
酸化鉄の皮膜で被覆され、その摩耗を抑制することがで
きる。従って、銅メッキを施す必要がなくなり、銅メッ
キに必要とされる酸性溶液、アルカリ性溶液及び洗浄水
等の消費を防止し、環境への負荷を低減することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における皮膜の形成の様子を示す図であ
って、(a)は給電チップとソリッドワイヤとの位置関
係を示す断面図、(b)は(a)に示す断面図の要部拡
大図である。
【図2】酸化スケールの存在状態を示す模式図である。
【符号の説明】
1:皮膜 2:ソリッドワイヤ 3:給電チップ 11:ソリッドワイヤ 12:酸化スケール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 輿石 房樹 神奈川県藤沢市宮前字裏河内100番1 株 式会社神戸製鋼所藤沢事業所内 (72)発明者 横田 泰之 神奈川県藤沢市宮前字裏河内100番1 株 式会社神戸製鋼所藤沢事業所内 (72)発明者 黒川 剛志 神奈川県藤沢市宮前字裏河内100番1 株 式会社神戸製鋼所藤沢事業所内 (72)発明者 伊藤 崇明 神奈川県藤沢市宮前字裏河内100番1 株 式会社神戸製鋼所藤沢事業所内 Fターム(参考) 4E084 BA22 CA24 CA25 DA33 GA02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワイヤ表面100mm当たり0.00
    2乃至0.3mgの酸化スケールが形成され、粒径が
    0.1乃至10μmであってMoS、WS及び黒鉛
    からなる群から選択された少なくとも1種がワイヤ表面
    にワイヤ10kg当たり0.01乃至2g塗布され、メ
    ッキが施されていないことを特徴とする溶接用ソリッド
    ワイヤ。
  2. 【請求項2】 表面にワイヤ10kg当たり0.2乃至
    2.0gの植物油、動物油、鉱物油及び合成油からなる
    群から選択された少なくとも1種の油が塗布されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の溶接用ソリッドワイ
    ヤ。
  3. 【請求項3】 C:0.01乃至0.12質量%、S
    i:0.2乃至1.2質量%、Mn:0.5乃至2.5
    質量%、P:0.001乃至0.03質量%及びS:
    0.001乃至0.03質量%を含有することを特徴と
    する請求項1又は2に記載の溶接用ソリッドワイヤ。
  4. 【請求項4】 更に、Ti及びZrを総量で0.03乃
    至0.30質量%含有することを特徴とする請求項3に
    記載の溶接用ソリッドワイヤ。
  5. 【請求項5】 更に、Moを0.01乃至0.60質量
    %含有することを特徴とする請求項3又は4に記載の溶
    接用ソリッドワイヤ。
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