本発明の実施例としての遊技島について、図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施例としての遊技島の内部構造を示す断面図である。図2は、遊技島の前面の要部を示す正面図である。図3は、遊技島の躯体構造を示す斜視図である。図4は、躯体を示す側面図である。図5は、躯体を並べた状態を示す斜視図である。図6は、(A)は下部ユニットと回収樋を示す要部拡大斜視図、(B)は仕切板を示す拡大図である。図7は、連結フレームを示す斜視図である。図8は、(A)(B)は躯体への各部材の組付工程を示す説明図である。図9は、(C)(D)は躯体への各部材の組付工程を示す説明図である。図10は、(A)は取付部材に回収通路と腰板枠とを組み付けた状態を示す斜視図、(B)は(A)のB−B断面図である。図11は、図2のA−A断面図である。図12は、遊技島の前後面に封入式パチンコ遊技機を設置した状態を示す断面図である。図13は、遊技島の前後面にスロットマシンを設置した状態を示す断面図である。尚、以下の説明においては、説明の便宜上、図1及び図2における手前側を遊技島の前面側、奥側を遊技島の背面(後面)側として説明する。
図1及び図2に示すように、遊技店等に備え付けられる遊技島1(遊技機設置島とも言う)は、左右方向に向けて細長に形成されており、その前後面には、遊技機の一例であるパチンコ遊技機2Aが左右方向に向けて複数設置されている。つまり、第1の列としての前列FL(図14(A)参照)方向及び該前列FL方向に沿う背面側の第2の列としての後列BL(図14(A)参照)方向に沿って複数のパチンコ遊技機2Aが並設されている。また、前列FLに沿って並設される複数のパチンコ遊技機2Aと、後列BL方向に沿って並設される複数のパチンコ遊技機2Aは、前列FL方向及び該後列BL方向の略同位置に、互いの背面を対向させた状態で設置される(図14(A)参照)。
また、これら前列FL方向及び後列BL方向に沿って並設される複数のパチンコ遊技機2A各々を正面から見て左側方には、パチンコ遊技機2Aにて遊技を行う際に使用する遊技媒体としての遊技球の貸出を実施させる第1装置としての球貸処理機90が設置される。また、前列FL及び後列BLに沿って並設される複数のパチンコ遊技機2A各々を正面から見て右側方には、後述するように遊技機の他の例としてのスロットマシン2Cにて遊技を行う際に使用する遊技媒体としてのメダルの貸出を実施させる第2装置としてのメダル貸処理機91を設置するためのスペースの前面を覆うスペーサ板92が設置されている。
図14(A)に示すように、本実施例では、球貸処理機90の左右幅寸法L21(例えば、L21=約40mm)は、メダル貸処理機91を設置するためのスペースの前面を覆うスペーサ板92の左右幅寸法L20(例えば、L20=約140mm)よりも短寸とされている(L21<L20)。尚、本実施例では、メダル貸処理機91の左右幅寸法L22は、例えば約100mmとされ(L22=約100mm)、前支持枠70Fまたは後支持枠70Bの左右幅寸法L23は、例えば40mmとされている(L23=40mm)ため、スペーサ板92の左右幅寸法L20は、メダル貸処理機91の左右幅寸法L22と前支持枠70Fまたは後支持枠70Bの左右幅寸法L23との合算値(例えば、L20(約140mm)=L22(約100mm)+L23(約40mm)=140mm)とされている。尚、これら左右幅寸法は上記のものに限定されるものでなく、種々に変更可能である。
また、本実施例では、パチンコ遊技機2Aとは別に封入式パチンコ遊技機2B(図12参照)を設置することも可能である。封入式パチンコ遊技機2Bとは、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶されるパチンコ遊技機のことである。
図1及び図2に示すように、遊技島1の略中央上部には、遊技球が貯留される上部タンク3が設けられており、この上部タンク3内に貯留された遊技球は、遊技島1内の長手方向両端部に向けてそれぞれ下方に傾斜するように配設された左右の供給樋4に流入するようになっている。これら左右の供給樋4には、流下する遊技球を各パチンコ遊技機2Aに供給するための支流樋5が、供給樋4の前後(球の流下方向の左右)の側板に、流下方向に向けて所定間隔おきに複数配設されており、これら支流樋5に流入した遊技球は、各パチンコ遊技機2Aの背面に設けられた球タンク6に供給されるようになっている。
供給樋4の下流側端部には、例えばメンテナンス時等において供給樋4内の遊技球を回収樋9L,9R内に流出させる球抜き管7が設けられている。尚、通常時にはこの球抜き管7内を遊技球が流下しないようになっている。
各パチンコ遊技機2Aより排出されるアウト球は、各パチンコ遊技機2Aの背面側に設置されたアウトタンク8に受け入れられ、該受け入れた遊技球は図示しない計数器にて計数されて回収樋9L,9Rに排出される。また、回収樋9L,9Rには、後述する球計数装置21から排出された遊技球も回収されるようになっている。
また、上部タンク3からは、該上部タンク3内部に貯留される遊技球の貯留量が所定量以上となってオーバーフローした遊技球を、遊技島1の長手方向の略中央位置に配置される揚送清浄装置25の左右側、つまり遊技島1の左右両側(長手方向の両端側)の下部にそれぞれ配置される回収樋9L,9Rにそれぞれ導くオーバーフロー樋12が左右に向けて下方に傾斜して延設されているとともに、これら左右のオーバーフロー樋12の下流側端部からは、オーバーフロー管18が垂下されている。
回収樋9L,9Rは、図1及び図6(A)に示すように、遊技島1の長手方向の左右端側から中央位置に向けて下方に傾斜する底板9eと、底板9eの前後の長辺に沿って立設される前後の側板9a,9bと、底板9eの左右の短辺に沿って立設される左右の側板9c,9dとから上面が開口する箱状に形成され、アウトタンク8及び球抜き管7やオーバーフロー管18から排出された遊技球を遊技島1の長手方向の略中央位置に配設される揚送清浄装置25に向けて流下させる。側板9cの下部には流出口(図示略)が形成されており、底板9eを流下した遊技球は該流出口から流出し、該流出口に接続された接続樋10L,10Rを介して揚送清浄装置25に誘導されるようになっている。揚送清浄装置25内に流入した遊技球は、揚送清浄装置25により揚送・清浄された後、排出口38から上部タンク3内に排出されて貯留される。
尚、図6(B)に示すように、回収樋9L,9Rの所定箇所には、底板9eの前後の側板9a,9bに対し直交し、かつ、該底板9eの上面との間に遊技球が通過可能な間隔(例えば、遊技球の直径よりも長く、直径の2倍よりも短い間隔)を隔てて配置される仕切板9hが設けられていることで、底板9eの長手方向における所望の箇所にて遊技球を貯留することもできるようになっている。
例えば、揚送清浄装置25の駆動が停止されるなど、底板9eの傾斜下位側から仕切板9hよりも傾斜上位側まで遊技球が滞留した場合、仕切板9hよりも傾斜上位側で上方のアウトタンク8から落下される遊技球は、仕切板9hがあることにより流下が規制されて上方に積層されていく。つまり、底板9e上にある最下層の遊技球より上層に積層された遊技球の負荷が揚送清浄装置25にかかることがないので、揚送清浄装置25に滞留した全ての遊技球の負荷がかかることを防止できる。
これら遊技島1内に配設される供給樋4、支流樋5、オーバーフロー樋12、オーバーフロー管18、回収樋9L,9R、接続樋10L,10R、揚送清浄装置25により、遊技島1内における遊技球の循環経路が構成されている。
尚、本実施例における遊技島1は、上部タンク3に貯留された遊技球のみを制御により循環して使用するいわゆる独立式の遊技島であるが、例えば遊技場内に並設される他の遊技島と上部タンク同士を適宜連結樋等により連結して、他の遊技島間で遊技球の貯留量の調整を行うことができるようにしてもよい。
図3〜図5に示すように、遊技島1は、躯体20と、該躯体20に組み付けられる各種部材にて構成される。躯体20は、パチンコ遊技機2Aやスロットマシン2C等を支持する支持体であって、遊技店等の床面上に敷設される前後一対のレール部材としての下部レール(図示略)上に立設される躯体ユニットとしての下部ユニット60と、下部ユニット60の上部に設置される上部ユニット61と、から主に構成される。尚、下部レール(図示略)は、チャンネル状(断面略上向きC字形)の金属製レールからなり、遊技店等の床面、すなわち、下部ユニット60を設置する設置面上にアンカーボルト(図示略)等を介して略水平に固設される。尚、下部ユニット60は、床面上に直接設置されてもよい。
下部ユニット60は、管状の金属製フレームからなり、遊技島1の下部である腰部及び中間部である設置部を構成するユニットであり、その前後面下部には、木製の腰板14F,14B及びその上部に固定される膳板13F,13B、設置板13Fa,13Baが取り付けられるようになっており、該設置板13Fa,13Baの上面、つまり設置部には、パチンコ遊技機2A、封入式パチンコ遊技機2B、スロットマシン2C、球貸処理機90、メダル貸処理機91等が設置固定可能とされている。
下部ユニット60は、互いに長手方向に対向して配置される左右一対の支持枠66L,66Rと、これら支持枠66L,66R間を連結する前後一対の連結ビーム67F,67Bと、からなる。連結ビーム67F,67Bを介して一体化された左右一対の支持枠66L,66Rからなる下部ユニット60は、下部レール(図示略)の長手方向にわたり所定間隔おき(例えば、1つの下部ユニット60間隔おき)に設置される。
以下、支持枠66L,66Rの構成について説明する。支持枠66L,66Rは、前支持枠70Fと、後支持枠70Bと、これら前支持枠70Fと後支持枠70Bとを連結する上下の連結フレーム71,72と、から構成されている。前支持枠70F及び後支持枠70Bは、パチンコ遊技機2Aやスロットマシン2Cの下部を支持する前後一対の下部フレーム体173F,173Bと、下部フレーム体173F,173Bの上方に設けられパチンコ遊技機2Aやスロットマシン2Cの上部を支持する上部フレーム体174F,174Bと、から構成されている。
下部フレーム体173F,173Bは、設置面となる下部レール(図示略)に立設される第1縦フレーム74F,74Bと、第1縦フレーム74F,74Bの上部から互いに他方の支持枠に向けて略水平に延設され、遊技機を支持する横フレーム75F,75Bと、横フレーム75F,75Bから上方に延設され上部フレーム体174F,174Bが上下方向に位置調整可能に設けられる第2縦フレーム76F,76Bと、を備えている。
尚、本実施例では、これら各フレーム74〜76及び連結フレーム71,72は、断面略長方形状の金属管にて構成されているが、合成樹脂材からなる管体や非中空の柱状部材にて構成されていてもよく、素材や断面形状などは種々に変形可能である。また、第1縦フレーム74F,74Bは、高さ位置を調整可能に構成されており、床面の不陸に対応して左右の支持枠66L,66Rそれぞれの前支持枠70F,後支持枠70Bの高さ位置を調整することで、膳板13F,13Bを略水平に配置できるようになっている。
横フレーム75F,75Bは、一端が第1縦フレーム74F,74Bの上端に溶着固定され、互いに他方の支持枠に向けて略水平に延設された短寸のフレームにて構成されている。第2縦フレーム76F,76Bは、横フレーム75F,75Bにおける互いに対向する端部から上方に向けて延設されている。つまり、前支持枠70F、後支持枠70Bは、下端から上方に向けて側面視略クランク状に形成されている。
図6に示すように、横フレーム75F,75Bそれぞれの下面には、回収樋9L,9R及び後述する腰板枠30F,30Bを取り付けるための取付部材500F,500Bが取り付けられている。取付部材500F,500Bは、左右方向に略水平に延設され横フレーム75F,75Bの下面に両端が突出するように溶着されており、上片500aと、該上片500aの一辺から下方に垂下される垂下片500bと、垂下片500bから上片500aと反対側に配置される下片500cと、により側面視クランク状に屈曲形成されてなる金属板にて構成されている。
このように構成される取付部材500F,500Bは、回収樋9L,9Rの前後の側板9a,9bの外面上部に取り付けられる取付支柱9f,9fを下片500c上に載置した状態で下面からビス(図示略)等を止着することで、側板9a,9bを簡単に横フレーム75F,75Bに取り付けることができるようになっている。
尚、回収樋9L,9Rは、回収樋9L,9Rの前後の側板9a,9bの内面下部に取り付けられた取付支柱9g,9g上に底板9eを載置してビス(図示略)により止着することで、上面が開口する箱状の回収樋9L,9Rを容易に構成することができる。尚、回収樋9L,9Rは、各下部ユニット60毎に分割された複数の回収樋部9La〜9Lc,9Ra〜9Rc(図1参照)からなり、下部ユニット60間に組付けたときに長手方向に接続されるようになっているが、複数の下部ユニット60毎に分割されていなくてもよい。
第2縦フレーム76F,76Bの上下部には、連結フレーム71,72の端部がそれぞれ溶着により固定されている。図4及び図7に示すように、連結フレーム71,72は、前側の第2縦フレーム76Fの背面に取付金具71c,72cにより固定された第1連結フレーム部71a,72aと、後側の第2縦フレーム76Bの前面に取付金具71c,72cにより固定された第2連結フレーム部71b,72bと、から構成されている。第1連結フレーム部71a,72aは、前側の第2縦フレーム76Fの背面から設置板13Baに設置されている複数のパチンコ遊技機2Aの背面側、つまり、前列FLに対し直交する方向に向けて延設され、第2連結フレーム部71b,72bは、後側の第2縦フレーム76Bの背面から設置板13Faに設置されている複数のパチンコ遊技機2Aの背面側、つまり、後列BLに対し直交する方向に向けて延設されている。
これら第1連結フレーム部71a,72aの先端部の左側面と第2連結フレーム部71b,72bの先端部の右側面とが溶着されているため、連結フレーム71,72は、平面視略クランク状に形成されている。つまり、前後の第2縦フレーム76F,76Bは、前側の第2縦フレーム76Fに対し後側の第2縦フレーム76Bが該第2縦フレーム76Fの左右幅寸法分左方にずれた位置に配置されている。言い換えると、前後の第2縦フレーム76F,76Bは、左右方向に異なる位置に配置されている。
すなわち、前側の第2縦フレーム76F、横フレーム75F、第1縦フレーム74Fと、後側の第2縦フレーム76B、横フレーム75B、第1縦フレーム74Bとは左右方向に異なる位置に配置されるため、例えば、図6に示すように、後側の第2縦フレーム76B、横フレーム75B、第1縦フレーム74Bが回収樋部9Lbの左側端部に対応する位置に配置されるのに対し、前側の第2縦フレーム76F、横フレーム75F、第1縦フレーム74Fは回収樋部9Lbの左側端部から右側にずれた位置に配置される。
また、本実施例では、図11に示すように、連結フレーム71は、上下方向における設置板13Fa,13Baに対応する位置に配設され、連結フレーム72は、上下方向におけるパチンコ遊技機2A、球貸処理機90やメダル貸処理機91の背面に対応する位置に配設されている。つまり、連結フレーム71は、後述するように、設置板13Fa,13Baに設置されるアウトタンク8や球貸処理機90から延びる排出ノズル等の遊技球の排出部材を避けるために平面視略クランク状に形成され、連結フレーム72は、パチンコ遊技機2A、球貸処理機90やメダル貸処理機91を避けるために平面視略クランク状に形成されている。
また、本実施例では、連結フレーム71は、設置板13Fa,13Baに対応する位置に配設され、連結フレーム72は、パチンコ遊技機2A、球貸処理機90やメダル貸処理機91の背面に対応する位置に配設されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、連結フレーム71,72の配設位置は種々に変更可能である。
また、本実施例では、第2縦フレーム76F,76Bは上下の連結フレーム71,72にて連結されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、3つ以上の連結フレームにて連結されていてもよいし、1つの連結フレームにて連結されていてもよい。
また、本実施例では、前側の第2縦フレーム76Fに対し後側の第2縦フレーム76Bが該第2縦フレーム76Fの左方にずれた位置に配置されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、前側の第2縦フレーム76Fに対し後側の第2縦フレーム76Bが右方にずれた位置に配置されていてもよい。また、前側の第2縦フレーム76Fに対し後側の第2縦フレーム76Bが該第2縦フレーム76Fの左右幅寸法よりも長い幅寸法分左方または右方にずれた位置に配置されていてもよいし、第2縦フレーム76Fの左右幅寸法よりも短い幅寸法分左方または右方にずれた位置に配置されていてもよい。つまり、ずれ幅は種々に変更可能である。
また、本実施例では、連結フレーム71,72は、直線状の第1連結フレーム部71a,72a及び第2連結フレーム部71b,72bを左右にずらして互いの側面を溶着により固定することにより平面視略クランク状に形成されているため、1本のフレーム部材を屈曲させること等により形成するよりも簡単に平面視略クランク状の連結フレームを形成することができる。
また、本実施例では、連結フレーム71,72は、直線状の第1連結フレーム部71a,72a及び第2連結フレーム部71b,72bを左右にずらして互いの側面を溶着により固定することにより平面視略クランク状に形成されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1連結フレーム部71a,72a及び第2連結フレーム部71b,72bと、左右方向に離間して配置した第1連結フレーム部71a,72a及び第2連結フレーム部71b,72b間を接続する接続フレーム部とから構成されていてもよい。また、1本のフレームを平面視略クランク状に屈曲または湾曲させることにより形成されていてもよい。つまり、連結フレームは、前側の第2縦フレーム76Fの背面から設置板13Baに設置されている複数のパチンコ遊技機2Aの背面側、つまり、前列FLに対し略直交する方向に向けて略水平に延設される第1連結フレーム部71a,72aと、後側の第2縦フレーム76Bの背面から設置板13Baに設置されている複数のパチンコ遊技機2Aの背面側、つまり、後列BLに対し略直交する方向に向けて略水平に延設される第2連結フレーム部71b,72bを有していれば、上記形状に限定されるものではない。また、第1連結フレーム部71a,72aの先端部の左側面と第2連結フレーム部71b,72bの先端部の右側面とは溶着されていたが、ボルト等により連結されていてもよい。
さらに、上下の連結フレーム71,72は同形状に形成されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、下部の連結フレーム71と上部の連結フレーム72は形状が異なっていてもよい。例えば、上部の連結フレーム72は、奥行きがあり背面側に大きく突出するパチンコ遊技機2A、球貸処理機90やメダル貸処理機91等を避ける必要があるため、第1連結フレーム部72aや第2連結フレーム部72bは前列FL、後列BLに対し略直交する方向に向けて略水平に延設される方が好ましいが、下部の連結フレーム71は、設置板13Fa,13Baに設置されるアウトタンク8や球貸処理機90から下向きに延びる排出ノズル等の遊技球の排出部材を避けられればよいため、連結フレーム71に関しては、前後の第2縦フレーム76F,76Bを前列FL、後列BLに対し略直交する方向に対し斜めに配置した1本の連結フレームで連結するものであってもよい。
このように構成される下部ユニット60は、左右一対の支持枠66L,66Rと、これら支持枠66L,66R間を連結する前後一対の連結ビーム67F,67Bと、により自立可能に構成され、下部レール(図示略)の長手方向にわたり所定間隔おき(例えば、1の下部ユニット60間隔おき)に設置される。これにより、前支持枠70F及び後支持枠70Bが、左右方向、つまり、遊技島1の長手方向、つまり、前列FL方向及び後列BL方向に沿って所定の間隔を隔てて複数立設されることになる。そして後述するように、これら複数設置された前支持枠70F間及び後支持枠70B間には複数のパチンコ遊技機2Aがそれぞれ設置されるようになっている。
また、これら支持枠66L,66Rの横フレーム75F,75Bには、四角筒状に形成された設置筒95F,95Bがネジ(図示略)等により着脱可能に取り付けられ、各設置筒95F,95Bの上面に長板状の膳板13F,13Bが架け渡され、該膳板13F,13Bの上面に長板状の設置板13Fa,13Baが載置される。
膳板13F,13B及び設置板13Fa,13Baは、パチンコ遊技機2A、封入式パチンコ遊技機2Bやスロットマシン2Cを設置可能な前後幅寸法を有し、遊技島1の長手方向に向けて延びる所定長さの帯状の板部材からなる。膳板13F,13Bの前後幅寸法は、設置板13Fa,13Baの前後幅寸法よりも長寸(例えば、約2倍)とされ、横フレーム75F,75B上に配置された状態において、膳板13F,13Bは設置板13Fa,13Baよりも遊技者側に突出するように設けられる。
これにより、躯体20における下部ユニット60と上部ユニット61との間の前後面に、パチンコ遊技機2Aやスロットマシン2Cなどの遊技機を設置可能な設置空間部SF,SBが設けられる。詳しくは、前側の設置空間部SFは、下部ユニット60における各横フレーム75F,75Bの上面に膳板13F,13Bを介して架け渡される設置板13Fa,13Baと上部ユニット61の下板52との間に前面側に開放するように形成され、後側の設置空間部SBは、下部ユニット60における各横フレーム75F,75Bの上面に架け渡される設置板13Fa,13Baと上部ユニット61との間に背面側に開放するように形成される。そして、前後の設置空間部SF,SBに設置された遊技機の下面は、下部ユニット60における横フレーム75F,75Bの上面により下方から支持され、該遊技機の上面は上部ユニット61の下面により支持される。
また、支持枠66L,66Rにおける第1縦フレーム74F,74B間には、上支柱31、下支柱32、左右の支柱33,34、中支柱35により四角枠状に形成された腰板枠30F,30Bが組み付けられる。腰板枠30F,30Bは、左右の支柱33,34を第1縦フレーム74F,74Bにビス等により止着することにより、上面が横フレーム75F,75Bの上面と面一をなすように取り付けられる。よって、上支柱31の上面には膳板13F,13Bまたは設置板13Fa,13Baが載置され、該膳板13F,13Bまたは設置板13Fa,13Baを下方から支持する。そして、腰板枠30F,30Bの外面には、腰板14F,14Bが取り付けられることで、第1縦フレーム74F,74B間における膳板13F,13Bの下方に腰板14F,14Bが垂設される。
また、本実施例では、腰板14F,14Bの上下長さが第1縦フレーム74F,74Bよりも短寸に形成されているとともに、該腰板14F,14Bの下端が床面より上方に位置するように取り付けられることで、設置板13Fa,13Baの下方における左右の第1縦フレーム74F,74B間の少なくとも下部に遊技者側空間S1(図11〜図13参照)が形成される。
また、上部フレーム体174F,174Bには、上部ユニット61が取り付けられる。上部ユニット61は、図3及び図4に示すように、左右の上部フレーム体174F,174Bに架設される長板状の上板51、下板52、左右の側板53,54により四角枠状に形成された幕板枠55F,55Bと、幕板枠55F,55Bの前面または背面側に上辺を中心として回動可能に支持される幕板50F,50B(図2参照)と、により構成される。幕板50F,50Bには、遊技店員を呼出す呼出しスイッチ(図示略)や遊技に関する情報の表示が可能、つまり、遊技店員の呼出しや遊技に関連する情報の報知等が可能な報知装置としての呼出しランプ56が配設される。
また、幕板枠55F,55Bにおける左右方向の略中央位置には、仕切板57,58が所定の間隔を隔てて配設されており、これら仕切板57,58の間に、例えば、紙幣受付装置などを設置することができるようになっている。このように構成された上部ユニット61は、左右の側板53,54を上部フレーム体174F,174Bの上端に固定された取付金具175にネジ等により止着される。
次に、躯体20への各種部材の大まかな組付工程の一例について、図8(A)(B)及び図9(A)(B)に基づいて説明する。
まず、図8(A)に示すように、各上部フレーム体174F,174B間に、幕板枠55F,55Bを取付金具175,175を介して上部フレーム体174F,174Bに取り付ける。また、各第1縦フレーム74F,74B間に腰板枠30F,30Bを取り付ける。そして、図8(B)に示すように、横フレーム75F,75B間における腰板枠30F,30Bの上部に設置筒95F,95Bを載置するとともに、該設置筒95F,95Bの上面に膳板13F,13Bを載置し、さらに膳板13F,13Bの上面に設置板13Fa,13Baを載置して固定する。
次いで、図9(C)に示すように、取付部材500F,500Bの下片500cの上面に、回収樋9L,9Rの前後の側板9a,9bの外面上部に取り付けられる取付支柱9fを載置してビス(図示略)等を止着して、側板9a,9bを下部ユニット60に取り付けた後、図9(D)に示すように、前後の側板9a,9bの取付支柱9g,9g上に底板9eを載置してビス(図示略)により止着することで、上面が開口する箱状の回収樋9L,9Rを構成する。尚、回収樋9L,9Rは、上記のように先に側板9a,9bを下部ユニット60に取り付けた後、底板9eを側板9a,9b間に上方から配置することができるため、予め一体に構成された回収樋9L,9Rを下部ユニット60に組み付ける場合に比べて、容易に構成することができる。
また、幕板枠55F,55Bの外面には幕板50F,50Bが各々取り付けられ、腰板枠30F,30Bの外面には腰板14F,14Bが各々取り付けられる。このように、下部ユニット60及び上部ユニット61からなる躯体20に幕板枠55F,55B、腰板枠30F,30B、設置筒95F,95B、設置板13Fa,13Ba、膳板13F,13B、回収樋9L,9R等を組み付けることで、遊技島1が構成される。
尚、上記工程はあくまで一例であって、必ずしも上記工程に限定されるものではなく、組付順序は変更可能である。
また、本実施例では、取付部材500F,500Bには側板9a,9bの取付支柱9fのみが取り付けられるようになっていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図10に示すように、上片500aの下面に腰板枠30F,30Bの上支柱31を当接させてビス等を上方から止着することで、腰板枠30F,30Bを取付部材500F,500Bを介して下部ユニット60に組み付けできるようにしてもよい。
図11に示すように、パチンコ遊技機2Aは、遊技を行うために遊技球を遊技領域(図示略)に発射する際に遊技者により操作されるハンドルなどの操作部2aが、遊技機本体の下部位置に配設されている。よって、パチンコ遊技機2Aを設置部に設置する場合、横フレーム75F,75Bの上面に設置筒95F,95Bを配置して横フレーム75F,75Bよりも上方位置に遊技機の支持面を形成する。具体的には、遊技島1の長手方向である左右方向(前列FL及び後列BL)に沿って各設置筒95F,95Bの上面に膳板13F,13B及び設置板13Fa,13Baを配設し、この設置板13Fa,13Ba上にパチンコ遊技機2Aの下面を釘(図示略)等により固定する。また、設置筒95F,95Bの上面に合わせて、第2縦フレーム76F,76Bに対して上部フレーム体174F,174Bを上昇させて所定の高さ位置にて保持することで設置空間部SF,SBの上下幅寸法が確保され、パチンコ遊技機2Aの上面を釘(図示略)等により上部ユニット61,61の下面に固定することによって、パチンコ遊技機2Aを設置空間部SF,SBに設置固定することができる。
図12に示すように、封入式パチンコ遊技機2Bは、遊技を行うために遊技球を遊技領域(図示略)に発射する際に遊技者により操作されるハンドルなどの操作部2aが、遊技機本体の下部位置に配設されている。よって、封入式パチンコ遊技機2Bを設置部に設置する場合、横フレーム75F,75Bの上面に設置筒95F,95Bを配置して横フレーム75F,75Bよりも上方位置に遊技機の支持面を形成する。具体的には、遊技島1の長手方向である左右方向(前列FL及び後列BL)に沿って各設置筒95F,95Bの上面に設置板13Fa,13Baを架設し、この設置板13Fa,13Ba上に封入式パチンコ遊技機2Bの下面を釘(図示略)等により固定する。また、設置筒95F,95Bの上面に合わせて、第2縦フレーム76F,76Bに対して上部フレーム体174F,174Bを上昇させて所定の高さ位置にて保持することで設置部の上下幅寸法が確保され、封入式パチンコ遊技機2Bの上面を釘(図示略)等により上部ユニット61の下面に固定することによって、封入式パチンコ遊技機2Bを設置部に設置固定することができる。
一方、図13に示すように、スロットマシン2Cは、遊技を行うためにメダルを投入したり、複数種類の図柄が可変表示される可変表示装置(リール)の回転を開始または停止する各種スイッチなどの操作部3aが、遊技機本体の上下方向の略中央位置に配設されている。よって、スロットマシン2Cを設置空間部SF,SBに設置する場合、横フレーム75F,75Bの上面(第1支持面)に設置板13Fa,13Baのみを配設し、この設置板13Fa,13Ba上にスロットマシン2Cの下面を釘(図示略)等により固定する。また、横フレーム75F,75Bの上面に合わせて、第2縦フレーム76F,76Bに対して上部フレーム体174F,174Bを下降させて下限位置にて保持することで設置空間部SF,SBの上下幅寸法が確保され、スロットマシン2Cの上面を釘(図示略)等により上部ユニット61,61の下面に固定することによって、スロットマシン2Cを設置空間部SF,SBに設置固定することができる。
このように本実施例の躯体20には、パチンコ遊技機2A、封入式パチンコ遊技機2Bやスロットマシン2C等の遊技機を設置するための複数の設置空間部SF,SBが長手方向(左右方向)に向けて設けられる。また、パチンコ遊技機2Aの場合、図11に示すように、遊技者がパチンコ遊技機2Aにて遊技を行った結果、該パチンコ遊技機2Aから払い出された遊技球を排出可能な排出口(図示略)が設けられており、該排出口(図示略)から排出された遊技球を、膳板13F,13Bの上面に載置された球計数装置21の球受部(図示略)にて受け入れるようになっているため、パチンコ遊技機2Aは、膳板13F,13Bを必要とする遊技機とされている。よって、パチンコ遊技機2Aが設置される設置部には、横フレーム75F,75Bの上面に取り付けた設置筒95F,95Bの上面(第2支持面)に膳板13F,13Bが載置され、該膳板13F,13Bの上面に設置板13Fa,13Baが載置される。つまり、膳板13F,13Bは、パチンコ遊技機2Aの排出口(図示略)の直下に球計数装置21を載置可能に設けられ、パチンコ遊技機2Aから払い出された遊技球を受け入れる球計数装置21を載置するための載置板を構成している。
尚、本実施例では、膳板13F,13Bにおける各パチンコ遊技機2Aに対応して球計数装置21が設置されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機2Aから払い出された遊技球を受け入れる球箱(図示略)等が載置されてもよい。
一方、スロットマシン2Cの場合、図13に示すように、遊技者がスロットマシン2Cにて遊技を行った結果、該スロットマシン2Cから払い出されたメダルを貯留可能な下皿3bの下面に、払い出されたメダルを排出可能な排出口は存在せず、該排出口から排出されたメダルを膳板13F,13Bの上面に載置されたメダル箱(図示略)にて受け入れて貯留することはないので、スロットマシン2Cは、膳板13F,13Bを必要としない遊技機とされている。よって、スロットマシン2Cが設置される設置空間部SB,SBには、横フレーム75F,75Bの上面に設置板13Fa,13Baが直接載置される。
また、本実施例の遊技島1の設置空間部SB,SBは、第1装置としての球貸処理機90が各パチンコ遊技機2Aまたは封入式パチンコ遊技機2Bの左側方に配置される第1態様と、第2装置としてのメダル貸処理機91が各スロットマシン2Cの右側方に配置される第2態様と、のいずれかに変更可能に構成されている。
尚、本実施例では、パチンコ遊技機2Aは、払い出された遊技球を排出可能な排出口(図示略)を有し、球計数装置21を載置するための膳板13F,13Bが必要な遊技機であり、スロットマシン2Cは、払い出されたメダルを排出可能な排出口を有しておらず、メダル箱を載置するための膳板13F,13Bが不要な遊技機であったが、パチンコ遊技機2Aが、払い出された遊技球を排出可能な排出口を有しておらず、球計数装置21を載置するための膳板13F,13Bが不要な遊技機であってもよいし、スロットマシン2Cが、払い出されたメダルを排出可能な排出口を有し、メダル箱を載置するための膳板13F,13Bが必要な遊技機であってもよい。
また、第2縦フレーム76F,76Bに対して上部フレーム体174F,174Bを昇降させて上限位置や下限位置に高さ位置調整できることで、パチンコ遊技機2A及び封入式パチンコ遊技機2Bやスロットマシン2Cの上面に対する上部ユニット61の高さ位置関係が変化することがないので、遊技者に違和感を与えることがない。例えば、上部ユニット61の高さ位置を、パチンコ遊技機2A及び封入式パチンコ遊技機2Bに対応する高さ位置に合わせて固定してしまう場合、スロットマシン2Cを設置したときに、スロットマシン2Cの上面と上部ユニット61との間に隙間が生じてしまうので、違和感を与えてしまうばかりか、スロットマシン2Cから離れてしまうため、例えば、呼出しランプ56に遊技に関する情報(例えば、大当り回数やスランプグラフなど)が表示される場合に、スロットマシン2Cにて遊技を行っている遊技者がその情報を見るときに、目線を大きくずらさなければならなくなるため、情報の視認性が損なわれることになる。よって、第1支持面や第2支持面に合わせて第2縦フレーム76F,76Bに対して上部フレーム体174F,174Bを昇降させることで、情報が見難くなることを防止できる。
尚、本実施例では、設置空間部SF,SBにパチンコ遊技機2Aを設置されていたが、例えば、一方の設置空間部SFにパチンコ遊技機2Aを設置し、他方の設置空間部SBにスロットマシン2Cを設置するなど、前列FLと後列BLで異なる遊技機を設置してもよいし、あるいは、前列FLまたは後列BL各々に異なる遊技機が並設されていてもよい。
また、図2に示す躯体20における前後の設置空間部SF,SB間の上方には、それぞれの遊技機に対応して配置される球貸処理機90やメダル貸処理機91に投入された紙幣を搬送する紙幣搬送ユニット(図示略)が長手方向にわたり延設されていてもよい。尚、この場合、紙幣搬送ユニット(図示略)は幕板枠55F,55Bの仕切板57,58間に形成された取付部に配設される。また、スロットマシン2Cの上方には、スロットマシン2Cに補給するメダルを搬送するメダル補給ユニット(図示略)が長手方向にわたり延設されているとともに、スロットマシン2Cの下方位置には、スロットマシン2Cからオーバーフローして排出されたメダルを搬送するメダル回収ユニット(図示略)が長手方向にわたり延設されていてもよい。
次に、前支持枠70F及び後支持枠70Bとパチンコ遊技機2A、球貸処理機90、メダル貸処理機91、スペーサ板92の配置状況の一例について、図14に基づいて説明する。図14は、(A)は実施例の遊技島における遊技機等の設置状況を示す概略平面図、(B)は従来の遊技島における遊技機等の設置状況を示す概略平面図である。
図14(A)に示すように、左右方向に延びる前列FLに沿って架設された設置板13Fa上には、複数のパチンコ遊技機2Aが所定間隔おきに設置されている。尚、前列FLのパチンコ遊技機2Aは正面が前側を向き、後列BLのパチンコ遊技機2Aは正面が後側を向くように設置される。そして、前列FLの複数のパチンコ遊技機2Aと後列BLの複数のパチンコ遊技機2Aは、互いに列方向(左右方向)の同位置において互いの背面が対向するように配置されている。
尚、後列BLの複数のパチンコ遊技機2Aは、前列FLの複数のパチンコ遊技機2Aに対応する位置に設置されていれば、互いに列方向(左右方向)の同位置から若干左右方向にずれた位置に配設されていてもよい。
また、各パチンコ遊技機2Aを正面から見たときの左側方には球貸処理機90が設置される一方、各パチンコ遊技機2Aを正面から見たときの右側方にはスペーサ板92が設置される。言い換えると、前列FLの各パチンコ遊技機2Aを正面から見たときの左側方には球貸処理機90が設置され、右側方にはスペーサ板92が設置される一方、後列BLの各パチンコ遊技機2Aを遊技島1の前側から見たときの右側方には球貸処理機90が設置され、左側方にはスペーサ板92が設置されることになる。また、各球貸処理機90とスペーサ板92との間には、前支持枠70F及び後支持枠70Bの左右幅寸法L23分の設置スペースが確保される。
すなわち、例えば、前列FLの各パチンコ遊技機2Aの左側方の球貸処理機90の真後ろには、後列BLのパチンコ遊技機2Aの右側方のスペーサ板92が設置され、前列FLの各パチンコ遊技機2Aの右側方のスペーサ板92の真後ろには、後列BLのパチンコ遊技機2Aの左側方の球貸処理機90が設置される。また、球貸処理機90やメダル貸処理機91は、設置板13Fa,13Ba上に設置したとき、前支持枠70Fと後支持枠70Bの第2縦フレーム76F,76Bに接触する奥行き寸法を有しているため、各パチンコ遊技機2Aと球貸処理機90及びメダル貸処理機91は、左右の前支持枠70F,70Fと後支持枠70B,70Bとの間に設置される。
これら各パチンコ遊技機2Aと球貸処理機90及びメダル貸処理機91は、前後方向に所定の奥行き寸法を有していることで、設置板13Fa,13Ba上に設置したとき、これらの少なくとも一部が前支持枠70F及び後支持枠70Bに対し列方向に重畳するため、各パチンコ遊技機2Aと球貸処理機90及びメダル貸処理機91を前支持枠70F及び後支持枠70Bに対応する位置に配置することはできない。
図14(B)に示す従来例では、直線状の連結フレームにて連結された前支持枠70Fと後支持枠70Bが列方向の同位置に配置されることで、設置する遊技機をパチンコ遊技機2Aや封入式パチンコ遊技機2Bからスロットマシン2Cに変更可能とする場合、パチンコ遊技機2Aの左右両側方にメダル貸処理機91の左右幅寸法L22を確保しなければならない。しかし、図14(A)に示すように、本実施例では、連結フレーム71,72により、前支持枠70Fと後支持枠70Bが列方向に異なる位置に設置されることで、図中に示す左右幅寸法S分、パチンコ遊技機2Aと球貸処理機90及びスペーサ板92を図中左側の島端側に詰めて設置することが可能となる。
よって、n台(n=2以上の整数)のパチンコ遊技機2Aと球貸処理機90及びスペーサ板92を左側に詰めて設置していくと、左右幅寸法Sn分、従来に比べて遊技島1の列方向の長さを短寸化することができるばかりか、遊技店は、詰めた分だけ多くの遊技機を設置することが可能となる。
また、設置板13Fa,13Baに封入式パチンコ遊技機2Bを設置する場合、パチンコ遊技機2Aの場合と同様に、各封入式パチンコ遊技機2Bの左側方に球貸処理機90が配置され、右側方にスペーサ板92が配置される。また、設置板13Fa,13Baにスロットマシン2Cを設置する場合、特に図示しないが、各スロットマシン2Cの左側方にスペーサ板92が配置され、右側方にメダル貸処理機91が配置される。
以上説明したように、本発明の実施例としての遊技島1にあっては、前列FL方向に間隔を隔てて立設される複数の第1支持フレームとしての前支持枠70Fと、該前列FL方向に沿う後列BL方向に該複数の前支持枠70F各々に対応して立設される複数の後支持枠70Bと、複数の前支持枠70Fに支持される設置板13Faと、複数の後支持枠70Bに支持される設置板13Baと、を備え、設置板13Faの前列FL方向に間隔を隔てて複数のパチンコ遊技機2Aが設置されるとともに、設置板13Baにおける、設置板13Faに設置された複数のパチンコ遊技機2A各々に対応する位置に複数のパチンコ遊技機2Aが設置され、設置板13Faに設置される複数のパチンコ遊技機2Aと設置板13Baに設置される複数のパチンコ遊技機2Aの背面が対向する遊技島1であって、前支持枠70F及び後支持枠70Bは、前支持枠70F間及び後支持枠70B間各々に、少なくとも一のパチンコ遊技機2Aと、該一のパチンコ遊技機2Aの正面から見て左側方に配置される第1装置としての球貸処理機90または該一のパチンコ遊技機2Aの正面から見て右側方に配置され球貸処理機90とは前列FL,後列BL方向の寸法が異なる第2装置としてのメダル貸処理機91を設置可能な間隔を隔てて立設され、前支持枠70F各々と該複数の前支持枠70F各々に対応する複数の後支持枠70B各々とを連結する連結フレーム71,72を備え、連結フレーム71,72は、前支持枠70Fから設置板13Faに設置されるパチンコ遊技機2Aの背面側に向けて延設される第1連結フレーム部71a,72aと、後支持枠70Bから設置板13Baに設置されるパチンコ遊技機2Aの背面側に向けて延設され第1連結フレーム部71a,72aに対し前列FL,後列BL方向にずれた位置に配置される第2連結フレーム部71b,72bと、を有する。
このように、連結フレーム71,72が、第1連結フレーム部71a,72aと該第1連結フレーム部71a,72aに対し左右方向にずれた位置に配置される第2連結フレーム部71b,72bとを有することで、設置板13Faに設置されたパチンコ遊技機2Aの右側方のメダル貸処理機91に近接して前支持枠70Fを配置したときに、設置板13Baに対応して設置されたパチンコ遊技機2Aの左側方の球貸処理機90に近接して後支持枠70Bが配置される。つまり、球貸処理機90とメダル貸処理機91との列方向の寸法の差分だけパチンコ遊技機2Aを列方向に詰めて設置できるため、従来の遊技島に比べて、遊技島1の列方向の長さを短くしたり遊技機を増台することが可能となる。
また、第1連結フレーム部71a,72aと第2連結フレーム部71b,72bは、列方向に対し直交する方向に向けて直線状に延設されていることで、左右方向の異なる位置に立設された前支持枠70Fと後支持枠70Bを直線状の連結フレームを斜めに配置することで連結する場合に比べて、奥行きがある球貸処理機90やメダル貸処理機91の側方に近接して配設することができる。すなわち、第1連結フレーム部71a,72aと第2連結フレーム部71b,72bは、少なくとも遊技機や球貸処理機90及びメダル貸処理機91の背面よりも突出する長さを有し、設置板13Faに設置された遊技機や球貸処理機90及びメダル貸処理機91の背面と、設置板13Baに設置された遊技機や球貸処理機90及びメダル貸処理機91の背面との間で左右方向に接続されていることが好ましい。
また、本実施例では、設置板13Fa,13Baにパチンコ遊技機2Aを設置する場合において、各パチンコ遊技機2Aの右側方にスペーサ板92を配設しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、このようなスペーサ板92の替わりに、前述したユーティリティーユニットを配置してもよい。
また、本実施例では、連結フレーム71,72にて連結された前支持枠70F及び後支持枠70Bからなる左右の支持枠66L,66Rが連結ビーム67F,67Bにて一体化されることにより下部ユニット60が構成されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、左右の支持枠66L,66Rは連結されず各々が独立して立設されるようになっていてもよい。
また、前支持枠70F及び後支持枠70Bは、前支持枠70F間及び後支持枠70B間に設置板13Fa,13Baを架設することができるようになっていれば、形状は上記のものに限定されるものではなく、種々に変更可能である。
また、本実施例では、第1装置や第2装置の一例として、球貸処理機90やメダル貸処理機91を記載しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技機を正面から見て左右側方のいずれかに設置可能なものであれば、例えば、遊技機に関連して設置される他の遊技用装置であってもよいし、あるいは、空気清浄器、分煙ボード、吸殻回収部、機種説明冊子等の設置部等を有するユーティリティーユニットなどの対応する遊技機に関連しない装置であってもよい。
また、前支持枠70Fと後支持枠70Bとの間に前列FL,後列BL方向に延設され、複数のパチンコ遊技機2Aから排出される遊技球を回収する回収樋9L,9Rと、設置板13Fa及び設置板13Baの下方に列方向に沿って配設される腰板14F,14Bを取り付けるための腰板枠30F,30Bと、を備え、前支持枠70F及び後支持枠70Bには、回収樋9L,9Rと腰板枠30F,30Bとを取り付ける取付部材500F,500Bが設けられていることで、回収樋9L,9Rと腰板枠30F,30Bとを容易に取り付けることができる。
また、回収樋9L,9Rは、底板9eと、該底板9eに前列FL,後列BL方向に沿って立設される側板9a,9bと、から構成されることで、回収樋9L,9Rを容易に組み立てることができる。
また、回収樋9L,9Rは、側板9a,9bに対し直交し、かつ、底板9eとの間に遊技球が通過可能な間隔を隔てて配置される仕切板9hを備えることで、遊技球を貯留することが可能となる。
前支持枠70F間及び後支持枠70B間におけるパチンコ遊技機2A、封入式パチンコ遊技機2B、スロットマシン2Cなどの上方に架設される幕板枠55F,55Bを備え、幕板枠55F,55Bは、紙幣を受け付ける紙幣ユニットの取付部としての仕切板57,58間に形成された取付部が設けられていることで、紙幣ユニットを容易に取り付けることができる。
また、本実施例では、遊技機が設置される設置部を構成する設置板13Fa,13Baと、遊技機から払い出された遊技媒体を受け入れる箱体を載置するための膳板13F,13Bと、は別個に構成されていたが、これら設置板13Fa,13Baと膳板13F,13Bとが一体化されていてもよい。この場合、設置板13Fa,13Baと膳板13F,13Bとが一体化された合板を設けた場合は第1態様となり、設置板13Fa,13Baのみを設けた場合は第2態様となる。また、膳板13F,13Bの上面に設置板13Fa,13Baを介さずに直接遊技機を載置するようにしてもよい。
また、遊技機は、当該遊技機から払い出された遊技媒体を箱体に排出する排出口(図示略)を有する遊技機(例えば、パチンコ遊技機2A)と前記排出部を有しない遊技機(例えば、スロットマシン2C/封入式パチンコ遊技機2B)とを含み、遊技島1は、パチンコ遊技機2Aを設置するときは図11に示す態様)とし、封入式パチンコ遊技機2Bやスロットマシン2Cを設置するときには図12または図13に示す態様に変更可能であることで、パチンコ遊技機2Aとスロットマシン2C/封入式パチンコ遊技機2Bとを個別または併設することができる。
また、図15(A)に示すように、遊技島1は、設置板13Fa,13Baが、遊技機にて遊技を行う遊技者側から見て腰板14F,14Bの奥側に配設される回収樋9L,9Rが不要な第1遊技機としての封入式パチンコ遊技機2Bやスロットマシン2Cと、図15(B)に示すように、回収樋9L,9Rが必要な第2遊技機としての通常のパチンコ遊技機2Aと、を含む複数種類の遊技機を設置可能であり、第1遊技機に対応可能な態様(設置板13Fa,13Baに封入式パチンコ遊技機2B、スロットマシン2C)が設置されるときの態様)であって腰板14F,14Bにより設置板13Fa,13Baの下方における左右の第1縦フレーム74F,74B間の少なくとも下部に遊技者側空間S1が形成される第1態様(例えば、図15(A)参照)と、第2遊技機に対応可能な態様(設置板13Fa,13Baにパチンコ遊技機2Aが設置されるときの態様)であって設置板13Fa,13Baの下方における左右の第1縦フレーム74F,74B間に遊技者側空間S1が形成されない第2態様(例えば、図15(B)参照)と、のいずれかに変更可能としてもよい。
尚、図15(A)に示すように、第2態様とする場合、回収樋9Lは除去してしまうとともに、腰板14F,14Bよりも上下長さが短寸の腰板14F’,14B’に変更すればよい。
このようにすることで、遊技島1を第1態様とすることで、遊技者の脚が第1縦フレーム74F,74B間に形成された遊技者側空間S1を介して膳板13F,13Bより奥側に挿入可能となり、遊技島1を第2態様とすることで、遊技者の脚が膳板13F,13Bより奥側に入り込むことが防止されるため、遊技機に関連する関連設備(例えば、回収樋9L,9R等)が必要な遊技機が設置されたときと関連設備(例えば、回収樋9L,9R等)が不要な遊技機が設置されたときとで、膳板13F,13Bの下方の態様を設置された遊技機に適した態様に変更することができる。
次に、揚送清浄装置25の詳細な構造について説明する。図16は、(A)は揚送清浄装置を斜め前から見た斜視図、(B)は揚送清浄装置を斜め後ろから見た斜視図である。図17は、揚送清浄装置の内部構造を示す断面図である。図18は、図17のC−C断面図である。
揚送清浄装置25は、図16及び図17に示されるように、床面(設置面)上にアンカー固定されるベース板110上に立設される上下方向に延びる本体100と、本体100の上部(遊技球の移送方向の下流側)に設けられた左右方向(水平方向)を向く回転軸101a周りに回動自在に設けられる上部ローラ101と、本体100の下部(遊技球の移送方向の下流側)に設けられた左右方向(水平方向)を向く回転軸102a周りに回動自在に設けられる下部ローラ102と、これら上部ローラ101と下部ローラ102とに掛け渡される所定幅を有する無端帯状の搬送ベルト103と、本体100の後面側の一側辺を中心に回動自在に設けられ、搬送ベルト103の上昇路に対向して配置される上下方向に延びる直線状通路115(図17参照)を形成する直線状通路カバー104と、下部ローラ102の下方に配置され、搬送ベルト103に遊技球を押圧するために該下部ローラ102の外周面に沿って略円弧状に形成されたアール状通路部材としてのアール状通路カバー105と、該下部ローラ102の下方におけるアール状通路カバー105の反対側に対向して配置され、アール状通路カバー105に遊技球を誘導する球導入部材としての球導入通路カバー106と、搬送ベルト103の下降路に対向して配置される背面通路カバー122と、から主に構成されている。
本体100は、図17及び図18に示すように、長板状の第1フレーム板としてのフレーム板100Lと、該フレーム板100Lに対し離れて並設される長板状の第2フレーム板としてのフレーム板100Rと、これら左右のフレーム板100L,100Rの間における長手方向の一端側と他端側とに架設される2つの回転軸101a,102aと、左右のフレーム板100L,100Rの前側辺に沿うように回転軸101a,102aの間に所定間隔おきに複数設けられ、該左右のフレーム板100L,100Rに両端が支持された複数のガイド軸109aと、左右のフレーム板100L,100Rの後側辺における回転軸102aの近傍位置に設けられ、該左右のフレーム板100L,100Rに両端が支持されたガイド軸107aと、から構成され、これら回転軸101a,102a、ガイド軸109a、ガイド軸107aにより左右一対のフレーム板100L,100Rが互いに平行をなすように離間配置された状態で一体化されている。
尚、左右のフレーム板100L,100Rの下端は支持部材(図示略)等によりベース板110に固定されている。また、フレーム板100L,100Rの後長辺100a,100bにおける下部ローラ102とガイドローラ107との間には、側面視略三角形状をなす切欠凹部150a,150bがそれぞれ形成されている。切欠凹部150a,150bは、フレーム板100L,100Rにおいて搬送ベルト103を挟んで対向する後長辺100a,100bの長手方向の同位置に形成されている。
ガイド軸107aにはガイドローラ107が回動可能に設けられ、各ガイド軸109aにはガイドローラ109が回動可能に設けられている。また、フレーム板100L,100Rそれぞれの後長辺100a,100bには、後端面100c,100dそれぞれに突設された前後方向を向くガイド軸140a周りに回動可能に設けられたガイドローラ140が、後長辺100a,100bそれぞれの長手方向に向けて所定間隔おきに複数設けられている。このように、上部ローラ101と下部ローラ102とに掛け渡された搬送ベルト103は、複数のガイドローラ107,109により内面103bが案内されて内側への撓みが防止され、後側辺においては左右側端面が左右のガイドローラ140により案内されて左右方向の蛇行が防止されている(図19,図20参照)。
これら搬送ベルト103の外面103aに対向して配置される上部通路カバー118、直線状通路カバー104、アール状通路カバー105、球導入通路カバー106は、上部ローラ101及び下部ローラ102の回転により周回する搬送ベルト103に遊技球を押圧して揚送するための通路部材を構成している。
尚、下部ローラ102は、本体下部に設けられる揚送清浄モータ80により駆動する駆動ローラとされ、上部ローラ101は従動ローラとされており、図17中矢印方向(時計回り)に回転するようになっている。また、図17に示されるように、下部ローラ102の上方近傍位置、つまり、ガイドローラ107と下部ローラ102との間における切欠凹部150a,150bに対応する位置には、搬送ベルト103の張力を調整可能なテンションローラ108が配置されており、搬送ベルト103の外面103aにおけるガイドローラ107と下部ローラ102との間に当接して内側に押圧付勢することにより搬送ベルト103に対し所定の張力を付与している。
直線状通路カバー104は、上下方向に延びる板状部材にて構成され、図16に示されるように、本体100の後面における一側辺に、該本体100の後面を開閉可能に枢着されており、他側辺に突設された上・中・下段の係止ピン112a〜112cに、本体100に枢着された上・中・下段の係止部材111a〜111cが係止されることで、閉塞位置にてロックできるようになっている。
直線状通路カバー104の内面には、特に図18に示されるように、上下方向に延設される直線状通路115を形成するための略半球状の凹溝113が複数列(本実施例では7列)並設して形成された縦長の通路板114が、複数のコイルバネ117を介して搬送ベルト103に向けて付勢された状態で配置されており、直線状通路カバー104を閉塞位置に位置したときに、搬送ベルト103の外面103aに対向配置され、これら複数の凹溝113により、上下方向に延びる複数列の直線状通路115が形成される。
そしてこれら各凹溝113にガイドされる各直線状通路115内の遊技球Pは、この通路板114により搬送ベルト103に押圧されることにより、搬送ベルト103の移動により通路内を上方に向けて移動して揚送されるようになっている。つまり、通路板114における遊技球Pとの対向面(内面)は、遊技球Pの移送面を構成している。
また、この通路板114の内面側には、各通路内を移送する遊技球Pに摺接することにより清浄する清浄部材としての清浄布116が敷設されていることで、この清浄布116を介して通路板114により遊技球Pが搬送ベルト103に向けて押圧されることで、搬送ベルト103の移動により、遊技球Pが清浄布116に摺接(当接)されながら移送されるため、遊技球Pが揚送とともに清浄(研磨)されるようになっている。つまり、本実施例における揚送清浄装置25は、遊技球Pを清浄しながら揚送する。
この清浄布116は帯状をなし、直線状通路カバー104の通路板114の内面に沿って上下方向(遊技球の移送方向の上流側から下流側)に張設される。該張設された清浄布116の上側は、直線状通路カバー104の上端部(下流側折返し部)にて外側下向きに折返された後、直線状通路カバー104の外面上部に設けられた上部クランプ装置400(図17参照)に挿通した状態で保持され、直線状通路カバー104の外面に沿って敷設される。また、清浄布116の下側は、直線状通路カバー104の下端部(上流側折返し部)にて外側上向きに折返された後、直線状通路カバー104の外面下部に設けられた下部クランプ装置410(図17参照)に挿通した状態で保持され、直線状通路カバー104の外面に沿って敷設される。
このように清浄布116は、直線状通路カバー104の上下端部にてそれぞれ外向きに折返され、直線状通路カバー104の外面に沿って引き出された上部を上部クランプ装置400にて、下部を下部クランプ装置410にて保持する必要があるため、少なくとも直線状通路カバー104の上下幅寸法、つまり、直線状通路115において清浄布116が遊技球に当接可能に敷設される清浄部の長手幅寸法よりも長尺な帯布にて構成されており、遊技球との摺接面が汚れた場合、上部クランプ装置400及び下部クランプ装置410による保持状態を解除し、直線状通路115の清浄部に配置されている清浄布116の使用済み部を上部または下部から引き出して、未使用部を直線状通路115の清浄部に配置することで交換できるようになっている。
尚、本実施例では、清浄布116は手動にて未使用部を引き出して清浄部に配置するようになっていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、巻取りローラ等を介して自動的に未使用部が清浄部に引き出されるようにしてもよい。
このように直線状通路カバー104により形成される直線状通路115は、図17に示されるように、回転軸101aから回転軸102aにかけて本体100の前面側、つまり搬送ベルト103の上昇側に形成されている。そして直線状通路115を上方に移送された遊技球Pは、本体100の上部に設けられた上部通路カバー118により形成される円弧状の上部通路119により前面側(図16中右側)に折り返された後、該上部通路カバー118に連設された排出カバー120内を流下して、該排出カバー120に形成された排出口38から排出され、上部タンク3内に貯留されるようになっている。
直線状通路115の下方、つまり上流側には、前述したアール状通路カバー105により形成されるアール状通路121が形成されており、本体100の前面側下部に設けられた流入口37から流入される遊技球を、上方の直線状通路115に向けて誘導するようになっている。
アール状通路121には、このアール状通路カバー105の上流側にある流入口37に設けられる球導入通路カバー106により形成される球導入通路123を流下する遊技球Pが流入されるようになっている。また、流入口37は、本体100の下部背面側に設けられ、複数のパチンコ遊技機2Aから排出される遊技球を回収する回収通路の一部を構成する合流通路11が接続されている。
次に、本体100の下部及びの詳細について、図19〜図27に基づいて説明する。図19は、本体の下部及びテンションユニットを示す側面図である。図20は、本体の下部及びテンションユニットを示す背面図である。図21は、本体及びテンションユニットを示す底面図である。図22は、(A)は図19のD−D断面図、(B)はE−E断面図である。図23は、(A)は本体とテンションユニットを示す分解側面図、(B)は(A)のF−F断面図である。図24は、テンションユニットの要部を示す側面図である。図25は、(A)はロックアームの先端を示す拡大図、(B)は(A)のG−G断面図である。図26は、(A)(B)はテンションユニットの取り付け方法を示す説明図である。図27は、(A)はテンションユニットの取り付け方法を示す説明図、(B)は(A)のH−H断面図である。
図19〜図23に示すように、本体100は、一方のフレーム板100Lと、該フレーム板100Lに対し略平行をなすように離間して配置された他方のフレーム板100Rと、が回転軸101a,102a、ガイド軸109a、ガイド軸107aにより一体化されることで一の構造体を構成している。尚、本実施例では、フレーム板100L,100Rは回転軸101a,102a、ガイド軸109a、ガイド軸107aにより一体化されているが、これら軸部材以外の連結フレームにて一体化されていてもよい。
図23に示すように、切欠凹部150a,150bは、後側に開放する側面視略三角形状に形成され、少なくとも開口幅L3はテンションローラ108の直径L4よりも長寸(L3>L4)とされ、深さL3’はテンションローラ108の直径L4よりも短寸(L3’<L4)とされている。尚、深さL3’を、テンションローラ108の直径L4と同寸(L3’=L4)または長寸(L3’>L4)としてもよい。本実施例では、後述するように搬送ベルト103を押圧付勢した状態において、テンションローラ108の前半部、詳しくは、回動軸が後長辺100a,100bよりも前側に配置される程度に配置可能な深さL3’を有しており、左右のフレーム板100L,100Rにおいて搬送ベルト103を挟んで対向する後長辺100a,100bの長手方向の同位置に形成されている。
搬送ベルト103は、左右のフレーム板100L,100R同士の離間幅寸法L1よりも小寸の左右幅寸法L2を有し、フレーム板100L,100Rの周縁よりも外側を周回するように上部ローラ101、下部ローラ102、ガイドローラ107,109、テンションローラ108に掛け渡されている。また、テンションローラ108を除く上部ローラ101、下部ローラ102、ガイドローラ107,109は、無端状の搬送ベルト103の内側に配設されて該搬送ベルト103の内面に当接され、テンションローラ108は、無端状の搬送ベルト103の外側に配設されて該搬送ベルト103の外面103aにおける下部ローラ102とガイドローラ107との間に当接し搬送ベルト103の外面103aが内側に凹むように押圧付勢する。これにより、搬送ベルト103は切欠凹部150a,150bに差し掛かったところで、該切欠凹部150a,150bの縁辺に沿うように前後に移動する。
次に、テンションローラ108を含むテンションユニット160について説明する。テンションユニット160は、テンションローラ108と、該テンションローラ108を支持する支持体161と、から構成される。支持体161は、フレーム板100L,100Rそれぞれの外面に固定される左右一対の支持アーム162a,162b及びこれら左右一対の支持アーム162a,162bの下端を連結する連結片162cにより背面視略上向きコ字形をなすアーム部材162と、連結片162cにネジにて取り付けられる側面視下向きコ字形をなすガイド部材163と、ガイド部材163に対し前後方向に移動可能に設けられる平面視前向きコ字形をなす軸受部材164と、アーム部材162に取り付けられ該アーム部材162がフレーム板100L,100Rそれぞれの外面に係止された状態を維持するためのロック部材165と、から主に構成される。
図23(A)に示すように、支持アーム162a,162bそれぞれの上端辺には、連結片162cに向けて延びる軸支溝170a,170bが形成されており、フレーム板100L,100Rの外側面に突設された軸支部材180に軸支可能とされている。軸支部材180は、図23(B)に示すように、軸支部180aと、該軸支部180aの先端に形成される軸支部180aよりも大径の頭部180bと、から構成されており、軸支部180aに軸支溝170a,170bを挿入することで、支持アーム162a,162bを軸心方向の移動を規制した状態で揺動可能に支持できるようになっている。
また、支持アーム162a,162bそれぞれの前長辺の所定箇所には、後長辺に向けて延びる係止溝171a,171bが形成されており、フレーム板100L,100Rの外側面に突設された係止部材190に係止可能とされている。係止部材190は、図23(B)に示すように、係止部190aと、該係止部190aの先端に形成される係止部190aよりも大径の頭部190bと、から構成されており、係止部190aに係止溝171a,171bを挿入することで、支持アーム162a,162bの軸心方向の移動及び揺動を規制できるようになっている。
尚、軸支部180aの長さL10は、支持アーム162a,162bの板厚より若干長寸に形成され、係止部190aの長さL11は、支持アーム162a,162bの板厚より長寸で、支持アーム162a,162bの板厚と後述するロック片178の板厚とを合算した長さよりも若干短寸とされ、後述するように、係止部190aに係止溝171a,171bを係止した状態で後述するロック片178を圧入可能とされている。
係止溝171a,171bから後側に離れた位置には、ロック部材165を軸支するための軸孔172a,172bが形成されている。また、支持アーム162a,162bの内面における軸孔172a,172bの近傍位置には、搬送ベルト103の左右側面をガイドするガイドローラ195が上下方向を向く軸部材196を介して回動可能に支持されている。
このようにアーム部材162は、軸支部材180に軸支溝170a,170bを挿入することで、フレーム板100L,100Rに対し揺動可能に支持される。具体的には、テンションローラ108及び軸受部材164の少なくとも一部が切欠凹部150a,150bに配置される第1位置(図26(B)参照)と、テンションローラ108及び軸受部材164の少なくとも一部が切欠凹部150a,150bに配置されない第2位置(図26(A)参照)と、の間で揺動可能に支持され、係止溝171a,171bは、第1位置において係止部材190の係止部190aに係止される。
図19に示すように、上部ローラ101及び下部ローラ102の直径L7は、フレーム板100L,100Rの長辺に対し直交する短手幅寸法L8よりも長寸とされ(L7>L8)、搬送ベルト103の左右幅寸法L2(図20参照)は、フレーム板100L,100Rの離間幅寸法L1(図20参照)よりも小寸とされ(L2<L1)、フレーム板100L,100Rそれぞれの周端面の一部である後端面100c,100d及び支持アーム162a,162bの内面には、搬送ベルト103の左右側面をガイドするガイド部としてのガイドローラ140,195が設けられていることで、搬送ベルト103がフレーム板100L,100Rの後端面100c,100dよりも外側で、かつ、フレーム板100L,100Rの間を周回することで、ガイドローラ140,195をフレーム板100L,100Rの後端面100c,100dに配設することができるため、ガイドローラ140,195をフレーム板100L,100Rの間に配置する場合よりもフレーム板100L,100Rの離間幅寸法L1を短寸とすることができるばかりか、支持アーム162a,162bにガイドローラ140,195が設けられることで、切欠凹部150a,150bの近傍位置にもガイドローラ195を配設することが可能となる。
ロック部材165は、支持アーム162a,162bの外面側にそれぞれ配置される左右一対のロックアーム175a,175bと、ロックアーム175a,175bの一辺同士を連結する連結片175cと、から構成される。ロックアーム175a,175bには軸孔176a,176bが形成されており、該ロックアーム175a,175bを支持アーム162a,162bの外側に配置した状態で軸孔172a,172bと軸孔176a,176bとを合致させ、軸部材177a,177b(図20参照)をそれぞれ外側から挿通することで、アーム部材162に対しロック部材165が軸部材177a,177bを中心として揺動可能に設けられる。
詳しくは、図24に示すように、ロック部材165は、アーム部材162に対し、連結片175cの上辺が支持アーム162a,162bの後側辺に近接するロック位置(図24中実線位置)と、連結片175cの下辺が支持アーム162a,162bの後側辺に当接するロック解除位置(図24中2点鎖線位置)と、の間で揺動可能に軸支され、図示しないコイルバネ等により常時ロック位置側に向けて回動するように付勢されている。
図24及び図25(A)に示すように、ロックアーム175a,175bの先端には、それぞれロック片178が形成されている。ロック片178は、ロック位置において係止溝171a,171bの一縁側に沿うように配置され、該係止溝171a,171b側には係止突部178aが形成されている。また、ロック片178は、図25(B)に示すように、所定の板厚を有し、その外面には、係止溝171a,171bに向けて支持アーム162a,162b側に傾斜するテーパ面178bが形成されており、板厚が係止溝171a,171b側に向けて漸次肉薄になるように横断面略楔形に形成されている。
図22に示すように、ガイド部材163は、テンションローラ108に沿うように延設される側面視略下向きコ字形をなす金属板にて構成され、上板163cが連結片162cにネジにより取り付けられている。前板163aの上下位置には貫通孔300a,300bが形成されているとともに、後板163bにおける貫通孔300a,300bに対応する位置には貫通孔301a,301bが形成されている。
軸受部材164は、テンションローラ108に沿うように延設される後板164aと、該後板164aの左右側端から前側に屈曲される軸受板164b,164cと、により側面視略前向きコ字形をなす金属板にて構成される。軸受板164b,164cには、テンションローラ108の回動軸108aの上下端が回動可能に支持されている。また、後板164aの後面上下位置には、ガイド軸302a,302bが突設されており、これらガイド軸302a,302bがガイド部材163の貫通孔300a,300b、301a,301bに挿通されていることにより、軸受部材164及びテンションローラ108は、ガイド部材163に対し前後方向に移動可能に支持されている。
また、図21に示すように、後板164aの下辺右位置からは支持片303が後側に向けて延設されており、該支持片303には、右側のガイド軸302aに環装された固定部材304が支持されている。また、ガイド軸302aにおける固定部材304と後板163bとの間には、圧縮コイルバネ305が、軸受部材164及びテンションローラ108をガイド部材163から離れる方向、つまり、搬送ベルト103側に向けて付勢するように環装されており、搬送ベルト103に対する付勢力を微調整できるようになっている。尚、ガイド軸302a,302bの先端にはストッパ302cが設けられており、ガイド軸302a,302bの貫通孔300a,300b、301a,301bからの逸脱が規制されている。
尚、本実施例では、上下のうち一方のガイド軸302aにのみテンションローラ108を付勢する圧縮コイルバネ305が環装されていたが、他方のガイド軸302bにも圧縮コイルバネ305を設けてもよい。また、特に圧縮コイルバネ305を設けなくてもよい。
また、図23(A)に示すように、このように構成された支持体161は、左右一対の支持アーム162a,162bを有するアーム部材162と、テンションローラ108を回動可能に支持する回動支持アームとしてのガイド部材163及び軸受部材164とを有し、回動支持アームとしてのガイド部材163及び軸受部材164は、左右一対の支持アーム162a,162bを有するアーム部材162に対し該支持アーム162a,162bの基端側(軸支溝170a,170b側)に向けて鋭角(例えば、角度θ=約45度)に取り付けられていることで、アーム部材162に対し回動支持アームとしてのガイド部材163及び軸受部材164を鈍角に取り付ける場合よりも、テンションローラ108をアーム部材162の揺動軸心となる軸支部180aに近づけて配置できるので、アーム部材162に対するガイド部材163及び軸受部材164の取付強度が向上する。
また、搬送ベルト103が回動すると該搬送ベルト103の下降路側に配置されるテンションローラ108には下向きの力、つまり、テンションローラ108がアーム部材162から離れる方向に力が作用するが、アーム部材162は、左右のフレーム板100L,100Rの外面に一端が軸支され、他端が搬送ベルト103の外側に配置されるように下方に向けて外側に傾斜するように配置され、該アーム部材162に対し回動支持アームとしてのガイド部材163及び軸受部材164が鋭角に取り付けられることで、テンションローラ108が搬送ベルト103とアーム部材162との間に挟まれるように配置されるため、アーム部材162によりテンションローラ108を搬送ベルト103に対し強く押し付けることが可能となる。さらに、テンションローラ108を搬送ベルト103の外面103aに対し略直交する方向に押圧付勢することができる。
また、図20に示すように、テンションローラ108の左右幅寸法L5及び該テンションローラ108の左右側部を回動可能に支持する回動軸108aや軸受部材164の左右幅寸法L6は、左右のフレーム板100L,100R同士の離間幅寸法L1よりも長寸とされている(L5,L6>L1)が、フレーム板100L,100Rには、テンションローラ108や軸受部材164の少なくとも一部を配置可能な大きさを有する切欠凹部150a,150bが形成されていることで、テンションローラ108や軸受部材164の前部をフレーム板100L,100Rに接触させることなく、後長辺100a,100bより前側に配置することが可能となっている。
次に、このように構成されたテンションユニット160のフレーム板100L,100Rへの取り付け状況について、図26及び図27に基づいて説明する。
まず、図26(A)に示すように、左右の支持アーム162a,162bがフレーム板100L,100Rの外側面に配置し、支持アーム162a,162bをフレーム板100L,100Rの長手方向に対し略直交する姿勢で軸支溝170a,170bを軸支部材180の軸支部180aに挿入する。尚、このときテンションローラ108は、圧縮コイルバネ305の付勢力により、ガイド部材163から離れた位置に配置されている。
次いで、図26(B)に示すように、支持アーム162a,162bを軸支部180aに支持させた第2位置から右側面視で時計回りに回動させ、テンションローラ108を搬送ベルト103の外面103aに当接させた後、さらに搬送ベルト103の外面103aを押圧するように回動させて第1位置まで移動し、係止溝171a,171bを係止部190aに係止させる。尚、搬送ベルト103の外面103aを押圧するとき、支持アーム162a,162bの上端の軸支溝170a,170bが軸支部180aに軸支されていることにより、テンションユニット160の軸支溝170a,170bの反対側の端部を搬送ベルト103側に押し付けるように支持アーム162a,162bを回動させるだけで、テンションユニット160を搬送ベルト103側に強く押し付けることができるとともに、テンションローラ108を切欠凹部150a,150bに容易に配置することができる。尚、このときテンションローラ108は、圧縮コイルバネ305の付勢力に抗してガイド部材163に近づく。
次いで、図27(A)に示すように、支持アーム162a,162bが第1位置にあるときに、ロック部材165の連結片175cの下辺を押し上げるように右側面視反時計回りに回動させて、ロック部材165をロック解除位置からロック位置に向けて移動させる。ここで、図27(B)に示すように、ロック部材165のロック片178のテーパ面178b側の肉薄部が、支持アーム162a,162bの外面と頭部180bとの間に入り込む。そして、ロック部材165の連結片175cの下辺をさらに強く押し上げることにより、ロック片178のテーパ面178b側の肉薄部が支持アーム162a,162bの外面と頭部180bとの間に挟持されることにより、支持アーム162a,162bの内面がフレーム板100L,100Rの外面に強く圧接され、その摩擦抵抗力が搬送ベルト103の張力より上回ることにより、支持アーム162a,162bが第2位置側へ押し戻されることが防止され、第2位置にてロック(維持)される。
また、ロック部材165により支持アーム162a,162bが第1位置に維持された状態において、搬送ベルト103の張力により支持アーム162a,162bを第2位置側へ押し戻す力が働くと、ロック部材165のロック片178のテーパ面178b側の肉薄部が支持アーム162a,162bの外面と頭部180bとの間により深く入り込むため、支持アーム162a,162bを第2位置にロック(維持)する力が増大して第2位置から回動しにくくなる。
さらに、係止突部178aが係止溝171a,171bの開口側に配置されることで、支持アーム162a,162bが搬送ベルト103の弾性力により第1位置から第2位置側に戻されそうになったときに係止部190aが係止突部178aに接触することで第1位置から第2位置側への移動が規制される。
このように、支持アーム162a,162bが第1位置に維持された状態において、搬送ベルト103の外面103aにおける下部ローラ102とガイドローラ107との間がテンションローラ108により前側(内側)に押圧付勢され、切欠凹部150a,150bの縁辺に沿うように側面視略三角形状をなすように凹む。これにより、上部ローラ101と下部ローラ102との間に掛け渡された搬送ベルト103に所定の張力が付与される。
テンションローラ108は、上部ローラ101と下部ローラ102との間に掛け渡された搬送ベルト103の外面103aにおける下降路の外側(後側)に配置され、上部ローラ101と下部ローラ102との間の直線状部の一部をフレーム板100L,100R側に凹ませるように押圧することにより搬送ベルト103に所定の張力を発生させるが、フレーム板100L,100Rに切欠凹部150a,150bが形成されていることにより、テンションローラ108の左右幅寸法L5及び該テンションローラ108の左右側部を回動可能に支持する回動軸108aや軸受部材164の左右幅寸法L6よりも、左右のフレーム板100L,100R同士の離間幅寸法L1を長寸としなくても、テンションローラ108や回動軸108a、軸受部材164をフレーム板100L,100Rに接触させることなく、テンションローラ108や回動軸108a、軸受部材164の一部がフレーム板100L,100Rの後長辺100a,100bよりも前側に位置するように、つまり、テンションローラ108や回動軸108a、軸受部材164の一部を切欠凹部150a,150bに配置することができるため、フレーム板100L,100Rの離間幅寸法L1を極力短寸として本体100を小型化することができる。
これにより、テンションユニット160が後側に大きく膨出することが防止されるばかりか、フレーム板100L,100Rの離間幅寸法L1を、テンションローラ108の左右幅寸法L5や回動軸108aや軸受部材164の左右幅寸法L6よりも長寸にしなくて済むため、左右幅を極力コンパクト化することができるため、遊技島1の内部に広い設置スペースを確保せずとも揚送清浄装置25を設置することが可能となる。
また、図27(A)に示すように、支持アーム162a,162bは、係止溝171a,171bを係止部190aに係止させた第1位置に維持された状態において、フレーム板100L,100Rに対し斜めに傾斜して配置されるとともに、軸受部材164やガイド部材163からなる回動支持アームがアーム部材162に対し鋭角に設けられ、かつ、回動支持アームのガイド軸302a,302bが搬送ベルト103の外面103aに対しテンションローラ108を略直交する方向に付勢するように配置されるため、搬送ベルト103を好適に付勢することができる。
以上説明したように、実施例としての揚送清浄装置25にあっては、長板状の第1フレーム板としてのフレーム板100Lと、該フレーム板100Lに対し離れて並設される長板状の第2フレーム板としてのフレーム板100Rと、フレーム板100Lとフレーム板100Rとの間における長手方向の一端側と他端側それぞれに架設される2つの軸部材としての回転軸101a,102aと、該2つの回転軸101a,102aそれぞれに回動可能に設けられた2つの回動ローラとしての上部ローラ101及び下部ローラ102と、上部ローラ101と下部ローラ102とに掛け渡された無端帯状の搬送ベルト103と、該搬送ベルト103の外面103aに対向して配置された清浄部材としての清浄布116と、を備え、下部ローラ102を駆動させて搬送ベルト103を周回させることにより該搬送ベルト103と清浄布116との間に挟持された遊技球Pを搬送しながら清浄する揚送清浄装置25において、フレーム板100L,100Rにおいて搬送ベルト103を挟んで対向する後長辺100a,100bの長手方向の同位置に形成される切欠凹部150a,150bと、搬送ベルト103の外面103aに当接し付勢されることで該搬送ベルト103に所定の張力を付与するテンションローラ108と、テンションローラ108を回動可能に支持する支持体161と、を備え、切欠凹部150aは、該テンションローラ108または支持体161の少なくとも一部を配置可能な大きさを有することで、テンションローラ108が搬送ベルト103の外面103aに当接し付勢されるときにフレーム板100L,100Rとの離間幅寸法L1に制限されることなく、テンションローラ108の少なくとも一部をフレーム板100L,100Rの後長辺100a,100bより内側に配置することができるため、揚送清浄装置25をコンパクトにすることができる。
また、支持体161は、フレーム板100L,フレーム板100Rそれぞれに支持される2つの支持アーム162a,162bを有することで、テンションローラ108の左右端部を、フレーム板100L,100Rそれぞれに支持された2つの支持アーム162a,162bを介して安定して支持できる。
尚、本実施例では、支持体161はフレーム板100L,100Rに係止することにより取り付けられていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、本体100以外の箇所に取り付けられていても良い。また、回動軸108aの左右端部がそれぞれ別個のフレーム板100L,100Rに支持されていたが、左右いずれか一方のフレーム板にて支持されていても良い。
また、フレーム板100L,100Rは、支持アーム162a,162bを、テンションローラ108または支持体161の少なくとも一部が切欠凹部150a,150bに配置される第1位置(例えば、図27(A)に示す位置)とテンションローラ108または支持体161の少なくとも一部が切欠凹部150a,150bに配置されない第2位置(例えば、図26(A)に示す位置)との間で揺動可能に支持する軸支部180aと、支持アーム162a,162bそれぞれに設けられた係止溝171a,171bが係止される係止部190aと、を備え、係止溝171a,171bは、第1位置にて係止部190aに係止される(例えば、図26(B)参照)ことで、支持アーム162a,162bを、第2位置において軸支部180aに支持させて位置決めした状態で第1位置まで揺動(回動)することで、係止溝171a,171bを係止部190aに容易に係止させることができるため、テンションローラ108または支持体161の少なくとも一部を切欠凹部150a,150bに容易に配置することができる。
また、テンションローラ108を支持する支持体161を揺動(回動)可能に支持する軸支部材180が、搬送ベルト103の回動を支持するフレーム板100L及びフレーム板100Rに設けられていることで、搬送ベルト103に対するテンションローラ108の相対位置が不変となるため、例えば、後述するように本体100が揺動(移動)可能に設けられている場合でも(図18参照)、テンションローラ108を常に搬送ベルト103の同じ位置で押圧付勢することができる。
また、支持体161に設けられ、係止部190aと係止溝171a,171bとの係止状態を維持する維持部としてのロック片178を有するロック部材165を備え、該ロック部材165は、ロック片178が係止部190aと係止溝171a,171bとの間に圧入されて係止状態を維持する維持位置(例えば、図27(A)に示す位置)と、ロック片178が係止部190aと係止溝171a,171bとの間から離脱して係止状態の維持が解除される解除位置(例えば、図26(A)に示す位置)と、の間で移動可能であることで、ロック部材165を支持体161に対し移動させるだけで、係止部190aと係止溝171a,171bとの係止状態の維持または解除を容易に行うことができる。
尚、本実施例では、係止部190aと係止溝171a,171bとの係止状態を維持する維持部としてのロック片178を有するロック部材165を備えていたが、このように係止部と被係止部との係止状態を維持する維持部材は特に設けなくてもよい。また、維持部として、係止部と被係止部とを挟持することにより係止状態を維持するものに限定されるものではなく、係止部と被係止部とに挿通されて相対移動を規制するもの等であっても良い。
また、上部ローラ101、下部ローラ102の直径L7は、フレーム板100L,100Rの長辺に対し直交する短手幅寸法L8よりも長寸とされ(L7>L8)、搬送ベルト103の左右幅寸法L2は、フレーム板100L,100Rの離間幅寸法L1よりも小寸とされ(L2<L1)、フレーム板100L,100Rそれぞれの後端面100c,100d及び支持アーム162a,162bの内面には、搬送ベルト103の幅方向の両側面をガイドするガイドローラ140,195が設けられていることで、搬送ベルト103がフレーム板100L,100Rの後端面100c,100dよりも外側で、かつフレーム板100L,100Rとの間を周回することで、ガイド部をフレーム板100L,100Rの後端面100c,100dに配設することができるため、ガイドローラ140,195をフレーム板100L,100Rとの間に配置する場合よりもフレーム板100L,100Rの離間幅寸法L1を短寸としてコンパクト化することができるばかりか、支持アーム162a,162bにガイドローラ195が設けられることで、切欠凹部150a,150の近傍位置にもガイドローラ195を配設することが可能となる。
支持体161は、支持アーム162a,162bと、テンションローラ108を回動可能に支持するガイド部材163及び軸受部材164と、を有し、ガイド部材163及び軸受部材164は、支持アーム162a,162bに対し該支持アーム162a,162bの基端側に向けて鋭角(例えば、約45度)に取り付けられることで、アーム部材162に対し回動支持アームとしてのガイド部材163及び軸受部材164を鈍角に取り付ける場合よりも、テンションローラ108をアーム部材162の揺動軸心となる軸支部180aに近づけて配置できるので、支持アーム162a,162bに対するガイド部材163及び軸受部材164の取付強度が向上する。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、スロットマシン2Cとして、遊技用価値としてメダル(遊技媒体)やクレジット等を用いて遊技を行うスロットマシン2Cが適用されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技用価値として遊技球(遊技媒体)を用いて遊技を行うスロットマシンであってもよいし、雀球遊技機等にも適用可能である。
また、前記実施例では、遊技者所有の遊技用価値としてのメダルの一部(前記実施例では50枚まで)をクレジットとして記憶可能であり、メダルまたはクレジットを用いることで遊技(ゲーム)を行うことができるようになっていたが、例えば貸出要求に応じて貸し出された価値や入賞に応じて付与された価値を全てクレジットとして記憶し、該クレジットのみの使用で遊技を行うことが可能な遊技機であってもよく、この場合、遊技用価値とはクレジットにあたる。
また、前記実施例では、遊技島1は、複数の遊技機を横並びに直線状に設置可能な設置部を有しているが、このように複数の遊技機を横並びに直線状に設置するものだけでなく、例えば、複数の遊技機を横並びに環状に設置するものであってもよい。