JP6315378B2 - 貯留タンクおよびその運転方法 - Google Patents
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しかしながら、前記特許文献1の技術では、回転駆動する攪拌翼が必要であり、装置コストが高価になるという恐れがあるとともに、運転終了後に攪拌翼洗浄の手間がかかるという恐れがあり、また、タンク壁部に回転翼の回転軸の軸受またはシール部材が存在する場合に、ガス入りの液体の場合には軸受またはシール部材を通してガス或いは液体の漏れが生じる恐れ、無菌の液体の場合には軸受またはシール部材での無菌保持が難しいという恐れがある。
しかしながら、前記特許文献2の技術では、タンク内で攪拌翼を使用しており、装置コストが高価になるという恐れがあるとともに、運転終了後に攪拌翼洗浄の手間がかかるという恐れがあり、また、タンク壁部に回転翼の回転軸の軸受またはシール部材が存在するので、ガス入りの液体の場合には軸受またはシール部材を通してガス或いは液体の漏れが生じる恐れ、無菌の液体の場合には軸受またはシール部材での無菌保持が難しいという恐れがある。
(1)本発明の第1の態様の貯留タンクの運転方法は、さのうまたはその他の固形物入り液体を貯留するタンクの運転方法において、通常運転時は、前記タンクへ前記液体を供給する液体配管に設けた手動開閉弁を閉とし、前記タンク内の液面が所定の中液面レベルまで下がった時点で前記タンクへの液体受入れ再開、所定の高液面レベルまで上昇した時点で前記タンクへの液体受入れ停止とするように、制御装置からの指令によって、前記液体配管に設けた電磁開閉弁を開閉させて液面制御をし、所定時間以上運転停止後の運転再開時は、前記制御装置からの指令によって前記電磁開閉弁を閉とし、前記手動開閉弁を開くことで前記高液面レベルよりさらに高い高高液面レベルまで該タンク内に前記液体を受け入れて、運転停止時に該タンク内に沈殿或いは浮遊した前記さのうまたはその他の固形物を、前記高高液面レベルまでの液体受入れによって攪拌するようにすることを特徴とする。
本発明の第一の実施の形態を図1に基づいて説明する。
図1は、本発明の第一の実施の形態に係わる貯留タンクを摸式的に示した正面図である。
図1において、貯留タンク(以下、貯留タンクを単にタンクと称することがある)1は、さのう入りまたはその他の固形物入り液体(以下、さのう入りまたはその他の固形物入り液体を単に液体と称することがある)を貯留するタンクで、上流から矢印Y1方向に配管(液体配管)P1により電磁開閉弁6経由で、該貯留タンク1の下方に設けられた液体受入れ口5を介して液体の供給を受けて、内部の液面が液面レベル計4によって検知(以下検知を計測と称することがある)されて制御装置9に入力されるようになっており、貯留した液体が該貯留タンク1から配管P2経由でポンプ7によって配管Pを経て矢印Y2方向の液体充填機8へ供給されるようになっている。
タンク1の運転が所定時間以上運転停止した際には、タンク1内の液体のさのうまたはその他の固形物が沈殿或いは浮遊する。
運転再開時に、このままの状態でタンク1内の液体をポンプ7の作動により液体充填機8へ供給すると、運転再開直後に液体充填機8へ供給される液体は、さのうまたはその他の固形物が多い状態となり、その後は少なめの状態となって、液体充填機8で液体を充填された容器内のさのうまたはその他の固形物の割合のばらつきが大きくなってしまうという不具合が生じる。
このようにして、沈殿または浮遊していたさのうまたはその他の固形物の混合均一化を、タンク1の下方からの液体供給による液体自身の攪拌混合により容易に行うことができる。
さらに、前記説明のさのうまたはその他の固形物入り液体が無菌液体の場合には、前記ガス入り液体と同様に、前記軸受、シール部材等での無菌保持のための特別の対応策が必要でなく、好都合である。
次に、本発明の第二の実施の形態を図2に基づいて説明する。
図2は、本発明の第二の実施の形態に係わるタンクを摸式的に示した正面図である。
図2において、先に図1を基に説明したタンクの構造と同じものは同じ記号を付してあり、重複する説明は省略する。
図2において、タンク11は、さのう入りまたはその他の固形物入り液体を貯留するタンクにおいて、通常運転時は、液面レベル計14によって所定の中液面レベルMDLになったと計測されると、中液面レベルMDLの計測信号が制御装置19に入力されて、制御装置19から電磁開閉弁6を開状態にするように指令が出されて液体が配管P1より液体受入れ口5を介して該タンク11内に供給され、液面レベル計14によって所定の高液面レベルHLになったと計測されると、高液面レベルHLの計測信号が制御装置19に入力され、制御装置19から電磁開閉弁6を閉状態にするように指令が出されて該タンク11内への液体供給が停止されるように液面レベル制御がなされる。
また、タンク11の上部には、高高液面レベル計として、図示二点鎖線と図示実線の間でスウィング作動するレバー付きフロートボール15Rが設けられており、前記フロートボール15Rが、該タンク11内の液面が高液面レベルHL以下の時には図示二点鎖線で示す位置にあり、液体に接触して該フロートボール15Rの浮力によって浮上を始めて、液面が高高液面レベルHHLに達すると図示矢印Fのように浮上して図示実線で示す位置まで浮上するようになっており、該フロートボール15Rの作動がフロート機構15に伝達されて、フロートボール15Rが図示実線で示す位置になると、フロート機構15を介してレバー15Lが手動開閉弁16を閉じるようになっている。
なお、手動開閉弁16の開作動は手動、閉作動は前記フロート機構15を介したレバー15Lの作動または手動で行われるようになっており、該手動開閉弁16が開になると、電磁開閉弁6が閉に、液面レベル計14の信号が制御装置19ではOFF状態になり、該手動開閉弁16が閉になると、電磁開閉弁6が開閉でき、液面レベル計14の信号が制御装置19ではON状態になるように構成されている。
タンク11の運転が所定時間以上運転停止した後の運転再開時に、閉となっていた手動開閉弁16を手動で開にすることにより、制御装置19からの指令で電磁開閉弁6は閉状態になり、配管P1およびバイパス配管P11によって液体が液体受入れ口5を介してタンク11内に供給され、タンク11内の液面が高高液面レベルHHLに達すると、フロートボール15Rが図2に示す実線の位置まで浮上して、前記フロート機構15を介したレバー15Lの作動により前記手動開閉弁16が閉となり、電磁開閉弁6は開閉できる状態になって液面レベル計14の信号がON状態となる。
4、14 液面レベル計
5 (タンクの)液体受入れ口
6 電磁開閉弁
9、19 制御装置
15 フロート機構
15R フロートボール
16 手動開閉弁
HHL 高高液面レベル
HL 高液面レベル
MDL 中液面レベル
P1 液体(供給)配管
P11 バイパス配管
Claims (8)
- さのうまたはその他の固形物入り液体を貯留するタンクの運転方法において、
通常運転時は、前記タンクへ前記液体を供給する液体配管に設けた手動開閉弁を閉とし、前記タンク内の液面が所定の中液面レベルまで下がった時点で前記タンクへの液体受入れ再開、所定の高液面レベルまで上昇した時点で前記タンクへの液体受入れ停止とするように、制御装置からの指令によって、前記液体配管に設けた電磁開閉弁を開閉させて液面制御をし、
所定時間以上運転停止後の運転再開時は、前記制御装置からの指令によって前記電磁開閉弁を閉とし、前記手動開閉弁を開くことで前記高液面レベルよりさらに高い高高液面レベルまで該タンク内に前記液体を受け入れて、運転停止時に該タンク内に沈殿或いは浮遊した前記さのうまたはその他の固形物を、前記高高液面レベルまでの液体受入れによって攪拌するようにすることを特徴とする貯留タンクの運転方法。 - 請求項1に記載する貯留タンクの運転方法において、
前記タンクへの前記液体の受入れを前記タンクの下方からとするようにすることを特徴とする貯留タンクの運転方法。 - 請求項1または2に記載する貯留タンクの運転方法において、
前記液体をガス入りのさのうまたはその他の固形物入り液体とすることを特徴とする貯留タンクの運転方法。 - 請求項1または2に記載する貯留タンクの運転方法において、
前記液体を無菌のさのうまたはその他の固形物入り液体とすることを特徴とする貯留タンクの運転方法。 - 請求項1から請求項4の何れか一項に記載する貯留タンクの運転方法において、
前記タンクへの前記高高液面レベルまでの前記液体の受入れに際して、前記高高液面レベルに到達する時点で、前記タンク内の前記高高液面レベルに対応する位置に設けたフロートボールが前記高高液面レベルを検知することにより、前記手動開閉弁が閉作動して前記タンクへの液体受入れ停止とするようにすることを特徴とする貯留タンクの運転方法。 - さのうまたはその他の固形物入り液体を貯留するタンクにおいて、
中液面レベル、高液面レベルを検知できる液面レベル計と、並びに、前記高液面レベルよりもさらに高い高高液面レベルを検知できる高高液面レベル計と、
該タンクへの液体配管に設けた前記タンクへの開閉弁と、
前記液面レベル計からの信号に基づいて前記タンク内の液面を制御する制御装置と、によって構成し、
前記開閉弁は、手動開閉弁と、前記手動開閉弁が開になると閉状態となり、前記手動開閉弁が閉になると開閉可能となる電磁開閉弁とを有し、
前記制御装置は、通常運転時は、前記液面レベル計の液面レベル検知で、中液面レベルまで下がった時点で液体受入れ再開、高液面レベルまで上昇した時点で液体受入れ停止とするように前記制御装置で前記電磁開閉弁の開閉状態を制御して液面制御をし、所定時間以上運転停止後の運転再開時は、前記電磁開閉弁を閉状態とし、
前記手動開閉弁は、前記運転再開時に前記高高液面レベルまで該タンク内に前記液体を供給可能とされていることを特徴とする貯留タンク。 - 請求項6に記載する貯留タンクにおいて、
該タンクの下方に液体受入れ口を設けることを特徴とする貯留タンク。 - 請求項6または7に記載する貯留タンクにおいて、
前記高高液面レベル計を、前記液体による浮力を利用したフロートボールと、
該フロートボールの高高液面レベル検知によって前記開閉弁の閉作動用信号、或いは、閉作動用機構動作を出力するフロート機構とにより構成することを特徴とする貯留タンク。
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