JP6314526B2 - 圧電振動デバイス - Google Patents

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Description

本発明は表面実装型の圧電振動デバイスに関する。
圧電振動デバイスとして、例えば表面実装型の水晶振動子や水晶発振器が広く用いられている。例えば表面実装型の水晶発振器は、ベース(容器)に設けられた凹部の中に、水晶振動素子と集積回路素子を含む回路素子が実装され、蓋で凹部を気密封止した構造となっている。前記ベースの外底面には複数の外部接続端子が形成されており、これらの外部接続端子の一部は水晶振動素子や各種回路素子と電気的に接続されている。なお前記ベースの基材は絶縁性材料となっている。
前記複数の外部接続端子は外部基板(いわゆるPCB)と半田を介して電気機械的に接合される。ところが使用環境での熱の影響を受け、ベースと外部基板との熱膨張係数差に起因する応力が発生することによって、外部接続端子と外部基板との間の半田にクラックが発生することがある。このような問題を解決すべく、平面視矩形状のベース外底面の4隅に配された電極端子(外部接続端子)の間に、応力を分散させるための補助端子を設けた構成が例えば特許文献1乃至2に開示されている。
一方、前述の構成とは異なり、水晶振動素子と各種回路素子とを別空間に収容した圧電振動デバイスが、例えば特許文献3に開示されている。特許文献3に記載の水晶発振器は、容器の表裏のキャビティ(凹部)の一方側に水晶片が封入され、他方側に半導体部品が実装された構造となっている(いわゆるH型パッケージ構造)。そして電極端子(外部接続端子)は、半導体部品が実装される側のキャビティを包囲する壁部の上面(水晶発振器の底面)の4隅に形成されている。
このような構成の水晶発振器では、半導体部品が実装される側のキャビティの制約を受けるため、ベースの外底面の面積が前記キャビティが存在しない平坦な外底面のベースに比べて相対的に小さくなる。例えば上記H型パッケージ構造の小型の温度補償型水晶発振器の場合、温度制御用書込端子等の複数の機能端子を平面視矩形状のベース外底面の長辺縁または/および短辺縁等に配置する必要がある。そして複数の外部接続端子のうち、少なくとも4つの端子はベース外底面の4隅付近の限られた領域に形成する必要がある。
また、温度補償回路や発振回路を有さない水晶振動子であっても、前述の半田クラック防止等の観点から、外部接続端子はベース外底面の4隅付近に配置するのが一般的である。例えば水晶振動素子と感温素子とを上記H型パッケージ構造の各キャビティに収容した感温素子内蔵型水晶振動子の場合、小型化が進むと感温素子を収容するキャビティの大きさも小さくする必要がある。しかし、感温素子のサイズとその実装性を考慮するとキャビティは或る程度の大きさを確保する必要がある。そうすると感温素子が実装が実装される側のキャビティを包囲する堤部の幅が狭くなってしまう。
このように上記H型パッケージ構造においてはスペース的な制約を受けるため、半田接合に寄与する外部接続端子の充分な領域確保が困難になってくる。例えば車載用途のように使用温度範囲が広範で、かつ振動を受けやすい環境で使用される用途においては、従来のH型パッケージ構造の圧電振動デバイスでは車載用途等で求められる温度サイクル試験において半田のクラックが発生するおそれがある。
特開2003−218259号 特開2007−043732号 特開2006−186461号
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、小型化に対応するとともに、実装後の半田のクラック発生を抑制し、高い接合信頼性を有する圧電振動デバイスを提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために本発明は、基板部と、当該基板部の一主面の外周部から上方に伸びる第1枠部と、前記基板部の他主面の外周部から下方に伸びる第2枠部とを備えたベースと、前記第1枠部と前記基板部の一主面とで囲まれた第1凹部に収容される圧電振動素子と、前記第2枠部と前記基板部の他主面とで囲まれた第2凹部に収容される電子部品と、前記第1凹部を気密に封止する蓋と、からなる圧電振動デバイスにおいて、第2枠部の外周縁は平面視略矩形であり、外部接続端子が第2枠部の上面の前記矩形の4隅または4隅近傍に形成され、前記外部接続端子は、圧電振動素子と電気的に接続された一対の圧電振動素子用端子と、電子部品と電気的に接続された一対の電子部品用端子の、4つの端子からなり、第2枠部の上面であって、前記4つの外部接続端子の各々に対して内側で、かつ前記第2凹部に対して外側となる前記4つの外部接続端子の各々に近接する位置には、圧電振動素子と電子部品の何れとも電気的に接続されない無接続端子が形成されている。
上記発明によれば、圧電振動デバイスの小型化に対応するとともに、外部基板への実装後の半田のクラック発生を抑制することができる。これはベース外底面である第2枠部の上面の4隅または4隅近傍に外部接続端子が形成され、第2枠部の上面であって、4つの外部接続端子の各々に対して内側で、かつ第2凹部に対して外側となる前記外部接続端子に近接する位置に無接続端子が形成されていることによる。つまり、電子部品を収容可能な大きさの第2凹部を備えた圧電振動デバイスを小型化した場合であっても、外部接続端子に近接する無接続端子が存在することによって半田の接触面積が増大し、接合強度を高めることができるからである。
また、外部接続端子と無接続端子との間に第2枠部の上面が露出した隙間が形成されることによって、半田の這い上がり領域を増大させることができる。これにより接合強度を補完することができる。これは例えば絶縁性材料を基材とするベースを外部基板に半田接合する際に、金属で構成された外部接続端子および無接続端子の各々の端子の外側面には半田の這い上がり(フィレット)が生じる。さらに外部接続端子と無接続端子とが対面する各端子の側面(内側面)にも半田の這い上がりが生じるようになる。つまり、外部接続端子と無接続端子の各々の全側面を囲むように半田の這い上がりが生じるようになるため、接合強度を向上させることができる。
また上記目的を達成するために、前記第2凹部が平面視矩形状であり、第2凹部の長辺が前記第2枠部の外周縁の短辺と略平行となっていてもよい。
上記発明によれば、圧電振動デバイスの外部基板への実装後の半田のクラック発生を抑制することができる。これは第2凹部の上記配置によって、圧電振動デバイスを外部基板に半田実装した後のベースの反りが抑制されることによるものである。これを以下に具体的に説明する。
圧電振動デバイスが実装された外部基板は、曲げ応力等が働くことによって外部基板に撓みが生じることがある。外部基板が撓むことにより、外部基板と半田を介して接合された圧電振動デバイスにも応力が伝わる。圧電振動デバイスのベースが平面視矩形状の場合、ベース長辺の方がベース短辺よりも相対的に撓み量が大きくなる。このとき、平面視矩形状の第2凹部の長辺が第2枠部の外周縁の短辺と略平行となるように配置されている方が、第2凹部の長辺が第2枠部の外周縁の長辺と略平行に配置されている場合よりも、ベース長辺方向における剛性を高めることができる。その結果、ベース長辺方向の撓み量が抑制され、半田に伝播する応力を抑制することができる。これにより、半田のクラックの発生を抑制することができる。
また上記目的を達成するために、前記無接続端子の前記第2凹部に近い側の端縁が、第2凹部の対向する一対の長辺の各々に沿って伸びる2本の仮想線を超えない位置となっていてもよい。
上記発明によれば、外部基板への実装後の半田のクラック発生を抑制しつつ、半田の第2凹部への流入を抑制することができる。これを以下に具体的に説明する。
圧電振動デバイスの小型化が進むにつれて第2凹部の大きさも小さくする必要があるが、電子部品のサイズおよびその実装性を考慮すると、第2凹部は或る程度の大きさを確保する必要がある。その結果、電子部品が実装される第2枠部の堤部(土手部分)の幅が狭くなる。第2枠部の堤部の幅が狭くなることによってベースの機械的強度が相対的に弱くなる。第2凹部が平面視矩形状で、第2凹部の長辺が前記第2枠部の外周縁の短辺と略平行となっている構成においては、特に第2枠部の長辺側の堤部が短辺側の堤部よりも幅狭となるため、その影響をより受けやすくなる。
このような場合であっても上記発明によれば、前記無接続端子の第2凹部に近い側の端縁が、第2凹部の対向する一対の長辺の各々に沿って伸びる2本の仮想線を超えない位置となっている。つまり、相対的に機械的強度が弱くなる第2枠部の堤部に、ベース基材と熱膨張係数の異なる端子(外部接続端子,無接続端子)が形成されていない。これにより、ベースに働く熱応力による影響を緩和することができる。その結果、半田に働く応力が軽減され、半田のクラックの発生を抑制することができる。
また上記構成によれば、前記無接続端子の第2凹部に近い側の端縁と、第2凹部との間には隙間が形成される。この隙間により、外部基板への実装時に溶融した半田が第2凹部へ流入するのを抑制することができる。
また上記目的を達成するために、前記ベースの外側面に、ベースの深さ方向に伸長する第1切り欠き部が形成され、前記外部接続端子と前記無接続端子とが、前記第1切り欠き部の内壁面まで延伸されていてもよい。
上記発明によれば、圧電振動デバイスと外部基板との接合強度をさらに向上させることができる。これは外部接続端子と無接続端子とが第1切り欠き部の内壁面まで延伸されているため、第1切り欠き部の内壁面から外部基板のランドパターンにかけて半田の這い上がりが形成されることによるものである。
また上記目的を達成するために、前記ベースの外周の稜部に、ベースの深さ方向に伸長する第2切り欠き部が形成され、前記外部接続端子または前記無接続端子が、前記第2切り欠き部の内壁面まで延伸されていてもよい。
上記発明によれば、圧電振動デバイスと外部基板との接合強度を向上させることができる。これは外部接続端子または無接続端子とが、ベースの外周の稜部に設けられた第2切り欠き部の内壁面まで延伸されているため、第2切り欠き部の内壁面から外部基板のランドパターンにかけて半田の這い上がりが形成されることによるものである。なお、外部接続端子および無接続端子を、前述した第1切り欠き部の内壁面にも延伸することによって、ベースの角部と辺部の両方において半田の這い上がりが形成されるため、接合強度をより向上させることができる。
以上のように、小型化に対応するとともに、実装後の半田のクラック発生を抑制し、高い接合信頼性を有する圧電振動デバイスを提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る水晶振動子の断面模式図 本発明の第1の実施形態に係る水晶振動子の底面模式図 本発明の第1の実施形態に係る水晶振動子の実装状態を表す模式図 本発明の第1の実施形態の変形例に係る水晶振動子の底面模式図 本発明の第1の実施形態の他の変形例に係る水晶振動子の底面模式図 本発明の第2の実施形態に係る水晶振動子の底面模式図 本発明の第2の実施形態の変形例に係る水晶振動子の底面模式図 本発明の第3の実施形態に係る水晶振動子の底面模式図 本発明の第4の実施形態に係る水晶振動子の底面模式図 本発明の第5の実施形態に係る水晶振動子の底面模式図 本発明の第5の実施形態の変形例に係る水晶振動子の底面模式図 本発明の第6の実施形態に係る水晶振動子の底面模式図 本発明の第7の実施形態に係る水晶振動子の底面模式図 本発明の第7の実施形態の変形例に係る水晶振動子の底面模式図
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお以下に述べる本発明の全ての実施形態において、圧電振動デバイスとしてサーミスタを内蔵した表面実装型の水晶振動子を例に挙げて説明する。
−第1の実施形態−
本発明の第1の実施形態を図1乃至3を用いて説明する。図1において水晶振動子1は略直方体状のパッケージであり、平面視では略矩形となっている。水晶振動子1は、ベース2と、水晶振動素子3と、サーミスタ4と、蓋5とが主な構成部材となっている。本実施形態では水晶振動子1の平面視の外形サイズは縦横が2.5mm×2.0mmであり、発振周波数は19.2MHzとなっている。水晶振動子1は電子部品としてサーミスタを内蔵しており、当該サーミスタから得られた温度情報に基づいて外部で温度補償が行われる。なお、前述の水晶振動子の平面視外形サイズおよび発振周波数は一例であり、前記外形サイズ以外のパッケージサイズおよび前記発振周波数以外の周波数であっても本発明は適用可能である。以下、水晶振動子1を構成する各部材の概略について述べた後、外部接続端子および無接続端子等について詳述する。
図1乃至2においてベース2は絶縁性材料からなる平面視略矩形の容器である。ベース2は、平板状の基板部20と、基板部20の一主面201の外周部から上方に伸びる第1枠部21と、基板部20の他主面202の外周部から下方に伸びる第2枠部22とが主な構成部材となっている。本実施形態では基板部20と第1枠部21と第2枠部22の各々は、セラミックグリーンシート(アルミナ)となっており、これら3つのシートが積層された状態で焼成によって一体成形されている。なお、これらのシートの積層間には所定形状の内部配線が形成されている。
ベース2の第1枠部21と基板部の一主面201とで囲まれた空間は第1凹部E1となっている。第1凹部E1の内底面の一端側には、水晶振動素子3と導電接合される一対の水晶搭載用パッド7,7が並列して形成されている。当該水晶搭載用パッド7の上には、導電性接着剤8を介して水晶振動素子3の一端側が導電接合される。
ベース2の第2枠部22と基板部の他主面202とで囲まれた空間は第2凹部E2となっている。第2凹部E2は第1凹部E1よりも平面視の大きさが小さくなっており、平面視透過では第2凹部E2は第1凹部E1に内包される位置関係となっている。
第2凹部E2の内底面には、サーミスタ4と導電接合される一対のサーミスタ搭載用パッド11,11が互いに対向するように形成されている。この一対のサーミスタ搭載用パッド11,11は一対の引き出し電極22,22とそれぞれ接続されている。そして一対の引き出し電極22,22は、内部配線を経由してサーミスタ用の外部接続端子9b,9dとそれぞれ電気的に接続されている。一対のサーミスタ搭載用パッド11,11の上には、半田Sを介してサーミスタ4の両端の電極が導電接合される。
本発明の実施形態で使用されるベースは、前述したH型パッケージ構造となっている。このようなパッケージ構造によれば、水晶振動素子とサーミスタとが別空間に収容されるため、製造過程で発生するガスの影響や、他の素子から発生するノイズの影響を受けにくくすることができるというメリットがある。また水晶振動素子とサーミスタとは、互いに接近した状態で1つのベース内に収容されているため、水晶振動素子の実際の温度とサーミスタの測定値との差異を小さくすることができる。さらに本発明の実施形態におけるサーミスタ内蔵型水晶振動子は、温度補償回路を内蔵していない非温度補償デバイスであるため、良好な位相雑音特性を得ることができる。
ベース2の第1枠部21の上面にはコバールからなる金属製リング6が取り付けられている。この金属製リング6は金属製の蓋5とシーム溶接法によって接合される。
本発明の第1の実施形態では、第2枠部22の外周縁および第2凹部E2は平面視略矩形となっている。そして第2凹部E2の長辺EL2(図2で符号Wで示す方向)は、第2枠部22の外周縁の短辺(図2で符号Wで示す方向)と略平行となっている(図2参照)。
このような第2凹部の配置により、水晶振動子の外部基板への実装後の半田のクラック発生を抑制することができる。これは第2凹部の上記配置によって、水晶振動子を外部基板に半田実装した後のベースの反りが抑制されることによるものである。これは次の理由による。
水晶振動子が実装された外部基板は、曲げ応力等が働くことによって外部基板に撓みが生じることがある。外部基板が撓むことにより、外部基板と半田を介して接合された水晶振動子にも応力が伝わる。ベース2は平面視矩形状であり、ベース長辺の方がベース短辺より相対的に撓み量が大きくなる。このとき、平面視矩形状の第2凹部の長辺が第2枠部の外周縁の短辺と略平行となるように配置されている方が、第2凹部の長辺が第2枠部の外周縁の長辺と略平行に配置されている場合よりも、ベース長辺方向における剛性を高めることができる。その結果、ベース長辺方向の撓み量が抑制され、半田に伝播する応力を抑制することができる。これにより、半田のクラックの発生を抑制することができる。
図1において、水晶振動素子3はATカット水晶振動板の表裏主面に各種電極が形成された、平面視矩形状の圧電振動素子である。なお、図1では各種電極の記載は省略している。また図1では記載を省略しているが、水晶振動板の略中央部分には励振電極が表裏で対向するように一対で形成されている。そして前記一対の励振電極の各々から水晶振動板の表裏主面の一短辺縁部に向かって引出電極が引き出されている。この引出電極の終端部は接着用の電極となっており、前述した水晶搭載用パッド7と導電性接着剤8を介して接合されるようになっている。本実施形態では導電性接着剤8にシリコーン系の接着剤が使用されているが、シリコーン系以外の導電性接着剤を使用してもよい。
本実施形態で用いられるサーミスタ4は、温度上昇に対して抵抗値が減少する、いわゆるNTCサーミスタ(Negative Temperature Coefficient Thermistor)である。本実施形態では圧電振動デバイスの小型化に対応したチップタイプのサーミスタが用いられている。図2においてサーミスタ4は略直方体形状であり、その平面視の大きさは0.6mm×0.3mmとなっている。なお本実施形態におけるサーミスタの大きさは一例であり、前記サイズ以外のサーミスタであってもよい。
図1において、蓋5は平面視略矩形の平板である。蓋5はコバールが基材となっており、基材の表面にニッケルメッキが施されている。以上が各構成部材の概略である。次に、外部接続端子および無接続端子等について図2乃至3を参照しながら説明する。
図2に示すように、第2枠部の上面220(ベース2の底面)の外周縁は平面視略矩形となっている。そして第2枠部の上面220のうち、前記矩形の4隅の各々に外部接続端子が形成されている(9a,9b,9c,9d)。これら4つの外部接続端子は外部基板と半田を介して接合される。4つの外部接続端子9a,9b,9c,9dは、ベースの短辺方向(図2の左下に符号Wで示す方向)が長手方向となるように形成されており、後述するベース短辺の切り欠き部を除けば平面視で略長方形となっている。
4つの外部接続端子9a,9b,9c,9dのうち、9aと9cは水晶振動素子3の表裏主面の各励振電極と電気的に接続されている。残りの9bと9dは、サーミスタ4の両端の電極とそれぞれ電気的に接続されている。つまり、外部接続端子9aと9cは水晶振動素子用の外部接続端子であり、外部接続端子9bと9dはサーミスタ用の外部接続端子となっている。ここで水晶振動素子用の外部接続端子である9aと9cは、サーミスタ用の外部接続端子である9bと9dとは互いに電気的に接続されることはなく、別個独立した状態となっている。換言すれば、外部接続端子9aと9cは水晶振動素子3の励振電極とのみ電気的に接続されている。また外部接続端子9bと9dはサーミスタの端子電極とのみ電気的に接続されている。
図1乃至2に示すように、第2枠部の上面220であって、4つの外部接続端子9a,9b,9c,9dの各々に近接する位置には、水晶振動素子3とサーミスタ4の何れとも電気的に接続されない無接続端子10a,10b,10c,10dが形成されている。4つの無接続端子10a,10b,10c,10dは、ベースの短辺方向が長手方向となるように形成されており、後述するベース長辺方向(図2の左下に符号Lで示す方向)の切り欠き部を除けば平面視で略長方形となっている。なお外部接続端子9a〜9dと無接続端子10a〜10dとは、一定の隙間を隔てて平行に形成されている。つまり、4つの外部接続端子と4つの無接続端子との間の各隙間は略同一となっている。また、外部接続端子と無接続端子の各々のベース短辺方向の寸法は略同一となっている。
図2に示すように4つの無接続端子10a,10b,10c,10dは、4つの外部接続端子9a,9b,9c,9dに対して内側(第2凹部E2に近い側)に配置されている。なお1つの外部接続端子と、当該外部接続端子と近接する1つの無接続端子とは対になっており、前記1つの外部接続端子と当該外部接続端子と近接する1つの無接続端子とで一組の端子群となっている。すなわち1つの水晶振動子で、計4組の端子群が存在することになる。
上記構成によれば、水晶振動子の小型化に対応するとともに、外部基板への実装後の半田のクラック発生を抑制することができる。これはベース外底面である第2枠部の上面220の4隅に外部接続端子9a〜9dが形成され、当該外部接続端子に近接する位置に無接続端子10a〜10dが形成されていることによる。つまり、サーミスタを収容可能な大きさの第2凹部を備えた水晶振動子を小型化した場合であっても、外部接続端子に近接する無接続端子が存在することによって半田の接触面積が増大し、接合強度を高めることができるからである。
図2に示すように、4つの無接続端子10a,10b,10c,10dは平面視略矩形の第2枠部の上面220の外周縁の4隅に配置され、4つの外部接続端子9a,9b,9c,9dは平面視略矩形の第2枠部の上面220の外周縁の4隅近傍に配置されている。これを1組の端子群である外部接続端子9aと無接続端子10aに着目して詳述する。
無接続端子10aの端縁10a1は、ベース長辺の中央に向かう方向において、平面視略矩形の第2凹部の対向する一対の長辺のうち、1つの長辺に沿って伸びる仮想線VL1を超えない位置となっている。つまり、外部接続端子9aと無接続端子10aは、第2枠部の上面220の外周縁の4隅および4隅近傍であって、ベース短辺を起点として、ベース短辺における第2枠部の幅(図2において符号Rで示す)以下の長さまでの範囲内に形成されている。そして無接続端子10aと同様に、他の無接続端子10b,10c,10dも、第2枠部の上面220の外周縁の4隅および4隅近傍であって、ベース短辺を起点として、ベース短辺における第2枠部の幅以下の長さまでの範囲内に形成されている。なお、図2において他の無接続端子10b,10c,10dの端縁の符号の記載は省略している。
上記位置に外部接続端子と無接続端子を配置することにより、外部基板への実装後の半田のクラック発生を抑制しつつ、半田の第2凹部内への流入を抑制することができる。これを以下に具体的に説明する。
圧電振動デバイスの小型化が進むにつれて第2凹部の大きさも小さくする必要があるが、サーミスタやIC等の電子部品のサイズおよびその実装性を考慮すると、第2凹部は或る程度の大きさを確保する必要がある。その結果、電子部品が実装される第2枠部の堤部の幅が狭くなる。第2枠部の堤部の幅が狭くなることによってベースの機械的強度が相対的に弱くなるが、例えば図2のような構成においては特に第2枠部の長辺側の堤部が短辺側の堤部よりも幅狭のため、その影響をより受けやすくなる。
本発明の実施形態では、無接続端子の端縁のうち、第2凹部に近い側の端縁が、第2凹部の対向する一対の長辺の各々に沿って伸びる2本の仮想線を超えない位置となっている。つまり、第2枠部の長辺側の堤部の脆弱となる領域に、ベース基材と熱膨張係数の異なる端子が及んでいない。これにより、ベースに働く熱応力による影響を緩和することができる。その結果、半田に働く応力が軽減され、半田のクラックの発生を抑制することができる。
また上記構成によれば、外部接続端子と無接続端子のいずれか一方または両方の端縁のうち、第2凹部に近い側の端縁と、第2凹部との間には隙間が形成される。この隙間により、外部基板への実装時に溶融した半田が第2凹部へ流入するのを抑制することができる。
本実施形態では4つの無接続端子が4つの外部接続端子に対して内側に配置されているが、外部接続端子と無接続端子の位置が逆になっていてもよい。すなわち、第2枠部の上面220の外周縁の4隅に無接続端子を配置し、当該無接続端子に近接する位置に外部接続端子を配置するようにしてもよい。この場合、第2凹部に近い側の端子となる外部接続端子の端縁のうち、第2凹部に近い側にある端縁が、2本の仮想線VL1とVL2を超えない位置となる。このように第2凹部に近い側にある端子の端縁が2本の仮想線VL1とVL2を超えないように無接続端子と外部接続端子とを配置することによって、水晶振動子の外部基板への実装後の半田のクラック発生を抑制しつつ、半田の第2凹部への流入を抑制することができる。
次に切り欠き部について説明する。図2に示すように、4つの無接続端子10a,10b,10c,10dは、平面視略矩形の第2枠部の上面220の外周縁の長辺に面するように第1切り欠き部CL1,CL2,CL3,CL4が形成されている。そして4つの外部接続端子9a,9b,9c,9dは、平面視略矩形の第2枠部の上面220の外周縁の短辺に面するように第1切り欠き部CW1,CW2,CW3,CW4が形成されている。これらの第1切り欠き部(CL1〜CL4,CW1〜CW4)は、ベースの外側面(本実施形態では第2枠部の外側面)にベースの深さ方向に伸長するように形成されている。
具体的に前記第1切り欠き部は、多数個のベースが格子状に整列したシート基板状態から個体のベースに分割することによって得られる。すなわち、隣接するベースの長辺および短辺の各辺部を跨ぐように平面視全円状の貫通孔を穿孔した後、当該貫通孔の周囲および内壁面に導体を被着させる。そして内壁面に導体が被着した貫通孔を、平面視半円となるように分割することによって第1切り欠き部を得ることができる。したがって、シート基板状態から分割された個体のベースにおいて、第1切り欠き部(CL1〜CL4,CW1〜CW4)の内壁面全体からベースの外底面(第2枠部の上面220)にかけて連続して導体が形成されることになる。換言すれば、第2枠部の上面220の4つの外部接続端子と4つの無接続端子とが、第1切り欠き部の内壁面まで延伸されていることになる。
上記切り欠き部の構成によれば、水晶振動子と外部基板との接合強度をさらに向上させることができる。これは外部接続端子と無接続端子とが第1切り欠き部の内壁面まで延伸されているため、第1切り欠き部の内壁面から外部基板のランドパターンにかけて半田の這い上がりが形成されるためである。
図2において第1切り欠き部CL1〜CL4およびCW1〜CW4は、平面視略矩形の第2枠部の上面220の外周縁の長辺および短辺に面するように形成されている。このように辺部に面するように切り欠き部を形成する場合、前記外周縁の4つの角部に切り欠き部を形成する場合に比べて、切り欠かれる領域(切除領域)をより大きくすることができる。これにより、水晶振動子を外部基板と接合する際の半田の這い上がりの形成領域をより大きく確保することができる。
本実施形態において、4つの外部接続端子9a,9b,9c,9dおよび4つの無接続端子10a,10b,10c,10dは、ともに3種類の金属の積層構成となっている。具体的に前記外部接続端子と前記無接続端子は、ベースの基材(セラミック)上に印刷処理によってタングステン層が形成され、当該タングステン層の上に、ニッケルめっき層、金めっき層の順でめっき層が積層された構成となっている。前記ニッケルめっき層および前記金めっき層は電解めっき法によって形成されており、外部接続端子と無接続端子とパッド等が一括同時に形成されている。
次に水晶振動子の外部基板への実装形態について図3を参照しながら説明する。図3(a)は水晶振動子の底面模式図であり、外部基板の水晶振動子が実装されるランドパターンの概略位置を点線で表している。図3(b)は水晶振動子が外部基板に半田を介して導電接合された状態を表す側面模式図となっている。
図3(a)において点線で示すように、水晶振動子用の4つのランドパターンLP1,LP2,LP3,LP4は、前述した4組の端子群と一対一で対応している。具体的にランドパターンLP1の面積は、外部接続端子9aおよび無接続端子10aのそれぞれの形成領域と、外部接続端子9aと無接続端子10aとに挟まれた第2枠部の上面の領域の、計3つの領域の総面積よりも大きく形成されている。以下、同様にLP2〜LP4の各々についても、各組の端子群の形成領域と当該各組の端子間に挟まれた第2枠部の上面の領域とを含めた領域の総面積よりも大きな面積で形成されている。
水晶振動子1は、側面視では図3(b)に示すような状態で外部基板PB上に実装される。すなわち、水晶振動子1の外部接続端子(9a〜9d)と無接続端子(10a〜10d)とが、半田Sを介して、外部基板PB表面に設けられた水晶振動子用のランドパターン(LP1〜LP4)に導電接合される。ここで水晶振動子の実装時に溶融した半田は、表面張力によってベースの外側面に設けられた第1切り欠き部CL1〜CL4、CW1〜CW4の内壁面を伝って這い上がる。これにより水晶振動子の外部基板との接合強度を向上させることができる。
また、外部接続端子(9a〜9d)と無接続端子(10a〜10d)との間に隙間が存在することによって図3(b)に示すように、外部接続端子の側面のうち無接続端子と正対する側面と、無接続端子の側面のうち外部接続端子と正対する側面とに溶融した半田の這い上がりが形成されやすくなる。これにより、端子に対する半田の接触面積が増大するため接合強度を向上させることができる。
本実施形態では図1に示すように、第1枠部21と基板部20の内部を貫通し、その内部に導体が充填されたビアVが形成されている。ビアVの一端は第1枠部21の上面に露出しており、金属製リング6と電気的に接続されている。ビアVの他端はベースの内部配線と接続されており、当該内部配線を経由して無接続端子10bと接続されている。つまり、金属製の蓋5と無接続端子10bとはグランド接続されている。このようにグランド接続することによってシールド効果を得ることができる。なお、本実施形態では4つの外部接続端子は何れもグランド接続されていない。
−第1の実施形態の変形例−
本発明の第1の実施形態の変形例を図4に示す。図4においては、切り欠き部は平面視矩形状の第2枠部の上面の外周縁の各辺につき1箇所のみ形成されている。具体的には、外部接続端子については9eと9gのみに第1切り欠き部CW5,CW6が形成されている。一方、無接続端子については10fと10hのみに第1切り欠き部CL5,CL6が形成されている。なお図4以降においては簡略化のため、第2凹部の内底面の一対のサーミスタ搭載用パッド11,11とサーミスタ4の記載は省略している。
切り欠き部CW5,CW6,CL5,CL6は、ベース12の底面の中心である第2凹部E2の内底面の中心O(仮想点)を基準として点対称の位置関係になっている。つまり、外部接続端子9eの第1切り欠き部CW5と、外部接続端子9gの第1切り欠き部CW6とが第2凹部の内底面の中心Oに対して点対称となっており、無接続端子10fの第1切り欠き部CL5と、無接続端子10hの第1切り欠き部CL6とが第2凹部の内底面の中心Oに対して点対称となっている。このような配置にすることによって、切り欠き部の形成数を少なくした場合であってもベース全体としてのバランスを維持しつつ、半田による接合強度を向上させることができる。
−第1の実施形態の他の変形例−
本発明の第1の実施形態の他の変形例として図5に示すような構成であってもよい。図5では長辺側については4つの無接続端子10i,10j,10k,10mの全てに第1切り欠き部CL7,CL8,CL9,CL10が設けられている。一方、4つの外部接続端子9i,9j,9k,9mについてはベース13の外底面の対角線上にある2つの外部接続端子9iと9kのみに第1切り欠き部CW7,CW8が形成されている。このような構成によれば、特にベース長辺側における半田の接合強度を向上させることができる。
−第2の実施形態−
次に本発明の第2の実施形態を図6を用いて説明する。なお第2の実施形態を含め以下に述べる本発明の実施形態の全てにおいて、第1の実施形態と同一の構成については説明を割愛するとともに、第1の実施形態と同一の作用効果を奏する。
図6において、ベース長辺方向については図5と同様に無接続端子10n〜10qの各々に第1切り欠き部CL11〜CL14が形成されている。一方、第2枠部22の上面220の4隅に設けられた4つの外部接続端子9n〜9qの各角部には、第2切り欠き部CC1,CC2,CC3,CC4が形成されている。
第2切り欠き部CC1〜CC4は、前述したシート基板から個体のベースに分割する際に、隣接する4つのベースが交差する点を中心点として平面視全円状の貫通孔をベースの枠部に跨る直径で穿孔することによって得られる。これにより個体のベースの4つの角部の切り欠き部は、平面視形状が4分の1円状となる。
図6に示す構成によれば、水晶振動子と外部基板との接合強度を向上させることができる。これは外部接続端子9n〜9qが、ベースの外周の稜部に設けられた第2切り欠き部CC1〜CC4の内壁面まで延伸されているため、第2切り欠き部の内壁面から外部基板のランドパターンにかけて半田の這い上がりが形成されるためである。つまりベース長辺の辺部については、第1切り欠き部CL11〜CL14の内壁面まで延伸された無接続端子10n〜10qによって、第2枠部の長辺側の側面に半田の這い上がりが形成される。そしてベースの4つの角部については、第2切り欠き部の内壁面まで延伸された外部接続端子9n〜9qによって、第2枠部の4つの稜部に半田の這い上がりが形成される。このように、ベース長辺の辺部とベース角部の両方において半田の這い上がりが形成されることによって、接合強度をより向上させることができる。
−第2の実施形態の変形例−
図6では外部接続端子9n〜9qと無接続端子10n〜10qは、それぞれ第2枠部の上面220の外周縁に沿って形成されているが、図7に示すように外部接続端子と無接続端子とが、第2枠部の上面220の外周縁から内側に離間した位置に形成されていてもよい。
このような構成の場合、前述のシート基板から個体のベースにダイシングブレードを用いて切断する際の切断効率を向上させることができる。これは次の理由による。前記シート基板の表面には、各ベース領域を区画するとともに各ベース領域に分断するための基準線となる切断予定ラインが設けられている。このとき図7に示す構成であれば、外部接続端子と無接続端子とが第2枠部の上面220の外周縁から内側に離間して形成されているため、切断予定ライン上に存在する金属物質の量を低減させることができる。これにより、ダイシングブレードが切断予定ラインに沿って通過する際のブレードの目詰まり等を防止し、切断効率を向上させることができる。
−第3の実施形態−
次に本発明の第3の実施形態を図8を用いて説明する。本発明の第3の実施形態では、外部接続端子と無接続端子の各々の長手方向がベース長辺と平行となっている。
このような構成であっても、外部接続端子9v〜9yと無接続端子10t〜10wの両方における端縁のうち、第2凹部E2に近い側にある端縁は、第2凹部E2の対向する一対の長辺の各々に沿って伸びる2本の仮想線VL1,VL2を超えない位置となっている。つまり、第2枠部22の長辺側の堤部にベース基材と熱膨張係数の異なる端子が及んでいない。これにより、ベースに働く熱応力による影響を緩和することができる。その結果、半田に働く応力が軽減され、半田のクラックの発生を抑制することができる。
−第4の実施形態−
次に本発明の第4の実施形態を図9を用いて説明する。本発明の第4の実施形態では、外部接続端子900〜903と無接続端子101〜104のベース長辺方向における幅が大きく異なっている。具体的には、無接続端子101〜104のベース長辺方向における幅は、外部接続端子900〜903のベース長辺方向における幅に対して約50%となっている。
そして第1切り欠き部の開口径は、ベース短辺側(CW13〜CW16)の方がベース長辺側(CL23〜CL26)よりも大きくなっている。その他の構成は本発明の第1の実施形態と同一となっている。
このようにベース短辺に面する側の端子(図9の場合は外部接続端子)の幅を、第2凹部に近い側の端子の幅よりも著しく大きくすることによって接合信頼性を向上させることができる。これは次の理由による。
同一深さを有する切り欠き部の場合、相対的に大きな幅(開口径)を有する第1切り欠き部CW13〜CW16の方が、第1切り欠き部CL23〜CL26よりも、外部基板への実装時の半田の這い上がりの領域が大きくなる。そして半田の這い上がり領域が大きくなる辺に面する端子幅(図9ではベース長辺方向の寸法)を相対的に大きくすることによって、這い上がり部分と連続する半田の体積を増大させることができる。これにより、半田による接合強度を向上させることができる。なお、図9では外部接続端子と無接続端子とはベース長辺方向に並列して形成されているが、外部接続端子と無接続端子とがベース短辺方向に並列していてもよい。
−第5の実施形態−
次に本発明の第5の実施形態を図10を用いて説明する。本発明の第5の実施形態では図2に示す構成に準じる構成となっているが、無接続端子105〜108のベース短辺方向の長さが、外部接続端子904〜907のベース短辺方向の長さよりも短くなっている点で異なっている。
このような構成の場合、本発明の第1の実施形態と同様の作用効果を奏するとともに、水晶振動子の外部基板への実装の際に、溶融した半田が第2凹部へ流入するのを防止することができる。これは無接続端子105〜108の第2凹部E2に近接する側の端縁と、第2凹部までの間の隙間をより大きく確保することができるためである。
さらに、応力が集中しやすいベース長辺の中央に近い側にある端子の形成領域が減少することにより、ベースに働く熱応力の影響を抑制することができる。
なお、本発明の第5の実施形態の変形例として、図11に示すように無接続端子の第2凹部に近い部位のみを切り欠いた平面視形状であってもよい。この場合、無接続端子の第2凹部に近い部位を、平面視略矩形の第2凹部の4角の曲率を有する部分と同心円状に切り欠いてもよい。
−第6の実施形態−
本発明の第6の実施形態を図12を用いて説明する。本発明の第6の実施形態では外部接続端子と無接続端子とがベースの長辺または短辺に沿って形成されていない点で前述した本発明の第1乃至5の実施形態と相違する。
本実施形態では外部接続端子(912〜915)と無接続端子(113〜116)とが、平面視矩形状の第2枠部の外周縁の2本の対角線(図12で点線表示)を挟んで配置されている。そして無接続端子113と無接続端子115とは、第2凹部E2の内底面の中心O(仮想点)を基準として点対称の位置関係となっている。同様に無接続端子114と無接続端子116も中心Oを基準として点対称となっている。また、外部接続端子912と914、外部接続端子913と915についても同様に中心Oを基準として点対称となっている。
第1切り欠き部については、外部接続端子と無接続端子の各々においてベースの長辺または短辺に面するように形成されている(CL31〜CL34、CW25〜CW28)。このような構成の場合、第2枠部の外周縁の2本の対角線に沿って伸張する長手領域が外部接続端子と無接続端子の両方に存在しているため、前述した半田のクラックの発生を抑制することができるとともに、クラックが発生した場合であってもその進行を遅らせることができる。これを以下に説明する。
一般に、平面視矩形の外部端子がベース底面の四隅に配されている構成の場合、1つの端子に着目すると、半田のクラック発生の起点となるのは4つの角部のうち、ベース底面中心Oに対して最遠の角部となる。そしてクラックが発生した場合、その進行は最遠の角部から、平面視矩形のベース底面の中心を通る2本の対角線に沿った対角方向となる。しかし平面視矩形の外部端子がベース底面の四隅に配された従来構成の場合、前記2本の対角線に沿った辺は存在していない。
これに対して図12に示す本発明の構成では、外部接続端子と無接続端子とが平面視略直角三角形となっているため斜辺を有している。そしてこれらの斜辺が平面視矩形のベース底面の中心を通る2本の対角線に沿って形成されている。これを一組の端子群である外部接続端子912と無接続端子113を例に挙げて説明する。
外部接続端子912において、ベース底面中心Oに対して最遠となる角部は912Cとなる。一方、無接続端子113においてベース底面中心Oに対して最遠となる角部は113Cとなる。つまり角部912Cと角部113Cが、半田のクラック発生の起点となる。
そして外部接続端子912は斜辺113hを、無接続端子113は斜辺912hを、それぞれ有しており、斜辺113hと斜辺912hとは第2枠部の外周縁の1本の対角線に対して等間隔だけ離間した状態となっている。すなわち、斜辺113hと斜辺912hとは1本の対角線に沿って略平行に配置されている。このような構成により、半田のクラックが発生した場合であってもその進行を遅らせることができる。
外部接続端子913〜915と無接続端子114〜116についても一組の端子群の外部接続端子912と無接続端子113と同様に、外部接続端子913〜915と無接続端子114〜116の各端子は図12において点線で示す対角線に略平行な長手領域を有している。
−第7の実施形態−
本発明の第7の実施形態を図13を用いて説明する。本発明の第7の実施形態において水晶振動子の外形寸法は、前述した本発明の第1乃至6の実施形態における水晶振動子の外形寸法よりも更に小さくなっている。具体的には平面視の外形サイズは1.6mm×1.2mmであり、発振周波数は38.4MHzとなっている。またベースに搭載されるサーミスタの平面視の外形寸法は0.4mm×0.2mmとなっている。
本実施形態では水晶振動子の更なる小型化に伴って、ベース23の外底面(第2枠部の上面)における外部接続端子(916〜919)と無接続端子(117〜120)の形成領域も狭小化している。その結果、図13に示すように、無接続端子117〜120の各端縁1171,1181,1191,1201は、ベースの長辺方向(符号Lで示す方向)において平面視略矩形の第2凹部E2の対向する一対の長辺に沿って伸びる仮想線VL3,VL4を超える位置となっている。これはサーミスタの第2凹部E2への搭載に必要なスペースを確保しつつ、水晶振動子と外部基板との半田による接合強度を確保するための構成となっている。
上記構成においても、無接続端子117〜120の各端縁1171,1181,1191,1201は前記仮想線VL3,VL4に対してベース長辺方向に超えているものの、無接続端子の一部の領域だけが前記仮想線を超えているだけであり、無接続端子117〜120の他の領域は仮想線を超えておらず、かつ無接続端子117〜120の第2凹部の長辺に面する部分は隙間が確保されているため前述した本発明の実施形態における作用効果を得ることができる。
また、本発明の第7の実施形態の変形例として、無接続端子と外部接続端子とは図14に示すような構成であってもよい。つまり、無接続端子121〜124と外部接続端子920〜923の各々において、ベース24の平面視略矩形の第2枠部の上面の外周縁の長辺および短辺の各々に面するように、第1切り欠き部CL35〜CL38、CW29〜CW32が形成されていてもよい。
図14において4つの外部接続端子920〜923のベース長辺方向における幅は、図13における外部接続端子916〜919のベース長辺方向における幅よりも僅かに小さくなっている。そして無接続端子121〜124は平面視で屈曲した形状となっている。このような外部接続端子と無接続端子との組み合わせ構成であっても、前述した本発明の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
上述した本発明の実施形態では感温素子としてサーミスタを使用しているが、サーミスタ以外の感温素子を使用してもよい。例えばサーミスタの代わりにダイオードを用いることも可能である。また本実施形態ではサーミスタ内蔵型水晶振動子を例に挙げて説明したが、電子部品素子としてICや温度補償回路等を内蔵した温度補償型水晶振発振器等の圧電発振器にも本発明は適用可能である。
また、上述した本発明の実施形態では、金属製の蓋は1つの無接続端子とグランド接続されている構成となっているが、金属製の蓋と複数の無接続端子とがグランド接続されていてもよい。
本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、上述の実施の形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
圧電振動デバイスの量産に適用できる。
1 水晶振動子
2、12〜20、23、24 ベース
3 水晶振動素子
4 サーミスタ
5 蓋
6 金属製リング
7 水晶搭載用パッド
8 導電性接着剤
11 サーミスタ搭載用パッド
20 基板部
21 第1枠部
22 第2枠部
9a〜9y、900〜923 外部接続端子
10a〜10w、101〜124 無接続端子
CL1〜CL38、CW1〜CW32 第1切り欠き部
CC1〜CC8 第2切り欠き部
LP1〜LP4 ランドパターン

Claims (5)

  1. 基板部と、当該基板部の一主面の外周部から上方に伸びる第1枠部と、前記基板部の他主面の外周部から下方に伸びる第2枠部とを備えたベースと、
    前記第1枠部と前記基板部の一主面とで囲まれた第1凹部に収容される圧電振動素子と、
    前記第2枠部と前記基板部の他主面とで囲まれた第2凹部に収容される電子部品と、
    前記第1凹部を気密に封止する蓋と、
    からなる圧電振動デバイスにおいて、
    第2枠部の外周縁は平面視略矩形であり、外部接続端子が第2枠部の上面の前記矩形の4隅または4隅近傍に形成され、
    前記外部接続端子は、圧電振動素子と電気的に接続された一対の圧電振動素子用端子と、電子部品と電気的に接続された一対の電子部品用端子の、4つの端子からなり、
    第2枠部の上面であって、前記4つの外部接続端子の各々に対して内側で、かつ前記第2凹部に対して外側となる前記4つの外部接続端子の各々に近接する位置には、圧電振動素子と電子部品の何れとも電気的に接続されない無接続端子が形成されていることを特徴とする圧電振動デバイス。
  2. 前記第2凹部が平面視矩形状であり、第2凹部の長辺が前記第2枠部の外周縁の短辺と略平行となっていることを特徴とする請求項1に記載の圧電振動デバイス。
  3. 前記無接続端子の前記第2凹部に近い側の端縁が、第2凹部の対向する一対の長辺の各々に沿って伸びる2本の仮想線を超えない位置となっていることを特徴とする請求項2に記載の圧電振動デバイス。
  4. 前記ベースの外側面に、ベースの深さ方向に伸長する第1切り欠き部が形成され、
    前記外部接続端子と前記無接続端子とが、前記第1切り欠き部の内壁面まで延伸されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の圧電振動デバイス。
  5. 前記ベースの外周の稜部に、ベースの深さ方向に伸長する第2切り欠き部が形成され、
    前記外部接続端子または前記無接続端子が、前記第2切り欠き部の内壁面まで延伸されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の圧電振動デバイス。
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