JP6312078B2 - ステップモータ、ステップモータ駆動制御方法、時計用ムーブメントおよび時計 - Google Patents

ステップモータ、ステップモータ駆動制御方法、時計用ムーブメントおよび時計 Download PDF

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Description

この発明は、ステップモータ、ステップモータ駆動制御方法、時計用ムーブメントおよび時計に関するものである。
例えばアナログ式の電子時計における指針の駆動源には、入力されるパルス状の駆動信号に同期して回転する、いわゆるステップモータが用いられている。
ステップモータは、回転自在に設けられたロータと、ロータが配される開口部を有するステータヨークと、を有するステータと、ステータに磁極を発生させるためのコイルと、を主に備えて構成されている。
一般に、アナログ式の電子時計におけるステップモータは、時針を12時間に一回転させ、分針を1時間に一回転させ、秒針を60秒で一回転させる通常運針を行っている。
ところで、近年、時計の多機能化にともない、例えば扇形状の中心軸周りに往復運針させるいわゆるレトログラード運針機能や、世界の複数の地域の時刻を表示するいわゆるGMT機能を搭載した時計では、指針を正方向および逆方向のいずれかの方向に高速に回転(以下、「正逆回転」という。)させる、通常運針とは異なる運針を行うことがある。指針を正逆回転させるためには、ステップモータのロータを正逆回転させる必要がある。
例えば特許文献1には、ステータに発生させる磁性の異なる三つのパルスを組み合わせて逆転駆動パルスを構成し、この逆転駆動パルスを用いてロータを逆転させるステップモータの駆動方法が記載されている。
また、例えば特許文献2には、正転用および逆転用の二つのステータと、正転用および逆転用の二つのコイルとを備え、二つのコイルを択一的に励磁することによりロータを正逆回転可能なステップモータが記載されている。
特許文献1および2に記載の発明によれば、ロータを正逆回転させることが可能とされている。
特開昭55−33642号公報 特公平7−93807号公報
しかしながら、従来技術にあっては、以下のような点で課題が残されている。
特許文献1に記載の従来技術にあっては、ロータを逆回転させるとき、一旦正回転方向にわずかにロータを回転させるように駆動パルスを印加した後、ステータの保持トルクにより生じる逆回転方向のトルクを利用しつつ、二つの逆回転用の駆動パルスを印加する。このため、正回転時のパルスと比較して、逆回転時のパルスの周期が長くなる。したがって、ロータの逆回転時の回転数(換言すれば、逆回転時の駆動パルスの周波数)の上限に限界があった。
また、特許文献2に記載の技術にあっては、一本の指針を正逆回転させるために二つのコイルが必要となる。したがって、複数本の指針を有する時計の各指針を独立して正逆回転させるには、指針の数に対して二倍の数のコイルが必要となる。具体的には、二本の指針を独立して正逆方向に運針するためには、四つのコイルが必要となる。このため、ステップモータの搭載スペースの大型化、時計用ムーブメントおよび時計の大型化や、部品点数の増大にともなう高コスト化という点で課題が残されている。
そこで、本発明は、上記事情に鑑みたものであって、二個のロータをそれぞれ独立して正方向および逆方向のいずれかの方向に高速で回転させることができる小型かつ低コストなステップモータ、ステップモータ駆動制御方法、ステップモータを備えた時計用ムーブメントおよび時計の提供を課題とする。
上記の課題を解決するため、本発明のステップモータは、第一軸周りに回転自在に設けられた第一ロータを駆動するために励磁される第一コイルと、第二軸周りに回転自在に設けられた第二ロータを駆動するために励磁される第二コイルと、前記第一コイルおよび前記第二コイルの少なくともいずれか一方とともに励磁され、前記第一ロータおよび前記第二ロータの少なくともいずれか一方を二相励磁により駆動するための共通コイルと、を備え、前記第一コイルと、前記第一コイルが接続され、前記第一ロータが配される第一開口部が形成された第一ヨークと、を有する第一ステータと、前記第二コイルと、前記第二コイルが接続され、前記第二ロータが配される第二開口部が形成された第二ヨークと、を有する第二ステータと、前記共通コイルと、前記共通コイルが接続され、前記第一ロータが配される第一共通開口部および前記第二ロータが配される第二共通開口部が形成された共通ヨークと、を有する共通ステータと、を備え、前記第一ヨーク、前記第二ヨークおよび前記共通コイルは、前記共通ヨークの主面側に設けられ、前記第一コイルは前記第一ヨークにおける前記共通ヨーク側の主面側に設けられ、前記第二コイルは前記第二ヨークにおける前記共通ヨーク側の主面側に設けられていることを特徴としている。
本発明によれば、第一ロータを駆動するために励磁される第一コイルと、第二ロータを駆動するために励磁される第二コイルと、第一ロータおよび第二ロータの少なくともいずれか一方を二相励磁により駆動するための共通コイルと、を備えているので、三つのコイルにより第一ロータおよび第二ロータをそれぞれ独立して正方向および逆方向のいずれかの方向に高速で回転させることができる。しかも、従来技術と比較して少ない個数のコイルで、二相励磁により第一ロータおよび第二ロータをそれぞれ独立して正方向および逆方向のいずれかの方向に高速で回転できるので、小型かつ低コストなステップモータとすることができる。
本発明によれば、第一ステータと第二ステータと共通ステータとにより、簡単な構成で二相励磁により第一ロータおよび第二ロータをそれぞれ独立して正方向および逆方向のいずれかの方向に高速で回転できるので、小型かつ低コストなステップモータとすることができる。
また、本発明によれば、第一ヨーク、第二ヨークおよび共通コイルが共通ヨークにおける同一の主面側に設けられるとともに、第一コイルおよび第二コイルがそれぞれ共通ヨーク側に配置されるので、ステップモータの厚みを抑制できる。
また、前記第一ステータは、前記第一開口部の周囲に設けられ、前記第一コイルの励磁によって前記第一開口部周りに異なった磁極を発生させる第一磁気飽和部を備え、前記第二ステータは、前記第二開口部の周囲に設けられ、前記第二コイルの励磁によって前記第二開口部周りに異なった磁極を発生させる第二磁気飽和部を備え、前記共通ステータは、前記第一共通開口部の周囲に設けられ、前記共通コイルの励磁によって前記第一共通開口部周りに異なった磁極を発生させる第一共通磁気飽和部と、前記第二共通開口部の周囲に設けられ、前記共通コイルの励磁によって前記第二共通開口部周りに異なった磁極を発生させる第二共通磁気飽和部と、を備え、前記第一開口部および前記第一共通開口部の少なくともいずれか一方の周囲には、前記第一ロータに対して保持トルクを作用させる第一切欠部が設けられ、前記第二開口部および前記第二共通開口部の少なくともいずれか一方の周囲には、前記第二ロータに対して保持トルクを作用させる第二切欠部が設けられていることを特徴としている。
本発明によれば、第一ステータ、第二ステータおよび共通ステータの各ステータは、各開口部の周囲に異なった磁極を発生させる磁気飽和部を備えているので、コイルの通電方向を切り替えることにより磁極を切り替えて、第一ロータおよび第二ロータを所定方向に回転させることができる。
また、第一開口部および第一共通開口部の少なくともいずれか一方の周囲には第一ロータに対して保持トルクを作用させる第一切欠部が設けられ、第二開口部および第二共通開口部の少なくともいずれか一方の周囲には、第二ロータに対して保持トルクを作用させる第二切欠部が設けられているので、各コイルの非通電状態において第一ロータおよび第二ロータの初期位置を決定することができる。
また、前記第一切欠部は、前記第一開口部の周囲において前記第一軸を挟んで対向するように一対設けられ、前記第二切欠部は、前記第二開口部の周囲において前記第二軸を挟んで対向するように一対設けられ、前記第一共通開口部および前記第二共通開口部は、それぞれ円形状に形成されていることを特徴としている。
本発明によれば、第一開口部の周囲において第一軸を挟んで対向するように第一切欠部を一対設け、第二開口部の周囲において第二軸を挟んで対向するように第二切欠部を一対設けているので、共通ヨークの第一共通開口部および第二共通開口部に第一切欠部および第二切欠部を設ける必要がない。したがって、円形状の第一共通開口部および第二共通開口部を有する共通ヨークを容易に形成できるので、ステップモータのさらなる低コスト化ができる。また、共通ヨークの第一共通開口部および第二共通開口部の周辺について、強度の低下を抑制できる。
また、前記第一切欠部は、前記第一開口部の周囲および前記第一共通開口部の周囲において、それぞれ前記第一軸を挟んで対向するように一対ずつ設けられ、前記第二切欠部は、前記第二開口部の周囲および前記第二共通開口部の周囲において、それぞれ前記第二軸を挟んで対向するように一対ずつ設けられていることを特徴としている。
本発明によれば、第一開口部の周囲および第一共通開口部の周囲に第一切欠部をそれぞれ一対ずつ設け、第二開口部の周囲および第二共通開口部の周囲に第二切欠部をそれぞれ一対ずつ設けているので、高い保持トルクを発生できる。したがって、外乱に強いステップモータとすることができる。
また、前記第一切欠部は、前記第一開口部の周囲および前記第一共通開口部の周囲において、前記第一軸を挟むようにそれぞれ一個ずつ設けられ、前記第二切欠部は、前記第二開口部の周囲および前記第二共通開口部の周囲において、前記第二軸を挟むようにそれぞれ一個ずつ設けられていることを特徴としている。
本発明によれば、第一開口部の周囲および第一共通開口部の周囲に第一切欠部をそれぞれ一個ずつ設け、第二開口部の周囲および第二共通開口部の周囲に第二切欠部をそれぞれ一個ずつ設けているので、第一開口部、第二開口部、第一共通開口部および第二共通開口部の周辺について、強度の低下を抑制できる。
また、前記第一ヨーク、前記第二ヨークおよび前記共通コイルは、前記共通ヨークの主面側に設けられ、前記第一コイルは前記第一ヨークにおける前記共通ヨーク側の主面側に設けられ、前記第二コイルは前記第二ヨークにおける前記共通ヨーク側の主面側に設けられていることを特徴としている。
また、前記第一コイルおよび前記第二コイルの導線巻回部分の全長は、前記共通コイルの導線巻回部分の全長よりも長いことを特徴としている。
本発明によれば、第一コイルおよび第二コイルのターン数を増加させることができるので、少ない消費電力で高い磁力を発生できる。
また、前記共通コイルの磁心における磁路の面積は、前記第一コイルの磁心および前記第二コイルの磁心における磁路の面積の二倍以上の大きさとなっていることを特徴としている。
本発明によれば、共通コイルの磁心が磁気飽和するのを防止できる。
また、本発明のステップモータ駆動制御方法は、前記第一コイルおよび前記第二コイルの少なくともいずれか一方が励磁されているとき、前記共通コイルを電気的に開放する開放モードを含むことを特徴としている。
本発明によれば、第一コイルおよび第二コイルの少なくともいずれか一方が励磁されているときに、第一コイルおよび第二コイルの磁束により共通コイルに起電力が発生するのを防止できる。したがって、第一コイルおよび第二コイルの少なくともいずれか一方が励磁されて第一ロータおよび第二ロータの少なくともいずれかが回転しているときに、回転しているロータに対して共通コイルによる電磁ブレーキが作用するのを防止できる。
また、本発明の時計用ムーブメントは、上述のステップモータを備えたことを特徴としている。
本発明によれば、複数の指針を正方向および逆方向にそれぞれ独立して高速に運針できるムーブメントとすることができる。
また、前記第一コイルと前記第二コイルとは、それぞれ前記共通コイルよりも前記時計用ムーブメントの中心側に配置されていることを特徴としている。
また、前記第一コイルと前記第二コイルとは、それぞれ前記時計用ムーブメントの径方向の外側から内側に向かって、互いに離間距離が大きくなるように配置されるとともに、前記共通コイルを挟んで対称に配置されていてもよい。
本発明によれば、小型なムーブメントとすることができる。
また、本発明の時計は、上述の時計用ムーブメントを備えたことを特徴としている。
本発明によれば、複数の指針を正方向および逆方向にそれぞれ独立して高速に運針できるとともに、小型な時計とすることができる。
本発明によれば、第一ロータを駆動するために励磁される第一コイルと、第二ロータを駆動するために励磁される第二コイルと、第一ロータおよび第二ロータの少なくともいずれか一方を二相励磁により駆動するための共通コイルと、を備えているので、三つのコイルにより第一ロータおよび第二ロータをそれぞれ独立して正方向および逆方向のいずれかの方向に高速で回転させることができる。しかも、従来技術と比較して少ない個数のコイルで、二相励磁により第一ロータおよび第二ロータをそれぞれ独立して正方向および逆方向のいずれかの方向に高速で回転できるので、小型かつ低コストなステップモータとすることができる。
時計および時計に組み込まれた時計用ムーブメントの説明図である。 実施形態に係るステップモータの斜視図である。 実施形態に係るステップモータの分解斜視図である。 実施形態に係るステップモータの分解平面図である。 ステップモータを駆動するための駆動システムをブロック図で図示したものである。 駆動パターンのフローチャートである。 駆動パターンP1の駆動パルスを示す説明図である。 駆動パターンP1による第一ロータおよび第二ロータの回転を図示したものである。 駆動パターンP2の駆動パルスを示す説明図である。 駆動パターンP2による第一ロータおよび第二ロータの回転を図示したものである。 駆動パターンP3の駆動パルスを示す説明図である。 駆動パターンP3による第一ロータおよび第二ロータの回転を図示したものである。 駆動パターンP4の駆動パルスを示す説明図である。 駆動パターンP4による第一ロータおよび第二ロータの回転を図示したものである。 駆動パターンP5の駆動パルスを示す説明図である。 駆動パターンP5による第一ロータおよび第二ロータの回転を図示したものである。 駆動パターンP6の駆動パルスを示す説明図である。 駆動パターンP6による第一ロータおよび第二ロータの回転を図示したものである。 駆動パターンP7の駆動パルスを示す説明図である。 駆動パターンP7による第一ロータおよび第二ロータの回転を図示したものである。 駆動パターンP8の駆動パルスを示す説明図である。 駆動パターンP8による第一ロータおよび第二ロータの回転を図示したものである。 実施形態の第一変形例に係るステップモータの分解平面図である。 実施形態の第二変形例に係るステップモータの分解平面図である。 実施形態の第三変形例に係るステップモータを備えた時計用ムーブメントの説明図である。 実施形態の第四変形例に係るステップモータを備えた時計用ムーブメントの説明図である。
以下に、この発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
以下では、まず実施形態に係るステップモータを備えた時計および時計に組み込まれた時計用ムーブメントについて説明をした後、実施形態に係るステップモータの詳細について説明をする。
(時計)
一般に、時計の駆動部分を含む機械体を「ムーブメント」と称する。このムーブメントに文字板、針を取り付けて、時計ケースの中に入れて完成品にした状態を時計の「コンプリート」と称する。時計の基板を構成する地板の両側のうち、時計ケースのガラスのある方の側、すなわち、文字板のある方の側をムーブメントの「裏側」と称する。また、地板の両側のうち、時計ケースのケース裏蓋のある方の側、すなわち、文字板と反対の側をムーブメントの「表側」と称する。
図1は、時計1およびこの時計1に組み込まれた時計用ムーブメント10の説明図である。なお、図1では、表輪列15、時針12、分針13および秒針14を二点鎖線で図示している。以下では、実施形態に係るステップモータ20を備えた時計用ムーブメント10、およびこの時計用ムーブメント10を備えた時計1について説明をした後、実施形態に係るステップモータ20について詳述する。
図1に示すように、本実施形態の時計1は、クォーツ式の腕時計(電子時計)であり、不図示のケース裏蓋とガラス2により形成された時計ケース3内に、時計用ムーブメント10と、少なくとも時に関する情報を示す目盛り等を有する文字板11と、時を示す時針12、分を示す分針13および秒を示す秒針14を含む指針と、を備えている。
時計用ムーブメント10は、該時計用ムーブメント10の基板を構成する不図示の地板および地板よりも表側に配置された不図示の輪列受を有している。地板の裏側には、文字板11がガラス2を通じて視認可能に配置されている。また、地板の表側には、時計1の源振を構成する不図示の水晶ユニットや表輪列15等が配置される。水晶ユニットは、内部に所定の周波数で発振する不図示の水晶振動子を有しており、不図示の回路基板に接続されている。
回路基板には、不図示の集積回路(IC)が実装されている。集積回路は、水晶振動子の振動に基づいて基準信号を出力する発振部(オシレータ)と、この発振部の出力信号を分周する分周部(デバイダ)と、分周部の出力信号に基づいてステップモータ20を駆動するモータ駆動信号を出力する駆動部(ドライバ)と、を内部に有している。
ステップモータ20は、第一ロータ60と、第二ロータ70と、第一ステータ30、第二ステータ40および共通ステータ50により構成されたステータユニット25と、を備えている。ステータユニット25は、地板と輪列受との間に支持されている。また、第一ロータ60および第二ロータ70は、地板と輪列受との間に回転可能に支持されている。ステップモータ20については、後に詳細に説明する。
地板の表側には、第一ロータ60に形成された第一ロータかな61および第二ロータ70に形成された第二ロータかな71と噛合し、第一ロータ60および第二ロータ70の回転に基づいて回転する複数の歯車15a,15b,15cと、複数の歯車15a,15b,15cと噛合する不図示の筒車と、が配置されている。各歯車15a,15b,15cと筒車とは、表側の表輪列15を構成する。
第一ロータ60は、歯車15aを介して歯車15cと噛合している。歯車15cは、1時間に1回転するように構成されており、分針13が取り付けられている。すなわち、第一ロータ60は、分針13を運針している。
第二ロータ70は、歯車15bを介して不図示の筒車と噛合している。筒車は、12時間に1回転するように構成されており、時針12が取り付けられている。すなわち、第二ロータ70は、時針12を運針している。
(ステップモータ)
図2は、実施形態に係るステップモータ20の斜視図であり、図3は、実施形態に係るステップモータ20の分解斜視図である。なお、図2以降の各図においては、分かり易くするために、第一ロータかな61および第二ロータかな71(いずれも図1参照)の図示を省略している。
図2に示すように、実施形態に係るステップモータ20は、第一ロータ60と、第二ロータ70と、第一ステータ30、第二ステータ40および共通ステータ50により構成されたステータユニット25と、により構成されている。以下、ステップモータ20の各構成部品について詳細に説明する。
第一ロータ60は、例えばサマリウム(Sm)やコバルト(Co)等を主原料とする、いわゆるサマリウムコバルト磁石であり、焼結により円柱状に形成されている。
第一ロータ60は、周方向に沿ってN極およびS極の二極に磁化されている。なお、図3においては、S極とN極との境界を二点鎖線で図示している。
第二ロータ70は、第一ロータ60と同一である。したがって、第二ロータ70については説明を省略する。
図3に示すように、第一ステータ30は、第一ヨーク31と、第一コイル37とを備えている。
第一ヨーク31は、例えば鉄(Fe)やニッケル(Ni)等を主原料とする、いわゆるパーマロイ等の透磁率の大きな金属材料により全体としてU字形状に形成されており、平面視で長方形状の第一本体部32と、第一本体部32から外側に延出された一対の第一取付部33,33とにより構成されている。
第一ヨーク31の一対の第一取付部33,33の間には、第一コイル37が第一本体部32と平行となるように配置されている。
第一コイル37は、巻胴部38aと、巻胴部38aの両端に形成された固定部38b,38bとを備えた磁心38の巻胴部38aに、導線39を巻回することにより形成されている。
磁心38は、第一ヨーク31と同様に、例えばパーマロイ等の透磁率の大きな金属材料により形成されている。導線39は、例えば銅等の導電率の高い金属材料により形成されている。
磁心38は、両端の固定部38b,38bをそれぞれ第一ヨーク31の第一取付部33,33に対して例えば不図示のネジ等によって締結固定することにより、機械的および磁気的に第一ヨーク31と接続される。本実施形態では、磁心38(すなわち第一コイル37)は、第一ヨーク31の両主面のうち、後述の共通ヨーク51が設けられた取付面31a側に配置される。第一ステータ30には、第一ヨーク31と磁心38とにより、環状の磁路が形成される。
図4は、実施形態に係るステップモータ20の分解平面図である。なお、図4においては、便宜上、分解して図示した第一ステータ30および共通ステータ50のそれぞれに第一ロータ60が配され、第二ステータ40および共通ステータ50のそれぞれに第二ロータ70が配された状態で図示している。
図4に示すように、第一ヨーク31における第一本体部32と第一取付部33との接続部分に対応した位置には、第一開口部34が形成されている。
第一開口部34は、平面視で第一軸C1を中心軸とする円形状に形成されており、第一ロータ60よりも大径となっている。第一ロータ60は、第一開口部34の中心軸である第一軸C1と同軸に配置されて、第一軸C1周りに回転自在に設けられる。
第一開口部34の周囲には、第一コイル37の励磁によって第一ヨーク31の第一開口部34周りに異なった磁極を発生させる第一磁気飽和部35,35が一対形成されている。
第一磁気飽和部35,35は、第一本体部32と第一取付部33との接続部分の角部および隅部を円弧状に凹ませて形成されており、第一軸C1を挟んで対向している。第一開口部34の周囲における第一磁気飽和部35,35に対応した部分は、第一開口部34の径方向の外側の肉厚が他の部分と比較して薄くなっている。第一コイル37に通電して第一コイル37を励磁したとき、第一磁気飽和部35,35を境界として、第一開口部34の周囲にS極およびN極の磁極が発生する。
第一開口部34の周囲には、第一ロータ60に対して保持トルクを作用させる一対の第一切欠部36が設けられている。第一切欠部36は、第一開口部34の周囲において、第一軸C1を挟んで第一本体部32の延在方向に沿って対向するように設けられている。
一対の第一切欠部36の間は、第一開口部34の内周面と第一ロータ60との離間距離が他の部分よりも狭い保持トルク発生部36aとなっている。保持トルク発生部36aは、滑らかな円弧状に形成されている。
第一コイル37の非通電状態において、保持トルクは、第一ヨーク31の保持トルク発生部36aと、第一ロータ60を構成する磁石との吸引力によって発生する。第一ロータ60は、第一コイル37の非通電状態において、第一切欠部36に対応する位置にS極とN極との境界が配置された状態で保持トルクにより保持される。したがって、第一コイル37の非通電状態において、例えば衝撃等により時計1の指針(図1参照)に回転力が作用しても、第一ロータ60が回転することがないので、指針が所定位置に保持される。
図3に示すように、第二ステータ40は、第二ヨーク41と、第二コイル47とを備えている。ここで、第二ステータ40は、第二切欠部46の形成位置を除いて、第一ステータ30と対称形状となっている。したがって、以下の第二ステータ40の説明において、第一ステータ30と同様の構成については説明を適宜省略する。
第二ヨーク41は、第二本体部42と、第二本体部42から外側に延出された一対の第二取付部43,43とにより構成されている。
第二ヨーク41の一対の第二取付部43,43の間には、第二コイル47が第二本体部42と平行となるように配置されている。第二コイル47の全長は、第一コイル37の全長と同一となるように設定されている。
第二コイル47は、巻胴部48aと、巻胴部48aの両端に形成された固定部48b,48bとを備えた磁心48の巻胴部48aに、導線49を巻回することにより形成されている。本実施形態では、磁心48(すなわち第二コイル47)は、第二ヨーク41の両主面のうち、後述の共通ヨーク51が設けられた取付面41a側に配置される。
図4に示すように、第二ヨーク41における第二本体部42と第二取付部43との接続部分に対応した位置には、第二開口部44が形成されている。
第二開口部44は、平面視で第二軸C2を中心軸とする円形状に形成されており、第二ロータ70よりも大径となっている。第二ロータ70は、第二開口部44の中心軸である第二軸C2と同軸に配置されて、第二軸C2周りに回転自在に設けられる。
第二開口部44の周囲には、第二コイル47の励磁によって第二ヨーク41の第二開口部44周りに異なった磁極を発生させる第二磁気飽和部45,45が一対形成されている。第二コイル47に通電して第二コイル47を励磁したとき、第二磁気飽和部45,45を境界として、第二開口部44の周囲にS極およびN極の磁極が発生する。
第二開口部44の周囲には、第二ロータ70に対して保持トルクを作用させる一対の第二切欠部46が設けられている。第二切欠部46は、第二開口部44の周囲において、第二軸C2を挟んで第二取付部43の延在方向に沿って対向するように設けられている。
一対の第二切欠部46の間は、第二開口部44の内周面と第二ロータ70との離間距離が他の部分よりも狭い保持トルク発生部46aとなっている。
第二ロータ70は、第二コイル47の非通電状態において、第二切欠部46に対応する位置にS極とN極との境界が配置された状態で保持トルクにより保持される。
なお、第一ロータ60の保持トルクによる安定静止位置の位相と、第二ロータ70の保持トルクによる安定静止位置の位相とは、90°ずれている。
図3に示すように、共通ステータ50は、共通ヨーク51と、共通コイル57とを備えている。
共通ヨーク51は、第一ヨーク31および第二ヨーク41と同様に例えば鉄(Fe)やニッケル(Ni)等を主原料とする、いわゆるパーマロイ等の透磁率の大きな金属材料により形成されている。共通ヨーク51は、全体として矩形枠状に形成されており、第一ヨーク31の第一本体部32に積層される第一共通本体部52aと、第二ヨーク41の第二本体部42に積層される第二共通本体部52bと、第一共通本体部52aの端部と第二共通本体部52bの端部とを接続する一対の連結部53,53と、により構成されている。
図4に示すように、第一共通本体部52aと連結部53との接続部分であって、第一ステータ30の第一開口部34に対応する位置には、第一共通開口部54aが形成されている。第一共通開口部54aは、第一軸C1を中心軸とする円形状に形成されており、第一開口部34と同軸となっている。第一共通開口部54aは、第一開口部34と同一の直径となるように形成されている。
第一共通開口部54aの周囲には、共通コイル57の励磁によって第一共通開口部54a周りに異なった磁極を発生させる第一共通磁気飽和部55a,55aが一対形成されている。第一共通磁気飽和部55a,55aは、第一共通本体部52aと連結部53との接続部分の角部および隅部を円弧状に凹ませて形成されており、第一軸C1を挟んで対向している。第一共通磁気飽和部55a,55aは、第一ステータ30の第一磁気飽和部35,35に対して、位相が90°ずれている。
第二共通本体部52bと連結部53との接続部分であって、第二ステータ40の第二開口部44に対応する位置には、第二共通開口部54bが形成されている。第二共通開口部54bは、第二軸C2を中心軸とする円形状に形成されており、第二開口部44と同軸となっている。第二共通開口部54bは、第二開口部44と同一の直径となるように形成されている。
第二共通開口部54bの周囲には、共通コイル57の励磁によって第二共通開口部54b周りに異なった磁極を発生させる第二共通磁気飽和部55b,55bが一対形成されている。第二共通磁気飽和部55b,55bは、第二共通本体部52bと連結部53との接続部分の角部および隅部を円弧状に凹ませて形成されており、第二軸C2を挟んで対向している。第二共通磁気飽和部55b,55bは、第二ステータ40の第二磁気飽和部45,45に対して、位相が90°ずれている。
第一共通本体部52aと第二共通本体部52bとの間には、共通コイル57が第一共通本体部52aと第二共通本体部52bと平行となるように、かつ一対の連結部53,53に跨るように配置されている。なお、共通コイル57は、第一コイル37および第二コイル47と同様の構成であるため以下では詳細な説明を適宜省略する。
共通コイル57は、巻胴部58aと、巻胴部58aの両端に形成された固定部58b,58bとを備えた磁心58の巻胴部58aに、導線59を巻回することにより形成されている。本実施形態において、共通コイル57の全長は、第一コイル37および第二コイル47の全長と同一となるように設定されている。
共通ステータ50には、共通ヨーク51の第一共通本体部52aと連結部53,53と磁心58とにより環状の磁路が形成されるとともに、共通ヨーク51の第二共通本体部52bと連結部53,53と磁心58とにより環状の磁路が形成される。
ここで、共通コイル57の磁心58における磁路の面積は、第一コイル37の磁心38および第二コイル47の磁心48における磁路の面積の二倍以上の大きさとなっている。これにより、共通コイル57の磁心58が磁気飽和するのを防止できる。
磁心58(すなわち共通コイル57)は、第一共通本体部52aと第二共通本体部52bとの間において、共通ヨーク51の主面51aに取り付けられる。また、第一ヨーク31は、第一本体部32が共通ヨーク51の第一共通本体部52aに対して、所定の間隔をあけて絶磁された状態で主面51a側に設けられる。また、第二ヨーク41は、第二本体部42が共通ヨーク51の第二共通本体部52bに対して、所定の間隔をあけて絶磁された状態で主面51a側に設けられる。
このとき、第一コイル37は第一ヨーク31における共通ヨーク51側の取付面31a側に設けられ、第二コイル47は第二ヨーク41における共通ヨーク51側の取付面41a側に設けられている。すなわち、第一ヨーク31、第二ヨーク41および共通コイル57が共通ヨーク51における同一の主面51a側に設けられるとともに、第一コイル37および第二コイル47がそれぞれ共通ヨーク51側に配置されるので、ステップモータ20の厚みを抑制できる。
(作用)
図5は、ステップモータ20を駆動するための駆動システム80をブロック図で図示したものである。
続いて、上述のように形成されたステップモータ20の作用について説明する。以下では、まずステップモータ20を駆動するための駆動システム80を説明した後、ステップモータ20を駆動したときの作用について説明する。
図5に示すように、ステップモータ20を駆動するための駆動システム80は、主に発振回路81と、分周回路82と、制御回路83と、駆動パルス発生回路84と、補正パルス発生回路85と、ドライバ回路86と、回転検出回路87と、を備えている。
発振回路81は、例えば不図示の水晶振動子やコンデンサ、抵抗、増幅素子等を備えており、生成された発振信号を基準クロック信号として出力するための回路である。
分周回路82は、例えば発振回路81から得られる基準クロック信号を入力とし、この基準クロック信号に同期するとともに、所望の周期に分周された信号を得るための回路である。
制御回路83は、不図示の中央処理装置(CPU)やメモリ等を備えており、分周回路82からの信号を用いて計時する計時手段や、時計1の各構成要素や全体を制御する制御手段を構成する回路である。
駆動パルス発生回路84は、例えば定電圧回路や整流回路等を備えており、ステップモータ20の第一ロータ60および第二ロータ70を駆動させる駆動パルスを発生するための回路である。
補正パルス発生回路85は、時針12および分針13の通常の運針時において、第一ロータ60および第二ロータ70を確実に駆動させるために、補正パルスを発生するための回路である。具体的には、省電力に対応した通常の駆動パルスにより第一ロータ60および第二ロータ70の少なくともいずれか一方が回転しないときに、通常の駆動パルスよりも例えばパルス幅の広い補正パルスを対象となるコイルに対して印加し、第一ロータ60および第二ロータ70を強制的に駆動させるための回路である。
ドライバ回路86は、制御回路83の指令に基づく所定の周波数で、第一コイル37、第二コイル47および共通コイル57に駆動パルスを印加し、または第一コイル37、第二コイル47に補正パルスを印加するための回路である。また、ドライバ回路86には、共通コイル57に接続され、共通コイル57を電気的に開放状態にすることが可能な開放装置が設けられている。開放装置は、例えば可変抵抗である。可変抵抗は、抵抗値が上昇して、共通コイル57における電流の導通を遮断することにより、共通コイル57を電気的に開放状態としている。なお、開放装置として、例えば共通コイル57における電流の導通を遮断するスイッチ等を設けてもよい。
回転検出回路87は、第一ロータ60および第二ロータ70の回転時に発生する信号(例えば逆起電力等)を検出し、制御回路83にフィードバックするための回路である。
続いて、上述の駆動システム80によりステップモータ20を駆動したときの作用について説明する。
図6は、駆動パターンのフローチャートである。なお、以下のフローチャートの説明において、各部の符号は図1から図5を参照されたい。
図6のフローチャートに示すように、ステップモータ20を駆動するときの駆動パターンは、指針を正逆回転させる通常運針以外の運針を行うための駆動パターンP1から駆動パターンP8と、指針の通常運針を行うための駆動パターンP9とが存在する。
まず、制御回路83は、使用者の時計1の操作等に基づき、通常運針か否かを判断する(ステップS1)。
ステップS1において、通常運針を行わず指針を正逆回転させると判断した場合(「NO」である場合)には、駆動パターンを選定して(ステップS3)、駆動パターンP1〜駆動パターンP8のいずれかの駆動パターンによりステップモータ20を駆動し(ステップS5〜S19)、ステップモータ20の駆動フローを終了する。
これに対して、ステップS1において、通常運針を行うと判断した場合(「YES」である場合)には、第一ロータ60および第二ロータ70を通常回転させる駆動パターンP9によりステップモータ20を駆動する(ステップS21)。駆動パターンP9では、第一ステータ30の第一コイル37を励磁して第一ロータ60を駆動するとともに、第二ステータ40の第二コイル47を励磁して第二ロータ70を駆動する。すなわち、駆動パターンP9では、いわゆる単相励磁により、第一ロータ60および第二ロータ70を通常回転させる。
ここで、通常運針を行う場合、制御回路83は、第一コイル37および第二コイル47が励磁されているときに共通コイル57を電気的に開放する開放モードによりステップモータ20を制御する。具体的には、制御回路83は、ドライバ回路86に設けられた可変抵抗の抵抗値を上昇させて、共通コイル57を電気的に開放する。これにより、第一コイル37および第二コイル47の磁束によって、共通コイル57に起電力が発生するのを防止できる。したがって、第一コイル37および第二コイル47が励磁されて第一ロータ60および第二ロータ70が回転しているときに、第一ロータ60および第二ロータ70に対して共通コイル57による電磁ブレーキが作用するのを防止できる。
次いで、このとき、駆動される第一ロータ60および第二ロータ70が回転したか否かを判断する(ステップS23)。
ステップS23において、第一ロータ60および第二ロータ70が回転した場合には、ステップモータ20の駆動フローを終了する。
また、ステップS23において、第一ロータ60および第二ロータ70の少なくともいずれか一方のロータが回転していないと判断された場合(「NO」である場合)には、対象となるロータを駆動するコイルに対して、補正パルスを印加する(ステップS25)。そして、ステップS21で駆動しなかった第一ロータ60または第二ロータ70を強制的に駆動し、ステップモータ20の駆動フローを終了する。
続いて、以下に、通常運針時以外の各駆動パターンP1〜P8について、詳細に説明する。なお、駆動パターンP9については、一般的な単相ステップモータと同一であるため、説明を省略する。
(駆動パターンP1)
図7は、横軸を時間tとし、縦軸を駆動パルスとしたときの駆動パターンP1の駆動パルスを示す説明図である。
図8は、駆動パターンP1による第一ロータ60および第二ロータ70の回転を図示したものであって、図8(a)から図8(e)は、それぞれ時間t0から時間t4における状態を図示している。なお、図8において、第一ステータ30に発生する磁束を矢印F1で図示し、第二ステータ40に発生する磁束を矢印F2で図示し、共通ステータ50に発生する磁束を矢印F3で図示している。また、図8において、各ロータ60,70の磁極および各ステータ30,40,50に発生する磁極に対して、SおよびNの符号を付している。
ここで、駆動パルスの「Hi」および「Lo」について、以下のように定義する。すなわち、各コイル37,47,57の各磁心38,48,58に対して、図8における下方から上方に向かって通過するように磁束F1,F2,F3を発生するときの駆動パルスを「Hi」と定義する。また、各コイル37,47,57の各磁心38,48,58に対して、図8における上方から下方に向かって通過するように磁束F1,F2,F3を発生するときの駆動パルスを「Lo」と定義する。また、時間t0における第一ロータ60および第二ロータ70の位置を、初期位置という。
駆動パターンP1は、第一軸C1周りにおける反時計回り方向(以下、「CCW」方向という。)に、第一ロータ60を通常運針時よりも高速に180°回転させる。
まず、図7に示すように、時間t0の初期状態では、第一コイル37に対する駆動パルスを「OFF」とし、第二コイル47に対する駆動パルスを「OFF」とし、共通コイル57に対する駆動パルスを「OFF」とする。このとき、図8(a)に示すようにステップモータ20は静止状態となっており、第一ロータ60および第二ロータ70は、それぞれ保持トルクによって初期位置に保持される。
次いで、図7に示すように、時間t1では、第一コイル37に対する駆動パルスを「Hi」とし、第二コイル47に対する駆動パルスを「Hi」とし、共通コイル57に対する駆動パルスを「Hi」とする。これにより、図8(b)に示すように、第一ロータ60は、磁極が第一ステータ30および共通ステータ50に発生する磁極により吸引されて、第一軸C1周りにおけるCCW方向に90°回転する。また、第二ロータ70は、磁極が第二ステータ40および共通ステータ50に発生する磁極により吸引されて、初期位置に保持される。
次いで、図7に示すように、時間t2では、第一コイル37に対する駆動パルスを「Hi」とし、第二コイル47に対する駆動パルスを「Hi」とし、共通コイル57に対する駆動パルスを「Lo」とする。これにより、図8(c)に示すように、第一ロータ60は、磁極が第一ステータ30および共通ステータ50に発生する磁極により吸引されて、第一軸C1周りにおけるCCW方向にさらに90°回転する。また、第二ロータ70は、磁極が第二ステータ40および共通ステータ50に発生する磁極により吸引されて、第二軸C2周りに時計回り方向(以下、「CW」方向という。)に90°回転する。
次いで、図7に示すように、時間t3では、第一コイル37に対する駆動パルスを「OFF」とし、第二コイル47に対する駆動パルスを「Hi」とし、共通コイル57に対する駆動パルスを「OFF」とする。これにより、図8(d)に示すように、第一ロータ60は、第一ステータ30の保持トルクによって、初期位置から第一軸C1周りに180°回転した位置に保持される。また、第二ロータ70は、磁極が第二ステータ40に発生する磁極により吸引されて、第二軸C2周りにおけるCCW方向に回転する。
次いで、図7に示すように、時間t4では、第一コイル37に対する駆動パルスを「OFF」とし、第二コイル47に対する駆動パルスを「OFF」とし、共通コイル57に対する駆動パルスを「OFF」とする。これにより、図8(e)に示すように、第一ロータ60は、第一ステータ30の保持トルクによって、初期位置から第一軸C1周りに180°回転した位置に保持される。また、第二ロータ70は、第二ステータ40の保持トルクによって初期位置に保持される。以上で、駆動パターンP1が終了する。
このように、駆動パターンP1では、第一ロータ60が第一コイル37と共通コイル57とにより二相励磁されて回転するので、単相励磁されて第一ロータ60が回転する通常運針時よりも高速に回転できる。
(駆動パターンP2)
図9は、横軸を時間とし、縦軸を駆動パルスとしたときの駆動パターンP2の駆動パルスを示す説明図である。
図10は、駆動パターンP2による第一ロータ60および第二ロータ70の回転を図示したものである。なお、図9と図10との関係は、図7と図8との関係と同一となっており、図10(a)から図10(d)は、それぞれ時間t0から時間t3における状態を図示している。
駆動パターンP2は、第一軸C1周りにおけるCCW方向に第一ロータ60を通常運針時よりも高速に180°回転させるとともに、第二軸C2周りにおけるCCW方向に第二ロータ70を通常運針時よりも高速に180°回転させる。
まず、図10(a)に示すように、時間t0の初期状態では、第一ロータ60および第二ロータ70は、それぞれ保持トルクによって初期位置に保持される。
次いで、図9に示すように、時間t1では、第一コイル37に対する駆動パルスを「Hi」とし、第二コイル47に対する駆動パルスを「Lo」とし、共通コイル57に対する駆動パルスを「Hi」とする。これにより、図10(b)に示すように、第一ロータ60は、磁極が第一ステータ30および共通ステータ50に発生する磁極により吸引されて、第一軸C1周りにおけるCCW方向に90°回転する。また、第二ロータ70は、磁極が第二ステータ40および共通ステータ50に発生する磁極により吸引されて、第二軸C2周りにおけるCCW方向に90°回転する。
次いで、図9に示すように、時間t2では、第一コイル37に対する駆動パルスを「Hi」とし、第二コイル47に対する駆動パルスを「Lo」とし、共通コイル57に対する駆動パルスを「Lo」とする。これにより、図10(c)に示すように、第一ロータ60は、磁極が第一ステータ30および共通ステータ50に発生する磁極により吸引されて、第一軸C1周りにおけるCCW方向にさらに90°回転する。また、第二ロータ70は、磁極が第二ステータ40および共通ステータ50に発生する磁極により吸引されて、第二軸C2周りにおけるCCW方向にさらに90°回転する。
次いで、図9に示すように、時間t3では、第一コイル37に対する駆動パルスを「OFF」とし、第二コイル47に対する駆動パルスを「OFF」とし、共通コイル57に対する駆動パルスを「OFF」とする。これにより、図10(d)に示すように、第一ロータ60は、第一ステータ30の保持トルクによって、初期位置から第一軸C1周りに180°回転した位置に保持される。また、第二ロータ70は、第二ステータ40の保持トルクによって、初期位置から第二軸C2周りに180°回転した位置に保持される。以上で、駆動パターンP2が終了する。
このように、駆動パターンP2では、第一ロータ60が第一コイル37と共通コイル57とにより二相励磁されて回転し、第二ロータ70が第二コイル47と共通コイル57とにより二相励磁されて回転するので、単相励磁されて第一ロータ60および第二ロータ70が回転する通常運針時よりも高速に回転できる。
(駆動パターンP3)
図11は、横軸を時間とし、縦軸を駆動パルスとしたときの駆動パターンP3の駆動パルスを示す説明図である。
図12は、駆動パターンP3による第一ロータ60および第二ロータ70の回転を図示したものである。なお、図11と図12との関係は、図7と図8との関係と同一となっており、図12(a)から図12(e)は、それぞれ時間t0から時間t4における状態を図示している。
駆動パターンP3は、第一軸C1周りにおけるCCW方向に第一ロータ60を通常運針時よりも高速に180°回転させるとともに、第二軸C2周りにおけるCW方向に第二ロータ70を通常運針時よりも高速に180°回転させる。
まず、図12(a)に示すように、時間t0の初期状態では、第一ロータ60および第二ロータ70は、それぞれ保持トルクによって初期位置に保持される。
次いで、図11に示すように、時間t1では、第一コイル37に対する駆動パルスを「Hi」とし、第二コイル47に対する駆動パルスを「Hi」とし、共通コイル57に対する駆動パルスを「Hi」とする。これにより、図12(b)に示すように、第一ロータ60は、磁極が第一ステータ30および共通ステータ50に発生する磁極により吸引されて、第一軸C1周りにおけるCCW方向に90°回転する。また、第二ロータ70は、磁極が第二ステータ40および共通ステータ50に発生する磁極により吸引されて、初期位置に保持される。
次いで、図11に示すように、時間t2では、第一コイル37に対する駆動パルスを「Hi」とし、第二コイル47に対する駆動パルスを「Hi」とし、共通コイル57に対する駆動パルスを「Lo」とする。これにより、図12(c)に示すように、第一ロータ60は、磁極が第一ステータ30および共通ステータ50に発生する磁極により吸引されて、第一軸C1周りにおけるCCW方向にさらに90°回転する。また、第二ロータ70は、磁極が第二ステータ40および共通ステータ50に発生する磁極により吸引されて、第二軸C2周りにおけるCW方向に90°回転する。
次いで、図11に示すように、時間t3では、第一コイル37に対する駆動パルスを「OFF」とし、第二コイル47に対する駆動パルスを「Lo」とし、共通コイル57に対する駆動パルスを「Lo」とする。これにより、図12(d)に示すように、第一ロータ60は、第一ステータ30の保持トルクによって、初期位置から第一軸C1周りに180°回転した位置に保持される。また、第二ロータ70は、磁極が第二ステータ40および共通ステータ50に発生する磁極により吸引されて、第二軸C2周りにおけるCW方向にさらに90°回転する。
次いで、図11に示すように、時間t4では、第一コイル37に対する駆動パルスを「OFF」とし、第二コイル47に対する駆動パルスを「OFF」とし、共通コイル57に対する駆動パルスを「OFF」とする。これにより、図12(e)に示すように、第一ロータ60は、第一ステータ30の保持トルクによって、初期位置から第一軸C1周りに180°回転した位置に保持される。また、第二ロータ70は、第二ステータ40の保持トルクによって、初期位置から第二軸C2周りに180°回転した位置に保持される。以上で、駆動パターンP3が終了する。
(駆動パターンP4)
図13は、横軸を時間とし、縦軸を駆動パルスとしたときの駆動パターンP4の駆動パルスを示す説明図である。
図14は、駆動パターンP4による第一ロータ60および第二ロータ70の回転を図示したものである。なお、図13と図14との関係は、図7と図8との関係と同一となっており、図14(a)から図14(e)は、それぞれ時間t0から時間t4における状態を図示している。
駆動パターンP4は、第一軸C1周りにおけるCW方向に第一ロータ60を通常運針時よりも高速に180°回転させる。
まず、図14(a)に示すように、時間t0の初期状態では、第一ロータ60および第二ロータ70は、それぞれ保持トルクによって初期位置に保持される。
次いで、図13に示すように、時間t1では、第一コイル37に対する駆動パルスを「Lo」とし、第二コイル47に対する駆動パルスを「Hi」とし、共通コイル57に対する駆動パルスを「Lo」とする。これにより、図14(b)に示すように、第一ロータ60は、磁極が第一ステータ30および共通ステータ50に発生する磁極により吸引されて、第一軸C1周りにおけるCW方向に90°回転する。また、第二ロータ70は、磁極が第二ステータ40および共通ステータ50に発生する磁極により吸引されて、第二軸C2周りにおけるCW方向に90°回転する。
次いで、図13に示すように、時間t2では、第一コイル37に対する駆動パルスを「Hi」とし、第二コイル47に対する駆動パルスを「Hi」とし、共通コイル57に対する駆動パルスを「Lo」とする。これにより、図14(c)に示すように、第一ロータ60は、磁極が第一ステータ30および共通ステータ50に発生する磁極により吸引されて、第一軸C1周りにおけるCW方向にさらに90°回転する。また、第二ロータ70は、磁極が第二ステータ40および共通ステータ50に発生する磁極により吸引されて、初期位置から第二軸C2周りにおけるCW方向に90°回転した位置に保持される。
次いで、図13に示すように、時間t3では、第一コイル37に対する駆動パルスを「OFF」とし、第二コイル47に対する駆動パルスを「Hi」とし、共通コイル57に対する駆動パルスを「OFF」とする。これにより、図14(d)に示すように、第一ロータ60は、第一ステータ30の保持トルクによって、初期位置から第一軸C1周りに180°回転した位置に保持される。また、第二ロータ70は、磁極が第二ステータ40に発生する磁極により吸引されて、CCW方向に回転する。
次いで、図13に示すように、時間t4では、第一コイル37に対する駆動パルスを「OFF」とし、第二コイル47に対する駆動パルスを「OFF」とし、共通コイル57に対する駆動パルスを「OFF」とする。これにより、図14(e)に示すように、第一ロータ60は、第一ステータ30の保持トルクによって、初期位置から第一軸C1周りに180°回転した位置に保持される。また、第二ロータ70は、第二ステータ40の保持トルクによって、初期位置に保持される。以上で、駆動パターンP4が終了する。
(駆動パターンP5)
図15は、横軸を時間とし、縦軸を駆動パルスとしたときの駆動パターンP5の駆動パルスを示す説明図である。
図16は、駆動パターンP5による第一ロータ60および第二ロータ70の回転を図示したものである。なお、図15と図16との関係は、図7と図8との関係と同一となっており、図16(a)から図16(e)は、それぞれ時間t0から時間t4における状態を図示している。
駆動パターンP5は、第一軸C1周りにおけるCW方向に第一ロータ60を通常運針時よりも高速に180°回転させるとともに、第二軸C2周りにおけるCCW方向に第二ロータ70を通常運針時よりも高速に180°回転させる。
まず、図16(a)に示すように、時間t0の初期状態では、第一ロータ60および第二ロータ70は、それぞれ保持トルクによって初期位置に保持される。
次いで、図15に示すように、時間t1では、第一コイル37に対する駆動パルスを「Lo」とし、第二コイル47に対する駆動パルスを「Lo」とし、共通コイル57に対する駆動パルスを「Hi」とする。これにより、図16(b)に示すように、第一ロータ60は、磁極が第一ステータ30および共通ステータ50に発生する磁極により吸引されて、初期位置に保持される。また、第二ロータ70は、磁極が第二ステータ40および共通ステータ50に発生する磁極により吸引されて、第二軸C2周りにおけるCCW方向に90°回転する。
次いで、図15に示すように、時間t2では、第一コイル37に対する駆動パルスを「Lo」とし、第二コイル47に対する駆動パルスを「Lo」とし、共通コイル57に対する駆動パルスを「Lo」とする。これにより、図16(c)に示すように、第一ロータ60は、磁極が第一ステータ30および共通ステータ50に発生する磁極により吸引されて、第一軸C1周りにおけるCW方向に90°回転する。また、第二ロータ70は、磁極が第二ステータ40および共通ステータ50に発生する磁極により吸引されて、第二軸C2周りにおけるCCW方向にさらに90°回転する。
次いで、図15に示すように、時間t3では、第一コイル37に対する駆動パルスを「Hi」とし、第二コイル47に対する駆動パルスを「OFF」とし、共通コイル57に対する駆動パルスを「Lo」とする。これにより、図16(d)に示すように、第一ロータ60は、磁極が第一ステータ30および共通ステータ50に発生する磁極により吸引されて、第一軸C1周りにおけるCW方向にさらに90°回転する。また、第二ロータ70は、第二ステータ40の保持トルクによって、初期位置から第二軸C2周りに180°回転した位置に保持される。
次いで、図15に示すように、時間t4では、第一コイル37に対する駆動パルスを「OFF」とし、第二コイル47に対する駆動パルスを「OFF」とし、共通コイル57に対する駆動パルスを「OFF」とする。これにより、図16(e)に示すように、第一ロータ60は、第一ステータ30の保持トルクによって、初期位置から第一軸C1周りに180°回転した位置に保持される。また、第二ロータ70は、第二ステータ40の保持トルクによって、初期位置から第二軸C2周りに180°回転した位置に保持される。以上で、駆動パターンP5が終了する。
(駆動パターンP6)
図17は、横軸を時間とし、縦軸を駆動パルスとしたときの駆動パターンP6の駆動パルスを示す説明図である。
図18は、駆動パターンP6による第一ロータ60および第二ロータ70の回転を図示したものである。なお、図17と図18との関係は、図7と図8との関係と同一となっており、図18(a)から図18(d)は、それぞれ時間t0から時間t3における状態を図示している。
駆動パターンP6は、第一軸C1周りにおけるCW方向に第一ロータ60を通常運針時よりも高速に180°回転させるとともに、第二軸C2周りにおけるCW方向に第二ロータ70を通常運針時よりも高速に180°回転させる。
まず、図18(a)に示すように、時間t0の初期状態では、第一ロータ60および第二ロータ70は、それぞれ保持トルクによって初期位置に保持される。
次いで、図17に示すように、時間t1では、第一コイル37に対する駆動パルスを「Lo」とし、第二コイル47に対する駆動パルスを「Hi」とし、共通コイル57に対する駆動パルスを「Lo」とする。これにより、図18(b)に示すように、第一ロータ60は、磁極が第一ステータ30および共通ステータ50に発生する磁極により吸引されて、第一軸C1周りにおけるCW方向に90°回転する。また、第二ロータ70は、磁極が第二ステータ40および共通ステータ50に発生する磁極により吸引されて、第二軸C2周りにおけるCW方向に90°回転する。
次いで、図17に示すように、時間t2では、第一コイル37に対する駆動パルスを「Hi」とし、第二コイル47に対する駆動パルスを「Lo」とし、共通コイル57に対する駆動パルスを「Lo」とする。これにより、図18(c)に示すように、第一ロータ60は、磁極が第一ステータ30および共通ステータ50に発生する磁極により吸引されて、第一軸C1周りにおけるCW方向にさらに90°回転する。また、第二ロータ70は、磁極が第二ステータ40および共通ステータ50に発生する磁極により吸引されて、第二軸C2周りにおけるCW方向にさらに90°回転する。
次いで、図17に示すように、時間t3では、第一コイル37に対する駆動パルスを「OFF」とし、第二コイル47に対する駆動パルスを「OFF」とし、共通コイル57に対する駆動パルスを「OFF」とする。これにより、図18(d)に示すように、第一ロータ60は、第一ステータ30の保持トルクによって、初期位置から第一軸C1周りに180°回転した位置に保持される。また、第二ロータ70は、第二ステータ40の保持トルクによって、初期位置から第二軸C2周りに180°回転した位置に保持される。以上で、駆動パターンP6が終了する。
(駆動パターンP7)
図19は、横軸を時間とし、縦軸を駆動パルスとしたときの駆動パターンP7の駆動パルスを示す説明図である。
図20は、駆動パターンP7による第一ロータ60および第二ロータ70の回転を図示したものである。なお、図19と図20との関係は、図7と図8との関係と同一となっており、図20(a)から図20(e)は、それぞれ時間t0から時間t4における状態を図示している。
駆動パターンP7は、第二軸C2周りにおけるCCW方向に第二ロータ70を通常運針時よりも高速に180°回転させる。
まず、図20(a)に示すように、時間t0の初期状態では、第一ロータ60および第二ロータ70は、それぞれ保持トルクによって初期位置に保持される。
次いで、図19に示すように、時間t1では、第一コイル37に対する駆動パルスを「Lo」とし、第二コイル47に対する駆動パルスを「Lo」とし、共通コイル57に対する駆動パルスを「Hi」とする。これにより、図20(b)に示すように、第一ロータ60は、磁極が第一ステータ30および共通ステータ50に発生する磁極により吸引されて、初期位置に保持される。また、第二ロータ70は、磁極が第二ステータ40および共通ステータ50に発生する磁極により吸引されて、第二軸C2周りにおけるCCW方向に90°回転する。
次いで、図19に示すように、時間t2では、第一コイル37に対する駆動パルスを「Lo」とし、第二コイル47に対する駆動パルスを「Lo」とし、共通コイル57に対する駆動パルスを「Lo」とする。これにより、図20(c)に示すように、第一ロータ60は、磁極が第一ステータ30および共通ステータ50に発生する磁極により吸引されて、第一軸C1周りにCW方向に90°回転する。また、第二ロータ70は、磁極が第二ステータ40および共通ステータ50に発生する磁極により吸引されて、第二軸C2周りにおけるCCW方向にさらに90°回転する。
次いで、図19に示すように、時間t3では、第一コイル37に対する駆動パルスを「Lo」とし、第二コイル47に対する駆動パルスを「OFF」とし、共通コイル57に対する駆動パルスを「OFF」とする。これにより、図20(d)に示すように、第一ロータ60は、磁極が第一ステータ30に発生する磁極により吸引されて、第一軸C1周りにおけるCCW方向に回転する。また、第二ロータ70は、第二ステータ40の保持トルクによって、初期位置から第二軸C2周りに180°回転した位置に保持される。
次いで、図19に示すように、時間t4では、第一コイル37に対する駆動パルスを「OFF」とし、第二コイル47に対する駆動パルスを「OFF」とし、共通コイル57に対する駆動パルスを「OFF」とする。これにより、図20(e)に示すように、第一ロータ60は、第一ステータ30の保持トルクによって、初期位置に保持される。また、第二ロータ70は、第二ステータ40の保持トルクによって初期位置から第二軸C2周りに180°回転した位置に保持される。以上で、駆動パターンP7が終了する。
(駆動パターンP8)
図21は、横軸を時間とし、縦軸を駆動パルスとしたときの駆動パターンP8の駆動パルスを示す説明図である。
図22は、駆動パターンP8による第一ロータ60および第二ロータ70の回転を図示したものである。なお、図21と図22との関係は、図7と図8との関係と同一となっており、図22(a)から図22(e)は、それぞれ時間t0から時間t4における状態を図示している。
駆動パターンP8は、第二軸C2周りにおけるCW方向に第二ロータ70を通常運針時よりも高速に180°回転させる。
まず、図22(a)に示すように、時間t0の初期状態では、第一ロータ60および第二ロータ70は、それぞれ保持トルクによって初期位置に保持される。
次いで、図21に示すように、時間t1では、第一コイル37に対する駆動パルスを「Lo」とし、第二コイル47に対する駆動パルスを「Hi」とし、共通コイル57に対する駆動パルスを「Lo」とする。これにより、図22(b)に示すように、第一ロータ60は、磁極が第一ステータ30および共通ステータ50に発生する磁極により吸引されて、第一軸C1周りにおけるCW方向に90°回転する。また、第二ロータ70は、磁極が第二ステータ40および共通ステータ50に発生する磁極により吸引されて、第二軸C2周りにおけるCW方向に90°回転する。
次いで、図21に示すように、時間t2では、第一コイル37に対する駆動パルスを「Lo」とし、第二コイル47に対する駆動パルスを「Lo」とし、共通コイル57に対する駆動パルスを「Lo」とする。これにより、図22(c)に示すように、第一ロータ60は、磁極が第一ステータ30および共通ステータ50に発生する磁極により吸引されて、初期位置から第一軸C1周りにおけるCW方向に90°回転した位置に保持される。また、第二ロータ70は、磁極が第二ステータ40および共通ステータ50に発生する磁極により吸引されて、第二軸C2周りにおけるCW方向にさらに90°回転する。
次いで、図21に示すように、時間t3では、第一コイル37に対する駆動パルスを「Lo」とし、第二コイル47に対する駆動パルスを「OFF」とし、共通コイル57に対する駆動パルスを「OFF」とする。これにより、図22(d)に示すように、第一ロータ60は、磁極が第一ステータ30に発生する磁極により吸引されて、CCW方向に回転する。また、第二ロータ70は、第二ステータ40の保持トルクによって、初期位置から第二軸C2周りに180°回転した位置に保持される。
次いで、図21に示すように、時間t4では、第一コイル37に対する駆動パルスを「OFF」とし、第二コイル47に対する駆動パルスを「OFF」とし、共通コイル57に対する駆動パルスを「OFF」とする。これにより、図22(e)に示すように、第一ロータ60は、第一ステータ30の保持トルクによって、初期位置に保持される。また、第二ロータ70は、第二ステータ40の保持トルクによって、初期位置から第二軸C2周りに180°回転した位置に保持される。以上で、駆動パターンP8が終了する。
(効果)
本実施形態によれば、第一ロータ60を駆動するために励磁される第一コイル37と、第二ロータ70を駆動するために励磁される第二コイル47と、第一ロータ60および第二ロータ70の少なくともいずれか一方を二相励磁により駆動するための共通コイル57と、を備えているので、三つのコイルにより第一ロータ60および第二ロータ70をそれぞれ独立してCW方向およびCCW方向のいずれかの方向に高速で回転させることができる。しかも、従来技術と比較して少ない個数のコイルで、二相励磁により第一ロータ60および第二ロータ70をそれぞれ独立してCW方向およびCCW方向のいずれかの方向に高速で回転できるので、小型かつ低コストなステップモータ20とすることができる。
また、第一ステータ30と第二ステータ40と共通ステータ50とにより、簡単な構成で二相励磁により第一ロータ60および第二ロータ70をそれぞれ独立してCW方向およびCCW方向のいずれかの方向に高速で回転できるので、小型かつ低コストなステップモータ20とすることができる。
また、第一ステータ30、第二ステータ40および共通ステータ50の各ステータは、それぞれ第一開口部34、第二開口部44、第一共通開口部54aおよび第二共通開口部54bの周囲に異なった磁極を発生させる第一磁気飽和部35、第二磁気飽和部45、第一共通磁気飽和部55aおよび第二共通磁気飽和部55bを備えているので、各コイル37,47,57の通電方向を切り替えることにより磁極を切り替えて、第一ロータ60および第二ロータ70を所定方向に回転させることができる。
また、第一開口部34の周囲には第一ロータ60に対して保持トルクを作用させる第一切欠部36が設けられ、第二開口部44の周囲には、第二ロータ70に対して保持トルクを作用させる第二切欠部46が設けられているので、各コイル37,47,57の非通電状態において第一ロータ60および第二ロータ70の初期位置を決定することができる。
また、第一開口部34の周囲において第一軸C1を挟んで対向するように第一切欠部36を一対設け、第二開口部44の周囲において第二軸C2を挟んで対向するように第二切欠部46を一対設けているので、第一共通開口部54aおよび第二共通開口部54bに第一切欠部36および第二切欠部46を設ける必要がない。したがって、円形状の第一共通開口部54aおよび第二共通開口部54bを有する共通ヨーク51を容易に形成できるので、ステップモータ20のさらなる低コスト化ができる。また、共通ヨーク51の第一共通開口部54aおよび第二共通開口部54bの周辺について、強度の低下を抑制できる。
また、第一ヨーク31、第二ヨーク41および共通コイル57が共通ヨーク51における同一の主面51a側に設けられるとともに、第一コイル37および第二コイル47がそれぞれ共通ヨーク51側に配置されるので、ステップモータ20の厚みを抑制できる。
また、共通コイル57の磁心58における磁路の面積は、第一コイル37の磁心38および第二コイル47の磁心48における磁路の面積の二倍以上の大きさとなっているので、共通コイル57の磁心58が磁気飽和するのを防止できる。
また、本実施形態のステップモータ駆動制御方法によれば、共通コイル57を電気的に開放する開放モードを含むので、第一コイル37および第二コイル47が励磁されているときに、第一コイル37および第二コイル47の磁束により共通コイル57に起電力が発生するのを防止できる。したがって、第一コイル37および第二コイル47が励磁されて第一ロータ60および第二ロータ70が回転しているときに、第一ロータ60および第二ロータ70に対して共通コイル57による電磁ブレーキが作用するのを防止できる。
また、本実施形態の時計用ムーブメント10によれば、従来技術と比較して少ない個数のコイルによって、時針12および分針13をCW方向およびCCW方向にそれぞれ独立して運針できるとともに、二相励磁により高速に運針できる。
また、本実施形態の時計1によれば、従来技術と比較して少ない個数のコイルによって、時針12および分針13をCW方向およびCCW方向にそれぞれ独立して高速に運針できるとともに、小型化ができる。
(実施形態の各変形例)
続いて、実施形態に係るステップモータ20の各変形例について説明する。上述の実施形態に係るステップモータ20では、第一ステータ30の第一切欠部36が第一開口部34の周囲において第一軸C1を挟んで対向するように一対設けられ、第二ステータ40の第二切欠部46が第二開口部44の周囲において第二軸C2を挟んで対向するように一対設けられ、第一共通開口部54aおよび第二共通開口部54bがそれぞれ円形状に形成されていたが、第一切欠部36および第二切欠部46の形成位置については上述の実施形態に限定されない。
図23は、実施形態の第一変形例に係るステップモータ20の分解平面図である。
図23に示すように、第一切欠部36が第一ステータ30の第一開口部34の周囲および共通ステータ50の第一共通開口部54aの周囲において、それぞれ第一軸C1を挟んで対向するように一対ずつ設けられ、第二切欠部46が第二ステータ40の第二開口部44の周囲および共通ステータ50の第二共通開口部54bの周囲において、それぞれ第二軸C2を挟んで対向するように一対ずつ設けられていてもよい。
実施形態の第一変形例によれば、第一開口部34の周囲および第一共通開口部54aの周囲に第一切欠部36をそれぞれ一対ずつ設け、第二開口部44の周囲および第二共通開口部54bの周囲に第二切欠部46をそれぞれ一対ずつ設けているので、第一共通開口部54aおよび第二共通開口部54bにも保持トルク発生部56a,56bを形成でき、高い保持トルクを発生できる。したがって、外乱に強いステップモータ20とすることができる。
図24は、実施形態の第一変形例に係るステップモータ20の分解平面図である。
図24に示すように、第一切欠部36が第一開口部34の周囲および第一共通開口部54aの周囲において、第一軸C1を挟むようにそれぞれ一個ずつ設けられ、第二切欠部46が第二開口部44の周囲および第二共通開口部54bの周囲において、第二軸C2を挟むようにそれぞれ一個ずつ設けられていてもよい。
実施形態の第二変形例によれば、第一開口部34の周囲および第一共通開口部54aの周囲に第一切欠部36をそれぞれ一個ずつ設け、第二開口部44の周囲および第二共通開口部54bの周囲に第二切欠部46をそれぞれ一個ずつ設けているので、第一共通開口部54aおよび第二共通開口部54bにも保持トルク発生部56a,56bを形成できるとともに、第一開口部34、第二開口部44、第一共通開口部54aおよび第二共通開口部54bの周辺について、強度の低下を抑制できる。
なお、本発明は、図面を参照して説明した上述の各実施形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において様々な変形例が考えられる。
第一ステータ30、第二ステータ40、共通ステータ50の配置や形状等は、実施形態に限定されることはなく、種々変更が可能である。
図25は、実施形態の第三変形例に係るステップモータ20を備えた時計用ムーブメント10の説明図である。なお、図25では、時計用ムーブメント10を構成する部品のうち、ステップモータ20のみを図示している。
図25に示すように、実施形態の第三変形例に係るステップモータ20は、共通コイル57における導線59の巻回部分の全長をL1とし、第一コイル37および第二コイル47におけるそれぞれの導線39および導線49の巻回部分の全長をL2としたとき、共通コイル57における導線59の巻回部分の全長L1よりも第一コイル37および第二コイル47における導線39,49の巻回部分の全長L2のほうが長くなっている。これにより、第一コイル37および第二コイル47のターン数を増加させることができるので、少ない消費電力で高い磁力を発生できる。
また、第一コイル37と第二コイル47とは、それぞれ共通コイル57よりも時計用ムーブメント10の中心側に配置されている。これにより、円形状に形成された時計用ムーブメント10の縁部に沿って、効率よくステップモータ20を配置できるので、小型な時計用ムーブメント10とすることができる。
図26は、実施形態の第四変形例に係るステップモータ20を備えた時計用ムーブメント10の説明図である。なお、図26では、図25と同様に、時計用ムーブメント10を構成する部品のうち、ステップモータ20のみを図示している。
図26に示すように、実施形態の第四変形例に係るステップモータ20は、共通コイル57における導線59の巻回部分の全長L1よりも、第一コイル37および第二コイル47における導線39,49の巻回部分の全長L2のほうが長くなっている。
また、第一コイル37と第二コイル47とは、それぞれ時計用ムーブメント10の径方向の外側から内側に向かって、互いに離間距離が大きくなるように配置されるとともに、共通コイル57を挟んで対称に配置されている。これにより、前述の第三変形例と同様に、円形状に形成された時計用ムーブメント10の縁部に沿って、効率よくステップモータ20を配置できるので、小型な時計用ムーブメント10とすることができる。
さらに、本発明の実施形態に係るステップモータ20と、従来の単相ステップモータ20Aとを併用してもよい。
実施形態では、第一ロータ60が分針13を運針し、第二ロータ70が時針12を運針していたが、運針される指針は実施形態に限定されない。したがって、例えば、第一ロータ60および第二ロータ70は、いわゆるレトログラード等の特殊表示に係る指針を運針してもよい。
実施形態では、時計用ムーブメント10に一個のステップモータ20が搭載されていたが、ステップモータ20の搭載個数は一個に限定されない。したがって、ステップモータ20は、時計用ムーブメント10に複数個搭載されてもよい。
実施形態では、実施形態のステップモータ20を適用した時計1として、クォーツ式の腕時計を例に説明をしたが、実施形態のステップモータ20の適用は、クォーツ式の腕時計に限定されない。また、実施形態のステップモータ20の適用は、時計1に限定されることはない。実施形態のステップモータ20は、種々の電子機器に対して効果的に適用できる。
第一ロータ60や第二ロータ70、第一ステータ30、第二ステータ40、共通ステータ50等を形成する材料や製法等は、実施形態に限定されない。したがって、例えば第一ロータ60および第二ロータ70を形成する磁石は、サマリウムやコバルト等を主原料としたいわゆるサマリウムコバルト磁石に限定されることはなく、ネオジム磁石やアルニコ磁石等であってもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。
1・・・時計 10・・・時計用ムーブメント 30・・・第一ステータ 31・・・第一ヨーク 34・・・第一開口部 35・・・第一磁気飽和部 36・・・第一切欠部 37・・・第一コイル 40・・・第二ステータ 41・・・第二ヨーク 44・・・第二開口部 45・・・第二磁気飽和部 46・・・第二切欠部 47・・・第二コイル 50・・・共通ステータ 51・・・共通ヨーク 51a・・・主面 54a・・・第一共通開口部 54b・・・第二共通開口部 55a・・・第一共通磁気飽和部 55b・・・第二共通磁気飽和部 57・・・共通コイル 60・・・第一ロータ 70・・・第二ロータ C1・・・第一軸 C2・・・第二軸

Claims (12)

  1. 第一軸周りに回転自在に設けられた第一ロータを駆動するために励磁される第一コイルと、
    第二軸周りに回転自在に設けられた第二ロータを駆動するために励磁される第二コイルと、
    前記第一コイルおよび前記第二コイルの少なくともいずれか一方とともに励磁され、前記第一ロータおよび前記第二ロータの少なくともいずれか一方を二相励磁により駆動するための共通コイルと、
    を備え
    前記第一コイルと、前記第一コイルが接続され、前記第一ロータが配される第一開口部が形成された第一ヨークと、を有する第一ステータと、
    前記第二コイルと、前記第二コイルが接続され、前記第二ロータが配される第二開口部が形成された第二ヨークと、を有する第二ステータと、
    前記共通コイルと、前記共通コイルが接続され、前記第一ロータが配される第一共通開口部および前記第二ロータが配される第二共通開口部が形成された共通ヨークと、を有する共通ステータと、
    を備え、
    前記第一ヨーク、前記第二ヨークおよび前記共通コイルは、前記共通ヨークの主面側に設けられ、
    前記第一コイルは前記第一ヨークにおける前記共通ヨーク側の主面側に設けられ、
    前記第二コイルは前記第二ヨークにおける前記共通ヨーク側の主面側に設けられていることを特徴とするステップモータ。
  2. 請求項に記載のステップモータであって、
    前記第一ステータは、前記第一開口部の周囲に設けられ、前記第一コイルの励磁によって前記第一開口部周りに異なった磁極を発生させる第一磁気飽和部を備え、
    前記第二ステータは、前記第二開口部の周囲に設けられ、前記第二コイルの励磁によって前記第二開口部周りに異なった磁極を発生させる第二磁気飽和部を備え、
    前記共通ステータは、
    前記第一共通開口部の周囲に設けられ、前記共通コイルの励磁によって前記第一共通開口部周りに異なった磁極を発生させる第一共通磁気飽和部と、
    前記第二共通開口部の周囲に設けられ、前記共通コイルの励磁によって前記第二共通開口部周りに異なった磁極を発生させる第二共通磁気飽和部と、
    を備え、
    前記第一開口部および前記第一共通開口部の少なくともいずれか一方の周囲には、前記第一ロータに対して保持トルクを作用させる第一切欠部が設けられ、前記第二開口部および前記第二共通開口部の少なくともいずれか一方の周囲には、前記第二ロータに対して保持トルクを作用させる第二切欠部が設けられていることを特徴とするステップモータ。
  3. 請求項に記載のステップモータであって、
    前記第一切欠部は、前記第一開口部の周囲において前記第一軸を挟んで対向するように一対設けられ、
    前記第二切欠部は、前記第二開口部の周囲において前記第二軸を挟んで対向するように一対設けられ、
    前記第一共通開口部および前記第二共通開口部は、それぞれ円形状に形成されていることを特徴とするステップモータ。
  4. 請求項に記載のステップモータであって、
    前記第一切欠部は、前記第一開口部の周囲および前記第一共通開口部の周囲において、それぞれ前記第一軸を挟んで対向するように一対ずつ設けられ、
    前記第二切欠部は、前記第二開口部の周囲および前記第二共通開口部の周囲において、それぞれ前記第二軸を挟んで対向するように一対ずつ設けられていることを特徴とするステップモータ。
  5. 請求項に記載のステップモータであって、
    前記第一切欠部は、前記第一開口部の周囲および前記第一共通開口部の周囲において、前記第一軸を挟むようにそれぞれ一個ずつ設けられ、
    前記第二切欠部は、前記第二開口部の周囲および前記第二共通開口部の周囲において、前記第二軸を挟むようにそれぞれ一個ずつ設けられていることを特徴とするステップモータ。
  6. 請求項1からのいずれか1項に記載のステップモータであって、
    前記第一コイルおよび前記第二コイルの導線巻回部分の全長は、前記共通コイルの導線巻回部分の全長よりも長いことを特徴とするステップモータ。
  7. 請求項1からのいずれか1項に記載のステップモータであって、
    前記共通コイルの磁心における磁路の面積は、前記第一コイルの磁心および前記第二コイルの磁心における磁路の面積の二倍以上の大きさとなっていることを特徴とするステップモータ。
  8. 請求項1からのいずれか1項に記載のステップモータを駆動するためのステップモータ駆動制御方法であって、
    前記第一コイルおよび前記第二コイルの少なくともいずれか一方が励磁されているとき、前記共通コイルを電気的に開放する開放モードを含むことを特徴とするステップモータ駆動制御方法。
  9. 請求項1からのいずれか1項に記載のステップモータを備えたことを特徴とする時計用ムーブメント。
  10. 請求項に記載の時計用ムーブメントであって、
    前記第一コイルと前記第二コイルとは、それぞれ前記共通コイルよりも前記時計用ムーブメントの中心側に配置されていることを特徴とする時計用ムーブメント。
  11. 請求項に記載の時計用ムーブメントであって、
    前記第一コイルと前記第二コイルとは、それぞれ前記時計用ムーブメントの径方向の外側から内側に向かって、互いに離間距離が大きくなるように配置されるとともに、前記共通コイルを挟んで対称に配置されていることを特徴とする時計用ムーブメント。
  12. 請求項から11のいずれか1項に記載の時計用ムーブメントを備えたことを特徴とする時計。
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