JP2015059797A - 時計及びステッピングモータ - Google Patents

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博幸 細渕
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【課題】簡易な構成により、衝撃時におけるロータとステータと間の保持トルクを高めて、衝撃による影響を受け難くすることのできる時計及びステッピングモータを提供する。【解決手段】貫通孔41を有するロータ4と、ロータ4の貫通孔41に挿通されるロータ回転軸6と、ロータ回転軸6とロータ4の貫通孔41の内側面との間に設けられた保持部材7と、を備えるステッピングモータ1と、ステッピングモータ1が収容される時計ケース110と、時計ケース110の両端部に対峙して設けられる時計バンド116と、を備えている。【選択図】図4

Description

本発明は、時計及びステッピングモータに関するものである。
従来、各種の動力源として、ロータとステータとコイルとを備えるステッピングモータが用いられている。
ステッピングモータは、コイルに電圧を印加することで、所定のステップ角ずつロータを回転させることができる。このため、例えば時計の指針(秒針、分針、時針)のように、正確に所定量ずつ動作させることが要求される場合に広く用いられている(例えば、特許文献1参照)。
時計の指針をステッピングモータを用いて動作させる場合、指針は、ロータの磁石とステータとの間に働く保持力によってその位置が保持されて文字板上の時刻表示等を指し示している。
しかし、落下等により時計に強い衝撃が加わった場合には、指針には衝撃が加えられたのと同じ方向の回転モーメントが発生する。そして、この回転モーメントがロータの磁石とステータとの間に働く保持力を超えた場合、当該回転モーメントにより輪列機構を構成する歯車が強制的に回転させられて、指針は本来有るべき指針位置を逸脱し、時刻狂いを起こしてしまう。
この点、特許文献1に記載には、時計が衝撃を受けた際の指針の位置ずれを防止する構成として、コイル、ステータ、ロータからなるステッピングモータとステッピングモータによって駆動される指針とを一体化した輪列とを有する時計において、ロータから輪列への回転伝達手段として、送り歯と、送り歯を挟む凹部と、円弧とを有するカムを備える構成が記載されている。
このように、ロータから指針を保持する時計輪列への駆動手段の主動側部材にカムを使用した場合には、指針に回転モーメントが生じた場合にも時計輪列を構成する歯車の歯がカムに突き当たって歯車の回転を止めることにより、指針の位置ずれ(暴走)を抑制することができる。
特開平6−258459号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているように、指針の位置ずれ防止のためにカム等を備えると、部品点数が増加して構成が複雑化するとともに、装置全体が大型化してしまう。
また、部品点数が増えると組み立て工数も増え、製造コストが上昇してしまうとの問題もある。
本発明は以上のような事情に鑑みてなされたものであり、簡易な構成により、衝撃時におけるロータとステータと間の保持トルクを高めて、衝撃による影響を受け難くすることのできる時計及びステッピングモータを提供することを目的とするものである。
前記課題を解決するために、本発明に係る時計は、
貫通孔を有するロータと、前記ロータの前記貫通孔に挿通されるロータ回転軸と、前記ロータ回転軸と前記ロータの貫通孔の内側面との間に設けられた保持部材と、を備えるステッピングモータと、
前記ステッピングモータが収容される時計ケースと、
前記時計ケースの両端部に対峙して設けられる時計バンドと、
を備えることを特徴としている。
また、本発明に係るステッピングモータは、
貫通孔を有するロータと、
前記ロータの前記貫通孔に挿通されるロータ回転軸と、
前記ロータ回転軸と前記ロータの貫通孔の内側面との間に設けられた保持部材と、
前記ロータを収容するロータ収容孔及び前記ロータの安定静止位置を決める複数の位置決め部を有するステータと、
前記ステータと磁気的に接続されたコイルコアにコイルを巻回して構成されたコイルブロックと、
を備えることを特徴としている。
本発明によれば、簡易な構成により、衝撃時におけるロータとステータと間の保持トルクを高めて、衝撃による影響を受け難くすることができるという効果を奏する。
本実施形態におけるステッピングモータの正面図である。 図1のステッピングモータに輪列機構を介して指針が取り付けられた状態を示す平面図である。 図2におけるIII-III線に沿う断面図である。 図3におけるステッピングモータ及びその周辺を拡大した要部断面図であり、衝撃が加わっていない状態を示した図である。 図3におけるステッピングモータ及びその周辺を拡大した要部断面図であり、衝撃が加わった状態を示した図である。 図5に示す衝撃が加わった状態のステッピングモータの平面図である。 本実施形態におけるステッピングモータを組み込んだ場合のステッピングモータの配置例を示す腕時計の正面図である。
以下、図1から図7を参照しつつ、本発明に係るステッピングモータ及びこれを備える時計の一実施形態について説明する。なお、本実施形態では、ステッピングモータを腕に装着するタイプの時計(以下「腕時計」という。)に設ける場合を例として説明する。
図1は、本実施形態におけるステッピングモータの平面図であり、図2は、ステッピングモータに輪列機構を構成する歯車等を介して指針が取り付けられた状態を示す平面図であり、図3は、図2におけるIII-III線に沿う断面図である。
本実施形態のステッピングモータ1は、図2に示すように、例えば腕時計100(図7参照)の指針101(例えば、秒針、分針、時針)を動作させる運針機構や日付機構等を駆動させるために適用される小型のモータである。
図1に示すように、ステッピングモータ1は、ステータ(Stator;固定子)2と、ステータ2と磁気的に接続されたコイルブロック3と、ロータ(Rotor;回転子)4と、ロータ回転軸6と、保持部材7と、を備えている。
本実施形態において、ステータ2は、例えばパーマロイ等の磁性材料によって形成されており、ほぼ円形の孔部であってロータ4が収容されるロータ収容孔21を有している。
ステータ2の外側面であってロータ収容孔21を挟んでほぼ対向する位置には、2つの切り欠き部(外側ノッチ)22が形成されている。なお、切り欠き部22の形状、大きさ、配置等は図示例に限定されない。
各切り欠き部22とロータ収容孔21との間の領域は、ステータ2の幅が狭くなっており、他の部分と比較して磁気飽和が起き易い可飽和部23となっている。
可飽和部23は、ロータ4の磁束によっては磁気飽和しないが、後述するコイル32が励磁されたときに磁気飽和して磁気抵抗が大きくなるように構成されている。
また、ロータ収容孔21の内側面には、ほぼ対向する位置に2つの切り欠き部(内側ノッチ)24が形成されている。なお、切り欠き部24の形状、大きさ、配置等は図示例に限定されない。
切り欠き部24は、ロータ4が安定して停止する位置(安定静止位置)を決めるための位置決め部を構成するものである。ロータ4は、より近くにある金属に吸着しようとする特性を有するため、ステッピングモータ1は、後述するロータ4の2つの極が切り欠き部24の設けられていない部分と対向している状態、すなわち、2つの切り欠き部24とロータ4の分極位置とが対向している状態において最も保持トルクが大きくなる。このため、後述するコイル32に駆動パルスが印加されていない非通電状態では、ロータ4は、図1に示すように、切り欠き部24とロータ4の分極位置とが対向している位置で磁気的に安定して停止する。
コイルブロック3は、例えばパーマロイやフェライト等の高透磁率材料によって形成されたコイルコア31と、このコイルコア31に導線を巻回して形成されたコイル32と、を備えている。
コイルコア31の両端部は、それぞれステータ2の両端部と磁気的に接続されている。具体的には、本実施形態では、コイルコア31の端部とステータ2の端部とが、図示しないビスにより連結されている。なお、図7に示すように、ステッピングモータ1を時計ケース110の内部等に実装する場合には、ステッピングモータ1は、時計ケース110内に設けられた地板111(図3等参照)や図示しない基板上等にビス112(図7参照)によって固定される。この場合、ステッピングモータ1を地板111等に固定するためのビス112によってコイルコア31とステータ2とを連結させるようにしてもよい。
コイルコア31とステータ2とのいずれか一方の連結部分(本実施形態では、図1において左側の連結部分)には、基板5が重畳されている。
基板5の上には、第1のコイル端子51及び第2のコイル端子52が実装されている。第1のコイル端子51及び第2のコイル端子52には、コイル32の導線端部33が接続されている。コイル32は、この第1のコイル端子51及び第2のコイル端子52を介して図示しない駆動パルス供給回路と接続されており、駆動パルス供給回路によりコイル32に駆動パルスが印加されるとコイル32に磁束が生じる。コイル32から生じた磁束はコイルコア31からステータ2へと流れる。これにより、ロータ収容孔21周囲の磁極が適宜切り替えられ、ロータ4が所定のステップ角(例えば180度)ずつ回転するようになっている。
ロータ4は、径方向に2極(S極及びN極)に着磁された磁石である。
図1に示すように、本実施形態では、ロータ4は円盤の中心に貫通孔41(図4等参照)を有するドーナツ状に形成されている。
ロータ4を構成する磁石としては、例えば希土類磁石等(例えば、サマリウムコバルト磁石等)の永久磁石が好適に用いられるが、ロータ4を構成する磁石の種類はこれに限定されない。
ロータ4の貫通孔41には、ロータ回転軸6が挿通されている。
ロータ4は、ステータ2のロータ収容孔21に収容され、ロータ回転軸6を回転中心として回転可能に配置されている。なお、本実施形態において、ロータ4は、コイル32に駆動パルスが印加されることにより、ロータ収容孔21内において所定のステップ角で回転可能となっている。
図1から図3に示すように、ロータ回転軸6にはロータかな61が設けられている。ロータかな61には、例えば時計の指針101を運針させるための輪列機構を構成する歯車102(図2等参照)等が連結されており、ロータ4が回転することにより、ロータかな61と噛み合っている歯車102等が回転するようになっている。つまり、ロータ回転軸6は指針101と連動している。指針101の中でも秒針と比べて時針や分針は重いので、衝撃の影響を受けやすい。従って、保持部材7が周囲に設けられたロータ回転軸6と連動している指針101は、特に時針又は分針であることが望ましい。
図4及び図5は、図3におけるロータ4及びその周辺部分を拡大した要部断面図である。また、図6は、図5の状態となったステッピングモータ1の平面図である。
図4及び図5に示すように、ロータ回転軸6とロータ4の貫通孔41の内側面との間には、保持部材7が設けられている。
保持部材7は、例えばシリコーンゴムやウレタンゴム等、衝撃を受けた際に容易に弾性変形しうる材料で形成されたリング状の部材である。なお、保持部材7を形成する材料は、弾性変形可能であるとともに、もとの形状に復帰することのできる材料であればよく、ここに例示したものに限定されない。
保持部材7は、ステッピングモータ1に衝撃が加わった際に、図5及び図6に示すように、衝撃の加えられた方向に押し潰されるように変形する。これにより、ロータ4が衝撃の加えられた方向に水平移動する。すなわち、保持部材7が押し潰されて弾性変形すると、保持部材7が変形した分だけ図5及び図6に示す矢印の方向にロータ4の中心がロータ回転軸6からずれて、ロータ4がステータ2に接近する。
保持部材7の径方向の厚み(図4において「a」と示す)は特に限定されないが、ステッピングモータ1が衝撃を受けて保持部材7が変形しロータ4の位置がずれた際に、ロータ4がロータ収容孔21の内側面にぶつからない程度の厚みとなっている。例えば、衝撃を受けていない通常の状態において、ロータ4の外側面とロータ収容孔21の内側面との間の距離(図4において「b」と示す)が0.3mm程度である場合には、保持部材7の厚みは0.2mm程度、ロータ4の外側面とロータ収容孔21の内側面との間の距離が0.4mm程度である場合には、保持部材7の厚みは0.3mm程度であることが好ましい。
このように保持部材7の径方向の厚みaをロータ4の外側面とロータ収容孔21の内側面との間の距離bよりも小さくすることにより、衝撃を受けて保持部材7が変形した際にもロータ4がロータ収容孔21の内側面にぶつかるのを避けることができ、ロータ4の破損等を回避できる。
ステッピングモータ1を、時計(例えば図7の腕時計100)の指針101の駆動源として用いる場合には、図2及び図3に示すように、複数の歯車102を備える輪列機構を介してステッピングモータ1の駆動力が指針101に伝えられるようになっている。
例えば、図2及び図3では、ステッピングモータ1と指針101との間に、第1の歯車102a及び第2の歯車102bが配置されている場合を例示している。この場合、ステッピングモータ1のロータかな61に第1の歯車102aの歯が噛み合い、この第1の歯車102aのかな103に第2の歯車102bの歯が噛み合っており、ステッピングモータ1のロータ4が回転すると、第1の歯車102a及び第2の歯車102bが順次回転し、第2の歯車102bの回転軸104に軸支された指針101を回転させる。
このような構成において、指針101は、ロータ4とステータ2との間に働く保持力によってその位置が保持されており、正しい時刻を指し示す位置(これを以下「指針位置」という。)に静止している。
しかし、例えば、腕時計100が、図2において白抜矢印で示す方向に落下し、当該矢印方向に衝撃が加わった場合、指針101には図2において実線矢印で示す向き(すなわち、落下により衝撃が加えられるのと同じ方向)の回転モーメントが発生する。
この回転モーメントがロータ4とステータ2との間に働く保持力を超えた場合、当該回転モーメントにより輪列機構を構成する歯車102が強制的に回転させられて、指針101は本来有るべき指針位置を逸脱し、図2における破線矢印の方向に回転して、時刻狂いを起こしてしまう。
この点、本実施形態では、上述のように、ロータ4の内側とロータ回転軸6との間に保持部材7を設けている(図4参照)。
これにより、腕時計100が図2における白抜矢印の方向に落下し当該矢印の方向に衝撃が加わった場合に、当該衝撃の瞬間に保持部材7が伸縮することによってロータ4がその自重により腕時計100の落下方向(白抜矢印の方向)と同じ方向にシフトし、ロータ4とステータ2との距離が接近した状態となる(図5及び図6参照)。この結果、ロータ4とステータ2との間に働く吸着力が強まる。
なお、ロータ4とステータ2との間に働く吸着力は、ロータ4とステータ2との間の距離の二乗に反比例して強まる。このように、ロータ4とステータ2との間に働く吸着力が強まることで、落下時の衝撃に起因して指針101に図2における実線矢印の方向に回転モーメントが生じた場合でもこの回転モーメントをロータ4とステータ2との間の保持力によって受け止めることができ、指針101の位置ずれを防止し、指針101を本来あるべき指針位置に保持することができる。
図7は、本実施形態におけるステッピングモータ1を腕時計100の時計ケース110内に収容した状態を示す平面図である。
本実施形態に係る腕時計100は、例えば、指針101(例えば、秒針、分針、時針、図2参照)を回転させて時刻を表示するアナログ方式の時計である。なお、図7では、指針101等について図示を省略している。
図7に示すように、本実施形態における腕時計100は、金属材料等で形成された時計ケース110を備えている。
図7において、時計ケース110の両端部(図7においてY軸方向の両端部、時計における6時方向及び12時方向の端部)には、バンド取付部115が対峙して設けられており、このバンド取付部115には、それぞれ時計バンド116が時計ケース110を挟んで対峙するように取り付けられている。
時計ケース110の内部には、ステッピングモータ1やこれに接続された輪列機構等を備える時計モジュール(図示せず)及び時計モジュールにより回転駆動する指針101等が収容されている。また、時計モジュールの上には、文字板及び透明なガラス等で形成された風防部材等が配置されている。なお、図7では、ステッピングモータ1の配置を示すために、文字板や風防部材等の図示を省略している。
図7では、時計ケース110内に3つのステッピングモータ1が収容されている場合を例示している。なお、1つの時計ケース110内に収容されるステッピングモータ1の数は3つに限定されず、これよりも少なくてもよいし、4つ以上でもよい。
上述のように、ロータ4とステータ2との間に働く吸着力は、ロータ4とステータ2との間の距離が近接しているほど強くなる。このため、ロータ収容孔21に設けられている2つの切り欠き部24を結ぶ線の延在方向であるy軸方向(図2及び図7参照)と直交するx軸方向(図2及び図7参照)にロータ4がシフトした場合においてロータ4とステータ2との間に働く吸着力がもっとも強くなる。
また、腕時計100には、図7におけるY軸方向(6時-12時方向)に時計バンド116が取り付けられている。このため、腕時計100がY軸方向(時計の6時-12時方向、時計バンド116の延在方向)に落下しても時計バンド116が緩衝材の役割を果たして落下時の衝撃を吸収し、落下の衝撃に起因する指針101の位置ずれを生じにくい。これに対して、腕時計100がY軸方向(時計の6時-12時方向、時計バンド116の延在方向)に直交する方向(すなわち、図7におけるX軸方向、時計の3時-9時方向)に落下した場合には、腕時計100が時計ケース110の側面から落下して強い衝撃が加わるため、落下の衝撃に起因する指針101の位置ずれを生じやすい。
このため、時計ケース110内にステッピングモータ1を実装する場合には、ロータ4の位置決め部である切り欠き部24を結ぶ線(図2及び図7におけるステッピングモータ1のy軸)が時計バンド116の延在方向(時計の6時-12時方向、図7において時計ケース110のY軸方向)と一致する向きでステッピングモータ1を時計ケース110内に配置することが好ましい。
すなわち、図7に示すように、落下時に強い衝撃を受けやすい方向(すなわち、時計バンド116の延在方向(Y軸方向)に直交するX軸方向(3時-9時方向)と、ステッピングモータ1のx軸方向とが一致するようにしてステッピングモータ1を時計ケース110内に配置する。
次に、本実施形態におけるステッピングモータ1及びこれを備える腕時計100の作用について説明する。
ステッピングモータ1を時計(例えば図7の腕時計100)の指針101を回転させるために用いる場合には、ステッピングモータ1のロータ回転軸6と指針101との間に輪列機構を構成する歯車102を配置してロータ4の回転力が指針101に伝達されるように構成する。
また、ステッピングモータ1を時計ケース110内に収容する際には、図7に示すように、ロータ4の切り欠き部24を結ぶ線(図2及び図7におけるステッピングモータ1のy軸)が時計バンド116の延在方向(時計の6時-12時方向、図7における時計ケース110のY軸方向)と一致する向きでステッピングモータ1を時計ケース110内に配置する。
ステッピングモータ1が搭載された腕時計100が、時計における3時-9時方向(すなわち、時計バンド116の延在方向(図7におけるY軸方向)に直交する方向(図7におけるX軸方向))に落下し、ステッピングモータ1及びこれによって駆動する指針101に図2において白抜矢印で示す方向に落下し、当該矢印方向に衝撃が加わった場合、指針101には、図2において実線矢印で示す向き(すなわち、落下により衝撃が加えられるのと同じ方向)の回転モーメントが発生する。
このように、腕時計100に衝撃が加わった場合、当該衝撃の瞬間に保持部材7が伸縮することによってロータ4がその自重により腕時計100の落下方向(白抜矢印の方向)と同じ方向にシフトし、ロータ4とステータ2との距離が接近した状態となる(図5及び図6参照)。これにより、ロータ4とステータ2との間に働く吸着力が強まり、落下時の衝撃に起因して指針101に図2における実線矢印の方向に回転モーメントが生じた場合でもこの回転モーメントをロータ4とステータ2との間の保持力によって受け止めることができる。この結果、指針101は本来あるべき指針位置に保持される。
弾性変形した保持部材7は、その後元の形状に復帰し、これによりロータ4も元の位置(すなわち、ロータ4の中心がロータ回転軸6の軸中心とほぼ一致する位置)に復帰する。
以上のように、本実施形態では、ロータ回転軸6とロータ4の貫通孔41の内側面との間に保持部材7を設けている。このため、腕時計100に衝撃が加わった場合、当該衝撃の瞬間に保持部材7が伸縮することでロータ4がシフトしてロータ4とステータ2との距離が接近した状態となる(図5及び図6参照)。これにより、衝撃が加わった瞬間において、ロータ4とステータ2との間に働く吸着力を強めることができ、保持部材7を設けるという簡易な構成により、衝撃時におけるロータ4とステータ2と間の保持トルクを高めて、衝撃による影響を受け難くすることができる。
また、上記構成を有するステッピングモータ1を時計ケース110に収容した時計(腕時計100)の場合、落下時の衝撃に起因して指針101に回転モーメントが生じた場合でもこの回転モーメントをロータ4とステータ2との間の保持力によって受け止めることができる。このため、指針101が本来あるべき指針位置に保持されて、時刻狂いを回避することができる。
また、腕時計100が時計バンド116の設けられている側(時計における6時側又は12時側)から落下した場合には時計バンド116が衝撃を吸収し、指針101の位置ずれ等を生じにくい。これに対して、腕時計100が時計バンド116の設けられていない側(時計における3時側又は9時側)から落下した場合には、時計ケース110に加えられる衝撃が特に大きくなり、指針101に大きな回転モーメントが発生する。
この点、本実施形態では、ステッピングモータ1の位置決め部である切り欠き部24がロータ4を挟んで対称位置に配置されている場合に、切り欠き部24を結ぶ線(ステッピングモータ1のy軸方向)が、時計ケース110のY軸方向(すなわち、時計バンド116の延在方向)と一致する向きでステッピングモータを時計ケース110内に配置している。このため、時計バンド116の設けられていない側から落下した際に、ロータ4とステータ2との距離が最も接近した状態となる(図5及び図6参照)。これにより、指針101に大きな回転モーメントが生じた場合でもロータ4とステータ2との間の強い保持力によって受け止めることができ、指針101を本来あるべき指針位置に保持することができる。
なお、以上本発明の実施形態について説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で、種々変形が可能であることは言うまでもない。
例えば、本実施形態では、実施形態では、時計が、指針を回転させて時刻を表示するアナログ方式の腕時計100である場合を例示したが、時計は、アナログ方式のものに限定されない。
例えば、デジタル方式及びアナログ方式の両方を備える時計であってもよい。
また、ステッピングモータ1によって動作させる針は指針に限定されず、例えば、日付等を表示させる各種の機能針等であってもよい。ステッピングモータ1が機能針を動作させる場合には、時計は、時刻やカレンダ情報等の各種情報を表示させる表示部(例えば液晶表示部)を備えるデジタル方式の時計でもよい。
また、腕時計でなく、懐中時計や、キーホルダ等で鞄等に着脱可能に構成された時計等でもよい。
また、本実施形態ではステッピングモータ1が時計(腕時計100)に適用された場合を例示したが、ステッピングモータ1は時計に適用される場合に限定されない。
例えば、歩数計や心拍数計、高度計、気圧計等が指針や各種の機能針を備える場合に、当該指針や機能針を動作させるための動力源として本実施形態のステッピングモータ1を適用してもよい。
以上本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
貫通孔を有するロータと、前記ロータの前記貫通孔に挿通されるロータ回転軸と、前記ロータ回転軸と前記ロータの貫通孔の内側面との間に設けられた保持部材と、を備えるステッピングモータと、
前記ステッピングモータが収容される時計ケースと、
前記時計ケースの両端部に対峙して設けられる時計バンドと、
を備えることを特徴とする時計。
<請求項2>
前記ステッピングモータは、
前記ロータを収容するロータ収容孔と、前記ロータを挟んで対称位置に配置され前記ロータの安定静止位置を決める複数の位置決め部と、を有するステータと、
前記ステータと磁気的に接続されたコイルコアにコイルを巻回して構成されたコイルブロックと、
を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の時計。
<請求項3>
前記ステッピングモータは、前記位置決め部を結ぶ線が前記時計バンドの延在方向と一致する向きで前記時計ケース内に配置されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の時計。
<請求項4>
指針を更に備え、
前記ロータ回転軸は前記指針と連動しており、
前記指針は、時針又は分針であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の時計。
<請求項5>
貫通孔を有するロータと、
前記ロータの前記貫通孔に挿通されるロータ回転軸と、
前記ロータ回転軸と前記ロータの貫通孔の内側面との間に設けられた保持部材と、
前記ロータを収容するロータ収容孔及び前記ロータの安定静止位置を決める複数の位置決め部を有するステータと、
前記ステータと磁気的に接続されたコイルコアにコイルを巻回して構成されたコイルブロックと、
を備えることを特徴とするステッピングモータ。
1 ステッピングモータ
2 ステータ
3 コイルブロック
4 ロータ
6 ロータ回転軸
7 保持部材
21 ロータ収容孔
24 切り欠き部(位置決め部)
100 腕時計
101 指針
110 時計ケース
116 時計バンド

Claims (5)

  1. 貫通孔を有するロータと、前記ロータの前記貫通孔に挿通されるロータ回転軸と、前記ロータ回転軸と前記ロータの貫通孔の内側面との間に設けられた保持部材と、を備えるステッピングモータと、
    前記ステッピングモータが収容される時計ケースと、
    前記時計ケースの両端部に対峙して設けられる時計バンドと、
    を備えることを特徴とする時計。
  2. 前記ステッピングモータは、
    前記ロータを収容するロータ収容孔と、前記ロータを挟んで対称位置に配置され前記ロータの安定静止位置を決める複数の位置決め部と、を有するステータと、
    前記ステータと磁気的に接続されたコイルコアにコイルを巻回して構成されたコイルブロックと、
    を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の時計。
  3. 前記ステッピングモータは、前記位置決め部を結ぶ線が前記時計バンドの延在方向と一致する向きで前記時計ケース内に配置されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の時計。
  4. 指針を更に備え、
    前記ロータ回転軸は前記指針と連動しており、
    前記指針は、時針又は分針であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の時計。
  5. 貫通孔を有するロータと、
    前記ロータの前記貫通孔に挿通されるロータ回転軸と、
    前記ロータ回転軸と前記ロータの貫通孔の内側面との間に設けられた保持部材と、
    前記ロータを収容するロータ収容孔及び前記ロータの安定静止位置を決める複数の位置決め部を有するステータと、
    前記ステータと磁気的に接続されたコイルコアにコイルを巻回して構成されたコイルブロックと、
    を備えることを特徴とするステッピングモータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018057076A (ja) * 2016-09-26 2018-04-05 カシオ計算機株式会社 ステッピングモータ、回転検出装置、および電子時計

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