JP6310298B2 - 再剥離性シートの製造方法及び再剥離性シート - Google Patents

再剥離性シートの製造方法及び再剥離性シート Download PDF

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Description

本発明は、再剥離性シートの製造方法及び再剥離性シートに関する。
基材の表面に再剥離性を有する感圧接着剤層を形成し、この接着剤層を介して基材同士を圧着させ、接着させた再剥離性シートは、種々の用途で使用され、広く社会に普及している。
このような再剥離性シートの代表的なものとしては、感圧圧着ハガキが例示でき、親展性を有するハガキシステムで汎用されている。
親展性を有するハガキシステムは、例えば、個人的用件、プリント情報、印刷情報等の各種情報が記載されたハガキを折り畳み、切り重ね、あるいは別体同士を重ね合わせる等、各種の重ね合わせ態様で剥離可能に接着し、各種情報を隠蔽した後、郵送し、受取人が重ね合わせ面を再剥離して、隠蔽情報を読み取るものである。このような親展性を有するハガキシステムは、その利便性から、必要不可欠なものとなっている。その他にも、ダイレクトメールとして製品情報等の通知を安価に行えるなど、広く利用されている。
再剥離性シートの形態の1つとして、基材の表面における第1の重ね合わせ面同士、及び、前記基材の裏面における第2の重ね合わせ面同士が、折部を介してZ折りに折り畳まれて再剥離可能に接着されたものが存在する。
図4は、このような再剥離性シートの一例を示す図である。図1は、図4の再剥離性シートの表面展開図である。図4において、再剥離性シート(三つ折りハガキ)1は、領域A、領域B及び領域Cを備えている。そして、再剥離性シート1はZ折りに折り畳まれている。図4の再剥離性シートでは、図1における領域Bの表面と領域Cの表面が第1の重ね合わせ面を形成し、領域Aの裏面と領域Bの裏面が第2の重ね合わせ面を形成している。第1の重ね合わせ面同士及び第2の重ね合わせ面同士は、再剥離可能に接着される。
従来の再剥離性シートとしては、例えば、基紙の少なくとも片面に、通常の状態では接着せずに所定の条件が付与されると剥離可能に疑似接着する疑似接着剤層を有し、当該疑似接着剤層面に文字・図形を印字・印刷して使用するいわゆる先糊方式の疑似接着用紙であって、前記擬似接着剤層中にマイクロトラック測定における平均粒子径が5〜40μmの生澱粉を5〜40重量%含み、かつ、その擬似接着剤層面の光学式接触式平滑計により測定された平滑度が10〜60%であることを特徴とする先糊方式の擬似接着用紙が知られている(特許文献1参照)。
特開2005−350782号公報
特許文献1の再剥離性シートは、いわゆる先糊方式と呼ばれるものであり、接着剤層の上に印刷層が存在する。このため、印刷イメージの面積等により、接着剤層の接着力が変動する場合がある。その結果、例えば、上述したZ折りされるタイプの再剥離性シート1の第1の重ね合わせ面同士及び第2の重ね合わせ面同士が、特許文献1に記載された方法により再剥離可能に接着された場合、第1の重ね合わせ面同士の接着力と第2の重ね合わせ面同士の接着力に差が生じる場合がある。
第1の重ね合わせ面同士の接着力と第2の重ね合わせ面同士の接着力に大きな差が生じた場合、一方の接着面は再剥離可能であっても、他方の接着面が再剥離できなくなってしまう等の問題が生じる場合がある。
このような問題を解決するために、印刷や印字済みの基材上に接着剤層を設けることが考えられる。このような方法(以下、「後糊方式」という場合がある。)によれば、最表面が接着剤層であることから、上述した再剥離性シート1の第1の重ね合わせ面同士及び第2の重ね合わせ面同士が再剥離可能に接着された場合であっても、印刷イメージの面積等により接着力差が生じることはないと考えられる。
しかしながら、発明者らは、上述した再剥離性シート1の第1の重ね合わせ面同士及び第2の重ね合わせ面同士を、後糊方式により再剥離可能に接着した場合においても、第1の重ね合わせ面同士の接着力と第2の重ね合わせ面同士の接着力に差が生じる場合があることを見出した。
そこで、本発明は、基材の表面における第1の重ね合わせ面同士、及び、前記基材の裏面における第2の重ね合わせ面同士が、折部を介してZ折りに折り畳まれて再剥離可能に接着された再剥離性シートであって、第1の重ね合わせ面同士の接着力と第2の重ね合わせ面同士の接着力の差が抑制された再剥離性シートの製造方法及びこのような再剥離性シートを提供することを目的とする。
本発明は、基材の表面における第1の重ね合わせ面同士、及び、前記基材の裏面における第2の重ね合わせ面同士が、折部を介してZ折りに折り畳まれて再剥離可能に接着された再剥離性シートの製造方法であって、前記基材の前記第1の重ね合わせ面上又は/及び前記第2の重ね合わせ面上に印刷層を形成する工程と、前記印刷層を形成する工程後の前記第1の重ね合わせ面上及び前記第2の重ね合わせ面上に接着剤組成物を塗布して接着剤層を形成する工程と、前記接着剤層が形成された前記基材を、前記折部を介して前記第1の重ね合わせ面同士及び前記第2の重ね合わせ面同士が対向するようにZ折りに折り畳む工程と、Z折りに折り畳まれた前記基材を加圧して、前記第1の重ね合わせ面同士及び前記第2の重ね合わせ面同士を再剥離可能に接着する工程と、を含み、前記基材の透気度が200秒以下であり且つ前記接着剤組成物の粘度が300mPa・s以下であること、又は前記基材の透気度が2000秒以上であり且つ前記接着剤組成物の粘度が2000mPa・s以上であること、を特徴とする、再剥離性シートの製造方法を提供する。
本発明はまた、基材の表面における第1の重ね合わせ面同士、及び、前記基材の裏面における第2の重ね合わせ面同士が、折部を介してZ折りに折り畳まれて再剥離可能に接着された再剥離性シートであって、上記の製造方法により得られる、再剥離性シートを提供する。
上記の再剥離性シートは、前記第2の重ね合わせ面同士の接着力が、前記第1の重ね合わせ面同士の接着力の0.7〜1.3倍である。
本発明によれば、基材の表面における第1の重ね合わせ面同士、及び、前記基材の裏面における第2の重ね合わせ面同士が、折部を介してZ折りに折り畳まれて再剥離可能に接着された再剥離性シートであって、第1の重ね合わせ面同士の接着力と第2の重ね合わせ面同士の接着力の差が抑制された再剥離性シートの製造方法及びこのような再剥離性シートが提供される。
1実施形態に係る再剥離性シート(三つ折りハガキ)の表面展開図である。 図1に示す再剥離性シートの裏面展開図である。 図1のX−X線における断面図である。 図1に示す再剥離性シートを折り込む際の状態を説明する図である。
本発明は、基材の表面における第1の重ね合わせ面同士、及び、前記基材の裏面における第2の重ね合わせ面同士が、折部を介してZ折りに折り畳まれて再剥離可能に接着された再剥離性シートの製造方法であって、前記基材の前記第1の重ね合わせ面上又は/及び前記第2の重ね合わせ面上に印刷層を形成する工程と、前記印刷層を形成する工程後の前記第1の重ね合わせ面上及び前記第2の重ね合わせ面上に接着剤組成物を塗布して接着剤層を形成する工程と、前記接着剤層が形成された前記基材を、前記折部を介して前記第1の重ね合わせ面同士及び前記第2の重ね合わせ面同士が対向するようにZ折りに折り畳む工程と、Z折りに折り畳まれた前記基材を加圧して、前記第1の重ね合わせ面同士及び前記第2の重ね合わせ面同士を再剥離可能に接着する工程と、を含み、前記基材の透気度が200秒以下であり且つ前記接着剤組成物の粘度が300mPa・s以下であること、又は前記基材の透気度が2000秒以上であり且つ前記接着剤組成物の粘度が2000mPa・s以上であること、を特徴とする、再剥離性シートの製造方法、及びこの製造方法により得られる再剥離性シートを提供する。
<再剥離性シート>
1実施形態に係る再剥離性シートとしての感圧圧着ハガキについて、以下、図面を引用しながら説明する。図1は再剥離性シート(三つ折りハガキ)の表面展開図、図2は図1に示すハガキの裏面展開図、図3は図1のX−X線における断面図、図4は図1に示すハガキを折り込む際の状態を説明する図である。
図1〜3に示す再剥離性シート(三つ折りハガキ)1は、定型ハガキサイズの3倍のサイズを有する基材2から構成され、折り線(折部)3a、3bによって三つの領域に区画されるものである。左側区画領域Aの表面には、郵便番号、宛て名、住所等の宛て先情報印刷4が施されている。そして、左側区画領域Aの裏面、中央区画領域Bの表裏面及び右側区画領域Cの表面の接着剤層6の下には、隠蔽情報印刷5が施されている。そして、基材2の中央区画領域B及び右側区画領域Cの表面全体と、左側区画領域A及び中央区画領域Bの裏面全体には、接着剤組成物が塗布及び乾燥され、再剥離可能な接着剤層6が形成されている。本実施形態においては、隠蔽情報印刷5の上に接着剤層6が形成されている。接着剤層6は、後述する接着剤組成物を用いて形成される。
このように構成された三つ折りハガキ1は、図4に示すように、折り線3a、3bにおいてZ型に折り込んで、各区画の重ね合わせ面の接着剤層6同士を対接させ、ドライシーラーで圧力を印加することにより、接着剤層6を介して各区画の重ね合わせ面同士が再剥離可能に接着される。より詳細には、図4の再剥離性シートでは、図1における領域Bの表面と領域Cの表面が第1の重ね合わせ面を形成し、領域Aの裏面と領域Bの裏面が第2の重ね合わせ面を形成している。第1の重ね合わせ面同士及び第2の重ね合わせ面同士は、再剥離可能に接着される。本発明の製造方法により得られる再剥離性シートは、第1の重ね合わせ面同士の接着力と第2の重ね合わせ面同士の接着力の差が抑制されている。受取人が重ね合わせ面を再剥離させることにより、接着剤層6の下に形成された隠蔽情報5を読み取ることができる。
なお、ここでは表裏二区画ずつ、合計四区画に接着剤層を形成した場合について説明したが、接着剤層をいかなる区画(面)に形成するかは、目的に応じて任意に設定でき、例えば、表裏全区画(面)の六区画に接着剤層を形成してもよい。
本発明に係る再剥離性シートは、基材の重ね合わせ面に文字や画像等の各種情報を記録した秘匿情報記録シートとして好適である。また、ここでは、感圧圧着ハガキについて説明したが、基材の材質や形状、接着剤層の形成部位等、組成物以外の構成を適宜最適に選択することで、種々の用途に適用できる。
<接着剤組成物>
(接着剤基剤)
接着剤組成物は、接着剤基剤、溶媒、場合によりその他の成分を含む。接着剤基剤は公知のものでよく、具体的には、天然ゴム、天然ゴムを変性した変性ゴム、合成ゴム等が例示でき、より具体的には、有機溶媒を用いる有機溶媒系のもの、水を媒体とする水系のもの等が例示できる。なお、本明細書においては、特に断りのない限り「接着剤基剤」とは、前記天然ゴム等の固形のものを意味し、前記有機溶媒、水等の液状の媒体を含まないものとする。
これらの中でも、前記接着剤基剤は水系のものが好ましく、天然ゴム系水性エマルジョンタイプのものがより好ましい。水系の接着剤基剤である場合、これを用いたエマルジョン等の組成物は揮発性が低くなり、塗布量の調節が容易で、基材への塗布適性がより優れたものとなる。また、かかる組成物は媒体が水なので人体に無害であり、さらに引火性もなく、塗布工程や乾燥工程に防爆設備等の特殊設備が不要となる。
天然ゴム系水性エマルジョンタイプの接着剤基剤としては、天然ゴム系粘着剤の基剤として公知のものが例示でき、具体的には、天然ゴムを主成分とするラテックス(天然ゴムラテックス);酸性ラテックス、解重合ラテックス、加硫ラテックス、グラフト化した天然ゴムラテックス等の、前記天然ゴムを変性した変性ゴムを主成分とする変性ラテックス;前記天然ゴムラテックス又は変性ラテックスに対して、スチレンリッチSBRラテックス、ポリスチレンエマルジョン及びスチレン・アクリル共重合体エマルジョンからなる群から選択される一種以上を適当量配合した混合物等が例示できる。天然ゴムのグラフト化に用いるモノマー又はオリゴマーは、重合性基を有するものであれば、目的に応じて任意に選択でき、モノマーであれば、(メタ)アクリル酸のアルキルエステル、スチレン等の重合性不飽和二重結合を有するものが例示できる。ここで、前記アルキルエステルは、メチルエステル又はエチルエステルであることが好ましい。
天然ゴム系水性エマルジョンタイプの接着剤基剤としては、特に耐ブロッキング性、耐熱性、耐摩耗性等の観点から、天然ゴムにメタクリル酸メチル(MMA)をグラフト重合させて得られた変性ゴムを主成分とする変性ラテックス、天然ゴムにスチレンとメタクリル酸メチルとをグラフト重合させて得られた変性ゴムを主成分とする変性ラテックスが好ましい。
天然ゴムにメタクリル酸メチルをグラフト重合させて得られた変性ゴムで好ましいものとしては、天然ゴム100質量部に対して、メタクリル酸メチルを10〜40質量部グラフト重合させたものが例示できる。
天然ゴムにスチレンとメタクリル酸メチルとをグラフト重合させて得られた変性ゴムで好ましいものとしては、天然ゴム100質量部に対して、スチレン及びメタクリル酸メチルを合計で30〜70質量部重合させたものが例示できる。
接着剤基剤は一種を単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。二種以上を併用する場合には、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて適宜選択すればよい。ただし、二種以上を併用する場合には、互いに同じ系のものを使用することが好ましい。
前記組成物において、固形の配合成分の総量に対する接着剤基剤の配合量の割合は、50〜100質量%であることが好ましく、70〜100質量%であることがより好ましい。接着剤基剤の配合量の割合がこの範囲であることで、接着剤層の接着力がより向上する。
(溶媒)
溶媒としては、組成物の粘度調整に用いる各種溶媒が例示でき、より具体的には、水、各種有機溶媒が例示できる。
前記水としては、イオン交換水が好ましい。
前記有機溶媒は、配合成分を劣化させないものであれば特に限定されないが、高極性の有機溶媒が好ましく、具体的には、メタノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコール;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等の鎖状又は環状ケトン;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等の鎖状又は環状エーテル等が例示できる。
前記有機溶媒は一種を単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。二種以上を併用する場合には、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて適宜選択すればよい。
前記溶媒は水、又は水と高極性の有機溶媒との混合溶媒であることが好ましく、前記混合溶媒は、水の比率が高いほど好ましい。そして、前記溶媒としては、水が特に好ましい。
前記組成物において、前記溶媒の配合量は、配合成分の種類等を考慮して適宜調節すればよいが、固形の配合成分の総量100質量部に対して、25〜400質量部であることが好ましく、65〜250質量部であることがより好ましい。溶媒の前記配合量が前記下限値以上であることで、組成物の取り扱いがより容易となり、溶媒の前記配合量が前記上限値以下であることで、接着剤層の接着力がより向上する。
(その他の成分)
その他の成分としては、微粒子、添加剤等が例示できる。前記微粒子の材質として、具体的には、フッ素樹脂、硬質微粒子、各種デンプン(スターチ)、ポリエチレン、シリカ、シラスバルーン、天然ゼオライト、合成ゼオライト、酸化亜鉛、酸化チタン、カオリン、活性白土等が例示できる。
フッ素樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のパーフルオロ樹脂;ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)等の部分フッ素化樹脂;パーフルオロアルコキシフッ素樹脂(四フッ化エチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、PFA)、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体(FEP)、エチレン・四フッ化エチレン共重合体(ETFE)、エチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロジオキソール共重合体(TFE/PDO)等のフッ素樹脂共重合体が例示できる。
硬質微粒子としては、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)等のアクリル樹脂;ポリプロピレン(PP);アルミナ(酸化アルミニウム);ガラス;炭酸カルシウムが例示できる。ここで、アクリル樹脂とは、一種の(メタ)アクリル酸エステルの重合体、又は二種以上の(メタ)アクリル酸エステルの共重合体であり、本明細書において「(メタ)アクリル酸」とは、「アクリル酸」及び「メタクリル酸」の両方を包括する概念とする。
前記微粒子は、平均粒子径が0.01〜30μmであることが好ましく、1〜20μmであることがより好ましく、2〜15μmであることが特に好ましい。
前記微粒子は、平均粒子径が異なる二種以上を併用することが好ましい。このようにすることで、接着剤層表面に凹凸を形成し易くなり、その結果、接着剤層の接着力を損なうことなく再剥離性がより向上する。
前記微粒子の材質は、一種のみでもよいし二種以上でもよい。すなわち、一種の材質で構成された微粒子を単独で用いてもよいし、一種の材質で構成され、かかる材質が互いに異なる二種以上の微粒子を併用してもよい。その他の微粒子の材質が二種以上である場合には、これら材質の組み合わせ及び比率は、目的に応じて適宜調節すればよい。
前記組成物において、固形の配合成分の総量に対する前記微粒子の配合量の割合は、微粒子の種類や目的に応じて任意に調節できる。
前記添加剤は、粘着剤の分野において通常使用される公知のものでよく、具体的には、粘着付与剤、粘度調整剤、老化防止剤、安定剤、着色剤、防腐剤、酸化防止剤、消泡剤、防黴剤等が例示できる。これらの中から、一種以上の所望の成分を目的に応じて、任意の量を配合できる。
前記組成物において、溶媒以外の前記その他の成分の総配合量は、本発明の効果を損なわない範囲内で任意に調節できる。
<接着剤組成物の製造方法>
前記組成物は、前記接着剤基剤、溶媒及び必要に応じてその他の成分を配合することで製造できる。
各成分の配合時には、すべての成分を添加してからこれらを混合してもよいし、一部の成分を順次添加しながら混合してもよく、すべての成分を順次添加しながら混合してもよい。また、固形の成分は、少なくともその一部を溶媒に分散させた分散物として添加してもよい。
混合方法は特に限定されず、撹拌子又は撹拌翼等を回転させて混合する方法、ミキサーを使用して混合する方法、超音波を加えて混合する方法等、公知の方法から適宜選択すればよい。そして、溶解していない成分が均一に分散するまで撹拌することが好ましい。
配合時の温度は、各配合成分が劣化しない限り特に限定されないが、15〜30℃であることが好ましい。また、配合時間は、配合成分の種類や配合時の温度に応じて適宜調節すればよいが、例えば、0.5〜24時間であることが好ましい。
<基材>
本発明に係る再剥離性シートは、基材の重ね合わせ面同士が、前記組成物を用いて形成された前記接着剤層で、再剥離可能に接着されてなるものである。
前記接着剤層は、例えば、基材の所定箇所に前記組成物を塗工し、乾燥させることで形成できる。
前記基材は、再剥離性シートの使用目的に応じて任意に選択できる。例えば、好ましい再剥離性シートとしては、基材として紙を用いた場合の感圧圧着ハガキが例示できる。
前記基材の材質は、前記組成物が塗工可能なものであれば特に限定されず、目的に応じて任意に選択できる。前記基材の好ましい材質として、具体的には、原紙、アート紙、コート紙、キャストコート紙、レジンコート紙、合成紙等の紙類;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、アクリル樹脂、AS樹脂、ABS樹脂、ポリアミド、ポリアセタール、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリフェニレンスルファイド、ポリスルホン、ポリカーボネート、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、ポリウレタン、ポリイミド等の合成樹脂等が例示できる。
基材は、単層からなるものでもよいし、二層以上の複数層からなるもの(複数層が積層されたもの)でもよい。そして、複数層からなる場合、これら複数層の材質は一種のみでもよいし、二種以上でもよく、二種以上である場合、これら材質の組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。例えば、基材は、印刷時におけるインクの定着性を向上させる定着層を備えていてもよい。定着層としては、例えば、シリカ微粒子等の顔料とポリビニルアルコール等のバインダーを含有する層が挙げられる。
基材の材質が前記合成樹脂である場合、基材の表面はマット処理、コロナ処理等の表面処理が施されていることが好ましい。
本発明において、基材は、少なくとも組成物の塗布面の材質が紙類であるものが好ましい。
基材の厚さは特に限定されないが、通常は50〜200μmであることが好ましく、80〜180μmであることがより好ましく、120〜160μmであることが更に好ましい。基材が複数層からなるものである場合には、これら複数層の合計の厚さが、上記の数値範囲であることが好ましい。
基材の坪量は特に限定されないが、100〜200g/mのものが好ましく、約130g/mのものが特に好ましい。
<印刷層を形成する工程>
本工程において、前記基材の表面における第1の重ね合わせ面又は/及び前記基材の裏面における第2の重ね合わせ面に印刷や印字を行い、印刷層を形成する。第1の重ね合わせ面のみに印刷や印字を行ってもよいし、第2の重ね合わせ面のみに印刷や印字を行ってもよいし、第1の重ね合わせ面及び第2の重ね合わせ面の双方に印刷や印字を行ってもよい。印刷方法は特に制限されず、例えば、グラビア印刷法やオフセット印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、静電印刷法、インクジェット印刷法等の従来公知の各種の印刷方法を使用することができる。
<接着剤層を形成する工程>
続いて、印刷済みの基材における前記第1の重ね合わせ面及び前記第2の重ね合わせ面上に接着剤組成物を塗布して接着剤層を形成する。より具体的には、図1に示す領域B及びCの表面に相当する基材の面上に接着剤組成物を塗布し、乾燥定着させて接着剤層を形成した後、更に図1の領域A及びBの裏面に相当する基材の面上に、接着剤組成物を塗布し、乾燥定着させて接着剤層を形成する。本製造方法は、印刷層の上に接着剤層が形成される、いわゆる後糊方式の製造方法である。
接着剤組成物の基材への塗工方法は特に限定されず、公知の方法が適宜利用可能であり、好ましい方法としては、エアーナイフコーター、カーテンコーター、ダイコーター、ブレードコーター、ロールコーター、ゲートロールコーター、バーコーター、ロッドコーター、グラビアコーター等の各種コーター;ワイヤーバー等の装置を用いて塗布する方法が例示できる。
前記組成物の塗工は、一回で行ってもよいし、複数回に分けて行ってもよい。複数回に分けて行う場合には、乾燥させた塗工面上にさらに塗布する方法、乾燥していない塗工面上にさらに塗布する方法のいずれでもよい。
前記組成物の塗工量は、組成物の固形分濃度等を考慮して、適宜調節すればよい。通常は、固形分の塗工量が好ましくは1〜20g/m、より好ましくは1〜10g/mとなるように、組成物の塗工量を調節するとよい。固形分の塗工量が前記下限値以上であることで、接着剤層の接着力がより向上し、固形分の塗工量が前記上限値以下であることで、再剥離性がより良好となる。
塗工された前記組成物の乾燥は、例えば、常圧下、減圧下及び送風条件下のいずれで行ってもよく、大気下及び不活性ガス雰囲気下のいずれでおこなってもよい。そして、乾燥温度も特に限定されず、加熱乾燥及び常温乾燥のいずれでもよい。そして、乾燥時間等、その他の乾燥条件は、乾燥方法に応じて適宜設定すればよい。
前記接着剤層の色や透明度は、情報の記録部位を考慮して適宜調節すればよい。例えば、接着剤層は色が薄いほど、透明度が高いほど好ましく、無色透明であることが特に好ましい。接着剤層の色や透明度は、前記組成物の配合成分の種類や量等で適宜調節すればよい。
<基材を折り畳む工程>
続いて、上述のようにして接着剤層が形成された前記基材を、前記第1の重ね合わせ面上の前記接着剤層同士及び前記第2の重ね合わせ面上の前記接着剤層同士が接触するようにZ折りに折り畳む。より具体的には、図1の折り線(折部)3a、3bに相当する基材上の線に沿って、基材を図4のようにZ型に折り畳む。基材の折り畳みは、通常の折り処理装置で行うことができる。
<基材を加圧して再剥離可能に接着する工程>
続いて、Z折りに折り畳まれた前記基材を加圧して再剥離可能に接着する。加圧は、例えば、対向する2個の金属ロールをロール面同志が非接触となるようにして備えたシール装置を用いて、折り畳んだ基材を、前記ロール面間を通過させることにより加圧することにより行うことができる。シール装置としては、例えば「プレッスルマルチ」(商品名、トッパン・フォームズ社製)を好適に使用できる。加圧は、例えば、加圧部位の加圧後の厚さが加圧前の厚さの70〜90%、例えば80%となるように行えばよい。加圧の圧力は、例えば、7〜20MPaである。
<接着剤組成物の粘度と基材の透気度>
本発明の再剥離性シートの製造方法は、接着剤組成物の粘度と基材の透気度を所定の範囲に調整することを特徴とする。接着剤組成物の粘度は、例えば、B型粘度計のNo.2ローターを使用して、接着剤組成物の粘度に応じて60rpm又は6rpmで測定するとよい。また、透気度とは、基材が空気を透過させる度合いであり、基材が所定量の空気を透過させるのに要する時間である。透気度は、JIS P8117にしたがって測定することができる。
本製造方法においては、(i)JIS P8117にしたがって測定される透気度が200秒以下の基材に、B型粘度計で25℃において測定される粘度が300mPa・s以下である接着剤組成物を塗布して接着剤層を形成する。あるいは、(ii)JIS P8117にしたがって測定される透気度が2000秒以上の基材に、B型粘度計で25℃において測定される粘度が2000mPa・s以上である接着剤組成物を塗布して接着剤層を形成する。
上記(i)、(ii)のいずれの場合においても、基材の表面における第1の重ね合わせ面同士、及び、前記基材の裏面における第2の重ね合わせ面同士が、折部を介してZ折りに折り畳まれて再剥離可能に接着された再剥離性シートの、第1の重ね合わせ面同士の接着力と第2の重ね合わせ面同士の接着力の差を抑制することができる。より具体的には、前記第2の重ね合わせ面同士の接着力を、前記第1の重ね合わせ面同士の接着力の0.7〜1.3倍の範囲内とすることができる。接着力は、例えば剥離試験機を用いてT型剥離を行うことで測定することができる。剥離試験機としては、例えば、オートグラフAGSH(商品名、島津製作所社製)を使用することができる。
上記(i)の場合における基材の透気度は、0秒超200秒以下であり、150秒以下であることが好ましく、100秒以下であることがより好ましく、50秒以下であることが更に好ましく、20秒以下であることが特に好ましい。また、上記(i)の場合における接着剤組成物の粘度は、300mPa・s以下であり、10〜250mPa・sであることが好ましく、50〜230mPa・s以下であることがより好ましく、100〜200mPa・s以下であることが更に好ましい。
上記(ii)の場合における基材の透気度は、2000秒以上であり、2300秒以上であることが好ましく、2600秒以上であることがより好ましく、3000秒以上であることが更に好ましい。基材の透気度の上限は無限大(透気度の測定が不能)である。このような基材は基材中の空隙が少なく、基材がほとんど空気を透過させないものである。また、上記(ii)の場合における接着剤組成物の粘度は、2000mPa・s以上であり、2300mPa・s以上であることが好ましく、2600mPa・s以上であることがより好ましく、3000mPa・s以上であることが更に好ましい。接着剤組成物の粘度の上限は特に限定されないが、実用上塗布可能な接着剤組成物の上限である4000mPa・s程度である。
基材の表面における第1の重ね合わせ面同士、及び、前記基材の裏面における第2の重ね合わせ面同士が、折部を介してZ折りに折り畳まれて再剥離可能に接着された再剥離性シートにおいて、前記第2の重ね合わせ面同士の接着力は、前記第1の重ね合わせ面同士の接着力の0.7〜1.3倍であり、0.7〜1.2倍であることがより好ましく、0.8〜1.1倍であることが更に好ましい。
理論に拘泥するものではないが、発明者らは、基材の透気度、接着剤組成物の粘度及び上記の再剥離性シートの、第1の重ね合わせ面同士の接着力及び第2の重ね合わせ面同士の接着力は、次のような関係にあると推察している。ここでは、図1に示す再剥離性シートの領域Bの表面及び裏面に接着剤組成物が塗布される場合について説明する。
以下において、基材の透気度が小さいとは、基材の透気度が200秒以下であることを意味し、基材の透気度が大きいとは、基材の透気度が2000秒以上であることを意味する。また、接着剤組成物の粘度が低いとは、接着剤組成物の粘度が300mPa・s以下であることを意味し、接着剤組成物の粘度が高いとは、接着剤組成物の粘度が2000mPa・s以上であることを意味する。
((i)透気度が小さい基材と粘度が低い接着剤組成物の組み合わせ)
透気度が小さい基材と粘度が低い接着剤組成物を使用した場合、基材の透気度が小さいため、基材中に空隙が多く、基材中の空気が抜けやすいと考えられる。また、接着剤組成物の粘度が低いため、接着剤組成物が基材中に浸透しやすいと考えられる。
このため、図1の領域Bの表面に塗布した接着剤組成物は、基材中に比較的浸透すると考えられる。また、続いて領域Bの裏面に接着剤組成物を塗布した場合に、もともと基材中の空気が抜けやすいため、基材中の空気が障害となりにくく、接着剤組成物が基材中に比較的浸透すると考えられる。この結果、領域Bの表面と裏面に浸透せずに残った接着剤組成物により形成された接着剤層の厚さは同程度となり、上記の再剥離性シートの第1の重ね合わせ面同士の接着力と第2の重ね合わせ面同士の接着力の差も小さいものになると考えられる。
((ii)透気度が大きい基材と粘度が高い接着剤組成物の組み合わせ)
透気度が大きい基材と粘度が高い接着剤組成物を使用した場合、基材の透気度が大きいため、基材中に空隙が少なく、基材中の空気が抜けにくいと考えられる。また、接着剤組成物の粘度が高いため、接着剤組成物が基材中に浸透しにくいと考えられる。
このため、図1の領域Bの表面に塗布した接着剤組成物は、基材中にあまり浸透しないと考えられる。また、続いて領域Bの裏面に接着剤組成物を塗布した場合にも、接着剤組成物は、粘度が高いことから基材中にあまり浸透しないと考えられる。この結果、領域Bの表面と裏面に浸透せずに残った接着剤組成物により形成された接着剤層の厚さは同程度となり、上記の再剥離性シートの第1の重ね合わせ面同士の接着力と第2の重ね合わせ面同士の接着力の差も小さいものになると考えられる。
((iii)透気度が小さい基材と粘度が高い接着剤組成物の組み合わせ)
透気度が小さい基材と粘度が高い接着剤組成物を使用した場合、基材の透気度が小さいため、基材中に空隙が多く、基材中の空気が抜けやすいと考えられる。
このため、図1の領域Bの表面に塗布した接着剤組成物は、粘度が高いものの、ある程度基材中に浸透すると考えられる。
また、続いて領域Bの裏面に接着剤組成物を塗布した場合に、表面に塗布した接着剤組成物が蓋となって、基材の透気度は小さいものの基材中の空気が抜けにくくなり、障害となることと、接着剤組成物の粘度が高いことで基材中の空気が障害となりやすいことから、接着剤組成物が基材中に浸透しにくいと考えられる。この結果、領域Bの表面と裏面に浸透せずに残った接着剤組成物により形成された接着剤層の厚さに差が生じ、上記の再剥離性シートの第1の重ね合わせ面同士の接着力と第2の重ね合わせ面同士の接着力の差も大きいものになると考えられる。
((iv)透気度が大きい基材と粘度が低い接着剤組成物の組み合わせ)
透気度が大きい基材と粘度が低い接着剤組成物を使用した場合、基材の透気度が大きいため、基材中に空隙が少なく、基材中の空気が抜けにくいと考えられる。
しかしながら、図1の領域Bの表面に塗布した接着剤組成物は、粘度が低いため、ある程度基材中に浸透すると考えられる。
また、続いて領域Bの裏面に接着剤組成物を塗布した場合に、表面に塗布した接着剤組成物が蓋となって、基材中の空気が抜けにくくなり、障害となることから、接着剤組成物の粘度が低いものの、基材中にあまり浸透しないと考えられる。この結果、領域Bの表面と裏面に浸透せずに残った接着剤組成物により形成された接着剤層の厚さに差が生じ、上記の再剥離性シートの第1の重ね合わせ面同士の接着力と第2の重ね合わせ面同士の接着力の差も大きいものになると考えられる。
以下、具体的実施例により、本発明についてより詳細に説明する。ただし、本発明は、以下に示す実施例に、何ら限定されるものではない。
[実施例1]
(再剥離性シートの製造)
表1に示す品質の基材及び表2に示す品質の接着剤組成物を使用して、再剥離性シートを作製した。表2において、実施例1、比較例2及び比較例4の接着剤組成物の粘度は、25℃においてB型粘度計(東機産業社製)No.2ローターを使用して6rpmで測定した。また、実施例2、比較例1及び比較例3の接着剤組成物の粘度は、25℃においてB型No.2ローターを使用して60rpmで測定した。
図1の領域B及びCの表面に相当する基材の面上に、接着剤組成物を、固形分の塗布量が約2〜3g/mとなるようにグラビアコーターを用いて塗布し、80〜120℃で乾燥させ、厚さが1〜5μmである接着剤層を形成した。続いて、図1の領域A及びBの裏面に相当する基材の面上に、接着剤組成物を、固形分の塗布量が約2〜3g/mとなるようにグラビアコーターを用いて塗布し、80〜120℃で乾燥させ、厚さが1〜5μmである接着剤層を形成した。
続いて、図1の折り線3a、3bに相当する基材上の線に沿って、図4のようにZ型に折り込んで、上記の接着剤層同士を対接させ、ロールシーラーで加圧し、実施例1の再剥離性シートを得た。このときの加圧は、ロールシーラーのギャップが300〜350μmとなる条件で行った。
(接着剤層の接着力の評価)
得られた再剥離性シートについて、JIS K6854に準じて、図1の領域B及びCの表面に相当する面からなる第1の重ね合わせ面同士(以下「表面」という場合がある。)の接着力を測定した。接着力は、剥離試験機(島津製作所社製「オートグラフAGSH」)を用いて、速度300mm/分、剥離角90°(すなわち、T字剥離)で再剥離性シートを剥離させたときの抵抗値により測定した。続いて、表面と同様の操作により、図1の領域A及びBの裏面に相当する面からなる第2の重ね合わせ面同士(以下「裏面」という場合がある。)の接着力を測定した。結果を表3に示す。
[実施例2、比較例1〜4]
表1に示す品質の基材及び表2に示す品質の接着剤組成物を使用して、実施例1と同様にして実施例2及び比較例1〜4の再剥離性シートを作製した。続いて、実施例1と同様にして、表面及び裏面の接着力を測定した。結果を表3に示す。
Figure 0006310298
Figure 0006310298
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実施例1及び2の再剥離性シートは、表面の接着力と裏面の接着力の差が比較的小さかったため、表面の接着力に対する裏面の接着力の比が1に近かった。これに対し、比較例1〜4の再剥離性シートは、表面の接着力と裏面の接着力の差が比較的大きかったため、表面の接着力に対する裏面の接着力の比が1から外れる傾向にあった。
本発明によれば、基材の表面における第1の重ね合わせ面同士、及び、前記基材の裏面における第2の重ね合わせ面同士が、折部を介してZ折りに折り畳まれて再剥離可能に接着された再剥離性シートであって、第1の重ね合わせ面同士及び第2の重ね合わせ面同士の接着力の差が抑制された再剥離性シートの製造方法及びこのような再剥離性シートが提供される。
1・・・再剥離性シート(三つ折りハガキ)、2・・・基材、3,3a,3b・・・折り線(折部)、4・・・宛て先情報印刷、5・・・隠蔽情報印刷、6・・・接着剤層。

Claims (3)

  1. 基材の表面における第1の重ね合わせ面同士、及び、前記基材の裏面における第2の重ね合わせ面同士が、折部を介してZ折りに折り畳まれて再剥離可能に接着された再剥離性シートの製造方法であって、
    前記基材の前記第1の重ね合わせ面上又は/及び前記第2の重ね合わせ面上に印刷層を形成する工程と、
    前記印刷層を形成する工程後の前記第1の重ね合わせ面上及び前記第2の重ね合わせ面上に接着剤組成物を塗布して接着剤層を形成する工程と、
    前記接着剤層が形成された前記基材を、前記折部を介して前記第1の重ね合わせ面同士及び前記第2の重ね合わせ面同士が対向するようにZ折りに折り畳む工程と、
    Z折りに折り畳まれた前記基材を加圧して、前記第1の重ね合わせ面同士及び前記第2の重ね合わせ面同士を再剥離可能に接着する工程と、を含み、
    前記基材の透気度が200秒以下であり且つ前記接着剤組成物の粘度が300mPa・s以下であること、又は前記基材の透気度が2000秒以上であり且つ前記接着剤組成物の粘度が2000mPa・s以上であること、を特徴とし、
    前記粘度は、B型粘度計のNo.2ローターを使用して、25℃において、前記接着剤組成物の粘度が2000mPa・s以上である場合には6rpmで測定し、前記接着剤組成物の粘度が300mPa・s以下である場合には60rpmで測定した場合のものである、再剥離性シートの製造方法。
  2. 基材の表面における第1の重ね合わせ面同士、及び、前記基材の裏面における第2の重ね合わせ面同士が、折部を介してZ折りに折り畳まれて再剥離可能に接着された再剥離性シートであって、請求項1に記載の製造方法により得られる、再剥離性シート。
  3. 前記第2の重ね合わせ面同士の接着力が、前記第1の重ね合わせ面同士の接着力の0.7〜1.3倍である、請求項2に記載の再剥離性シート。
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