JP2014133343A - 修正部材、及び、その製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】剥離層を薄膜化させても、剥離層による水性インクの受容性を維持しつつ、良好な転写性、切断性、及び、耐ひび割れ性を保持できると共に、剥離層の柔軟性を保ちながら水性インクによる滲みを防止でき、しかも、インクジェットプリンターで出力される高品位専用紙等に適用しても良好な画像再現性を有する修正部材を低コストで提供する。
【解決手段】少なくとも、離型層、支持体、剥離層、白色隠蔽層、及び、粘着層がこの順で積層されて構成されている修正部材において、前記剥離層が、ポリビニルアルコール、アクリル酸系ポリマー、天然ゴム、イソプレン重合物、ポリビニルアルコール可塑剤、及び、リン酸カルシウム・炭酸カルシウム複合体を少なくとも含有する剥離層構成組成物により構成されている。
【選択図】図2
【解決手段】少なくとも、離型層、支持体、剥離層、白色隠蔽層、及び、粘着層がこの順で積層されて構成されている修正部材において、前記剥離層が、ポリビニルアルコール、アクリル酸系ポリマー、天然ゴム、イソプレン重合物、ポリビニルアルコール可塑剤、及び、リン酸カルシウム・炭酸カルシウム複合体を少なくとも含有する剥離層構成組成物により構成されている。
【選択図】図2
Description
本発明は、修正部材に関するものであり、さらに、詳しくは、紙、フィルム、ラベル、人形等の有形部の表面に水性インクによる印字、印画された文字、図形、模様等の像を消去し、修正するのに適した修正部材及びその製造方法に関する。
本発明者らは、良好な易切断性、ひび割れ耐性、インク吸収性、画像再現性及び耐ブロッキング性を良好に維持しつつ、転写性及び隠蔽性をいっそう向上させた、凝集剥離を伴う転写を可能とする修正部材を特許文献1(以下、「従来技術」と云う)により提案している。
図3に、このように凝集剥離を伴う転写が可能な,従来技術に係る修正部材の拡大断面図を示す。図3において110は、凝集剥離を伴う転写が可能な修正部材である。修正部材110は、離型層101、支持体102、剥離層104、白色隠蔽層105、及び、粘着層106がこの順で積層されて構成されている。
図4は、凝集剥離を伴う転写が可能な、従来技術に係る修正部材の使用態様を説明する説明図であって、図4(a)は、被転写紙107の表面に形成された印字、印画された文字、図形、模様等の像を覆い被せるように、修正部材110をその粘着層を下にして被転写紙107の表面に接着させた段階(第1段階)を示し、図4(b)は、剥離層103を保持した状態で白色隠蔽層から支持体102を剥離する段階(第2段階)を示し、そして、図4(c)は、露出した白色隠蔽層105の表面に修正される文字、図形、模様等の像を形成する準備が整った段階(第3段階)を示す。
第2段階で支持体102は剥離層104との界面では剥離せず、支持対102に接する部分4が剥離層104と一緒に、白色隠蔽層105側の大部分104aから分離して剥離する。このような凝集剥離により、被転写紙107上に残った剥離層104(104a)の表面光沢の発生は抑制される。
このような従来技術に係る修正部材は、剥離層が、ポリビニルアルコール、イソプレン重合物、ポリビニルアルコール可塑剤及び充填剤を少なくとも含有する被膜で構成され、白色隠蔽層は、天然ゴムラテックス、ポリビニルアルコール及びイソプレン重合物で構成される被膜形成樹脂と、ポリビニルアルコール可塑剤と、充填剤とを少なくとも含有する被膜で構成され、さらに、粘着層は、アクリル系粘着剤、天然ゴムラテックス及びイソプレン重合物で構成されている。
従来技術に係る修正部材110は、前記剥離層104にイソプレン重合物を含有させたことに起因する空隙を生じさせて該剥離層104の嵩密度を低減させることにより、該剥離層104の剥離力を低減させると共に該剥離層104のインク吸収性を高めることができ、これら構成により、切断性、耐ひび割れ性、インク吸収性、画像再現性及び耐ブロッキング性を良好に維持しつつ、転写性及び隠蔽性をいっそう向上させた修正部材を提供することができる、という効果を有するものである。
ところで、前記剥離層104に含有されるリン酸カルシウム・炭酸カルシウム複合体で構成された充填剤は、機械的な分散処理を施したり、分散剤を配合したりしなくてもほぼ単分散な状態でインク中に存在しているが、5.5μmもの大粒径を有するものであり、しかも、高吸油量(150mL(ミリリットル)/100g)を有するものであるので、塗布組成物を乾燥する(溶媒が蒸発し被膜形成する)過程においては、被膜形成剤(ポリビニルアルコール(PVA))の吸着や偏在を伴いながら凝集傾向を示すので、剥離層104を構成する成分の配合調整によって被膜強度及び剥離力を操作する場合においても、配慮すべき重要な技術的事項となっており、そのために、先行技術においては、水性インクに対する受容性があって、しかも、支持体への密着性の低いポリビニルアルコール(可塑剤を含む)を固形分中に24質量%以上を配合しなければ、被膜強度及び剥離力を安定化させることができないという問題があった。加えて、前記した配合構成であっても多量の液滴を受容した場合には、滲み等による印画品位の低下やインク層のひび割れは避けられないという問題があった。また、剥離層104を厚膜化してインク受容性を拡大させることも考えられるが、剥離層104を過度に厚膜化(例えば、12μmを超える厚膜化)すると耐ひび割れ性や切断性が低下してしまうという問題があった。
本発明は、かかる問題を解決することを目的としている。
すなわち、本発明は、剥離層を薄膜化させても、剥離層による水性インクの受容性を維持しつつ、良好な転写性、切断性、及び、耐ひび割れ性を保持できると共に、剥離層の柔軟性を保ちながら水性インクによる滲みを防止でき、しかも、インクジェットプリンターで出力される高品位専用紙等に適用しても良好な画像再現性を有する修正部材を低コストで提供することを目的としている。
本発明の修正部材は、上記目的を達成するために、請求項1に記載の通り、少なくとも、離型層、支持体、剥離層、白色隠蔽層、及び、粘着層がこの順で積層されて構成されている修正部材において、(イ)前記剥離層が、ポリビニルアルコール、アクリル酸系ポリマー、天然ゴム、イソプレン重合物、ポリビニルアルコール可塑剤、及び、リン酸カルシウム・炭酸カルシウム複合体を少なくとも含む剥離層構成組成物により構成され、(ロ)前記離層構成組成物中に、前記ポリビニルアルコールが11.5質量%以上20質量%以下、アクリル酸系ポリマーが4質量%以上10質量%以下、ポリビニルアルコール可塑剤が0.4質量%以上0.8質量%以下、天然ゴム及びイソプレン重合物が2質量%以上6質量%以下、リン酸カルシウム・炭酸カルシウム複合体が69質量%以上73質量%以下、それぞれ含有され、(ハ)前記離層構成組成物中の前記天然ゴムの含有量が、前記離層構成組成物中の前記イソプレン重合物の含有量を1としたときに、1以上5以下であり、かつ、(ニ)前記離層構成組成物中の前記アクリル酸系ポリマーの含有量が、前記離層構成組成物中の前記ポリビニルアルコールの含有量を1としたときに、0.2以上1以下であることを特徴とする修正部材である。
また、本発明の修正部材は、請求項2に記載の通り、請求項1に記載の修正部材において、(イ)前記白色隠蔽層が、天然ゴム、ポリビニルアルコール、イソプレン重合物、アクリル酸系ポリマー、酸化チタン、及び、リン酸カルシウム・炭酸カルシウム複合体を少なくとも含む白色隠蔽層構成組成物により形成され、(ロ)前記白色隠蔽層構成組成物中に、前記天然ゴムが14質量%以上17質量%以下、前記ポリビニルアルコールが2質量%以上4質量%以上、前記イソプレン重合物が1質量%以上3質量%以下、及び、アクリル酸系ポリマーが3質量%以上4質量%以下、前記酸化チタンが65質量%以上74質量%以下、及び、前記リン酸カルシウム・炭酸カルシウム複合体が4質量%以上9質量%以下、それぞれ含有されていることを特徴とする。
また、本発明の修正部材は、請求項3に記載の通り、請求項1または請求項2に記載の修正部材において、前記粘着層が、少なくともアクリル系粘着剤により形成されていることを特徴とする。
また、本発明の修正部材は、請求項4に記載の通り、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の修正部材において、前記剥離層の層厚が、6μm以上8μm以下であることを特徴とする。
また、本発明の修正部材は、請求項5に記載の通り、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の修正部材において、前記白色隠蔽層の層厚が、18μm以上20μm以下であることを特徴とする。
また、本発明の修正部材は、請求項6に記載の通り、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の修正部材において、前記粘着層の層厚が、0.7μm以上1.5μm以下であることを特徴とする。
また、本発明の修正部材の製造方法は、少なくとも、一方の面に離型層を設けた支持体を準備する支持体準備工程、前記支持体の他方の面に剥離層形成用塗布液を塗布した後乾燥させて剥離層を形成する剥離層形成工程、前記剥離層の表面に白色隠蔽層形成用塗布液を塗布した後乾燥させて白色隠蔽層を形成する白色隠蔽層を形成する白色隠蔽層形成工程、及び、前記白色隠蔽層の表面に粘着層形成用塗布液を塗布した後乾燥させて粘着層を形成する粘着層形成工程、を有する修正部材の製造方法において、(イ)前記離型層形成用塗布液が、ポリビニルアルコール、アクリル酸系ポリマー、天然ゴム、イソプレン重合物、ポリビニルアルコール可塑剤、及び、リン酸カルシウム・炭酸カルシウム複合体を少なくとも有する水性液であり、(ロ)前記離型層形成用塗布液の全固形分中に、前記ポリビニルアルコールが11.5質量%以上20質量%以下、アクリル酸系ポリマーが4質量%以上10質量%以下、ポリビニルアルコール可塑剤が0.4質量%以上0.8質量%以下、天然ゴム及びイソプレン重合物が2質量%以上6質量%以下、リン酸カルシウム・炭酸カルシウム複合体が69質量%以上73質量%以下、それぞれ含有され、(ハ)前記離型層形成用塗布液の全固形分中の前記天然ゴムの含有量が、前記離型層形成用塗布液の全固形分中の前記イソプレン重合物の含有量を1としたときに、1以上5以下であり、(ニ)前記離型層形成用塗布液の全固形分中の前記アクリル酸系ポリマーの含有量が、前記離型層形成用塗布液の全固形分中の前記ポリビニルアルコールの含有量を1としたときに、0.2以上1以下であることを特徴とする修正部材の製造方法である。
また、本発明の修正部材の製造方法は、請求項8に記載の通り、請求項7に記載の修正部材の製造方法において、(イ)前記白色隠蔽層形成用塗布液が、少なくとも、天然ゴム、ポリビニルアルコール、イソプレン重合物、アクリル酸系ポリマー、酸化チタン、及び、リン酸カルシウム・炭酸カルシウム複合体を少なくとも含有する水性液であり、(ロ)前記白色隠蔽層形成用塗布液の全固形分中に、前記天然ゴムが14質量%以上17質量%以下、前記ポリビニルアルコールが2質量%以上4質量%以下、前記イソプレン重合物が1質量%以上3質量%以下、及び、アクリル酸系ポリマーが3質量%以上4質量%以下、前記酸化チタンが65質量%以上74質量%以下、及び、前記リン酸カルシウム・炭酸カルシウム複合体が4質量%以上9質量%以下、それぞれ含有されていることを特徴とする。
また、本発明の修正部材の製造方法は、請求項9に記載の通り、請求項7または請求項8に記載の修正部材の製造方法において、前記粘着層形成用塗布液が、少なくともアクリル系粘着剤を含有する水性液であることを特徴とする。
請求項1、及び、請求項4に記載された発明によれば、(イ)前記剥離層が、ポリビニルアルコール、アクリル酸系ポリマー、天然ゴム、イソプレン重合物、ポリビニルアルコール可塑剤、及び、リン酸カルシウム・炭酸カルシウム複合体を少なくとも含む剥離層構成組成物により構成され、(ロ)前記離層構成組成物中に、前記ポリビニルアルコールが11.5質量%以上20質量%以下、アクリル酸系ポリマーが4質量%以上10質量%以下、ポリビニルアルコール可塑剤が0.4質量%以上0.8質量%以下、天然ゴム及びイソプレン重合物が2質量%以上6質量%以下、リン酸カルシウム・炭酸カルシウム複合体が69質量%以上73質量%以下、それぞれ含有され、(ハ)前記離層構成組成物中の前記天然ゴムの含有量が、前記離層構成組成物中の前記イソプレン重合物の含有量を1としたときに、1以上5以下であり、かつ、(ニ)前記離層構成組成物中の前記アクリル酸系ポリマーの含有量が、前記離層構成組成物中の前記ポリビニルアルコールの含有量を1としたときに、0.2以上1以下であるので、充填剤である前記リン酸カルシウム・炭酸カルシウムを高密度に含有する事が可能となり、前記被膜の結合力と柔軟性とを向上させることができ、それらのために、剥離層を薄膜化させても、該剥離層による水性インクの受容性を維持しつつ良好な切断性、耐ひび割れ性を保持できると共に、該剥離層の柔軟性を保ちながら水性インクによる滲みを防止でき、しかも、インクジェットプリンターで出力される高品位専用紙等に適用しても画像再現性を向上できる修正部材を低コストで提供することができる。
請求項2,5に記載された発明によれば、(イ)前記白色隠蔽層が、天然ゴム、ポリビニルアルコール、イソプレン重合物、アクリル酸系ポリマー、酸化チタン、及び、リン酸カルシウム・炭酸カルシウム複合体を少なくとも含む白色隠蔽層構成組成物により形成され、(ロ)前記白色隠蔽層構成組成物中に、前記天然ゴムが14質量%以上17質量%以下、前記ポリビニルアルコールが2質量%以上4質量%以上、前記イソプレン重合物が1質量%以上3質量%以下、及び、アクリル酸系ポリマーが3質量%以上4質量%以下、前記酸化チタンが65質量%以上74質量%以下、及び、前記リン酸カルシウム・炭酸カルシウム複合体が4質量%以上9質量%以下、それぞれ含有されている。このような構成により、従来の白色隠蔽層におけるリン酸カルシウム・炭酸カルシウム複合体の一部を前記酸化チタンに置換して、該白色隠蔽層におけるリン酸カルシウム・炭酸カルシウム複合体を大幅に減少させることができ、それらのために、本発明における前記白色隠蔽層における着色剤の高充填と該白色隠蔽層の高密度化を実現することができ、よって、本発明における隠蔽力及び耐ひび割れ性をいっそう向上させた修正部材を提供することができる。
請求項3,6に記載された発明によれば、前記粘着層が、少なくともアクリル系粘着剤で構成されているので、より高い耐ブロッキング性が得られるとともに、粘着層に高い引張せん断接着強さを付与することができ、そのために、切断性及び耐ひび割れ性を最適化した修正部材を提供することができる。
本発明の修正部材の製造方法によれば、請求項1〜6に記載の修正部材を、環境汚染の恐れなしに、かつ、溶剤回収装置などの高価な装置なしに、高い生産性で安定して製造することができる。
本発明の修正部材は、少なくとも、離型層、支持体、剥離層、白色隠蔽層、及び、粘着層がこの順で積層されて構成されている。
図1に本発明に係る修正部材の一例10の拡大断面図を示す。凝集剥離を伴う転写が可能な修正部材のこの例10は、離型層1、支持体2、剥離層4、白色隠蔽層5、及び、粘着層6がこの順で積層されて構成されている。
本発明における「凝集剥離」は、図2を用いて後述するように、剥離層4自体が剥離時に破壊されて起こる剥離である。前記剥離層4自体が剥離時に破壊されて起こる剥離は、該剥離層4を構成する充填剤及び被膜形成剤の内で被膜形成剤の配合割合を少なくして、各層間の接着力よりも該剥離層4の結合力(被膜強度)を低く抑えることにより、可能になる。このような凝集剥離は、インク層を構成する前記剥離層4、前記白色隠蔽層5及び前記粘着層6の各界面間の接着力並びに各層間の凝集力の中でも最も強度の低い該剥離層4で起こる。本明細書においては、このように定義される凝集剥離を「凝集剥離」という。
<1.支持体>
支持体は、修正部材に取り扱い上求められる強度を付与し、かつ、粘着層が要修正部に貼付された後、支持体に接している部分の剥離層を白色隠蔽層に接している部分の剥離層から凝集剥離させて、上書き可能面を形成する機能を有することが必要である。
支持体は、修正部材に取り扱い上求められる強度を付与し、かつ、粘着層が要修正部に貼付された後、支持体に接している部分の剥離層を白色隠蔽層に接している部分の剥離層から凝集剥離させて、上書き可能面を形成する機能を有することが必要である。
このような支持体として、2軸延伸のポリプロピレンフィルム、または、2軸延伸のポリエチレンテレフタレートフィルムを用いることが好ましい。
支持体の厚さとしては、良好な搬送性と好適な剥離力が得られる事から、16μm以上25μm以下であることが好ましく、さらに好ましい範囲は18μm以上20μm以下である。
修正部材をロール状に巻き取ったときに、粘着層が支持体に粘着して剥がれなくなること(ブロッキング)を防止するために、支持体の一方の面に離型剤を塗布して離型層を形成する。離型剤としては一般にシリコーンを用いることができるが、シリコーン以外の離型剤を用いてもよい。離型剤の塗布厚さは0.1μm以上0.3μm以下となるように適宜、調整する。また、このように一方の面に離型層が形成されている市販の支持体を入手してそのまま用いることができる。
<2.剥離層>
剥離層は、上記支持体の他方の面、すなわち、離型層を設ける面とは反対の面に設ける。本発明において、剥離層は支持体との界面で剥離せず、剥離層自体が凝集剥離する構成とし、かつ、凝集剥離後に形成される剥離面が筆記面となるので、各種筆記具により各種筆記具により筆記される際に要求される諸性能を満足させるものであることが必要である。
剥離層は、上記支持体の他方の面、すなわち、離型層を設ける面とは反対の面に設ける。本発明において、剥離層は支持体との界面で剥離せず、剥離層自体が凝集剥離する構成とし、かつ、凝集剥離後に形成される剥離面が筆記面となるので、各種筆記具により各種筆記具により筆記される際に要求される諸性能を満足させるものであることが必要である。
本発明における剥離層は、ポリビニルアルコール、アクリル酸系ポリマー、天然ゴム、イソプレン重合物、ポリビニルアルコール可塑剤、及び、リン酸カルシウム・炭酸カルシウム複合体を少なくとも含む剥離層構成組成物により構成されている必要がある。
さらに、前記離層構成組成物中には、前記ポリビニルアルコールが11.5質量%以上20質量%以下、アクリル酸系ポリマーが4質量%以上10質量%以下、ポリビニルアルコール可塑剤が0.4質量%以上0.8質量%以下、天然ゴム及びイソプレン重合物が2質量%以上6質量%以下、リン酸カルシウム・炭酸カルシウム複合体が69質量%以上73質量%以下、それぞれ含有され、前記離層構成組成物中の前記天然ゴムの含有量が、前記離層構成組成物中の前記イソプレン重合物の含有量を1としたときに、1以上5以下であり、かつ、前記離層構成組成物中の前記アクリル酸系ポリマーの含有量が、前記離層構成組成物中の前記ポリビニルアルコールの含有量を1としたときに、0.2以上1以下であることが必要である。
ここで、被膜形成剤成分であり、かつ、被膜に親水性を付与するポリビニルアルコールが多すぎると、前記剥離層4の凝集剥離を確保することができなくなるので、転写した被膜が界面剥離されることとなって筆記面が鏡面化されることとなり、しかも、被膜強度が過剰となるので、被膜の切断性が損なわれる。少なすぎると、被膜強度が不足して十分な耐ひび割れ性が得られない。好ましい配合範囲は14質量%以上18質量%以下である。
また、被膜形成剤成分であり、かつ、分散機能を有するアクリル酸系ポリマーとしては、ポリアクリル酸ナトリウム、アクリル酸・無水マレイン酸コポリマーナトリウム塩などが挙げられ、これらから1種あるいは複数併用して用いることができる。
アクリル酸系ポリマーの配合量が多すぎると、被膜が高密化するので、凝集剥離を確保することができなくなり、そのために、転写した被膜が界面剥離されることとなって筆記面が鏡面化されることとなり、しかも、被膜強度が不足するので、耐ひび割れ性が損なわれることとなる。少なすぎると十分な分散性が得られなくなるので、不均一な空隙地域が増し、そのために、薄膜化した場合に十分なインク吸収性や画像再現性が得られなくなる。好ましい配合範囲は5質量%以上8質量%以下である。
さらに、アクリル酸系ポリマーの前記離層構成組成物中の含有量は、前記離層構成組成物中の前記ポリビニルアルコールの含有量とバランスを取る必要がある。離層構成組成物中のアクリル酸系ポリマーの、離層構成組成物中のポリビニルアルコールの含有量に対する含有量が少なすぎると、ポリビニルアルコールは分散性が乏しいので、十分な分散性を得ることができなくなり、そのために、剥離層の薄膜化が困難となる。そして、多すぎると、被膜強度が不足するので、耐ひび割れ性が損なわれる、しかも、ポリビニルアルコールとアクリル酸系ポリマーとの相溶性が低下するので、後述する離型層形成用塗布液を調整する場合にゲル化し、そのために、離型層形成用塗布液の安定性が損なわれることとなる。
また、被膜形成剤成分である天然ゴム及びがイソプレン重合物多すぎると、被膜強度が高くなりすぎて十分な切断性や凝集剥離姓が得られない場合があり、少なすぎると被膜強度が低くなり十分な耐ひび割れ性が得られない場合がある。より好ましい配合範囲は3質量%以上5質量%以下である。
本発明では、天然ゴムとともにイソプレン重合物を必須成分として用いる。イソプレン重合物は、天然ゴムの成分であるcis−ポリイソプレンとは異なり、少量のトランス体を有する。このために、天然ゴム成分に組み合わせてイソプレン重合物を配合することにより、可塑剤として機能させて、被膜強度の調整を行うことができる。
天然ゴムの含有量が、離層構成組成物中のイソプレン重合物の含有量を1としたときに、1以上5以下であることが必要である。天然ゴムに対するイソプレン重合物の配合量が多すぎると、被膜強度が低下して耐ひび割れ性が損なわれる。そして、イソプレン重合物の配合量が、少なすぎると、剥離層の剥離力が高くなって、転写性が低下する。
ポリビニルアルコール可塑剤は、被膜形成剤成分であるポリビニルアルコールの被膜の柔軟性を高める機能を有する。このようなポリビニルアルコール可塑剤としては、グリセリン、ポリグリセリン、ポリエチレングリコール、及び、ポリプロピレングリコールなどが挙げられ、このうち、グリセリンであると微少量の添加で高い十分な柔軟性を付与することができるので好ましい。このようなポリビニルアルコール可塑剤の配合量が多すぎると、被膜強度や凝集力が低くなりすぎて、被膜が引き延ばされながら転写するため十分な隠蔽性が得られず、少なすぎると、被膜の柔軟性が不足して耐ひび割れ性が低下する。好ましい配合範囲は0.5質量%以上0.7質量%以下である。
また、充填剤成分であるリン酸カルシウム−炭酸カルシウム複合体の配合量が多すぎると、被膜強度が低下して十分な耐ひび割れ性が得られず、少なすぎると被膜強度が高くなりすぎて十分な切断性が得られない。好ましい配合範囲は70質量%以上72質量%以下である。
離型層を形成するには、上記各成分を適量範囲で配合して塗布に適した液性を有する水性液を調整し、離型層形成用塗布液として支持体の離型層を設ける面(あるいは、離型層を設けた面)とは反対の面に塗布し、乾燥させる。このように水性液を離型層形成用塗布液として用いることにより、有機溶媒を用いた場合に生じる回収や排気などの設備コストを省き、作業環境の悪化を防止することができる。
このように各成分を有する水性液を調整するために、上記各成分として、水性エマルション(例えば、天然ゴムでは天然ゴムラテックス)、樹脂水溶液や水性分散液となったものを用いることにより、混合後の分散が容易であり、かつ、剥離層形成用塗布液内に各成分が均一分散されるので、均一な剥離層が形成されるので好ましい。
上記の離型層形成用塗布液には、本発明の効果を妨げない範囲で上記以外の成分、たとえば、消泡剤などを配合することができる。
離型層形成用塗布液の調製には各種攪拌装置、各種ロールミル、ビーズミル等を用いることができる。
離型層形成用塗布液の塗布は、ダイレクトグラビアコーター、オフセットグラビアコーター、キスリバースグラビアコーター、バーコーターなどの手段により行うことができる。
剥離層の層厚は、離型層形成用塗布液の水分量、及び/または、塗布量を調整して調整する。剥離層の層厚としては6μm以上8μm以下であることが好ましい。剥離層の厚さが厚すぎると、被膜の柔軟性が損なわれて十分な耐ひび割れ性が得られない場合があり、薄すぎると、被膜と支持体との密着性が高くなり、これに伴って必要な剥離力も増加し、十分な転写性が得られない場合がある。より好ましい剥離層の厚さとしては6.5μm以上7.5μm以下である。
このように形成された剥離層を有する本発明の修正部材はインクジェットプリンターに好適に対応できる。
ここで、従来のインクジェットプリンターにおいては、用いられる用紙の種類に応じて液滴量の調整が行なわれており、特に、ハガキ等の厚紙や高品位かつ精細な出力を目的とするインク受容性を高める処理を施したインクジェット通常はがき、スーパーファイン紙、高品位専用紙、ハイグレード紙等の用紙では、多量の液滴を受容できるようにしなければならなかったが、本発明の修正部材では、充填剤を高密度化させて、剥離層の結合力と柔軟性とを向上させることができ、それらのために、剥離層を薄膜化させても、剥離層による水性インクの受容性を維持しつつ良好な易切断性、ひび割れ耐性及び耐水性を保持できると共に、剥離層の柔軟性を保ちながら水性インクによる滲みを防止でき、しかも、インクジェットプリンターで出力される高品位専用紙等に適用しても画像再現性を向上でき、さらに低コストで製造可能である。
<3.白色隠蔽層>
上記剥離層の上に白色隠蔽層を形成する。
白色隠蔽層は、天然ゴム、ポリビニルアルコール、イソプレン重合物、アクリル酸系ポリマー、酸化チタン、及び、リン酸カルシウム・炭酸カルシウム複合体を少なくとも含む白色隠蔽層構成組成物により形成されていることが必要である。
上記剥離層の上に白色隠蔽層を形成する。
白色隠蔽層は、天然ゴム、ポリビニルアルコール、イソプレン重合物、アクリル酸系ポリマー、酸化チタン、及び、リン酸カルシウム・炭酸カルシウム複合体を少なくとも含む白色隠蔽層構成組成物により形成されていることが必要である。
さらに、この白色隠蔽層構成組成物中に、天然ゴムが14質量%以上17質量%以下、ポリビニルアルコールが2質量%以上4質量%以上、イソプレン重合物が1質量%以上3質量%以下、及び、アクリル酸系ポリマーが3質量%以上4質量%以下、酸化チタンが65質量%以上74質量%以下、及び、リン酸カルシウム・炭酸カルシウム複合体が4質量%以上9質量%以下、それぞれ含有されていることが必要である。
このような構成により、従来技術に比べてリン酸カルシウム・炭酸カルシウム複合体の含有率を大幅に減量することができ、そのために、白色隠蔽層における着色剤の高充填と同層の高密度化とを実現することができ、よって、白色隠蔽層の隠蔽力及び耐ひび割れ性を向上させることができる。
ここで、被膜形成剤成分である天然ゴムが多すぎると、被膜強度が高くなりすぎて十分な切断性が得られない場合があり、少なすぎると被膜の柔軟性が低くなり十分な耐ひび割れ性が得られない場合がある。より好ましい配合範囲は14.5質量%以上16.5質量%以下である。
被膜形成剤成分であり、上記天然ゴム成分に対して可塑剤として機能し、被膜強度の調整を行うことができるイソプレン重合物が多すぎると、被膜強度が低下して耐ひび割れ性が損なわれる。少なすぎると、被膜強度が高くなりすぎて切断性が低下する。
また、被膜形成剤成分であり、かつ、分散機能を有するアクリル酸系ポリマーとしては、剥離層で用いたアクリル酸系ポリマーと同様のものが使用でき、これらから1種あるいは複数併用して用いることができる。
アクリル酸系ポリマーの配合量が多すぎると、被膜の柔軟性が低くなり十分な耐ひび割れ性が得られない場合があり、少なすぎると分散性が低下して十分な隠蔽性が得られない場合がある。より好ましい配合範囲は3質量%以上4質量%以下である。
白色隠蔽層に隠蔽性を付与する酸化チタンの配合量が多すぎると、形成される被膜強度が低くなり、十分な耐ひび割れ性が得られない場合があり、少なすぎると白色隠蔽層に十分な隠蔽性を付与できない場合があると共に、被膜強度が高くなり、十分な切断性が得られない場合がある。
このとき、酸化チタンは粒径が小さく、高い吸油量のものを用いることが好ましい。すなわち、平均粒径が0.2μm以上0.3μm以下、吸油量が30mL(ミリリットル)/100g以上45mL/100g以下のものであると上記酸化チタン配合の効果が高くなるので好ましい。より好ましい平均粒径範囲は0.22μm以上0.26μm以下、より好ましい吸油量は33mL/100g以上40mL/100g以下である。
酸化チタンと同様に、隠蔽性を付与するリン酸カルシウム・炭酸カルシウム複合体の配合量が多すぎると、被膜強度が低くなりすぎて、十分な耐ひび割れ性が得られない場合があり、また、少なすぎると、白色隠蔽層に十分な隠蔽性を付与できない場合があると共に、被膜強度が高くなりすぎて十分な切断性が得られない場合がある。
白色隠蔽層を形成するには、上記各成分を適量範囲で配合して塗布に適した液性を有する水性液を調整し、白色隠蔽層形成用塗布液として剥離層の表面に塗布し、乾燥させる。このように水性液を白色隠蔽層形成用塗布液として用いることにより、有機溶媒を用いた場合に生じる回収や排気などの設備コストを省き、作業環境の悪化を防止することができる。
このように各成分を有する水性液を調整するために、上記各成分としては、水性エマルション(例えば、天然ゴムでは天然ゴムラテックス)、樹脂水溶液や水性分散液となったものを用いることにより、混合が容易であり、かつ、白色隠蔽層形成用塗布液内に各成分が均一分散され、均一な白色隠蔽層が形成されるので好ましい。
上記の白色隠蔽層形成用塗布液には、本発明の効果を妨げない範囲で上記以外の成分、たとえば、消泡剤、調色剤などを配合することができる。
白色隠蔽層形成用塗布液の調製には各種攪拌装置、各種ロールミル、ビーズミル等を用いることができる。
また、白色隠蔽層形成用塗布液の塗布は、コンマコーター、ダイコーター、3本リーバスロールコーター、キスリバースグラビアコーター、バーコーターなどの塗布手段により行うことができる。
白色隠蔽層の層厚は、白色隠蔽層形成用塗布液の水分量、及び/または、塗布量を調整して調整する。剥離層の層厚としては18μm以上20μm以下であることが好ましい。剥離層の厚さが厚すぎると、形成される被膜強度が高くなりすぎて、十分な切断性が得られない場合があり、薄すぎると隠蔽性が十分でなくなる場合がある。より好ましい剥離層の厚さとしては18.5μm以上19.5μm以下である。
<4.粘着層>
上記のようにして得られた白色隠蔽層の上に粘着層を形成する。粘着層は、要修正面との粘着性に優れ、かつ、支持体の離型面から容易に層間剥離できて、ブロッキングを起こさないことが求められる。
上記のようにして得られた白色隠蔽層の上に粘着層を形成する。粘着層は、要修正面との粘着性に優れ、かつ、支持体の離型面から容易に層間剥離できて、ブロッキングを起こさないことが求められる。
粘着層を構成する粘着層構成組成物は、少なくともアクリル系粘着剤を含有していることが好ましい。この構成により、より高い耐ブロッキング性が得られるとともに、粘着層に高い引張せん断接着強さを付与することができ、そのために、切断性及び耐ひび割れ性に優れた修正部材とすることができ、そのために、切断性及び耐ひび割れ性を最適化した修正部材となる。
粘着層を形成するには、アクリル系粘着剤、その他の成分を適量範囲で配合して塗布に適した液性を有する水性液を調整し、粘着層形成用塗布液として白色隠蔽層の表面に塗布し、乾燥させる。このように水性液を粘着層形成用塗布液として用いることにより、有機溶媒を用いた場合に生じる回収や排気などの設備コストを省き、作業環境の悪化を防止することができる。
このような粘着層形成用塗布液を調整するために、アクリル系粘着剤エマルション等の、必要成分が水性エマルションや水性分散液となったものを原料として用いることにより、混合後の分散が容易であり、かつ、粘着層形成用塗布液内に各成分が均一分散されるので、均一な粘着層が形成されるので好ましい。
粘着層形成用塗布液の塗布、その後の乾燥は、剥離層形成用塗布液や白色隠蔽層形成用塗布液と同様に行うことができる。
粘着層の厚さとしては0.7μm以上1.5μ以下であることが好ましい。粘着層の厚さが厚すぎると、引張せん断接着強さが高くなりすぎ、十分な耐ブロッキング性が得られない場合があり、薄すぎると引張せん断接着強さが低すぎ、十分な転写性が得られない場合がある。より好ましい範囲は1μm以上1.5μm以下である。
このようにして、離型層、支持体、剥離層、白色隠蔽層、及び、粘着層がこの順で積層されて構成されている本発明の修正部材を得ることができる。このとき、上記のような剥離層並びに白色隠蔽層の薄膜化に加え、19μmの支持体を使用することで、総厚さを例えば46μmとすることができ、このとき、大容量化、あるいは、ケースの小型化が可能となる。
本発明に係る修正部材は、必要に応じて紙管やプラスチック管等に巻き取り、切断等を行い(切断後に巻き取りを行ってもよい)、さらに必要に応じて転写が容易となるように各種ケースに収納する。
図2は、凝集剥離を伴う転写が可能な本発明に係る修正部材の使用態様を説明する説明図であって、図2(a)は、被転写紙7の表面に形成された印字、印画された文字、図形、模様等の像を覆い被せるように、修正部材10をその粘着層6を下にして被転写紙7の表面に接着させた段階(第1段階)を示し、図2(b)は、剥離層4を保持した状態で白色隠蔽層から支持体2を剥離する段階(第2段階)を示し、そして、図2(c)は、露出した白色隠蔽層5の表面に修正される文字、図形、模様等の像を形成する準備が整った段階(第3段階)を示す。
第2段階で支持体2は剥離層4との界面では剥離せず、支持体2に接する剥離層4(4b)と一緒に、白色隠蔽層5側の大部分4aから分離して剥離する。このような凝集剥離により、被転写紙7上に残った剥離層4(4a)の表面光沢の発生は抑制される。
以上、本発明について、好ましい実施形態を挙げて説明したが、本発明の修正部材は、上記実施形態の構成に限定されるものではない。
当業者は、従来公知の知見に従い、本発明の修正部材を適宜改変することができる。このような改変によってもなお本発明の修正部材を具備する限り、もちろん、本発明の範疇に含まれるものである。
以下に本発明の実施例について説明する。
<支持体準備工程>
基材としては一方の面にシリコーンからなる離型層(厚さ0.2μm)が形成された2軸延伸のポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡社製E5101、厚さ19μm)を用いた。
<支持体準備工程>
基材としては一方の面にシリコーンからなる離型層(厚さ0.2μm)が形成された2軸延伸のポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡社製E5101、厚さ19μm)を用いた。
<剥離層形成工程、白色隠蔽層形成工程、及び、粘着層形成工程>
この基材の他方の面に、原料をロールミル、及び、調液タンクに備え付けた攪拌機等を用いて均一に混合して調製した剥離層形成用塗布液をバーコーターにより塗布後、100℃で10〜12秒間、熱風乾燥を行って剥離層を、次いで、この剥離層の上に、ロールミル、及び、調液タンクに備え付けた攪拌機等を用いて均一に混合して調製した白色隠蔽層形成用塗布液をダイコーターにより塗布後、100℃で10〜12秒間、熱風乾燥を行って白色隠蔽層を形成し、さらにこの白色隠蔽層の上に、調液タンクに備え付けた攪拌機等を用いて均一に混合して調製した粘着層形成用塗布液をダイレクトグラビヤを用いて塗布後、100℃で10〜12秒間、熱風乾燥させて粘着層を、それぞれ形成して修正部材を得た。
この基材の他方の面に、原料をロールミル、及び、調液タンクに備え付けた攪拌機等を用いて均一に混合して調製した剥離層形成用塗布液をバーコーターにより塗布後、100℃で10〜12秒間、熱風乾燥を行って剥離層を、次いで、この剥離層の上に、ロールミル、及び、調液タンクに備え付けた攪拌機等を用いて均一に混合して調製した白色隠蔽層形成用塗布液をダイコーターにより塗布後、100℃で10〜12秒間、熱風乾燥を行って白色隠蔽層を形成し、さらにこの白色隠蔽層の上に、調液タンクに備え付けた攪拌機等を用いて均一に混合して調製した粘着層形成用塗布液をダイレクトグラビヤを用いて塗布後、100℃で10〜12秒間、熱風乾燥させて粘着層を、それぞれ形成して修正部材を得た。
ここで、剥離層形成用塗布液調製に用いた各原料を表1に略号と共に(表中「PVA可塑剤」は「ポリビニルアルコール可塑剤」である。以下同)、また、白色隠蔽層形成用塗布液の調製に用いた各原料を表2に略号と共に(但し、カーボンブラックの配合量は固形分換算で、0.002質量%程度であったために「微量」と記載し、各配合比の算出時にはカーボンブラックの配合量を無視した)、さらに、粘着層形成用塗布液調製に用いた各原料を表3に略号と共に、それぞれ示す。これら塗布液はそれぞれその原料をロールミル、及び、調液タンクに備え付けた攪拌機等を用いて混合して調製した。
これら原料を用いて、表4〜表8にそれぞれ示される配合比(図中の配合比の数字は質量%であり、希釈水の配合比の「残量」は各塗布液において全体を100質量%に調製する適量を示す。また、「wet」は水分込みの配合比、「dry」は固形分としての配合比(含有比)を、それぞれ示す)で、剥離層形成用塗布液、白色隠蔽層形成用塗布液、及び、粘着層形成用塗布液をそれぞれ調整し、これら塗布液を用いて、乾燥後に表4〜表8にそれぞれ示されるそれぞれの厚さとなるように実施例1〜10、比較例1〜9の計19種類の修正部材を作製した。また、各修正部材の剥離層、白色隠蔽層、粘着層、及び、支持体の厚さ(μm)を併せてこれら表に示した。
なお、比較例9は、特許文献1記載の従来技術に係る修正部材の例である。また
、表4〜表8中、「比1」は、離層構成組成物中のイソプレン重合物の含有量を1としたときの離層構成組成物中の天然ゴムの含有量を、また、「比2」は離層構成組成物中のポリビニルアルコールの含有量を1としたときの離層構成組成物中のアクリル酸系ポリマーの含有量を、それぞれ示す。
、表4〜表8中、「比1」は、離層構成組成物中のイソプレン重合物の含有量を1としたときの離層構成組成物中の天然ゴムの含有量を、また、「比2」は離層構成組成物中のポリビニルアルコールの含有量を1としたときの離層構成組成物中のアクリル酸系ポリマーの含有量を、それぞれ示す。
これら19種類の修正部材について、その剥離力、引張せん断接着強さ、引張強さ、転写性、切断性、耐ひび割れ性、インク吸収性、画像再現性、隠蔽性、及び、耐ブロッキング性について、それぞれ評価を行った。
<剥離力評価方法>
JIS Z0237 10.4.1に準拠して剥離力を測定した。このとき、剥離力が6.0mN/10mm以上20.0mN/10mm以下の範囲であったときに修正部材として求められる剥離力を満足する。すなわち、剥離力が小さすぎると耐ブロッキング性が低下して、大きすぎると転写性が低下する。
JIS Z0237 10.4.1に準拠して剥離力を測定した。このとき、剥離力が6.0mN/10mm以上20.0mN/10mm以下の範囲であったときに修正部材として求められる剥離力を満足する。すなわち、剥離力が小さすぎると耐ブロッキング性が低下して、大きすぎると転写性が低下する。
<引張せん断接着強さ>
引張せん断接着強さは、JIS K6850:2000「接着剤−剛性被接着剤の引張せん断接着強さ試験方法」に準拠して測定した。ただし、試験片については、JIS Z0237:2000「粘着テープ・粘着テープ試験方法(10.2.4 圧着装置、10.3.1 試験の準備)」を適用し、そして、接着片を破壊する際の速度は、JIS Z023:2000「粘着テープ・粘着テープ試験方法(8.3 試験方法)」を適用した。
引張せん断接着強さは、JIS K6850:2000「接着剤−剛性被接着剤の引張せん断接着強さ試験方法」に準拠して測定した。ただし、試験片については、JIS Z0237:2000「粘着テープ・粘着テープ試験方法(10.2.4 圧着装置、10.3.1 試験の準備)」を適用し、そして、接着片を破壊する際の速度は、JIS Z023:2000「粘着テープ・粘着テープ試験方法(8.3 試験方法)」を適用した。
このとき、引張せん断接着強さが12.0mN/mm2以上27.0mN/mm2以下のときに、修正部材として求められる引張せん断接着強さを満足する。すなわち、引張せん断接着強さが小さすぎると転写性が低下し、大きすぎると耐ブロック性が低下する。
<引張強さ>
引張強さはJIS Z0237 8 に準拠して測定した。引張強さが170mN/10mm以上340mN/10mm以下のとき、修正部材として求められる引張強さを満足する。すなわち、引張強さが小さすぎると耐ひび割れ性が低下し、大きすぎると切断性が低下する。
引張強さはJIS Z0237 8 に準拠して測定した。引張強さが170mN/10mm以上340mN/10mm以下のとき、修正部材として求められる引張強さを満足する。すなわち、引張強さが小さすぎると耐ひび割れ性が低下し、大きすぎると切断性が低下する。
<転写性>
転写性は、転写具(プラス社製 プラスステーショナリー WHIPER mini(ホワイパーミニ)(5mm幅)として入手される)のケースを用いて、このケース内に幅5mmに切断して巻き取って収納させた各転写部材を用い、被転写紙を普通紙(アスクル社製 マルチペーパースーパーエコノミー、富士ゼロックス社製 FR、キャノン社製 スタンダード用紙として入手される)として、実際に転写動作をし、そのときの転写状態をモニター20人で官能テストにより評価した。このとき、「スムーズに転写でき、被転写紙への定着が良好である」と評価したモニターが、16人以上であった場合を転写性が十分であるとして「○」として、16人未満であった場合を転写性が不十分であるとして「×」として、それぞれ評価した。
転写性は、転写具(プラス社製 プラスステーショナリー WHIPER mini(ホワイパーミニ)(5mm幅)として入手される)のケースを用いて、このケース内に幅5mmに切断して巻き取って収納させた各転写部材を用い、被転写紙を普通紙(アスクル社製 マルチペーパースーパーエコノミー、富士ゼロックス社製 FR、キャノン社製 スタンダード用紙として入手される)として、実際に転写動作をし、そのときの転写状態をモニター20人で官能テストにより評価した。このとき、「スムーズに転写でき、被転写紙への定着が良好である」と評価したモニターが、16人以上であった場合を転写性が十分であるとして「○」として、16人未満であった場合を転写性が不十分であるとして「×」として、それぞれ評価した。
<切断性>
切断性は、上記転写性評価に際し、転写後に転写具を持ち上げた際に、テープの切れの善し悪しを上記同様に20人のモニターによる官能テストより評価した。「切断性が良好である」と評価したモニターが、16人以上であった場合を切断性が十分であるとして「○」として、16人未満であった場合を切断性が不十分であるとして「×」として、それぞれ評価した。
切断性は、上記転写性評価に際し、転写後に転写具を持ち上げた際に、テープの切れの善し悪しを上記同様に20人のモニターによる官能テストより評価した。「切断性が良好である」と評価したモニターが、16人以上であった場合を切断性が十分であるとして「○」として、16人未満であった場合を切断性が不十分であるとして「×」として、それぞれ評価した。
<耐ひび割れ性>
耐ひび割れ性は、上記転写性評価に際し、転写された修正部材の表面を上記同様に20人のモニターが目視により評価した。「ひびの発生がない」と評価したモニターが、16人以下であった場合を耐ひび割れ性が十分であるとして「○」として、16人未満であった場合を耐ひび割れ性が不十分であるとして「×」として、それぞれ評価した。なお、転写された修正部材にひび割れが発生した場合、ひび割れた箇所の隙間から隠蔽した文字や描線が露出して、隠蔽が不十分となると云う不都合が発生する。
耐ひび割れ性は、上記転写性評価に際し、転写された修正部材の表面を上記同様に20人のモニターが目視により評価した。「ひびの発生がない」と評価したモニターが、16人以下であった場合を耐ひび割れ性が十分であるとして「○」として、16人未満であった場合を耐ひび割れ性が不十分であるとして「×」として、それぞれ評価した。なお、転写された修正部材にひび割れが発生した場合、ひび割れた箇所の隙間から隠蔽した文字や描線が露出して、隠蔽が不十分となると云う不都合が発生する。
<インク吸収性>
インク吸収性は、上記転写性評価に際し、転写された修正部材に対して上記同様に20人のモニターが、EPSON社製プリンターPM−G850を用いて、実際に漢字、アルファベット、及び、ひらがなとが混在する文字列を印刷したときに、「インクが直ちに吸収され、滲みもない」と評価したモニターが、18人以上であった場合をインク吸収性が特に優れているとして「◎」として、16人以上17人以下であった場合をインク吸収性が十分であるとして「○」として、16人未満であった場合をインク吸収性が不十分であるとして「×」として、それぞれ評価した。
インク吸収性は、上記転写性評価に際し、転写された修正部材に対して上記同様に20人のモニターが、EPSON社製プリンターPM−G850を用いて、実際に漢字、アルファベット、及び、ひらがなとが混在する文字列を印刷したときに、「インクが直ちに吸収され、滲みもない」と評価したモニターが、18人以上であった場合をインク吸収性が特に優れているとして「◎」として、16人以上17人以下であった場合をインク吸収性が十分であるとして「○」として、16人未満であった場合をインク吸収性が不十分であるとして「×」として、それぞれ評価した。
<画像再現性>
画像再現性は、上記転写性評価に際し、転写された修正部材部分、及び修正部材のない普通紙部分に対して、上記同様に20人のモニターが、上記同様、EPSON社製プリンターPM−G850を用いて、漢字、アルファベット、及び、ひらがなとが混在する文字列を印刷した部分を上記同様に20人のモニターが目視して評価したときに、「差が認められない」として評価したモニターが、18人以上であった場合を画像再現性が特に優れているとして「◎」として、16以上17人以下であった場合を画像再現性が十分であるとして「○」として、16人未満であった場合を画像再現性が不十分であるとして「×」として、それぞれ評価した。
画像再現性は、上記転写性評価に際し、転写された修正部材部分、及び修正部材のない普通紙部分に対して、上記同様に20人のモニターが、上記同様、EPSON社製プリンターPM−G850を用いて、漢字、アルファベット、及び、ひらがなとが混在する文字列を印刷した部分を上記同様に20人のモニターが目視して評価したときに、「差が認められない」として評価したモニターが、18人以上であった場合を画像再現性が特に優れているとして「◎」として、16以上17人以下であった場合を画像再現性が十分であるとして「○」として、16人未満であった場合を画像再現性が不十分であるとして「×」として、それぞれ評価した。
<隠蔽性>
隠蔽性は、被転写紙上にEPSON社製プリンターPM−G850を用いて印刷した漢字、アルファベット、及び、ひらがなとが混在する文字列に対して、各修正部材を上記同様にして転写し、修正部材が転写された部分を、上記同様に20人のモニターが目視して評価したときに、「修正部材が転写された部分の文字が、判読できない」として評価したモニターが、16人以上であった場合を隠蔽性が十分であるとして「○」として、16人未満であった場合を隠蔽性が不十分であるとして「×」として、それぞれ評価した。
隠蔽性は、被転写紙上にEPSON社製プリンターPM−G850を用いて印刷した漢字、アルファベット、及び、ひらがなとが混在する文字列に対して、各修正部材を上記同様にして転写し、修正部材が転写された部分を、上記同様に20人のモニターが目視して評価したときに、「修正部材が転写された部分の文字が、判読できない」として評価したモニターが、16人以上であった場合を隠蔽性が十分であるとして「○」として、16人未満であった場合を隠蔽性が不十分であるとして「×」として、それぞれ評価した。
<耐ブロッキング性>
耐ブロッキング性は、上記転写性評価に際し、ロール状に巻き取られた修正部材について、ケースから引き出す際に、「粘着層、白色隠蔽層、及び、剥離層から構成されるインク層が、支持体の反対面(離型層)への移行がなかった」と20人のモニターのうち、20人が評価した場合を耐ブロッキング性が十分であるとして「○」として、20人未満であった場合を耐ブロッキング性が不十分であるとして「×」として、それぞれ評価した。
耐ブロッキング性は、上記転写性評価に際し、ロール状に巻き取られた修正部材について、ケースから引き出す際に、「粘着層、白色隠蔽層、及び、剥離層から構成されるインク層が、支持体の反対面(離型層)への移行がなかった」と20人のモニターのうち、20人が評価した場合を耐ブロッキング性が十分であるとして「○」として、20人未満であった場合を耐ブロッキング性が不十分であるとして「×」として、それぞれ評価した。
上記実施例1〜10及び比較例1〜9、計19の転写部材に対してこれら評価をおこなったときの結果を、表9及び表10に示す。
表9及び表10により、本発明に係る修正部材は、剥離力、引張せん断接着強さ、引張強さ、転写性、切断性、耐ひび割れ性、インク吸収性、画像再現性、隠蔽性、及び、耐ブロッキング性にすぐれていることが理解される。
Claims (9)
- 少なくとも、離型層、支持体、剥離層、白色隠蔽層、及び、粘着層がこの順で積層されて構成されている修正部材において、
(イ)前記剥離層が、ポリビニルアルコール、アクリル酸系ポリマー、天然ゴム、イソプレン重合物、ポリビニルアルコール可塑剤、及び、リン酸カルシウム・炭酸カルシウム複合体を少なくとも含む剥離層構成組成物により構成され、
(ロ)前記離層構成組成物中に、前記ポリビニルアルコールが11.5質量%以上20質量%以下、アクリル酸系ポリマーが4質量%以上10質量%以下、ポリビニルアルコール可塑剤が0.4質量%以上0.8質量%以下、天然ゴム及びイソプレン重合物が2質量%以上6質量%以下、リン酸カルシウム・炭酸カルシウム複合体が69質量%以上73質量%以下、それぞれ含有され、
(ハ)前記離層構成組成物中の前記天然ゴムの含有量が、前記離層構成組成物中の前記イソプレン重合物の含有量を1としたときに、1以上5以下であり、かつ、
(ニ)前記離層構成組成物中の前記アクリル酸系ポリマーの含有量が、前記離層構成組成物中の前記ポリビニルアルコールの含有量を1としたときに、0.2以上1以下であることを特徴とする修正部材。 - (イ)前記白色隠蔽層が、天然ゴム、ポリビニルアルコール、イソプレン重合物、アクリル酸系ポリマー、酸化チタン、及び、リン酸カルシウム・炭酸カルシウム複合体を少なくとも含む白色隠蔽層構成組成物により形成され、
(ロ)前記白色隠蔽層構成組成物中に、前記天然ゴムが14質量%以上17質量%以下、前記ポリビニルアルコールが2質量%以上4質量%以下、前記イソプレン重合物が1質量%以上3質量%以下、及び、アクリル酸系ポリマーが3質量%以上4質量%以下、前記酸化チタンが65質量%以上74質量%以下、及び、前記リン酸カルシウム・炭酸カルシウム複合体が4質量%以上9質量%以下、それぞれ含有されていることを特徴とする請求項1に記載の修正部材。 - 前記粘着層が、少なくともアクリル系粘着剤により形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の修正部材。
- 前記剥離層の層厚が、6μm以上8μm以下であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の修正部材。
- 前記白色隠蔽層の層厚が、18μm以上20μm以下であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の修正部材。
- 前記粘着層の層厚が、0.7μm以上1.5μm以下であることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の修正部材。
- 少なくとも、一方の面に離型層を設けた支持体を準備する支持体準備工程、前記支持体の他方の面に剥離層形成用塗布液を塗布した後乾燥させて剥離層を形成する剥離層形成工程、前記剥離層の表面に白色隠蔽層形成用塗布液を塗布した後乾燥させて白色隠蔽層を形成する白色隠蔽層を形成する白色隠蔽層形成工程、及び、前記白色隠蔽層の表面に粘着層形成用塗布液を塗布した後乾燥させて粘着層を形成する粘着層形成工程、を有する修正部材の製造方法において、
(イ)前記離型層形成用塗布液が、ポリビニルアルコール、アクリル酸系ポリマー、天然ゴム、イソプレン重合物、ポリビニルアルコール可塑剤、及び、リン酸カルシウム・炭酸カルシウム複合体を少なくとも有する水性液であり、
(ロ)前記離型層形成用塗布液の全固形分中に、前記ポリビニルアルコールが11.5質量%以上20質量%以下、アクリル酸系ポリマーが4質量%以上10質量%以下、ポリビニルアルコール可塑剤が0.4質量%以上0.8質量%以下、天然ゴム及びイソプレン重合物が2質量%以上6質量%以下、リン酸カルシウム・炭酸カルシウム複合体が69質量%以上73質量%以下、それぞれ含有され、
(ハ)前記離型層形成用塗布液の全固形分中の前記天然ゴムの含有量が、前記離型層形成用塗布液の全固形分中の前記イソプレン重合物の含有量を1としたときに、1以上5以下であり、
(ニ)前記離型層形成用塗布液の全固形分中の前記アクリル酸系ポリマーの含有量が、前記離型層形成用塗布液の全固形分中の前記ポリビニルアルコールの含有量を1としたときに、0.2以上1以下であることを特徴とする修正部材の製造方法。 - (イ)前記白色隠蔽層形成用塗布液が、少なくとも、天然ゴム、ポリビニルアルコール、イソプレン重合物、アクリル酸系ポリマー、酸化チタン、及び、リン酸カルシウム・炭酸カルシウム複合体を少なくとも含有する水性液であり、
(ロ)前記白色隠蔽層形成用塗布液の全固形分中に、前記天然ゴムが14質量%以上17質量%以下、前記ポリビニルアルコールが2質量%以上4質量%以上、前記イソプレン重合物が1質量%以上3質量%以下、及び、アクリル酸系ポリマーが3質量%以上4質量%以下、前記酸化チタンが65質量%以上74質量%以下、及び、前記リン酸カルシウム・炭酸カルシウム複合体が4質量%以上9質量%以下、それぞれ含有されていることを特徴とする請求項7に記載の修正部材の製造方法。 - 前記粘着層形成用塗布液が、少なくともアクリル系粘着剤を含有する水性液であることを特徴とする請求項7または請求項8に記載の修正部材の製造方法。
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JP2017035888A (ja) * | 2015-01-24 | 2017-02-16 | 三菱樹脂株式会社 | 積層ポリエステルフィルムの製造方法 |
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