JP6309333B2 - 接触式測定装置、塗布液塗布装置、電子部品実装装置およびプリント基板用スクリーン印刷装置 - Google Patents

接触式測定装置、塗布液塗布装置、電子部品実装装置およびプリント基板用スクリーン印刷装置 Download PDF

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Description

本発明は、測定対象物に接触子を押し付けた後に離間させて接触子に対する測定対象物の位置を求める接触式測定装置、塗布液塗布装置、電子部品実装装置およびプリント基板用スクリーン印刷装置に関するものである。
従来、測定対象物までの距離を測定する測定装置としては、例えば特許文献1に記載されているものがある。特許文献1に開示された測定装置は、プリント基板に電子部品を実装する電子部品実装装置に用いられ、プリント基板と吸着ノズルとの距離を測定する。
この測定装置は、電子部品実装装置に装備されている流量センサを用いて構成されている。流量センサは、吸着ノズルを流れる空気の流量を検出するものである。吸着ノズルは、プリント基板に電子部品を実装するためのもので、プリント基板に対して昇降する。
この測定装置は、吸着ノズルに空気が吸引される状態で吸着ノズルをプリント基板に向けて下降させ、流量センサの計測結果が変化したときの吸着ノズルの位置に基づいてプリント基板の高さを測定する。
特開2003−133796号公報
特許文献1に示す測定装置は、流量センサおよび真空発生器が必要なものであるから、空気を吸引する機能を有していない装置には使用することができないという問題があった。空気を吸引する機能を有していない装置としては、例えば、ディスペンサーやプリント基板用スクリーン印刷機などがある。ディスペンサーとは、プリント基板に半田ペーストや接着剤を塗布ノズルによって塗布する塗布液塗布装置である。
プリント基板用スクリーン印刷機は、プリント基板に半田ペーストをマスクとスキージとによって塗布するものである。なお、空気の流量を検出する方式とは別の方式で測定対象物との距離を測るためには、上述したディスペンサーやスクリーン印刷機に適用したときにこれらの装置の機能が損なわれるようなことは回避しなければならない。すなわち、これらの装置は、プリント基板に対して接近する部材が弾性部材を介して支持されていることが多く、この弾性部材を正しく機能する状態に保たなければならない。この弾性部材は、プリント基板に塗布ノズルやスキージが衝突して破損することを防止するために用いられている。
本発明はこのような問題を解消するためになされたもので、空気を吸引する機構の有無とは無関係に測定対象物との間の距離を測定可能であり、しかも、測定対象物の支持系や測定対象物に接近する接触子の支持系に弾性部材が介装されていたとしても正しく動作する接触式測定装置を提供することを第1の目的とする。また、本発明は、このような接触式測定装置を備えた電子部品実装装置、塗布液塗布装置あるいはプリント基板用スクリーン印刷装置を提供することを第2の目的とする。
この目的を達成するために、本発明に係る接触式測定装置は、測定対象物に接触する接触子と、動力源を構成するモータを有し、前記接触子を前記測定対象物に接近させる機能および前記接触子を前記測定対象物から離間させる機能を有する駆動機構と、前記モータの回転を検出するエンコーダと、前記モータの負荷の大きさを検出する機能および前記エンコーダの値から前記接触子の位置を求める機能を有する制御部とを備え、前記制御部は、前記接触子が前記測定対象物に押し付けられた後に前記測定対象物とは反対方向に移動し前記測定対象物から離れるときに前記モータの負荷の大きさが相対的に大きく変化する現象を利用して前記接触子に対する前記測定対象物の位置を求めるものであり、前記制御部は、前記接触子が前記測定対象物に押し付けられる押圧動作の開始位置を設定する第1の測定部と、前記開始位置から前記押圧動作を実施し、この押圧動作の後に前記接触子を前記測定対象物とは反対方向に移動させることにより、前記接触子が前記測定対象物から離れるときの前記接触子の位置を求める第2の測定部とを有し、前記第1の測定部は、前記接触子を予め定めた第1の移動量ずつ繰り返し移動させて前記負荷の大きさを求めるとともに、この負荷の大きさまたは変化率に基づいて前記接触子が前記測定対象物に接触するときの前記接触子の位置を求め、この位置を前記開始位置とするものであり、前記第2の測定部は、前記接触子を前記測定対象物とは反対方向に前記第1の移動量より少ない第2の移動量ずつ繰り返し移動させて前記負荷の大きさを求めるとともに前記負荷の変化率を求め、この変化率に基づいて前記接触子が前記測定対象物から離れるときの前記接触子の位置を求めるものであり、前記第2の測定部は、予め定めた条件が満たされたときの前記接触子の位置を前記測定対象物から離間する接触子の位置とし、かつ前記条件が満たされることなく前記接触子の移動量が予め定めた移動量を上回った場合には、前記条件を変えて、前記接触子が前記測定対象物から離れるときの前記接触子の位置を求める動作を繰り返すものであり、前記予め定めた条件は、前記接触子が予め定めた長さだけ移動したときの前記負荷の変化率が、判定基準として予め定めた変化率と一致する第1の条件と、前記負荷の大きさが予め定めた閾値以下である第2の条件とを含み、前記第2の測定部は、前記条件を変えるときに前記第1の条件を変えるものであることを特徴とするものである。
本発明は、前記発明において、前記接触子と前記測定対象物とのうち少なくともいずれか一方は、弾性部材を介して支持されているものであることを特徴とする。
本発明は、前記発明に係る接触式測定装置を備えた塗布液塗布装置であって、前記測定対象物は、プリント基板によって構成されで、前記接触子は、前記プリント基板に塗布液を塗布するための塗布ノズルによって構成され、前記塗布ノズルは、弾性部材を介して塗布ノズル駆動装置に支持されているものであることを特徴とする。
本発明は、前記発明に係る接触式測定装置を備えた電子部品実装装置であって、前記接触子は、電子部品を吸着する吸着ノズルによって構成され、前記測定対象物は、予備の前記吸着ノズルを保持する予備ノズル保持具によって構成され、前記予備ノズル保持具は、弾性部材を介して基台に支持されているものであることを特徴とする。
本発明は、前記発明に係る接触式測定装置を備えた電子部品実装装置であって、プリント基板を搬送するコンベアを備え、前記接触子は、電子部品を吸着する吸着ノズルによって構成され、前記測定対象物は、前記コンベアによって構成されていることを特徴とする。
本発明は、前記発明に係る接触式測定装置を備えたプリント基板用スクリーン印刷装置であって、プリント基板を搬送するコンベアと、前記コンベアに載せられたプリント基板にスクリーン印刷法によってペースト半田を塗布するスキージとを備え、前記接触子は、前記スキージによって構成され、前記測定対象物は、前記コンベアによって構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、測定対象物に押付けられていた接触子が測定対象物から離れるときのモータの負荷は、相対的に大きく減少した後に相対的に緩やかに変化するようになる。接触子が測定対象物から離れるときの接触子の位置は、接触子と測定対象物との間の距離が0になる位置である。このため、測定対象物と接触子との間の距離をモータの負荷の大きさに基づいて測定することができる。この結果、本発明によれば、測定対象物の位置をモータ原点からの距離として測定することが可能になる。
一方、押し付けられていた接触子が測定対象物から離れるときは、これらの部材の支持系に弾性部材が介装されている場合と、これらの部材の支持系に弾性部材が介装されていない場合とのいずれの場合であっても、モータの負荷が相対的に大きく減少する。このため、この測定装置は、測定対象物の支持系や接触子の支持系に弾性部材が介装されていたとしても、弾性部材の影響を受けることはないものである。
したがって、本発明によれば、空気を吸引する機構の有無とは無関係に測定対象物と接触子との間の距離を測定可能であり、しかも、測定対象物の支持系や接触子の支持系に弾性部材が介装されていたとしても正しく動作する接触式測定装置を提供することができる。
本発明に係る接触式測定装置の構成を説明するための側面図である。 本発明に係る接触式測定装置の制御系の構成を示すブロック図である。 接触子の位置と電流値との関係を示すグラフである。 本発明に係る接触式測定装置の測定動作を説明するためのフローチャートである。 ラフ下降高さ測定工程を説明するためのフローチャートである。 ラフ上昇高さ測定工程を説明するためのフローチャートである。 上昇高さ測定工程を説明するためのフローチャートである。 変化率を比較する手順を説明するためのグラフである。 本発明に係る接触式測定装置を備えた塗布液塗布装置の側面図である。図9中には、制御装置の構成を示すブロック図も描いてある。 本発明に係る接触式測定装置を備えた電子部品実装装置の側面図である。図10中には、制御装置の構成を示すブロック図も描いてある。 オートノズルステーションの構成を示す斜視図である。 本発明に係る接触式測定装置を備えた電子部品実装装置のコンベアと電子部品供給装置の平面図である。 電子部品実装装置のヘッドユニットを示す斜視図である。 本発明に係る接触式測定装置を備えたプリント基板用スクリーン印刷装置の斜視図である。 プリント基板用スクリーン印刷装置のスキージユニットを示す斜視図である。
(第1の実施の形態)
本発明に係る接触式測定装置の一実施の形態を図1〜図8によって詳細に説明する。
図1に示す接触式測定装置1は、基台2の上に固定された測定対象物3
と、この測定対象物3に接触する接触子4との間の距離を測るためのものである。この実施の形態による測定対象物3は、平坦な上面3aを有している。
接触子4は、基台2に駆動機構5を介して支持されている。この実施の形態による駆動機構5は、モータ6が動力源となるボールねじ式駆動機構である。モータ6は、例えばサーボモータによって構成することができる。このモータ6は、エンコーダ7を有している。エンコーダ7は、モータ6の回転を検出するものである。
駆動機構5は、モータ6が回転することにより昇降する支持部材8を備えている。接触子4は、この支持部材8に弾性部材9を介して上下方向へ移動可能に支持されている。すなわち、駆動機構5は、接触子4を測定対象物3に接近させる機能と、接触子4を測定対象物3から離間させる機能とを有している。
モータ6は、この接触式測定装置1の制御部10に接続されており、この制御部10によって制御されて回転する。
制御部10は、図2に示すように、複数の機能部によって構成されている。これらの機能部とは、駆動制御部11と、通信制御部12と、主演算部13と、報知部14などである。
駆動制御部11は、モータ6の動作を制御する機能を有し、モータ6と通信制御部1210とに接続されている。モータ6には、駆動制御部11によって設定された電流指令値に相当する電流が流れる。駆動制御部11は、モータ6の回転をエンコーダ7によって検出し、接触子4の位置あるいは移動距離が目標位置あるいは目標移動距離と一致するように電流指令値を増減させる。目標位置あるいは目標移動距離は、後述する主演算部13によって設定され、主演算部13から制御信号として通信制御部12を介して駆動制御部11に送られる。
この実施の形態による駆動制御部11は、詳細は後述するが、主演算部13から送られた目標位置あるいは目標移動距離に基づいてモータ6を駆動し、接触子4を測定対象物3に押し付けた後に測定対象物3から離間する方向へ移動させる。
また、この駆動制御部11は、モータ6の負荷を検出する機能を有している。この実施の形態において、モータ6の負荷は、モータ6を目標位置に保持するために必要な電流値として検出される。すなわち、接触子4が測定対象物3に押し付けられることにより、負荷を示す電流値が上昇する。
接触子4が測定対象物3に押し付けられた後に測定対象物3から離れるときの電流値(モータ6の負荷)は、図3に示すように変化する。図3において、横軸は接触子4の高さを示し、縦軸はモータ6の負荷に相当する電流値を示す。接触子4の位置は、横軸の左側ほど低い。電流値は、縦軸の下側ほど小さい。この実施の形態による接触子4は、弾性部材9を介して支持部材8に支持されている。このため、接触子4が測定対象物3に押し付けられている状態は、弾性部材9が弾性変形した状態である。
測定対象物3に押し付けられていた接触子4が測定対象物3とは反対方向に移動すると、先ず、図3中に符号Aで示す領域において、弾性部材9が復元する。このとき、モータ6の電流値は、接触子4の移動に伴って僅かに増減する。そして、弾性部材9の復元が終了する直前に弾性部材9のばね力が急速に減少するために、符号Bで示す領域において、モータ6の負荷(電流値)が相対的に大きく減少する。なお、接触子4と支持部材8との間に弾性部材9が介装されていない場合であっても、領域Bにおいて、モータ6の負荷が相対的に大きく減少する。この理由は、接触子4や測定対象物3を含めてこれらの部材を支持する部材が僅かながらも弾性変形するからである。
領域Bにおいて弾性部材9の復元が終了した後、符号Cで示す領域において、接触子4が測定対象物3から離れて上昇する。
主演算部13は、詳細は後述するが、上述した領域Bと領域Cとの境界となる接触子4の位置、換言すれば接触子4が測定対象物3から離れるときの接触子4の位置を演算によって求める。すなわち、主演算部13は、接触子4が測定対象物3に押し付けられた後に測定対象物3とは反対方向に移動して測定対象物3から離れるときにモータ6の負荷の大きさが相対的に大きく変化する現象を利用して、接触子4に対する測定対象物3の位置を求める。以下においては、測定対象物3から接触子4が離れるとき(測定対象物3と接触子4との間の距離が0になるとき)の接触子4の位置を単に「接触位置」という。
制御部10の通信部制御部12は、この制御部10の各機能部どうしの間で信号の受け渡しを行うものである。報知部14は、この接触式測定装置1の状態を操作者(図示せず)に伝えるためのものである。この報知部14は、例えばディスプレイ装置などによって構成することができる。
主演算部13は、図4〜図7のフローチャートで示すコンピュータプログラムを実行し、上述した接触位置を求める。この実施の形態においては、このコンピュータプログラムを理解し易いように、前半部と後半部とに分けて説明する。前半部は、便宜上、主演算部13の第1の測定部21によって実行され、後半部は、便宜上、主演算部13の第2の測定部22によって実行される。
第1の測定部21は、図4に示すフローチャートのステップP1〜P7を実行し、押圧動作の開始位置を設定する。この押圧動作とは、接触子4が測定対象物3に押し付けられるときの駆動機構5の動作である。
第1の測定部21は、先ず、図4に示すフローチャートのステップP1において、接触子4をターゲットより5mm上の位置に下降させる。ここでいうターゲットとは、測定対象物3の上面3aの予想位置である。
そして、第1の測定部21は、ステップP2において、現在の電流指令値a(%)を取得するとともに、後述する判定ステップで使用する閾値αを設定する。閾値αは、電流指令値a+5(%)に設定される。
次に、第1の測定部21は、ステップP3において、接触子4をターゲットまで下降させ、ステップP4において、現在の電流指令値a(%)を取得する。このように接触子4が下降した後、第1の測定部21は、ステップP5において、電流指令値aが閾値α以下であるか否かを判別する。このとき、現在の電流指令値a(%)が閾値α(%)以下である場合、すなわち接触子4が測定対象物3に接触していない場合は、ステップP6に進む。現在の電流指令値a(%)が閾値α(%)より大きい場合、すなわち接触子4が測定対象物3に接触している場合は、ステップP7に進む。
ステップP6においては、図5のフローチャートに示すプログラムが実行される。図5のフローチャートのステップS101においては、第1の測定部21が現在の接触子4の位置である測定前高さZを取得する。そして、第1の測定部21は、ステップS102において、後述する繰り返し処理に用いる変数Nの値を初期値である0とし、ステップS103において、接触子4を予め定めた距離だけ下降させる。このときに接触子4が下降する距離は、Z+0.03*N(mm)である。
このように接触子4が下降した後、第1の測定部21は、ステップS104において、現在の電流指令値a(%)を取得し、ステップS105において、現在の接触子4の高さを取得する。その後、第1の測定部21は、ステップS106において、変数Nに1を加算し、ステップS107において、変数Nが2以上であるか否かを判別する。変数Nが2より小さい場合は、ステップS103に戻って上述した動作を繰り返す。変数Nが2以上である場合は、ステップS108において、第1の測定部21が0.1mmでの変化率βを計算する。この変化率βの値は、ステップS103〜S107において接触子4が2回下降したときの電流指令値aの変化率を移動距離が0.1mmとした場合の変化率に換算した値である。
次に、第1の測定部21は、ステップS109において、変化率βが10以上であるか否かを判別する。このとき、変化率βが10より小さい場合は、ステップS103に戻って上述した動作を繰り返す。すなわち、第1の測定部21は、変化率βが10以上になるまで接触子4を繰り返し下降させる。第1の測定部21は、変化率βが10以上になった後、ステップS110において、変化開始点を計算し、接触子4の高さとする。この変化開始点とは、ステップS103〜S109からなる繰り返し処理において、最後に接触子4を下降させたときの下降開始時の位置である。この位置は、後述する第2の測定部22が接触子4を下降させるときの開始位置になる。
一方、図4に示すフローチャートのステップP5からステップP7に進んだ場合は、第1の測定部21は、ステップP7において、図6のフローチャートに示すプログラムを実行する。図6のフローチャートのステップS201においては、第1の測定部21が現在の接触子4の位置である測定前高さZを取得する。そして、第1の測定部21は、ステップS202において、後述する繰り返し処理に用いる変数Nの値を初期値である0とし、ステップS203において、接触子4を予め定めた距離だけ上昇させる。接触子4が上昇する距離は、Z-0.03*N(mm)である。
このときの上昇距離と、上述した図5のステップS103で接触子4が下降した距離とが、本発明でいう「第1の移動量」に相当する。
接触子4が上述した距離だけ上昇した後、第1の測定部21は、ステップS204において、現在の電流指令値a(%)を取得し、ステップS205において、現在の接触子4の高さを取得する。その後、第1の測定部21は、ステップS206において変数Nに1を加算し、ステップS207において、変数Nが2以上であるか否かを判別する。
変数Nが2より小さい場合は、ステップS203に戻って上述した動作を繰り返す。変数Nが2以上である場合は、ステップS208において、第1の測定部21が現在の電流指令値aが閾値α以下であるか否かを判別する。このとき、電流指令値aが閾値αより大きい場合は、ステップS203に戻って上述した動作を繰り返す。すなわち、第1の測定部21は、電流指令値aが閾値α以下になるまで接触子4を繰り返し上昇させる。
第1の測定部21は、電流指令値aが閾値α以下になった後、ステップS209において、変化開始点を計算し、接触子4の高さとする。この変化開始点は、ステップS203〜S208からなる繰り返し処理において、最後に接触子4を上昇させたときの上昇開始時の位置である。この位置は、後述する第2の測定部22が接触子4を下降させるときの開始位置になる。
すなわち、第1の測定部21は、接触子4を予め定めた第1の移動量ずつ繰り返し移動させて電流指令値a(モータ6の負荷の大きさ)を求めるとともに、この電流指令値aまたは電流指令値aの変化率βに基づいて接触子4が測定対象物3に接触するときの接触子4の位置を求める。そして、第1の測定部21は、この接触子4の位置を、引き続き行われる押圧動作の開始位置とする。
図5または図6に示すフローチャートに示すプログラムが終了した後、第2の測定部22が動作を開始する。第2の測定部22は、詳細は後述するが、上述した開始位置から押圧動作を実施し、この押圧動作の後に接触子4を測定対象物3とは反対方向に移動させることにより、「接触位置」を求める。
第2の測定部22は、図4に示すフローチャートのステップP8において、上述した開始位置を取得する。そして、第2の測定部22は、ステップP9において、後述する繰り返し処理で使用する変数Mの値を初期値である0とし、ステップP10において、接触子4を上述した開始位置に移動させる。
しかる後、第2の測定部22は、ステップP11において、接触子4を予め定めた距離だけ弾性部材9のばね力に抗して下降させる。この実施の形態においては、接触子4が0.06mmだけ下降する。そして、第2の測定部22は、ステップP12において、現在の電流指令値a(%)を取得するとともに、後述する判定ステップで使用する閾値α(%)を設定する。このときに設定される閾値α(%)の値は、現在の電流指令値a(%)−5(%)である。次に、第2の測定部22は、ステップP13において、図7のフローチャートに示すプログラムを実行し、接触子4を上昇させて高さ測定を行う。
すなわち、第2の測定部22は、図7のフローチャートのステップS301において、現在の接触子4の位置である測定前高さZを取得し、ステップS302において、後述する判定ステップで判定基準とする変化率βdを求める。この変化率βdは、電流指令値aの変化した割合である。この実施の形態においては、変化率βd=10*(5-M)/5である。この式において、Mは、ステップP9において設定された変数の値である。
次に、第2の測定部22は、ステップS303において、後述する繰り返し処理に用いる変数Nの値を初期値である0とし、ステップS304において、接触子4を予め定めた距離だけ上昇させる。このときに接触子4が上昇する距離は、Z-0.003*N(mm)である。
このときの上昇距離が本発明でいう「第2の移動量」に相当する。
接触子4が上述した距離だけ上昇した後、第2の測定部22は、ステップS305において、現在の電流指令値a(%)を取得し、ステップS306において、現在の接触子4の高さを取得する。その後、第2の測定部22は、ステップS307において、変数Nに1を加算し、ステップS308において、変数Nが9以上であるか否かを判別する。
変数Nが9より小さい場合は、ステップS304に戻って上述した動作を繰り返す。変数Nが9以上である場合は、ステップS309において、第2の測定部22が0.1mmでの変化率βを計算する。この変化率βの値は、ステップS304〜S308において接触子4が9回上昇したときの電流指令値aの変化率を移動距離が0.1mmとした場合の変化率に換算した値である。
この変化率βは、図3に示した曲線の傾斜する角度に相当する。この変化率βが上述した判定基準の変化率βd以上である場合は、ステップS310において、第2の測定部22が変化フラグγをON状態とする。次に、第2の測定部22は、ステップS311において、変化フラグγがON状態であるか否かを判別する。変化フラグγがON状態ではない場合は、ステップS304に戻って上述した動作を繰り返す。すなわち、第2の測定部22は、変化率βが判定基準の変化率βd以上になるまで接触子4を繰り返し上昇させる。変化率βが判定基準の変化率βd以上になることは、接触子4の位置が図3中の領域Aから領域Bに移行したことを意味する。
第2の測定部22は、変化率βが判定基準の変化率βd以上になった後、ステップS312において、変化率βが判定基準の変化率βd以下であるか否かを判別する。変化率βが判定基準の変化率βdより大きい場合は、ステップS313において、第2の測定部22が接触子4の移動距離Zdを計算する。この移動距離Zdは、測定前高さZから現在の接触子4の高さを減算した値である。
そして、第2の測定部22は、ステップS314において、移動距離Zdが0.5mm以上であるか否かを判別する。移動距離Zdが0.5mm以上である場合は、ステップS315において測定失敗として図7に示すプログラムが終了し、図4に示すフローチャートのステップP14に進む。
一方、移動距離Zdが0.5mmに達していない場合は、上述したステップS304に戻り、上述した動作を繰り返す。
すなわち、第2の測定部22は、変化率βが判定基準の変化率βdと一致するという条件が満たされるまで接触子4を繰り返し上昇させる。この条件が本発明でいう「第1の条件」に相当する。変化率βが判定基準の変化率βdと一致するということは、図8中に破線で示す仮想線Lβの傾斜する角度が判定基準となる仮想線Lβdの傾斜する角度と一致することを意味する。図8は、図3の領域Bと領域Cとの境界部分を部分的に拡大したグラフである。仮想線Lβの傾斜角度は、ステップS304〜ステップS308において接触子4が9回の上昇工程により高さZaだけ上昇する前と後との電流指令値aの変化率βに相当する。
変化率βと判定基準の変化率βdとが一致すると、第2の測定部22がステップS316において現在の電流指令値aが閾値α以下であるか否かを判別する。このとき、電流指令値αが閾値αより大きい場合、言い換えれば弾性部材9が復元している途中である場合は、ステップS304に戻り、上述した動作を繰り返す。すなわち、第2の測定部22は、電流指令値aが閾値αより大きいという条件が満たされるまで接触子4を繰り返し上昇させる。この条件が本発明でいう「第2の条件」に相当する。この条件が設定されていることにより、接触子4が図3中の領域Aに含まれる位置にあるときに偶然に変化率βが判定基準の変化率βdと一致したとしても、その位置が「接触位置」になることはない。
ステップS316において、電流指令値aが閾値α以下であると判別された場合は、ステップS317において、変化開始点を計算し、接触子4の高さとする。この変化開始点は、ステップS304〜S308からなる繰り返し処理において、最後に接触子4を上昇させたときの上昇開始時の位置である。この位置が上述した「接触位置」になる。
すなわち、第2の測定部22は、接触子4を測定対象物3とは反対方向に第1の移動量より少ない第2の移動量ずつ繰り返し移動させて電流指令値a(モータ6の負荷)の大きさを求めるとともに電流指令値aの変化率βを求め、この変化率βに基づいて接触子4が測定対象物3から離れるときの接触子4の位置(接触位置)を求めるものである。
このように接触位置が求められた後、ステップS318において測定成功として図7に示すプログラムが終了し、図4に示すフローチャートのステップP14に進む。
図7に示すプログラムを実行して「接触位置」の測定が成功している場合は、図4に示すフローチャートのステップP14からステップP15に進み、第2の測定部22による測定動作が終了する。
図7に示すプログラムを実行して「接触位置」を測定できない理由は、電流指令値が図8中に一点鎖線や二点鎖線で示すように変化することがあるからであると考えられる。図8中の一点鎖線は、電流指令値が実線の場合より緩やかに変化することを示している。また、図8中の二点鎖線は、電流指令値が一点鎖線の場合より緩やかに変化することを示している。電流指令値が一点鎖線や二点鎖線で示すように緩やかに変化する場合の変化率βは、実線で示すように変化する場合より小さい。
この実施の形態による第2の測定部22は、図7に示すプログラムを実行しても「接触位置」の測定を失敗した場合は、判定基準となる変化率βdを変更して再度図7に示すプログラムを実行する。すなわち、「接触位置」の測定を失敗した場合は、ステップP14からステップP16に進み、第2の測定部22が変数Mに1を加算し、ステップP17において、変数Mの値が3以上であるか否かを判別する。変数Mの値が3より小さい場合は、ステップP10に戻り、上述した動作を繰り返す。変数Mの値が1増えると、判定基準の変化率βdの値が小さくなる。すなわち、変数Mの値が1増えると、例えば図8中に一点鎖線で示すように仮想線Lβdの傾斜角度が小さくなり、さらに変数Mが1増えると、図8中に二点鎖線で示すように、仮想線Lβdの傾斜角度がさらに小さくなる。
このため、図7のフローチャートに示すプログラムを実行して「接触位置」の測定に失敗した場合は、判定基準の変化率βdが小さくなって変化率βと変化率βdとが一致する可能性が高くなり、「接触位置」の測定を成功し易くなる。
すなわち、第2の測定部22は、予め定めた条件(変化率βと変化率βdとが一致するという第1の条件と、電流指令値aが閾値α以下であるという第2の条件)とが満たされたときの接触子4の位置を「接触位置」とし、かつこれらの条件が満たされることなく接触子4の移動量が予め定めた移動量(ステップS314で規定する0.5mm)を上回った場合には、第1の条件(変化率βd)を変えて、「接触位置」を求める動作を繰り返すものである。
上述した変数Mの値を増やしても「接触位置」の測定を失敗した場合は、ステップP18において、第2の測定部22がエラー動作を行ってプログラムを停止する。第2の測定部22がエラー動作を行うと、報知部14が「接触位置」の測定を失敗したことを示す文字あるいは絵柄を表示したり、警報を発生させる。
この実施の形態による接触式測定装置1は、測定対象物3に押し付けられていた接触子4が測定対象物3から離れるときに電流指令値a(モータ6の負荷)の変化率βが小さくなることを巧みに利用して、接触子4が測定対象物3から離れるときの接触子4の位置(接触位置)を求めるものである。接触子4が測定対象物3から離れるときの接触子4の位置は、接触子4と測定対象物3との間の距離が0になる位置である。このため、測定対象物3と接触子4との間の距離をモータ6の電流指令値a(負荷の大きさ)に基づいて測定することができる。この結果、この実施の形態によれば、測定対象物3の位置を、接触子4の位置の原点となるモータ原点からの距離として測定することが可能になる。
押し付けられていた接触子4が測定対象物3から離れるときは、これらの部材の支持系に弾性部材9が介装されている場合と、これらの部材の支持系に弾性部材が介装されていない場合とのいずれの場合であっても、電流指令値a(モータ6の負荷)が相対的に大きく減少する。このため、この接触式測定装置1は、測定対象物3の支持系や接触子4の支持系に弾性部材が介装されていたとしても、弾性部材の影響を受けることはないものである。
したがって、この実施の形態によれば、空気を吸引する機構の有無とは無関係に測定対象物3と接触子4との間の距離を測定可能であり、しかも、測定対象物3の支持系や接触子4の支持系に弾性部材が介装されていたとしても正しく動作する接触式測定装置を提供することができる。
この実施の形態による主演算部13は、接触子4が測定対象物3に押し付けられる押圧動作の開始位置を設定する第1の測定部21と、上述した開始位置から押圧動作を実施し、この押圧動作の後に接触子4を測定対象物3とは反対方向に移動させることにより、接触子4が測定対象物3から離れるときの接触子4の位置を求める第2の測定部22とを有している。
第1の測定部21は、接触子4を予め定めた第1の移動量ずつ繰り返し移動させて負荷の大きさを求めるとともに、この負荷の大きさまたは変化率に基づいて接触子4が測定対象物3に接触するときの接触子4の位置を求め、この位置を開始位置とする。
第2の測定部22は、接触子4を測定対象物3とは反対方向に第1の移動量より少ない第2の移動量ずつ繰り返し移動させて負荷の大きさを求めるとともに負荷の変化率を求め、この変化率に基づいて接触子4が測定対象物3から離れるときの接触子4の位置を求める。
この実施の形態によれば、第1の移動量が第2の移動量より多いから、第1の測定部21によって開始位置を速く求めることができる。
このため、この実施の形態によれば、接触子4が押圧動作を開始する位置に速く移動するから、接触子4が測定対象物3から離れるときの接触子4の位置を短時間で求めることが可能な接触式測定装置を提供することができる。
この実施の形態による第2の測定部22は、予め定めた条件が満たされたときの接触子4の位置を測定対象物3から離間する接触子4の位置とし、かつこの条件が満たされることなく接触子4の移動量が予め定めた移動量を上回った場合には、条件を変えて、接触子4が測定対象物3から離れるときの接触子4の位置を求める動作を繰り返すものである。上述した予め定めた条件は、第1の条件と第2の条件とを含む。第1の条件は、接触子4が予め定めた長さだけ移動したときの電流指令値(モータ6の負荷)の変化率βが、判定基準として予め定めた変化率βdと一致することである。第2の条件は、電流指令値a(負荷)の大きさが予め定めた閾値α以下であることである。第2の測定部22は、条件を変えるときは第1の条件を変える。
このため、この実施の形態によれば、第2の測定部22が判定基準となる変化率βdを変えて複数回にわたって測定動作を行うから、測定対象物3や接触子4の支持系に介装されている弾性部材のばね力が装置毎に異なる場合であっても、接触子4に対する測定対象物3の位置を正確に測定することができる。したがって、この実施の形態によれば、汎用性が高く、しかも測定結果の信頼性が高い接触式測定装置を提供することができる。
この実施の形態による接触式測定装置の接触子4は、弾性部材9を介して支持部材8に支持されている。このため、接触子4が測定対象物3に衝突したときの衝撃が弾性部材9によって緩衝される。したがって、この実施の形態によれば、接触子4を測定対象物3に押し付けるときの動作を速く行うことが可能であるから、測定動作がより一層速い接触式測定装置を提供することができる。なお、弾性部材9は、測定対象物3の支持系に介装することができるし、接触子4の支持系と測定対象物3の支持系の両方に介装することもできる。このように測定対象物3の支持系に弾性部材9が介装されている場合であっても、接触子4の支持系に弾性部材9が介装されている場合と同等の効果が得られる。
(第2の実施の形態)
本発明に係る接触式測定装置は、図9に示す塗布液塗布装置に設けることができる。
図9に示す塗布液塗布装置31は、プリント基板32に接着剤や半田ペーストなどの塗布液(図示せず)を塗布するためのものである。プリント基板32は、この塗布液塗布装置31を図9において左右方向に横切るコンベア33の上に載せられている。コンベア33は、プリント基板32を搬送するためのもので、基台34の上に設けられている。以下においては、コンベア33の搬送方向を単にX方向といい、このX方向とは直交する水平方向を単にY方向という。
プリント基板32は、コンベア33によって基台34の中央部(搬送方向の中央部)に搬送された後、図示していない基板保持装置によって移動することができないように保持される。コンベア33の動作は、制御装置35によって制御される。
基台34のX方向の両端部には、コンベア33の上方でY方向に延びる固定レール36が設けられている。これらの固定レール36には、X方向に延びるヘッド支持部材37がY方向に移動自在に支持されている。また、一方または両方の固定レール36には、ヘッド支持部材37を駆動するためのY方向駆動装置38が設けられている。Y方向駆動装置38の動作は、制御装置35によって制御される。
ヘッド支持部材37は、1個以上の塗布ヘッド41を有するヘッドユニット42と、このヘッドユニット42を駆動するためのX方向駆動装置43を備えている。X方向駆動装置43の動作は、制御装置35によって制御される。
ヘッドユニット42は、ヘッド支持部材37にX方向へ移動自在に支持されており、複数の部品を有している。ヘッドユニット42に設けられた複数の部品とは、二つの塗布ヘッド41と、これらの塗布ヘッド41をそれぞれ上下方向に移動させる昇降装置44と、これらの塗布ヘッド41を上下方向の軸線を中心として回転させる回転装置45などである。
塗布ヘッド41は、上部に位置するシリンジ46と、下端部に位置する塗布ノズル47とを備えている。シリンジ21は、塗布液を貯留するものであり、圧縮空気を供給する加圧装置(図示せず)に接続されている。塗布ノズル47は、塗布液が下方に向けて流出するものである。この塗布ノズル47は、弾性部材(図示せず)を介して塗布ヘッド41に支持されている。塗布液は、加圧装置からシリンジ46に加圧空気が供給されることによって、シリンジ21から押し出されて塗布ノズル47から吐出される。
昇降装置44は、動力源になるモータ51と、このモータ51の回転を検出するエンコーダ52とを備えている。エンコーダ52は、モータ51の回転軸(図示せず)の回転位置を制御装置35にデータとして送る。この実施の形態においては、昇降装置44によって、請求項3記載の発明でいう「塗布ノズル駆動装置」が構成されている。
この昇降装置44と、回転装置45と、加圧装置の動作は、制御装置35によって制御される。
制御装置35は、塗布液塗布装置31の塗布動作を制御するための塗布装置制御部53と、プリント基板32の高さを測定するための高さ測定部54とを備えている。高さ測定部54は、第1の実施の形態で示した制御部10と同等の構成が採られている。高さ測定部54は、昇降装置44のモータ51およびエンコーダ52を用いて塗布ノズル47をプリント基板32に押し付けてから離し、塗布ノズル47がプリント基板32に接触する「接触位置」を求めるものである。すなわち、この実施の形態による塗布液塗布装置31は、プリント基板32を測定対象物とする接触式測定装置を備えている。この接触式測定装置の接触子は、塗布ノズル47によって構成されている。
塗布ヘッド41は、プリント基板32の所定の目標塗布位置の上方に位置付けられた後に、昇降装置44によって駆動されて予め定めた塗布高さまで下降する。この塗布高さは、塗布ノズル47と前記プリント基板32との間に塗布液が正しく塗布される隙間が形成される塗布ヘッド41の高さである。この隙間は、塗布ノズル47から吐出された塗布液が水平方向に振られることなくプリント基板32の上面に到達する隙間である。
塗布ノズル47とプリント基板32との間の隙間を最適にするためには、塗布ノズル47がプリント基板32に接触する「接触位置」が高い精度で設定されている必要がある。
この実施の形態による塗布液塗布装置31においては、本発明に係る接触式測定装置によってプリント基板32と塗布ノズル47との間の距離を正確に測定することができる。このため、この実施の形態によれば、塗布液をプリント基板32に正しく塗布することが可能な塗布液塗布装置を提供することができる。
(第3の実施の形態)
本発明に係る接触式測定装置は、図10に示す電子部品実装装置に設けることができる。
図10に示す電子部品実装装置61は、基台62に後述する各種の装置を搭載して構成されている。基台62は、コンベア63と、複数の吸着ヘッド64を有する部品移動装置65と、オートノズルステーション66などを支持している。
コンベア63は、図10において左右方向にプリント基板67を送るものである。この実施の形態においてもコンベア63の搬送方向を単にX方向といい、このX方向とは直交する水平方向を単にY方向という。
部品移動装置65は、基台62の上方でX方向とY方向とに移動するヘッドユニット68を備えている。ヘッドユニット68は、フレーム69と、このフレーム69に支持された複数の吸着ヘッド64およびカメラ70などを備えている。この部品移動装置65の動作は、制御装置71によって制御される。
複数の吸着ヘッド64は、それぞれ昇降装置72を介してフレーム69に昇降可能に支持されている。昇降装置72は、昇降用モータ73とエンコーダ74とを有している。また、複数の吸着ヘッド64は、それぞれ回転装置(図示せず)によって上下方向の軸線を中心として回転可能に構成されている。吸着ヘッド64の下端部には、電子部品75を吸着するための吸着ノズル76が着脱可能に設けられている。
オートノズルステーション66は、図11に示すように、吸着ノズル76を交換するためのプレート81を有している。このプレート81には、予備の吸着ノズル76と、交換時に吸着ヘッド64から外された吸着ノズル76などが保持される穴81aが形成されている。このプレート81は、支持台82に上下方向に移動自在に支持されているとともに、エアシリンダ83によって所定の高さに保持されている。
すなわち、プレート81は、エアシリンダ83によって弾性支持されており、吸着ノズル76が上方から衝突したときに下方に移動して吸着ノズル76の破損を防止することが可能なものである。この実施の形態においては、このプレート81が請求項4記載の発明でいう「予備ノズル保持具」に相当する。また、この実施の形態においては、エアシリンダ83が請求項4記載の発明でいう「弾性部材」に相当する。
制御装置71は、図10に示すように、電子部品実装装置61による実装動作を制御するための実装装置制御部84と、オートノズルステーション66の高さを測定するための高さ測定部85とを備えている。高さ測定部54は、第1の実施の形態で示した制御部10と同等の構成が採られている。高さ測定部54は、昇降用モータ73およびエンコーダ74を用いて吸着ノズル76をプレート81に押し付けてから離し、吸着ノズル76がプレート81に接触する「接触位置」を求めるものである。すなわち、この実施の形態による電子部品実装装置61は、プレート81を測定対象物とする接触式測定装置を備えている。この接触式測定装置の接触子は、吸着ノズル76によって構成されている。
この実施の形態による電子部品実装装置61は、本発明に係る接触式測定装置を備えているから、吸着ノズル76とオートノズルステーション66のプレート81との間の距離を正確に測定することが可能なものである。このため、この実施の形態によれば、吸着ノズル76の交換を常に正しく行うことが可能な電子部品実装装置を提供することができる。
(第4の実施の形態)
本発明に係る接触式測定装置は、図12および図13に示す電子部品実装装置に設けることができる。
図12に示す電子部品実装装置91は、基台92の上にコンベア93と、電子部品供給装置94〜97と、部品移動装置98などを搭載して構成されている。コンベア93は、プリント基板99の両側部を支持して搬送するものである。このコンベア93が請求項5記載の発明でいう「コンベア」に相当する。この場合、コンベア93のコンベアベルト(図示せず)が本発明でいう「弾性部材」に相当する。この実施の形態においてもコンベア93の搬送方向を単にX方向といい、このX方向とは直交する水平方向を単にY方向という。
部品移動装置98は、基台92の上方でY方向に延びる一対の第1のレール101と、これらの第1のレール101に架け渡され、第1のレール101に沿って移動する第2のレール(図示せず)と、第2のレールにX方向へ移動可能に支持されたヘッドユニット102(図13参照)などを備えている。
ヘッドユニット102は、X方向に並ぶ複数のヘッドユニット103を有している。これらのヘッドユニット103は、下端部に位置する吸着ノズル104を上下方向に移動させる昇降装置105と、吸着ノズル104を上下方向に延びる軸線を中心として回転させる回転装置106とを備えている。この実施の形態においては、この吸着ノズル104が請求項5記載の発明でいう「吸着ノズル」に相当する。この実施の形態による電子部品実装装置91は、コンベア93を測定対象物とし、かつ吸着ノズル104を接触子とする接触式測定装置を備えている。
この実施の形態による電子部品実装装置91は、本発明に係る接触式測定装置を備えているから、吸着ノズル104とコンベア93(プリント基板99)との間の距離を正確に測定することが可能なものである。このため、この実施の形態によれば、電子部品の実装動作を常に正しく行うことが可能な電子部品実装装置を提供することができる。
(第5の実施の形態)
本発明に係る接触式測定装置は、図14および図15に示すプリント基板用スクリーン印刷装置に設けることができる。
図14に示すプリント基板用スクリーン印刷装置111は、基台112の上にコンベア113と、スクリーン印刷機構114などを搭載して構成されている。コンベア113は、プリント基板(図示せず)の両側部を支持して搬送するものである。このコンベア113が請求項6記載の発明でいう「コンベア」に相当する。この場合、コンベア113のコンベアベルト(図示せず)が本発明でいう「弾性部材」に相当する。この実施の形態においてもコンベア113の搬送方向を単にX方向といい、このX方向とは直交する水平方向を単にY方向という。
スクリーン印刷機構114は、コンベア113の上に載せられたプリント基板の上面に被せられるマスク(図示せず)と、このマスクの上方でX方向およびY方向に移動するスキージヘッド115と、このスキージヘッド115の下端部に設けられたスキージユニット116(図15参照)などを備えている。スキージヘッド116は、マスクに上方から押し付けられるスキージ117を備えている。この実施の形態においては、このスキージ117が請求項6記載の発明でいう「スキージ」に相当する。この実施の形態によるプリント基板用スクリーン印刷装置111は、コンベア113を測定対象物とし、かつスキージ117を接触子とする接触式測定装置を備えている。
この実施の形態によるプリント基板用スクリーン印刷装置111は、本発明に係る接触式測定装置を備えているから、スキージ117とコンベア113(プリント基板)との間の距離を正確に測定することが可能なものである。このため、この実施の形態によれば、スキージ117の高さを正しく調整できるから、スクリーン印刷動作を常に正しく行うことが可能なプリント基板用スクリーン印刷装置を提供することができる。
上述した各実施の形態に示す接触式測定装置は、下降して測定対象物に押し付けられた接触子を上昇させて高さを測るものである。しかしながら、本発明は、このような限定にとらわれることはない。すなわち、本発明に係る接触式測定装置は、例えば接触子を水平方向に移動させて測定したり、上昇して測定対象物に押し付けられた接触子を下降させて測定することも可能である。
1…接触式測定装置、2,34,62…基台、3…測定対象物、4…接触子、5…駆動機構、6,51,73…モータ、7,52,74…エンコーダ、9…弾性部材、10…制御部、21…第1の測定部、22…第2の測定部、31…塗布液塗布装置、32,67…プリント基板、44,72…昇降装置、47…塗布ノズル、61,91…電子部品実装装置、75…電子部品、76,104…吸着ノズル、81…プレート、83…エアシリンダ、93,113…コンベア、117…スキージ。

Claims (6)

  1. 測定対象物に接触する接触子と、
    前記接触子を前記測定対象物に接近させる機能および前記接触子を前記測定対象物から離間させる機能を有する駆動機構と、
    前記駆動機構の動力源となるモータと、
    前記モータの回転を検出するエンコーダと、
    前記モータの負荷の大きさを検出する機能および前記エンコーダの値から前記接触子の位置を求める機能を有する制御部とを備え、
    前記制御部は、
    前記接触子が前記測定対象物に押し付けられた後に前記測定対象物とは反対方向に移動し前記測定対象物から離れるときに前記モータの負荷の大きさが相対的に大きく変化する現象を利用して前記接触子に対する前記測定対象物の位置を求めるものであり、
    前記制御部は、
    前記接触子が前記測定対象物に押し付けられる押圧動作の開始位置を設定する第1の測定部と、
    前記開始位置から前記押圧動作を実施し、この押圧動作の後に前記接触子を前記測定対象物とは反対方向に移動させることにより、前記接触子が前記測定対象物から離れるときの前記接触子の位置を求める第2の測定部とを有し、
    前記第1の測定部は、前記接触子を予め定めた第1の移動量ずつ繰り返し移動させて前記負荷の大きさを求めるとともに、この負荷の大きさまたは変化率に基づいて前記接触子が前記測定対象物に接触するときの前記接触子の位置を求め、この位置を前記開始位置とするものであり、
    前記第2の測定部は、前記接触子を前記測定対象物とは反対方向に前記第1の移動量より少ない第2の移動量ずつ繰り返し移動させて前記負荷の大きさを求めるとともに前記負荷の変化率を求め、この変化率に基づいて前記接触子が前記測定対象物から離れるときの前記接触子の位置を求めるものであり、
    前記第2の測定部は、予め定めた条件が満たされたときの前記接触子の位置を前記測定対象物から離間する接触子の位置とし、かつ前記条件が満たされることなく前記接触子の移動量が予め定めた移動量を上回った場合には、前記条件を変えて、前記接触子が前記測定対象物から離れるときの前記接触子の位置を求める動作を繰り返すものであり、
    前記予め定めた条件は、
    前記接触子が予め定めた長さだけ移動したときの前記負荷の変化率が、判定基準として予め定めた変化率と一致する第1の条件と、
    前記負荷の大きさが予め定めた閾値以下である第2の条件とを含み、
    前記第2の測定部は、前記条件を変えるときに前記第1の条件を変えるものであることを特徴とする接触式測定装置。
  2. 請求項1記載の接触式測定装置において、
    前記接触子と前記測定対象物とのうち少なくともいずれか一方は、弾性部材を介して支持されているものであることを特徴とする接触式測定装置。
  3. 請求項1記載の接触式測定装置を備えた塗布液塗布装置であって、
    前記測定対象物は、プリント基板によって構成され、
    前記接触子は、前記プリント基板に塗布液を塗布するための塗布ノズルによって構成され、
    前記塗布ノズルは、弾性部材を介して塗布ノズル駆動装置に支持されているものであることを特徴とする塗布液塗布装置。
  4. 請求項1記載の接触式測定装置を備えた電子部品実装装置であって、
    前記接触子は、電子部品を吸着する吸着ノズルによって構成され、
    前記測定対象物は、予備の前記吸着ノズルを保持する予備ノズル保持具によって構成され、
    前記予備ノズル保持具は、弾性部材を介して基台に支持されているものであることを特徴とする電子部品実装装置。
  5. 請求項1記載の接触式測定装置を備えた電子部品実装装置であって、
    プリント基板を搬送するコンベアを備え、
    前記接触子は、電子部品を吸着する吸着ノズルによって構成され、
    前記測定対象物は、前記コンベアによって構成されていることを特徴とする電子部品実装装置。
  6. 請求項1記載の接触式測定装置を備えたプリント基板用スクリーン印刷装置であって、
    プリント基板を搬送するコンベアと、
    前記コンベアに載せられたプリント基板にスクリーン印刷法によってペースト半田を塗布するスキージとを備え、
    前記接触子は、前記スキージによって構成され、
    前記測定対象物は、前記コンベアによって構成されていることを特徴とするプリント基板用スクリーン印刷装置。
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