JP6308797B2 - シャッター障害物検知システム - Google Patents

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Description

本発明は、開口部を開閉するシャッターカーテンに対する障害物を検知するシャッター障害物検知システムに関する。
従来、各種の建築物に設けられた開口部を火災発生時に全閉状態とすることで、この建築物に防火・防煙区画を形成する電動式の防火・防煙シャッター装置が普及している。図15は、このような従来のシャッター装置100と、このシャッター装置に連携する火災報知システム110を概念的に示す図である。このシャッター装置100は、概略的に、シャッターカーテン101、開閉機102、自動閉鎖装置103、手動閉鎖装置104、及び連動中継器105を備えて構成されている。一方、火災報知システム110は、火災感知器111と、防災盤112を備えて構成されている。そして、通常時には、ユーザにより手動閉鎖装置104が操作されることで、シャッターカーテン101を巻装する図示しない巻き取り軸を開閉機102が回転駆動させて、シャッターカーテン101を電動により上昇又は下降させる。また、火災感知器111によって火災が感知された時には、この火災感知器111から防災盤112に火災感知信号が出力され、防災盤112から連動中継器105に移報信号が出力される。そして、連動中継器105からの制御信号に基づいて自動閉鎖装置103が開閉機102のブレーキを解除することで、巻き取り軸に巻装されているシャッターカーテン101を自重降下させて防火・防煙区画を形成する。
さらに、このシャッター装置100には、障害物検知装置(危害防止装置)120が設けられている。この障害物検知装置120は、シャッターカーテン101を電動又は自重により降下させて開口部を閉鎖する際において、シャッターカーテン101が障害物に接触した場合に、シャッターカーテン101の降下を停止させることで、当該障害物に危害を与えることを防止するためのものである。この障害物検知装置120は、概略的に、座板スイッチ121、信号線122、及びコードリール123を備えて構成されている。座板スイッチ121は、シャッターカーテン101の下端部に設けられた座板106が障害物に接触したことを検知するもので、当該接触を検知した場合には検知信号を出力する。信号線122は、座板スイッチ121と連動中継器105を有線通信可能に接続する線路である。この連動中継器105は、シャッターカーテン101の降下中に、座板スイッチ121の検知信号を信号線122を介して受信した場合には、開閉機102に制御信号を出力してブレーキを作動させることで、シャッターカーテン101の降下を停止させる。コードリール123は、シャッターカーテン101の開閉に伴って座板スイッチ121が上下動しても、信号線122の巻き出し長さが常に適切な長さに維持されるように、信号線122の巻き取り又は巻き出しを行うものである(例えば、特許文献1参照)。
さらに、近年では、障害物検知装置として、無線電波による通信を行う装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。この障害物検知装置は、概略的には、図15に示した上記特許文献1の構成のうち、信号線122及びコードリール123に代えて、送信機及び受信機を備えて構成されている。送信機は、シャッターカーテン101における座板スイッチ121の近傍位置に配置されるもので、この座板スイッチ121の検知結果を含む障害物検知状態信号を無線電波により送信する。受信機は、連動中継器105の近傍位置に配置されるもので、送信機によって送信された障害物検知状態信号を連動中継器105に出力する。そして、シャッターカーテン101の降下中に、下端部が障害物に接触したことが座板スイッチ121によって検知された場合には、送信機から受信機に検知信号を無線電波にて通信することにより、開閉機102に制御信号を出力してブレーキを作動させることで、シャッターカーテン101の降下を停止させる。
特開2006−233608号公報 特開2001−317278号公報
しかしながら、このような無線電波による通信を行う障害物検知装置においては、比較的大きな開口部(例えば高さ20m)に対して当該障害物検知装置を設置する場合には適さないものであった。すなわち、従来、上述したように受信機は連動中継器の近傍に固定的に設置され、一方、送信機は開口部を上下動するように座板に対して設置されるので、シャッターカーテンの全開時には送信機と受信機との相互間距離は小さいが、シャッターカーテンが降下する程、送信機と受信機との相互間距離は大きくなる。ここで、通常このような受信機の受信可能範囲は、受信機を中心とする放射状の所定範囲(例えば、受信機の半径約10m程度(この距離を以下では「受信可能範囲」と称する)の範囲)であるが、送信機が受信可能距離以上の距離を移動する程大きな開口部においては、送信機が受信機の受信可能範囲を超えてしまい、通信の信頼性が低下してしまう可能性があった。したがって、送信機が受信機の受信可能距離以上の距離を移動する場合においても、通信の信頼性を向上させることが可能なシャッター障害物検知システムが要望されていた。
本発明は、上記従来技術における課題を解決するためのものであって、上述した送信機の如き第1通信手段が上述した受信機の如き第2通信手段の受信可能距離以上の距離を移動する場合においても、通信の信頼性を向上させることが可能なシャッター障害物検知システムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載のシャッター障害物検知システムは、開口部を開閉する開閉装置のシャッターカーテンに対する障害物を検知するシャッター障害物検知システムであって、前記シャッターカーテンの閉鎖動作の障害になる障害物が前記開口部に存在することを検知する障害物センサと、前記障害物センサによる障害物の検知状態を示す情報を含む障害物検知状態信号を無線にて送信する第1通信手段と、前記障害物検知状態信号を無線にて受信する第2通信手段と、前記第2通信手段にて受信された前記障害物検知状態信号に基づいて前記シャッターカーテンの開閉制御を行う制御手段を備え、前記第2通信手段を、前記シャッターカーテンの全開位置に対応する全開平面と、前記シャッターカーテンの全閉位置に対応する全閉平面との相互間に設定された設置対象領域に配置し、前記シャッターカーテンの閉鎖方向先端部には座板を設け、前記第1通信手段が前記第2通信手段よりも閉鎖方向側に位置する場合及び前記第1通信手段が前記第2通信手段よりも開放方向側に位置する場合のいずれの場合にも、前記第1通信手段のアンテナと前記第2通信手段のアンテナとを結ぶ所定幅の仮想直線領域に前記座板が含まれないように、前記第1通信手段を前記座板に対して設置した
また、請求項2に記載のシャッター障害物検知システムは、開口部を開閉する開閉装置のシャッターカーテンに対する障害物を検知するシャッター障害物検知システムであって、前記シャッターカーテンの閉鎖動作の障害になる障害物が前記開口部に存在することを検知する障害物センサと、前記障害物センサによる障害物の検知状態を示す情報を含む障害物検知状態信号を無線にて送信する第1通信手段と、前記障害物検知状態信号を無線にて受信する第2通信手段と、前記第2通信手段にて受信された前記障害物検知状態信号に基づいて前記シャッターカーテンの開閉制御を行う制御手段を備え、前記第2通信手段を、前記シャッターカーテンの全開位置に対応する全開平面と、前記シャッターカーテンの全閉位置に対応する全閉平面との相互間に設定された設置対象領域に配置し、前記第2通信手段を、前記設定対象領域のうち前記全開平面と前記全閉平面との略中間位置に配置した。
また、請求項3に記載のシャッター障害物検知システムは、請求項1又は2に記載のシャッター障害物検知システムにおいて、前記開口部の側端部に形成されたガイド手段であって、前記シャッターカーテンを開閉可能に保持するガイド手段を備え、前記第2通信手段を、前記ガイド手段に対して設置した。
また、請求項4に記載のシャッター障害物検知システムは、請求項3に記載のシャッター障害物検知システムにおいて、前記第2通信手段を前記ガイド手段の内部に収容し、前記第2通信手段のアンテナを前記ガイド手段の外部に突出させた。
また、請求項5に記載のシャッター障害物検知システムは、請求項1から4のいずれか一項に記載のシャッター障害物検知システムにおいて、前記第1通信手段と前記第2通信手段とを、平面視において重複しない位置に配置した。
また、請求項6に記載のシャッター障害物検知システムは、請求項1から5のいずれか一項に記載のシャッター障害物検知システムにおいて、前記第1通信手段のアンテナと前記第2通信手段のアンテナとを相互に平行に配置した。
また、請求項7に記載のシャッター障害物検知システムは、請求項1から6のいずれか一項に記載のシャッター障害物検知システムにおいて、前記第2通信手段を、前記開閉装置の内部、又は前記開閉装置の正面投影領域に設置した。
請求項1に記載のシャッター障害物検知システムによれば、第2通信手段を、シャッターカーテンの全開位置に対応する全開平面と、シャッターカーテンの全閉位置に対応する全閉平面との相互間に設定された設置対象領域に配置したので、シャッターカーテンの全開時及び全閉時のいずれにおいても、第1通信手段の位置を受信機の受信可能範囲に含めることができ、第1通信手段が第2通信手段の受信可能距離以上の距離を移動する場合においても、通信の信頼性を向上させることが可能となる。
また、第1通信手段と第2通信手段とを結ぶ所定幅の仮想直線領域に、座板が含まれないように、第1通信手段を座板に対して設置したので、例えば、第2通信手段を設置対象領域に配置した事に起因して、シャッターカーテンをある程度巻き取ることにより第1通信手段の位置が第2通信手段の上方に位置するような場合においても、座板に起因する電波干渉を防止でき、通信の信頼性を一層向上させることが可能となる。
請求項2に記載のシャッター障害物検知システムによれば、第2通信手段を、シャッターカーテンの全開位置に対応する全開平面と、シャッターカーテンの全閉位置に対応する全閉平面との相互間に設定された設置対象領域に配置したので、シャッターカーテンの全開時及び全閉時のいずれにおいても、第1通信手段の位置を受信機の受信可能範囲に含めることができ、第1通信手段が第2通信手段の受信可能距離以上の距離を移動する場合においても、通信の信頼性を向上させることが可能となる。
請求項3に記載のシャッター障害物検知システムによれば、第2通信手段を、開閉装置の近傍に敷設されたガイド手段に対して設置したので、第1通信手段と第2通信手段との相互間の距離を一層縮めることができ、通信の信頼性を一層向上させることが可能となる。
請求項4に記載のシャッター障害物検知システムによれば、第2通信手段をガイド手段の内部に収容し、第2通信手段のアンテナをガイド手段の外部に突出させたので、ガイド手段に起因する電波干渉を防止しつつ、第2通信手段をガイド手段の内部に収容して風雨やいたずら等から保護することが可能である。また、第2通信手段をガイド手段の内部に収容するので、第2通信手段を外部から視認不可能な位置に配置することができ、開閉装置の意匠性を向上させることが可能となる。
請求項5に記載のシャッター障害物検知システムによれば、第1通信手段と第2通信手段とを、平面視において重複しない位置に配置したので、開閉装置の開閉時における第1通信手段と第2通信手段との接触を防止でき、第1通信手段や第2通信手段が故障してしまう可能性を低減することが可能となる。
請求項6に記載のシャッター障害物検知システムによれば、第1通信手段のアンテナと第2通信手段のアンテナとを相互に平行に配置したので、通信の信頼性を一層向上させることが可能となる。
請求項7に記載のシャッター障害物検知システムによれば、第2通信手段を、開閉装置の内部、又は開閉装置の正面投影領域に設置したので、より省スペースの開閉装置を構成する事が可能となり、また、開閉装置の周囲の環境に応じて第2通信手段の設置を妨げられることのない構成とすることが可能となる。
本発明の実施の形態に係るシャッター装置、火災報知システム、及びシャッター障害物検知システムを概念的に示す正面図である。 シャッター装置の詳細図であって、図2(a)は正面図、図2(b)は図2(a)のA−A矢視断面図、図2(c)は図2(a)のB−B矢視断面図である。 図2(b)の要部拡大図である。 送信機の電気的構成を示すブロック図である。 送信機の外観図であり、図5(a)は正面図、図5(b)は平面図、図5(c)は側面図、図5(d)は背面図である。 座板及び送信機の周辺の拡大断面図である。 受信機の電気的構成を示すブロック図である。 受信機の外観図であって、図8(a)は底面図、図8(b)は正面図、図8(c)は平面図、図8(d)は側面図である。 受信機取付台を示す詳細図であり、図9(a)は平面図、図9(b)は正面図、図9(c)は側面図である。 シャッター装置を概略的に示す斜視図である。 シャッター装置の全閉状態における図2(a)のA−A断面に対応する断面図である。 シャッター装置10の全開状態における図2(a)のA−A断面に対応する断面図である。 本発明の実施の形態2に係るシャッター装置の詳細図であって、図13(a)は正面図、図13(b)は図13(a)のA−A矢視断面図、図13(c)は図13(a)のB−B矢視断面図である。 変形例に係る送信機を示す、図6に対応する断面図である。 従来のシャッター装置、火災報知システム、及び障害物検知装置を概念的に示す正面図である。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る障害物検知システムの実施の形態を詳細に説明する。まず、〔I〕実施の形態の基本的概念を説明した後、〔II〕実施の形態の具体的内容について説明し、〔III〕最後に、実施の形態に対する変形例について説明する。ただし、実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
〔I〕実施の形態の基本的概念
まず、各実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態に係る障害物検知システムは、開口部を開閉するための開閉装置に対する障害物を検知するシステムである。
「開閉装置」とは、開口部を開閉する開閉体を備える装置であり、代表的には、開閉体としてのシャッターカーテンを備えたシャッター装置であるが、その他にも、例えば、開閉体としてのスクリーンを備えたロールスクリーン装置を含む。シャッター装置は、特記する場合を除いて、任意の目的、設置場所、構造等を取ることができ、例えば、重量シャッター、軽量シャッター、グリルシャッター、あるいは防煙たれ壁として構成され、重量シャッターに関しては、防火シャッター、防煙シャッター、気密用シャッター、管理用シャッター、防音シャッター、あるいは、管理併用型シャッターのように複数の目的に併用されるシャッターとして構成される。また、シャッターカーテンの開閉方向も任意であり、鉛直方向や水平方向を含む。以下では、シャッター障害物検知システムを、シャッターカーテンを鉛直方向に沿って開閉させる防火防煙シャッター装置(重量シャッター装置)に適用した例について説明する。
また、「障害物を検知する」とは、開口部を開閉するシャッターカーテンに対する障害になり得る人や物を検知することを意味し、建築基準法の防火戸に義務付けられている「危害防止」のための障害物検知を含むが、危害防止に限定されず、任意の目的や法令に基づく障害物検知を対象とすることができる。以下では、防火防煙シャッター装置に、シャッターカーテンの自重降下時における危害防止を目的とする障害物検知システムが設けられている場合について説明する。
〔II〕本実施の形態の具体的内容
次に、本実施の形態の具体的内容について説明する。
(実施の形態1)
まずは、実施の形態1について説明する。
(構成−シャッター装置)
初めに、本実施の形態に係るシャッター障害物検知システム30が適用されるシャッター装置10の構成について説明する。ただし、シャッター装置10は従来と同様に構成することが可能であり、特記しない構成や処理については従来と同様であるものとする。図1は、本実施の形態1に係るシャッター装置10、火災報知システム20、及びシャッター障害物検知システム30を概念的に示す正面図である。また、図2は、シャッター装置10の詳細図であって、図2(a)は正面図、図2(b)は図2(a)のA−A矢視断面図、図2(c)は図2(a)のB−B矢視断面図である。また、図3は、図2(b)の要部拡大図である。
このシャッター装置10は、建築物に設けられた開口部1を火災発生時に全閉状態とすることで、この建築物に防火区画を形成する電動式の防火シャッター装置であり、シャッター収納部11、シャッターカーテン12、開閉機13、自動閉鎖装置14、手動閉鎖装置15、連動中継器16、エマーゼンシスイッチ17、及びスムーサ18を備えて構成されている。なお、以下の説明では、図1、2におけるX−X’方向を「幅方向」と称し、特にX方向を「右方向」、X’方向を「左方向」と称する。また、Y−Y’方向を「奥行き方向」と称し、特にY方向を「前方向(屋内方向)」、Y’方向を「奥方向(屋外方向)」と称する。また、Z−Z’方向を「高さ方向」と称し、特にZ方向を「上方向」、Z’方向を「下方向」と称する。
シャッター収納部11は、シャッター装置10の各部を収容するための中空体であり、開口部1の上端近傍位置に取り付けられている。このシャッター収納部11の内部には、開閉機13、自動閉鎖装置14、連動中継器16、及び巻き取り軸12bが収容されている。また、巻き取り軸12bにてシャッターカーテン12が巻き取られた状態では、シャッターカーテン12も、シャッター障害物検知システム30の後述する送信機32と共に、シャッター収納部11の内部に収容される。シャッター収納部11の下方には、その屋内側寄りの位置と屋外側寄りの位置とにそれぞれまぐさ3が固定されており、このまぐさ3には、開口部1の幅方向全長に渡って、まぐさ開口19(スリット)が形成されていて、このまぐさ開口19を介してシャッターカーテン12の出し入れが行われる。
シャッターカーテン12は、巻き取り軸12bによって巻き取り又は巻き出しされることで、開口部1を、全開状態、全閉状態、あるいはこれらの2状態の間の状態とする遮蔽手段である。このシャッターカーテン12の幅方向の両端部は、開口部1の左右内縁において上下方向に沿って設けられたガイドレール2の溝部2aに挿入されており、上下方向においてはガイドレール2の溝部2aをスライド移動可能であり、かつ、前後方向においてはガイドレール2の外部に脱落しないように規制されている。このシャッターカーテン12の下端部には、水平状の座板12aが設けられており、この座板12aには、シャッター障害物検知システム30の後述する座板スイッチ31が取り付けられている。ここで、シャッターカーテン12を全閉状態とした際に、当該シャッターカーテン12によって閉鎖される面(具体的には、開口部1の天井面、床面、及び側壁(いずれも図示省略)により囲まれた平面)を以下では「閉鎖面」と称して説明する。
ここで、このシャッターカーテン12の具体的な構造について説明する。図2(b)に示すように、このシャッターカーテン12は、複数のスラット12cを備えて構成されており、各スラット12cの両端部には嵌合部12dが設けられている。この「嵌合部12d」とは、複数のスラット12cを相互に嵌合接続するために各スラット12cの上下の両端部に設けられたもので、当該両端部を屈曲させることによって形成されている。
また、図1、2において、開閉機13は、巻き取り軸12bを回転駆動することによって電動でシャッターカーテン12を昇降させる昇降手段であり、巻き取り軸12bの回転を制動する図示しないブレーキを備えている。自動閉鎖装置14は、シャッターカーテン12の自重降下を制御する手段であり、連動中継器16からの制御信号に基づいて、開閉機13のブレーキレバーを引くことによりブレーキを解除させることで、シャッターカーテン12を自重降下させ、あるいは、連動中継器16からの制御信号に基づいて、開閉機13のブレーキレバーを戻すことによりブレーキを作動させることで、シャッターカーテン12の自重降下を停止させる。
シャッターカーテン12を電動で昇降させる場合、自動閉鎖装置14は作動せず、開閉機13は自身でブレーキを解除すると共に、巻き取り軸12bを所定の巻き取り方向又は繰り出し方向に駆動することにより、シャッターカーテン12を電動で上昇又は下降させて開口部1を全開状態又は全閉状態する。
一方、自動閉鎖装置14でブレーキを解除することにより、シャッターカーテン12を自重降下させて開口部1を全閉状態とし、あるいは、ブレーキを作動させて巻き取り軸12bの回転を制動することにより、シャッターカーテン12の自重降下を停止させる。
手動閉鎖装置15は、シャッターカーテン12を操作する操作手段であり、シャッターカーテン12を電動で上昇させる上昇ボタン、電動で下降させる下降ボタン、昇降中のシャッターカーテン12を停止させる停止ボタンを備え、これら上昇ボタン、下降ボタン又は停止ボタンがユーザによって押圧された場合に、当該押圧されたボタンに応じた操作信号を連動中継器16に出力することで、開閉機13を介してシャッターカーテン12が電動で上昇及び下降し、又はシャッターカーテン12の昇降を停止する。
さらに手動閉鎖装置15は、非常閉鎖ボタンを有しており、非常閉鎖ボタンを押圧することで、後述する火災発生時と同様、シャッターカーテン12の自重降下が開始される。
連動中継器16は、シャッター装置10の各部を相互に連動させる制御手段であると共に、火災報知システム20をシャッター装置10に連動させる中継手段である。この連動中継器16は、開閉機13、自動閉鎖装置14、手動閉鎖装置15、及び火災報知システム20の後述する防災盤22と、シャッター障害物検知システム30の後述する受信機33とに、電気的に接続されている。特に、連動中継器16は、自動閉鎖装置14に制御信号を出力することで、シャッターカーテン12を自重降下させ、あるいは、シャッターカーテン12の自重降下を停止させる。また、このように自動閉鎖装置14に制御信号を出力した際、連動中継器16は、この制御内容に応じた信号を受信機33に対して出力する。以下では、連動中継器16から受信機33への出力のうち、シャッターカーテン12の自重降下又は電動降下を起動させた旨を示す信号を「起動オン信号」、シャッターカーテン12の自重降下又は電動降下を停止させた旨を示す信号を「起動オフ信号」と称する。
また、シャッター収納部11には、図示しない下限リミットスイッチが設けられている。この下限リミットスイッチは、シャッターカーテン12の下端が、床面から所定距離(数cm)だけ上方側に設定された所定位置(以下、下限位置)に対して、上方と下方のいずれの側に位置しているかを検出するためのスイッチである。この下限リミットスイッチは、例えば、シャッターカーテン12の巻き取り軸12bの回転量を検出するポテンショメータやカウンター式リミットスイッチを含んで構成されており、シャッターカーテン12の下端が下限位置より下方側に位置している場合に、下限リミット信号を連動中継器16に出力する。
エマーゼンシスイッチ17は、シャッターカーテン12の開閉機能の異常を検知するためのエマーゼン検知手段であり、例えば、シャッター収納部11の内部に配置されたマイクロスイッチとして構成されており、シャッターカーテン12が過大に巻き出された場合に当該シャッターカーテン12によって押圧されることによって、オーバーラン検知信号を出力する。
また、エマーゼンシスイッチ17は、例えば、まぐさ開口19から所定距離だけ上方側に設置された検知レバーを備えて構成されており、シャッターカーテン12が巻き上げられた際に、シャッターカーテン12の下端の座板12aによって検知レバーが上方向に向けて押圧された場合には、シャッターカーテン12が過大に巻き取られたと判断し、異常検知信号を連動中継器16に出力する。
スムーサ18は、シャッターカーテン12を、巻き取り軸12bからまぐさ開口19に至る所定の方向に沿って移動するように誘導する誘導手段であって、幅方向に沿った回転軸を有する2つの車輪を備えて構成されている。これらの2つの車輪は、巻き取り軸12bとまぐさ開口19の相互間の領域において、異なる高さの位置に並設されている。このようにスムーサ18を配置することによって、シャッターカーテン12を開閉動させることに伴って、巻き取り軸12bに対するシャッターカーテン12の巻取り量が変動しても、シャッターカーテン12を所定の方向に沿って安定的に移動させることが可能になり、シャッターカーテン12がまぐさ開口19の内面に接触すること等を防止できる。
(構成−火災報知システム)
次に、本実施の形態に係るシャッター障害物検知システム30と連動させる火災報知システム20の構成について説明する。ただし、火災報知システム20は従来と同様に構成することが可能であり、特記しない構成及び処理については従来と同様であるものとする。この火災報知システム20は、建築物に設定された監視領域における火災発生を感知して報知するシステムであり、火災感知器21と、防災盤22を備えて構成されている。火災感知器21は、監視領域における火災発生を感知した場合に、防災盤22に火災感知信号を出力する。防災盤22は、火災感知器21から火災感知信号を受信した場合に、警報音の出力や火災表示灯の点灯を行うと共に、シャッターカーテン12を全閉して防火区画を形成して火災の延焼拡大を防止するため火災発生の旨を報知する移報信号を連動中継器16に出力する。
(構成−シャッター障害物検知システム)
次に、本実施の形態1に係るシャッター障害物検知システム30の構成について説明する。このシャッター障害物検知システム30は、上述のように、開口部1を開閉するシャッターカーテン12に対する障害物を検知するシステムである。このシャッター障害物検知システム30は、座板スイッチ31、送信機32、及び受信機33を備えて構成されている。なお、送信機32は、後述するように、信号の送信と受信の両方を行う通信手段であるが、本実施の形態1では、説明の便宜上、「送信機」と称して説明する。また、受信機33は、後述するように、信号の送信と受信の両方を行う通信手段であるが、本実施の形態1では、説明の便宜上、「受信機」と称して説明する。なお、これら送信機32及び受信機33は、閉鎖面に対して直交する方向(すなわち、奥行き方向)に沿って配置された2つの領域であり、シャッターカーテン12を挟んで位置する2つの領域(すなわち、シャッターカーテン12の前の領域と奥の領域)のうち同一の領域に配置される。なお、本実施の形態1においては、これら送信機32及び受信機33は、いずれも、シャッターカーテン12の前側(屋内側)の領域に配置されるものとして説明する。
(構成−シャッター障害物検知システム−座板スイッチ)
座板スイッチ31は、シャッターカーテン12の閉鎖作動時における先端部(本実施の形態1では座板12a)が、障害物に接触したことを検知する障害物センサである。この座板スイッチ31は、例えば従来と同様に構成されており、シャッターカーテン12の閉鎖作動時に座板12aが障害物に接触してシャッターカーテン12に対して相対的に上方に持ち上げられた際の変位を機械的(マイクロスイッチ等)に検知し、この検知結果に応じた出力を行う。以下では、座板スイッチ31からの出力のうち、障害物未検知時の出力を「座板スイッチオフ出力」、障害物検知時の出力を「座板スイッチオン出力」と称する。ただし、座板スイッチ31に代えて、障害物を検知するための任意の検知手段を用いることができ、例えば、超音波センサ、静電容量センサや光学センサによって、シャッターカーテン12の下端部よりも下方に障害物が存在することを検知してもよい。
(構成−シャッター障害物検知システム−送信機)
送信機32は、障害物センサによる障害物の検知状態を示す情報を含む信号(以下、障害物検知状態信号)を無線(電波)にて送信する第1通信手段である。このように、本実施の形態においては、無線媒体は無線電波であるものとして説明するが、これに限定されず、例えば無線媒体は赤外線や可視光等であっても構わない。この点については、受信機33の無線媒体についても同様である。図4は、送信機32の電気的構成を示すブロック図である。図4に示すように、この送信機32は、機能概念的に、振動センサ32a、入力部32b、表示灯32c、登録スイッチ32d、第1送信部32e、第1受信部32f、第1アンテナ32g、記憶部32h、電源部32i、及び制御部32jを備えて構成される。
振動センサ32aは、シャッターカーテン12の閉鎖動作が起動されたことを、当該シャッターカーテン12の機械的動作に基づいて特定する特定手段であり、シャッターカーテン12に固定され、シャッターカーテン12の機械的な振動を検知した場合に振動検知信号を出力する。この振動センサ32aの具体的な構成は任意であるが、例えば、圧電型加速度センサを使用することができる。ただし、シャッターカーテン12の閉鎖動作を特定する特定手段としては、振動センサ32a以外の手段を用いてもよく、例えば、シャッターカーテン12が機械的に変位したことを検知するマグネットセンサや静電容量式センサを用いたり、ガイドレール2に接するように座板12aに設けられたローラの機械的な回転を検知する検知器を用いたりしてもよい。
入力部32bは、座板スイッチ31の出力の入力を受け付ける入力手段であり、例えば、座板スイッチ31の出力端子に図示しない信号線を介して接続された入力端子として構成されている。
表示灯32cは、送信機32にて信号の送信が行われていることを、送信機32の外部に報知する出力手段であり、例えば、LEDとして構成されていて、送信機32の筐体32kの外部に投光可能なように配置されている。
登録スイッチ32dは、送信機32が通信を行うべき受信機33を登録するための登録操作手段であり、例えば、被押圧状態に応じた出力を行う押しボタン式スイッチとして構成されている。また、この登録スイッチ32dは、シャッター障害物検知システム30の機能の正常性をテストするためのテストスイッチとして兼用される。
第1送信部32eは、障害物検知状態信号を所定の第1周波数帯域の第1周波数にて送信する送信手段である。
第1受信部32fは、障害物検知状態信号以外の所定の信号を所定の第2周波数帯域の第2周波数にて受信する受信手段である。
ここで、第1周波数帯域と第2周波数帯域について説明する。
第1周波数帯域は、障害物検知状態信号を送信可能な周波数帯域であればよいが、特に本実施の形態においては、障害物検知状態信号の連続送信が可能な周波数帯域である。「連続送信が可能な周波数帯域」とは、通信に関する法令や標準規格によって、信号を連続送信することが許容されている(送信の休止や停波が義務付けられていない)周波数帯域である。特に、本実施の形態では、シャッター装置10と共にシャッター障害物検知システム30が複数近接して配置されている場合の信号衝突を防止するため、信号送信時にキャリアセンスを行うこととしており、キャリアセンスが義務付けられている周波数帯域を使用する。このような条件に合致する第1周波数帯域としては、例えば、特定小電力無線局用の429MHz帯域(具体的には、429.2500MHzから429.7375MHzにおける12.5KHz間隔の40チャンネルの帯域)がある。
一方、第2周波数帯域は、所定の信号を送信可能な周波数帯域であればよいが、特に本実施の形態においては、間欠送信が可能な周波数帯域を使用する。また、本実施の形態では、第2周波数帯域についてはキャリアセンスが不要な周波数帯域を使用する。このような条件に合致する第2周波数帯域としては、例えば、特定小電力無線局用の315MHz帯域(具体的には、312MHzを超え315.25MHz以下の帯域)がある。
以下では、説明の便宜上、第1周波数帯域に含まれる周波数であって第1送信部32eが信号を送信する周波数(第1周波数)を「429MHz」、第2周波数帯域に含まれる周波数であって第1受信部32fが信号を受信する周波数(第2周波数)を「315MHz」と称する。
第1アンテナ32gは、第1送信部32eから出力された障害物検知状態信号を送信し、あるいは、所定の信号を受信して第1受信部32fに入力する送受信素子である。この第1アンテナ32gは、本実施形態において具体的には、2本設けられており、このうち一方の第1アンテナ32gは429MHzの周波数の信号の送受信に用いられ、他方の第1アンテナ32gは315MHzの周波数の信号の送受信に用いられる。このため、一方の第1アンテナ32gの全長は、429MHzの波長の所定の整数比となるように、決定されており、他方の第1アンテナ32gの全長は、315MHzの波長の所定の整数比となるように、決定されている。これら第1アンテナ32g、32gの具体的な構成は任意であるが、本実施の形態1においては、ローディングコイル付アンテナ(短縮形アンテナ)として構成されている。なお、これら第1アンテナ32g、32gを相互に特に区別する必要がない場合には、単に「第1アンテナ32g」と総称する。
記憶部32hは、送信機32を動作させるために必要な各種のプログラムやデータを記憶する書換え可能な不揮発性の第1記憶手段であり、例えば、EEPROMとして構成されている。この記憶部32hには、特に、送信機32を一意に識別するための第1識別情報(以下、送信機ID)と、送信機32の通信対象とすべき受信機33を一意に識別するための第2識別情報(以下、受信機ID)とが、それぞれ1つずつ、工場出荷前等の任意のタイミングにおいて記憶されている。
電源部32iは、図示しない電池を備えて構成されており、この電池から供給される電力を送信機32の各部に供給する。
制御部32jは、送信機32の各部を制御する制御手段であり、例えば、記憶部32hに記憶されたプログラムを実行するCPUによって構成されている。
(構成−シャッター障害物検知システム−送信機−詳細)
次に、送信機32についてさらに詳細に説明する。図5は、送信機32の外観図であり、図5(a)は正面図、図5(b)は平面図、図5(c)は側面図、図5(d)は背面図である。また、図6は、座板12a及び送信機32の周辺の拡大断面図である。本実施の形態において、図4に示した送信機32の各種の電気的構成要素は、筐体32kの内部に収容された基板32lに実装されている。ただし、電源部32iについては、図5に示す筐体32kとは異なる筐体に収容されて電源ユニット34として送信機32の筐体32kの近傍(本実施の形態においては、送信機32の筐体32kの左側方)に分離配置されているが、この点は説明を省略する。
送信機32の筐体32kは、第1アンテナ32g及び基板32lを収容する収容手段であって、シャッターカーテン12の閉鎖方向先端部(シャッターカーテン12における閉鎖方向側の端部であり、本実施の形態においては下端部)に接続された座板12aに設置されている。より具体的には、この座板12aの各側面のうち、シャッターカーテン12の閉鎖方向後端部(シャッターカーテン12における閉鎖方向側の端部とは反対側の端部であり、本実施の形態においては上端部)側の面(すなわち、上面)に対して、ネジ止め等の公知の方法により固定されている。この筐体32kは、樹脂にて中空の略直方体形状に形成されている。なお、筐体32kの形状については任意であるが、シャッターカーテン12を全開状態とする際に、筐体32kがシャッター収納部11のまぐさ開口19を通過することが可能な程度の形状であることを要する。
基板32lは、図4に示した送信機32の電気的構成要素を実装するための回路基板であり、一方の面に各種電気素子を実装した実装面を有する略長板形状にて形成されている。ここで、基板32lは、送信機32の筐体32kの長手方向に沿うように配置されており、図6に示すように、筐体32kの内側面のうちシャッターカーテン12に最も近い面(すなわち、本実施の形態1においては奥側の面)に対してネジ止め等の公知の方法によって取り付けられている。なお、基板32lは、当該基板32lの実装面が、基板32lにおけるシャッターカーテン12と対向する面と反対側の面(すなわち、前方の面)を向くように配置されている。
ここで、上述した第1アンテナ32gは、シャッターカーテン12から離れる方向に向かって基板32lの実装面から立ち上がるように、基板32lに対して実装されている。具体的には、第1アンテナ32gは、略コの字形状に折り曲げて形成された線状の導電体であって、一方の端部(以下、左側立ち上げ部35a)及び他方の端部(以下、右側立ち上げ部35b)が基板32lの実装面に対して直交するように、かつ、当該両端部の相互間に位置する部分(以下、コイル実装部35c)が基板32lに対して平行となるように、設置されている。特に、このコイル実装部35cは、筐体32kの内側面のうちシャッターカーテン12から最も遠い面(すなわち、本実施の形態1においては前側の面)に近接する位置に配置されている。例えば、コイル実装部35cは、座板12aにおける最も前方に突出した部分(例えば、図6における送信機32の真下近傍に位置する部材の前側面部分)と、奥行き方向において略同一の位置(すなわち、当該最も前方に突出した部分のほぼ真上の位置)に配置することができる。なお、コイル実装部35cにおける幅方向の中央部付近には、第1アンテナ32gの物理的長さを短縮するためのローディングコイル36が設けられている。このように、第1アンテナ32gにおける第2アンテナ33g(後述する)と平行に配置された部分であるコイル実装部35cが、シャッターカーテン12から離れた位置に配置されるように基板32lを構成することによって、第1アンテナ32gと第2アンテナ33gとの相互間の無線電波がシャッターカーテン12によって吸収や反射される可能性を低減することができる。
(構成−シャッター障害物検知システム−受信機)
次に、図1の受信機33の構成について説明する。受信機33は、障害物検知状態信号を無線(電波)にて受信する第2通信手段である。図7は、受信機33の電気的構成を示すブロック図である。図7に示すように、この受信機33は、機能概念的に、入力部33a、出力部33b、表示灯33c、登録スイッチ33d、第2受信部33e、第2送信部33f、第2アンテナ33g、記憶部33h、電源部33i、及び制御部33jを備えて構成される。
入力部33aは、連動中継器16からの出力の入力を受け付ける入力手段であり、例えば、連動中継器16の出力端子に図示しない信号線を介して接続された入力端子として構成されている。
出力部33bは、連動中継器16に対して障害物検知状態信号を出力する出力手段であり、例えば、連動中継器16の入力端子に図示しない信号線を介して接続された出力端子として構成されている。具体的には、出力部33bは、当該出力部33bの内部の抵抗値を、出力すべき信号の種類に対応した抵抗値にすることで、受信機33から連動中継器16に流れる電流値を変化させて、連動中継器16に各種の信号を出力する。なお、この信号線の具体的な位置については任意であるが、本実施の形態においては、ガイドレール2の内部を介して連動中機器まで配設されており、このように信号線を正面や側面から視認できない構成とすることによりシャッター装置10の意匠性を向上させることができる。
表示灯33cは、当該受信機33にて信号の受信が行われていることを受信機33の外部に報知する出力手段であり、例えば、複数の表示色による投光が可能なLEDとして構成されている。
登録スイッチ33dは、相互に通信を行うべき送信機32と受信機33の組み合わせを、これら送信機32と受信機33に登録するための登録操作手段であり、例えば、押しボタン式スイッチとして構成されている。
第2受信部33eは、障害物検知状態信号を第1周波数帯域にて受信する受信手段である。
第2送信部33fは、所定の信号を第2周波数帯域にて送信する送信手段である。
第2アンテナ33gは、第2送信部33fから出力された所定の信号を送信し、あるいは、障害物検知状態信号を受信して第2受信部33eに入力する送受信素子である。この第2アンテナ33gは、1本のみ設けられており、この第2アンテナ33gを429MHzと315MHzの2つの周波数の信号の送受信に併用する。このため、第2アンテナ33gの全長は、例えば、429MHzの波長と315MHzの波長の公倍数に対する整数比となるように決定されている。
記憶部33hは、受信機33を動作させるために必要な各種のプログラムやデータを書換え可能に不揮発的に記憶する第2記憶手段であり、例えば、EEPROMとして構成されている。この記憶部33hには、特に、受信機33の受信機IDと、受信機33の通信対象とすべき送信機32の送信機IDとが、それぞれ1つずつ、工場出荷前等の任意のタイミングにおいて記憶されている。
電源部33iは、図示しない電源線を介して連動中継器16に接続されており、この連動中継器16から供給される電力を受信機33の各部に供給する。
制御部33jは、受信機33の各部を制御する制御手段であり、例えば、記憶部33hに記憶されたプログラムを実行するCPUによって構成されている。
(構成−シャッター障害物検知システム−受信機−詳細)
次に、受信機33についてさらに詳細に説明する。まず、受信機33は、図2に示すように、ガイドレール2の高さ方向における略中央部分の位置に取り付けられた受信機取付台37の上方に載置されている。ここで、図8は、受信機33の外観図であって、図8(a)は底面図、図8(b)は正面図、図8(c)は平面図、図8(d)は側面図である。図9は、受信機取付台37を示す詳細図であり、図9(a)は平面図、図9(b)は正面図、図9(c)は側面図である。ここで、図7に示した受信機33の各種の電気的構成要素は、筐体33kの内部に収容された基板(図示省略)に実装されている。第2アンテナ33gも基板に実装されているが、その先端部側の大部分は、筐体33kの外部に突出するように配置されている。以下では、受信機33及び受信機取付台37について、詳細に説明する。
受信機33の筐体33kは、基板(図示省略)を収容する収容手段であって、ガイドレール2にネジ止めされた受信機取付台37に対して、ネジ止め等の公知の方法により固定されている。この筐体33kは、樹脂材によって、中空の略直方体形状に形成されている。この筐体33kの一側面には、第2アンテナ33gが回動可能に突設されている。この第2アンテナ33gの角度は、送信機32との通信条件が最適になるように決定することが好ましく、一般的には、第1アンテナ32gと平行になる角度(本実施の形態においては、水平)に設定されることが好ましい。なお、このように平行になる角度である限りにおいて第2アンテナ33gの向きはどちら向きでも構わないが、本実施の形態では、開口部1側に向けて突設する向き(すなわち左向き)に設定されているものとして説明する。
ここで、受信機取付台37とは、受信機33をガイドレール2に取り付けるための受信機取付手段であって、一枚のL字型の平板を断面形状L字型となるように折り曲げて形成された板状体であり、左右両端に設けられたガイドレール2のうち送信機32に近い側のガイドレール2(すなわち、右側のガイドレール2)の前面に対してネジ止め等公知の方法により取り付けられている。この受信機取付台37は、概略的に、受信機取付片37aと、設置片37bとを有する。受信機取付片37aは、L字型に折り曲げられた部分のうち受信機33が取り付けられる部分であり、本実施の形態1においては水平方向に沿って配置される部分である。この受信機取付片37aには複数のネジ穴37cが形成されており、受信機33の筐体33kに設けられたネジ孔(図示省略)と、このネジ穴37cとを順次介してネジを挿通してネジ止めすることにより、受信機33の筐体33kを受信機取付片37aに取り付けることができる。設置片37bは、L字型に折り曲げられた部分のうちガイドレール2の前面に取り付けられる部分であり、本実施の形態1においては鉛直方向に沿って配置される部分である。この設置片37bには複数のネジ穴37dが形成されており、このネジ孔37dと、ガイドレール2の前面に設けられたネジ孔(図示省略)とを順次介してネジを挿通してネジ止めすることにより、設置片37bをガイドレール2の前面に取り付けることができる。このように、設置片37bをガイドレール2の前面に対して取り付けることにより、当該設置片37bと直交する受信機取付片37aは必然的に水平方向に沿って配置され、受信機33は、受信機取付片37aの上方において水平方向に沿って配置される。
また、受信機取付片37aは、平面形状がL字型となるように形成されており、このことにより、受信機33がシャッターカーテン12から所定距離前方に離れた位置に立ち上げられて配置されるため、シャッターカーテン12の開閉時に、送信機32又はシャッターカーテン12と、受信機33又は受信機取付台37とが相互に接触してしまうことを防止できる。
(受信機の配置について)
次に、受信機33の配置について説明する。図10は、シャッター装置10を概略的に示す斜視図である。まずはこの図10を参照して、設置対象領域E1、及び正面投影領域E2について説明する。なお、図10においては、設置対象領域E1を点線で示し、正面投影領域E2を一点鎖線で示している。
「設置対象領域」E1とは、受信機33の設置対象となる領域であって、具体的には、シャッター装置10の全開平面Poとシャッター装置10の全閉平面Pcとの相互間に位置する領域である。ここで、「全開平面」Poとは、シャッター装置10の全開時における座板12aの底面位置(以下、全開位置)の高さにおける仮想平面であって、本実施の形態においては、床面から20mの高さに位置する仮想平面である。また、「全閉平面」Pcとは、シャッター装置10の全閉時における座板12aの底面位置(以下、全閉位置)の高さにおける仮想平面であって、本実施の形態においては、床面と同等の高さに位置する仮想平面である。
「正面投影領域」E2とは、受信機33の設置対象として特に適する領域であって、具体的には、シャッター装置10を構成するいずれかの部分の前方に含まれる領域である。例えば、本実施の形態においては、シャッター収納部11の下端部の高さに形成された水平面を上面とし、両側端のガイドレール2における外側の端部の位置に形成されたY−Z平面を両側面とし、シャッターカーテン12の全閉時における座板12aの位置に形成された水平面を下面として、これら上面、両側面、及び下面により囲繞された領域のうち、シャッター装置10の前方に位置する領域を正面投影領域E2とする。
次に、受信機33の具体的な配置について説明する。まず、受信機33は、設置対象領域E1に含まれる位置である限りにおいて任意の位置に設置することができるが、本実施の形態1では、上述したようにガイドレール2の前面に取り付けた受信機取付台37における受信機取付片37aの上面に受信機33を載置して取り付けるものとして説明する。
また、受信機33の設置高さは任意であり、本実施の形態においては全開面と全閉面との丁度中間の高さ(すなわち、床面から約10mの高さ)に設置するものとして説明するが、これに限定されない。例えば、通常このような障害物検知においては、全閉平面Pcの近傍においてシャッターカーテン12に対する障害物を検知する可能性が高いことを考慮し、中央よりも全閉平面Pcに近い位置(例えば、床面から約8mの高さ)に設置しても良い。
ここで、好ましくは、受信機33を上述した正面投影領域E2に配置することが望ましい。すなわち、例えば受信機33を、正面投影領域E2の外部(例えば、ガイドレール2の側方に位置する建築物の柱や壁面)に対して受信機取付台37を介して設置する事も考えられるが、このような場合には、シャッター装置10の周囲の環境に応じて受信機33を設置することができない場合がある(例えば、周囲に受信機33の設置対象として妥当な柱や壁面が存在しない場合や、設置の障害となる家具等が配置されている場合等)。また、シャッター装置10から遠い位置に受信機33が配置されるため配線上の問題も生じ得る。さらに、受信機33に対して電源等を供給するための配線系統を正面から視認できないようにすべく、建築物の壁面等に配線系統を挿通させるための孔を設けた場合には、受信機33の設置工事にさらなる手間を要する。そこで、図10に示すように、受信機33をシャッター装置10の正面投影領域E2に収めることにより、コンパクトで設置工事に要する手間を削減可能なシャッター装置10を構成する事が可能となる。
以上のように受信機33を配置することにより、このような比較的大きな開口部1にシャッター装置10を設置する場合においても、送信機32と受信機33との通信の信頼性を向上させることができる。すなわち、上述したように、従来においては受信機33をシャッター収納部11の内部や近傍に設置していたため、シャッターカーテン12が降下する程、送信機32と受信機33との相互間距離は増大してしまっていた。しかし、本願のように、全開平面Poと全閉平面Pcとの相互間の領域である設置対象領域E1に受信機33を設置することにより、シャッターカーテン12の全開時及び全閉時の両方において、送信機32を受信機33の受信範囲に位置させることができ、通信の信頼性を向上させることが可能となる。
次に、第1アンテナ32gと第2アンテナ33gの好適な配置について説明する。図11は、シャッター装置10の全閉状態における図2(a)のA−A断面に対応する断面図である。図12は、シャッター装置10の全開状態における図2(a)のA−A断面に対応する断面図である。ここで、図11及び図12において、仮想直線領域E3を、斜線により示している。この「仮想直線領域」E3とは、送信機32と受信機33の配置を決定するための指標となる領域であって、送信機32の第1アンテナ32gにおけるいずれかの位置と受信機33の第2アンテナ33gにおけるいずれかの位置とを結ぶ所定幅(例えば、実寸において10cm)の直線領域である。なお、本実施の形態においては、第1アンテナ32gのコイル実装部35cと、第2アンテナ33gの水平配置された部分とを結ぶ直線領域であるものとして説明する。ただし、上記仮想直線領域E3の幅の具体的な設定方法については任意であり、例えばユーザの実験等によって最適な幅を求めることができる。
ここで、図11、及び図12に示す側断面視において、シャッターカーテン12の全開時及び全閉時の両方において、当該仮想直線領域E3に座板12aが含まれることのないように、第1アンテナ32gと第2アンテナ33gを配置することが望ましい。すなわち、従来技術においては、受信機33をシャッター収納部11の内部や近傍(すなわち、全開平面Poよりも上方)に配置していたため、シャッターカーテン12の全開時及び全閉時の両方においても、送信機32が受信機33よりも上方に位置することはなかった。一方、本実施の形態においては、従来技術とは異なり受信機33を設置対象領域E1に配置したため、受信機33よりも送信機32が上方に位置する場合が想定される(例えば、シャッターカーテン12の全開時)。このような場合には、第1アンテナ32gと第2アンテナ33gとの間に座板12aが位置する位置関係となるため、第1アンテナ32gと第2アンテナ33gとの間で送受信される無線電波が座板12aに吸収や反射されて最適な状態で通信できない可能性があった。そこで、第1アンテナ32gと第2アンテナ33gとを結ぶ仮想直線領域E3に座板12aが含まれないように受信機33と送信機32とを配置することによりこのような座板12aによる無線電波の干渉を防止でき、通信の信頼性をより一層向上させることができる。
このように、シャッターカーテン12の全開時及び全閉時に当該仮想直線領域E3に座板12aが含まれないように、第1アンテナ32gと第2アンテナ33gとを配置するための具体的な構成として、本実施の形態では、様々な構成を採用している。以下では、既に説明した点も含めて、このような構成について列挙する。
まず、受信機33は、図11及び図12に示すように、ガイドレール2の前面に対してシャッターカーテン12から離れる方向に向かって立ち上げられた受信機取付片37aに対して取り付けられている。特に、受信機33は、受信機取付片37aの上面における、シャッターカーテン12から離れた側の端部に配置されている。さらに、受信機33は、当該受信機33の第2アンテナ33gがシャッターカーテン12から離れた位置に配置されるような向き(本実施の形態においては、筐体33kが奥側(屋外側)に位置し、第2アンテナ33gが前側(屋内側)に位置するような向き)で配置されている。以上のように、受信機33の第2アンテナ33gの位置がシャッターカーテン12から離れた位置に配置されるような構成とすることにより、仮想直線領域E3に座板12aが含まれ難い構造となっている。
また、送信機32の第1アンテナ32gは、図6に示すように、第1アンテナ32gにおける第2アンテナ33gと平行に配置される部分(本実施の形態におけるコイル実装部35c)が、シャッターカーテン12から離れた位置に配置されるように、右側立ち上げ部35b及び左側立ち上げ部35aを有する。このようにして、コイル実装部35cの位置をシャッターカーテン12から離れた位置に配置されるような構成とすることにより、仮想直線領域E3に座板12aが含まれ難い構成としている。
さらに、本実施の形態においては、上記のように、シャッターカーテン12の全開時及び全閉時に仮想直線領域E3に座板12aが含まれることがないようにする目的に加えて、送信機32と受信機33との通信条件を最適化するための、様々な構成を採用している。まず、第2アンテナ33gの角度は、第1アンテナ32gと平行になる角度に設定されており、最適な通信条件を実現している。また、図2(c)に示すように、ガイドレール2の前面に対してシャッターカーテン12から離れる方向に向かって立ち上げられた受信機取付片37aに対して受信機33を取り付けることにより、平面視において送信機32と受信機33とが重複しない位置に配置される。このことにより、シャッターカーテン12の開閉時においても、送信機32と受信機33とが相互に接触しないように構成されている。このことによってシャッターカーテン12の開閉時における送信機32と受信機33との接触に伴う各種機器の破損によって通信環境が低下することを防止している。
(処理)
次に、上記のように構成されたシャッター障害物検知システム30において実行される処理について説明する。この処理は、登録処理、自重降下処理、及び電動降下処理に大別される。以下、これら各処理に共通の処理について説明した後、各処理について順次説明する。ただし、登録処理については、例えば、特許文献1に記載されたものと同じ処理を採用することができるため、その概要のみを説明する。
(処理−登録処理)
次に、登録処理について説明する。この登録処理は、受信機33に対して、通信相手となる送信機32の送信機IDを登録する処理であり、これら送信機32と受信機33の電源が投入されることによって起動される。
まず、受信機33の制御部33jは、受信機33の登録スイッチ33dがユーザによって所定方法で操作されたか否か(例えば、所定時間連続して押圧されたか否か)を監視しており、操作された場合には、送信機32から送信される送信機IDの受信待ち状態となる。
一方、送信機32の制御部32jは、所定の間欠受信タイミング(例えば、数秒毎)が到来したか否かを監視し、到来した場合には、所定時間(例えば、数ms)だけ第1受信部32fに電力を供給することで、当該所定時間だけ第1受信部32fを介して315MHzで受信を行う。このように間欠受信を行うのは、信号受信に要する電池電力の消費量を低減するためである。制御部32jは、このような間欠受信により、送信機32の登録スイッチ32dがユーザによって所定方法で操作されたか否か(例えば、所定時間連続して押圧されたか否か)を監視しており、操作された場合には、第1送信部32eを介して429MHzにおけるキャリアセンスを行うことにより、送信に使用できる空きチャンネルを特定する。そして、制御部32jは、空きチャンネルを特定できた場合、この空きチャンネルによって、記憶部32hに予め記憶されている送信機IDを含む信号を、第1送信部32eを介して429MHzで送信する。
一方、受信機33の制御部33jは、送信機IDの受信待ち状態において、チャンネルスキャンを行うことにより、送信機32が429MHzでの信号の送信に使用したチャンネルを特定し、当該チャンネルにおいて送信機32から送信された信号を受信することを試みる。そして、制御部33jは、送信機IDを含む信号が受信できた場合、当該信号に含まれる送信機IDを、通信相手となる送信機32の送信機IDとして記憶部33hに記憶する。これにて登録処理が終了する。
なお、ここでは、送信機32と受信機33は1対1で通信を行うものとし、既に受信機33の記憶部33hに通信相手の送信機IDが記憶されている状態で登録処理が行われた場合には、新しく受信された送信機IDによって、記憶部33hの送信機IDが上書きされるものとする。ただし、1対多で通信を行う場合には、記憶部33hに複数の送信機IDを登録するようにしてもよい。また、登録処理は、登録スイッチ32dがユーザによって押圧された後の所定時間(例えば1分間)のみ有効であり、この時間内に通信相手の送信機IDが受信できなかった場合には、登録処理を終了するようにしてもよい。また、上記送信機IDの登録と同様の処理によって、受信機IDを送信機32に登録してもよい。すなわち、受信機IDを受信機33から送信機32に送信し、送信機32の記憶部32hに受信機IDを記憶させてもよい。この場合、その後に、送信機32が受信機33から315MHzで送信された信号を間欠受信した場合には、送信機32は、当該信号に含まれる受信機IDが自己の記憶部33hに記憶された受信機IDに合致するか否かを判定し、合致する場合にのみ、当該信号を有効な信号として受け付けるようにしてもよい。
(処理−自重降下処理)
次に、自重降下処理について説明する。この自重降下処理は、必要時にシャッターカーテン12を降下させるための処理である。例えば、図1に示す火災報知システム20の火災感知器21により火災が感知された場合、この火災感知器21が防災盤22に火災感知信号を出力し、防災盤22が連動中継器16に移報信号を出力し、連動中継器16が自動閉鎖装置14に起動信号を出力し、自動閉鎖装置14が開閉機13のブレーキを解除して、シャッターカーテン12の自重降下を開始させる。また同時に、連動中継器16は、受信機33に起動オン信号を出力することで、シャッターカーテン12の自重降下を起動させた旨を報知する。この起動オン信号が受信機33の入力部33aを介して受け付けられた場合、受信機33の制御部33jは、起動オン信号を第2送信部33fを介して315MHzで送信する。
一方、シャッターカーテン12が自重降下を開始すると、この自重降下に伴って発生するシャッターカーテン12の振動を検知した振動センサ32aが、振動検知信号を出力する。この振動検知信号が出力された場合、送信機32の制御部32jは、受信機33からの信号を迅速に受信することを試みる。そして、起動オン信号が所定時間以内に受信できなかった場合、制御部32jは、振動センサ32aにて検知された振動は地震や風等に起因するものであって、シャッターカーテン12の降下に起因するものではないとし、処理を終了する。一方、起動オン信号が所定時間以内に受信できた場合、制御部32jは、振動センサ32aにて検知された振動はシャッターカーテン12の降下に起因するものであるとし、送信機情報信号(障害物検知状態信号)を生成して、受信機33へ送信する。この送信機情報信号は、座板スイッチ31からの出力が座板スイッチオフ出力と座板スイッチオン出力のいずれであるのかを示すデータや、記憶部32hに設定された送信機ID等を含む。この際、送信機情報信号を連続送信することで、障害物検知時のシャッターカーテン12の降下を極力早期に停止させる。
一方、受信機33の制御部33jは、送信機情報信号に含まれる座板スイッチ31のその時点毎の出力に対応するデータを監視し、この受信の所定時間の間に、座板スイッチ31からの出力が座板スイッチオン出力であることを示すデータを受信した場合には、出力部33bの内部の抵抗値を切り替えることで、連動中継器16に座板スイッチオン信号を出力する。この座板スイッチオン信号を受けた連動中継器16は、下限リミットスイッチの検出状態と、公知の方法で特定したシャッター装置10における停電の有無とに基づいて、シャッターカーテン12の自重降下を制御する。具体的には、シャッターカーテン12の下端が下限位置より上方側に位置していることが下限リミットスイッチにより検出されている場合であって、シャッター装置10が停電していない場合には、自動閉鎖装置14に制御信号を出力し、自動閉鎖装置14が開閉機13のブレーキを作動させてシャッターカーテン12の自重降下を一旦停止させ、開閉機13を駆動して所定時間だけ上昇させたのち停止する動作(タッチアップ動作)を行う。あるいは、シャッターカーテン12の下端が下限位置より上方側に位置していることが下限リミットスイッチにより検出されている場合であって、シャッター装置10が停電している場合には、自動閉鎖装置14に制御信号を出力し、自動閉鎖装置14が開閉機13のブレーキを作動させてシャッターカーテン12の自重降下を一旦停止させる動作(タッチストップ動作)を行う。一方、シャッターカーテン12の下端が下限位置より下方側に位置していることが下限リミットスイッチにより検出されている場合には、シャッター装置10が停電しているか否かに関わらず、シャッターカーテン12の下端が下限位置を通過した後の所定時間経過後に、自動閉鎖装置14に制御信号を出力し、自動閉鎖装置14が開閉機13のブレーキを作動させてシャッターカーテン12の自重降下を停止させる動作(完全停止動作)を行う。このような処理を行うことにより、シャッターカーテン12の降下によりユーザ等に危害が及ぶことを防止することができる。
なお、障害物が除去されるなどして座板スイッチ31から座板スイッチオフ出力が入力された場合には、この状態が送信機32から受信機33に送信され、シャッターカーテン12の降下が再開される。すなわち、受信機33の制御部33jは、座板スイッチ31からの出力が座板スイッチオフ出力であることを示すデータを含む送信機情報信号を受信した場合には、出力部33bの内部の抵抗値を切り替えることで、連動中継器16に障害物が除去された旨の座板スイッチオフ信号を出力する。この座板スイッチオフ信号を受けた連動中継器16は、挟まった人がシャッターカーテン12から確実に避難できる所定時間が経過したのちに、自動閉鎖装置14に制御信号を出力し、自動閉鎖装置14が開閉機13のブレーキを解除してシャッターカーテン12の自重降下を再開させる。ただし、この降下の再開は、タッチアップ動作の後又はタッチストップ動作の後のみに行い、完全停止動作の後には行わない。以降、これまで説明したのと同様に、降下停止処理と降下再開処理が、座板スイッチ31の出力に応じて繰り返される。
(処理−電動降下処理)
次に、電動降下処理(障害物検知処理、危害防止処理)について説明する。この処理は、送信機32の機能の正常性や座板スイッチ31の出力状態に関する情報を、受信機33に定期的に送信する処理(以下、定期通報処理)が行われている間に、ユーザの手動操作によってシャッターカーテン12を電動降下させるための処理であり、定期通報処理に対する割り込み処理として起動される。
ユーザが手動閉鎖装置15を介して閉鎖操作を行った場合、手動閉鎖装置15から連動中継器16に操作信号が出力され、連動中継器16が開閉機13に起動信号を出力し、開閉機13が、ブレーキを解除した状態で巻き取り軸12bを巻き出し方向に駆動することにより、シャッターカーテン12を電動下降させる。そして、この起動オン信号を受信した受信機33が送信機32に対して起動オン信号を送信し、この起動オン信号を受信した送信機32が、受信機33への送信機情報信号の連続送信を開始する。
その後、座板スイッチ31からの出力が座板スイッチオン出力になり、座板スイッチオン出力を含む送信機情報信号が送信機32から受信機33に送信され、座板スイッチオン出力が受信機33から連動中継器16に出力された場合、連動中継器16は、下限検知リミットスイッチの検出状態に基づいて、シャッターカーテン12を制御する。
具体的には、シャッターカーテン12の下端が下限位置より上方側に位置していることが下限検知リミットスイッチにより検出されている場合には、シャッターカーテン12の下端が障害物に接触した可能性があるため、シャッターカーテン12の降下を一旦停止し、その後受信機33からの座板スイッチオン信号を受けた連動中継器16が開閉機13に起動信号を出力し、開閉機13が、ブレーキを解除した状態で巻き取り軸12bを所定量だけ巻き取り方向に駆動して停止する動作(タッチアップ動作)を行うことにより、シャッターカーテン12を所定量だけ上昇させて、障害物への危害を一層確実に防止する。
一方、シャッターカーテン12の下端が下限位置より下方側に位置していることが下限検知リミットスイッチにより検出されている場合には、シャッターカーテン12の下端が床面に接触したものと考えられるため、シャッターカーテン12の降下を停止する動作(タッチストップ動作)を行う。
これらいずれの場合においても、電動降下時には、シャッターカーテン12を自動的に再下降させることは行わず、必要に応じて、ユーザが手動閉鎖装置15を再び操作することでシャッターカーテン12を下降させる。
また、これらいずれの場合においても、連動中継器16は受信機33に起動オフ信号を出力し、この起動オフ信号を受けた受信機33の制御部33jは、起動オフ信号を315MHzで第2送信部33fを介して送信し、送信機32の制御部32jは、起動オフ信号を受信した場合には、直ちに連続送信を停止して電池消耗を抑え、受信機33と確立していた通信を遮断する。ただし、電動降下の場合においても、上述したような座板スイッチオフ出力を受けてから所定時間後にシャッターカーテン12を再び下降制御させてもよい。
なお、シャッターカーテン12を一旦停止した後に障害物が除去されて座板スイッチ31からの出力が座板スイッチオフ出力になった場合には、降下再開処理を行わなわないようにしてもよいし、上述したような座板スイッチオフ出力を受けてから所定時間後にシャッターカーテン12を再び下降制御させてもよい。
(実施の形態1の効果)
このように本実施の形態1によれば、受信機33を、シャッターカーテン12の全開位置に対応する全開平面Poと、シャッターカーテン12の全閉位置に対応する全閉平面Pcとの相互間に設定された設置対象領域E1に配置したので、シャッターカーテン12の全開時及び全閉時のいずれにおいても、送信機32の位置を受信機33の受信可能範囲に含めることができ、送信機32が受信機33の受信可能距離以上の距離を移動する場合においても、通信の信頼性を向上させることが可能となる。
また、送信機32と受信機33とを結ぶ所定幅の仮想直線領域E3に、座板12aが含まれないように、送信機32を座板12aに対して設置したので、受信機33を設置対象領域E1に配置した事に起因して、シャッターカーテン12をある程度巻き取ることにより送信機32の位置が受信機33の上方に位置するような場合においても、座板12aに起因する電波干渉を防止でき、通信の信頼性を一層向上させることが可能となる。
また、受信機33を、シャッター装置10の近傍に敷設されたガイドレール2に対して設置したので、送信機32と受信機33との相互間の距離を一層縮めることができ、通信の信頼性を一層向上させることが可能となる。
また、送信機32と受信機33とを、平面視において重複しない位置に配置したので、シャッター装置10の開閉時における送信機32と受信機33との接触を防止でき、送信機32や受信機33が故障してしまう可能性を低減することが可能となる。
また、第1アンテナ32gと第2アンテナ33gとを相互に平行に配置したので、通信の信頼性を一層向上させることが可能となる。
また、受信機33を、シャッター装置10の内部、又はシャッター装置10の正面投影領域E2に設置したので、より省スペースのシャッター装置10を構成する事が可能となり、また、シャッター装置10の周囲の環境に応じて受信機33の設置を妨げられることのない構成とすることが可能となる。
(実施の形態2)
続いて、実施の形態2に係るシャッター障害物検知システム40について説明する。この実施の形態2は、受信機をガイドレールの内部に収容した形態である。なお、実施の形態2の構成や処理は、特記する場合を除いて実施の形態1の構成や処理と略同一であり、実施の形態1の構成や処理と略同一の構成や処理についてはこの実施の形態1で用いたのと同一の符号を必要に応じて付して、その説明を省略する。
図13は、本実施の形態2に係るシャッター装置41の詳細図であって、図13(a)は正面図、図13(b)は図13(a)のA−A矢視断面図、図13(c)は図13(a)のB−B矢視断面図である。このように、本実施の形態2においては、受信機33及び受信機取付台60がガイドレール50の内部に収容されており、受信機33の第2アンテナ33gのみがガイドレール50の外部に突出して構成されている。ただし、これらのガイドレール50、及び受信機取付台60以外の構成については、実施の形態1と同様に構成することができるため、これらの詳細な説明を省略する。
(構成−ガイドレール)
ガイドレール50は、開口部1の側端部に形成されたガイド手段であって、シャッターカーテン12を開閉可能に保持するガイド手段である。ここで、開口部1の左右両側端部に形成されたガイドレール50のうち、送信機32から遠い側のガイドレール50(すなわち左方に形成されたガイドレール50)は、実施の形態1に示すガイドレール2と同様に構成されるが、送信機32に近い側のガイドレール50(すなわち右方に形成されたガイドレール50)は、受信機33及び受信機取付台60をガイドレール50の内部に収容するための工夫が施されている。以下では、特記しない限りこの右方のガイドレール50を単にガイドレール50と称して説明する。
まず、ガイドレール50は、全体として平断面形状を凹型形状とする中空の環状体に構成されており、このガイドレール50に囲繞されるように高さ方向に沿った空間部が形成されている。ここで、このガイドレール50には、取付口(図示省略)、及び当該取付口を覆う蓋部51が形成されている。なお、以下ではガイドレール50における内側(すなわち、空間部に面している側)の面を「内面」と称し、外側(すなわち、空間部に面していない側)の面を「外面」と必要に応じて称して説明する。
取付口は、ガイドレール50の内部に受信機33を搬入するための搬入口となる部分であって、ガイドレール50の前面における高さ方向の略中央位置に設けられた開口である。この開口の大きさや形状は、ガイドレール50の内部に受信機33を搬入可能な限りにおいて任意であるが、本実施の形態においては、例えば、ガイドレール50と略同一の幅、及び受信機33の高さの略2〜3倍程度の高さの矩形の開口として形成されているものとして説明する。
蓋部51は、取付口を遮蔽する遮蔽手段であって、ガイドレール50の前面における取付口と対応する位置に開閉自在に取り付けられた板状体である。具体的には、蓋部51はガイドレール50と同一の素材で形成され、取付口を遮蔽可能なサイズ(例えば、取付口よりも若干大きいサイズ)に構成された板状体であって、蝶番等の任意の構造でガイドレール50の前面に開閉自在に固定されている。例えば本実施の形態においては、蓋部51の上端部(閉鎖時における上端に位置する部分)は、取付口の上縁の近傍位置に蝶番により回動自在に取り付けられており、蓋部51の下端部(閉鎖時における下端に位置する部分)は固定されておらず、このような構成により蓋部51が取付口を開閉可能となっている。ここで、蓋部51の下端部における幅方向の略中央位置には切欠き(図示省略)が設けられている。この切欠きは、受信機33をガイドレール50の内部に収容した状態において、受信機33の第2アンテナ33gをガイドレール50の外部に突出させるための開口であって、少なくとも第2アンテナ33gを挿通可能な大きさに形成された開口である。
(構成−受信機取付台)
受信機取付台60は、受信機33をガイドレール50の内部に収容可能に取り付けるための受信機取付手段であって、ガイドレール50の内部における取付口と略対応する位置に設置されている。この受信機取付台60の具体的な構成については任意であるが、例えば本実施の形態においては、一枚の平板の一部を断面形状L字型となるように折り曲げて形成された板状体であり、概略的に、受信機取付片61と、設置片62とを有する。
受信機取付片61は、L字型に折り曲げられた部分のうち受信機33が取り付けられる部分であり、本実施の形態2においては水平方向に沿って配置される部分である。この受信機取付片61には複数のネジ穴(図示省略)が形成されており、受信機33の筐体33kに設けられたネジ孔(図示省略)と、このネジ穴とを順次介してネジを挿通してネジ止めすることにより、受信機33の筐体33kを受信機取付片61に取り付けることができる。
設置片62は、L字型に折り曲げられた部分のうちガイドレール50の溝部2aの内面に取り付けられる部分であり、本実施の形態2においては鉛直方向に沿って配置される部分である。この設置片62の形状は、取付口を介して受信機取付台60をガイドレール50の内部に収容可能な形状である限りにおいて任意であり、本実施の形態においては、取付口の幅及び高さよりも僅かに小さい幅及び高さの矩形の板状体として形成されている。ここで、この設置片62には複数のネジ穴(図示省略)が形成されており、このネジ孔と、ガイドレール50の溝部2aの内面に設けられたネジ孔(図示省略)とを順次介してネジを挿通してネジ止めすることにより、設置片62をガイドレール50の溝部2aの内面に取り付けることができる。このように、設置片62をガイドレール50の溝部2aの内面に取り付けることにより、設置片62と直交する受信機取付片61は、必然的に水平方向に沿って配置され、受信機33は受信機取付片61の上方において水平方向に沿って配置される。
(ガイドレール、受信機取付台、及び受信機の設置手順について)
次に、以上のように構成されたガイドレール50、受信機取付台60、及び受信機33の設置手順について詳細に説明する。まずは、ガイドレール50を、溝部2aによりシャッターカーテン12を保持するように、シャッターカーテン12の右側方に設置する。次に、蓋部51を開けた状態において、取付口を介して受信機取付台60をガイドレール50の内部に挿入し、ガイドレール50の溝部2aの内面に対して受信機取付台60の設置片62をネジ止め等の公知の方法により取り付ける。なお、受信機取付台60の具体的な設置位置は、受信機33の筺体33kと第2アンテナ33gとの接続部の位置と、蓋部51に設けられた切欠きの位置とが合致するような設置位置であることが望ましく、本実施の形態においては、受信機取付片61が取付口の下縁と同一高さに位置するように設置される。
続いて、蓋部51を開けた状態において、取付口を介して受信機33をガイドレール50の内部に挿入し、受信機取付片61の上方に、第2アンテナ33gが手前側に位置するような向きで載置する。そして、受信機33を、受信機取付片61に対してネジ止め等の公知の方法により取り付けて、受信機33に電源を供給する信号線等と電気的に接続する。なお、これらの信号線等は、ガイドレール50の長手方向(すなわち、上下方向)に沿ってガイドレール50の内部に敷設することで、この信号線等をシャッター装置41の正面や側面から視認できない状態とすることができ、シャッター装置41の意匠性の向上を図ることが可能となる。
このように受信機33の設置を完了させた後に蓋部51を閉める。ここで、受信機33の第2アンテナ33g以外の部分はガイドレール50の内部に収容され、第2アンテナ33gは切欠き部を介してガイドレール50の外部に露出される。最後に、第2アンテナ33gを第1アンテナ32gと平行となる角度(本実施の形態においては、水平)に回動させ、これにてガイドレール50、受信機取付台60、及び受信機33の設置を終了する。
(実施の形態2の効果)
このように本実施の形態2によれば、受信機33をガイドレール50の内部に収容し、受信機33のアンテナをガイドレール50の外部に突出させたので、ガイドレール50に起因する電波干渉を防止しつつ、受信機33をガイドレール50の内部に収容して風雨やいたずら等から保護することが可能である。また、受信機33をガイドレール50の内部に収容するので、受信機33を外部から視認不可能な位置に配置することができ、シャッター装置41の意匠性を向上させることが可能となる。
〔III〕実施の形態に対する変形例
以上、各発明の実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
(障害物検知結果の利用について)
上記実施の形態では、シャッター障害物検知システム30、40による検知結果に基づいて、シャッターの降下制御を行っているが、この検知結果は他の目的で利用してもよい。例えば、シャッター装置10、41がセキュリティゾーンへの人の侵入を防止するためのものであり、軽量シャッター装置であるために障害物に対して危害を与える可能性が低い場合には、シャッター障害物検知システム30、40により障害物が検知されてもシャッターカーテン12の降下停止は行わず、セキュリティシステムへの移報出力のみを行ってもよい。
(スラットについて)
上記各実施の形態では、スラット12cはインターロック接続されるスラット12cとして形成するものとして説明するが、これに限らず、オーバーラップ接続されるスラット12cとして形成しても良い。
(第1アンテナについて)
実施の形態1において、2本の第1アンテナ32g、32gを設けた場合について説明したが、これらを1本の第1アンテナ32gで代替してもよく、この場合、当該1本の第1アンテナ32gの全長は、例えば、429MHzの波長と315MHzの波長の公倍数に対する整数比となるように決定すればよい。
また、各実施の形態において、第1アンテナ32gは基板32lから立ち上げられて取り付けられたローディングコイル付アンテナであると説明したが、これに限定されない。図14は、変形例に係る送信機70を示す、図6に対応する断面図である。この図14に示すように、第1アンテナ71は、基板72上に実装されるパターンアンテナであっても良い。このような第1アンテナ71を構成した場合においても、各実施の形態と同様に、第1アンテナ71と第2アンテナ33gとを結ぶ仮想直線領域E3に座板12aが含まれないように構成することが望ましい。このような構成としては、例えば、図14に示すように、基板72自体を、筺体73におけるシャッターカーテン12から遠い側の位置(すなわち、前方の位置)に配置しても良い。また、基板72を水平面に沿って配置し、第1アンテナ71を基板72におけるシャッターカーテン12から遠い側の位置(すなわち、前方の位置)に配置しても良い。また、第1アンテナ71は、基板72における第1アンテナ71以外の電気素子を実装した面とは反対側の面に対して実装してもよい。例えば、本実施の形態においては、基板72におけるシャッターカーテン12と対向する面(すなわち、奥側を向いている面)には第1アンテナ71以外の電気素子(各種の抵抗やダイオード等)が実装されており、当該面とは反対側の面(すなわち、前側を向いている面)には第1アンテナ71が実装されている。このように、第1アンテナ71以外の電気素子を、基板72におけるシャッターカーテン12と対向する面に実装することにより、基板72をより前方に配置することができ、仮想直線領域E3に座板12aが含まれ難い構成とすることができる。
(座板について)
上記各実施の形態では、送信機32の下方に位置する部材のうち最も前方に突出した部材が座板12aであるという前提の下で、仮想直線領域E3に座板12aが含まれない構成としたが、座板12a以上に前方に突出した部材がある場合には、当該部材が仮想直線領域E3に含まれないように、第1アンテナ32g及び第2アンテナ33gの設置位置を決定しても良い。
また、送信機32を座板12aの上方に載置するものとして説明したが、これに限定されない。例えば、座板12aの前面に対して送信機32をネジ止め等公知の方法により取り付けてもよい。このように構成した場合には、一層容易に、仮想直線領域E3に座板12aが含まれない構成とすることができる。
(受信機について)
上記各実施の形態では、受信機33を一台のみ設置するものとして説明したが、これに限定されず、例えば、相互に異なる高さの位置に二台の受信機33を設置しても良い。このように受信機33を設置した場合、いずれか一方の受信機33において座板スイッチ31からの出力が座板スイッチオン出力であることを示すデータを受信した場合、受信機33は連動中継器16に座板スイッチオン信号を出力し、連動中継器16はいずれかの受信機33からこの座板スイッチオン信号を受けた場合にはシャッターカーテン12の降下を制御しても良い。
上記実施の形態2では、シャッター装置41の視認性の向上及び受信機33の保護を図ることを主な目的として、ガイドレール50の内部に受信機33を収容したが、このような構成に限定されない。例えば、実施の形態1のように構成したガイドレール50及び受信機33において、受信機33の外側に受信機33を覆うキャッピング材を被せることにより受信機33の保護を図っても良い。また、ガイドレール50の前方や側方に、受信機33を収容する部材を別個に取り付けて、この部材に受信機33を収容してもよい。
上記各実施の形態では、受信機33を正面投影領域E2の内部におけるいずれかの位置に取り付けるものとして説明したが、設置対象領域E1の内部である限りこれに限定されず、例えば、ガイドレール2、50に隣接する壁に受信機33を取り付けてもよい。
(付記)
付記1に記載のシャッター障害物検知システムは、開口部を開閉する開閉装置のシャッターカーテンに対する障害物を検知するシャッター障害物検知システムであって、前記シャッターカーテンの閉鎖動作の障害になる障害物が前記開口部に存在することを検知する障害物センサと、前記障害物センサによる障害物の検知状態を示す情報を含む障害物検知状態信号を無線にて送信する第1通信手段と、前記障害物検知状態信号を無線にて受信する第2通信手段と、前記第2通信手段にて受信された前記障害物検知状態信号に基づいて前記シャッターカーテンの開閉制御を行う制御手段を備え、前記第2通信手段を、前記シャッターカーテンの全開位置に対応する全開平面と、前記シャッターカーテンの全閉位置に対応する全閉平面との相互間に設定された設置対象領域に配置した。
また、付記2に記載のシャッター障害物検知システムは、付記1に記載のシャッター障害物検知システムにおいて、前記シャッターカーテンの閉鎖方向先端部には座板を設け、前記第1通信手段のアンテナと前記第2通信手段のアンテナとを結ぶ所定幅の仮想直線領域に、前記座板が含まれないように、前記第1通信手段を前記座板に対して設置した。
また、付記3に記載のシャッター障害物検知システムは、付記1又は2に記載のシャッター障害物検知システムにおいて、前記開口部の側端部に形成されたガイド手段であって、前記シャッターカーテンを開閉可能に保持するガイド手段を備え、前記第2通信手段を、前記ガイド手段に対して設置した。
また、付記4に記載のシャッター障害物検知システムは、付記3に記載のシャッター障害物検知システムにおいて、前記第2通信手段を前記ガイド手段の内部に収容し、前記第2通信手段のアンテナを前記ガイド手段の外部に突出させた。
また、付記5に記載のシャッター障害物検知システムは、付記1から4のいずれか一項に記載のシャッター障害物検知システムにおいて、前記第1通信手段と前記第2通信手段とを、平面視において重複しない位置に配置した。
また、付記6に記載のシャッター障害物検知システムは、付記1から5のいずれか一項に記載のシャッター障害物検知システムにおいて、前記第1通信手段のアンテナと前記第2通信手段のアンテナとを相互に平行に配置した。
また、付記7に記載のシャッター障害物検知システムは、付記1から6のいずれか一項に記載のシャッター障害物検知システムにおいて、前記第2通信手段を、前記開閉装置の内部、又は前記開閉装置の正面投影領域に設置した。
(付記の効果)
付記1に記載のシャッター障害物検知システムによれば、第2通信手段を、シャッターカーテンの全開位置に対応する全開平面と、シャッターカーテンの全閉位置に対応する全閉平面との相互間に設定された設置対象領域に配置したので、シャッターカーテンの全開時及び全閉時のいずれにおいても、第1通信手段の位置を受信機の受信可能範囲に含めることができ、第1通信手段が第2通信手段の受信可能距離以上の距離を移動する場合においても、通信の信頼性を向上させることが可能となる。
付記2に記載のシャッター障害物検知システムによれば、第1通信手段と第2通信手段とを結ぶ所定幅の仮想直線領域に、座板が含まれないように、第1通信手段を座板に対して設置したので、例えば、第2通信手段を設置対象領域に配置した事に起因して、シャッターカーテンをある程度巻き取ることにより第1通信手段の位置が第2通信手段の上方に位置するような場合においても、座板に起因する電波干渉を防止でき、通信の信頼性を一層向上させることが可能となる。
付記3に記載のシャッター障害物検知システムによれば、第2通信手段を、開閉装置の近傍に敷設されたガイド手段に対して設置したので、第1通信手段と第2通信手段との相互間の距離を一層縮めることができ、通信の信頼性を一層向上させることが可能となる。
付記4に記載のシャッター障害物検知システムによれば、第2通信手段をガイド手段の内部に収容し、第2通信手段のアンテナをガイド手段の外部に突出させたので、ガイド手段に起因する電波干渉を防止しつつ、第2通信手段をガイド手段の内部に収容して風雨やいたずら等から保護することが可能である。また、第2通信手段をガイド手段の内部に収容するので、第2通信手段を外部から視認不可能な位置に配置することができ、開閉装置の意匠性を向上させることが可能となる。
付記5に記載のシャッター障害物検知システムによれば、第1通信手段と第2通信手段とを、平面視において重複しない位置に配置したので、開閉装置の開閉時における第1通信手段と第2通信手段との接触を防止でき、第1通信手段や第2通信手段が故障してしまう可能性を低減することが可能となる。
付記6に記載のシャッター障害物検知システムによれば、第1通信手段のアンテナと第2通信手段のアンテナとを相互に平行に配置したので、通信の信頼性を一層向上させることが可能となる。
付記7に記載のシャッター障害物検知システムによれば、第2通信手段を、開閉装置の内部、又は開閉装置の正面投影領域に設置したので、より省スペースの開閉装置を構成する事が可能となり、また、開閉装置の周囲の環境に応じて第2通信手段の設置を妨げられることのない構成とすることが可能となる。
1 開口部
2 ガイドレール
2a 溝部
3 まぐさ
10 シャッター装置
11 シャッター収納部
12 シャッターカーテン
12a 座板
12b 巻き取り軸
12c スラット
12d 嵌合部
13 開閉機
14 自動閉鎖装置
15 手動閉鎖装置
16 連動中継器
17 エマーゼンシスイッチ
18 スムーサ
19 まぐさ開口
20 火災報知システム
21 火災感知器
22 防災盤
30 シャッター障害物検知システム
31 座板スイッチ
32 送信機
32a 振動センサ
32b 入力部
32c 表示灯
32d 登録スイッチ
32e 第1送信部
32f 第1受信部
32g(32g、32g) 第1アンテナ
32h 記憶部
32i 電源部
32j 制御部
32k 筐体
32l 基板
33 受信機
33a 入力部
33b 出力部
33c 表示灯
33d 登録スイッチ
33e 第2受信部
33f 第2送信部
33g 第2アンテナ
33h 記憶部
33i 電源部
33j 制御部
33k 筐体
34 電源ユニット
35a 左側立ち上げ部
35b 右側立ち上げ部
35c コイル実装部
36 ローディングコイル
37 受信機取付台
37a 受信機取付片
37b 設置片
37c ネジ穴
37d ネジ穴
40 シャッター障害物検知システム
41 シャッター装置
50 ガイドレール
51 蓋部
60 受信機取付台
61 受信機取付片
62 設置片
70 送信機
71 第1アンテナ
72 基板
73 筐体
100 シャッター装置
101 シャッターカーテン
102 開閉機
103 自動閉鎖装置
104 手動閉鎖装置
105 連動中継器
106 座板
110 火災報知システム
111 火災感知器
112 防災盤
120 障害物検知装置
121 座板スイッチ
122 信号線
123 コードリール
E1 設置対象領域
E2 正面投影領域
E3 仮想直線領域
Po 全開平面
Pc 全閉平面

Claims (7)

  1. 開口部を開閉する開閉装置のシャッターカーテンに対する障害物を検知するシャッター障害物検知システムであって、
    前記シャッターカーテンの閉鎖動作の障害になる障害物が前記開口部に存在することを検知する障害物センサと、
    前記障害物センサによる障害物の検知状態を示す情報を含む障害物検知状態信号を無線にて送信する第1通信手段と、
    前記障害物検知状態信号を無線にて受信する第2通信手段と、
    前記第2通信手段にて受信された前記障害物検知状態信号に基づいて前記シャッターカーテンの開閉制御を行う制御手段を備え、
    前記第2通信手段を、前記シャッターカーテンの全開位置に対応する全開平面と、前記シャッターカーテンの全閉位置に対応する全閉平面との相互間に設定された設置対象領域に配置し、
    前記シャッターカーテンの閉鎖方向先端部には座板を設け、
    前記第1通信手段が前記第2通信手段よりも閉鎖方向側に位置する場合及び前記第1通信手段が前記第2通信手段よりも開放方向側に位置する場合のいずれの場合にも、前記第1通信手段のアンテナと前記第2通信手段のアンテナとを結ぶ所定幅の仮想直線領域に前記座板が含まれないように、前記第1通信手段を前記座板に対して設置した、
    シャッター障害物検知システム。
  2. 開口部を開閉する開閉装置のシャッターカーテンに対する障害物を検知するシャッター障害物検知システムであって、
    前記シャッターカーテンの閉鎖動作の障害になる障害物が前記開口部に存在することを検知する障害物センサと、
    前記障害物センサによる障害物の検知状態を示す情報を含む障害物検知状態信号を無線にて送信する第1通信手段と、
    前記障害物検知状態信号を無線にて受信する第2通信手段と、
    前記第2通信手段にて受信された前記障害物検知状態信号に基づいて前記シャッターカーテンの開閉制御を行う制御手段を備え、
    前記第2通信手段を、前記シャッターカーテンの全開位置に対応する全開平面と、前記シャッターカーテンの全閉位置に対応する全閉平面との相互間に設定された設置対象領域に配置し、
    前記第2通信手段を、前記設定対象領域のうち前記全開平面と前記全閉平面との略中間位置に配置した、
    シャッター障害物検知システム。
  3. 前記開口部の側端部に形成されたガイド手段であって、前記シャッターカーテンを開閉可能に保持するガイド手段を備え、
    前記第2通信手段を、前記ガイド手段に対して設置した、
    請求項1又は2に記載のシャッター障害物検知システム。
  4. 前記第2通信手段を前記ガイド手段の内部に収容し、前記第2通信手段のアンテナを前記ガイド手段の外部に突出させた、
    請求項3に記載のシャッター障害物検知システム。
  5. 前記第1通信手段と前記第2通信手段とを、平面視において重複しない位置に配置した、
    請求項1から4のいずれか一項に記載のシャッター障害物検知システム。
  6. 前記第1通信手段のアンテナと前記第2通信手段のアンテナとを相互に平行に配置した、
    請求項1から5のいずれか一項に記載のシャッター障害物検知システム。
  7. 前記第2通信手段を、前記開閉装置の内部、又は前記開閉装置の正面投影領域に設置した、
    請求項1から6のいずれか一項に記載のシャッター障害物検知システム。
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