JP6166765B2 - シャッター障害物検知システム - Google Patents
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Description
最初に、本実施の形態に係るシャッター障害物検知システムの概要について説明する。このシャッター障害物検知システムは、開口部を開閉するシャッターカーテンに対する障害物を検知するシステムである。シャッターカーテンを備えるシャッター装置は、特記する場合を除いて、任意の目的、設置場所、構造等を取ることができ、例えば、重量シャッター、軽量シャッター、グリルシャッター、あるいは防煙たれ壁として構成され、重量シャッターに関しては、防火シャッター、防煙シャッター、気密用シャッター、管理用シャッター、あるいは防音シャッターとして構成される。また、シャッターカーテンの開閉方向も任意であり、鉛直方向や水平方向を含む。以下では、シャッター障害物検知システムを、シャッターカーテンを鉛直方向に沿って開閉させる防火・防煙用のシャッター装置に適用した例について説明する。
次に、本実施の形態に係るシャッター障害物検知システムが適用されるシャッター装置の構成について説明する。ただし、シャッター装置は従来と同様に構成することが可能であり、特記しない構成や処理については従来と同様であるものとする。図1は、本実施の形態に係るシャッター装置10、火災報知システム20、及びシャッター障害物検知システム30を概念的に示す正面図である。
さらに手動閉鎖装置15は、非常閉鎖ボタンを有しており、非常閉鎖ボタンを押圧することで、後述する火災発生時と同様、シャッターカーテン12の自重降下が開始される。
次に、本実施の形態に係るシャッター障害物検知システム30と連動させる火災報知システム20の構成について説明する。ただし、火災報知システム20は従来と同様に構成することが可能であり、特記しない構成及び処理については従来と同様であるものとする。この火災報知システム20は、建築物に設定された監視領域における火災発生を感知して報知するシステムであり、火災感知器21と、防災盤22を備えて構成されている。火災感知器21は、監視領域における火災発生を感知した場合に、防災盤22に火災感知信号を出力する。防災盤22は、火災感知器21から火災感知信号を受信した場合に、警報音の出力や火災表示灯の点灯を行うと共に、シャッターカーテン12を全閉して防火区画を形成して火災の延焼拡大を防止するため火災発生の旨を報知する移報信号を連動中継器16に出力する。
次に、本実施の形態に係るシャッター障害物検知システム30の構成について説明する。このシャッター障害物検知システム30は、上述のように、開口部1を開閉するシャッターカーテン12に対する障害物を検知するシステムである。このシャッター障害物検知システム30は、座板スイッチ31、送信機32、及び受信機33を備えて構成されている。なお、送信機32は、後述するように、信号の送信と受信の両方を行う通信手段であるが、本実施の形態では、説明の便宜上、「送信機」と称して説明する。また、受信機33は、後述するように、信号の送信と受信の両方を行う通信手段であるが、本実施の形態では、説明の便宜上、「受信機」と称して説明する。
座板スイッチ31は、シャッターカーテン12の閉鎖作動時における先端部(本実施の形態では座板17)が、障害物に接触したことを検知する障害物センサである。この座板スイッチ31は、例えば従来と同様に構成されており、シャッターカーテン12の閉鎖作動時に座板17が障害物に接触してシャッターカーテン12に対して相対的に上方に持ち上げられた際の変位を機械的(マイクロスイッチ等)に検知し、この検知結果に応じた出力を行う。以下では、座板スイッチ31からの出力のうち、障害物未検知時の出力を「座板スイッチオフ出力」、障害物検知時の出力を「座板スイッチオン出力」と称する。ただし、座板スイッチ31に代えて、障害物を検知するための任意の検知手段を用いることができ、例えば、超音波センサ、静電容量センサや光学センサによって、シャッターカーテン12の下端部よりも下方に障害物が存在することを検知してもよい。
送信機32は、障害物センサによる障害物の検知状態を示す情報を含む信号(以下、障害物検知状態信号)を無線(電波)にて送信する第1通信手段である。図2は、送信機32の電気的構成を示すブロック図である。この送信機32は、振動センサ32a、入力部32b、表示部32c、登録スイッチ32d、第1送信部32e、第1受信部32f、アンテナ32g、記憶部32h、電源部32i、及び制御部32jを図示のように接続して構成されている。
入力部32bは、座板スイッチ31の出力の入力を受け付ける入力手段であり、例えば、座板スイッチ31の出力端子に図示しない信号線を介して接続された入力端子として構成されている。
表示部32cは、送信機32にて信号の送信が行われていることを、送信機32の外部に報知する出力手段であり、例えば、LEDとして構成されている。
登録スイッチ32dは、送信機32が通信を行うべき受信機33を登録するための登録操作手段であり、例えば、被押圧状態に応じた出力を行う押しボタン式スイッチとして構成されている。また、この登録スイッチ32dは、シャッター障害物検知システム30の機能の正常性をテストするためのテストスイッチとして兼用される。この登録スイッチ32dからの出力のうち、押圧されていない時の出力を「テストスイッチオフ出力」、押圧されている時の出力を「テストスイッチオン出力」と称する。
第1受信部32fは、障害物検知状態信号以外の所定の信号を第1周波数帯域とは異なる所定の第2周波数帯域の第2周波数にて受信する受信手段である。
第1周波数帯域は、障害物検知状態信号を送信可能な周波数帯域であればよいが、特に本実施の形態においては、障害物検知状態信号の連続送信が可能な周波数帯域である。「連続送信が可能な周波数帯域」とは、通信に関する法令や標準規格によって、信号を連続送信することが許容されている(送信の休止や停波が義務付けられていない)周波数帯域である。特に、本実施の形態では、シャッター装置10と共にシャッター障害物検知システム30が複数近接して配置されている場合の信号衝突を防止するため、信号送信時にキャリアセンスを行うこととしており、キャリアセンスが義務付けられている周波数帯域を使用する。このような条件に合致する第1周波数帯域としては、例えば、特定小電力無線局用の429MHz帯域(具体的には、429.2500MHzから429.7375MHzにおける12.5KHz間隔の40チャンネルの帯域)がある。
次に、図1の受信機33の構成について説明する。受信機33は、障害物検知状態信号を無線(電波)にて受信する第2通信手段である。図3は、受信機33の電気的構成を示すブロック図である。この受信機33は、入力部33a、出力部33b、表示部33c、登録スイッチ33d、第2受信部33e、第2送信部33f、アンテナ33g、記憶部33h、電源部33i、及び制御部33jを図示のように接続して構成されている。
出力部33bは、連動中継器16に対して障害物検知状態信号を出力する出力手段であり、例えば、連動中継器16の入力端子に図示しない信号線を介して接続された出力端子として構成されている。特に、出力部33bは、出力すべき信号の種類の切り替えを、当該出力部33bの内部の抵抗値を切り替えることで行う。本実施の形態では、出力すべき信号の種類として、座板スイッチ31による障害物未検知時の信号を「座板スイッチオフ信号」、座板スイッチ31による障害物検知時の信号を「座板スイッチオン信号」、送信機32と受信機33の相互間に通信障害が発生している時の信号を「通信障害信号」、送信機32の電池が消耗した時の信号を「電池消耗信号」、シャッターカーテン12の開閉の累積回数が所定回数以上になった時の信号を「開閉回数オーバー信号」と称する。そして、これら信号の各々に対して異なる抵抗値(又は抵抗範囲)が予め設定されており、当該出力部33bの内部の抵抗値を、出力すべき信号の種類に対応した抵抗値にすることで、受信機33から連動中継器16に流れる電流値を変化させて、連動中継器16に当該信号を出力する。
登録スイッチ33dは、相互に通信を行うべき送信機32と受信機33の組み合わせを、これら送信機32と受信機33に登録するための登録操作手段であり、例えば、押しボタン式スイッチとして構成されている。
第2送信部33fは、所定の信号を第2周波数帯域にて送信する送信手段である。
次に、上記のように構成されたシャッター障害物検知システム30において実行される処理について説明する。この処理は、登録処理、定期通報処理、障害物検知処理、降下再開処理、及びテスト処理に大別される。以下、これら各処理に共通の処理について説明した後、各処理について順次説明する。なお、以下では、「ステップ」を「S」と略記する。
送信機32は、429MHzにより第1送信部32eを介して信号を送信する際、キャリアセンスを行うことにより、送信に使用できる空きチャンネルを特定して、電波の衝突を防止する。
具体的には、429MHzの40チャンネルを候補チャンネルとし、この候補チャンネルの中から、1つのチャンネルを選択する。そして、第1送信部32eを一旦受信手段として設定し、当該選択したチャンネルの受信信号強度を測定し、当該測定した信号強度が所定閾値以上であるか否かを判定することで、当該選択したチャンネルが空きチャンネルであるか否かを判定する。そして、空きチャンネルでない場合には、候補チャンネルから他の1つのチャンネルを選択し、同様に空きチャンネルの判定を行う。以降同様に、候補チャンネルの各チャンネルに対して判定を順次行い、最初に空きチャンネルであると判定されたチャンネルを、送信に使用できる空きチャンネルとして特定して、キャリアセンスを終了する。
なお、候補チャンネルは、40チャンネルの中から限定してもよく、例えば、送信機32と受信機33の組み合わせ毎(例えば、記憶部32hに予め記憶された自己の送信機IDと、登録処理で記憶部32hに記憶された通信相手の受信機IDとの組み合わせ毎)に予め設定されたチャンネルを候補チャンネルに設定したり、所定数(例えば、3〜6つ程度)のチャンネルを候補チャンネルに設定してもよい。
このキャリアセンスの直後には、特定した空きチャンネルを介して送信機32から受信機33に接続要求信号を送信し、この接続要求信号を受信した受信機33から送信機32に接続応答信号を送信することで、これら送信機32と受信機33の通信が確立される。
受信機33は、429MHzにより第2受信部33eを介して信号を受信するため、チャンネルスキャンを行うことにより、送信機32が429MHzでの信号の送信に使用したチャンネルを特定し、当該チャンネルにおいて送信機32から送信された信号を受信することを試みる。
具体的には、送信機32のキャリアセンスと同様に設定された候補チャンネルの中から、1つのチャンネルを選択する。そして、当該選択したチャンネルによって所定時間以内に第2受信部33eを介して信号を受信できるか否かを監視し、信号を受信できた場合には、当該信号に含まれている送信機IDが、後述する登録処理で自己の記憶部33hに記憶された送信機IDに合致するか否かを判定する。そして、所定時間以内に信号を受信できなかった場合や、受信できた場合であっても送信機IDが合致しない場合には、候補チャンネルから他の1つのチャンネルを選択し、同様に信号受信の有無と送信機IDの合致の判定を行う。以降同様に、候補チャンネルの各チャンネルに対して順次判定を行い、合致する送信機IDが含まれると判定されたチャンネルを、送信機32が信号送信に使用したチャンネルとして特定し、チャンネルスキャンを終了する。なお、登録処理を行う前のチャンネルスキャンでは、送信機IDの合致判定は省略する。
以下の説明では、特記する場合を除き、受信機33は、このチャンネルスキャンを常時繰り返しているものとする。
送信機32は、所定の間欠受信タイミング(例えば、数秒毎)が到来したか否かを監視し、到来した場合には、所定時間(例えば、数ms)だけ第1受信部32fに電力を供給することで、当該所定時間だけ第1受信部32fを介して315MHzで受信を行う。このように間欠受信を行うのは、信号受信に要する電池電力の消費量を低減するためである。
また、詳細は後述するが、数秒毎の間欠受信中に所定の条件が成立したら、間欠受信の間隔を短くして受信処理を行う。つまり、送信機32に設けた振動センサ32aからの出力がオンした場合は、シャッターカーテン12が降下中であり、受信機33から送信機32へ信号を送信している可能性が高く、送信機32は間欠受信の間隔を通常よりも短くする。
なお、通常時には受信を完全に停止し、振動センサ32aからの出力がオンになった時点で間欠受信を開始するようにしてもよいが、シャッターカーテン12が円滑に降下した場合にその振動を振動センサ32aで検知できない可能性や、振動センサ32aの機能に障害が発生する可能性もあるため、振動センサ32aからの出力に関わらず間欠受信を行うことで、障害物検知の信頼性を一層向上させている。
以下の説明では、特記する場合を除き、送信機32は、この間欠受信を常時繰り返しているものとする。
次に、登録処理について説明する。図4は、登録処理のフローチャートである。この登録処理は、受信機33に対して、通信相手となる送信機32の送信機IDを登録する処理であり、これら送信機32と受信機33の電源が投入されることによって起動される。
次に、定期通報処理について説明する。図5は、定期通報処理のフローチャートである。この処理は、送信機32の機能の正常性や座板スイッチ31の出力状態に関する情報を、受信機33に定期的に送信する処理であり、登録処理後に自動的に繰り返し起動される。
次に、障害物検知処理(危害防止処理)について説明する。図6、7は、障害物検知処理のフローチャートである。この処理は、定期通報処理が行われている間に、必要時にシャッターカーテン12を降下させるための処理であり、定期通報処理に対する割り込み処理として起動される。特に、以下では、火災報知システム20の火災感知器21により火災が感知された場合に、シャッターカーテン12を自重降下させる際の障害物検知処理について説明する。
次に、SC15の降下停止処理の詳細について説明する。図8は、降下停止処理のフローチャートである。この処理は、シャッターカーテン12の降下を停止させるための処理である。
次に、降下再開処理について説明する。図9、10は、降下再開処理のフローチャートである。この処理は、降下停止処理によって停止されたシャッターカーテン12の降下再開させるための処理であり、降下停止処理においてシャッターカーテン12の降下を停止させた後、座板スイッチ31の出力に基づいて自動的に起動される。ただし、この降下再開処理は、タッチアップ動作の後又はタッチストップ動作の後のみに行い、完全停止動作の後には行わない。
なお、シャッターカーテン12を一旦停止した後に障害物が除去されて座板スイッチ31からの出力が座板スイッチオフ出力になった場合には、降下再開処理を行わなわないようにしてもよいし、上述したような座板スイッチオフ出力を受けてから所定時間後にシャッターカーテン12を再び下降制御させてもよい。
次に、テスト処理について説明する。この処理は、送信機32と受信機33の機能の正常性に関するテストを行うための処理であり、ユーザの操作により任意のタイミングで起動される。まず、送信機32の制御部32jは、送信機32の登録スイッチ32dがユーザによって所定方法で操作されたか否か(例えば、登録処理における登録スイッチ32dの押圧時間とは異なる所定時間だけ連続して押圧されたか否か)を監視しており、操作された場合には、図7のSC12−Yesの場合と同様に、座板スイッチオン出力を示すデータを含んだ送信機情報信号を生成し、この送信機情報信号を、429MHzにおける空きチャンネルにて第1送信部32eを介して所定時間だけ連続送信する。このことにより、図8の降下停止処理が行われることとなり、施工時や定期点検時にこの降下停止処理が正常に実行されるか否かを監視することで、送信機32と受信機33の機能の正常性に関するテストを行うことができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
上記実施の形態では、シャッター障害物検知システム30による検知結果に基づいて、シャッターの降下制御を行っているが、この検知結果は他の目的で利用してもよい。例えば、シャッター装置がセキュリティゾーンへの人の侵入を防止するためのものであり、軽量シャッター装置であるために障害物に対して危害を与える可能性が低い場合には、シャッター障害物検知システム30により障害物が検知されてもシャッターカーテンの降下停止は行わず、セキュリティシステムへの移報出力のみを行ってもよい。
第1周波数帯域と第2周波数帯域については、上記実施の形態で例示した周波数帯域以外の周波数帯域を選択してもよい。例えば、送信機32から受信機33へ障害物検知状態信号を送信する際、連続送信を行うことが必要でない場合には、連続送信を行うことができない周波数帯域(一定時間送信を行った後、一定時間の休止が義務付けられている周波数帯域)を第1周波数帯域として選択してもよい。また、シャッター装置10が単独でのみ設置される場合のように、複数のシャッター装置10の各々に設けられたシャッター障害物検知システム30の信号が相互に混信するような可能性がない場合には、受信機33から送信機32への信号送信時のキャリアセンスを省略するものとし、第1周波数帯域としてキャリアセンスが義務付けられていない周波数帯域を選択してもよい。
上記実施の形態では、送信機32に第1受信部32fと第1送信部32eを設け、受信機33に第2受信部33eと第2送信部33fを設けて、これら各受信部と各送信部を介して第1周波数帯域と第2周波数帯域を用いた通信を行うことで、2系統×2周波数帯域での通信を行っているが、2系統を超える数の通信系統を設けたり、2周波数帯域を超える数の周波数帯域を使用してもよい。例えば、受信機33から送信機32に信号を送信する系統として、障害物検知状態信号を送信する系統と、電池消耗を送信する系統を別々に専用系統として設けてもよく、これらを相互に異なる周波数帯域で送信してもよい。
上記実施の形態では、送信機32は振動センサ32aの振動検知により割り込み受信を実行しているが、振動センサ以外の手段を用いてもよく、例えば、シャッターカーテン12が機械的に変位したことを検知する超音波センサ、マグネットセンサや静電容量式センサを用いたり、ガイドレール2に接するように座板17に設けられたローラの機械的な回転を検知する検知器を用いてもよい。
付記1のシャッター障害物検知システムは、開口部を開閉するシャッターカーテンに対する障害物を検知するシャッター障害物検知システムであって、前記シャッターカーテンの閉鎖動作の障害になる障害物が、前記開口部に存在することを検知する障害物センサと、前記障害物センサによる障害物の検知状態を示す情報を含む障害物検知状態信号を無線にて送信する第1通信手段と、前記障害物検知状態信号を無線にて受信する第2通信手段と、前記第2通信手段にて受信された信号に基づいて前記シャッターカーテンの開閉制御を行う制御手段とを備え、前記第1通信手段は、前記障害物検知状態信号を所定の第1周波数帯域にて送信する第1送信部と、所定の信号を前記第1周波数帯域とは異なる所定の第2周波数帯域にて受信する第1受信部とを備え、前記第2通信手段は、前記障害物検知状態信号を前記第1周波数帯域にて受信する第2受信部と、前記所定の信号を前記第2周波数帯域にて送信する第2送信部とを備えることを特徴とする。
付記1に記載のシャッター障害物検知システムによれば、シャッターカーテンの降下時の障害物検知状態に関する情報を、指向性のない無線通信により伝達することができるので、従来の信号線やコードリールに起因する問題を解消できると共に、従来の光通信に起因する問題も解消することができて、シャッター装置の信頼性や美観を向上させることが可能になる。
特に、送信機から受信機への信号送信に使用する送受信系統と、受信機から送信機への信号送信に使用する送受信系統とを、相互に異なる系統としたので、無線による送受信を迅速に行うことが可能になり、従来よりもシャッターの障害物検知の信頼性を高めることが可能になる。すなわち、共通の系統によって送受信を行った場合には、例えば、受信機から送信機への信号送信中に障害物が検知された場合、この信号送信が終了するのを待ってから送信機から受信機への信号送信を行わなければならず、送受信に時間を要するのに対して、本実施の形態では、障害物が検知された場合には直ちに送信機から受信機への信号送信を行うことができる。
また、特に、送信機から受信機への信号送信に使用する周波数帯域と、受信機から送信機への信号送信に使用する周波数帯域とを、相互に異なる周波数帯域としたので、無線による送受信を確実に行うことが可能になり、従来よりもシャッターの障害物検知の信頼性を高めることが可能になる。すなわち、共通の周波数帯域によって送受信を行った場合には、例えば、受信機から送信機へ送信される信号と、送信機から受信機へ送信される信号とが、受信機や送信機の内部において混信する可能性があるが、本実施の形態では、このような混信の問題を回避することができる。
2 ガイドレール
10、100 シャッター装置
11 シャッター収納部
12、101 シャッターカーテン
13、102 開閉機
14、103 自動閉鎖装置
15、104 手動閉鎖装置
16、105 連動中継器
17、106 座板
20、110 火災報知システム
21、111 火災感知器
22、112 防災盤
30 シャッター障害物検知システム
31、121 座板スイッチ
32 送信機
32a 振動センサ
32b、33a 入力部
32c 表示部
32d、33d 登録スイッチ
32e 第1送信部
32f 第1受信部
32g、33g アンテナ
32h、33h 記憶部
32i、33i 電源部
32j、33j 制御部
33 受信機
33b 出力部
33c 表示部
33e 第2受信部
33f 第2送信部
120 障害物検知装置
122 信号線
123 コードリール
Claims (3)
- 開口部を開閉するシャッターカーテンに対する障害物を検知するシャッター障害物検知システムであって、
前記シャッターカーテンの閉鎖動作の障害になる障害物が、前記開口部に存在することを検知する障害物センサと、
前記障害物センサによる障害物の検知状態を示す情報を含む障害物検知状態信号を無線にて送信する第1通信手段と、
前記障害物検知状態信号を無線にて受信する第2通信手段と、
前記第2通信手段にて受信された信号に基づいて前記シャッターカーテンの開閉制御を行う制御手段とを備え、
前記第1通信手段は、
前記障害物センサにより前記障害物が検知される前における所定状態の到来時に、前記障害物検知状態信号の送信を開始し、
前記障害物検知状態信号の送信の開始後における前記障害物センサによる前記障害物の検知状態に基づいて、前記障害物検知状態信号の送信を停止すること、
を特徴とするシャッター障害物検知システム。 - 前記第1通信手段は、
前記シャッターカーテンの閉鎖動作が開始したことが所定方法で特定された場合には、前記所定状態が到来したものとして、前記障害物検知状態信号の送信を開始し、
前記障害物検知状態信号の送信の開始後において前記障害物センサにより前記障害物が検知された場合には、前記障害物検知状態信号の送信を、当該障害物の検知から所定時間経過後に停止すること、
を特徴とする請求項1に記載のシャッター障害物検知システム。 - 前記第1通信手段は、
前記シャッターカーテンの閉鎖動作が開始したことが所定方法で特定された場合には、前記所定状態が到来したものとして、前記障害物検知状態信号の送信を開始し、
前記シャッターカーテンの閉鎖動作が開始したことが特定されてから所定時間が経過しても、前記障害物センサの検知結果に変化がなかった場合には、前記障害物検知状態信号の送信を停止すること、
を特徴とする請求項1又は2に記載のシャッター障害物検知システム。
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