JP6307348B2 - 地盤改良測定装置 - Google Patents

地盤改良測定装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6307348B2
JP6307348B2 JP2014104119A JP2014104119A JP6307348B2 JP 6307348 B2 JP6307348 B2 JP 6307348B2 JP 2014104119 A JP2014104119 A JP 2014104119A JP 2014104119 A JP2014104119 A JP 2014104119A JP 6307348 B2 JP6307348 B2 JP 6307348B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ground
stirring
change
ground improvement
state
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014104119A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015218524A (ja
Inventor
章博 芹田
章博 芹田
Original Assignee
株式会社セリタ建設
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社セリタ建設 filed Critical 株式会社セリタ建設
Priority to JP2014104119A priority Critical patent/JP6307348B2/ja
Publication of JP2015218524A publication Critical patent/JP2015218524A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6307348B2 publication Critical patent/JP6307348B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)

Description

本発明は、地盤改良における地盤の撹拌状態を演算する地盤改良測定装置に関する。
地盤改良では、一般的に、改良の対象となっている軟弱な地盤にセメントや薬剤等を注入することで強固な地盤に改良することが行われている。このとき、撹拌状態がどれくらい進んでいるかを確認する必要があるが、撹拌している地盤の地中の状態を確認するのは極めて困難な作業となる。
地盤改良の作業後に非破壊による検査を行うことで、地盤改良が十分に行われたかどうかを検査することが可能であるが、十分でない場合には、再度一からやり直しとなり作業効率が極めて悪いものとなってしまう。そこで、地盤改良の作業中にリアルタイムに地盤の状態を正確にモニタリングする技術が望まれている。
地盤改良における地盤や施工の状態を管理する技術として、例えば、特許文献1−3に示す技術が開示されている。特許文献1に示す技術は、シリカ粒子のコロイド溶液を主材とし主材にゲル化剤を配合した注入薬液を土砂地盤に注入する土砂地盤改良工法において、主材のシリカ粒子濃度、サンドゲル状態に到るゲル化時間及びサンドゲル状態における電気比抵抗値を設定した、pH1.5〜2の注入薬液を土砂地盤中に注入して土砂地盤を所定の液状化強度の地盤に改良するものであり、併せて地盤改良域の電気比抵抗値を測定して改良効果を確認することで、施工管理方法を簡潔に実施するものである。
また、特許文献2に示す技術は、地面から地中に貫入される地盤改良機1の中空の本体管2内の先端部に、振動ジャイロ11を装備するとともに、本体管2の先端部の深度を計測する計測器14を設け、振動ジャイロ11により計測される地面の本体管2の貫入位置を基準にした水平面上における本体管2の先端部の変位(方向を含む)と、計測器14により計測される本体管2の先端部の深度とから、演算処理装置13により本体管2の先端部の変位を算出して軌跡又は本体管2の傾斜を求めるようにしているものである。
特開2009−024493号公報 特開平08−105038号公報
特許文献1に示す技術は、pHの測定と電気抵抗の測定により改良効果を確認するが、対象となる地盤に対して薬液が均等に拡散し、また、地盤が十分に撹拌されているかどうかについては正確に確認することができないという課題を有する。
特許文献2に示す技術は、先端部の変位や本体管の傾斜を求めることができるものの、地盤の撹拌の状態や改良の状態を正確に確認できるものではない。
本発明は、撹拌ビットの振動状態の変化と化学反応の反応状態を検出することで、改良中の地盤の撹拌度合いや改良の状態を正確にリアルタイムで把握することができる地盤改良測定装置を提供する。
本発明に係る地盤改良測定装置は、地盤改良における地盤の撹拌を行う撹拌ビットと、前記撹拌ビットに配設され当該撹拌ビットの振動状態の変化を検出する振動検出手段と、撹拌中の地盤における化学反応の反応状態の変化を検出する反応検出手段と、検出された前記振動状態の変化及び前記反応状態の変化に基づいて、前記地盤改良における地盤の撹拌状態を演算する演算手段とを備えるものである。
このように、本発明に係る地盤改良測定装置においては、撹拌ビットの振動状態の変化及び撹拌中の地盤における化学変化の反応状態の変化を検出し、検出結果に基づいて地盤の撹拌状態を演算するため、撹拌ビットの振動の変化(例えば、進行方向に対する振動の大きさの変化)に応じて地盤の撹拌状態を演算しつつ、セメントや薬液が適正に拡散しているかどうかを化学反応の変化から演算して、地盤の撹拌状態を正確にモニタリングすることが可能になるという効果を奏する。
本発明に係る地盤改良測定装置は、前記反応状態の変化を、pH変化及び/又は温度変化とするものである。
このように、本発明に係る地盤改良測定装置においては、pH変化及び/又は温度変化に基づいた撹拌状態の演算を行うため、簡単で且つ正確な演算が可能になるという効果を奏する。
本発明に係る地盤改良測定装置は、前記撹拌ビットの位置情報を取得する位置取得手段と、取得した前記撹拌ビットの位置情報に前記振動状態の変化、前記反応状態の変化及び/又は前記撹拌状態を対応付けて出力する出力制御手段とを備えるものである。
このように、本発明に係る地盤改良測定装置においては、撹拌ビットの位置情報を取得し、その位置情報に対応付けて振動状態の変化、反応状態の変化及び/又は撹拌状態を出力するため、作業領域を確認しながら効率的な作業を行うことができるという効果を奏する。
本発明に係る地盤改良測定装置は、前記演算手段が、所定の箇所を前記撹拌ビットが通過した場合の振動状態と、異なるタイミングにおいて前記所定の箇所を前記撹拌ビットが通過した場合の前記振動状態との変化に基づいて、前記撹拌状態を演算するものである。
このように、本発明に係る地盤改良測定装置においては、所定の箇所を撹拌ビットが通過した場合の振動状態と、異なるタイミングにおいて前記所定の箇所を前記撹拌ビットが通過した場合の前記振動状態との変化に基づいて前記撹拌状態を演算するため、先に撹拌ビットが通過した際の撹拌及び地盤改良が適正に行われているかどうかを、後に撹拌ビットが通過した際の撹拌状態の変化により正確に把握することができるという効果を奏する。
本発明に係る地盤改良測定装置は、前記演算手段が、前記振動状態の変化に基づいて、前記撹拌ビットの周囲における各方向の地盤の状態を演算するものである。
このように、本発明に係る地盤改良測定装置においては、振動状態の変化に基づいて、前記撹拌ビットの周囲における地盤の状態を各方向ごとに演算するため、例えば、所定の方向に撹拌が十分ではない地盤が存在するような場合には、その振動状態により所定の方向を特定して直ちに撹拌ビットの操作による適正な撹拌動作を行うことが可能になるという効果を奏する。
本発明に係る地盤改良測定装置は、前記撹拌ビットが当該撹拌ビットの長手方向の軸を中心に回動しながら地盤を撹拌し、前記演算手段が、地面に対して水平方向の前記撹拌ビットの振動状態の変化に基づいて、前記撹拌ビットの深さ方向に対する傾斜を求めるものである。
このように、本発明に係る地盤改良測定装置においては、撹拌ビットが当該撹拌ビットの長手方向の軸を中心に回動しながら地盤を撹拌し、地面に対して水平方向の前記撹拌ビットの振動状態の変化に基づいて、前記撹拌ビットの深さ方向に対する傾斜を求めるため、撹拌ビットが深さ方向に直進していないことをリアルタイムに検知し、修正することができるという効果を奏する。
第1の実施形態において地盤改良を行う際の重機及び撹拌ビットの側面図である。 第1の実施形態に係る地盤改良測定装置の機能ブロック図である。 第1の実施形態に係る地盤改良測定装置における加速度センサの測定結果の一例を示す図である。 第1の実施形態に係る地盤改良測定装置におけるpHセンサによる測定の出力結果の一例を示す図である。 第1の実施形態に係る地盤改良測定装置における振動の振幅変化とpHの変化との関係を示す図である。 第1の実施形態に係る地盤改良測定装置における撹拌ビットの上面図及び側面図である。 第1の実施形態に係る地盤改良測定装置において3軸方向のそれぞれにおいて測定された振動波形の一例を示す図である。 円筒状の本管が本来の埋め込み位置からずれた場合の様子を示す模式図である。 第2の実施形態に係る地盤改良測定装置において本管が傾斜した場合の加速度センサの測定結果の一例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。本実施形態の全体を通して同じ要素には同じ符号を付けている。
(本発明の第1の実施形態)
本実施形態に係る地盤改良測定装置について、図1ないし図7を用いて説明する。図1は、地盤改良を行う際の重機及び撹拌ビットの側面図である。地盤改良を行う場合、スラリープラントで生成されたスラリーを地盤改良の対象となっている地盤に送り出し、当該地盤を撹拌して土壌を改良することが行われる。スラリーを地盤に送り出しながら、その地盤を撹拌する際に、図1に示す重機1及びそのアーム11の先端部に取り付けられた撹拌ビット12が用いられる。撹拌ビット12は、重機1のバケットを取り外してアーム11の先端部に付け替えられており、モータの回転に伴って、所定間隔で配設されている撹拌翼13を有するチェーンが回動して土壌14が撹拌される。撹拌ビット12の側面部には、ポンプから圧送されるスラリーが流通するための配管15が装着されており、配管15の先端部から下方に向かってスラリーが噴出される。噴出されたスラリーは、撹拌ビット12の回転によって撹拌され、土壌に混ざり合うことで土壌14が改良されて強固な地盤が形成される。
本実施形態に係る地盤改良測定装置は、地中において土壌14が十分に撹拌され、且つ、スラリーが土壌14に均等に拡散しているかどうかをリアルタイムにモニタリングすることで、作業の効率化を図ると共に品質の向上を図ることを可能とする。
図1(B)に拡大図で示すように、本実施形態に係る地盤改良測定装置においては、撹拌ビット12とアーム11の接続部分の近傍に加速度センサ17と、撹拌ビット12の所定位置(図1(B)においては、上部、中部、下部の3箇所)にpHセンサ18及び/又は温度センサ19とを備える。加速度センサ17は、主に撹拌ビット12の振動状態を測定する。pHセンサ18は地中におけるpHの測定、温度センサ19は地中における温度の測定を行う。本実施形態に係る地盤改良測定装置は、これらのセンサから取得した情報を用いて、地中の撹拌状態をリアルタイムにモニタリングする。
なお、撹拌ビット12の近傍には、当該撹拌ビット12の位置情報を取得するための位置情報取得手段が配設される。位置情報取得手段としては、例えば、GPSセンサ、撹拌ビット12の動きを追従する測量器等を用いるようにしてもよい。また、発明者が開発した技術として知られている工事支援装置(参考文献:特開2014−74317号公報)を用いるようにしてもよい。取得した位置情報は、各センサから得られた情報や算出された撹拌情報と対応付けられて出力される。
図2は、本実施形態に係る地盤改良測定装置の機能ブロック図である。地盤改良測定装置20は、撹拌ビット12の振動状態を測定する上述した加速度センサ17と、地中においてスラリーの化学反応の反応状態を測定するpHセンサ18/温度センサ19と、それらの情報を取得して地盤の撹拌状態を位置情報取得部16が取得した位置情報と対応付けて演算する演算部21と、各センサの測定結果や演算部21の演算結果等を位置情報に対応付けてディスプレイ23に表示制御する出力制御部22とを備える。以下、各処理部について具体的に説明する。
図3は、本実施形態に係る地盤改良測定装置における加速度センサの測定結果の一例を示す図である。図3(A)、(B)は所定の場所を1回目に撹拌した場合(一次撹拌)と、2回目に撹拌した場合(二次撹拌)とにおける振動波形を示しており、図3(C)は1回の撹拌を時間をかけて行いながら緩急をつけて(少し進んで一旦停まりながら)進んだ場合の振動波形を示している。撹拌ビット12の振動は、地盤が十分に撹拌されておらず固い状態では振動が強くなり(振幅が大きくなり)、且つ、不安定である。一方、地盤が十分に撹拌されてスラリーと混合された場合は振動が弱く(振幅が小さくなり)、且つ、安定する。すなわち、図3(A)においては、一次撹拌で地盤が十分に撹拌されたため、二次撹拌は弱い振動で安定的な波形が得られている。図3(B)においては、二次撹拌において一部に振動が強い部分が測定されている。つまり、一次撹拌で一部の地盤が十分に撹拌されていなかったと判断することができる。このような場合には、その周辺領域や作業領域全体について再度撹拌作業を行うようにする。図3(C)においては、撹拌ビット12の進行に伴って固い地盤を撹拌して柔らかくし、それを順次繰り返すことで地盤が十分に撹拌されていることが示されている。
なお、一次撹拌と二次撹拌との振動波形を比較する際には、位置情報取得部16にて取得された位置情報における所定の場所を特定して比較を行う。
上記のように、撹拌ビット12の振動状態を測定することで、地盤の撹拌状態をある程度予測することができるが、もともと非常に柔らかい等の地盤環境によっては、振動状態だけでは正確性が十分でない場合がある。そこで、本実施形態に係る地盤改良測定装置においては、図1(B)に示したように、pHセンサ18/温度センサ19を用いることでスラリーの化学反応状態を測定し、撹拌状態をより正確にモニタリングする。
図4は、本実施形態に係る地盤改良測定装置におけるpHセンサによる測定の出力結果の一例を示す図である。図4の左下の平面詳細図41は、地盤改良の対象領域と作業済みの領域(着色領域)を示しており、右側のpH測定値42は、pHの測定結果をレイヤごとに示している。pH測定値42の各レイヤは平面詳細図41と対応しており、作業済みの領域におけるpHセンサ18の結果を色や数値等で示す。図4においては、深度が浅いAから深度が深いHまでの8つのレイヤを示している。各レイヤは、例えば1mごとの地点を示すようにしてもよい。つまり、この場合、深度1m〜8mまでのpHの値をモニタリングすることができる。図1に示したように、pHセンサ18は、撹拌ビット12の3箇所にしか設置していないため、pHセンサ18が配置されていない箇所のレイヤについては、一般的に知られている補間処理等により測定値を補うようにしてもよい。平面詳細図41やpH測定値42に表示される表示情報は、位置情報取得部16で取得した位置情報と対応付けて表示される。
なお、各レイヤごとのpH分布を平均した平均分布を別途表示するようにしてもよい。また、温度センサ19を撹拌ビット12に設置した場合もpH測定と同様であり、各レイヤごとに温度分布をモニタリングすることができる。さらに、pHや温度の分布は、上述したように、色調の変化や数値で示してもよいし、音声によるアナウンスでスピーカに出力するようにしてもよい。
このようにして得られた、撹拌ビット12の振動状態とpH分布や温度分布から、地盤の撹拌状態を求める。図5は、振動の振幅変化とpHの変化との関係を示す図である。図5のグラフにおいて、実線は振幅の測定値を示し、一点鎖線はpHの測定値を示す。図5(A)において、振幅の値はt1のタイミングでST1からST2に変化している。これは、対象地盤が撹拌済みとなったことを示すものである。また、pHの値はスタート直後の中性から上昇し始めて、アルカリ性に変化している。これは、対象地盤にスラリーが拡散し適正に撹拌されたことを示すものである。すなわち、斜線部分の作業領域(t1以降の作業領域)は、地盤改良が適正になされていると判定することができる。
図5(B)において、振幅の値はt1のタイミングでST1からST2に変化している。また、pHの値はスタート直後の中性から上昇し始めて、アルカリ性に変化しているが、t1の時点ではまだ中性であり、t2の時点でアルカリ性に変化している。斜線部分の作業領域(t2以降の作業領域)は、地盤改良が適正になされていると判定することができる。
図5(C)において、振幅の値はt1のタイミングでST1からST2に変化している。また、pHの値はスタート直後の中性から上昇し始めているが、最終的にアルカリ性にまで変化しておらず、撹拌が適正になされていないと判定することができる。このような場合は、再度同じ領域を作業することになるものの、リアルタイムに適正判断を行うことができるため、作業の遅れを最小限に止めることが可能となる。
なお、温度センサ19を撹拌ビット12に設置した場合もpH測定と同様であり、温度の上昇曲線と振幅の変化とに基づいて、撹拌状態の適正判定を行うことが可能である。
以上のように、振動状態とpH(又は温度)等の化学反応状態との関係性に基づいて、地盤改良の作業をしながら地盤の撹拌状態をリアルタイムに推定して適正判定を行うことができる。
上記のようにして得られた加速度センサ17の測定結果、pHセンサ18及び/又は温度センサ19の測定結果、撹拌状態の演算結果等は、出力制御部22の制御処理により位置情報と対応付けてディスプレイ23に表示され、利用者はその表示内容を見て作業領域における撹拌状態をリアルタイムにモニタリングすることができる。なお、測定結果、位置情報等は有線又は無線による通信により演算部21や出力制御部22に送信されるようにしてもよい。
本実施形態に係る地盤改良測定装置においては、加速度センサ17の測定結果に基づいて、撹拌が十分でない領域の方向を特定することができ、特定された方向を重点的に撹拌するように作業を進めることができる。図6は、本実施形態に係る地盤改良測定装置における撹拌ビットの上面図及び側面図である。図6(A)は撹拌ビット12の上面図、図6(B)は撹拌ビット12の側面図である。ここで用いられる加速度センサ17は、3軸方向の振動を検出することができるものを用いる。つまり、水平方向のxy(図6においてy方向は撹拌ビット12の移動方向と同じ)における振動と、垂直方向のzにおける振動とを測定する。
図7は、3軸方向のそれぞれにおいて測定された振動波形の一例を示す図である。図7(A)はx方向の振動波形、図7(B)はy方向の振動波形、図7(C)はz方向の振動波形の一例である。図7において、進行方向であるy方向の振幅が大きく、x方向の振幅は比較的小さい。そして、z方向の振幅も比較的大きくなっている。これらのことから、x方向とy方向との間(y方向寄り)に固めの地盤(又は未作業の領域)があり、深さ方向にも固めの地盤(又は未作業の領域)があると推定することができる。つまり、これらの領域の方向を特定することで、固い地盤の領域や未作業の領域を重点的に撹拌して地盤改良の品質を向上させると共に、作業効率を格段に向上させることが可能となる。
なお、撹拌ビット12の動作中にサンプリングによるpHの測定は、構造上の問題やサンプリング過程でのpHの変化等の問題を有することから、非常に困難性が高い。そこで、本実施形態においては、pHの測定を異金属間で発生する起電力をpHに変換することでpH測定を行うようにしてもよい。使用する金属は撹拌による消耗等を考慮して比較的固い材質のものを用いることが望ましい。また、異金属間の起電力は非常に微弱であることから、防水された増幅回路を用い、雑音の影響を最小限に抑えるためにパルス方式でセンシングを行うことが望ましい。
以上のように、本実施形態に係る地盤改良測定装置によれば、撹拌ビットの振動状態の変化及び撹拌中の地盤における化学変化の反応状態の変化を検出し、検出結果に基づいて地盤の撹拌状態を演算するため、撹拌ビットの振動の変化(例えば、進行方向に対する振動の大きさの変化)に応じて地盤の撹拌状態を演算しつつ、セメントや薬液が適正に拡散しているかどうかを化学反応の変化から演算して、地盤の撹拌状態を正確にモニタリングすることが可能になる。
(本発明の第2の実施形態)
本実施形態に係る地盤改良測定装置について、図8及び図9を用いて説明する。本実施形態に係る地盤改良測定装置は、周囲に撹拌羽が付設された円筒状の本管を深さ方向の軸を中心に回動しながら地中に埋め込み、本管にセメント等のスラリーを注入しながら地盤を撹拌して地盤改良を行う場合の撹拌状態を測定するものである。
図8は、円筒状の本管が本来の埋め込み位置からずれた場合の様子を示す模式図である。図8(A)は上面からの模式図、図8(B)は側面からの模式図である。実線は本管81が理想的に埋め込まれた場合を示し、破線は本管81が傾斜して本来埋め込むべき位置からずれた場合を示している。本管81を地中深く埋め込んでいくと、固い地盤等にぶつかった場合等に、図8に示すように先端部分から傾斜して、そのままの角度で埋め込みが進むことがある。このような場合、地上の撹拌ロッドやガイド(図示しない)に加速度センサやジャイロセンサを設置しても、地中先端部の傾斜が検出されず適正状態として判断されてしまう。本実施形態においては、地中に埋め込まれる撹拌ビット12に加速度センサ17を配設し、撹拌ビット12自体の傾斜を正確に測定する。
図9は、本管が傾斜した場合の加速度センサの測定結果の一例を示す図である。振動が小さく安定している間は、順調に深さ方向に真っすぐ埋め込まれていると判断することができるが、図9に示すように、振動の変化が見られた場合には固い地盤が存在し、撹拌ビット12が次第に傾斜していると判断することができる。その場合は、深さ方向への進行を一旦中断し、例えば撹拌ビット12の回転方向を逆回転にすることで、撹拌ビット12の位置を傾斜が始まった時点まで戻し、再度深さ方向に進んで撹拌することで、撹拌ビット12の傾きを防止することができる。また、特に、図7において説明したように、xy方向の振動に変化があった場合には横方向の力が加わっている可能性が高く、撹拌ビット12が傾斜している可能性が高いと判断することができる。
以上のように、本実施形態に係る地盤改良測定装置によれば、撹拌羽が付設された円筒状の本管を深さ方向の軸を中心に回動しながら地中に埋め込み、本管にセメント等のスラリーを注入しながら地盤を撹拌して地盤改良を行う場合に、撹拌ビットの先端部分の傾斜を確実に検出して修正することが可能になる。
1 重機
11 アーム
12 撹拌ビット
13 撹拌翼
14 土壌
15 配管
16 位置情報取得部
17 加速度センサ
18 pHセンサ
19 温度センサ
20 地盤改良測定装置
21 演算部
22 出力制御部
23 ディスプレイ
41 平面詳細図
42 pH測定値
81 本管

Claims (6)

  1. 地盤改良における地盤の撹拌を行う撹拌ビットと、
    該撹拌ビットの地盤の固さに応じた振動状態の変化を検出する振動検出手段と、
    撹拌中の地盤における化学反応のpH及び/又は温度の変化を検出する反応検出手段と、
    検出された前記振動状態の変化及び前記pH及び/又は温度の変化に基、前記地盤改良における撹拌ビットによる薬液の拡散状態前記振動状態の変化及び前記pH及び/又は温度の変化の前後の値で演算する演算手段とを備えることを特徴とする地盤改良測定装置。
  2. 請求項1に記載の地盤改良測定装置において、
    前記反応状態の変化が、pH変化及び/又は温度変化であることを特徴とする地盤改良測定装置。
  3. 請求項1又は2に記載の地盤改良測定装置において、
    前記撹拌ビットの位置情報を取得する位置取得手段と、
    取得した前記撹拌ビットの位置情報に前記振動状態の変化、前記反応状態の変化及び/又は前記撹拌状態を対応付けて出力する出力制御手段とを備えることを特徴とする地盤改良測定装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の地盤改良測定装置において、
    前記演算手段が、所定の箇所を前記撹拌ビットが通過した場合の振動状態と、異なるタイミングにおいて前記所定の箇所を前記撹拌ビットが通過した場合の前記振動状態との変化に基づいて、前記撹拌状態を演算することを特徴とする地盤改良測定装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の地盤改良測定装置において、
    前記演算手段が、前記振動状態の変化に基づいて、前記撹拌ビットの周囲における各方向の地盤の状態を演算することを特徴とする地盤改良測定装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の地盤改良測定装置において、
    前記撹拌ビットが当該撹拌ビットの長手方向の軸を中心に回動しながら地盤を撹拌し、
    前記演算手段が、地面に対して水平方向の前記撹拌ビットの振動状態の変化に基づいて、前記撹拌ビットの深さ方向に対する傾斜を求めることを特徴とする地盤改良測定装置。
JP2014104119A 2014-05-20 2014-05-20 地盤改良測定装置 Active JP6307348B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014104119A JP6307348B2 (ja) 2014-05-20 2014-05-20 地盤改良測定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014104119A JP6307348B2 (ja) 2014-05-20 2014-05-20 地盤改良測定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015218524A JP2015218524A (ja) 2015-12-07
JP6307348B2 true JP6307348B2 (ja) 2018-04-04

Family

ID=54778138

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014104119A Active JP6307348B2 (ja) 2014-05-20 2014-05-20 地盤改良測定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6307348B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7269137B2 (ja) * 2019-08-30 2023-05-08 小野田ケミコ株式会社 改良体の品質予測方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2734917B2 (ja) * 1992-12-28 1998-04-02 鹿島建設株式会社 原位置土攪拌工法の施工管理方法
JP2000337070A (ja) * 1999-05-26 2000-12-05 Shimizu Corp 掘削または穿孔時の地質・地層変化の判定方法
JP4419596B2 (ja) * 2004-02-20 2010-02-24 株式会社大林組 汚染土壌の原位置不溶化管理装置及び方法
PL2537012T3 (pl) * 2010-02-17 2021-11-02 Pile Dynamics, Inc. Urządzenie czujnikowe do pala i sposób jego wykorzystywania

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015218524A (ja) 2015-12-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4886921B2 (ja) 地盤改良体の有効径確認方法
JP2014185472A (ja) 地盤改良工事及び杭基礎工事における施工管理システム
WO2016152568A1 (ja) 施工支援情報算出装置、施工支援情報算出システム及びプログラム
JP6319895B2 (ja) 改良地盤の品質管理方法及び品質管理装置
JP6307348B2 (ja) 地盤改良測定装置
JP6775970B2 (ja) 埋設物探査装置、掘削システム及び埋設物探査方法
JP6846186B2 (ja) 支持層確認方法及び地盤改良方法
JP2002062239A (ja) 粘度測定装置
JP2010133140A (ja) 回転貫入杭施工システム
SE531222C2 (sv) Borriggsystem
JP6153591B2 (ja) 地盤調査方法および地盤調査装置
JP2000178956A (ja) 地盤調査方法
JPH10253601A (ja) 地盤改良体の強度判定方法
JP6969110B2 (ja) 地盤判定方法及び削孔装置
JPH05239826A (ja) ジェット噴流を利用した地盤改良工事の工程管理方法
JP2009102897A (ja) 地盤改良体の強度推定方法
JP6841704B2 (ja) 地盤改良方法
JP4757889B2 (ja) オールケーシング工法における掘削データ管理システム
JP2008106467A (ja) 電気比抵抗センサーによる流動化処理土の管理システム
GB2525315A (en) Monitoring of cementitious material
JP2007146642A (ja) トレンチウォール装置及び土壌に溝を形成する方法
Nagy et al. Work-integrated indication of compaction state from deep vibro compaction based on the vibrator movement
JP2939496B2 (ja) 水底敷砂層厚測定装置及び同測定方法
JP2020007815A (ja) 地層の判別方法
JP4961484B2 (ja) 地盤改良体測定装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161214

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171023

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171031

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171213

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180306

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180312

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6307348

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250