JP6306438B2 - 円二色性計測方法及び円二色性計測装置 - Google Patents

円二色性計測方法及び円二色性計測装置 Download PDF

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Description

本発明は、円二色性計測方法及び円二色性計測装置に関する。
円二色性(CD:Circular Dichroism)は、分子の光学活性(キラリティ)によって起こる現象であり、左右の円偏光に対する吸光度の違いとして定義される。この円二色性のスペクトル情報は、分子の高次構造を反映していることから、特に生理活性物質の高次構造の解析等によく適用される。この円二色性は、左右の円偏光をそれぞれ試料に照射し、透過光の強度差から吸光度の差を求める方法が一般的に用いられる。
円二色性の計測においては、いわゆる変調法による計測が一般的である。変調法では、円偏光を生成する円偏光変調器として、光弾性変調器やポッケルセルなどの光位相変調器が用いられる。しかしながら円偏光変調器の変調には、歪み成分が存在することが知られている(例えば、特許文献1及び非特許文献1参照)。
特許第3341928号公報
神藤、分光研究、第34巻、第3号、153ページ(1985年)
近年、円二色性計測装置をより安価で製造するための種々の検討が行われている。しかしながら、円二色性計測装置を構成する位相変調素子(円偏光変調器)として、歪み成分が存在する安価な位相変調素子を適用することはできず、低コスト化へ向けての課題となっていた。
本発明は上記を鑑みてなされたものであり、歪み成分を有する位相変調素子を用いた場合であっても精度よく円二色性を計測することが可能な円二色性計測方法及び円二色性計測装置に関する。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る円二色性計測方法は、光源と、光源から出射される光から直線偏光を取り出す偏光板と、前記直線偏光を変調する位相変調素子と、前記位相変調素子にて変調された後に試料を透過した光を検出する光検出器と、を備える円二色性計測装置における円二色性計測方法であって、前記光検出器における時間に対する光強度の変化を取得する試料データ取得ステップと、前記位相変調素子の前記時間に対する位相量の変化を取得する位相量変化取得ステップと、前記試料データ取得ステップにおいて取得された光強度の変化を、前記位相量変化取得ステップにおいて取得された位相量の変化に基づいて、前記位相量に対する変化に変換し、これに基づいて、前記試料に係るミュラー行列を以下の数式(1)とした場合の行列要素S00、S02、S03を算出する解析ステップと、
Figure 0006306438

を有することを特徴とする。
上記の円二色性計測方法によれば、位相変調素子における位相量の時間変化を取得し、これに基づいて試料データ取得ステップにおいて取得された光強度の変化を位相量に対する変化に変換した後に、ミュラー行列における行列要素が算出される。位相変調素子における位相量の時間変化を考慮してミュラー行列における行列要素を算出する構成とするため、位相変調素子が歪み成分を有している場合であってもこれを考慮した行列要素の算出が可能となることから、精度よく円二色性を計測することが可能となる。
ここで、前記位相量変化取得ステップでは、前記試料を配置した状態で前記光源から光を出射することで、前記光検出器において検出される光信号の時間変化を示すデータIs(t)を取得し、前記位相量変化取得ステップは、前記光源からの光路上に、前記試料に代えて、前記偏光板に対して直交ニコルの関係をなす第2偏光板を配置した状態で前記光源から光を出射することで、前記光検出器において検出される光信号の時間変化を示すデータIp(t)を取得するステップと、以下の数式(2)を用いて、前記データIp(t)から、前記位相変調素子による位相変化量の時間変化を示すデータδ(t)へ変換するステップと、
Figure 0006306438

を含み、前記解析ステップは、前記位相変化量のデータδ(t)に基づいて、前記試料のデータIs(t)の時刻tにおける位相量に係るデータIs(δ)を算出するIs(δ)算出ステップと、前記データIs(δ)を以下の数式(3)でフィッティングを行って、前記試料に係るミュラー行列における行列要素S00、S02、S03を算出する行列要素算出ステップと、
Figure 0006306438

を含む態様とすることができる。
上記のように、位相変化量のデータδ(t)に基づいて、試料のデータIs(t)の時刻tにおける位相量に係るデータIs(δ)を算出した後に、データIs(δ)のフィッティングを行って、試料に係るミュラー行列における行列要素S00、S02、S03を算出する構成とすることで、位相変化量の時間変化を考慮した円二色性の計測が可能となる。
なお、上記の円二色性計測方法の発明は、以下の通り円二色性計測装置の発明としても記述することができる。
すなわち、本発明の一形態に係る円二色性計測装置は、光源と、光源から出射される光から直線偏光を取り出す偏光板と、前記直線偏光を変調する位相変調素子と、前記位相変調素子にて変調された後に試料を透過した光を検出する光検出器と、を備える円二色性計測装置であって、前記光検出器における時間に対する光強度の変化を取得する試料データ取得手段と、前記位相変調素子の前記時間に対する位相量の変化を取得する位相量変化取得手段と、前記試料データ取得手段において取得された光強度の変化を、前記位相量変化取得手段において取得された位相量の変化に基づいて、前記位相量に対する変化に変換し、これに基づいて、前記試料に係るミュラー行列を以下の数式(4)とした場合の行列要素S00、S02、S03を算出する解析手段と、
Figure 0006306438

を有することを特徴とする。
また、前記位相量変化取得手段は、前記試料を配置した状態で前記光源から光を出射することで、前記光検出器において検出される光信号の時間変化を示すデータIs(t)を取得し、前記位相量変化取得手段は、前記光源からの光路上に、前記試料に代えて、前記偏光板に対して直交ニコルの関係をなす第2偏光板を配置した状態で前記光源から光を出射することで、前記光検出器において検出される光信号の時間変化を示すデータIp(t)を取得するIp(t)取得手段と、以下の数式(5)を用いて、前記データIp(t)から、前記位相変調素子による位相変化量の時間変化を示すデータδ(t)へ変換する変換手段と、
Figure 0006306438

を含み、前記解析手段は、前記位相変化量のデータδ(t)に基づいて、前記試料のデータIs(t)の時刻tにおける位相量に係るデータIs(δ)を算出するIs(δ)算出手段と、前記データIs(δ)を以下の数式(6)でフィッティングを行って、前記試料に係るミュラー行列における行列要素S00、S02、S03を算出する行列要素算出手段と、
Figure 0006306438

を含む態様とすることができる。
さらに、本発明の一形態に係る円二色性計測装置では、前記位相変調素子から出射される光を2つに分岐するビームスプリッタを更に備え、前記試料データ取得手段を構成し、前記試料を透過する光を検出する光検出器は、前記ビームスプリッタにより分岐された2つの光の一方側の光路上に形成され、前記Ip(t)取得手段を構成する前記第2偏光板と、前記第2偏光板を透過した光を検出する第2光検出器が、前記ビームスプリッタにより分岐された2つの光の他方側の光路上に形成される態様とすることもできる。
このような円二色性計測装置では、ビームスプリッタを用いて光路を2つ形成する構成とすることで、試料データ取得手段とIp(t)取得手段とを同時に実現することができるため、位相変調素子の位相変化をリアルタイムで取得できる。したがって、例えば、液晶位相変調素子のような温度特性やドリフト特性の大きな位相変調素子を使った場合でも、精度の良い円二色性計測が可能となる。
本発明によれば、歪み成分を有する位相変調素子を用いた場合であっても精度よく円二色性を計測することが可能な円二色性計測方法及び円二色性計測装置が提供される。
従来の円二色性計測装置の概要構成を説明する図である。 第1実施形態に係る円二色性計測装置の概要構成を説明する図である。 試料の直線偏光二色性(LD)を示す図である。 円二色性計測方法を説明するフロー図である。 位相変調素子ドライバからの同期信号の波形を示す図である。 CaF製PEMを用いた円二色性計測装置を用いて計測されたデータIp(t)である。 CaF製PEMを用いた円二色性計測装置における位相変化量のデータδ(t)である。 Is(t)に基づいて従来法で求められたS03値の回転角依存性を示す図である。 Is(t)に基づいて従来法で求められたS02値の回転角依存性を示す図である。 位相変調素子として石英製のPEM−100/IFS50型を用い、従来法によって計測されたS02の値を示す図である。 位相変調素子としてCaF製PEMを用いて、本実施形態に係る円二色性計測方法に沿って算出したS03値の回転角依存性を示す図である。 位相変調素子としてCaF製PEMを用いて、本実施形態に係る円二色性計測方法に沿って算出したS02値の回転角依存性を示す図である。 第2実施形態に係る円二色性計測装置の概要構成を説明する図である。 数式(23)で得られる関係を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
(第1実施形態)
以下の説明では従来の円二色性計測装置の構成及び円二色性に係る概略説明の後に、第1実施形態に係る円二色性計測装置及び円二色性計測方法について説明する。なお、以降の説明では、光源からの光の進行方向をZ軸とし、Z軸に対して垂直である且つ直交する2つの軸をX軸(縦方向)及びY軸(横方向)とする。
図1は、従来の円二色性計測装置の概略構成図である。図1に示すように、円二色性計測装置は、光源10、偏光板20、位相変調素子30、光検出器50がこの順で配置され、位相変調素子30と光検出器との間に試料40が配置される。また、位相変調素子30の変調は位相変調素子ドライバ31によって制御され、位相変調素子ドライバ31からの同期信号が光検出器50に接続されたロックインアンプ60へ送られる。
光源10は、試料に対して照射するための光を出射する。この光源10から出射される光は非偏光であり、例えば、波長280nmの光を出射する重水素ランプ等が光源10として用いられる。
光源10から出射された光は偏光板20に入射する。偏光板20では、光源10から出射された光のうち直線偏光が取り出される。偏光板20としては、例えば、グランテーラープリズムが用いられる。偏光板20は、ここでは、X軸に対して0°方向の直線偏光を取り出すものとする。偏光板20よりも前段に、円二色性計測には不要な波長成分やノイズ成分等の除去ためのフィルタが設けられていてもよい。
偏光板20により取り出された直線偏光は、円偏光変調器35によって右円偏光又は左円偏光に変換して出射される。位相変調素子30(位相変調手段)と、位相変調信号発振器としての位相変調素子ドライバ31とを含んで構成されている。位相変調素子30は、X軸に対してZ軸周りに45°方向に光学軸を持っている。位相変調素子ドライバ31は、右円偏光への変換を指示する信号と左円偏光への変換を指示する信号とを変調信号とし、これらを周期的に交互に発振する。位相変調素子ドライバ31は、例えば50kHz周期の変調信号を発振する。そして、位相変調素子ドライバ31により発振される変調信号に基づいて、位相変調素子30に入射した直線偏光に対して、互いに直交する2つの偏光成分の間の位相差が周期的に変化するように変調されることで、右円偏光又は左円偏光に交互に変換されて出射される。位相変調素子30の具体的な素子としては、例えば光弾性変調器やポッケルセル等が用いられる。
また、位相変調素子ドライバ31による変調信号は、同期信号として位相変調素子ドライバ31からロックインアンプ60に対して送られる。そしてロックインアンプ60において、光検出器50で検出される光の強度と位相変調素子ドライバ31による変調信号とを組み合わせることで円二色性の計測が行われる。
ここで、円二色性の具体的な算出方法について説明する。円二色性とは、左円偏光に対する吸光度Aと右円偏光に対する吸光度Aの差で定義される。円二色性の測定は、この定義に従って左右の円偏光を試料に照射し、透過光の強度から吸光度の差を求めることで実現される。この計測法をミュラー行列法で表現すると以下の通りとなる。まず試料のミュラー行列を次の数式(11)のように表現する。ここでAは、試料の平均吸光度である。
Figure 0006306438
ミュラー行列法によれば、左円偏光が試料を透過した場合、その透過光の強度は次の数式(12)により表現される。
Figure 0006306438
すなわち、出力として得られる光強度は、e−Av・(S00+S02)となる。入射光強度は1であるため、吸光度Aは次の数式(13)のように計算される。
Figure 0006306438
同様に、右円偏光が試料を透過した場合、その透過光の強度は次の数式(14)により表現される。
Figure 0006306438
すなわち、出力として得られる光強度は、e−Av・(S00−S02)となる。入射光強度は1であるため、吸光度Aは次の数式(15)のように計算される。
Figure 0006306438
円二色性は、左右の円偏光の差により算出されるため、ALとARとの差を求めると以下の数式(16)となる。
Figure 0006306438
ここで、通常S02の値はS00と比較して非常に小さいことから、数式(16)における分数の項は1より非常に小さくなる。一般的にxが1よりも十分小さい、log(1+x)はxに近似することができるため、これを数式(16)に適用すると、左右円偏光の差は、最終的に数式(17)で表現することができる。
Figure 0006306438
すなわち、定義通りに円二色性を測定することは、試料のミュラー行列におけるS00に対するS02の比を求めることに相当する。
ここで、図1の円二色性計測装置1の光検出器50で検出される光強度は、ミュラー行列法により数式(18)で表される。
Figure 0006306438
ここで、δは位相変調素子の位相変化量であり、次の数式(19)に示されるように時間的に変化する。
Figure 0006306438
ここで、ωは位相変調素子30の変調角周波数(=2πf:fは変調周波数)、δは位相変調素子30の最大遅延量を表し、αは位相変調素子30の残留歪み又は光学部品に由来する直線偏光複屈折、若しくはその両方を表す。
ここで、円二色性計測装置が理想的な構成である場合、すなわち位相変調素子30が歪み成分を有さず、その他を含む光学部品による直線偏光複屈折が生じない場合は、α=0となる。したがって、上記の数式(18)を数式(20)のように展開することができる。ここでJはx次のベッセル関数である。
Figure 0006306438
数式(20)によれば、S02が周波数ω成分として表れている。また、数式(20)では、S03が2ω成分として表れている。したがって、これらをロックインアンプ等で分離することにより、S02成分とS03成分を個別に計測することができる。
しかしながら、上記は円二色性計測装置が理想的な構成である場合であり、αがゼロではない場合、すなわち位相変調素子30に残留歪みが存在する、又は、光学部品に直線偏光複屈折が存在する場合、数式(18)は次の数式(21)のように展開される。
Figure 0006306438
数式(21)では、数式(21)中のアンダーラインで示されるように、残留歪みαによって周波数ω成分にS03が、2ω成分にS02が、sin αの重みで混入することを示しており、すなわち、ロックインアンプなどの周波数領域での解析によってS02とS03とを分離することは不可能である。
S03は、光学活性試料のミュラー行列の一般式によれば、直線偏光二色性(LD)のことである。S03=LD=0が成立する溶液試料においては上記の問題は起こらないが、固体やゲル、膜状の試料は少なからずLDが存在し、このLDがCD信号にアーチファクト成分として混入するという問題が生じる。
このため従来のCD計測においては、残留歪みの少ない位相変調素子が必要とされ、光弾性変調器(PEM)などの精度の高い位相変調素子の採用が不可欠となるため、必然的に円二色性計測装置の全体としての価格も高額となっていた。
これに対して、本実施形態に係る円二色性計測装置を用いた円二色計測方法では、位相変調素子の時間に対する位相変化量を別途計測することによって、位相変調素子が歪み成分を含んでいる場合でもミュラー行列におけるS02とS03とを分離することができる。
図2に、第1実施形態に係る円二色性計測装置2の構成を示す。図2に示すように、円二色性計測装置2は、光源10、第1偏光板21(偏光板1)、位相変調素子30、位相変調素子ドライバ31、第2偏光板22(偏光板2)、光検出器50、AD変換ボード70及びコンピュータ80を含む。第2偏光板22と試料40とは、光源10からの光の光路上に配置する物体を交換可能な交換機構90によって保持され、第2偏光板22及び試料40のいずれか一方が光路上に配置される構成となる。第1偏光板21は、偏光板20と同様にX軸に対して0°方向の直線偏光を取り出すものとする。また、位相変調素子30についても、同様にX軸に対してZ軸周りに45°方向に設定されている。また、第2偏光板22の方向は測定毎に変更され、当該変更された方向の直線偏光を取り出すものとする。
上記の円二色性計測装置2では、光源10からの光が、第1偏光板21によりX軸方向の直線偏光に変換された後、X軸に対してZ軸周りに45°方向に設定された位相変調素子30によって位相変調され、左右の円偏光を含む変調光が生成される。本実施形態に係る円二色性計測装置2では、位相変調素子30として、Hinds instruments社の光弾性変調器(PEM)、PEM−100/ICF50型を用いることができる。光弾性変調器(PEM)の材質はCaFである。円二色性計測装置1と同様に、位相変調素子30は、位相変調素子ドライバ31によって駆動される。位相変調素子ドライバ31からは、同時に変調の同期信号が出力される。変調周波数は、例えば50kHzとすることができる。
位相変調素子30により生成された変調光は、交換機構90によって保持された試料40又は第2偏光板22を透過し、光検出器50で検出される。なお、交換機構90を用いる構成に代えて、試料40及び第2偏光板22の交換を手動で行う構成としてもよい。以下の実施形態では、試料40として、コンゴーレッド色素で染色したポリビニルアルコール膜を伸張したものを用いた場合について説明する。コンゴーレッド色素で染色したポリビニルアルコール膜は、図3に示されるように大きな直線偏光二色性(LD)を有している。
光検出器50において検出された光に係る信号は、コンピュータ80に挿入されたAD変換ボード70によってデジタルデータに変換された後に、コンピュータ80の内部の第1波形メモリ81(波形メモリ1)又は第2波形メモリ82(波形メモリ2)に記憶される。AD変換ボード70におけるAD変換の開始のタイミングは、位相変調素子ドライバ31から送信される同期信号に基づいて決定される。
上記の円二色性計測装置2では、光源10、第1偏光板21、位相変調素子30及び光検出器50が試料を透過した光信号の時間変化を示すデータIs(t)を取得するIs(t)取得手段(試料データ取得手段)として機能する。また、光源10、第1偏光板21、第2偏光板22、位相変調素子30及び光検出器50が、位相変調素子による光信号の時間変化を示すデータIp(t)を取得するIp(t)取得手段(位相量変化取得手段)として機能する。また、コンピュータ80が、データIp(t)から、位相変調素子による位相変化量の時間変化を示すデータδ(t)へ変換する変換手段(解析手段)、位相変化量のデータδ(t)に基づいて、試料のデータIs(t)の時刻tにおける位相量に係るデータIs(δ)を算出するIs(δ)算出手段(解析手段)、及び、データIs(δ)に対してフィッティングを行って、試料に係るミュラー行列における行列要素S00、S02、S03を算出する行列要素算出手段(解析手段)として機能する。
また、円二色性計測装置2を用いた円二色性計測方法は、図4に示すステップを含む。すなわち、Ip(t)を計測するステップ(S101:位相量変化取得ステップ)と、Is(t)を計測するステップ(S102:試料データ取得ステップ)と、Ip(t)からδ(t)へ変換するステップ(S103:位相量変化取得ステップ)と、Is(t)からIs(δ)へ変換するステップ(S104:解析ステップ/Is(δ)算出ステップ)と、カーブフィッティングを行い、行列要素S00、S02、S03を算出するステップ(S105:解析ステップ/行列要素算出ステップ)と、を含んで構成される。
なお、上記のステップの順序は、適宜変更することができる。特にIp(t)を計測するステップ(S101)と、Is(t)を計測するステップ(S102)とは順序を入れ替えても問題がなく、Ip(t)を計測するステップ(S101)の後にIp(t)からδ(t)へ変換するステップ(S103)を行えばよい。また、Is(t)からIs(δ)へ変換するステップ(S104)は、前段のステップ(S101〜S103)が全て終わってから行う必要がある。そして、カーブフィッティングを行うステップ(S105)は、Is(t)からIs(δ)へ変換するステップ(S104)の後に行われる。
まず、最初に第2偏光板22を光路に設置する。第2偏光板22は、偏光軸がX軸方向、すなわち第1偏光板21との間で平行ニコルの関係になるように設置する。この状態で、光源10から測定光を出射し、位相変調素子30を駆動せずに得られた光信号強度を記録する。この強度をImと表記する。
次に、第2偏光板22を、偏光軸がY軸方向、すなわち第1偏光板21との間で直交ニコルの関係になるように設置する。この状態で、光源10から測定光を出射し、位相変調素子30を駆動した状態で光検出器50において検出された光信号を第1波形メモリ81に記憶する。この記憶されたデータをIp(t)とする(S101)。
次に、交換機構90によって、第2偏光板22に代えて試料40を光路に設置する。この状態で、光源10から測定光を出射し、位相変調素子30を駆動した状態で光検出器50において検出された光信号を第2波形メモリ82に記憶する。この記憶されたデータをIs(t)と表記する(S102)。
ここで、ステップS01で記録されたデータIp(t)について、次の数式(22)を用いて、時間に対する位相変化量のデータδ(t)に変換する。
Figure 0006306438
上記の数式(12)によれば、δの正負は時間に応じて変動することしかわからない。具体的には、位相変化量は位相変調素子ドライバ31からの同期信号に応じて変化することから、同期信号の符号に基づいて正負を判別する。
具体的なδの計算方法に関して、図5及び図6を参照しながら説明する。図5は、実際に計測された位相変調素子ドライバ31からの同期信号の波形を示す図である。また、図6は、CaF製PEMを位相変調素子30として使用した円二色性計測装置2を用いて計測されたデータIp(t)である。
ここで、δの絶対値は、図6における各時間での数値に対して、上述の数式(12)を適応することで求めることができる。δの正負は、図5において、同期信号がHigh-Level(強度5となっている状態)の時間領域においてδを正とし、Low-Level(強度0未満となっている状態)の時間領域でのδを負とする。以上の操作で実際に求められたCaF製PEMを用いた円二色性計測装置2における位相変化量のデータδ(t)を図7に示す(S103)。
そして、図7に示す位相変化量のデータδ(t)から、試料の計測データIs(t)の時刻tにおける位相量、すなわちIs(δ)が求められる(S104)。その後、このIs(δ)の関係に対して、上述の数式(18)で示す関数を用いてカーブフィッティングを行えば、試料のミュラー行列におけるS00、S02、S03を直接求めることができる(S105)。
以下、本実施形態に係る円二色性計測方法を用いることによる効果を従来法との比較をしながら以下に記述する。
試料40を0°から15°刻みに90°までZ軸周りに回転させ、回転角に対するS02とS03の依存性を評価した。直線偏光二色性(LD)項であるS03は回転角に大きく依存するが、円二色性計測装置が理想的な構成である場合、S02は回転角に依存しないことが推測される。
上記実施形態と同様に位相変調素子30としてCaF製PEMを用い、従来法、すなわちIs(t)から、FFTによって角周波数成分を取り出すという方法で求められたS03値の回転角依存性を図8に示す。また、S02値の回転角依存性を図9に示す。図7に示されるように、CaF製PEMでは、CaF製PEMでは、位相変化量が正確に90°まで達しておらず、本実施形態で用いられるCaF製PEMは残留歪みを有することが分かる。このようなPEMの場合、数式(21)が示すように、S02にS03すなわちLD成分が混入し、大きな回転角依存性が表れる。実際に計測されたS02を示す図9においても大きな回転角依存性を示している。上述したように、円二色性計測装置が理想的な構成である場合、S02は回転角に依存しないはずなので、PEMの歪み成分による影響を大きく受けていることが分かる。
図10は、位相変調素子30として石英製のPEM−100/IFS50型を用い、従来法によって計測されたS02の値である。石英製のPEMは残留歪みがほとんど無いため、従来法による円二色性計測方法を適用した場合であっても、残留歪みの問題は生じない。実際に、図10は、S02の回転角依存性はわずかであることを示している。
次に、本実施形態に係る円二色性計測方法を用いた場合について説明する。位相変調素子30として、CaF製PEMを用いて、図4に示す本実施形態に係る円二色性計測方法に沿って算出したS03値の回転角依存性を図11に示す。同様に、S02値の回転角依存性を図12に示す。図11及び図12によれば、回転角依存性はS03(図11)のみで確認でき、S02(図12)では、S03、すなわち直線偏光二色性(LD)成分の影響は見られない。
上記の結果から、本発明に係る円二色性計測方法を適用することで、残留歪みを有するCaF製PEMからでも、残留歪みの無い石英製PEMと同様のデータ、すなわち、歪み成分が大きく影響しない測定データが得られることが示された。
なお、上記の実施形態では上で述べた直交ニコルに設定した偏光板(第1偏光板21及び第2偏光板22)の間にPEM(位相変調素子30)を挿入して、得られた光強度から位相差量を求めたが、これはさらに高度な位相差計測方法の利用を妨げるものではない。
(第2実施形態)
次に、第2の実施形態について、図13に示す装置を用いて説明する。なお第1実施形態で説明した箇所との重複は避け、相違する部分について詳細に記す。
図13に示す円二色性計測装置3は、第1実施形態で示す円二色性計測装置2では、Is(δ)を取るために必要なIm、Is(t)及びIp(t)を求めるために複数回測定を行ったのに対して、一度の測定により、円二色性の計測に必要な情報を取得することを目的とした構成である。すなわち、ビームスプリッタを用いることでIs(t)取得手段とIp(t)取得手段とが同時に実現されていることを特徴とする。
具体的には、図13に示す円二色性計測装置3では、位相変調素子30と試料40との間に第1ビームスプリッタ11を配置することで、位相変調素子30を透過した光が試料40に照射される前に、光を2つに分岐させる。分岐した光のうちの一方の光は、試料40を透過した後、光検出器50で電気信号に変換される。分岐した光のうち他方の光は、第2ビームスプリッタ12へ導き、さらに2つの光に分岐させる。
第2ビームスプリッタ12で分岐させた光のうちの一方の光は、第3偏光板23(偏光板3)を透過し、第2光検出器51(光検出器2)によって電気信号に変換される。このとき、第3偏光板23は、その偏光軸がY軸、すなわち第1偏光板21に対して直交ニコルの関係になるように配置される。また、第2ビームスプリッタ12で分岐させた光のうち他方の光は、1/4λ波長板33及び第4偏光板24(偏光板4)を透過した後に、第3光検出器52(光検出器3)で電気信号に変換される。第4偏光板24は、その偏光軸がX軸、すなわち第1偏光板21と平行ニコルの関係になるように配置される。また、1/4λ波長板33の速軸は、第1偏光板21の偏光軸に対して、Z軸周りに45°の方向に設定される。
なお、第1ビームスプリッタ11及び第2ビームスプリッタ12としては、光の分岐に際して、偏光状態の変化が起こらないように、無偏光型のビームスプリッタを用いなければならない。
上記の構成を有する円二色性計測装置3では、光源と光検出器との間に形成された各光路上に設けられた光学部品はそれぞれ以下の通りとなる。なお、括弧内の数字は、X軸からのZ軸周りの回転角を示す。
(光路A)光源10→第1偏光板21(0)→試料40→光検出器50
(光路B)光源10→第1偏光板21(0)→第3偏光板23(90)→第2光検出器51
(光路C)光源10→第1偏光板21(0)→1/4λ波長板33(45)→第4偏光板24(0)→第3光検出器52
光検出器50、第2光検出器51及び第3光検出器52で検出された光による電気信号は、コンピュータ80に取り付けられたAD変換ボード70に入力され、デジタル変換された後に、第1波形メモリ81及び第2波形メモリ82へ割り振られて格納される。このときの光路と、当該光路上の検出器において得られるデータとの関係は、以下のようになる。
(1)光路Aにより、光検出器50で得られた信号から、Is(t)を得る。(すなわち、光路AがIs(t)取得手段となる。)
(2)光路Bにより、第2光検出器51で得られた信号から、Ip(t)を得る。(すなわち、光路BがIp(t)取得手段となる。)
(3)光路Cにより、第3光検出器52で得られた信号から、Ir(t)を得る。
ここで、Irについては、第3光検出器52で計測される光強度をミュラー行列法で解析すると、以下に示す数式(23)が得られる。そして、数式(23)で得られる関係を図14に示す。
Figure 0006306438
図14によれば、Ir/Imが0.5以上の場合、リタデーション量は負であり、0.5以下の場合は正となることが分かる。したがって、Ip(t)に対して数式(22)を適用することで、δ(t)の絶対値を計算し、Ir(t)/Imが0.5より小さいか大きいかによりδ(t)の正負を決定することで、位相変化量のデータδ(t)が得られる。
このようにして得られた位相変化量のデータδ(t)と、光路Aにおける測定から得られるとIs(t)とに基づいて、第1実施形態と同様に、試料の計測値Is(t)の時刻tにおける位相量、すなわちIs(δ)を求めることができる。そして、このIs(δ)の関係に対して、数式(18)で示す関数により、カーブフィッティングを行うことで、ミュラー行列におけるS00、S02、S03が直接求められる。
このように、第2実施形態に係る円二色性計測装置3を用いた場合、図4に示す第1実施形態に係る円二色性計測方法と同様のステップS103〜S105を用いて円二色性の計測を行うことができる。なお、ステップS101及びS102に関しては、第2実施形態に係る円二色性計測装置3においては、光路Bによる測定と光路Aによる測定を利用することができる。
つまり、第2実施形態に係る円二色性計測装置3では、第1実施形態に係る円二色性計測装置2のように、試料40と第2偏光板22との入れ換えが不要となるだけでなく、位相変調素子のリタデーション(位相差)をリアルタイムで取得できる。したがって、例えば、液晶位相変調素子のような温度特性やドリフト特性の大きな位相変調素子を使った場合でも、精度の良いS00、S02、S03等の光学定数が求めることができるため、精度の良い円二色性計測が可能となる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されず、種々の変更を行うことができる。
1〜3…円二色性計測装置、10…光源、20〜24…偏光板、30…位相変調素子、31…位相変調素子ドライバ、40…試料、50〜52…検出器、60…ロックインアンプ、70…AD変換ボード、80…コンピュータ、81,82…波形メモリ。

Claims (3)

  1. 光源と、光源から出射される光から直線偏光を取り出す偏光板と、前記直線偏光を変調する位相変調素子と、前記位相変調素子にて変調された後に試料を透過した光を検出する光検出器と、を備える円二色性計測装置における円二色性計測方法であって、
    前記光検出器における時間に対する光強度の変化を示すデータを取得する試料データ取得ステップと、
    前記位相変調素子の前記時間に対する位相量の変化を取得する位相量変化取得ステップと、
    前記位相量変化取得ステップにおいて取得された前記時間に対する位相量の変化を、前記試料データ取得ステップにおいて取得された光強度の変化を示すデータに適用することで、前記時間に対する光強度の変化を示すデータを前記位相量に対する光強度の変化を示すデータに変換し、これに基づいて、前記試料に係るミュラー行列を以下の数式(1)とした場合の行列要素S00、S02、S03を算出する解析ステップと、
    Figure 0006306438

    を有し、
    前記位相量変化取得ステップでは、前記試料を配置した状態で前記光源から光を出射することで、前記光強度の変化を示すデータとして、前記光検出器において検出される光信号の時間変化を示すデータIs(t)を取得し、
    前記位相量変化取得ステップは、
    前記光源からの光路上に、前記試料に代えて、前記偏光板に対して直交ニコルの関係をなす第2偏光板を配置した状態で前記光源から光を出射することで、前記光検出器において検出される光信号の時間変化を示すデータIp(t)を取得するステップと、
    以下の数式(2)を用いて、前記データIp(t)から、前記位相変調素子による位相変化量の時間変化を示すデータδ(t)へ変換するステップと、
    Figure 0006306438

    を含み、
    前記解析ステップは、
    前記位相変化量のデータδ(t)に基づいて、前記試料のデータIs(t)の時刻tにおける位相量に係るデータIs(δ)を算出するIs(δ)算出ステップと、
    前記データIs(δ)を以下の数式(3)でフィッティングを行って、前記試料に係るミュラー行列における行列要素S00、S02、S03を算出する行列要素算出ステップと、
    Figure 0006306438

    を含む、円二色性計測方法。
  2. 光源と、光源から出射される光から直線偏光を取り出す偏光板と、前記直線偏光を変調する位相変調素子と、前記位相変調素子にて変調された後に試料を透過した光を検出する光検出器と、を備える円二色性計測装置であって、
    前記光検出器における時間に対する光強度の変化を示すデータを取得する試料データ取得手段と、
    前記位相変調素子の前記時間に対する位相量の変化を取得する位相量変化取得手段と、
    前記位相量変化取得手段において取得された前記時間に対する位相量の変化を、前記試料データ取得手段において取得された光強度の変化を示すデータに適用することで、前記時間に対する光強度の変化を示すデータを前記位相量に対する光強度の変化を示すデータに変換し、これに基づいて、前記試料に係るミュラー行列を以下の数式(4)とした場合の行列要素S00、S02、S03を算出する解析手段と、
    Figure 0006306438

    を有し、
    前記試料データ取得手段は、前記試料を配置した状態で前記光源から光を出射することで、前記光検出器において検出される光信号の時間変化を示すデータIs(t)を取得し、
    前記位相量変化取得手段は、
    前記光源からの光路上に、前記試料に代えて、前記偏光板に対して直交ニコルの関係をなす第2偏光板を配置した状態で前記光源から光を出射することで、前記光強度の変化を示すデータとして、前記光検出器において検出される光信号の時間変化を示すデータIp(t)を取得するIp(t)取得手段と、
    以下の数式(5)を用いて、前記データIp(t)から、前記位相変調素子による位相変化量の時間変化を示すデータδ(t)へ変換する変換手段と、
    Figure 0006306438

    を含み、
    前記解析手段は、
    前記位相変化量のデータδ(t)に基づいて、前記試料のデータIs(t)の時刻tにおける位相量に係るデータIs(δ)を算出するIs(δ)算出手段と、
    前記データIs(δ)を以下の数式(6)でフィッティングを行って、前記試料に係るミュラー行列における行列要素S00、S02、S03を算出する行列要素算出手段と、
    Figure 0006306438

    を含む、円二色性計測装置。
  3. 前記位相変調素子から出射される光を2つに分岐するビームスプリッタを更に備え、
    前記試料データ取得手段を構成し、前記試料を透過する光を検出する光検出器は、前記ビームスプリッタにより分岐された2つの光の一方側の光路上に形成され、
    前記Ip(t)取得手段を構成する前記第2偏光板と、前記第2偏光板を透過した光を検出する第2光検出器が、前記ビームスプリッタにより分岐された2つの光の他方側の光路上に形成される請求項記載の円二色性計測装置。
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