JP6305820B2 - 樹脂モールド装置及び樹脂モールド方法 - Google Patents

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本発明は、例えばECU基板などのワークが片持ち状にクランプされて樹脂モールドされる樹脂モールド装置及びこれを用いた樹脂モールド方法に関する。
例えば、車両に用いられるECU(Electronic Control Unit)やIGBTなどの電子部品においては、接続の確実性や耐環境性の観点から配線基板上に半導体チップ等の電子部品が搭載され、樹脂モールドされた当該配線基板の一端側表面に絶縁層から接続端子が露出形成されたものが用いられている。この配線基板を接続端子が露出したまま樹脂モールドするためには、モールド金型にてクランプする際に配線基板を片持ち支持して樹脂モールドする必要がある。この場合、配線基板の両面を金型によりクランプして樹脂モールドしていたが成形品に金型分割ラインに相当するクランプ面に樹脂バリが発生しやすい。
ワークに樹脂ばりが発生しないように樹脂モールドするためにリリースフィルムを用いて必要に応じてワークの露出面にリリースフィルムを押接して樹脂モールドする樹脂モールド方法が提案されている(特許文献1)。
特開平11−77734号公報
例えば上型と下型でワークを水平支持したままクランプする場合、成形品に金型分割ラインに相当する分割ラインが凸部として残ってしまう。この凸部は、接続端子側に凸面となって形成されるためこれを除去する必要が生じる場合がある。特に、製品仕様によっては型ずれが発生し、金型分割ラインに沿ってフラッシュバリが発生する。配線基板の接続端子が露出する端子面にモールド樹脂が付着するとこれを除去する必要がある。特に図16に示すようにパッケージ部51に隣接する端子形成面では接続端子52どうしの間に形成される絶縁樹脂層53との高さの相違から当該絶縁樹脂層53に樹脂漏れ(樹脂バリ)が発生し易く、これを除去する工程が必要になる。よって、成形品に分割ラインが残らないようにワークを樹脂モールドすること並びに樹脂漏れを防ぐことが求められている。また、水平方向に片持ち支持された配線基板の場合、金型セット時にキャビティ内で倒れ込みが発生しやすく、仮に金型内で配線基板を起立姿勢で支持するには専用の治具が必要になり工数が増えるうえに起立姿勢が不安定となりやすく傾きや撓みが発生し易く成形品質が低下するおそれがある。
本発明の目的は上記従来技術の課題を解決し、片持ち支持されたワークの両面を樹脂モールドする際に、成形品に金型分割ラインが残らずしかも露出面への樹脂漏れが発生せずワークの倒れ込みを防いで成形品質を向上させた樹脂モールド装置及びこれを用いて片持ち支持されたワークの生産性を向上させることが可能な樹脂モールド方法を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するため、次の構成を備える。
ワークの一端側を収容可能なキャビティ凹部が金型クランプ面に形成された一方の金型と、金型クランプ面に吸着されたリリースフィルムに前記キャビティ凹部に対向して形成されたフィルム孔に重なり合うワーク収納凹部が形成され、当該ワーク収納凹部に前記ワークの他端側を前記フィルム孔周縁部のフィルムとともに押し込むように挿入されて前記ワークを保持する他方の金型と、を具備し、前記ワークの他端側を前記ワーク収納凹部へフィルムとともに保持した前記他方の金型と前記キャビティ凹部が形成された前記一方の金型を型閉じして前記ワークが一端側より前記キャビティ凹部内に挿入されて樹脂モールドされることを特徴とする。
上記樹脂モールド装置を用いれば、他方の金型の金型クランプ面に吸着されたリリースフィルムにキャビティ凹部に対向して形成されたワーク収納凹部に重なり合うよう形成されたフィルム孔にワークの他端側をフィルムとともに押し込むように挿入してワークを保持することにより、ワークをモールド金型に搬入することができる。
また、ワークの他端側は、リリースフィルムとともにワーク収納凹部に押し込むように挿入してワークを保持するので、露出面に樹脂漏れが発生することはない。また、ワークの他端側をフィルムとともにワーク収納凹部へ保持した他方の金型とキャビティ凹部が形成された一方の金型を型閉じしてワークが一端側よりキャビティ凹部内に挿入されて樹脂モールドされるので、キャビティ凹部内の中心にワークを位置決めしてモールドすることができる。
また、前記フィルム孔は前記ワークの他端面より小さい大きさで形成されており、当該フィルム孔周縁部のフィルムが前記ワーク収納凹部に挿入されるワーク他端側を囲んで折り重なったまま押し込まれて吸引保持されることが好ましい。
これにより、ワークを他方の金型に供給する際にワーク他端側を囲んでリリースフィルムを重ねたままフィルム孔よりワーク収納凹部に押し込んで起立姿勢で吸引保持させることができる。よって、ワーク他端側へのモールド樹脂の漏れを防ぐことができる。
また、前記他方の金型に形成された前記ワーク収納凹部の底部には、前記ワーク及び前記フィルムを吸引する吸引孔が設けられていることが望ましい。
これにより、フィルム孔より挿入されたワーク並びにフィルムをワーク収納凹部の底部に向かって吸引することで起立姿勢を崩さずに吸引保持することができる。
また、前記ワーク収納凹部には、底部より突出する向きに常時付勢され前記フィルム孔より挿入されたワーク他端面に当接する押さえ部材が設けられていることが好ましい。
これにより、フィルム孔より挿入されたワークの他端面に押さえ部材が当接してワークを起立姿勢のまま吸引保持することができる。
また、前記他方の金型と前記一方の金型が型閉じすると、前記ワークは前記押さえ部材と前記キャビティ凹部に挟み込まれて起立姿勢でクランプされるので、モールド金型内でワークを起立姿勢のまま位置決めしてクランプすることができる。また、ワークに対する過度のクランプ力が作用しても押さえ部材が退避することで吸収することができるので、ワークが変形したり撓んだりすることはない。
また、前記ワーク収納凹部の周囲に、前記フィルム孔を通じて挿入され前記ワークの他端側を挟み込む一対のクランプ部材が設けられている場合には、他方の金型に対してワークを起立姿勢で確実に保持することができる。
また、前記ワークの他端側を前記ワーク収納凹部へフィルムとともに保持した前記他方の金型と前記キャビティ凹部にモールド樹脂が供給された前記一方の金型を型閉じして前記ワークが一端側より前記キャビティ凹部内に挿入され、当該キャビティ凹部内で前記ワークを中心として圧縮成形されてもよいし、前記ワークの他端側を前記ワーク収納凹部へフィルムとともに保持した前記他方の金型と前記一方の金型を型じして前記ワークが一端側より前記キャビティ凹部内に挿入され、前記一方の金型に設けられたポットに供給されたモールド樹脂を前記キャビティ凹部内に挿入された前記ワークを中心として両面側へ充填させてトランスファ成形されてもよい。
いずれの成形方法を適用した樹脂モールド装置を用いても、キャビティ凹部に収容されたワークを中心として充填されるモールド樹脂の充填バランスが良く、成形品に金型分割ラインが残らずしかもワークの倒れ込みを防いで成形品質を向上させることができる。
また、上述したいずれかの樹脂モールド装置を用いた樹脂モールド方法であって、一方の金型に形成されたキャビティ凹部に対向するワーク収納凹部が形成された他方の金型に、ワーク端面より小さい大きさで前記ワーク収納凹部に重なるフィルム孔が穿孔されたリリースフィルムを金型クランプ面を覆って吸着保持させる工程と、前記一方の金型のポットにモールド樹脂を供給し、前記他方の金型のフィルム孔よりワークを挿入してフィルム孔周縁部のフィルムがワーク他端側を囲んで折り重なったまま前記ワーク収納凹部内に押し込まれて前記ワークが保持される工程と、前記一方の金型と前記他方の金型を型閉じして前記ワークを一端側より前記キャビティ凹部内に挿入する工程と、前記キャビティ凹部内で前記ワークを中心として周囲をモールド樹脂で満たしたまま加熱硬化させて樹脂モールドする工程と、前記一方の金型と前記他方の金型を型開きして前記一方の金型より成形品を離型させる工程と、を含むことを特徴とする。
上記樹脂モールド方法によれば、他方の金型の金型クランプ面に吸着されたリリースフィルムにキャビティ凹部に対向して形成されたワーク収納凹部に重なり合うよう形成されたフィルム孔にワークの他端側をフィルムとともに押し込むように挿入してワークを吸引保持させるので、専用の治具などを用いることなくワークを起立姿勢でモールド金型内に搬入することができ、ワークの搬入動作を効率よく行うことができる。また、ワークをワーク収納凹部に起立姿勢で保持した他方の金型とキャビティ凹部が形成された一方の金型を型閉じして、ワークが一端側よりキャビティ凹部内に挿入されるので、キャビティ凹部内においてワークを中心とするモールド樹脂の充填バランスが良く、成形品に金型分割ラインが残らずしかもワークの倒れ込みを防いで成形品質を向上させることができる。また、ワークの他端側は、リリースフィルムとともにワーク収納凹部に押し込まれてワークを吸引保持するので、ワーク露出面に樹脂漏れが発生することはない。
前記他方の金型に前記リリースフィルムを所定のテンションを付与した状態で前記ワーク収納凹部を跨いで金型クランプ面に吸着保持させる工程と、前記他方の金型に吸着保持された前記リリースフィルムに、ワーク端面より小さい大きさで前記ワーク収納凹部に重なるフィルム孔を形成する工程と、を有していてもよい。
これにより、モールド金型を用いてリリースフィルムに孔開けを行うことで、フィルム孔を開ける専用の設備や工程が不要になり製造工程を簡略化することができ、しかもリリースフィルムをモールド金型に吸着保持させる際にフィルム孔とワーク収納凹部の位置合わせする必要がなくなるため、生産効率を向上させることができる。
ールド金型を型閉じする際に、前記ワーク収納凹部の底部から突出する向きに常時付勢されて前記ワーク端面に押し当てられた押さえ部材と前記キャビティ凹部との間で前記ワークが起立姿勢で保持されることが望ましい。
これにより、モールド金型内でワークを起立姿勢のまま位置決めしてクランプすることができ、ワークに対する過度のクランプ力が作用しても押さえ部材が退避することで吸収することができるので、ワークが変形したり撓んだりすることはない。
また、前記ワーク収納凹部に挿入されたワークを吸引すると共にワーク収納凹部の周縁部に設けられた一対のクランプ部材によりクランプして保持される場合には、ワークを他方の金型に起立姿勢で確実に保持することができる。
また、前記他方の金型の前記ワーク収納凹部に設けられた一対のクランプ部材は、型閉じ動作により前記一方の金型の前記キャビティ凹部の周縁部に前記一対のカムブロックに案内されてワークが前記一対のクランプ部材にクランプされて保持される場合には、一方の金型と他方の金型の協働でワークを起立姿勢で確実に保持することができる。
片持ち支持されたワークの両面を樹脂モールドする際に、成形品に金型分割ラインが残らずしかも露出面への樹脂漏れが発生せずワークの倒れ込みを防いで成形品質を向上させた樹脂モールド装置及びこれを用いて片持ち支持されたワークの生産性を向上させることが可能な樹脂モールド方法を提供することができる
リリースフィルムにフィルム孔を形成する工程の一例を示す説明図である。 図1のリリースフィルムを平面視した説明図である。 フィルム孔を形成する孔開け装置の正面図及び断面図である。 成形品の一例を示す平面図及び正面図である。 他例に係る成形品の平面図及び正面図である。 樹脂モールド工程を示す樹脂モールド装置の断面説明図である。 図6に続く樹脂モールド工程を示す樹脂モールド装置の断面説明図である。 図7に続く樹脂モールド工程を示す樹脂モールド装置の断面説明図である。 図8に続く樹脂モールド工程を示す樹脂モールド装置の断面説明図である。 図9に続く樹脂モールド工程を示す樹脂モールド装置の断面説明図である。 下型の平面図、正面側ポット部断面図及び左側キャビティ部断面図である。 上型の平面図及び上面側カル部断面図である。 他例係る下型の平面図、その正面側ポット部断面図及び左側キャビティ部断面図である。 他例に係る上型の平面図、その右側キャビティ部断面図及び上面側カル部断面図である。 他例に係る樹脂モールド装置の断面説明図である。 従来の樹脂モールドにより成形品に発生する課題を説明する説明図である。
以下、本発明に係るモールド金型及びこれを用いた樹脂モールド方法の好適な実施の形態について添付図面と共に詳述する。以下では、ワークとして有機基板に配線パターンが形成された配線基板を用いるものとする。尚、樹脂モールド装置は、一例として、下型を可動型、上型を固定型として説明するものとする。また、樹脂モールド装置は、型開閉機構やトランスファ機構を備えているが図示を省略するものとしモールド金型の構成を中心に説明する。
成形品1は、例えば図4(A)(B)に示すように矩形板状をした配線基板(例えば有機基板)2にECUを形成する電子部品2a(MPU、SRAM、パワー・トランジスタ等)が搭載されて樹脂モールドされたパッケージ部2bが形成されている。このパッケージ部2bより露出して基板面に接続端子2cが複数本並列に絶縁樹脂層間に露出形成された端子形成部2dが設けられている。
また、成形品1の他例としては、図5(A)に示すように、配線基板2の一方の面に電子部品2aや半導体素子2e(例えばIGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)等)が基板実装され、図5(B)に示すように他方の面に接続端子2cが突設された製品であってもよい。
次に、樹脂モールド装置の一例について金型クランプまでを図6乃至図8、図11及び図12を参照して説明する。図6(A)はモールド金型の型開き時にリリースフィルム9を金型間に配置した図であり、図6(A)は下型平面図、図6(B)は正面側ポット部断面図、図6(C)は左側キャビティ部断面図を示している。図6(A)において、下型3(一方の金型)は、ポットインサート4及びキャビティインサート5が設けられている。ポットインサート4には熱硬化性のモールド樹脂が供給されるポット4a及びモールド樹脂を圧送りするプランジャ4bを含むトランスファ機構が設けられている。
また、図11(A)は下型平面図、図11(B)は正面側ポット部断面図、図11(C)は左側キャビティ部断面図を示している。図11(B)に示すように、キャビティインサート5には板状のワーク(配線基板2)における一端側を起立(垂下)姿勢で収容可能なキャビティ凹部5a及びこれに接続する下型ランナゲート5bが彫り込まれている。図11(A)に示すように、キャビティ凹部5aの底部には、複数のエジェクタピン5cが底部より出没可能に設けられている。このエジェクタピン5cは、型開き状態でキャビティ凹部5a内に突出し、型閉じによりキャビティ凹部5aの底部と面一になるように退避する。本実施例では4本のエジェクタピン5cを記載しているが、本数には限定されない。
上型6(他方の金型)は、ポットインサート4に対向して上型カルインサート7及び下型インサート5に対向して上型インサート8を備えている。上型カルインサート7には、ポット4aに対向して上型カル7a、下型ランナゲート5bに接続する上型ランナ7bが上型インサート8まで彫り込まれている。また、上型インサート8にはキャビティ凹部5aに対向して形成されたワーク収納凹部8aが彫り込まれている。
図12(A)は上型平面図、図12(B)は上面側カル部断面図を示す。図12(A)に示すようにワーク収納凹部8aの底部にはワーク及びリリースフィルム9を吸引する複数の吸引孔8bが設けられている。これによりフィルム孔9a(図7(C)はフィルムカッター10でリリースフィルム9に孔を開ける工程を示す。図7(D)は次の工程のリリースフィルム9を上型6に吸引する工程を示す。図7(D)参照)より挿入されたワーク並びにフィルムをワーク収納凹部8aの底部に向かって吸引することで起立姿勢を崩さずにワーク(配線基板2)を吸引保持することができる。また、図12(B)に示すようにワーク収納凹部8aには、押さえピン8c(押さえ部材)が設けられている。押さえピン8cはワーク収納凹部8aの底部より突出する向きに常時付勢されており、フィルム孔9aより挿入されたワーク他端面に当接するようになっている。これにより、フィルム孔9aより挿入されたワークの他端面に押さえピン8cが当接してワーク(配線基板2)を起立姿勢のまま吸引保持することができる(図8(E)参照)。なお、押さえピン8cは成形後型開き時のエジェクタピンとしての機能も持ち合わせている。また、本実施例では1本の押さえピン8cを記載しているが、本数には限定されない。
図8(E)は図7(D)の次の工程を表している。図8(E)に示すように、上型クランプ面に吸着されたリリースフィルム9にキャビティ凹部5aに対向して形成されたフィルム孔9aに重なり合うワーク収納凹部8aにワークの他端側をフィルム孔周縁部のフィルム9b(図3(A)(B)参照)とともに押し込むように挿入してワーク(配線基板2)を吸引保持する。
また、図8(F)は図8(E)の次の工程を示す。図8(F)に示すように、ワークの他端側を吸引保持した上型6と下型3を型閉じしてワーク(配線基板2)の一端側がキャビティ凹部8aに起立姿勢でクランプされ、ポット4aに供給されたモールド樹脂12をキャビティ凹部8aに収容されたワークを中心として両側へ充填させて樹脂モールドされる。
上記樹脂モールド装置を用いれば、上型6の上型クランプ面に吸着されたリリースフィルム9にキャビティ凹部5aに対向して形成されたワーク収納凹部8aに重なり合うよう形成されたフィルム孔9aにワーク(配線基板2)の他端側(端子形成部2d)をフィルム孔周縁部のフィルム9bとともに押し込むように挿入してワークを吸引保持することにより、ワークを起立姿勢でモールド金型に搬入することができる。
また、ワークの他端側を吸引保持した上型6と下型3を型閉じしてワークがキャビティ凹部5aとワーク収納凹部8aとの間でワークが起立姿勢でクランプされるので、金型内においてワーク(配線基板2)が倒れることなく位置決めすることができる。また、ポット4aに供給されたモールド樹脂をキャビティ凹部5aに収容されたワークを中心として両側へ充填するので、樹脂の充填バランスが良く、成形品1に金型分割ラインが残らずしかもワークの倒れ込みを防いで成形品質を向上させることができる。また、ワークの他端側は、リリースフィルム9とともにワーク収納凹部8aに押し込むように挿入してワークを吸引保持するので、ワーク露出面(端子形成部2d)に樹脂漏れが発生することはない。
ここで上型6の上型クランプ面に吸着保持されるリリースフィルム9について説明する。リリースフィルム9は、耐熱性を有するもので、金型面より容易に剥離するものであって、柔軟性、伸展性を有するもの、例えば、PTFE、ETFE、PET、FEPフィルム、フッ素含浸ガラスクロス、ポリプロピレンフィルム、ポリ塩化ビニリジン等を主成分とした単層膜又は複層膜が好適に用いられる。リリースフィルム9は、リール間に巻かれた長尺フィルムであっても、金型クランプ面のサイズに合わせて個片に切断されている短冊状フィルムのいずれであってもよい。
図1、図2はリリースフィルムへの孔開けと基板挿入に係わる一連の模式説明図である。図1に示すように、リリースフィルム9に形成されるフィルム孔9aはワークの端面(配線基板2の端面)より小さい大きさで形成される。フィルム孔9aはパンチとダイで基板端面形状に抜き落としても良いが、より小さい孔を開けるためにはスリット状に切断した方が良い。一例としてフィルム孔9aは、例えば図1(A)(B)に示すようにフィルムカッター10とダイ11を備えた切断装置或いはレーザーなどの切断装置等により形成される。本実施例では、モールド金型を用いて孔開けを行っている。フィルムカッター10とダイ11(例えば上型6)のダイ孔11a(例えばワーク収納凹部8a)の大きさの関係を図2(A)(B)に示す。尚、フィルム孔9aはモールド金型の内部で穿孔してもよいが、モールド金型外で切断装置により予め穿孔してもよい。フィルムカッター10はリリースフィルム9を突き刺す様に先端が尖ったテーパ形状をしている。突き刺す場合のサイズは基板端面形状より小さくなければならない。また、フィルムカッター10をXYに移動させてカットする場合は、移動量は基板端面サイズより小さくなければならない。
また、図1(C)(D)に示すように、ダイ11(上型クランプ面)にはリリースフィルム9に穿孔されたフィルム孔9aがダイ孔11a(例えばワーク収納凹部8a)と重なり合うように吸着される。このフィルム孔9aにワーク(配線基板2)の他端側(端子形成部2d側)を挿入する。フィルム孔9aと配線基板2の端面の大きさの関係を図2(C)に示す。またフィルム孔9aに配線基板2が挿入された後の状態を図2(D)に示す。図3(A)はダイ孔11aに基板2を挿入してフィルム孔周縁部のフィルム9bが折れ曲がった外形より見た断面図であり、図3(B)は基板手前側断面である。このとき、図3(A)(B)に示すように、フィルム孔9a周縁部のフィルム9bがワーク収納凹部8aに挿入された端子形成部2dに重なったまま押し込まれ、吸引孔8bよりエアー吸引されて配線基板2が起立姿勢で吸引保持される。尚、ダイ11に対向する部位は、ワーク(配線基板2)を搬送する装置若しくは治具、或いは、一対のモールド金型の一方側を想定している。
次に、上述した樹脂モールド装置を用いた樹脂モールド方法について図6乃至図10を参照して説明する。
図6(A)と図6(B)は、モールド金型が型開き状態において、リリースフィルム9にフィルム孔9aを穿孔する準備工程を示す。
図6(A)に示すように、リリースフィルム9に所定のテンションを付与した状態で上型6のクランプ面に配置する。リリースフィルム9は長尺状或いは短冊状のフィルムのいずれでもよい。また、ワーク収納凹部8aに位置合わせしてフィルムカッター10を配置する。
図6(B)に示すように、リリースフィルム9を上型クランプ面に吸着保持する。上型カルインサート7及び上型インサート8には、図示しない公知のフィルム吸着孔が多数穿孔されており、図示しない吸引装置により吸引することでリリースフィルム9を上型カル7a、上型ランナ7bを含む樹脂路を覆って吸着保持される。このとき、ワーク収納凹部8a内の吸引孔8bからは弱く吸引することにより、リリースフィルム9は、ワーク収納凹部8aの開口を跨いで吸着保持される。
図7(C)と図7(D)は図6に続いてリリースフィルム9にフィルム孔9aを穿孔する工程を示す。図7(C)において、上型6に吸着保持されたリリースフィルム9にフィルムカッター10をワーク収納凹部8aに刃先がリリースフィルム9に進入するように移動させてワーク端面より小さい大きさで所望のフィルム孔9aを形成する。尚、このフィルム孔9aは、予めモールド金型外でリリースフィルム9に穿孔された状態でモールド金型へ搬入して上型6のクランプ面に吸着保持させてもよい。
このように、モールド金型(上型6)を用いてリリースフィルム9に孔開けを行うことで、フィルム孔9aを開ける専用の設備や工程が不要になり製造工程を簡略化することができ、しかもリリースフィルム9をモールド金型に吸着保持させる際にフィルム孔9aとワーク収納凹部8aの位置合わせする必要がなくなるため、生産効率を向上させることができる。
次いで、図7(D)において、図示しないワーク及び樹脂搬送装置により下型3のポット4aにモールド樹脂12(樹脂タブレット)を供給し、上型6に吸着保持されたリリースフィルム9のフィルム孔9aに板状のワーク(配線基板2)を挿入準備する。モールド樹脂は固形の樹脂タブレット12に限らず、顆粒状樹脂、粉状樹脂、液状樹脂等であってもよい。また、配線基板2は端子形成部2dを先頭にしてフィルム孔9aに挿入準備される。
図8(E)において、リリースフィルム9のフィルム孔9aに配線基板2を挿入する際に或いは挿入に先立ってワーク収納凹部8a内の吸引孔8bより吸引動作を開始する。吸引動作を開始することで、リリースフィルム9の孔開け部がワーク収納凹部8aに引っ張られるようになるためリリースフィルム9が配線基板2と共にワーク収納凹部8aに入り込み易くなる。その後配線基板2をフィルム孔9aに端子形成部2dを先頭にして挿入すると、フィルム孔周縁部のフィルムが端子形成部2dを囲んで重なったままワーク収納凹部8a内に押し込まれて端面が押さえピン8cに当接したまま配線基板2が吸引保持される。また、下型3のキャビティ凹部5a内には、エジェクタピン5cが底部から突出した状態にある。
次いで、図8(F)に示すように、可動型である下型3を上昇させて配線基板2を吸引保持した上型6と型閉じする。このとき配線基板2の一端はキャビティ凹部5aに当接し他端がワーク収納凹部8aにおいて押さえピン8cとで挟み込まれて配線基板2は起立姿勢で保持される。尚、型閉じが進行すると、キャビティ凹部5aの底部から突出していたエジェクタピン5cは底部に面一となる位置まで退避する。これにより、モールド金型内でワーク(配線基板2)を起立姿勢のまま位置決めしてクランプすることができ、ワーク(配線基板2)に対する過度のクランプ力が作用しても押さえピン8cが退避することで吸収することができるので、ワーク(配線基板2)が変形したり撓んだりすることはない。
次に図9(G)において、トランスファ機構を作動させて下型3のポット4a内のプランジャ4bを押し上げて、溶融したモールド樹脂12を上型カル7a、上型ランナ7b、下型ランナゲート5bを通じてキャビティ凹部5aに配線基板2を中心として両面側へ充填して加熱硬化させて樹脂モールドする。このようにモールド樹脂12をキャビティ凹部5aに収容されたワークを中心にゲートを配置させているため、基板両面側へほぼ均等に充填するので、樹脂の充填バランスが良く、成形品に金型分割ラインが残らずしかもワークの倒れ込みを防いで成形品質を向上させることができる。また、配線基板2の端子形成部2dは、フィルム孔9aの周縁部を囲むフィルム9bとともにワーク収納凹部8aに押し込まれて吸引保持されているので(図3(A)(B)参照)、ワーク露出面(端子形成部2d)に樹脂漏れが発生することはない。
次に図9(H)において、下型3を下動させて上型6と型開きを行なう。これにより、下型3に成形品1が不要樹脂13とともに残ったままリリースフィルム9は上型クランプ面に吸着されたまま成形品1及び不要樹脂13より離間し、押さえピン8cから配線基板2の端面が離れて端子形成部2dはフィルム孔9aより引き抜かれる。なお、押えピン8cを可動させてエジェクタ機構を持たせても良い。
また、型開きの進行によってキャビティ凹部5aの底部からエジェクタピン5cが突出して成形品1を下型3から離型させる。このように、モールド金型を型開きする際に、キャビティ凹部5aへエジャクタピン5cを突き出して成形品1を離型させることで、成形品1の離型及び取り出しを効率よく行うことができる。
図10において、モールド金型の型開きが完了すると、上型6のリリースフィルム9の吸着を停止してリリースフィルム9を金型より離型させて交換する。長尺状フィルムの場合には、使用済のフィルムを巻き取り新たなフィルムを供給し、短冊状フィルムの場合には、使用済フィルムと新たなフィルムを交換する。
また、下型3から離型した成形品1は不要樹脂13も一体になっており、モールド金型より取り出して成形品1と不要樹脂13とを分離する。
上記樹脂モールド方法によれば、上型6の上型クランプ面に吸着されたリリースフィルム9にキャビティ凹部5aに対向して形成されたワーク収納凹部8aに重なり合うよう形成されたフィルム孔9aにワークの他端側をフィルムとともに押し込むように挿入してワークを吸引保持させるので、専用の治具などを用いることなくワークを起立姿勢でモールド金型内に搬入することができ、ワークの搬入動作を効率よく行うことができる。
また、ワークをキャビティ凹部5aとワーク収納凹部8aとの間に起立姿勢で保持することができ、モールド樹脂12をキャビティ凹部5aに収容されたワークを中心として両側へ充填するので、樹脂の充填バランスが良く、成形品に金型分割ラインが残らずしかもワークの倒れ込みを防いで成形品質を向上させることができる。なお、ワーク端にゲートを配置させることで樹脂の充填バランスが良くなったが、ワークによっては、必ずしもワーク端にゲートを配置させる必要は無く、ワーク平面にゲートを配置させる構成でも良い。また、ワークの他端側は、リリースフィルム9とともにワーク収納凹部8aに押し込まれてワークを吸引保持するので、ワーク露出面(端子形成部2d)に樹脂漏れが発生することはない。
次に、樹脂モールド装置及び方法の他例について説明する。上述した実施例と同一部材には同一番号を付して説明を援用するものとする。以下ではワークを起立姿勢で保持するモールド金型の構造を中心に説明する。図13(A)は下型3の構成を示す平面図、図13(B)が左側キャビティ部断面図、図13(C)が正面側ポット部断面図である。
図13(A)と図13(B)に示すように下型3のキャビティインサート5のワークが挿入される各キャビティ凹部5aのワークの板厚方向に対向する辺縁部には、ワークをキャビティ凹部5a内で起立姿勢へ保持するための一対のカムブロック14(固定側)が設けられていている。一対のカムブロック14は上型6と下型3が型閉じする際にワーク(配線基板2)の露出面(端子形成部2d)を上型6のクランパ15(可動側)で両側からクランプするためのものであり、一対のカムブロック14には、キャビティ凹部5a側に向かって先細りとなるテーパ面14aが各々形成されている。本実施例の場合には1つのキャビティ毎にカム機構を1つ設けているが、リリースフィルム9とテーパカム機構が重なってしまうため、リリースフィルム9に影響の無いリリースフィルム9の外側に1ヶ所カム機構を設けて、1つのカム機構により全てのクランプ動作を連動させても良い。また、クランパ15の開閉動作は、型閉じ動作に合わせてワーク(配線基板2)の一端側のキャビティ凹部5aへの送入動作に合わせて別の駆動源(モータ、ソレノイド等)により電気的制御を伴って開閉動作を行ってもよい。モールド金型を型閉じすると、一対のカムブロック14は、リリースフィルム9をワーク収納凹部8a内に押し込んでワーク(配線基板2)の他端部(端子形成部2b)をリリースフィルム9を介して両面からクランプするようになっている。
また、図14(A)は上型の平面図、図14(B)は右側キャビティ部断面図、図14(C)は上側カル部断面図である。
図14(A)と図14(B)に示すように上型6の上型インサート8のワークが挿入される各ワーク収納凹部8aには、ワークを起立姿勢へ保持するための一対のクランパ15が設けられている。一対のクランパ15には、ワークの他端部が挿入されるワーク収納凹部8aが形成されている。このワーク収納凹部8aは、対向するクランパ15間にスプリング15bを挿入にすることによりスリット15a分だけ互いに離れるように付勢されて隙間が形成される。一対のクランパ15の外側(ワーク収納側と反対側)にはテーパ面15cが各々設けられている。テーパ面15cは、型閉じ動作により下型3のカムブロック14のテーパ面14aと各々当接し、さらに型閉動作の進行によりクランパ15がスプリング15bの付勢に抗してカムブロック14により閉じることでワークの他端側が完全にクランプされるようになっている。なお、スリット15aの幅は、ワークとリリースフィルム9を巻き込む厚さよりもわずかに広い隙間である。図14(C)に示すように、ワーク収納凹部8aの底部には、複数の吸引孔8bが穿孔されており、押さえピン8cが底部より突出する向きに常時付勢されている。図14では一対のクランパ15は双方が可動となっているが、一方が固定クランパで他方が可動クランパであってもいずれでもよい。また、一対のクランパ15は、本実施例のように対向する面の一方にワーク収納凹部8aが形成され、他方が平板型クランパであっても良いし、対向面の双方にワーク収納凹部8aが形成されていても良い。また、クランプ機構もクランパ15間にスプリング15bを入れて常開型のクランパ15を用いたが、逆にクランパ15の外側にスプリング15bを入れて常閉型の機構としても良い。なお、この場合はワークの他端をワーク収納凹部8aに挿入するときに一対のクランパ15が開く構成とすれば良い。
以上のように、本実施例は、図13の下型3と図14の上型6との協働によりワークをクランプする機構を例示しているが、一対のクランパ15の開閉は別駆動により行ってもよく、さらには上型6のみの操作で開閉しても良い。
リリースフィルム9が上型パーティング面に吸着され、フィルム孔9aが形成された状態でワークがフィルム孔9aよりワーク収納凹部8aに挿入されると、孔周縁部のフィルム9bがワーク収納凹部8aに挿入されたワーク他端側を全周囲むように重なったまま押し込まれて吸引孔8bから吸引保持されるうえに、ワーク他端側(端子形成部2d)はスリット15aの間隔を有するワーク収納凹部8aに挿入保持される。なお、ワークの保持は必ずしも吸引を伴う必要は無い。
よって、ワークをワーク収納凹部8aに挿入して起立姿勢で確実に吸引保持することができる。次に上型6と下型3がクランプ動作を開始すると、上型6のクランパ15のテーパ面15cと下型3のカムブロック14のテーパ面14aが互いに当接し、さらなる型閉じ動作によりクランパ15がカムブロック14に案内されて閉じスリット15aの間隔が減少してワークが完全にクランプされる。このようにワークの他端部をクランプすることで、次工程の樹脂封止時にモールド樹脂が端子形成部2d側に進入することなく樹脂封止が可能となる。
上記モールド金型は、上型6が固定型、下型3が可動型として説明したが、上型6が可動型、下型3が固定型であってもよく、双方が可動型であってもよい。また、キャビティ凹部5aは下型3に設けられ、ワーク収納凹部8aは上型6に設けられているものとして説明したが、キャビティ凹部を上型6に、ワーク収納凹部を下型3に設けてもよい。
また、1つのキャビティ凹部で1つの配線基板2を樹脂モールドする例について説明したが、1つのキャビティ凹部に複数の配線基板2を収容して一括して樹脂モールドするような構成としてもよい。この場合、複数の配線基板2を含む成形品として用いてもよい。また、樹脂モールドされた成形品を配線基板2ごとに分割するようにモールド樹脂を切断することで1回の樹脂モールドで多数の成形品を製造することができる。また、これによれば抜き勾配のない成形品を製造することができるため、成形品を薄型化でき、さらに成形品を重ねて使用することも容易となる。
また、上述した実施例はトランスファ成形による樹脂モールド装置について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば図15に示す圧縮成形装置であってもよい。ワークの端部をリリースフィルムとともに保持する構成は、図8(E)(F)と同様であるため、異なる構成を中心に説明する。
下型3には、ワーク(配線基板2)の一端側を収容可能なキャビティ凹部5aが形成されている。下型3は、下型ベースブロック16に下型チェイスブロック17がコイルばね18によりフローティング支持されている。下型ベースブロック16には、上端面がキャビティ底部を形成するキャビティブロック19が下型チェイスブロック17を貫通して支持されている。また、下型チェイスブロック17には、キャビティ側部を形成するキャビティ駒20がキャビティブロック19を囲むように支持されている。キャビティブロック19とその上端面を底部として囲むキャビティ駒20によりキャビティ凹部5aが形成されている。下型3のキャビティ凹部5aを含むクランプ面は、下型リリースフィルム21が吸着保持されている。尚、下型リリースフィルム21は省略することも可能である。
また、上型6の上型インサート8には、キャビティ凹部5aに対向して形成されたフィルム孔9aに重なり合うワーク収納凹部8aが形成されている。上型6のクランプ面に吸着されたリリースフィルム9に、ワーク収納凹部8aにワークの他端側をフィルム孔周縁部のフィルムとともに押し込むように挿入してワークを保持する構造は同様である。尚、上型6には、樹脂路に相当する上型カル、上型ランナは省略されている。
ワークの他端側をワーク収納凹部8へフィルムとともに保持した上型6とキャビティ凹部5aにモールド樹脂12(固体樹脂、粉体樹脂、顆粒樹脂、液状樹脂等)が供給された下型3を型閉じしてワーク(配線基板2)がキャビティ凹部5aとワーク収納凹部8との間でクランプされ、樹脂モールド(圧縮成形)される。
尚、下型3に設けられたコイルばね18は、上型6とワークをクランプした際にクランプ圧を付与するものであるが、ワークに対する過度のクランプ圧を逃がすことも可能になる。また、上型6と下型3の構成を反転させて下型3にワークを保持する構成としてもよい。さらに、キャビティブロック19と下型ベースブロック16の間にスプリングを設けても良い。
1 成形品 2 配線基板 2a 電子部品 2b パッケージ部 2c 接続端子 2d 端子形成部 2e 半導体素子 3 下型 4 ポットインサート 4a ポット 4b プランジャ 5 キャビティインサート 5a キャビティ凹部 5b 下型ランナゲート 5c エジェクタピン 6 上型 7 上型カルインサート 7a 上型カル 7b 上型ランナ 8 上型インサート 8a ワーク収納凹部 8b 吸引孔 8c 押さえピン 9 リリースフィルム 9a フィルム孔 10 フィルムカッター 11 ダイ 11a ダイ孔 12 モールド樹脂 13 不要樹脂 14 カムブロック 14a,15c テーパ面15 クランパ 15a スリット 15b スプリング 16 下型ベースブロック 17 下型チェイスブロック 18 コイルばね 19 キャビティブロック 20 キャビティ駒 21 下型リリースフィルム

Claims (13)

  1. ワークの一端側を収容可能なキャビティ凹部が金型クランプ面に形成された一方の金型と、
    金型クランプ面に吸着されたリリースフィルムに前記キャビティ凹部に対向して形成されたフィルム孔に重なり合うワーク収納凹部が形成され、当該ワーク収納凹部に前記ワークの他端側を前記フィルム孔周縁部のフィルムとともに押し込むように挿入されて前記ワークを保持する他方の金型と、を具備し、
    前記ワークの他端側を前記ワーク収納凹部へフィルムとともに保持した前記他方の金型と前記キャビティ凹部が形成された前記一方の金型を型閉じして前記ワークが一端側より前記キャビティ凹部内に挿入されて樹脂モールドされることを特徴とする樹脂モールド装置。
  2. 前記フィルム孔は前記ワークの他端面より小さい大きさで形成されており、当該フィルム孔周縁部のフィルムが前記ワーク収納凹部に挿入されるワーク他端側を囲んで折り重なったまま押し込まれて吸引保持される請求項1記載の樹脂モールド装置。
  3. 前記他方の金型に形成された前記ワーク収納凹部の底部には、前記ワーク及び前記フィルムを吸引する吸引孔が設けられている請求項1又は請求項2記載の樹脂モールド装置。
  4. 前記ワーク収納凹部には、底部より突出する向きに常時付勢され前記フィルム孔より挿入されたワーク他端面に当接する押さえ部材が設けられている請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の樹脂モールド装置。
  5. 前記他方の金型と前記一方の金型が型閉じすると、前記ワークは前記押さえ部材と前記キャビティ凹部に挟み込まれて起立姿勢でクランプされる請求項4記載の樹脂モールド装置。
  6. 前記キャビティ凹部の周縁部には、当該キャビティ凹部に挿入される前記ワークの一端側を挟み込む一対のクランプ部材が設けられている請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載の樹脂モールド装置。
  7. 前記ワークの他端側を前記ワーク収納凹部へフィルムとともに保持した前記他方の金型と前記キャビティ凹部にモールド樹脂が供給された前記一方の金型を型閉じして前記ワークが一端側より前記キャビティ凹部内に挿入され、当該キャビティ凹部内で前記ワークを中心として樹脂モールドされる請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載の樹脂モールド装置。
  8. 前記ワークの他端側を前記ワーク収納凹部へフィルムとともに保持した前記他方の金型と前記一方の金型を型じして前記ワークが一端側より前記キャビティ凹部内に挿入され、前記一方の金型に設けられたポットに供給されたモールド樹脂を前記キャビティ凹部内に挿入された前記ワークを中心として両面側へ充填させて樹脂モールドされる請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載の樹脂モールド装置。
  9. 前記請求項1乃至請求項8のいずれか1項記載の樹脂モールド装置を用いた樹脂モールド方法であって、
    一方の金型に形成されたキャビティ凹部に対向するワーク収納凹部が形成された他方の金型に、ワーク端面より小さい大きさで前記ワーク収納凹部に重なるフィルム孔が穿孔されたリリースフィルムを金型クランプ面を覆って吸着保持させる工程と、
    前記一方の金型のポットにモールド樹脂を供給し、前記他方の金型のフィルム孔よりワークを挿入してフィルム孔周縁部のフィルムがワーク他端側を囲んで折り重なったまま前記ワーク収納凹部内に押し込まれて前記ワークが保持される工程と、
    前記一方の金型と前記他方の金型を型閉じして前記ワークを一端側より前記キャビティ凹部内に挿入する工程と、
    前記キャビティ凹部内で前記ワークを中心として周囲をモールド樹脂で満たしたまま加熱硬化させて樹脂モールドする工程と、
    記一方の金型と前記他方の金型を型開きして前記一方の金型より成形品を離型させる工程と、
    を含むことを特徴とする樹脂モールド方法。
  10. 前記他方の金型に前記リリースフィルムを所定のテンションを付与した状態で前記ワーク収納凹部を跨いで金型クランプ面に吸着保持させる工程と、
    前記他方の金型に吸着保持された前記リリースフィルムに、ワーク端面より小さい大きさで前記ワーク収納凹部に重なるフィルム孔を形成する工程と、を有する請求項9記載の樹脂モールド方法。
  11. ールド金型を型閉じする際に、前記ワーク収納凹部の底部から突出する向きに常時付勢されて前記ワーク端面に押し当てられた押さえ部材と前記キャビティ凹部との間で前記ワークが起立姿勢で保持される請求項9又は請求項10記載の樹脂モールド方法。
  12. 前記ワーク収納凹部に挿入されたワークを吸引すると共にワーク収納凹部の周縁部に設けられた一対のクランプ部材によりクランプされて保持される請求項9乃至請求項11のいずれか1項記載の樹脂モールド方法。
  13. 前記他方の金型の前記ワーク収納凹部に設けられた一対のクランプ部材は、型閉じ動作により前記一方の金型の前記キャビティ凹部の周縁部に前記一対のカムブロックに案内されてワークが前記一対のクランプ部材にクランプされて保持される請求項9乃至請求項11のいずれか1項記載の樹脂モールド方法。
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