JP6305318B2 - 乗客コンベヤの欄干装置 - Google Patents

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Description

この発明は、デッキボードの移動手摺入込口に移動手摺が入り込む乗客コンベヤの欄干装置に関する。
従来、移動手摺入込口が形成されたデッキボードと、移動手摺入込口に設けられ、移動手摺入込口に入り込む移動手摺の部分の周囲を覆い、デッキボードに対して移動手摺の移動方向にスライド可能なインレットガードと、移動手摺が移動手摺入込口に入り込む方向についてのインレットガードの移動を検出するインレットスイッチとを備え、インレットスイッチがインレットガードの移動を検出する場合に、移動手摺の移動を停止するエスカレータの欄干装置が知られている。手などの異物が移動手摺とインレットガードとの間の隙間に進入する場合に、異物がインレットガードに当たることによって、インレットガードが移動し、インレットスイッチがインレットガードの移動を検出して、移動手摺の移動が停止する。(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−120512号公報
しかしながら、インレットスイッチがインレットガードの移動を検出してから移動手摺の移動が停止するまでの間に、異物が移動手摺とインレットガードとの間の隙間に巻き込まれてしまうという問題点があった。
この発明は、異物が移動手摺とインレットガードとの間の隙間に巻き込まれてしまうことを抑制することができる乗客コンベヤの欄干装置を提供するものである。
この発明に係る乗客コンベヤの欄干装置は、乗降口間に渡って延びるデッキボード本体およびデッキボード本体の長手方向端部に設けられ、移動手摺が入り込む移動手摺入込口が形成され、デッキボード本体に対して移動手摺の移動方向にスライド可能なデッキボード可動部を有するデッキボードと、デッキボード本体に対するデッキボード可動部のスライドを規制するスライド規制部と、移動手摺入込口に設けられ、移動手摺入込口に入り込む移動手摺の部分の周囲を覆い、デッキボード可動部に対して移動手摺の移動方向にスライド可能なインレットガードと、移動手摺が移動手摺入込口に入り込む方向についてのインレットガードの移動を検出するインレットスイッチと、移動手摺が移動手摺入込口に入り込む方向とは反対の方向についてデッキボード可動部を付勢する付勢装置とを備え、スライド規制部は、インレットスイッチがインレットガードの移動を検出する場合に、デッキボード本体に対するデッキボード可動部のスライドの規制を解除し、付勢装置は、デッキボード可動部に固定されてデッキボード可動部から下方に延びた下延部と、下延部よりもデッキボード本体の長手方向外側に配置されたローラと、一端部が下延部に接続され、中間部がローラに巻き掛けられたワイヤと、ワイヤの他端部に接続された錘とを有し、錘の重力によって、移動手摺が移動手摺入込口に入り込む方向とは反対の方向についてデッキボード可動部を付勢する。
この発明に係る乗客コンベヤの欄干装置によれば、インレットスイッチがインレットガードの移動を検出する場合に、デッキボード可動部がデッキボード本体に対してスライド可能となるので、異物が移動手摺とインレットガードとの間の隙間に巻き込まれてしまうことを抑制することができる。
この発明の実施の形態1に係るエスカレータの要部を示す側面図である。 図1のデッキボードの内部を示す平面図である。 図1のデッキボードを示す斜視図である。 図1のスライド規制部を示すブロック図である。 図1のデッキボード可動部がデッキボード本体に対してスライドした状態を示す図である。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係るエスカレータの要部を示す側面図である。図において、エスカレータ(乗客コンベヤ)は、乗降口間に渡って循環移動する踏段1と、踏段1の幅方向外側に設けられた欄干装置(乗客コンベヤの欄干装置)2とを備えている。
欄干装置2は、デッキボード21と、デッキボード21の上方に設けられた欄干22と、欄干22に設けられた移動手摺23とを備えている。
図2は図1のデッキボード21の内部を示す平面図である。デッキボード21は、乗降口間に渡って延びたデッキボード本体211と、デッキボード本体211の長手方向端部に設けられたデッキボード可動部212とを有している。デッキボード可動部212には、移動手摺23が入り込む移動手摺入込口が形成されている。デッキボード本体211は、移動手摺23の移動方向に延びた一対のガイドレール213を有している。デッキボード可動部212は、ガイドレール213に案内される4個のガイドシュー214を有している。これにより、デッキボード可動部212は、デッキボード本体211に対して移動手摺23の移動方向について、所定位置と、所定位置よりもデッキボード本体211における長手方向内側の位置である退避位置との間でスライド可能となっている。
図1に示すように、欄干装置2は、デッキボード本体211に対するデッキボード可動部212のスライドを規制するスライド規制部24と、移動手摺入込口に設けられ、デッキボード可動部212に対して移動手摺23の移動方向にスライド可能なインレットガード25と、移動手摺23が移動手摺入込口に入り込む方向についてのインレットガード25の移動を検出するインレットスイッチ26と、移動手摺23が移動手摺入込口に入り込む方向に反対の方向についてデッキボード可動部212を付勢する付勢装置27とをさらに備えている。
図3は図1のデッキボード21を示す斜視図である。デッキボード可動部212は、移動手摺入込口に入り込む移動手摺23の部分の周囲を覆っている。デッキボード可動部212の幅方向の寸法は、デッキボード本体211の幅方向よりも僅かに小さくなっている。デッキボード可動部212は、デッキボード本体211の内側に挿入可能となっている。デッキボード可動部212におけるデッキボード本体211と重なる部分には、複数の溝215が形成されている。デッキボード本体211におけるデッキボード可動部212と重なる部分には、溝215に入り込む複数の櫛部216が形成されている。これにより、デッキボード本体211とデッキボード可動部212との間の隙間に異物が進入することを抑制することができる。溝215および櫛部216は、デッキボード可動部212の移動方向に延びて形成されている。
図4は図1のスライド規制部24を示すブロック図である。スライド規制部24は、磁力によってデッキボード本体211に対するデッキボード可動部212のスライドを規制する電磁石241と、電磁石241への電力の供給を制御する電力供給制御装置242とを有している。電磁石241は、デッキボード本体211に対して固定されている。電磁石241は、デッキボード可動部212の位置が所定位置の場合に、デッキボード可動部212を吸引可能となる。
図1に示すように、付勢装置27は、デッキボード可動部212に固定されてデッキボード可動部212から下方に延びた下延部271と、下延部271よりもデッキボード本体211の長手方向外側に配置されたローラ272と、一端部が下延部271に接続され、中間部がローラ272に巻き掛けられたワイヤ273と、ワイヤ273の他端部に接続された錘274とを有している。錘274の重力によって、移動手摺23が移動手摺入込口に入り込む方向に反対の方向について、デッキボード可動部212が付勢されている。
次に、欄干装置2の動作について説明する。図5は図1のデッキボード可動部212がデッキボード本体211に対してスライドした状態を示す図である。手などの異物が移動手摺23とインレットガード25との間の隙間に進入した場合、移動手摺23が移動手摺入込口に入り込む方向についてインレットガード25が移動し、インレットスイッチ26がインレットガード25の移動を検出する。
インレットスイッチ26による検出信号は、エスカレータ制御盤(図示せず)に送信され、エスカレータ制御盤は、移動手摺23の移動を停止する。また、インレットスイッチ26の検出信号は、電力供給制御装置242に送信され、電磁石241への電力の供給が停止される。これにより、デッキボード本体211に対するデッキボード可動部212のスライドの規制が解除される。これにより、デッキボード可動部212がインレットガード25とともに移動手摺23が移動手摺入込口に入り込む方向について移動可能となる。その結果、デッキボード可動部212が所定位置から退避位置に移動し、移動手摺23とインレットガード25との間の隙間に異物が巻き込まれることが抑制される。
移動手摺23とインレットガード25との間の隙間に進入した異物が取り除かれた場合、デッキボード可動部212は付勢装置27の付勢力によって退避位置から所定位置に移動し、インレットガード25も元の位置に戻る。インレットスイッチ26は、インレットガード25が元の位置に戻ることを検出する。インレットスイッチ26による検出信号は、エスカレータ制御盤(図示せず)に送信され、エスカレータ制御盤は、移動手摺23の移動を開始する。また、インレットスイッチ26の検出信号は、電力供給制御装置242に送信され、電磁石241への電力の供給が開始される。これにより、デッキボード本体211に対するデッキボード可動部212のスライドが規制される。
以上説明したように、この発明の実施の形態1に係る欄干装置2によれば、インレットスイッチ26がインレットガード25の移動を検出する場合に、デッキボード可動部212がデッキボード本体211に対してスライド可能となるので、異物が移動手摺23とインレットガード25との間の隙間に巻き込まれてしまうことを抑制することができる。
また、欄干装置2は、移動手摺23が移動手摺入込口に入り込む方向とは反対の方向についてデッキボード可動部212を付勢する付勢装置27を備えているので、移動手摺23とインレットガード25との間に進入した異物が取り除かれた場合に、デッキボード可動部212を元の位置に戻すことができる。
また、スライド規制部24は、磁力によってデッキボード本体211に対するデッキボード可動部212のスライドを規制する電磁石241と、電磁石241への電力の供給を制御する電力供給制御装置242とを有しているので、電磁石241への電力の供給を停止することによって、デッキボード本体211に対するデッキボード可動部212のスライドの規制を容易に解除することができる。
また、デッキボード可動部212におけるデッキボード本体211と重なる部分には、複数の溝215が形成され、デッキボード本体211におけるデッキボード可動部212と重なる部分には、溝215に入り込む複数の櫛部216が形成されているので、デッキボード本体211とデッキボード可動部212との間の隙間に異物が進入することを抑制することができる。
なお、上記実施の形態1では、乗客コンベヤの欄干装置として、エスカレータの欄干装置を例に説明したが、動く歩道の欄干装置であってもよい。
また、上記実施の形態1では、付勢装置27が、下延部271、ローラ272、ワイヤ273およびおもり274を有する構成について説明したが、これに限らず、例えば、デッキボード本体211とデッキボード可動部212との間に設けられ、移動手摺23が移動手摺入込口に入り込む方向に反対の方向についてデッキボード可動部212を付勢するばねを有する付勢装置27の構成であってもよい。
1 踏段、2 欄干装置(乗客コンベヤの欄干装置)、21 デッキボード、22 欄干、23 移動手摺、24 スライド規制部、25 インレットガード、26 インレットスイッチ、27 付勢装置、211 デッキボード本体、212 デッキボード可動部、213 ガイドレール、214 ガイドシュー、215 溝、216 櫛部、241 電磁石、242 電力供給制御装置、271 下延部、272 ローラ、273 ワイヤ、274 錘。

Claims (3)

  1. 乗降口間に渡って延びるデッキボード本体および前記デッキボード本体の長手方向端部に設けられ、移動手摺が入り込む移動手摺入込口が形成され、前記デッキボード本体に対して前記移動手摺の移動方向にスライド可能なデッキボード可動部を有するデッキボードと、
    前記デッキボード本体に対する前記デッキボード可動部のスライドを規制するスライド規制部と、
    前記移動手摺入込口に設けられ、前記移動手摺入込口に入り込む前記移動手摺の部分の周囲を覆い、前記デッキボード可動部に対して前記移動手摺の移動方向にスライド可能なインレットガードと、
    前記移動手摺が前記移動手摺入込口に入り込む方向についての前記インレットガードの移動を検出するインレットスイッチと
    前記移動手摺が前記移動手摺入込口に入り込む方向とは反対の方向について前記デッキボード可動部を付勢する付勢装置と
    を備え、
    前記スライド規制部は、前記インレットスイッチが前記インレットガードの移動を検出する場合に、前記デッキボード本体に対する前記デッキボード可動部のスライドの規制を解除し、
    前記付勢装置は、前記デッキボード可動部に固定されて前記デッキボード可動部から下方に延びた下延部と、前記下延部よりも前記デッキボード本体の長手方向外側に配置されたローラと、一端部が前記下延部に接続され、中間部が前記ローラに巻き掛けられたワイヤと、前記ワイヤの他端部に接続された錘とを有し、前記錘の重力によって、前記移動手摺が前記移動手摺入込口に入り込む方向とは反対の方向について前記デッキボード可動部を付勢することを特徴とする乗客コンベヤの欄干装置。
  2. 前記スライド規制部は、磁力によって前記デッキボード本体に対する前記デッキボード可動部のスライドを規制する電磁石と、前記電磁石への電力の供給を制御する電力供給制御装置とを有していることを特徴とする請求項1に記載の乗客コンベヤの欄干装置。
  3. 前記デッキボード可動部における前記デッキボード本体と重なる部分には、複数の溝が形成され、
    前記デッキボード本体における前記デッキボード可動部と重なる部分には、前記溝に入り込む複数の櫛部が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の乗客コンベヤの欄干装置。
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