JP6305160B2 - 光走査装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、レーザビームを偏向する光走査装置、及びその光走査装置を備えるデジタル複写機やレーザビームプリンタ、ファクシミリ装置等の電子写真方式の画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置に用いられる光走査装置としては、次のような構成を備える光走査装置が周知である。即ち、光源から射出される光ビームを回転多面鏡により偏向させ、偏向された光ビームをレンズやミラーなどの光学部品により感光体の感光面上に導くことによって、感光体上に潜像画像を形成する光走査装置である。形成された潜像画像は現像剤により現像され、記録媒体に転写及び定着されて画像形成が完了した記録媒体が排紙される。結像光学系は、1枚以上のfθレンズで構成される。fθレンズは、走査特性の向上を目的として、非球面に代表される特殊なレンズ有効面を有している。また、光学系の部材を支持固定するための筐体(以下、光学箱)は、形状の自由度確保や軽量化、価格低減などの利点から、樹脂性の成形品で構成される。特に、タンデム式の画像形成装置では、使用する光学部品の数が多く、更に、光学部品を支持固定するための取り付け方向及び取り付け手段が一様ではないことから、樹脂製の光学箱使用による利点は大きい。その反面、樹脂製の光学箱は、金属製の光学箱と比較して、温度が上昇した場合の膨張率が大きい。更に、樹脂製の光学箱は、金属製の光学箱と比較して、熱伝導率が低いため、熱源を内部に備える光走査装置では、温度分布が一様でなくなり、熱い箇所や冷たい箇所が部分的に発生する。これにより、光学箱のソリや局所的に方向が異なる歪みが発生してしまう。
ここで、光走査装置には、偏向反射面を回転させる回転多面鏡(ポリゴンミラー)等の偏向手段である偏向器が多く使われている。偏向器を駆動させる際に、そのモータ等の駆動部分の発熱で昇温し、光走査が長時間連続して行われるときには、回転多面鏡の回転軸受部や回転多面鏡を駆動するためモータ部に搭載されたICチップ等は、高い温度まで昇温する。また、光走査が短い時間である場合でも、モータの回転開始直後は温度が対数関数的に上昇する。このため、光走査装置内部の偏昇温により光学箱が大きく歪められ変形してしまう。光走査装置を構成するレンズや回転多面鏡、ミラー等は、光学箱の内部に収納されるため、光学箱が変形することで、レンズやミラーなどの光学部品の姿勢が変化し、結果として光線が通過する経路や、反射方向が時間とともに変化してしまう。
このように、光学箱が変形することによって、各色のステーションの光線が異なる方向に、且つ、異なる量の変動をすることで、感光ドラム上への集光位置が変わってしまい、画像のラインの水平、垂直又は倍率を変動させ、画像劣化を発生させてしまう。特に、タンデム型の画像形成装置においては、各色の光線位置変動が起こることで、各色のトナー像を重畳する際に、色がずれてしまうといった課題が生じる。このような課題を解決するために、例えば特許文献1では、温度検知素子であるサーミスタを光学箱内に配置している。そして、当該サーミスタの検出結果に基づいて色ずれが抑制されるように画像形成装置に備えられたコントローラが画像形成装置を制御する。
特開2013−242536号公報
特許文献1の光走査装置は、サーミスタを光学箱内に配置する構成であるため、画像形成装置から光学箱内部の基板等へ電力を供給するための束線の先端に、サーミスタを配置する構成である。また、小型基板を具備し、小型基板にサーミスタを実装する構成もある。しかし、束線にサーミスタを配置する場合、次のような課題がある。光学箱内は組立時に目視確認することができない光路が複数通っているため、束線類が多く配置されればされる程、光線を遮ったり意図しない方向へ反射、屈折させたりする(以下、光線蹴られ現象と表現する)可能性が高くなる。光線蹴られ現象を防ぐためには、ワイヤサドル等を用いて束線をしっかりと位置規制する必要があり、部品点数の増加に繋がってしまう。また、サーミスタを実装するための専用の小型基板を具備する場合にも、部品点数の増加に繋がってしまう。このため、光学箱内の温度変化を検知するサーミスタは、温度変化による色ずれと相関が高い箇所に設置される必要があるだけでなく、光線蹴られ現象を防ぐために可能な限り光走査装置の既存の基板上に実装されることが望まれる。
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、光走査装置の外部において光走査装置に取り付けられる基板に温度検出素子を取り付けることによって光走査装置内部の温度を検出する光走査装置を提供することを目的とする。
前述の課題を解決するために、本発明は、以下の構成を備える。
(1)光ビームを出射する光源と、前記光源から出射された光ビームが感光体上を走査するように前記光ビームを偏向する回転多面鏡と、前記回転多面鏡が設置される底部と、前記底部から立設する側壁と、を有する筐体と、温度を検知するための温度検知素子と、前記光源が実装されて前記筐体の外側において前記側壁に取り付けられた基板と、を備え、前記温度検知素子は、前記基板の前記側壁に面する側に実装され、前記筐体には、前記側壁の前記基板に実装された前記温度検知素子に対向する位置に、前記温度検知素子を前記筐体の内部にさらすための開口部が設けられていることを特徴とする光走査装置。
(2)光ビームを出射する光源と、前記光源から出射された光ビームが感光体上を走査するように前記光ビームを偏向する回転多面鏡と、前記回転多面鏡が設置される底部と、前記底部から立設する側壁と、を有する筐体と、温度を検知するための温度検知素子と、前記回転多面鏡により偏向された光ビームを検知する光検知素子と、前記光源が実装されて前記筐体の外側において前記側壁に取り付けられた第一の基板と、前記光検知素子が実装されて前記筐体の外側において前記第一の基板が取り付けられた側壁に取り付けられた第二の基板と、を備え、前記温度検知素子は、前記第二の基板の前記側壁に面する側に実装され、前記筐体には、前記側壁の前記基板に実装された前記温度検知素子に対向する位置に、前記温度検知素子を前記筐体の内部にさらすための開口部が設けられていることを特徴とする光走査装置。
(3)感光体と、前記感光体に光ビームを照射し静電潜像を形成する前記(1)又は(2)に記載の光走査装置と、前記光走査装置により形成された静電潜像を現像しトナー像を形成する現像手段と、前記現像手段により形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段と、前記光走査装置、前記現像手段及び前記転写手段を制御することにより画像形成動作を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
本発明によれば、光走査装置の外部において光走査装置に取り付けられる基板に温度検出素子を取り付けることによって光走査装置内部の温度を検出する光走査装置を提供することができる。
実施例1〜4の画像形成装置の構成を表す断面図 実施例1の光走査装置の構成を示す斜視図、断面図 実施例1の光源周辺の要部の構成を示す斜視図、センサの配置を示す斜視図 実施例1の光走査装置の要部を示す斜視図 実施例1の図4の白抜き矢印方向から見た図、センサ周辺の拡大図 実施例1のサーミスタ温度変化量と色ずれ量の相関を示すグラフ、光走査装置のブロック図 実施例1のどの色ずれ補正処理を実施するかを判断するフローチャート 実施例2の光走査装置の一部の構成を示す斜視図 実施例3の光走査装置の構成を示す斜視図、BDレンズ周辺の拡大斜視図 実施例4の光走査装置の要部構成を示す斜視図、シール部材の形状を示す斜視図、光走査装置の要部構成を示す断面図、シール部材の断面図
以下、実施例を説明する。尚、以下の説明において、図2等を用いて後述する回転多面鏡42の回転軸方向をZ軸方向、光ビームの走査方向である主走査方向又は反射ミラー47の長手方向をY軸方向、Y軸及びZ軸に垂直な方向をX軸方向とする。
[画像形成装置の構成]
実施例1の画像形成装置の構成を説明する。図1は、本実施例のタンデム型のカラーレーザビームプリンタの全体構成を示す概略構成図である。このレーザビームプリンタ(以下、単にプリンタという)は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(Bk)の色ごとにトナー像を形成する4基の作像エンジン10Y、10M、10C、10Bk(一点鎖線で図示)を備える。また、プリンタは、作像エンジン10Y、10M、10C、10Bkからトナー像が転写される中間転写ベルト20を備えている。そして、中間転写ベルト20に多重転写されたトナー像を記録媒体である記録シートPに転写してフルカラー画像を形成するように構成されている。以降、各色を表す符号Y、M、C、Bkは、必要な場合を除き省略する。
中間転写ベルト20は、無端状に形成され、一対のベルト搬送ローラ21、22にかけ回されており、矢印H方向に回転動作しながら作像エンジン10で形成されたトナー像が転写されるように構成されている。また、中間転写ベルト20を挟んで一方のベルト搬送ローラ21と対向する位置には、二次転写ローラ85が配設されている。記録シートPは、互いに圧接する二次転写ローラ85と中間転写ベルト20との間に挿通されて、中間転写ベルト20からトナー像が転写される。中間転写ベルト20の下側には前述した4基の作像エンジン10Y、10M、10C、10Bkが並列的に配設されており、各色の画像情報に応じて形成したトナー像を中間転写ベルト20に転写するようになっている(以下、一次転写という)。これら4基の作像エンジン10は、中間転写ベルト20の回動方向(矢印H方向)に沿って、イエロー用の作像エンジン10Y、マゼンタ用の作像エンジン10M、シアン用の作像エンジン10C及びブラック用の作像エンジン10Bkの順に配設されている。
また、作像エンジン10の下方には、各作像エンジン10に具備された感光体である感光ドラム80を画像情報に応じて露光する光走査装置40が配設されている。尚、図1では光走査装置40の詳細な図示及び説明は省略し、図2(b)を用いて後述する。光走査装置40は全ての作像エンジン10Y、10M、10C、10Bkに共用されており、各色の画像情報に応じて変調された光ビームを出射する図示しない4基の半導体レーザを備えている。また、光走査装置40は、高速回転してこれら4光路の光ビームを感光ドラム80の回転軸方向(Y軸方向)に沿って走査するように各光ビームを偏向する回転多面鏡42及び回転多面鏡42を回転させるモータユニット41からなる偏向器43を備えている。偏向器43は、回転多面鏡42と、回転多面鏡42を回転させるモータと、モータを駆動する駆動ユニットであるモータユニット41と、モータ及びモータユニット41が取り付けられた不図示の基板と、を備える。偏向器43によって走査された各光ビームは、光走査装置40内に設置された光学部材に案内されながら所定の経路を進む。そして、所定の経路を進んだ各光ビームは、光走査装置40の上部に設けられた不図示の各照射口を通して、各作像エンジン10の各感光ドラム80を露光する。
また、各作像エンジン10は、感光ドラム80と、感光ドラム80を一様な背景部電位にまで帯電させる帯電ローラ12と、を備える。更に、各作像エンジン10は、光ビームの露光によって感光ドラム80上(感光体上)に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像器13を備えている。現像器13は、感光体である感光ドラム80上に各色の画像情報に応じたトナー像を形成する。
各作像エンジン10の感光ドラム80に対向する位置には、中間転写ベルト20を挟むようにして一次転写ローラ15が配設されている。一次転写ローラ15は、所定の転写電圧が印加されることにより、感光ドラム80上のトナー像が中間転写ベルト20に転写される。
一方、記録シートPはプリンタ筐体1の下部に収納される給紙カセット2からプリンタの内部、具体的には中間転写ベルト20と二次転写ローラ85とが当接する二次転写位置へ供給される。給紙カセット2の上部には、給紙カセット2内に収容された記録シートPを引き出すためのピックアップローラ24及び給紙ローラ25が並設されている。また、給紙ローラ25と対向する位置には、記録シートPの重送を防止するリタードローラ26が配設されている。プリンタの内部における記録シートPの搬送経路27は、プリンタ筐体1の右側面に沿って略垂直に設けられている。プリンタ筐体1の底部に位置する給紙カセット2から引き出された記録シートPは、搬送経路27を上昇し、二次転写位置に対する記録シートPの突入タイミングを制御するレジストレーションローラ29へと送られる。その後、記録シートPは、二次転写位置においてトナー像が転写された後、搬送方向の下流側に設けられた定着器3(破線で図示)へと送られる。そして、定着器3によってトナー像が定着された記録シートPは、排出ローラ28を経て、プリンタ筐体1の上部に設けられた排紙トレイ1aに排出される。
このように構成されたカラーレーザビームプリンタによるフルカラー画像の形成に当たっては、まず、各色の画像情報に応じて光走査装置40が各作像エンジン10の感光ドラム80を所定のタイミングで露光する。これによって各作像エンジン10の感光ドラム80上には画像情報に応じた潜像画像が形成される。光走査装置40によって作られる潜像画像は高精度に位置を再現可能な構成となっており、良質な画質を得ることができる。
[光走査装置の構成]
図2(a)は本実施例の光走査装置40の全体像を示した斜視図である。また、図2(b)は、光走査装置40の断面図である。光走査装置40の外周部(側壁)には、光ビームを射出する光源が搭載された光源ユニット44が取り付けられている。また、光走査装置40の内部には、光ビームを偏向(反射)する回転多面鏡42、光ビームを被走査面上へ案内し、結像するために必要なfθレンズ(以下、光学レンズ)46(46a〜46d)、反射ミラー47(47a〜47h)が設置されている。
光源ユニット44から出射された感光ドラム80Yに対応する光ビームLYは、回転多面鏡42によって偏向され、光学レンズ46aに入射する。光学レンズ46aを通過した光ビームLYは、光学レンズ46bに入射し、光学レンズ46bを通過した後、反射ミラー47aによって反射される。反射ミラー47aによって反射された光ビームLYは、不図示の透明窓を通過して感光ドラム80Yを走査する。
光源ユニット44から出射された感光ドラム80Mに対応する光ビームLMは、回転多面鏡42によって偏向され、光学レンズ46aに入射する。光学レンズ46aを通過した光ビームLMは、光学レンズ46bに入射し、光学レンズ46bを通過した後、反射ミラー47b、反射ミラー47c、反射ミラー47dによって反射される。反射ミラー47dによって反射された光ビームLMは、不図示の透明窓を通過して感光ドラム80Mを走査する。
光源ユニット44から出射された感光ドラム80Cに対応する光ビームLCは、回転多面鏡42によって偏向され、光学レンズ46cに入射する。光学レンズ46cを通過した光ビームLCは、光学レンズ46dに入射し、光学レンズ46dを通過した光ビームLCは、反射ミラー47e、反射ミラー47f、反射ミラー47gによって反射される。反射ミラー47gによって反射された光ビームLCは、不図示の透明窓を通過して感光ドラム80Cを走査する。
光源ユニット44から出射された感光ドラム80Bkに対応する光ビームLBkは、回転多面鏡42によって偏向され、光学レンズ46cに入射する。光学レンズ46cを通過した光ビームLBkは、光学レンズ46dに入射し、光学レンズ46dを通過した後、反射ミラー47hによって反射される。反射ミラー47hによって反射された光ビームLBkは、不図示の透明窓を通過して感光ドラム80Bkを走査する。
本実施例の場合、シアン用の光源(以下、シアン用光源とする、他の色についても同様)とブラック用光源が、1つのCK用レーザ基板54(基板、第一の基板)から電力を供給され発光する方式を用いている。CK用レーザ基板54は、筐体である光学箱49の外側において側壁に取り付けられている。ここで、図3(a)は図2(a)の白抜き矢印方向(−Y方向)から見た光源ユニット44周りの斜視図である。シアン用光源57とブラック用光源58は、保持部材であるレーザホルダ50に接着されることにより保持されている。そしてレーザホルダ50は光学箱49にビス締結されている。ここで、光学箱49は、XY平面に平行な面である底面(底部)と、その底面から立設し且つZ軸方向に略平行な外壁(側壁、以下外周部ともいう)と、を有する。またCK用レーザ基板54はシアン用光源57とブラック用光源58への電力供給用及び光量補正用のレーザ足部59が半田付けされるとともに、ビス締結にて光学箱49又はレーザホルダ50に固定される。
一方、イエロー用光源60とマゼンダ用光源61はCK側と共通のレーザホルダ50に接着固定され、CK側と同様の方法で光学箱49に固定されている。またイエロー用光源60とマゼンダ用光源61はYM用レーザ基板62に半田付けされている。このように本実施例では、4つの光源を2つのレーザ基板に実装しており、レーザ基板を複数有する構成である。
(BD近傍の構成)
感光ドラム80の表面に潜像画像を形成する際に、走査ラインごとに主走査方向(Y軸方向)の潜像画像の形成を開始するタイミング(潜像タイミング)を揃える処理は、ビームディテクタ(Beam Detector。以下、BDとする)によるBD信号を基準に行われる。図2(a)で示すように回転多面鏡42で光ビームを折り返し、光学部材であるBDレンズ48を用いて光検知手段(光検知素子)であるBD55(図4参照)上に光ビームを結像させる。BD55は、光ビームを受光することによってBD信号を生成する。よってCK用レーザ基板54の内側には、図3(b)に示すようにBD55が実装されている。尚、CK用レーザ基板54の内側とは、CK用レーザ基板54の光学箱49の側壁に対向する側のことである。本実施例では、ブラック用光源58から出射された光ビームを回転多面鏡42で鋭角(図4参照、0°<θ1<90°)に反射させ、BDレンズ48を介して集光させ、BD55で同期検知を行っている。このように光ビームを鋭角に折り返すことにより、CK用レーザ基板54にBD55を実装することが可能である。また本実施例で特徴的なこととして、BD55の近傍に温度検知手段(温度検知素子)であるサーミスタ56も実装されている。即ち、BD55とサーミスタ56は同一の基板に実装されており、サーミスタ56がBD55の近傍に実装されている理由については後述する。詳細には、BD55及びサーミスタ56は、CK用レーザ基板54の光学箱49の側壁に面する側に実装されている。
BD55へ光ビームが集光している様子を図4に示す。図4は図2(a)の破線で囲った領域を含むように拡大した斜視図である。尚、光学箱49の側壁の一部及びレーザホルダ50の一部は、構造を視認しやすくするために断面図(ハッチング部分)として図示している。本実施例の場合は、BD55へ導光するために、レーザホルダ50がトンネル状の筒を形成している。以下、このトンネル状の筒をレーザホルダ50の導光路51とする。詳細には、レーザホルダ50の導光路51は、光学箱49の側壁に設けられた開口部から光学箱49内部に向けて挿入されている。光学箱49には、突出部51aが設けられており、突出部51aは、光学箱49の側壁がサーミスタ56に向かって突出することにより形成されている。また、筒形状部51bは、一方が突出部51aに接続され、他端が開放されサーミスタ56に向かって延びた形状となっている。
導光路51は、光学箱49の側壁とCK用レーザ基板54との間に設けられている。図4の場合、導光路51は破線で囲った部分である。導光路51の一方の端部(導光路51の光学箱49側の端部)から光ビームが入射し、導光路51の他方の端部(導光路51のCK用レーザ基板54側の端部)に配置されたBD55に光ビームが到達する。図5(a)は図4の白抜き矢印方向からトンネル形状の筒即ち導光路51を覗いた際の図である。また、図5(b)は、図5(a)のBD55近傍を更に拡大した図である。導光路51は光線が通るため、光線蹴られ現象が発生しないようにスペースが広く取られている。本実施例の場合、回転多面鏡42による光ビームの偏向にともない光ビーム53は図中の左から右方向へ移動する。また導光路51に配置されているBD用エッジ52を超えるまでは、レーザホルダ50で光ビームは遮られているが、BD用エッジ52を超えるとCK用レーザ基板54方向へ光ビーム53が届くようになる。そしてこのBD用エッジ52を超える角度において、CK用レーザ基板54上にBD55が配置されており、光ビームがBD55に到達することで主走査方向の同期検知が行われる。
[サーミスタの配置箇所]
また上述したように本実施例では、BD55の横に昇温検知用のサーミスタ56が配置されている(図3(b)等参照)。サーミスタ56はBD55と同じように、導光路51内で、かつCK用レーザ基板54上に実装されている配置的な特徴を有している。サーミスタ56は光走査装置40の昇温を検知し、色ずれの補正を行うための情報を得る機能を有する。そのため、色ずれとサーミスタ56の昇温量に相関がある光走査装置40内の位置に、サーミスタ56を配置する必要がある。
本実施例の場合、導光路51は、光学箱49の側壁のBD55及びサーミスタ56に対向する位置に設けられているため、サーミスタ56を光学箱49の内部にさらすための機能も有している。サーミスタ56をBD55の横に配置したとき、色ずれを補正する際の基準となる作像エンジン(以下、基準ステーションという)であるイエロー色に対する他の色の色ずれ量は、図6(a)のような相関を持つ。図6(a)において、横軸はサーミスタ56により検知した画像形成装置の稼働や外気温変化による温度変化量(以下、サーミスタ温度変化量という)(℃)、縦軸はイエローに対する色ずれ量(mm)を示す。また、点線はシアン色、破線はマゼンタ色、一点鎖線はブラック色のグラフを示す。ここで、温度変化量とは、初期値として設定された温度とサーミスタ56により検知した温度との差分である。
図6(a)から、どの色もサーミスタ温度変化量が大きいほど基準色であるイエロー色に対する色ずれ量が増加することがわかる。また、図6(a)から、色ごとにイエロー色に対する色ずれ量が異なることがわかる。例えば、サーミスタ56により検知した温度のサーミスタ温度変化量が同じでも、シアン色に比べてブラック色の方がイエロー色に対する色ずれ量が大きいことがわかる。このように、各色とも傾きは異なるものの両者の相関性はある。よってサーミスタ56の温度変化量に基づいて色ずれの予測制御をすることが可能となる。尚、基準色の選び方や、各色のサーミスタ温度変化量に対する色ずれ量の傾きは、各画像形成装置によって異なるものであり、図6(a)のグラフに限定されるものではない。
[色ずれの予測制御]
色ずれの予測制御(以降、予測制御色ずれ補正という)を達成するための光走査装置40のブロック図を図6(b)に示す。また、予測制御色ずれ補正処理を実行するか、自動色ずれ補正処理を実行するかを判断する処理を図7のフローチャートに示す。ここでの処理は光走査装置40外にあるCPU73(図6(b)参照)による制御で実行される。予測制御色ずれ補正処理及び自動色ずれ補正処理の詳細については後述する。
(制御ブロック)
図6(b)に示す本実施例の光走査装置40のブロック図の説明を行う。尚、ここでは、後述する予測制御色ずれ補正が行われる場合について説明する。サーミスタ56は、BD55近傍の温度を検知し、検知結果を温度データ信号としてCPU73に出力する。CPU73は、サーミスタ56から入力された温度データ信号に基づいて記録画像信号の補正を行い、補正後の記録画像信号をレーザ・ポリゴンモータ制御部72に出力する。また、BD55は、光ビームを検知するとレーザ・ポリゴンモータ制御部72にBD信号を出力する。
レーザ・ポリゴンモータ制御部72は、BD55から入力されているBD信号に基づくタイミングで、画像データ信号をレーザドライバ75に出力する。即ち、BD55から出力されるBD信号は、レーザ・ポリゴンモータ制御部72による主走査方向の光ビームの照射開始のタイミングを検知するために用いられる。レーザドライバ75は、光源(57、58、60、61)を駆動する。また、レーザ・ポリゴンモータ制御部72は、例えば画像形成装置の不図示の操作部によりスタートボタン等が押下された等のプリント開始のタイミングで駆動信号を出力し、モータユニット41を駆動することにより回転多面鏡42の回転を開始させる。
(どの色ずれ補正処理を行うかの判断処理)
画像形成が開始されると、ステップ(以下、Sとする)101でCPU73は、画像形成開始時(画像形成初期)の温度を測定するため、サーミスタ56により温度検知を行う。そして、サーミスタ56の温度検知結果T0が温度データ信号としてCPU73へ入力される。尚、後述するS105の自動色ずれ補正処理が実行された後(自動色ずれ補正後)にS101の処理に戻った場合には、自動色ずれ補正を実行した後の温度をサーミスタ56により検知し、温度検知結果T0とする。S101でサーミスタ56により検知した温度検知結果T0は、温度変化量(図6(a)のグラフにおけるサーミスタ温度変化量)を求める際の基準温度となる。
画像形成が開始されると、画像形成動作が進行するにしたがい画像形成装置及び光走査装置40の温度は上昇(以下、昇温という)する。S102でCPU73は、サーミスタ56により画像形成中の温度を検知し、サーミスタ56から温度検知結果T1が入力される。尚、CPU73は、サーミスタ56を用いて温度を常時測定している。CPU73は、S102でサーミスタ56により検知した温度検知結果T1とS101でサーミスタ56により検知した温度検知結果T0から、温度変化量(昇温量でもある)を|T1−T0|として算出する。S103でCPU73は、S102で算出した昇温量|T1−T0|が規格値以下であるか否かを判断する。
S103でCPU73は、昇温量が規格値以下であると判断した場合、S104で予測制御による色ずれ補正(予測制御色ずれ補正)処理を実行する。ここで、S104でCPU73が実行する予測制御色ずれ補正処理は、例えば昇温量T1−T0に係数Pをかけた値を色ずれ補正量とし、昇温による色ずれを予測して、画像データを1画素単位でずらすことで色ずれを防止する制御である。即ち、S104の処理は、サーミスタ56により検知した温度に基づいて記録シートPに形成される画像の色ずれ量を算出し、算出した色ずれ量に基づく色ずれ補正処理を行っている。ここで、係数Pは、例えば図6(a)で示したサーミスタ温度変化量とイエロー色に対する色ずれ量の関係を示すグラフの傾きを用いて、色ごとに設定すればよい。S104でCPU73が予測制御色ずれ補正処理を実行した後、S102の処理に戻る。このように、S103でCPU73は、昇温量が規格値以下であると判断した場合、S104で予測制御色ずれ補正処理を実行する。このため、後述する自動色ずれ補正処理を行う場合に比較して、画像形成装置本体のダウンタイムなく良好な色合わせによる画像形成動作を続行することができる。
一方、S103でCPU73は、昇温量が規格値以下ではない、即ち規格値を超えたと判断した場合、予測制御による色ずれ補正では良好な色合わせのレベルを維持できないと判断し、S105の処理に進む。S105でCPU73は、画像形成動作を一時中断し、自動色ずれ補正処理を実行する。ここで、自動色ずれ補正処理は、例えば中間転写ベルト20上に様々な色ずれ補正用のトナーパッチを形成し、トナーパッチを不図示のセンサで検知した結果に基づいて、色ずれを補正する処理である。即ち、S105の処理は、実際に中間転写ベルト20上に形成された画像の色ずれ量を測定し、測定した色ずれ量に基づく色ずれ補正処理を行っている。自動色ずれ補正処理では、精度よく色ずれを補正することができる一方で、中間転写ベルト20上にトナーパッチを形成するため、画像形成動作が中断される。
CPU73はS105の自動色ずれ補正処理を実行した後、S101の処理に戻る。上述したように、自動色ずれ補正処理を実行した後は、サーミスタ56により温度検知を行い、検知した温度を温度検知結果T0とすることで、基準温度を更新する。以降、このシーケンスによる色ずれ補正処理が画像形成終了まで繰り返される。
このように、本実施例では、予測制御色ずれ補正処理を行うことによって、画像形成装置のダウンタイムを減らすことができ、生産性を向上することができる。一方、予測色ずれ補正処理は自動色ずれ補正処理程の色合わせ精度はない。特に、予測制御色ずれ補正処理は、昇温量が大きくなるほど色合わせ精度も低下する。このため、個々の画像形成装置に求められている色合わせレベル及び生産性に応じて、S103の判断処理に用いる規格値を柔軟に変更すればよい。
尚、温度検知用のサーミスタ56の機能としては、光学箱49内の温度変化がわかればよく、密閉された同じ空間に配置されていることが重要である。特に回転多面鏡42は光走査装置40内で高速回転することから、その気流は光学箱49内で広く拡散される。すなわち、光学部材から比較的遠く離れているようなレーザ基板でも、温度変化量と色ずれとの間に十分な相関を得ることができる。本実施例では、サーミスタ56をBD55の横(即ち、Z方向において同じ位置)に配置することで相関の得られる結果となった。しかし、例えば図5(b)の上下方向(±Z方向)にサーミスタ56をずらし、光ビーム53の走査光が当たらない箇所に配置する等としてもよい。この場合、温度変化量と色ずれとの間に、本実施例とは異なる相関が得られることになる。このように、どこにサーミスタ56を配置するかは、導光路51内でかつBD55と同一のレーザ基板上に実装されていればよく、本実施例に限定されるものではない。また本実施例では、光学箱49とレーザホルダ50が嵌合することで導光路51のトンネル形状を形成しているが、光学箱49の開口だけでトンネル形状を形成してもよい。即ち、光学箱49の側壁の一部をCK用レーザ基板54に向かって筒形状に突出させてトンネル形状を形成してもよい。
以上、本実施例ではサーミスタ56は光走査装置40に既存のCK用レーザ基板54に実装されているため、光走査装置40内に電気束線等が新たに追加されることはない。よって電気束線の這い回しによって光線蹴られ現象が発生するおそれがなくなる利点がある。尚、図4に示すように、回転多面鏡42とサーミスタ56を結ぶ直線の間には、BDレンズ48しか存在していない。BDレンズ48はBD55へ光ビームを集光するために必須な構成である。よって、BDレンズ48以外、熱を遮る部品がないことで回転多面鏡42の回転による気流がサーミスタ56まで届くこととなり、サーミスタ56により精度良く光走査装置40内の温度を検知することができる。以上、本実施例によれば、光走査装置の外部において光走査装置に取り付けられる基板に温度検出素子を取り付けることによって光走査装置内部の温度を検出する光走査装置を提供することができる。
次に、実施例2の画像形成装置について説明する。尚、画像形成装置全般の構成や各制御処理については実施例1と同様であり、同じ構成には同じ符号を付し説明は省略する。実施例1では、サーミスタ56とBD55が同じ導光路51内で、かつ同じCK用レーザ基板54上に実装されている配置的な特徴を有していた。本実施例では、サーミスタ56とBD55の配置箇所が異なっている。即ち、本実施例では、以下に説明するように、BD55とサーミスタ56は異なる基板に実装されている構成である。
[光走査装置の構成]
図8は本実施例の光走査装置40の斜視図である。尚、分かりやすいように、光学箱49は切断し(断面にハッチング)、かつ一部の光学部品は図示していない。実施例1の斜視図と異なる点は、光学箱49の内側からはBD55へ入射するための導光路51だけでなく、YM用レーザ基板62側に繋がる開口路63が設けられている点である。開口路63も導光路51と同様に、光学箱49とレーザホルダ50の2部品でトンネル形状を形成している。そしてYM用レーザ基板62にはサーミスタ64が実装されており、サーミスタ64はYM用レーザ基板62上で温度検知を行う。一方のCK用レーザ基板54にはBD55のみ実装されている。実施例1で説明したように、レーザホルダ50はYM側とCK側で共通化している。このため、CK側のレーザホルダ50はトンネル形状をBD検知用の光線のために導光路51として使用し、YM側のレーザホルダ50はトンネル形状を温度検知用のために開口路63として使用している。即ち、開口路63には光ビームは入射されない。
本実施例の構成とすることにより、BD55とサーミスタ56を1つの基板内の近い位置に配置する必要がなくなる。よって基板の部品レイアウトや実装の自由度が増すというメリットが生じる。また本実施例では、CK用レーザ基板54とYM用レーザ基板62がそれぞれ別部材であるが、構成上可能であるならば両者の機能を統合した1枚基板としてもよい。
更に本実施例では、回転多面鏡42とサーミスタ64を結ぶ直線の間に、その他の部品及び形状が介在していない。これによって、ポリゴンモータの回転による気流がダイレクトにサーミスタ64まで届くメリットがあり、より精度良く光走査装置40内の温度を検知することができる。
尚、本実施例の図8に示すように、BD55が実装されたCK用レーザ基板54とサーミスタ64が実装されたYM用レーザ基板62は別部材である。これにより、回転多面鏡42への光源からの入射角度に規制がなくなるため、CK用レーザ基板54とYM用レーザ基板62を共通の基板とした構成に対して、光学レイアウトに自由度が生まれるメリットがある。尚、どの色の光ビームを用いて主走査方向の書き出し位置の基準とするかに応じて、BDレンズ48の配置やBD55、サーミスタ64をCK用レーザ基板54、YM用レーザ基板62のどちらに配置するかを変更してもよい。
以上、本実施例によれば、光走査装置の外部において光走査装置に取り付けられる基板に温度検出素子を取り付けることによって光走査装置内部の温度を検出する光走査装置を提供することができる。
実施例3の画像形成装置を説明する。尚、画像形成装置全般の構成や各制御処理については実施例1と同様であり、同じ構成には同じ符号を付し説明は省略する。
[光走査装置の構成]
実施例1又は2では、ブラック用光源58から出射された光ビームを回転多面鏡42で鋭角(図4の角度θ1)に反射させ、BDレンズ48を介して集光させ、BD55で同期検知を行っている。このように光ビームを鋭角に折り返すことにより、CK用レーザ基板54にBD55を実装することが可能である。
これに対し本実施例では、ブラック用光源58から出射された光ビームを回転多面鏡42で鈍角に反射することで、レーザ基板と対向側に位置するBD55に入射させている。それを表したのが図9(a)である。図9(a)は本実施例の光走査装置40を斜め上方から見た図であり、光学箱49の上面を覆うカバーをはずし、光学箱49内部の構成が見えるようにした図である。図9(a)に示すように、BD向け光ビーム65は回転多面鏡42により鈍角に折り返されて、CK用レーザ基板54と光学箱49の対向側にあるBD55に入射している。即ち、図9(a)に示す角度θ2が鈍角である(90°<θ2<180°)。この場合、CK用レーザ基板54とBD55は配置場所が異なるため、BD55は別途BD基板66に実装される必要がある。
図9(b)は第二の基板であるBD基板66周りの拡大図である。図9(b)に示すように、本実施例の構成でもBD基板66上にサーミスタ56を配置すればよい。このように構成することにより、光学箱49内に新たにサーミスタ用の束線を這い回すことなく、サーミスタ56の検知結果から色ずれを補正することが可能となる。よって電気束線の這い回しによって光線蹴られ現象が発生するおそれがなくなる利点がある。尚、本実施例の構成では、導光路76は光学箱49の側壁に設けた開口のみで形成されており、この導光路76内にBD55とサーミスタ56が配置されている。このように本実施例では、BD55とサーミスタ56は、BD基板66の光学箱49の側壁に面する側に実装される。そして、光学箱49には、側壁のサーミスタ56に対向する位置に、サーミスタ56を光学箱49の内部にさらすための開口が設けられている。
ここで、実施例1、2では、光学箱49の側壁とCK用レーザ基板54及びYM用レーザ基板62との間にレーザホルダ50が存在した。一方、本実施例では、光学箱49の側壁とBD基板66との間にレーザホルダ50のような厚みのある部材が存在しない。このため、本実施例の導光路76は、実施例1、2に比較して光学箱49の側壁から基板に向かう筒形状(又はトンネル形状)の長さを短くする構成、又は筒形状を設けない構成とすることができる。
以上、本実施例によれば、光走査装置の外部において光走査装置に取り付けられる基板に温度検出素子を取り付けることによって光走査装置内部の温度を検出する光走査装置を提供することができる。
実施例4の画像形成装置を説明する。尚、画像形成装置全般の構成や各制御処理については実施例1と同様であり、同じ構成には同じ符号を付し説明は省略する。
[シール部材]
本実施例では、サーミスタ56による光走査装置40の昇温量の測定を更に精度良く行うための構成について説明する。図10(a)は本実施例の光源まわりの斜視図である。図10(a)に示すように、レーザホルダ50とサーミスタ56が実装されたCK用レーザ基板54の間に密閉部材であるシール部材67が配置されている。シール部材67は図10(b)に示す通り、径の違う円筒形状が複合した部材であり、導光路51(レーザホルダ50の筒形状部51b)に嵌合する第一の径部である小径部68とCK用レーザ基板54に接する第二の径部である大径部69からなる。また大径部69の内径方向にはスペース79(空間)(図10(d)参照)があるのが特徴である。
図10(c)は図10(a)において、BD55及びサーミスタ56が図示されるように断面を表した図である。また、図10(d)は、図10(c)に示す破線部78の図である。ここで、シール部材67の大径部69の内径方向にスペース79を設けず、図10(e)に示すような形状とすると、シール部材67aに力が加えられた場合にシール部材67aは撓むことができなくなる。そして、力はCK用レーザ基板54に加わることとなり、CK用レーザ基板54に歪みが生じる原因となる。CK用レーザ基板54に歪みが生じると、BD55の位置もずれてしまう。このため、本実施例のシール部材67は、小径部68から大径部69の径方向に向かってスペース79を設けている。更に本実施例では、大径部69と小径部68とを結合する部分を接続部である薄肉部71としている。即ち、薄肉部71の厚みを、小径部68及び大径部69の径方向の厚みよりも薄く形成している。これにより本実施例では、シール部材67が、シール部材67の軸方向(CK用レーザ基板54に略直交する方向)に撓みやすい構造となっている。
尚、図10(b)に示す矢印R方向から見たシール部材67の大径部69及び小径部68の形状は、本実施例では円形状としている。これは、小径部68が角部を有する形状である場合に、角部において隙間が生じてしまうことや、組み立て時にレーザホルダ50と小径部68との位置合わせが難しいこと等の理由による。しかし、矢印R方向から見たシール部材67の大径部69及び小径部68の形状は、円形状に限定されるものではなく、矩形形状や楕円形状、多角形形状等、他の形状であってもよい。
[シール部材の配置方法]
次にこのシール部材67の配置方法について図10(c)を用いて説明する。まずシール部材67(図10(c)中、黒色部分)における小径部68は、レーザホルダ50の導光路51を形成する外径突起70(筒形状部51bの他方の端部)に軽圧入される。このときシール部材67の形状はエラストマーなどのゴム材質であるため伸縮性が良く、レーザホルダ50にストレスなく嵌合することができる。この状態においてBD55及びサーミスタ56が実装されたCK用レーザ基板54が取り付けられ、その際大径部69の基板側がCK用レーザ基板54に密着する。そして、上述したように、小径部68と大径部69の間に薄肉部71を設けることにより、この部分がCK用レーザ基板54の取り付けによって撓み、応力を吸収する。よってレーザホルダ50、CK用レーザ基板54とも必要以上の強いストレス(力)を受けずに両者を密着させることができる。
これによってレーザホルダ50とCK用レーザ基板54の間に存在したわずかなクリアランスをなくすことができ、サーミスタ56の配置部における光学箱49の密閉度は高まる。そのためこの部分からの外気の侵入による、光学箱49内の昇温量の検知精度の誤差を低減することができ、サーミスタ56により検知した温度変化量と色ずれ量の相関が高まることが期待できる。
尚、本実施例ではBD55とサーミスタ56が1つの導光路内に配置されている実施例1の構成にシール部材67を適用した構成を説明している。しかし実施例2又は実施例3の構成にシール部材67を適用することにより、同様に検知精度を高めることが可能である。詳細には、実施例2の開口路63の開口側(YM用レーザ基板62側)の端部にシール部材67を嵌合させ、開口路63とYM用レーザ基板62との間のクリアランスをなくすことができ、密閉度を高めることができる。また、実施例3の光学箱49の導光路76のBD基板66側の端部にシール部材67を嵌合させ、導光路76とBD基板66との間のクリアランスをなくすことができ、密閉度を高めることができる。
以上、本実施例によれば、光走査装置の外部において光走査装置に取り付けられる基板に温度検出素子を取り付けることによって光走査装置内部の温度を検出する光走査装置を提供することができる。
42 回転多面鏡
49 光学箱
51 導光路
54 CK用レーザ基板
56 サーミスタ
57、58、60、61 光源

Claims (17)

  1. 光ビームを出射する光源と、
    前記光源から出射された光ビームが感光体上を走査するように前記光ビームを偏向する回転多面鏡と、
    前記回転多面鏡が設置される底部と、前記底部から立設する側壁と、を有する筐体と、
    温度を検知するための温度検知素子と、
    前記光源が実装されて前記筐体の外側において前記側壁に取り付けられた基板と、
    を備え、
    前記温度検知素子は、前記基板の前記側壁に面する側に実装され、
    前記筐体には、前記側壁の前記基板に実装された前記温度検知素子に対向する位置に、前記温度検知素子を前記筐体の内部にさらすための開口部が設けられていることを特徴とする光走査装置。
  2. 前記光源を保持する保持部材を備え、
    前記筐体は、前記側壁が前記温度検知素子に向かって突出した突出部を有し、
    前記保持部材は、一方が前記突出部に接続され、他端が開放され前記温度検知素子に向かって延びた筒形状部を有し、
    前記開口部は、前記突出部と前記筒形状部とから構成され、
    前記温度検知素子は、前記突出部と前記筒形状部を介して前記筐体の内部にさらされていることを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
  3. 前記回転多面鏡により偏向された光ビームを検知する光検知素子と、
    前記回転多面鏡により偏向された光ビームを前記光検知素子に結像させるための光学部材と、
    を備え、
    前記光検知素子は、前記基板の前記側壁に面する側であって前記開口部に対応する領域に実装され、前記光学部材を介して前記開口部を通過した光ビームを検知することを特徴とする請求項1又は2に記載の光走査装置。
  4. 前記基板を複数有し、
    前記温度検知素子と前記光検知素子は、同一の基板に実装されることを特徴とする請求項3に記載の光走査装置。
  5. 前記基板を複数有し、
    前記温度検知素子と前記光検知素子は、異なる基板に実装されることを特徴とする請求項3に記載の光走査装置。
  6. 前記光検知素子は、前記回転多面鏡により鋭角に反射された光ビームを検知することを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載の光走査装置。
  7. 前記開口部と前記基板との間を密閉するための密閉部材を備えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の光走査装置。
  8. 前記密閉部材は、
    前記開口部に嵌合する第一の径部と、
    前記第一の径部より径が大きく前記基板に接する第二の径部と、
    前記第一の径部と前記第二の径部の径方向を接続する接続部と、
    を有し、
    前記接続部の厚みは、前記第一の径部及び前記第二の径部の径方向の厚みよりも薄く形成され、前記第一の径部から前記第二の径部の径方向に向かって空間が設けられ、前記密閉部材の軸方向に撓むことができるように形成されたことを特徴とする請求項7に記載の光走査装置。
  9. 光ビームを出射する光源と、
    前記光源から出射された光ビームが感光体上を走査するように前記光ビームを偏向する回転多面鏡と、
    前記回転多面鏡が設置される底部と、前記底部から立設する側壁と、を有する筐体と、
    温度を検知するための温度検知素子と、
    前記回転多面鏡により偏向された光ビームを検知する光検知素子と、
    前記光源が実装されて前記筐体の外側において前記側壁に取り付けられた第一の基板と、
    前記光検知素子が実装されて前記筐体の外側において前記第一の基板が取り付けられた側壁に取り付けられた第二の基板と、
    を備え、
    前記温度検知素子は、前記第二の基板の前記側壁に面する側に実装され、
    前記筐体には、前記側壁の前記基板に実装された前記温度検知素子に対向する位置に、前記温度検知素子を前記筐体の内部にさらすための開口部が設けられていることを特徴とする光走査装置。
  10. 前記開口部は、前記筐体の前記側壁に設けられた開口であることを特徴とする請求項9に記載の光走査装置。
  11. 前記回転多面鏡により偏向された光ビームを前記光検知素子に結像させるための光学部材を備え、
    前記光検知素子は、前記第二の基板の前記側壁に面する側であって前記開口部に対応する領域に実装され、前記光学部材を介して前記開口部を通過した光ビームを検知することを特徴とする請求項9又は10に記載の光走査装置。
  12. 前記光検知素子は、前記回転多面鏡により鈍角に反射された光ビームを検知することを特徴とする請求項9乃至11のいずれか1項に記載の光走査装置。
  13. 前記開口部と前記第二の基板との間を密閉するための密閉部材を備えることを特徴とする請求項9乃至12のいずれか1項に記載の光走査装置。
  14. 前記密閉部材は、
    前記開口部に嵌合する第一の径部と、
    前記第一の径部より径が大きく前記第二の基板に接する第二の径部と、
    前記第一の径部と前記第二の径部の径方向を接続する接続部と、
    を有し、
    前記接続部の厚みは、前記第一の径部及び前記第二の径部の径方向の厚みよりも薄く形成され、前記第一の径部から前記第二の径部の径方向に向かって空間が設けられ、前記密閉部材の軸方向に撓むことができるように形成されたことを特徴とする請求項13に記載の光走査装置。
  15. 感光体と、
    前記感光体に光ビームを照射し静電潜像を形成する請求項1乃至14のいずれか1項に記載の光走査装置と、
    前記光走査装置により形成された静電潜像を現像しトナー像を形成する現像手段と、
    前記現像手段により形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
    前記光走査装置、前記現像手段及び前記転写手段を制御することにより画像形成動作を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  16. 前記制御手段は、前記温度検知素子により検知した温度に基づいて前記記録媒体に形成される画像の色ずれ量を算出することを特徴とする請求項15に記載の画像形成装置。
  17. 前記制御手段は、前記温度検知素子により検知した温度に基づいて、前記算出した色ずれ量に基づく色ずれ補正処理を行うか、測定した色ずれ量に基づく色ずれ補正処理を行うかを判断することを特徴とする請求項16に記載の画像形成装置。
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