JP6304283B2 - 自動車の制動装置 - Google Patents

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この発明は、教習車に採用される自動車の制動装置に関し、詳しくは、運転席側に設けられた主ブレーキペダルと、上記主ブレーキペダルの操作により制動力を調整する制動力調整装置と、助手席側に設けられ、上記主ブレーキペダルの操作とは独立して上記制動力調整装置に制御可能に接続された補助ブレーキペダルとを備えた自動車の制動装置に関する。
一般に、教習車に採用される自動車の制動装置は、運転席側の主ブレーキペダルと、助手席側の補助ブレーキペダルとを備えており、これらの各ブレーキペダルをワイヤケーブルやリンク機構により機械的に連結し、補助ブレーキペダルを踏むと主ブレーキペダルが踏まれて制動力調整装置が作動するように構成されていた。
このような従前の自動車の制動装置においては、次の2つの問題点があった。
すなわち、主ブレーキペダルと補助ブレーキペダルとの両方でブレーキ操作が行なわれると、両操作力が合計された操作力となり、過度な制動が実行される。また、補助ブレーキペダルを踏むと主ブレーキペダルが動くので、運転席側乗員は違和感を感ずるという問題点があった。
このような問題点を解決するためには、上述のワイヤケーブルやリンク機構を用いることなく、補助ブレーキペダルをバイワイヤ化し、主ブレーキペダルの操作とは独立して上記制動力調整装置を制御可能に接続された補助ブレーキペダルを採用するとよい。
上述の補助ブレーキペダルをバイワイヤ化した自動車の制動装置としては、例えば、特許文献1に開示された車両用ブレーキシステムが既に発明されている。
この特許文献1に開示された車両用ブレーキシステムは、補助ブレーキペダルを、上述したリンクやワイヤ等を用いて主ブレーキペダルと連結することなく、ハイドロユニット側に主ブレーキペダルを介さずに接続しており、運転席側ブレーキペダル(主ブレーキペダル)の操作を介さずに助手席側ブレーキペダル(補助ブレーキペダル)の操作によって直接、制動力を作用させることができるものであるが、助手席側ブレーキペダルの踏込みにより得られる助手席側踏力そのものに基づいて、インストルメントパネルの変更スイッチや変更ツマミ等から成る影響度変更部により助手席側踏力の影響度を変更したうえで制動力を作用させるものである。
具体的には、特許文献1に開示された車両用ブレーキシステムは、ブレーキECUによって様々な車両周辺の状況を検出するセンサからの検出結果に基づいて最終アシスト係数と称される助手席側ブレーキペダルの踏力の影響度を示す係数が演算され、この最終アシスト係数が助手席側ブレーキペダルの踏込みにより得られる踏力に乗算されることで、例えば、助手席側踏力の影響度が低減され、助手席側ブレーキペダルの踏込みにより得られる踏力そのものに基づく場合より、助手席側踏力に基づく液圧ブレーキの作用力を小さな配分に調整することができる。
しかしながら、車両の高速走行時など補助ブレーキペダルを必要時にのみ踏込むと、運転席側乗員にとって不快な補助急制動となりやすく、一方で、補助ブレーキは小ストロークから制動力が作用するので、補助ブレーキペダルのペダル踏面に常時、足を乗せていると、長時間にわたって小さいストロークでペダル操作することになり、助手席側乗員の足が疲れるため、長時間にわたって適切な補助ブレーキ操作を続けることが困難となり、改善の余地があった。
特開2009−298242号公報
そこで、この発明は、補助ブレーキペダルを長時間にわたって適切に操作でき、補助ブレーキ操作が容易となる自動車の制動装置の提供を目的とする。
この発明による自動車の制動装置は、運転席側に設けられた主ブレーキペダルと、上記主ブレーキペダルの操作により制動力を調整する制動力調整装置と、助手席側に設けられ、上記主ブレーキペダルの操作とは独立して上記制動力調整装置に制御可能に接続された補助ブレーキペダルと、を備えた自動車の制動装置であって、上記補助ブレーキペダルによる踏力‐液圧特性を、主ブレーキペダルによる踏力‐液圧特性に対して、遊び領域が大で、制動力に対する反力が大となる特性に設定する反力増大手段を備えたものである。
上記構成によれば、上述の反力増大手段は、補助ブレーキペダルによる踏力‐液圧特性を、主ブレーキペダルによる踏力‐液圧特性に対して遊び領域(いわゆる不感帯)が大で、制動力に対する反力が大となる特性に設定する。なお、補助ブレーキペダルは踏込みストロークが大きくなると、ブレーキペダルの反力が大きくなるので、遊び領域を増やすと、反力も大となる。
このため、補助ブレーキの効き始めの反力が大となるため、補助ブレーキペダルが適度に重く、補助ブレーキペダルのペダル踏面に長時間にわたって足を乗せても、助手席側乗員の足が疲れるのを軽減でき、踏込み力による補助ブレーキ操作が容易となる。
この発明の一実施態様においては、車両の車速を検出する車速検出手段を備え、上記反力増大手段は、上記車速検出手段で検出された車速が所定値以上の時には、所定値以下の時に対して、補助ブレーキペダル側の反力特性を増大するものである。
上記構成によれば、上述の反力増大手段は、車速検出手段で検出された車速が所定値以上の時、補助ブレーキペダル側のストロークまたは反力特性を増大する。このため、高速領域で遊び領域の増大を図ることができ、より一層安楽に補助ブレーキ操作を行なうことができる。
この発明の一実施態様においては、車速の変化率を検出する車速変化率検出手段を設け、上記反力増大手段は、上記車速変化率検出手段の出力に基づいて所定時間車速変化率が所定値以下の時には、補助ブレーキペダル側の特性を、反力が高まる方向に変更するものである。
上記構成によれば、反力増大手段は、速度変化率検出手段の出力に基づいて所定時間速度変化率が所定値以上の時に、補助ブレーキペダル側の特性を、反力が高まる方向に変更する。
このため、頻繁で大きな制動が不要な定常走行時(定速走行を含む)に、安楽に補助ブレーキ操作を行なうことができると共に、適切に速度調整を実行することができる。
この発明によれば、補助ブレーキペダルを長時間にわたって適切に操作でき、補助ブレーキ操作が容易となる効果がある。
本発明の自動車の制動装置を示す系統図 自動車の制動装置の制御回路ブロック図 ペダル踏力に対するブレーキ液圧の変化を示す特性図 ブレーキ制御を示すメインルーチン 図4のメインルーチンに連続するサブルーチン
補助ブレーキペダルを長時間にわたって適切に操作でき、補助ブレーキ操作が容易となるという目的を、運転席側に設けられた主ブレーキペダルと、上記主ブレーキペダルの操作により制動力を調整する制動力調整装置と、助手席側に設けられ、上記主ブレーキペダルの操作とは独立して上記制動力調整装置に制御可能に接続された補助ブレーキペダルと、を備えた自動車の制動装置において、上記補助ブレーキペダルによる踏力‐液圧特性を、主ブレーキペダルによる踏力‐液圧特性に対して、遊び領域が大で、制動力に対する反力が大となる特性に設定する反力増大手段を備えるという構成にて実現した。
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は自動車の制動装置を示し、図1はその系統図、図2は自動車の制動装置の制御回路ブロック図、図3はペダル踏力に対するブレーキ液圧の変化を示す特性図である。
まず、図2を参照して自動車の制動装置の制御回路の構成について説明する。
この自動車の制動蔵置100は、車両全体の制御を行なうECU(Electronic Control Unit)50と、車両を制動するためのシステムであるブレーキシステム60とを有している。
上述のECU50は、ブレーキシステム60を制御するブレーキ制御部51と、図4に示すメインルーチンおよび図5に示すサブルーチン等のプログラムを格納するROM52と、中央演算処理装置としてのCPU53と、図3に示すペダル踏力に対するブレーキ液圧の特性をマップとして記憶すると共に、補助ブレーキペダル操作速度VBの設定値VBo、車速Vの設定値Vo、車速変化率△Vの設定値△Voやその他の必要なデータを記憶するRAM54と、を備えている。
上述のECU50は、アクセルペダル40(図1参照)の踏込み量を検出するアクセルペダルセンサ41と、運転席側に設けられた主ブレーキペダル42の踏力を検出する踏力センサ43または、そのストロークを検出するストロークセンサ44と、助手席側に設けられた補助ブレーキペダル45の踏力を検出する踏力センサ46または、そのストロークを検出するストロークセンサ47と、各車輪(図示せず)の車輪速を検出する各車輪速センサ48a,48b,48c,48dからの入力に基づいて、ROM52に格納されたプログラムに従って、ブレーキシステム60を制御する。
ここで、上述の各踏力センサ43,46は対応するブレーキペダル42,45の踏込み量に対応して、その内臓スプリングにより、反力が増加するように構成されている。
また、上述のブレーキシステム60は、主ブレーキペダル42の操作により制動力を調整する制動力調整装置であり、さらに、上述の補助ブレーキペダル45は、助手席側に設けられ、主ブレーキペダル42の操作とは独立してブレーキシステム60に制御可能に接続されている。
次に、図1を参照して、上述のブレーキシステム60の具体的構造について説明する。図1は自動車の制動装置100が有するブレーキシステム60の油圧回路図である。
ブレーキシステム60は、運転席側の主ブレーキペダル42の踏込みにより、その踏込み量に応じて制動油圧を発生させる2系統式のタンデム型マスタシリンダ3を備えた主ブレーキ装置4と、助手席側の補助ブレーキペダル45の踏込み量に応じて制動油圧を発生させる補助ブレーキ装置5とを有する。
そして、主ブレーキ装置4もしくは補助ブレーキ装置5で発生した制動油圧が、左右の前輪用ブレーキ手段6FL、6FRおよび左右の後輪用ブレーキ手段6RL、6RRに供給されるようになっており、各ブレーキ手段6FL、6FR、6RL、6RRは、それぞれ車輪(図示せず)と一体回転するディスクロータ6aと当該ディスクロータ6aの回転を制動するキャリパ6bとで構成されている。
なお、運転者による主ブレーキペダル42の踏込み力は、図示しない従来周知の構成とされたハイドロリックブースタを用いた倍力装置により倍力されたうえで、マスタシリンダ3に出力されて踏込み力をアシストするように構成されているが、この倍力装置の構成については省略する。
そして、マスタシリンダ3のシリンダ室3a、3bには一対の第1油圧供給通路7、8の一端がそれぞれ接続されており、これらの各油圧供給通路7、8の他端が、分岐通路7a、7bおよび8a、8bを介して左右の前輪用および後輪用のブレーキ手段6FL、6FR、6RL、6RRの各キャリパ6bに供給される制動油圧を調整することにより各車輪のロック状態を防止するABS(アンチロックブレーキシステム)ユニット9に接続されていると共に、これらのABSユニット9と各キャリパ6bとがそれぞれ接続通路10a〜10dにより接続されている。
さらに、第1油圧供給通路7、8には、それぞれの油圧供給通路7、8を開閉するノーマルオープン式の第1開閉バルブ11と第2開閉バルブ12とが介装されていると共に、各開閉バルブ11、12をバイパスするバイパス通路7c、8cがそれぞれ接続されており、これらのバイパス通路7c、8cには、各ブレーキ手段6FL、6FR、6RL、6RR側からマスタシリンダ3側への制動油圧の逆流を防止するチェックバルブ13、14が設けられている。
一方、補助ブレーキ装置5は、リザーバタンク15に一端が接続された第2油圧供給通路16を有し、この油圧供給通路16には、駆動モータ17により駆動されて所定の作動油圧を発生させる油圧ポンプ18と、当該油圧ポンプ18で発生した作動油圧を一旦蓄圧するアキュムレータ19とが介装されていると共に、当該第2油圧供給通路16の他端が制動油圧を発生させる加圧シリンダ20の中央部に接続されており、この加圧シリンダ20に第2油圧供給通路16を介してアキュムレータ19に蓄圧された作動油圧が供給されるようになっている。
また、アキュムレータ19と加圧シリンダ20との間の第2油圧供給通路16に当該第2油圧供給通路16を開閉するノーマルクローズ式の第3開閉バルブ21が介装されている。
さらに、加圧シリンダ20の両端部がそれぞれ接続通路22、23により一対の第1油圧供給通路7、8に接続されており、これらの通路により補助ブレーキ装置5から制動油圧を左右の前輪用および後輪用のブレーキ手段6FL,6FR,6RL,6RRに供給する供給通路が構成されることになって、加圧シリンダ20で発生した制動油圧が接続通路22、23および第1油圧供給通路7、8を介して各ABSユニット9に供給され、これにより、ABSユニット9で調整された制動油圧が左右の前輪用および後輪用のブレーキ手段6FL、6FR、6RL、6RRの各キャリパ6bに供給されるようになっている。
また、加圧シリンダ20の中央部には、第2油圧供給通路16との接続部とは異なる部位とリザーバタンク15とを接続するドレン通路24が接続されおり、このドレン通路24には当該ドレン通路24を開閉するノーマルオープン式の第4開閉バルブ25が介装されている。
上述のECU50内のブレーキ制御部51は、第1油圧供給通路7、8に設けられた第1、第2開閉バルブ11、12と、第2油圧供給通路16に設けられた第3開閉バルブ21と、ドレン通路24に直列に設けられた第4開閉バルブ25とを制御して、主ブレーキ装置4による制動可能状態と補助ブレーキ装置5による制動可能状態とを切り替える。また、ブレーキ制御部51は、補助ブレーキ装置5による制動時に、駆動モータ17を駆動する制御を行って、補助ブレーキ装置5による制動力を発生させる。この場合、ブレーキ制御部51は、駆動モータ17を制御して、油圧ポンプ18で発生される作動油圧を変化させることにより、補助ブレーキ装置5によって発生させる制動力を変化させる。
ここで、主ブレーキ装置4による制動動作と、補助ブレーキ装置5による制動動作とを説明する。
主ブレーキ装置4による制動時には、ブレーキ制御部51は、第1、第2開閉バルブ11、12を共にオープン状態(連通状態)に設定する。この場合、油圧供給通路7、8が連通状態となり、主ブレーキペダル42が踏込まれると、マスタシリンダ3で発生した制動油圧が第1油圧供給通路7、8および各分岐通路7a、7b、8a、8bを介してABSユニット9に供給される。そして、ABSユニット9により調整された制動油圧が各接続通路10a〜10dを介して左右の前輪用および後輪用のブレーキ手段6FL、6FR、6RL、6RRの各キャリパ6bに供給されて、各ディスクロータ6aと一体的に回転する各車輪が制動されることになる。
他方で、補助ブレーキ装置5による制動時には、ブレーキ制御部51は、第1、第2開閉バルブ11、12をそれぞれクローズ状態に設定する。これにより、第1油圧供給通路7、8が閉じられてマスタシリンダ3側から各ブレーキ手段6FL、6FR、6RL、6RRの各キャリパ6bへの制動油圧の供給が阻止される。また、ブレーキ制御部51は、補助ブレーキ装置5による制動時には、第3開閉バルブ21をオープン状態(連通状態)に設定すると共に、第4開閉バルブ25をクローズ状態に設定する。これにより、第2油圧供給通路16が開かれ、ドレン通路24が閉じられる。さらに、ブレーキ制御部51は、駆動モータ17を駆動する制御を行う。
これにより、駆動モータ17の駆動により油圧ポンプ18が作動油圧を発生し、この作動油圧をアキュムレータ19が蓄圧する。こうしてアキュムレータ19に蓄圧された作動油圧が加圧シリンダ20で加圧されて制動油圧が発生し、この制動油圧が各接続通路22、23および一対の第1油圧供給通路7、8を介してABSユニット9に供給される。そして、ABSユニット9により調整された制動油圧が各接続通路10a〜10dを介して左右の前輪用および後輪用のブレーキ手段6FL、6FR、6RL、6RRの各キャリパ6bに供給されて、各ディスクロータ6aと一体的に回転する各車輪が制動されることになる。
ところで、図2で示したECU50は、補助ブレーキペダル45による踏力‐液圧特性を、主ブレーキペダル42による踏力‐液圧特性(図3の第2特性X2参照)に対して、遊び領域(不感帯のことであり、以下、デッドゾーンと略記する)が大で、制動力に対する反力が大となる特性(図3の第3特性X3参照)に設定する反力増大手段(図4に示すメインルーチンのステップS7参照)と、車両の車速を検出する車速検出手段(図4に示すメインルーチンのステップS2参照)と、車速の変化率を検出する車速変化率検出手段(図4に示すメインルーチンのステップS3参照)と、を兼ねる。
そして、この実施例では、上述の反力増大手段(ステップS7参照)は、車速検出手段(ステップS2参照)で検出された車速Vが所定値としての設定値Vo以上の時(高速時)には、設定値Vo以下の時に対して、デッドゾーンを大きくすることで、補助ブレーキペダル45側の反力特性を増大するように構成している。
詳しくは、図3に示す主ブレーキペダル42による踏力‐液圧特性(第2特性X2)におけるデッドゾーンZ1と、補助ブレーキペダル45による通常の踏力‐液圧特性(第1特性X1)におけるデッドゾーンZ1とを同等に設定し、V>Voの時には該デッドゾーンZ1に対して大きいデッドゾーンZ2を有する特性(第3特性X3)にシフト(Shift、移行)することで、反力が大となる特性(第3特性X3)を設定するように構成している。
また、上述の反力増大手段(ステップS7参照)は、車速変化率検出手段(ステップS3参照)の出力に基づいて所定時間車速変化率△Vが所定値としての設定値△Vo以下の時(定速走行を含む定常走行時)には、補助ブレーキペダル45側の特性を、反力が高まる方向に変更するように構成している。
詳しくは、△V<△Voの時、デッドゾーンZ1に対して大きいデッドゾーンZ2を有する特性(第3特性X3)にシフト(Shift、移行)することで、反力を高めるように構成している。
図3は横軸にペダル踏力をとり、縦軸にブレーキ液圧をとった踏力‐液圧特性を示す特性図であり、補助ブレーキペダル45による通常の踏力‐液圧特性(第1特性X1)と、主ブレーキペダル42による踏力‐液圧特性(第2特性X2)と、補助ブレーキペダル45側における第1特性よりも反力が高い第3特性X3とを有する。
図3に点線で示す第1特性X1は、ペダル踏力がn0〜n1まではブレーキ液圧がp0(この実施例ではゼロ)で、ペダル踏力がn1〜n4の間は、ペダル踏力に比例してブレーキ液圧が増加し、ペダル踏力がn4〜n6の間は、ペダル踏力に対してブレーキ液圧が急増するように設定されており、ペダル踏力n0〜n1までに相当するデッドゾーンZ1は第3特性X3のデッドゾーンZ2に対して小さく設定されている(但し、n0<n1<n2<n3<n4<n5<n6)。
図3に実線で示す第2特性X2は、ペダル踏力がn0〜n1まではブレーキ液圧がp0(この実施例ではゼロ)で、ペダル踏力がn1から微増するとブレーキ液圧がp1(但し、p1>p0)までジャンプアップして、主ブレーキの効き始めの節度感を確保し、ジャンプアップ後は、ペダル踏力の増加に比例してブレーキ液圧が増加するように設定されており、ペダル踏力がn0〜n1までに相当するデッドゾーンZ1は、第1特性X1のデッドゾーンZ1と同等に設定されている。
図3に実線で示す第3特性X3は、ペダル踏力がn0〜n2まではブレーキ液圧がp0(この実施例ではゼロ)で、ペダル踏力がn2〜n5の間は、ペダル踏力に比例してブレーキ液圧が増加し、ペダル踏力がn5以上では、ペダル踏力に対してブレーキ液圧が急増するように設定されており、ペダル踏力n0〜n2までに相当するデッドゾーンZ2は、第1および第2特性X1,X2のデッドゾーンZ1に対して大きく設定(Z2>Z1)されている。
また、これら第1、第2、第3の各特性X1,X2,X3において、ペダル踏力の変化とブレーキ液圧の変化とが比例する部分の各特性は、互いに平行になるよう設定されている。
そして、図3で示した踏力‐液圧特性は、図2のRAM54内に全てマップとして記憶されている。
このように構成した自動車の制動装置の作用を、図4に示すメインルーチン、図5に示すサブルーチンを参照して、以下に説明する。
ステップS1で、ECU50は各センサ41,43,46,48a〜48dからの各種信号の読込みを実行する。次に、ステップS2で、ECU50は各車輪速センサ48a〜48dからの車輪速に基づいて車速Vを演算する。次に、ステップS3で、ECU50はステップS2で演算された車速Vから車速の変化率△Vを演算する。なお、車速の変化率△Vはアクセルペダルセンサ41からのアクセルペダル開度の変化に基づいて算出すべく構成してもよい。
次に、ステップS4で、ECU50は補助ブレーキ用踏力センサ46からの入力に基づいて、補助ブレーキペダル45の操作速度VBが予め設定した設定値VBoよりも大きいか否かを判定する。
ここで、上述の補助ブレーキペダル操作速度VBは踏込み時の操作速度と、踏戻し時の操作速度との双方を含む。そしてVB>VBoの時(YES判定時)には、図5のサブルーチンにおけるステップS9に移行する一方で、VB≦VBoの時(NO判定時)には、図4のメインルーチンの次のステップS5に移行する。
図5に示すサブルーチンのステップS9で、ECU50は補助ブレーキペダル45の踏戻しか否かを判定し、補助ブレーキペダル45が踏込まれたと判定した場合(NO判定時)には、次のステップS10に移行する一方で、補助ブレーキペダル45が踏戻されたと判定した場合(YES判定時)には、別のステップS13に移行する。
補助ブレーキペダル45の踏込み速度が設定値VBoよりも大きい場合(緊急時)には、図3の第1特性X1から同図の第2特性X2に移行させるので、ステップS10で、ECU50は第2特性X2への移行が完了したか否かを判定し、NO判定時には次のステップS11に移行する一方で、YES判定時には別のステップS12に移行する。
第2特性X2への移行が未だ完了していない場合には、ステップS11で、ECU50は図3の踏込み側過渡特性αを適用し、第2特性X2への移行が既に完了した場合には、ステップS12で、ECU50は図3の第2特性X2を適用する。
つまり、補助ブレーキペダル45の踏込み速度が速い緊急時には、第1特性X1から第2特性X2に速やかに移行して制動力を増すものである。
一方、補助ブレーキペダル45の踏戻し速度が設定値VBoよりも大きい場合には、図3の第2特性X2から同図の第1特性X1に移行させるので、ステップS13で、ECU50は第1特性X1への移行が完了したか否かを判定し、NO判定時には次のステップS14に移行する一方で、YES判定時には別のステップS15に移行する。
第1特性X1への移行が未だ完了していない場合には、ステップS14で、ECU50は図3の踏戻し側過渡特性βを適用し、第1特性X1への移行が既に完了した場合には、ステップS15で、ECU50は図3の第1特性X1を適用した後に、図4のステップS4にリターンする。なお、図3に示すように、過渡特性αは過渡特性βに対して急勾配に設定されている。
上述のステップS4で、VB≦VBoであると判定(NO判定)されると、次のステップS5に移行し、このステップS5で、ECU50は、車速検出手段(ステップS2参照)で検出された車速Vが設定値Voよりも大きいか否かを判定し、V>VoのYES判定時には、V≦Voの時に対して補助ブレーキペダル45側の反力特性を増大するために、ステップS7に移行して、このステップS7で、ECU50は補助ブレーキペダル45のデッドゾーンを、デッドゾーンZ1からデッドゾーンZ2にシフトする。
つまり、緊急時以外の場合で、車速Vが設定値Voよりも大きい高速走行時には、図3の第1特性X1から第3特性X3に変更し、デッドゾーンZ2の増加とブレーキペダル45反力の増大を図るものである。
上述のステップS5でNO判定されると、ステップS6に移行する。このステップS6で、ECU50は車速変化率検出手段(ステップS3参照)の出力に基づいて所定時間車速変化率△Vが設定値△Voよりも小さいか否かを判定し、△V<△VoのYES判定時には、△V≧△Voの時に対して補助ブレーキペダル45側の特性を、反力が高まる方向に変更するために、上述のステップS7に移行し、このステップS7で、ECU50は上述同様の処理を実行する。
一方、ステップS6でのNO判定時には、次のステップS8に移行し、このステップS8で、ECU50は補助ブレーキペダル45のデッドゾーンを初期化(デッドゾーンZ1を選択)すべく、図3の第1特性X1を適用する。
なお、図4,図5で示したフローチャートの各ステップS1〜S15は、それぞれの処理内容に対応する読込み、演算、判定または実行等の各手段(構成要件)を構成するものである。
このように、上記実施例の自動車の制動装置は、運転席側に設けられた主ブレーキペダル42と、上記主ブレーキペダル42の操作により制動力を調整する制動力調整装置(ブレーキシステム60参照)と、助手席側に設けられ、上記主ブレーキペダル42の操作とは独立して上記制動力調整装置(ブレーキシステム60)に制御可能に接続された補助ブレーキペダル45と、を備えた自動車の制動装置であって、上記補助ブレーキペダル45による踏力‐液圧特性を、主ブレーキペダル42による踏力‐液圧特性(第2特性X2参照)に対して、遊び領域が大で、制動力に対する反力が大となる特性(第3特性X3参照)に設定する反力増大手段(ステップS7参照)を備えたものである(図1,図3,図4参照)。
この構成によれば、上述の反力増大手段(ステップS7)は、補助ブレーキペダル45による踏力‐液圧特性を、主ブレーキペダル42による踏力‐液圧特性(第2特性X2)に対して遊び領域(いわゆる不感帯)が大で、制動力に対する反力が大となる特性(第3特性X3)に設定する。なお、補助ブレーキペダル45は踏込みストロークが大きくなると、ブレーキペダルの反力が大きくなるので、遊び領域(デッドゾーン)を増やすと、反力も大となる。
このため、補助ブレーキの効き始めの反力が大となるため、補助ブレーキペダル45が適度に重く、補助ブレーキペダル45のペダル踏面に長時間にわたって足を乗せても、助手席側乗員の足が疲れるのを軽減でき、踏込み力による補助ブレーキ操作が容易となる。
この発明の一実施形態においては、車両の車速Vを検出する車速検出手段(ステップS2参照)を備え、上記反力増大手段(ステップS7)は、上記車速検出手段(ステップS2)で検出された車速Vが所定値(設定値Vo参照)以上の時には、所定値以下の時に対して、補助ブレーキペダル45側の反力特性を増大するものである(図3,図4参照)。
この構成によれば、上述の反力増大手段(ステップS7)は、車速検出手段(ステップS2参照)で検出された車速Vが所定値以上の時、補助ブレーキペダル45側のストロークまたは反力特性を増大する(この実施例では、図3の第3特性X3を適用する)。このため、高速領域で遊び領域の増大を図ることができ、より一層安楽に補助ブレーキ操作を行なうことができる。
この発明の一実施形態においては、車速Vの変化率△Vを検出する車速変化率検出手段(ステップS3参照)を設け、上記反力増大手段(ステップS7)は、上記車速変化率検出手段(ステップS3)の出力に基づいて所定時間車速変化率△Vが所定値(設定値△Vo参照)以下の時には、補助ブレーキペダル45側の特性を、反力が高まる方向に変更するものである(図3,図4参照)。
この構成によれば、反力増大手段(ステップS7)は、速度変化率検出手段(ステップS3)の出力に基づいて所定時間速度変化率△Vが所定値以上の時に、補助ブレーキペダル45側の特性を、反力が高まる方向に変更する(この実施例では、図3の第3特性X3を適用する)。
このため、頻繁で大きな制動が不要な定常走行時(定速走行を含む)に、安楽に補助ブレーキ操作を行なうことができると共に、適切に速度調整を実行することができる。
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明の制動力調整装置は、実施例のブレーキシステム60に対応し、
以下同様に、
反力増大手段は、ECU50制御によるステップS7に対応し、
車速検出手段は、ECU50制御によるステップS2に対応し、
車速変化率検出手段は、ECU50制御によるステップS3に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
例えば、合計4つの車輪速センサ48a〜48dの出力に基づいて車速を演算する構成に代えて、車速センサを用いる構造を採用してもよい。また上記実施例では各踏力センサ43,46を用いたが、これに代えてストロークセンサ44,47を用いてもよい。さらに、アクセルペダルセンサ41に代えて、スロットル開度センサを用いてもよい。
以上説明したように、本発明は、運転席側に設けられた主ブレーキペダルと、上記主ブレーキペダルの操作により制動力を調整する制動力調整装置と、助手席側に設けられ、上記主ブレーキペダルの操作とは独立して上記制動力調整装置に制御可能に接続された補助ブレーキペダルと、を備えた自動車の制動装置について有用である。
42…主ブレーキペダル
45…補助ブレーキペダル
60…ブレーキシステム(制動力調整装置)
S2…車速検出手段
S3…車速変化率検出手段
S7…反力増大手段

Claims (3)

  1. 運転席側に設けられた主ブレーキペダルと、
    上記主ブレーキペダルの操作により制動力を調整する制動力調整装置と、
    助手席側に設けられ、上記主ブレーキペダルの操作とは独立して上記制動力調整装置に制御可能に接続された補助ブレーキペダルと、を備えた自動車の制動装置であって、
    上記補助ブレーキペダルによる踏力‐液圧特性を、主ブレーキペダルによる踏力‐液圧特性に対して、遊び領域が大で、制動力に対する反力が大となる特性に設定する反力増大手段を備えた
    自動車の制動装置。
  2. 車両の車速を検出する車速検出手段を備え、
    上記反力増大手段は、上記車速検出手段で検出された車速が所定値以上の時には、所定値以下の時に対して、補助ブレーキペダル側の反力特性を増大する
    請求項1に記載の自動車の制動装置。
  3. 車速の変化率を検出する車速変化率検出手段を設け、
    上記反力増大手段は、上記車速変化率検出手段の出力に基づいて所定時間車速変化率が所定値以下の時には、補助ブレーキペダル側の特性を、反力が高まる方向に変更する
    請求項1に記載の自動車の制動装置。
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