JP6303042B2 - 太陽電池モジュールの配線ケーブル保持材 - Google Patents
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Description
上述の問題を防止するための処理としては、太陽電池モジュール間でPF管など筒状部材の中に配線ケーブルを通して紫外線から保護する方法、或いは屋根と擦れないように、配線ケーブルを結束バンド、或いは特許文献1に示されるような支持具(支持部材)などで固定する方法、或いは両者を併用する方法が採用されていた。なお、これらの固定は、モジュール枠やPV設置用の支持材などへ固定していた。
また、配線ケーブル同様に、太陽電池モジュール間のアース処理に用いられるアース線も屋外設置に適した素材構成を採っておらず、紫外線による劣化を避けるため、アース線の取付作業は前述の配線ケーブルの結線作業と並行して行われてきた。
このように、配線ケーブルの結線作業時には、必要とされる作業の手間が煩雑であり、極めて面倒であった。また、作業の手間が煩雑であるため、作業者任せで、均等な作業レベルが得られないといった問題もあった。
また、本発明の配線ケーブル保持材は、太陽電池モジュールを大きく傾けるなど大きな労力を必要とする配線ケーブルの結線作業とは別工程で行うことができ、作業自体も特別な技術や工具を必要とせずに支持材に対して容易に取り付けられるため、施工者への負担の軽減、作業のし忘れなどの作業ミスの軽減、作業者の技量による施工品質のばらつきの軽減といった効果を発揮する。
さらに、後述する図示実施例(第1実施例)のように下方から配線ケーブルを持ち上げるだけで収納部へ収納可能な機構を採用した場合には、実質的に面倒な操作を全く行うことなく、極めて容易に配線ケーブルを適正位置に保護することができる。
また、支持材には、太陽電池モジュールの位置規制部を有するので、該位置規制部に端縁が当接するように太陽電池モジュールを配設すればよく、太陽電池モジュールの配設を容易に実施できる。
そして、配線ケーブルを被覆すると共に収納部へ収納することができるため、配線ケーブルの垂れ下がりを抑制でき、太陽光(紫外線)から保護して劣化を防止することができる。
この上面部は、配設状態において支持材上面に沿うように取り付けられる部分であり、この上面部を支持材上面に沿わせた状態でビス止めするものでも、或いはモジュールを固定するボルトを利用してもよい。嵌合するものであってもよく、特に固定方法を限定するものではない。
特に、後述する図示実施例(第1実施例)のように支持材に起立部(位置規制部)を設けている場合には、該起立部が挿着される横スリット状の開口部を設けて取り付けるようにしてもよい。
また、この上面部には、接地(アース)を取るための突起を設けるようにしてもよい。
この突起は、太陽電池モジュールのフレーム(枠体)の塗膜(アルマイト処理)を傷付けることが可能であれば、その形状は限定するものではなく、主にバーリング加工やポンチ等によって上面側へ突き上げ形成されるものや、切り起こし(爪)等で形成するものが選ばれる。概略形状としては鋭凸状や小突起、鋭角状の爪部等が選定される。
この被覆部は、支持材上で対向する太陽電池モジュールの間隔より広幅に形成される部分であって、収納部に保持された配線ケーブルに対する太陽光(紫外線)の照射から配線ケーブルを守る役割を果たす。太陽電池モジュールの対向間隔より広幅であるということは、配線ケーブルが太陽電池モジュールから露出している部分より広幅であることを意味している。なお、この被覆部と前記上面部とは、後述する図示実施例(第1実施例)の外向き傾斜片のように一部が重複するものでもよい。
この収納部は、前記上面部より下方に位置して太陽電池モジュールの配線ケーブルを収納する部分であって、特にその形状構成については特に限定するものではない。この収納部内へ配線ケーブルを配置させる開口も、表面側でも側方側でも、或いは裏面側に形成してもよく、配線ケーブルが抜け落ちない形状であれば、特にその形状を限定するものではない。例えば開口からの太陽光の照射を防ぐため、開口(部分)を弾性変形可能な形状であっても、また配線ケーブルを配設後に開口(部分)を工具等で変形させるものであってもよい。特に開口を表面側に設ける場合にはこのような態様が望ましい。
後述する図示実施例(第1実施例)の態様については、前記上面部の説明でも言及したように支持材に形成した起立部(位置規制部)に横スリット状の開口部を挿着する例であり、しかも第1実施例では、収納部が裏面側に開口が形成された例である。この例では、起立部に開口部を挿着させた状態で、配線ケーブルを下方から持ち上げるという簡単な操作により、配線ケーブル保持材が上方へ移動すると共に収納部の下方部分(開口)が開くので、下方から配線ケーブルを極めて容易に収納部へ収納させる(=保持する)ことができる。
この支持材は、隣り合う太陽電池モジュールのそれぞれの端縁を支持する部材であり、前記本発明の配線ケーブル保持材をその上面に取り付ける部材である。
この支持材は、定尺材(ピース材)であっても、縦方向(流れ方向)、横方向(桁行き方向)に連続するものであってもよい。
また、特に限定するものではないが、前述のように起立部(位置規制部)を設けて太陽電池モジュールの端縁が当該位置規制部に当接するように配設してもよい。さらに、この起立部は、太陽電池モジュールの配設位置を規制するばかりでなく、前述のように上面部に開口部を設けて当該起立部に挿着させるようにしてもよい。即ち本発明の配線ケーブル保持材の取付部として用いてもよい。
さらに、前述のように配線ケーブル保持材の上面部に接地(アース)を取るための突起を設けてもよいが、この支持材に突起を設けるようにしてもよい。
後述する図示実施例では、支持材を凸状部を有する既設屋根(外装面)に取り付けた例を示しており、この凸状部は、外装面を構成する外装材にて形成されるものであって、山状部分と谷状部分とが連続する構成の外装面であれば、山状部分を指し、新築でも既設でもよい。また、後述する図示実施例に示すように山状部分である突状部の頂部に、外装材の側縁を略垂直状に立ち上げてカシメて凸部を形成したものでも、その外側にキャップ状のカバー材を配したものでも、一方の側縁に他方の側縁を重合させて形成したものでもよく、特にその構成を限定するものではない。
この保持具1は、配設状態において支持材2上面21に沿う上面部11と、前記上面部11より下方に位置して太陽電池モジュールの配線ケーブル3xを収納する収納部13と、前記収納部13を覆うと共に支持材2上で対向する太陽電池モジュール3,3の間隔より広幅の被覆部12と、を有する構成である。
また、前記被覆部12は、前記外下向き傾斜片と該外下向き傾斜片を内側へ折り下げた内向き傾斜片とからなる略く字状部分である。
このように上面部11と被覆部12とは一部が重複する構成であり、図示実施例の外向き傾斜片は、上面部11の一部でもあり、被覆部12の一部でもある。
さらに、前記収納部13は、前記略く字状部分である被覆部12の裏面側の空間を指すものである。
また、前記内向き傾斜片の下端には、外向き傾斜片14が延設されている。
また、前記第一支持材2Aには、第二支持材2Bと回動自在に枢着するための軸部を形成する凹状の枢支受部22が形成され、前記第二支持材2Bには、前記第一支持材2Aと回動自在に枢着するための軸部を形成する凸状の枢支部23が形成されている。さらに、前記取付ボルト1Cは六角ボルト、前記締着ナット1Cは、六角ナットである。
そして、回動自在に枢着した第一支持材2Aと第二支持材2Bで凸状部51を左右から挟むように配設した状態で、取付ボルト2Cに締着ナット2Dを取り付けて締め付けることにより、支持材2を一体化することで、第一支持材2A及び第二支持材2Bを凸状部51に係止させ、取付ボルト2Cを凸状部51の上方に起立させることができる。
左右に隣接する太陽電池モジュール3,3間には、それぞれの太陽電池モジュール3の上端縁を押さえ保持する押さえ部材4が配設されている。この押さえ部材4は、左右に押さえ部41,41を有し、中央横片に形成した孔に前記取付ボルト1Cを挿通させ、その上端から取付ナット4bを締め付けることにより太陽電池モジュール3,3を上方から押さえ保持することができる。
また、本発明の保持具1は、太陽電池モジュール3を大きく傾けるなど大きな労力を必要とする配線ケーブル3xの結線作業とは別工程で行うことができ、作業自体も特別な技術や工具を必要とせずに支持材2に対して容易に取り付けられるため、施工者への負担の軽減、作業のし忘れなどの作業ミスの軽減、作業者の技量による施工品質のばらつきの軽減といった効果を発揮する。
被覆部12iiは、前記外下向き傾斜片と該外下向き傾斜片を内側へ折り下げた内向き傾斜片とからなる略く字状部分である。
収納部13iiは、前述のように被覆部12iiが形成されるため、略袋状に形成される。
また、前記内向き傾斜片の下端には、更に内側上方へ折り曲げた内上向き傾斜片15が延設されている。
図5(a)〜(c)に示す第3実施例は、支持材2'に起立部を設けない態様を示し、保持具1IIIは支持材2'と同等幅の上面部(横片)11iiiを有し、支持材2'から立設する取付ボルト2Cにて締着されることで取り付けられ、横片を切り起こして起立片状の位置規制部113を形成している。
図5(d)〜(f)に示す第4実施例は、支持材2'に起立部を設けない態様を示し、上面部(横片)11ivがビス止めされることで取り付けられ、横片を折り曲げて起立片状の位置規制部114を形成している。また、上面部11ivの取付ボルト2C付近はボルトとの干渉を防ぐため切り欠いている。
図5(g)〜(i)に示す第5実施例は、保持具1Vの上面部11vに前記第1実施例における起立部211に係止する係止部115を形成した。
このように太陽電池モジュール3の配設を容易にするための位置規制部は、支持材2に設けても保持具1に設けてもよい。
また、図6(b)の収納部13−bや図6(d)の収納部13−dのように外巻き状に形成し、表面側上方が開口する形状としてもよい。
或いは図6(n)の収納部13−nのように側方が開口する形状でもよい。
11 上面部
111 開口部
112 突起
12 被覆部
13 収納部
2 支持材
2A 第一支持材
2B 第二支持材
21 上面
211 起立部(位置規制部)
22 枢支受部
23 枢支部
3 太陽電池モジュール
3x 配線ケーブル
31a,31b フレーム
4 押さえ部材
41 押さえ部
5 外装面
5A 外装材
51,51' 凸状部
52 側縁部
Claims (2)
- 隣り合う太陽電池モジュールのそれぞれの端縁を当接させる位置規制部を有する支持材上に取り付けられる配線ケーブル保持材であって、
配設状態において前記支持材上面に沿う上面部と、該上面部より下方に位置して太陽電池モジュールの配線ケーブルを収納する収納部と、該収納部を覆うと共に支持材上で対向する太陽電池モジュールの間隔より広幅の被覆部と、を有することを特徴とする太陽電池モジュールの配線ケーブル保持材。 - 隣り合う太陽電池モジュールのそれぞれの端縁を支持する支持材上に取り付けられる配線ケーブル保持材であって、
配設状態において隣り合う太陽電池モジュールのそれぞれの端縁を当接させる位置規制部と、前記支持材上面に沿う上面部と、該上面部より下方に位置して太陽電池モジュールの配線ケーブルを収納する収納部と、該収納部を覆うと共に支持材上で対向する太陽電池モジュールの間隔より広幅の被覆部と、を有することを特徴とする太陽電池モジュールの配線ケーブル保持材。
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