JP6302867B2 - フェノール樹脂発泡体積層板及びその製造方法 - Google Patents
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Description
[2]前記面材が紙を含有することを特徴とする、[1]に記載のフェノール樹脂発泡体積層板。
[3]前記面材がガラス繊維を含むことを特徴とする、[1]又は[2]に記載のフェノール樹脂発泡体積層板。
[4]フェノール樹脂と、界面活性剤と、フタル酸系化合物と、塩素化脂肪族炭化水素、塩素化ハイドロフルオロオレフィン及び非塩素化ハイドロフルオロオレフィンからなる群より選択される少なくとも一種を含有する発泡剤と、有機酸を含有する酸性硬化剤とを含む発泡性フェノール樹脂組成物を、混合機を用いて混合する工程と、混合した発泡性フェノール樹脂組成物を面材上に吐出する工程と、前記面材上に吐出した発泡性フェノール樹脂組成物を発泡、硬化させてフェノール樹脂発泡体の少なくとも上下面に面材が配されたフェノール樹脂発泡体積層板を得る工程と、を含み、前記発泡性フェノール樹脂組成物は、前記発泡剤よりも沸点が50℃以上低い発泡核剤を前記発泡剤100質量%に対して0.05質量%以上0.3質量%以下の割合で含み、前記発泡性フェノール樹脂組成物中の前記発泡剤の含有割合が、前記フェノール樹脂と、前記界面活性剤と、前記フタル酸系化合物との合計100質量部当たり10質量部以下であり、前記発泡性フェノール樹脂組成物中の前記有機酸の含有量(b)に対する前記発泡剤の含有量(a)の質量比(a/b)が、0.59以上1.46以下であり、前記面材として可撓性面材を使用する、フェノール樹脂発泡体積層板の製造方法。
本実施形態におけるフェノール樹脂発泡体積層板(以下、「発泡体積層板」という場合がある。)は、硬化反応によって形成されたフェノール樹脂硬化体中に、多数の気泡が分散した状態で存在するフェノール樹脂発泡体と、当該フェノール樹脂発泡体の少なくとも上下面に設けられた面材とを備える積層体である。
そして、本実施形態の発泡体積層板は、独立気泡率が高く、優れた長期断熱性能を有している。また、本実施形態の発泡体積層板は、上下面材を剥離して得られる母材の表面平滑性が優れており、特に限定されることなく、例えば面材を剥離してなる母材の状態で、難燃性および断熱性に優れる建材などとして使用することができる。なお、発泡体積層板は、面材を剥離することなくそのまま使用してもよい。
本実施形態のフェノール樹脂発泡体積層板のフェノール樹脂発泡体の密度は、15kg/m3以上50kg/m3以下であり、好ましくは20kg/m3以上40kg/m3以下である。密度が15kg/m3以上であると圧縮強度等の機械的強度が確保でき、発泡体の取り扱い時に破損が起こることを回避することができる。一方、密度が50kg/m3以下であると、樹脂部の伝熱が増大しにくいため、断熱性能を保つことができる。なお、フェノール樹脂発泡体の密度は、主に、発泡剤の割合、発泡剤の添加量と酸性硬化剤として用いられる有機酸の添加量との比、硬化条件などの変更により所望の値に調整できる。
また、アルデヒド類は、アルデヒド源となり得る化合物であればよく、アルデヒド類としては、ホルムアルデヒド自体、及び他のアルデヒド類やその誘導体を用いることが好ましい。他のアルデヒド類の例としては、グリオキサール、アセトアルデヒド、クロラール、フルフラール、ベンズアルデヒド等が挙げられる。
なお、フェノール樹脂には、添加剤として尿素、ジシアンジアミドやメラミン等を加えてもよい。本明細書において、これらの添加剤を加える場合、「フェノール樹脂」とは添加剤を加えた後のものを指す。そして、本明細書では、「フェノール樹脂」に対して界面活性剤およびフタル酸系化合物を添加したものを「フェノール樹脂組成物」と称し、「フェノール樹脂組成物」に対して発泡剤、発泡核剤および酸性硬化剤を添加して発泡性および硬化性を付与したものを「発泡性フェノール樹脂組成物」と称する。また、フェノール樹脂発泡体形成後の樹脂部分を「フェノール樹脂硬化体」と称する。
また、フェノール樹脂及びフェノール樹脂組成物の水分量は1.5質量%以上30質量%以下が好ましい。
ここで、塩素化脂肪族炭化水素としては、炭素数が2〜5の直鎖状または分岐状のものを用いることができる。結合している塩素原子の数は、限定されるものではないが、1〜4が好ましく、塩素化脂肪族炭化水素としては、例えば、ジクロロエタン、プロピルクロリド、イソプロピルクロリド、ブチルクロリド、イソブチルクロリド、ペンチルクロリド、イソペンチルクロリドなどが挙げられる。これらのうち、クロロプロパンであるプロピルクロリド、イソプロピルクロリドがより好ましく用いられる。
また、塩素化ハイドロフルオロオレフィンとしては、具体的には、1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(例えば、製品名:Solstice(商標)LBA)などが挙げられる。
更に、非塩素化ハイドロフルオロオレフィンとしては、具体的には、1,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン(例えば、製品名:Solstice(商標)1234ze)、2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン、1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロ−2−ブテンなどが挙げられる。
なお、これらは、単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。また、発泡剤は、塩素化脂肪族炭化水素、塩素化ハイドロフルオロオレフィン及び非塩素化ハイドロフルオロオレフィン以外の構成成分、例えば炭化水素などを含んでいてもよい。
フェノール樹脂発泡体の少なくとも上下面に配される面材としては、可撓性を有する面材(可撓性面材)が用いられる。使用される可撓性面材としては、主成分がポリエステル、ポリプロピレン、ナイロン等からなる不織布及び織布や、クラフト紙、ガラス繊維混抄紙、水酸化カルシウム紙、水酸化アルミニウム紙、珪酸マグネシウム紙等の紙類や、ガラス繊維不織布のような無機繊維の不織布等が好ましく、これらは混合(または積層)して用いてもよい。中でも、得られるフェノール樹脂発泡体積層板から面材を剥離し母材のみを利用する場合には、剥離後に廃棄可能な安価な紙類が好ましい。これら面材は、通常ロール状の形態で提供されている。更に、可撓性面材としては、難燃剤等の添加剤を混練したものを用いても構わない。なお、面材とフェノール樹脂発泡体との接着方法は特に限定されるものではなく、フェノール樹脂発泡体が面材表面で熱硬化する際の固着力によるものや、エポキシ樹脂等の接着剤を使用したものでも構わない。
そして、本実施形態のフェノール樹脂発泡体積層板は、上下面材を剥離してなる母材(フェノール樹脂発泡体)の平滑性評価レベルが、1.5mm以下であり、好ましくは1.0mm以下であり、より好ましくは0.7mm以下であり、更に好ましくは0.5mm以下である。また、母材の平滑性評価レベルは、通常0.1mm以上である。なお、母材の平滑性評価レベルは、主に、フタル酸系化合物の配合量、発泡核剤の添加量、発泡剤の添加量と酸性硬化剤として用いられる有機酸の添加量との比などの変更により所望の値に調整できる。
なお、本実施形態における「厚み方向の寸法」とは、発泡体積層板の三辺のうち最も短い辺の寸法を指し、通常、発泡体積層板の製造時に面材上の発泡性フェノール樹脂組成物が発泡して成長する方向の寸法である。
測定箇所と測定点数は、測定対象のフェノール樹脂発泡体積層板から面材を剥離して得られた母材に関して、少なくとも10mm以上の間隔をあけて20点とする。そして、各位置において母材の厚み方向の寸法(厚み)を測定し、以下の式(a)により、平滑性評価レベルとして評価する。
平滑性評価レベル(mm)=(最大厚み−最小厚み) ・・・(a)
なお、フェノール樹脂発泡体積層板は、面材を手で剥離できることを前提としており、また、面材剥離時に面材側に樹脂の一部が滲みこむことも考えられるが、実用性を考えるとこの樹脂分は特に考慮せず、剥離後の母材表面の厚みを評価するものとする。
次に、上述したフェノール樹脂発泡体積層板の製造方法について説明する。
反応器に52質量%ホルムアルデヒド(52質量%ホルマリン)水溶液3500kgと99質量%フェノール(不純物として水を含む)2743kgを仕込み、プロペラ回転式の攪拌機により攪拌し、温調機により反応器内部液温度を40℃に調整した。次いで50質量%水酸化ナトリウム水溶液を反応液のpHが8.7になるまで加えた。反応液を1.5時間かけて85℃まで昇温し、その後オストワルド粘度が110センチストークス(=110×10-6m2/s、25℃における測定値)に到達した段階で、反応液を冷却し、尿素を400kg添加した。その後、反応液を30℃まで冷却し、パラトルエンスルホン酸一水和物の50質量%水溶液を、pHが6.4になるまで添加した。得られた反応液を薄膜蒸発機によって濃縮処理し、粘度及び水分量を以下の方法で測定した。その結果、水分量は7.9質量%であり、粘度は20,500mPa・sであった。これをフェノール樹脂Aとする。
フェノール樹脂A中の水分量は、カールフィッシャー水分計MKA−510(京都電子工業(株)製)を用いて測定した。
回転粘度計(東機産業(株)製、R−100型、ローター部は3°×R−14)を用い、40℃で3分間安定させた後の測定値をフェノール樹脂Aの粘度とした。
フェノール樹脂A100質量部に対して、フタル酸系化合物としてフタル酸ジ−n−オクチル(和光純薬工業株式会社製;DOP)を0.5質量部、界面活性剤としてエチレンオキサイド−プロピレンオキサイドのブロック共重合体とポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテルを質量比率でそれぞれ50%ずつ含有する組成物を3.0質量部の割合で混合した。これをフェノール樹脂組成物とする。上記界面活性剤およびフタル酸系化合物を含むフェノール樹脂組成物100質量部に対して、発泡剤として1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(塩素化ハイドロフルオロオレフィン)を8質量部、発泡核剤として窒素を発泡剤に対して0.10質量%、更に、酸性硬化剤としてキシレンスルホン酸80質量%とジエチレングリコール20質量%の混合物からなる組成物を10質量部添加し、25℃に温調したミキシングヘッドで混合し、得られた発泡性フェノール樹脂組成物をトーナメント配管で分配し、移動する面材上に供給した。面材上に供給した発泡性フェノール樹脂組成物は、面材と接触する面とは反対側の面が、他の面材で被覆されると同時に、二枚の面材で挟み込まれるようにして、83℃に加熱されたスラット型ダブルコンベアに導入され、15分の滞留時間で硬化させた後、110℃のオーブンで2時間キュア(後硬化)させ、フェノール樹脂発泡体積層板を得た。なお、面材としては、可撓性面材であるクラフト紙面材を使用した。
20cm角のフェノール樹脂発泡体積層板を試料とし、この試料から面材を取り除いた後、JIS K7222に従い質量と見かけ容積を測定して求めた。
ASTM−D−2856に従い測定した。具体的には、フェノール樹脂発泡体積層板より面材を取り除いた後、直径35mm〜36mmの円柱形試料をコルクボーラーで刳り貫き、高さ30mm〜40mmに切り揃えた後、空気比較式比重計(東京サイエンス社製、1,000型)の標準使用方法により試料容積を測定した。その試料容積から、試料質量とフェノール樹脂硬化体の密度から計算した壁(気泡やボイド以外の部分)の容積を差し引いた値を、試料の外寸から計算した見かけの容積で割った値を独立気泡率とした。ここで、フェノール樹脂硬化体の密度は1.3kg/Lとした。
平均気泡径は、JIS K6402に記載の方法を参考に、以下の方法で測定した。
フェノール樹脂発泡体積層板の厚み方向のほぼ中央を表裏面に平行に切削して得た試験片の切断面を50倍に拡大した写真を撮影し、得られた写真上にボイドを避けて9cmの長さ(実際の発泡体断面における1,800μmに相当する)の直線を4本引き、各直線が横切った気泡の数に準じて測定したセル数を各直線で求め、それらの平均値で1,800μmを割った値を平均気泡径とした。
フェノール樹脂発泡体積層板のフェノール樹脂発泡体中にフタル酸系化合物が含まれているか否かは以下の方法により確認することができる。
フェノール樹脂発泡体積層板のフェノール樹脂発泡体部分から採取した試料1gを粉砕し、メタノール(150mL)にてソックスレー抽出を行う(7時間)。エバポレーターにて40℃で濃縮乾固させた後、真空乾燥(常温、30分間)を行う。乾燥質量を測定した後、メタノール5mLに溶解し、ガスクロマトグラフィー/質量分析(GC/MS)測定を行う。GC/MS測定条件は、以下の通りとした。
GC装置;Agilent Technologies 7890A
注入口温度;320℃
カラム;DB−1MS(30m×0.25mmφ)、液相厚0.25μm
カラム温度;40℃(5分保持)、20℃/分昇温、320℃(11分保持)
MS装置;Agilent Technologies 5975C MSD
イオン源温度;230℃
インターフェイス温度;300℃
イオン化方法;電子イオン化法
フェノール樹脂発泡体積層板のフェノール樹脂発泡体中に塩素化脂肪族炭化水素、塩素化ハイドロフルオロオレフィン及び非塩素化ハイドロフルオロオレフィンが含まれているか否かは以下の方法により確認することができる。
まず、解析対象となる化合物の標準ガスを用いて、以下のGC/MS測定条件における保持時間を求める。続いて、フェノール樹脂発泡体積層板から面材を剥がして得たフェノール樹脂発泡体の試料10gと、金属製ヤスリとを10L容器(製品名:テドラーバック)に入れて密封し、窒素5Lを注入した。そして、テドラーバックの上からヤスリを使って試料を削り、試料を細かく粉砕した。続いて、81℃に温調された温調機内にテドラーバックを10分間入れた。テドラーバック中で発生したガスを100μL採取し、以下に示すGC/MS測定条件にて分析した。塩素化脂肪族炭化水素、塩素化ハイドロフルオロオレフィン及び非塩素化ハイドロフルオロオレフィンの種類は、事前に求めた保持時間とマススペクトルから同定を行った。
[GC/MS測定条件]
GC/MSの測定は以下のように行った。
ガスクロマトグラフはアジレント・テクノロジー社製のAgilent7890型を用い、カラムはジーエルサイエンス社製InertCap 5(内径0.25mm、膜厚5μm、長さ30m)を用いた。キャリアガスはヘリウムを用い、流量は1.1mL/分とした。注入口の温度は150℃、注入方法はスプリット法(1:50)とし、試料の注入量は100μLとした。カラム温度はまず−60℃で5分間保持し、その後50℃/分で150℃まで昇温し、2.8分保持した。
質量分析計は日本電子社製のQ1000GC型を用いた。イオン化方法:電子イオン化法(70eV)、スキャン範囲:m/Z=10〜500、電圧:−1300V、イオン源温度:230℃、インターフェイス温度:150℃の条件で質量分析を行った。
上面および下面の面積が10,000mm2のフェノール樹脂発泡体積層板を試料とし、当該試料から面材を手で丁寧に剥離した。なお、面材は、手で容易に剥離することができ、面材側への樹脂の滲みは目視では確認できなかった。
そして、試料から面材を剥離して得られた母材に関して、厚みを、10mmの間隔をあけて20点測定し、以下の式(a)により、平滑性評価レベルを求めた。
平滑性評価レベル(mm)=(最大厚み−最小厚み) ・・・(a)
発泡核剤である窒素を発泡剤に対して0.05質量%添加した以外は、実施例1と同様にして、フェノール樹脂発泡体積層板を得た。
発泡核剤である窒素を発泡剤に対して0.3質量%添加した以外は、実施例1と同様にして、フェノール樹脂発泡体積層板を得た。
酸性硬化剤としての有機酸(キシレンスルホン酸)の配合量を調整することにより、フェノール樹脂組成物に対する発泡剤の配合量aと有機酸の配合量bの比(a/b)を0.59とした以外は、実施例1と同様にして、フェノール樹脂発泡体積層板を得た。
酸性硬化剤としての有機酸(キシレンスルホン酸)の配合量を調整することにより、フェノール樹脂組成物に対する発泡剤の配合量aと有機酸の配合量bの比(a/b)を1.46とした以外は、実施例1と同様にして、フェノール樹脂発泡体積層板を得た。
フェノール樹脂A100質量部に対するフタル酸系化合物(DOP)の添加量を0.4質量部とし、発泡剤を2−クロロプロパン(塩素化脂肪族炭化水素)とし、フェノール樹脂組成物100質量部に対する発泡剤の配合量を9質量部とし、発泡核剤である窒素を発泡剤に対して0.2質量%添加し、面材としてガラス繊維混抄紙を使用した以外は実施例1と同様にして、フェノール樹脂発泡体積層板を得た。
発泡剤を1,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン(非塩素化ハイドロフルオロオレフィン)とした以外は実施例1と同様にして、フェノール樹脂発泡体積層板を得た。
フタル酸系化合物であるフタル酸ジ−n−オクチル(和光純薬工業株式会社製;DOP)を添加しない以外は、実施例1と同様にして、フェノール樹脂発泡体積層板を得た。
フェノール樹脂組成物100質量部に対して、発泡剤である1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(塩素化ハイドロフルオロオレフィン)を10.5質量部添加した以外は、実施例1と同様にして、フェノール樹脂発泡体積層板を得た。
また、表1より、実施例1〜7で得られたフェノール樹脂発泡体積層板の母材は、比較例2で得られたフェノール樹脂発泡体積層板の母材よりも優れた平滑性を有していることが分かる。
Claims (4)
- フェノール樹脂発泡体の少なくとも上下面に面材が配されたフェノール樹脂発泡体積層板であって、
前記フェノール樹脂発泡体は、密度が15kg/m3以上50kg/m3以下、独立気泡率が85%以上の範囲にあり、塩素化脂肪族炭化水素、塩素化ハイドロフルオロオレフィン及び非塩素化ハイドロフルオロオレフィンからなる群より選択される少なくとも一種と、フタル酸系化合物とを含有し、
前記面材が可撓性面材であり、
前記面材を剥離した母材の平滑性評価レベルが1.5mm以下であることを特徴とする、フェノール樹脂発泡体積層板。 - 前記面材が紙を含有することを特徴とする、請求項1に記載のフェノール樹脂発泡体積層板。
- 前記面材がガラス繊維を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載のフェノール樹脂発泡体積層板。
- フェノール樹脂と、界面活性剤と、フタル酸系化合物と、塩素化脂肪族炭化水素、塩素化ハイドロフルオロオレフィン及び非塩素化ハイドロフルオロオレフィンからなる群より選択される少なくとも一種を含有する発泡剤と、有機酸を含有する酸性硬化剤とを含む発泡性フェノール樹脂組成物を、混合機を用いて混合する工程と、
混合した発泡性フェノール樹脂組成物を面材上に吐出する工程と、
前記面材上に吐出した発泡性フェノール樹脂組成物を発泡、硬化させてフェノール樹脂発泡体の少なくとも上下面に面材が配されたフェノール樹脂発泡体積層板を得る工程と、
を含み、
前記発泡性フェノール樹脂組成物は、前記発泡剤よりも沸点が50℃以上低い発泡核剤を前記発泡剤100質量%に対して0.05質量%以上0.3質量%以下の割合で含み、
前記発泡性フェノール樹脂組成物中の前記発泡剤の含有割合が、前記フェノール樹脂と、前記界面活性剤と、前記フタル酸系化合物との合計100質量部当たり10質量部以下であり、
前記発泡性フェノール樹脂組成物中の前記有機酸の含有量(b)に対する前記発泡剤の含有量(a)の質量比(a/b)が、0.59以上1.46以下であり、
前記面材として可撓性面材を使用する、フェノール樹脂発泡体積層板の製造方法。
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