JP6302820B2 - 仮設足場の昇降口扉板の開閉方法及び装置 - Google Patents

仮設足場の昇降口扉板の開閉方法及び装置 Download PDF

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Description

本発明は仮設足場の昇降口扉板の開閉方法及び装置に関し,とくに高所作業を伴う工事現場等で用いる仮設足場の昇降口扉板を開閉する方法及び装置に関する。
高所作業を伴う建築・土木構造物の工事現場において,作業員が高所へ安全に接近できるように,図5に示すような仮設の作業用足場(以下,仮設足場という)が使用されている(特許文献1〜5参照)。図示例の仮設足場1は,例えば鋼管製の足場建枠7を鉛直方向に連結し,図5(A)に示すような布板状の昇降口3付き足場板2を足場建枠7へ水平に取り付けることにより組み立てる。図示例の足場板2の両端部には係止フック4,4が突設されており,足場板2の両端部の係止フック4,4を足場建枠7の横部材9にそれぞれ係止して水平に取り付けることにより,図5(C)に示すように,水平な足場板2が所要鉛直方向間隔(例えば2〜4m間隔)で階層状に配置された仮設足場1を組み立てることができる。
次いで,各足場板2の昇降口3の周縁にそれぞれ,図5(B)に示すような扉板5を90度程度開放可能にヒンジ結合する。図示例の昇降口扉板5は,その対向する2辺に昇降口3へ着脱可能な枢着部5a,5bが設けられており,一方を昇降口3の周縁に枢着する辺(ヒンジ結合辺)としたまま,他方を昇降口3の周縁から離脱する辺(自由辺)とすることにより,図5(C)に示すように,足場板2の長さ方向から見て前後何れの方向(又は左右何れの方向)からも開閉可能に昇降口3へ結合することができる。また,昇降口付近に配置された足場建枠7の鉛直部材を戸当たりとするか,或いは枢着部5a,5bの開き角度を限定することにより,扉板5の開放角度がほぼ90度となるように制限することができる。
更に,図5(C)に示すように,各足場板2の昇降口3の近傍に下階層へ続く梯子6を接続し,階層状の足場板2の相互間を作業員が梯子6経由で移動できるようにする。図示例では,例えば各足場板2の昇降口3の四隅部に設けたブラケット(図示せず)に梯子6の端部を挿入することにより梯子6と足場板2とを接続するが(特許文献4及び5参照),梯子6は他の適当な方法で昇降口3の近傍に接続することもできる。図5(C)に示す2階層の足場板2において,上層階の作業員が下層階へ移動する場合は,上層階の昇降口3の扉板5を開放し,梯子6を使用して下層階へ降りながら頭上の扉板5を閉鎖する。逆に下層階の作業員が上層階へ移動する場合は,梯子6を使用して上層階へ昇りながら頭上の扉板5を開放し,上層階へ到着した後に扉板5を閉鎖する。図示例のような仮設足場1は,作業員の容易な昇降移動を助けると共に,比較的短時間で簡単に組み立て・解体ができる利点を有しており,必要に応じて足場板2に作業員の転落防止用の手すり等を含めることもできる。
実公平2−022434号公報 特開平4−336161号公報 特開平11−107522号公報 特開2003−105967号公報 特開2003−105968号公報
しかし,図5に示す従来の仮設足場1は,梯子6を使用しながら昇降口3を開閉する必要があり,昇降口6の開閉作業時に作業員が梯子6を片手で支持しなければならないので,作業員の転落事故等につながる危険性がある。また,扉板5を開放した状態で梯子6を昇降する際に,何らかの振動等によって90度開放した扉板5が自重により勝手に閉まり,作業員が手指を挟み込む事故や頭をぶつける事故につながる可能性もある。作業員の安全な昇降移動を可能とするために,作業員が昇降中に片手で昇降口の開閉作業をしないですむような技術の開発が求められている。
そこで本発明の目的は,作業員が昇降中に片手で開閉作業をしないですむような安全な仮設足場の昇降口扉板の開閉方法及び装置を提供することにある。
図1及び図2の実施例を参照するに,本発明による仮設足場の昇降口扉板の開閉方法は,複数の水平な昇降口3付き足場板2を所要鉛直方向間隔で階層状に組み立て,各足場板2の昇降口3周縁に扉板5を90度開放可能にヒンジ結合し,各足場板2の昇降口3近傍に下階層へ続く梯子6を接続した仮設足場1において,扉板5の自由辺に第1ワイヤ12及び第2ワイヤ16の一端12a,16aをそれぞれ固定し,第1ワイヤ12の他端12bを扉板5の上面及びヒンジ結合辺を介して下層へ吊り下げると共に吊り下げ端12bに所要重量Wのウェイト15を取り付け,第2ワイヤ16の他端16bを扉板5の下面から下層へ吊り下げ,扉板5の開放時に扉板5又は第2ワイヤ16に閉鎖方向の力を加えるまで第1ワイヤ12のウェイト重量Wにより扉板5を開放位置に保持し,扉板5の閉鎖時に扉板5又は第1ワイヤ12に開放方向の力を加えるまで扉板5の自重Mにより扉板5を閉鎖位置に保持してなるものである。
また,図1及び図2の実施例を参照するに,本発明による仮設足場の昇降口扉板の開閉装置は,所要鉛直方向間隔で階層状に組み立てた複数の水平な昇降口3付き足場板2と,各足場板2の昇降口3周縁に90度開放可能にヒンジ結合した扉板5と,各足場板2の昇降口3近傍に接続した下階層へ続く梯子6とを有する仮設足場1において,扉板5の自由辺に一端12aを固定して他端12bを扉板5の上面及びヒンジ結合辺を介して下層へ吊り下げる第1ワイヤ12,扉板5の自由辺に一端16aを固定して他端16bを扉板5の下面から下層へ吊り下げる第2ワイヤ16,及び第1ワイヤ12の吊り下げ端12bに取り付ける所要重量Wのウェイト15を備え,扉板5の開放時に扉板5又は第2ワイヤ16に閉鎖方向の力を加えるまで第1ワイヤ12のウェイト重量Wにより扉板5を開放位置に保持し,扉板5の閉鎖時に扉板5又は第1ワイヤ12に開放方向の力を加えるまで扉板5の自重Mにより扉板5を閉鎖位置に保持してなるものである。
好ましくは,図2に示すように,扉板5のヒンジ結合辺近傍の所要高さHの位置に滑車21を設け,第1ワイヤ12の他端12bを扉板5の上面及び滑車21を介して下層へ吊り下げる。滑車21は,図示例のように,例えば各足場板2と交差する鉛直方向に配置された足場建枠7の鉛直部材8に取り付けることができる。
更に好ましくは,図2に示すように,足場板2の昇降口近傍に鉛直方向に配置された足場建枠7の鉛直部材8を設け,第1ワイヤ12の吊り下げ端12bに足場建枠7の鉛直部材8に沿って滑るガイド部材22を取り付ける。望ましい実施例では,図3に示すように,第1ワイヤ12及び第2ワイヤ16を,扉板5の自由辺に中央部11が固定された単独のワイヤ10の両端部10a,10bとすることができる。
本発明による仮設足場の昇降口扉板の開閉方法及び装置は,仮設足場板2に一辺がヒンジ結合された昇降口扉板5の自由辺に第1ワイヤ12の一端12a及び第2ワイヤ16の一端16aをそれぞれ固定し,第1ワイヤ12の他端12bを扉板5の上面及びヒンジ結合辺を介して下層へ吊り下げると共に所要重量Wのウェイト15を取り付け,第2ワイヤ16の他端16bを扉板5の下面から下層へ吊り下げ,扉板5の開放時に扉板5又は第2ワイヤ16に閉鎖方向の力を加えるまで第1ワイヤ12のウェイト重量Wにより扉板5を開放位置に保持し,扉板5の閉鎖時に扉板5又は第1ワイヤ12に開放方向の力を加えるまで扉板5の自重Mにより扉板5を閉鎖位置に保持するので,次の効果を奏する。
(イ)いったん扉体5を開放すると,扉板5又は第2ワイヤ16に閉鎖方向の力を加えるまで扉板5が開放位置に保持されるので,昇降中の作業員が手指を挟み込む事故や頭を打つ事故の発生を防ぐことができる。
(ロ)また,いったん扉板5を閉鎖すると,扉板5又は第1ワイヤ12に開放方向の力を加えるまで扉板5が閉鎖位置に保持されるので,扉板5が突然に開放して作業員の転落事故につながる危険も避けることができる。
(ハ)下層階へ移動する作業員が扉板5を開放して梯子6を下層階へ降りたのち,下層階から第2ワイヤ16の吊り下げ端16bを押し下げて扉板5を閉鎖することができ,梯子6を使用しながら片手で扉板5を閉鎖する作業を避けることができる。
(ニ)また,上層階へ移動する作業員が下層階から第1ワイヤ12の吊り下げ端12bを押し下げて扉板5を開放したうえで移動することができ,梯子6を使用しながら片手で扉板5を開放する作業も避けることができる。
以下,添付図面を参照して本発明を実施するための形態及び実施例を説明する。
は,本発明による昇降口扉板の開閉装置の一実施例の説明図である。 は,図1の開閉装置の原理を示す説明図である。 は,本発明による昇降口扉板の開閉装置の他の実施例の説明図である。 は,本発明による昇降口扉板の開閉装置の更に他の実施例の説明図である。 は,従来の仮設足場および昇降口扉板の一例の説明図である。
図1は,例えばダム等の大型土木構造物の工事現場で用いるシステム型枠の仮設足場に本発明の開閉装置を適用した実施例を示す。システム型枠は,鉄筋コンクリート躯体を施工する際に用いる型枠を大型化,ユニット化して作業効率を高めたものであり,予め工場等で組み立てた所要大きさ(例えば8m×8m程度)のユニット型枠を工事現場において所要ユニット数(例えば10×10ユニット程度)だけ接合してコンクリートを打設することにより,躯体の精度向上と工期の短縮とを図る工法である。図示例の仮設足場1は,そのような各ユニット型枠に隣接して組み立てられ,所要ユニット数のユニット型枠を接合する際の作業員A(図1参照)の昇降移動・水平移動に使用される。ただし,本発明の適用対象は土木構造物の工事現場に限らず,従来の仮設足場を用いている工事現場に広く本発明を適用することができる。
図示例の仮設足場1は,図5を参照して上述した従来の仮設足場1と同様に,鉛直方向に連結した足場建枠7の横部材9に係止しながら所要鉛直方向間隔で階層状に組み立てた複数の水平な昇降口3付き足場板2と,各足場板2の昇降口3の周縁に90度開放可能にヒンジ結合した扉板5と,各足場板2の昇降口3近傍に接続した下階層へ続く梯子6とを有する。昇降口3の扉板5は,例えば図5(B)と同様に対向する2辺に枢着部5a,5bが設けられたものであるが,少なくとも一辺に枢着部を設けたものであれば足りる。図示例の扉板5の開放角度は,例えば昇降口付近の足場建枠7の鉛直部材8を戸当たりとすることにより,ほぼ90度に制限されている。
図示例の昇降口扉板5の開閉装置は,各足場板2の扉板5の自由辺(ヒンジ結合辺と対向する辺)に一端12aを固定した第1ワイヤ12と,同じく扉板5の自由辺に一端16aを固定した第2ワイヤ16とを有する。ワイヤ12,16の材質にとくに制限はないが,工事期間中に容易に切断されない合成繊維製,天然繊維製,又は金属製とすることができる。また各ワイヤ12,16の長さは,足場板2の鉛直方向間隔と同程度又はそれより若干短くすることができる。扉板5のヒンジ結合辺付近に適当な孔が存在している場合は,その孔にワイヤ12,16の一端12a,16aを通して結び付けることにより固定できるが,必要に応じて適当な固定具を用いてワイヤ12,16の一端12a,16aを扉板5の自由辺付近に固定してもよい。
図2は,足場板2の扉板5に取り付けた第1ワイヤ12及び第2ワイヤ16の詳細を示しており,同図(A)は足場板2の扉板5を水平方向から見た断面図,同図(B)は上方から見た鳥瞰図を表す。同図(A)から分かるように,第1ワイヤ12の他端12bは扉板5の上面及びヒンジ結合辺を介して下層へ吊り下げ,第2ワイヤ16の他端16bは扉板5の下面から下層へ吊り下げる。すなわち,第1ワイヤ12はその吊り下げ端12bに加えた下向きの力が扉板5を開放する方向に働くように扉板5と接続し,第2ワイヤ16はその吊り下げ端16bに加えた下向きの力が扉板5を閉鎖する方向に働くように扉板5と接続する。
また,第1ワイヤ12の吊り下げ端12bには所要重量Wのウェイト15を取り付け,扉板5に対して常に開放する方向の力が加わるようにする。第1ワイヤ12の吊り下げ端12bにウェイト重量Wを取り付けることにより,開放中の扉板5が自重によって勝手に閉まることを防止できる。ただし,ウェイト15の荷重Wが大きすぎると,開放中の扉板5の勝手な閉鎖を防止できるだけでなく,閉鎖中の扉板5がウェイト重量Wによって不所望に開いてしまう危険がある。従って,ウェイト15の荷重Wは,開放中の扉板5が勝手に閉まることを防止できると共に,閉鎖中の扉板5が勝手に開くことがない範囲内に設定する。
好ましい実施例では,図2に示すように,足場板2の扉板5のヒンジ結合辺近傍の所要高さHの位置に滑車21を設け,第1ワイヤ12の他端12bを扉板5の上面から滑車21を介して下層へ吊り下げる。図示例ではヒンジ結合辺近傍の足場建枠7の鉛直部材8の所要高さHの位置に滑車21を取り付けているが,滑車21の取付け位置は図示例に限らず,ヒンジ結合辺近傍の適当な部材に取り付けることができる。滑車21の設置高さをHとし,扉板5のヒンジ結合辺から自由辺までの長さをLとすると,図2(A)に示すように,第1ワイヤ12と閉鎖中の扉板5とが傾斜角度θ(tanθ=H/L)で交差することになり,扉板5の自重Mに抗して扉板5を開放するために第1ワイヤ12の固定端12aに加える力Fは,傾斜角度θを用いて式(1)のように表すことができる。(1)式から分かるように,滑車21の取り付け高さHを高くして角度θを大きくすることにより,扉板5を開放するために必要な第1ワイヤ12に加える力Fを小さく抑えることができる利点がある。
F=(1/sinθ)・(M/2) ……………………………………………(1)
F=cosα・cos(45°−α/2)・(M/2) ……………………(2)
また,図2(C)は,滑車21の設置高さHと扉板5の長さLとが等しい場合(θ=45°とした場合)に,第1ワイヤ12に(1)式の力を加えて扉板5を持ち上げたのち,開放角度α=90°になるまで扉板5を開放するために第1ワイヤ12に加える力Fは,開放角度αを変数として式(2)のように表されることを示している。(2)式は,扉板5を90度まで開放するために必要な力Fが開放角度αの増加に伴って徐々に減少することを示しており,扉板5を開放するために必要な力Fは開放角度α=0の時が最大であることを示している。すなわち,第1ワイヤ12の吊り下げ端12bに取り付けるウェイト重量Wを,(1)式の力Fより若干小さくなるように設定すれば,閉鎖時の扉板5が勝手に開くことはなくなり,開放中の扉板5が勝手に閉まることも防止できる。
更に好ましい実施例では,図2(A)に示すように,第1ワイヤ12の吊り下げ端12bに足場建枠7の鉛直部材8に沿って滑るガイド部材22を取り付ける。第1ワイヤ12の吊り下げ端12bに取り付けたウェイト15は,扉板5の開閉に応じて上下方向に位置を変動し,下層階において振子のように揺動するので,下層階の作業員Aの作業の妨げとなりうる。図示例のように,ガイド部材22によって第1ワイヤ12の吊り下げ端12bに足場建枠7の鉛直部材8に沿って滑動させることにより,吊り下げ端12bのウェイト15の揺動を防ぐことができる。また,後述するように下層階から第1ワイヤ12の吊り下げ端12bを押し下げて上層階の扉板5を開放する場合も,ガイド部材22を用いることで吊り下げ端12bを一定方向へ効率的に押し下げることができる。
ただし,滑車21及びガイド部材22は本発明に必須のものではなく,例えば図4に示すように扉板5のヒンジ結合辺近傍に第1ワイヤ12の中間部分を係止して向きを変えることができる適当な部材23があれば,その部材23を介して第1ワイヤ12の他端12bを下層へ吊り下げることができ,この場合は滑車21を省略することができる。また,図4のように足場板2からの高さH0が低い係止部材23のであっても,(1)式により扉板5を開放するために必要な力Fを計算することができ,その力Fより若干小さくなるように第1ワイヤ12の吊り下げ端12bに取り付けるウェイト重量Wを適当に選択すれば,閉鎖時の扉板5が勝手に開くことを防ぎ,開放中の扉板5が勝手に閉まることも防ぐことができる。
第2ワイヤ16の吊り下げ端16bには,開放された扉板5を閉鎖するときのみ力を加えれば足り,常時は扉板5の自重によって扉板5が閉鎖位置に保持されるので,第1ワイヤ12の吊り下げ端12bのようにウェイト15を取り付ける必要はない。ただし,扉板5の開閉に応じて第2ワイヤ16の吊り下げ端16bの不所望な揺動等を避けるため,必要に応じて第2ワイヤ16の吊り下げ端16bにも揺動を抑えることが程度の軽量なウェイト19を取り付けることもできる。
図1の実施例において,上層階の作業員Aが下層階へ移動する場合は,先ず上層階の閉鎖された昇降口3の扉板5に手をかけて開放方向の力を加えることにより開放する。扉板5には第1ワイヤ12のウェイト重量Wによって常に開放する方向の力が加わっているので,扉板5を少し持ち上げてやれば半自動的にウェイト重量Wによって扉板5を簡単に開放することができる。扉板5の開放後に梯子6を使用して下層階へ降りるが,第1ワイヤ12のウェイト重量Wにより扉板5を開放位置に保持する力Fが加わった状態のため,降りる途中に扉板5が自重により勝手に閉まるおそれがなく,作業員Aが手指を挟み込む事故や頭を打つ事故の発生を防ぐことができる。
また,従来のように作業員Aが梯子6を降りながら頭上の扉板5を閉じる必要はなく,梯子6を下層階へ降りたのち第2ワイヤ16の吊り下げ端16bを押し下げて扉板5を閉鎖することができる。すなわち,下層階に吊り下げた第2ワイヤ16を使用して,下層階から上層階の扉板5を閉鎖することにより,作業員Aが梯子6を降りながら片手で扉板5を閉鎖する危険を避けることができる。扉板5を閉じるために第2ワイヤ16に加える押し下げ力が過大となるときは,第1ワイヤ12のウェイト重量Wを少し軽めに調整するか,又は下層階から第2ワイヤ16を押し下げると同時に第1ワイヤ12のウェイト15を少し持ち上げてやると閉めやすくなる。
逆に,図1の実施例において,下層階の作業員Aが上層階へ移動する場合は,先ず下層階から第1ワイヤ12の吊り下げ端12bを押し下げて昇降口3の扉板5を開放し,扉板5の開放後に梯子6を使用して上層階へ昇る。すなわち,作業員Aが梯子6を昇りながら片手で扉板5を開放する危険を避けることができる。上層階へ昇ったのち昇降口3の扉板5に手をかけて閉鎖方向の力を加えることにより閉じるが,その際にも第1ワイヤ12のウェイト重量Wの効果によって扉板5がゆっくりと閉まるので,作業員Aが手指を挟む等の可能性を抑えることができる。
本発明の開閉装置は,図5のような従来の仮設足場1に第1ワイヤ12と第2ワイヤ16とウェイト15とを取り付けるだけの簡単な作業により短時間で導入することができ,仮設足場1の解体時に併せて簡単に解体ができる利点がある。また,作業員Aが梯子6を昇降しながら片手で扉板5を開閉する作業を避けることができると共に,いったん扉板5を閉鎖すると閉鎖方向の力を加えるまで開放状態が保持されるので,昇降中の作業員Aが手指を挟み込む事故や頭を打つ事故の発生も防ぐことができる。
こうして,本発明の目的である「作業員が昇降中に片手で開閉作業をしないですむような安全な仮設足場の昇降口扉板の開閉方法及び装置」の提供を達成することができる。
以上,各足場板2の扉板5の自由辺に一端を固定した第1ワイヤ12と第2ワイヤ16とを用いた本発明の開閉装置について説明したが,図3に示すように,第1ワイヤ12及び第2ワイヤ16を単独のワイヤ10の両端部10a,10bとすることも可能である。すなわち,図3の実施例では,足場板2の鉛直方向間隔の2倍程度の長さの単独ワイヤ10を用い,その中央部を足場板2の昇降口3の扉板5の自由辺に固定し,ワイヤ10の一端部10aを扉板5の上面及びヒンジ結合辺を介して下層へ吊り下げて上述した第1ワイヤ12として機能させ,ワイヤ10の他端部10bを扉板5の下面から下層へ吊り下げて上述した第2ワイヤ16として機能させる。単独のワイヤ10を用いて本発明の開閉装置を構成することにより,本発明の開閉装置の導入作業及び解体作業の一層簡単化を期待することができる。
1…仮設足場 2…足場板
3…昇降口 4…係止フック
5…扉板 5a,5b…ヒンジ部
6…梯子 7…足場用建枠
8…鉛直部材 9…横部材
10…ワイヤ 10a…一端(第1端)
10b…他端(第2端) 11…中央固定部
12…第1ワイヤ 12a…固定端
12b…自由端 15…ウェイト
16…第2ワイヤ 16a…固定端
16b…自由端 19…ウェイト
21…滑車 22…ガイド部材
23…係止部材
A…作業員 α…開放角度
θ…傾斜角度 M…扉板の自重
W…ウェイト重量

Claims (10)

  1. 複数の水平な昇降口付き足場板を所要鉛直方向間隔で階層状に組み立て,前記各足場板の昇降口周縁に扉板を90度開放可能にヒンジ結合し,前記各足場板の昇降口近傍に下階層へ続く梯子を接続した仮設足場において,前記扉板の自由辺に第1ワイヤ及び第2ワイヤの一端をそれぞれ固定し,前記第1ワイヤの他端を扉板の上面及びヒンジ結合辺を介して下層へ吊り下げると共に吊り下げ端に所要重量のウェイトを取り付け,前記第2ワイヤの他端を扉板の下面から下層へ吊り下げ,前記扉板の開放時に扉板又は第2ワイヤに閉鎖方向の力を加えるまで第1ワイヤのウェイト重量により扉板を開放位置に保持し,前記扉板の閉鎖時に扉板又は第1ワイヤに開放方向の力を加えるまで扉板の自重により扉板を閉鎖位置に保持してなる仮設足場の昇降口扉板の開閉方法。
  2. 請求項1の方法において,前記扉板のヒンジ結合辺近傍の所要高さ位置に滑車を設け,前記第1ワイヤの他端を扉板の上面及び滑車を介して下層へ吊り下げてなる仮設足場の昇降口扉板の開閉方法。
  3. 請求項2の方法において,前記滑車を,前記各足場板と交差する鉛直方向に配置された足場建枠の鉛直部材に取り付けてなる仮設足場の昇降口扉板の開閉方法。
  4. 請求項1から3の何れかの方法において,前記足場板の昇降口近傍に鉛直方向に配置された足場建枠の鉛直部材を設け,前記第1ワイヤの吊り下げ端に足場建枠の鉛直部材に沿って滑るガイド部材を取り付けてなる仮設足場の昇降口扉板の開閉方法。
  5. 請求項1から4の何れかの方法において,前記第1ワイヤ及び第2ワイヤを,前記扉板の自由辺に中央部が固定された単独のワイヤの両端部としてなる仮設足場の昇降口扉板の開閉方法。
  6. 所要鉛直方向間隔で階層状に組み立てた複数の水平な昇降口付き足場板と,前記各足場板の昇降口周縁に90度開放可能にヒンジ結合した扉板と,前記各足場板の昇降口近傍に接続した下階層へ続く梯子とを有する仮設足場において,前記扉板の自由辺に一端を固定して他端を扉板の上面及び結合辺を介して下層へ吊り下げる第1ワイヤ,前記扉板の自由辺に一端を固定して他端を扉板の下面から下層へ吊り下げる第2ワイヤ,及び前記第1ワイヤの吊り下げ端に取り付ける所要重量のウェイトを備え,前記扉板の開放時に扉板又は第2ワイヤに閉鎖方向の力を加えるまで第1ワイヤのウェイト重量により扉板を開放位置に保持し,前記扉板の閉鎖時に扉板又は第1ワイヤに開放方向の力を加えるまで扉板の自重により扉板を閉鎖位置に保持してなる仮設足場の昇降口扉板の開閉装置。
  7. 請求項6の装置において,前記扉板のヒンジ結合辺近傍の所要高さ位置に滑車を設け,前記第1ワイヤの他端を扉板の上面及び滑車を介して下層へ吊り下げてなる仮設足場の昇降口扉板の開閉装置。
  8. 請求項7の装置において,前記滑車を,前記各足場板と交差する鉛直方向に配置された足場建枠の鉛直部材に取り付けてなる仮設足場の昇降口扉板の開閉装置。
  9. 請求項6から8の何れかの装置において,前記足場板の昇降口近傍に鉛直方向に配置された足場建枠の鉛直部材を設け,前記第1ワイヤの吊り下げ端に足場建枠の鉛直部材に沿って滑るガイド部材を取り付けてなる仮設足場の昇降口扉板の開閉装置。
  10. 請求項6から9の何れかの装置において,前記第1ワイヤ及び第2ワイヤを,前記扉板の自由辺に中央部が固定された単独のワイヤの両端部としてなる仮設足場の昇降口扉板の開閉装置。
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