JP2019112218A - 人荷昇降装置付き移動昇降式足場並びにこれらを用いた施工方法及びこれらの設置方法 - Google Patents

人荷昇降装置付き移動昇降式足場並びにこれらを用いた施工方法及びこれらの設置方法 Download PDF

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【課題】 マスト上の任意の高さに固定したプラットフォームに対し、人荷を安全にケージで上下運搬、移動させることの可能な人荷昇降装置付き移動昇降式足場並びにこれらを用いた施工方法及びこれらの設置方法を提供すること。【解決手段】長手方向を上下方向に配向して設置されたマスト2及びこのマストに対し昇降するプラットホーム31を備えた移動昇降式足場3を設ける。マストに対し昇降するケージ41を備えた人荷昇降装置4を設ける。プラットホーム31はケージ41側に張り出しプラットホーム31から人荷が上下移動することの可能なゲート5を設ける。ゲート5は、プラットホーム31にケージ41が近接した際に、このゲート5及びケージ41の出入口4y、5yが近接し、略水平移動により人荷がゲート5及びケージ41間で乗り移りが可能に構成されている。【選択図】 図6

Description

本発明は、人荷昇降装置付き移動昇降式足場並びにこれらを用いた施工方法及びこれらの設置方法に関する。さらに詳しくは、長手方向を上下方向に配向して設置されたマスト及びこのマストに対し昇降するプラットホームを備えた移動昇降式足場と、前記マストに対し昇降するケージを備えた人荷昇降装置とを備えた人荷昇降装置付き移動昇降式足場並びにこれらを用いた施工方法及びこれらの設置方法に関する。
上述の移動昇降式足場としては、例えば、次の特許文献1に記載の如きものが知られている。この移動昇降式足場は、主にビルや煙突、橋脚など高さのある構造物の建設・解体・補修等の高所作業においてプラットホームを作業足場として停止させて使用されている。一方、人荷昇降装置は、安全且つ効率的に人荷を地上又は地下に移動させるためのものである。
移動昇降式足場は、作業の為の足場であって、人荷だけを運ぶための道具として使用してはいけない旨が労働安全衛生法第88条の1項に定められており、基本的には躯体などへの乗り移りや荷物の搬送等が禁止されている。作業者が途中で地上に降りたい場合は、プラットホームを下げる以外に方法は無く、施工性の効率の観点から改善の余地があった。
一方、ロングスパン工事用エレベーターは、建設現場などで足場や躯体に取り付ける人荷を移動する為の昇降装置である。作業をする足場では無いため、作業そのものが禁止されていた。
そして、これらの制約により、同一のマストにプラットホームとケージを備えた人荷昇降装置付き移動昇降式足場は存在していなかった。
特開2014−25326号公報
かかる従来の実情に鑑みて、本発明の目的は、マスト上の任意の高さに固定したプラットフォームに対し、人荷を安全にケージで上下運搬、移動させることの可能な人荷昇降装置付き移動昇降式足場並びにこれらを用いた施工方法及びこれらの設置方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る人荷昇降装置付き移動昇降式足場の特徴は、長手方向を上下方向に配向して設置されたマスト及びこのマストに対し昇降するプラットホームを備えた移動昇降式足場を設け、前記マストに対し昇降するケージを備えた人荷昇降装置を設け、前記プラットホームには前記ケージ側に張り出しプラットホームから人荷が上下移動することの可能なゲートを設け、前記ゲートは、前記プラットホームに前記ケージが近接した際に、このゲート及びケージの出入口が近接し、略水平移動により人荷がゲート及びケージ間で乗り移りが可能に構成されたことにある。
同特徴によれば、マストの任意の高さに前記プラットフォームを移動させて固定することで、同位置で躯体に対して作業が可能である。また、ケージで下から上へ又は上から下へ人荷を運搬することができる。そして、前記ゲートは、前記プラットホームに前記ケージが近接した際に、このゲート及びケージの出入口が近接し、略水平移動により人荷がゲート及びケージ間で乗り移りが可能であるため、上述の法令に抵触することもない。そして、ゲート内ではプラットホームから人荷が上下移動することが可能であるため、人荷をプラットフォームとケージとの間で安全に移動させることができる。
上記特徴において、前記ゲートは前記ケージの床板と近接しうる他の床板、この他の床板と前記プラットホームの床板との間を人が移動しうる上下移動具及びこれら各要素を囲む覆いを備えてもよい。前記ケージの床板と前記ゲートの他の床とは近接しあうので人荷が乗り移りが可能である。また、前記プラットホームの床板と前記ゲートの他の床板との間は上下移動具で人荷の移動が可能である。しかも、上下移動具と他の床板は覆いに囲われているため、移動の安全性が確保される。
前記ゲートは、例えば前記プラットホームの側面に取り付けると良い。プラットホームやケージの床板の変更等が不要であり、既存のプラットホームやケージを使うことも可能となる。
前記上下移動具は階段としてもよく、梯子としてもよい。
上記各構成において、前記ケージ及び前記ゲート間で乗り移り可能な対向部分それぞれに設けられた各ドアーは、開閉を検知する各ドアースイッチをそれぞれ有しており、前記移動昇降式足場及び前記人荷昇降装置の動作制御装置は、前記各ドアースイッチで各ドアーの双方が完全に閉っている時のみに動作を許容するようにしてもよい。同動作制御装置を含む構成により、前記移動昇降式足場及び前記人荷昇降装置の双方が動作制御され、両ドアー間での人荷の移動の安全が担保される。
また、前記人荷昇降装置は、前記ゲート及び前記移動昇降式足場のいずれかとの間に、略水平移動により人荷が前記ゲート及び前記ケージ間で乗り移りが可能な位置への到達時に切り替わる人荷昇降第一スイッチと、前記人荷昇降装置が前記乗り移り可能な位置を超えて前記移動昇降式足場に近接する際に切り替わる人荷昇降第二スイッチとを備えており、前記移動昇降式足場及び前記人荷昇降装置の動作制御装置は、人荷昇降第一、第二スイッチが切り替わった際に前記人荷昇降装置を停止させるものとしてもよい。同構成により、人荷昇降第一スイッチの不測の不反応に拘わらず、前記人荷昇降装置の移動の安全性が担保される。
これら人荷昇降第一、第二スイッチの構成に加え、さらに、前記移動昇降式足場及び前記ゲートのいずれかは、前記人荷昇降装置との間に、略水平移動により人荷が前記ゲート及び前記ケージ間で乗り移りが可能な位置への到達時に切り替わる移動昇降式足場スイッチを備えており、前記動作制御装置は、前記移動昇降式足場スイッチが切り替わった際に前記人荷昇降装置を停止させるものとしてもよい。同構成によれば、前記人荷昇降装置を任意位置まで降下させた状態で、前記移動昇降式足場をさらに降下させても、両者間での乗り移りが可能となる位置で制止させることができ、作業性が向上する。
(1)前記プラットホームは前記ケージより上に位置し、前記ゲートは前記プラットホームから下方に向かって張り出させてもよい。この場合の人荷昇降装置付き移動昇降式足場を用いた施工方法では、下方で前記ケージに人が乗り込み、当該ケージを上昇させ、あらかじめ上方で待機する前記プラットホームに取り付けた前記ゲートに人が移動し、当該プラットホームで施工作業を行うこととなる。例えば、地面または下層階から作業者が乗り込み、中層階、上層階に固定したプラットホームに移動して施工作業を行う場合である。
(2)一方、前記プラットホームは前記ケージより下に位置し、前記ゲートは前記プラットホームから上方に向かって張り出させてもよい。この場合の人荷昇降装置付き移動昇降式足場を用いた施工方法では、上方で前記ケージに人が乗り込み、当該ケージを下降させ、あらかじめ下方で待機する前記プラットホームに取り付けた前記ゲートに人が移動し、当該プラットホームで施工作業を行う。例えば、上層階から作業者が乗り込み、中層階、下層階に固定したプラットホームに移動して施工作業を行う場合である。ビルの改装や下層階部分がすでに稼働している場合等で、一階部分が施工材料等の運搬に使用できないときには、この種の施工方法が適している。
人荷昇降装置付き移動昇降式足場の設置方法については、上記(1)(2)の場合でそれぞれ次の通りが望ましい。
上記(1)の場合の設置方法では、前記マストの一部を下方から上方に向かって組み立て、当該マストに前記ケージを取り付け、その後、前記マストに前記プラットホームを取り付け、前記プラットホームに前記ゲートを取り付けるとよい。
一方、上記(2)の場合の設置方法では、前記マストの一部を下方から上方に向かって組み立て、当該マストに前記プラットホームを取り付け、その後、前記マストに前記ケージを、前記プラットホームに前記ゲートをそれぞれ取り付けるとよい。ケージとゲートの取付はいずれが先でも、並行して行ってもよい。この場合、前記ケージの天井部を囲む手摺を設け、当該ケージの天井部で前記マストを上方に向かって順次組み立てるとよい。
ところで、上記(2)の場合の設置において、一部の縦孔の工事、高速道路の支柱の工事、ケーソン工事等においては、前記マストを地面からくみ上げられないときがある。このようなときは、前記マストの一部を上方から下方に向かって組み立て、当該マストに前記プラットホームを取り付け、その後、前記マストに前記ケージを、前記プラットホームに前記ゲートをそれぞれ取り付けるとよい。
上記人荷昇降装置付き移動昇降式足場の設置方法のさらなる特徴は、前記移動昇降式足場が前記マストに取り付けられた状態において、前記移動昇降式足場の前面に張り出させたアームに対し、あらかじめ箱状に組み立てられた前記ゲートを前記アームに差し込み固定し、前記ゲートの最上段の手摺を取り付けることにある。同設置方法によれば、手摺の分だけゲートがコンパクトな状態で運搬が可能であり、その後の設置や組み立ても容易である。
上記本発明に係る人荷昇降装置付き移動昇降式足場並びにこれらを用いた施工方法及びこれらの設置方法の特徴によれば、マスト上の任意の高さに固定したプラットフォームに対し、人荷を安全にケージで上下運搬、移動させることが可能となるに至った。
本発明の他の目的、構成及び効果については、以下の発明の実施の形態の項から明らかになるであろう。
プラットホーム及びケージが下に位置する状態の人荷昇降装置付き移動昇降式足場の斜視図である。 プラットホームが上に、ケージが下にそれぞれ位置する状態の人荷昇降装置付き移動昇降式足場の斜視図である。 プラットホーム及びケージが上に位置する状態の人荷昇降装置付き移動昇降式足場の斜視図である。 人荷昇降装置の拡大斜視図である。 移動昇降式足場の拡大斜視図である。 ゲートのメッシュを取り除いた状態を示す斜視図である。 プラットホーム及びゲートの横断面図である。 ケージ及びゲートの横断面図である。 ケージが下に位置する第一実施形態における設置手順を示す図であり、(a)はケージ設置時、(b)はプラットホーム設置時、(c)はゲート設置時をそれぞれ示す概略正面図である。 ケージが上に位置する第二実施形態における設置手順を示す図であり、(a)はプラットホーム設置時、(b)はケージ置時、(c)はゲート設置時をそれぞれ示す概略正面図である。 図10の実施形態におけるケージの斜視図である。 第三実施形態におけるプラットホーム及びケージが上に位置する状態の人荷昇降装置付き移動昇降式足場の斜視図である。 図12の側面図である。 図12のプラットホーム及びゲートの横断面図である。 図12のケージ及びゲートの横断面図である。 第四実施形態におけるプラットホーム及びケージが上に位置する状態の人荷昇降装置付き移動昇降式足場の斜視図である。 図16のケージ及びゲートの横断面図である。 図16の側面図である。 第四実施形態における移動昇降式足場の正面部分の拡大図である。 第四実施形態における動作制御装置の関連を示すブロック図である。
次に、適宜添付図面を参照しながら、本発明をさらに詳しく説明する。
人荷昇降装置付き移動昇降式足場1、移動昇降式足場3と人荷昇降装置4とを備えている。マスト2は、地面Gに設置するベース2aから長手方向を上下方向に配向して組み上げられ、ビル、マンション、その他の建築物等の躯体Cに沿って設置されている。
移動昇降式足場3は、前記マスト2及びこのマストに対し昇降するプラットホーム31を備えている。一方、人荷昇降装置4は、前記と同じマスト2及びこのマストに対し昇降するケージ41を備えている。また、プラットホーム31にはケージ41側に張り出しプラットホーム31から人荷が上下移動することの可能なゲート5を設けてある。
移動昇降式足場3のプラットホーム31は、図1,2,3,5〜7に示すように、上下移動してマスト2の任意位置で停止が可能である。プラットフォーム31は、作業床32、手摺33、マスト2に追随するレールガイド34、レールガイドでマスト2に噛み合い駆動力となる上下駆動用のモーター35及びドアー36を備えている。
人荷昇降装置4のケージ41は、人荷のみを移動する用途とし、床板42、天井43、ハッチ43a、マスト2に追随するレールガイド44、レールガイドでマスト2に噛み合い駆動力となる上下駆動用のモーター45及びドアー46を備えている。ケージ41の出入口4yに設けられたドアー46はゲート5への乗り移り時の転落防止用であり、プラットホーム31のドアー36及びゲート5のドアー5kと共に、遮断棒、チェーン、ロープなどの他の転落防止具を使用しても良い。
人荷昇降装置4は、エレベーター構造規格のロングスパン工事用エレベーターに該当する全ての構造条件を満たす構造とした。ケージ41の長さLは3m以上とする事となっている。本発明では4mとしたが、この長さは3m以上であれば限定されることはない。
また、積載荷重については、エレベーター構造規格において、人の乗る部分は1m2あたり260kg、荷を載せる部分は1m2あたり100kgと定められているので、これに準じた。
加えて、エレベーター構造規格によるとロングスパン工事用エレベーターの総積載荷重は1000Kg未満である。このケージ41の総床面積は、巾Wを1.6m、長さLを4mとしたことによって、6.4m2となり、そこからマスト2部分と、駆動モーターや操作盤など実際には人も荷も載せる事の出来ない部分にあたる0.25m2を差し引くと、実質6.15m2となった。よって、図示しない遮断棒を取り付け、人の乗る部分2.4m2と、荷を載せる部分3.75m2を区別し、(2.4m2×260kg/m2+3.75m2×100kg/m2)=999kgとして1000kg未満となった。
ケージ41の周囲にはフレームと金網とよりなる覆い4xを取り付けた事で、手足が昇降路に出ない構造とした。人の乗る部分に、積載荷重の2倍の強度を備えた頭上覆いとなる天井43を1.8m以上の高さで設けた。但し、前述の構造に関してはエレベーター構造規格に特に規定が設けられていない為、必ずしもその様な構造でなくとも、本発明の実施は可能である。
図1〜3、5〜8に示すゲート5は前述の人荷昇降装置4とプラットホーム31の間を行き来する際に使用する、いわゆる昇降路を囲ったものである。このゲート5は、フレーム5a及びメッシュ5bよりなる覆い5x、下床板5c、上床板5d、並びに、下床板5c及び上床板5dの間を昇降するための上下移動具6としての手摺7a付きの梯子7を備えている。
プラットホーム31またはゲート5とケージ41との間には、両者の衝突を避けると共に両者を規定の間隔で停止させるための図示しないリミッターを設けてある。また、この規定間隔で停止したケージ41の床板42とゲート5の下床板5cがほぼ同じ高さになるように設定してある。このゲート5は、プラットホーム31にケージ41が近接した際に、このゲート5及びケージ41の出入口4y,5yが近接し、略水平移動により人荷がゲート5及びケージ41間で乗り移りが可能であれば、改変は可能である。
ゲート5には、ケージ41のドアー46と重なる同じ位置の出入口5yにドアー5kが設けられている。これら両ドアー5k,46には、プラットホーム31とケージ41とが定められた位置で組み合わされていなければ扉が開かないインターロック装置を設けてある。両ドアー5k、46間、並びに、下床板5c及び床板42それぞれの隙間を4cm以下とすれば、人荷をゲート5とケージ41との間で安全に行き来させることが可能である。なお、プラットホーム31の床板32とゲートの上床板5dとも略同じ高さとしてあり、ドアー36を設けることで上部開口5zからの下方への転落を防ぐことができる。
図9は、上述の実施形態の人荷昇降装置付き移動昇降式足場1を設置する方法を示す。
まず、同図(a)の如くマスト2の一部を地面Gから上方に向かって組み立て、当該マスト2にケージ41を取り付ける。その後、同図(b)の如くマスト2にプラットホーム31を取り付ける。そして、同図(c)の如くプラットホーム31にゲート5を取り付けるとよい。
この場合の人荷昇降装置付き移動昇降式足場1を用いた施工方法では、下方でケージ41に人が乗り込み、当該ケージを上昇させ、あらかじめ上方で待機する前記プラットホーム31に取り付けた前記ゲート5に人が移動し、当該プラットホーム31で施工作業を行うこととなる。例えば、地面Gまたは下層階から作業者が乗り込み、中層階、上層階に固定したプラットホーム31に移動して施工作業を行う場合である。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。なお、以下の説明では、上記実施形態と同様の部材には同一の符号を附してある。
図10に示す第二実施形態では、プラットホーム31はケージ41より下に位置し、ゲート5はプラットホーム31から上方に向かって張り出させてある。この場合の設置方法では、同図(a)の如くマスト2の一部を地面Gからから上方に向かって組み立て、マスト2に前記プラットホーム31を取り付ける。その後、同図(b)(c)に示すように前記マスト2に前記ケージ41を、前記プラットホーム31に前記ゲート5をそれぞれ取り付けるとよい。ケージ41とゲート5の取付はいずれが先でも、並行して行ってもよい。この場合、図11に示すように前記ケージ41の天井部を囲む上手摺47を設け、当該ケージの天井部で前記マスト2を上方に向かって順次組み立てるとよい。
この場合の人荷昇降装置付き移動昇降式足場1を用いた施工方法では、上方でケージ41に人が乗り込み、当該ケージ41を下降させ、あらかじめ下方で待機する前記プラットホーム31に取り付けた前記ゲート5に人が移動し、当該プラットホーム31で施工作業を行う。例えば、上層階から作業者が乗り込み、中層階、下層階に固定したプラットホーム31に移動して施工作業を行う場合である。ビルの改装や下層階部分がすでに稼働している場合等で、一階部分が施工材料等の運搬に使用できないときには、この種の施工方法が適している。
図12〜15に示す第三実施形態では、ゲート5の上下移動具6として、階段8が用いられている。このゲート5では、フレーム5a及びメッシュ5bよりなる覆い5x、下床板5c、上床板5d、中下床板5e、中上床板5f、階段8として下階段8a、中階段8b、上階段8cを用いている。
ゲート5は、プラットホーム31の側面31x,31y,31zのうち、前側面31xマスト2の位置に設けられている。プラットホーム31自体はレールガイド34の下部にトラス39aにより支えられ、ゲート5はプラットホーム31の一部とレールガイド34の下部にトラス39bにより固定される。プラットホーム31の前側面3xにゲート5を装着することで、ケージ41との干渉も防ぐことができ、これらの間の乗り移りもスムースとなる。なお、マスト2が例えばプラットホーム31の右端に位置する場合には、右側面31yにゲート5を設置して、横からケージ41に乗り移るようにすることも可能である。
次に、図16〜20を参照しながら、本発明の第四実施形態について説明する。本実施形態では、ゲート5の階段8d,8eが2段となると共に手摺7b,7cを備えており、安全性を担保するためのスイッチが設けられている。上記各実施形態でも、本実施形態の構成要素は適用可能である。
本実施形態では、ゲート5の階段8d,8eを2段とすることで、ゲート5全体の上下長さを短縮させている。しかも、ゲート5最上段の手摺5gを後付けできるようにしてある。よって、手摺5gを除くゲート5の主要部をあらかじめ組み立てておいてもコンパクトであるために運搬がしやすく、施工面でも効率的である。取り付けに際しては、移動昇降式足場3がマスト2に取り付けられた状態において、移動昇降式足場3の前面に複数本張り出させたアーム37に対し、あらかじめ箱状に組み立てられたゲート5をクレーン等で吊り上げて差し込み固定する。その後、ゲート5の最上段の手摺5gを取り付けるとよい。
ケージ41の出入口4y及びゲート5の出入口5yには、第一実施形態同様にそれぞれドアー46,5kを設けてある。しかし、ゲート5の最上段の上部開口5z(図7参照)とプラットフォーム31との間にはドアーを設けずに常時プラットフォーム31とゲート5間は往来が可能となっている。両ドアー5k,46には、上述のインターロック装置を設けてある。このインターロック装置は、ドア第一スイッチSW11、ドア第二スイッチSW12及び動作制御装置65よりなる。各スイッチ及びドアーは、ON−OFFのためのレバー61を備えたスイッチ60とドアー46等に設けられドアー46等が閉ることでレバー61に当たりスイッチ60を切り替える当て板62を有している。動作制御装置65はドア第一スイッチSW11及びドア第二スイッチSW12の双方が例えばONのときに上記両モーター35,45の動作を許容する。これにより、移動昇降式足場3及び人荷昇降装置4の動作制御装置65は、前記各ドアースイッチで各ドアーの双方が完全に閉っている時のみに動作を許容する。
プラットホーム31またはゲート5とケージ41との間に設けた上記リミッターは、ケージ41側のリミッターとプラットホーム31側のリミッターとがある。
前者は2段階になっており、人荷昇降第一スイッチSW21、人荷昇降第二スイッチSW22及び動作制御装置65よりなる。人荷昇降第一スイッチSW21はケージ41の底部分に設けられ、レバー61がゲート5の底部分に当たることにより切り替わり、略水平移動により人荷がゲート及びケージ間で乗り移りが可能な位置への到達時を検知する。これにより、動作制御装置65は人荷昇降装置4のモーター45を停止させる。
人荷昇降第二スイッチSW22は、人荷昇降装置4が乗り移り可能な位置を超えて移動昇降式足場3に近接する際に切り替わる。人荷昇降第二スイッチSW22は、レバー61を有するスイッチ60を備え、移動昇降式足場3から下方に伸びるスイッチアーム63の先端を90度折り曲げて形成した当て板63aに当たることで切り替わる。これにより、動作制御装置65は人荷昇降装置4のモーター45を停止させる。
プラットホーム31側のリミッターについて説明する。移動昇降式足場3及びゲート5のいずれかは、人荷昇降装置4との間に、略水平移動により人荷がゲート5及びケージ41間で乗り移りが可能な位置への到達時に切り替わる移動昇降式足場スイッチW31を備えている。この移動昇降式足場スイッチW31は、先のスイッチ60を備え、当て板64aを有するスイッチアーム64がレバー61に当たり切り替わる。これにより、動作制御装置65は、人荷昇降装置を停止させる。このように、インターロック装置及びリミッターを設けることで、通常のエレベーターにおけるような人荷昇降装置4の動作のみならず、移動昇降式足場3をも動かして作業の効率性を向上させつつ、ゲート5とケージ41間の乗り移りの安全性を確保している。
本発明は、建築工事等に用いる人荷昇降装置付き移動昇降式足場として利用することができる。例えば、地面または下層階から作業者が乗り込み、中層階、上層階に固定したプラットホームに移動して施工作業を行う場合である。これとは異なり、上層階から作業者が乗り込み、中層階、下層階に固定したプラットホームに移動して施工作業を行う場合にも用いることができる。ビルの改装や下層階部分がすでに稼働している場合等で、一階部分が施工材料等の運搬に使用できないときには、この種の施工方法が適している。一部の縦孔の工事、高速道路の支柱の工事、ケーソン工事等においては、前記マストを地面からくみ上げられないときがある。このようなときは、前記マストの一部を上方から下方に向かって組み立て、当該マストに前記プラットホームを取り付け、その後、前記マストに前記ケージを、前記プラットホームに前記ゲートをそれぞれ取り付けても良い。
1:人荷昇降装置付き移動昇降式足場、2:マスト、2a:ベース、3:移動昇降式足場、31:プラットホーム、31x:プラットホームの前側面、31y:右側面、31z:左側面、32:作業床、33:手摺、34:レールガイド、35:モーター、36:ドアー、37:アーム、39a:トラス、39b:トラス、4:人荷昇降装置、4x:覆い(囲い)、4y:出入口、41:ケージ、42:床板、43:天井、43a:ハッチ、44:レールガイド、45:モーター、46:ドアー、47:上手摺、5,5’:ゲート、5a:フレーム、5b:メッシュ、5c:下床板(他の床板)、5d:上床板、5e:中下床板、5f:中上床板、5g:手摺、5k:ドアー、5x:覆い(囲い)、5y:出入口、5z:上部開口、6:上下移動具、7:梯子、7a,7b,7c:手摺、8:階段、8a:下階段、8b:中階段、8c:上階段、8d:下階段、8e:上階段、60:スイッチ、61:レバー、62:当て板、63:スイッチアーム、63a:当て板、64:スイッチアーム、64a:当て板、65:動作制御装置、SW11:ドア第一スイッチ、SW12:ドア第二スイッチ、SW21:人荷昇降第一スイッチ、SW22:人荷昇降第二スイッチ、W31:移動昇降式足場スイッチ、G:地面、C:躯体

Claims (17)

  1. 長手方向を上下方向に配向して設置されたマスト及びこのマストに対し昇降するプラットホームを備えた移動昇降式足場を設け、
    前記マストに対し昇降するケージを備えた人荷昇降装置を設け、
    前記プラットホームには前記ケージ側に張り出しプラットホームから人荷が上下移動することの可能なゲートを設け、
    前記ゲートは、前記プラットホームに前記ケージが近接した際に、このゲート及びケージの出入口が近接し、略水平移動により人荷がゲート及びケージ間で乗り移りが可能に構成されている人荷昇降装置付き移動昇降式足場。
  2. 前記ゲートは前記ケージの床板と近接しうる他の床板、この他の床板と前記プラットホームの床板との間を人が移動しうる上下移動具及びこれら各要素を囲む覆いを備えている請求項1記載の人荷昇降装置付き移動昇降式足場。
  3. 前記ゲートは前記プラットホームの側面に取り付けられている請求項1又は2記載の人荷昇降装置付き移動昇降式足場。
  4. 前記上下移動具が階段である請求項2記載の人荷昇降装置付き移動昇降式足場。
  5. 前記上下移動具が梯子である請求項2記載の人荷昇降装置付き移動昇降式足場。
  6. 前記プラットホームは前記ケージより上に位置し、前記ゲートは前記プラットホームから下方に向かって張り出している請求項1〜5のいずれかに記載の人荷昇降装置付き移動昇降式足場。
  7. 前記プラットホームは前記ケージより下に位置し、前記ゲートは前記プラットホームから上方に向かって張り出している請求項1〜5のいずれかに記載の人荷昇降装置付き移動昇降式足場。
  8. 前記ケージ及び前記ゲート間で乗り移り可能な対向部分それぞれに設けられた各ドアーは、開閉を検知する各ドアースイッチをそれぞれ有しており、前記移動昇降式足場及び前記人荷昇降装置の動作制御装置は、前記各ドアースイッチで各ドアーの双方が完全に閉っている時のみに動作を許容する請求項1〜7のいずれかに記載の人荷昇降装置付き移動昇降式足場。
  9. 前記人荷昇降装置は、前記ゲート及び前記移動昇降式足場のいずれかとの間に、略水平移動により人荷が前記ゲート及び前記ケージ間で乗り移りが可能な位置への到達時に切り替わる人荷昇降第一スイッチと、前記人荷昇降装置が前記乗り移り可能な位置を超えて前記移動昇降式足場に近接する際に切り替わる人荷昇降第二スイッチとを備えており、前記移動昇降式足場及び前記人荷昇降装置の動作制御装置は、人荷昇降第一、第二スイッチが切り替わった際に前記人荷昇降装置を停止させるものである請求項1〜8のいずれかに記載の人荷昇降装置付き移動昇降式足場。
  10. 前記移動昇降式足場及び前記ゲートのいずれかは、前記人荷昇降装置との間に、略水平移動により人荷が前記ゲート及び前記ケージ間で乗り移りが可能な位置への到達時に切り替わる移動昇降式足場スイッチを備えており、前記動作制御装置は、前記移動昇降式足場スイッチが切り替わった際に前記人荷昇降装置を停止させるものである請求項9記載の人荷昇降装置付き移動昇降式足場。
  11. 請求項6記載の人荷昇降装置付き移動昇降式足場を用いた施工方法であって、下方で前記ケージに人が乗り込み、当該ケージを上昇させ、あらかじめ上方で待機する前記プラットホームに取り付けた前記ゲートに人が移動し、当該プラットホームで施工作業を行う人荷昇降装置付き移動昇降式足場を用いた施工方法。
  12. 請求項7記載の人荷昇降装置付き移動昇降式足場を用いた施工方法であって、上方で前記ケージに人が乗り込み、当該ケージを下降させ、あらかじめ下方で待機する前記プラットホームに取り付けた前記ゲートに人が移動し、当該プラットホームで施工作業を行う人荷昇降装置付き移動昇降式足場を用いた施工方法。
  13. 請求項6記載の人荷昇降装置付き移動昇降式足場の設置方法であって、前記マストの一部を下方から上方に向かって組み立て、当該マストに前記ケージを取り付け、その後、前記マストに前記プラットホームを取り付け、前記プラットホームに前記ゲートを取り付ける人荷昇降装置付き移動昇降式足場の設置方法。
  14. 請求項7記載の人荷昇降装置付き移動昇降式足場の設置方法であって、前記マストの一部を下方から上方に向かって組み立て、当該マストに前記プラットホームを取り付け、その後、前記マストに前記ケージを、前記プラットホームに前記ゲートをそれぞれ取り付ける人荷昇降装置付き移動昇降式足場の設置方法。
  15. 前記ケージの天井部を囲む手摺を設け、当該ケージの天井部で前記マストを上方に向かって順次組み立てる請求項14記載の人荷昇降装置付き移動昇降式足場の設置方法。
  16. 請求項7記載の人荷昇降装置付き移動昇降式足場の設置方法であって、前記マストの一部を上方から下方に向かって組み立て、当該マストに前記プラットホームを取り付け、その後、前記マストに前記ケージを、前記プラットホームに前記ゲートをそれぞれ取り付ける人荷昇降装置付き移動昇降式足場の設置方法。
  17. 請求項1〜10のいずれかに記載の人荷昇降装置付き移動昇降式足場の設置方法であって、前記移動昇降式足場が前記マストに取り付けられた状態において、前記移動昇降式足場の前面に張り出させたアームに対し、あらかじめ箱状に組み立てられた前記ゲートを前記アームに差し込み固定し、前記ゲートの最上段の手摺を取り付ける人荷昇降装置付き移動昇降式足場の設置方法。
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