以下、本発明に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。以下で説明する各実施形態の構成要素は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。また、以下の実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部の位置関係について説明する。水平面内の一方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれと直交する方向(鉛直方向、上下方向)をZ軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。XY平面は、水平面である。XZ平面及びYZ平面のそれぞれは、XY平面と垂直に交わる。
<第1実施形態>
第1実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係る電子部品実装システム100の一例を示す模式図である。図2は、本実施形態に係る実装装置1の一例を示す斜視図である。
図1に示すように、電子部品実装システム100は、電子部品Cを基板Pに実装する実装装置1と、実装装置1を管理するサーバ3とを備えている。実装装置1は、電子部品Cを供給可能な供給装置2を有し、供給装置2の電子部品Cを基板Pに実装する。
本実施形態において、電子部品実装システム100は、実装装置1を複数有する。供給装置2は、複数の実装装置1のそれぞれに設けられる。サーバ3と複数の実装装置1のそれぞれとは、LANケーブルのようなケーブル4によって接続される。サーバ3は、実装装置1から出力された情報(信号)を取得して、それら複数の実装装置1のそれぞれを管理する。
図1及び図2に示すように、実装装置1は、ベース部材5と、ベース部材5上に設けられ基板Pを保持して移動可能な基板移動装置6と、電子部品Cを着脱可能に保持するノズル(保持部材)7を有し供給装置2の電子部品Cをノズル7で保持して基板Pに実装する実装ヘッド8と、ベース部材5上に設けられ実装ヘッド8を移動可能な実装ヘッド移動装置9と、実装装置1を制御する制御装置10とを備えている。制御装置10とサーバ3とがケーブル4を介して接続される。
基板移動装置6は、ベース部材5上において基板Pを移動可能である。基板移動装置6は、基板Pの裏面(下面)を着脱可能に保持する基板保持部と、基板保持部を移動するための動力を発生するアクチュエータとを含む。アクチュエータの作動により、基板Pは、基板保持部に保持された状態で移動する。本実施形態において、基板移動装置6は、基板PをX軸方向に移動する。基板移動装置6は、X軸方向に関してベース部材5の一端部から他端部に基板Pを移動する。
なお、基板移動装置6は、基板PをY軸方向に移動してもよいし、基板PをX軸方向及びY軸方向の両方に移動してもよい。すなわち、基板移動装置6は、基板PをXY平面内において移動可能でもよい。なお、基板移動装置6は、基板PをX軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZの6つの方向に移動可能でもよい。
実装ヘッド8は、供給装置2から供給された電子部品Cを基板保持部に保持された基板Pの表面(上面)に実装する。基板Pは、基板移動装置6により、X軸方向に関してベース部材5の一端部から他端部に移動される。実装ヘッド8は、X軸方向に関してベース部材5の一端部と他端部との間において基板Pの表面に電子部品Cを実装する。
実装ヘッド8は、電子部品Cを着脱可能に保持するノズル7を有する。実装ヘッド8は、供給装置2の電子部品Cをノズル7で保持して基板Pに実装する。ノズル7は、実装ヘッド8に複数配置される。複数のノズル7は、別々に駆動可能である。本実施形態において、ノズル7は、電子部品Cを吸着して保持する吸着ノズルである。ノズル7は、先端部に設けられた開口と、開口に接続された内部流路とを有する。ノズル7の内部流路の気体が真空ポンプを含む吸引装置によって吸引される。ノズル7の先端部と電子部品Cとが接触した状態で、ノズル7の吸引動作が行われることにより、ノズル7の先端部に電子部品Cが吸着されて保持される。ノズル7の吸引動作が解除されることにより、電子部品Cはノズル7から解放される。
実装ヘッド移動装置9は、基板Pの上方で、実装ヘッド8を移動可能である。実装ヘッド移動装置9は、実装ヘッド8をXY平面内において移動する。
実装ヘッド移動装置9は、実装ヘッド8を支持するX軸駆動装置12と、X軸駆動装置12の+X側の端部を支持するY軸駆動装置13と、X軸駆動装置12の−X側の端部を支持するガイド部材14Gとを有する。Y軸駆動装置13及びガイド部材14Gのそれぞれは、ベース部材5上に設けられた支柱11に支持される。X軸駆動装置12は、Y軸駆動装置13及びガイド部材14Gに支持される。
X軸駆動装置12は、X軸方向に長いガイド部材12Gと、実装ヘッド8をX軸方向に移動するための動力を発生するアクチュエータ12Dとを含む。ガイド部材12Gは、実装ヘッド8をX軸方向にガイドする。アクチュエータ12Dの作動により、実装ヘッド8は、ガイド部材12Gに支持された状態でX軸方向に移動する。
Y軸駆動装置13は、Y軸方向に長いガイド部材13Gと、X軸駆動装置12をY軸方向に移動するための動力を発生するアクチュエータ13Dとを含む。ガイド部材13G及びガイド部材14Gは、X軸駆動装置12をY軸方向にガイドする。アクチュエータ13Dの作動により、X軸駆動装置12は、ガイド部材13G及びガイド部材14Gに支持された状態で、Y軸方向に移動する。
Y軸駆動装置13によってX軸駆動装置12がY軸方向に移動することにより、X軸駆動装置12に支持されている実装ヘッド8は、X軸駆動装置12と一緒にY軸方向に移動する。実装ヘッド8は、X軸駆動装置12の作動によってX軸方向に移動する。これにより、実装ヘッド8は、基板Pの上方においてXY平面内を移動することができる。
実装ヘッド移動装置9は、基板Pの表面(上面)と対向する実装位置(搭載位置)、及び供給装置2から電子部品Cが供給される供給位置(受け渡し位置)のそれぞれにノズル7が配置されるように、実装ヘッド8を移動可能である。ノズル7は、供給位置において、供給装置2から供給された電子部品Cを保持する。ノズル7は、供給位置において電子部品Cを保持した後、実装位置まで搬送し、基板Pに搭載する。実装位置において電子部品Cが基板Pに搭載された後、ノズル7は、電子部品Cを解放する。これにより、基板Pに電子部品Cが実装される。
なお、本実施形態においては、X軸駆動装置12上及びY軸駆動装置13上のそれぞれに、電源ケーブルのようなケーブルを保持するケーブル保持部材15及びケーブル保持部材16が設けられる。ケーブル保持部材15及びケーブル保持部材16のそれぞれは、例えばケーブルベアを含み、曲がることができる。
実装ヘッド8は、ノズル7をZ軸方向及びθZ方向に移動可能なノズル駆動部を有する。ノズル駆動部は、ノズル7を移動可能な動力を発生するアクチュエータを含む。すなわち、本実施形態において、ノズル7は、実装ヘッド移動装置9及び実装ヘッド8に設けられたノズル駆動部により、X軸、Y軸、Z軸、及びθZの4つの方向に移動可能である。なお、ノズル7は、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZの6つの方向に移動可能でもよい。
実装ヘッド8は、電子部品Cの画像情報及び基板Pの画像情報を取得可能な撮像部17を有する。実装ヘッド8が移動することにより、撮像部17はノズル7と一緒に移動する。撮像部17は、ティーチング用の撮像部である。
撮像部17は、供給装置2から電子部品Cが供給される供給位置において、電子部品Cの画像情報及び基板Pの画像情報を取得する。基板Pの画像情報は、基板Pに設けられているマークの画像情報を含む。撮像部17により取得された画像情報に基づいて、X軸方向及びY軸方向に関する電子部品Cに対するノズル7の保持位置(吸着位置)、及び基板Pに対する電子部品Cの実装位置が調整される。
また、実装ヘッド8は、電子部品C及び基板Pに検出光を照射して、その電子部品C及び基板Pで反射した検出光を受光するハイトセンサ(不図示)を有する。ハイトセンサは、Z軸方向に関する電子部品Cの位置及び基板Pの位置を検出する。ハイトセンサの検出結果に基づいて、Z軸方向に関する電子部品Cの保持位置、及び基板Pに対する電子部品Cの実装位置が調整される。
なお、実装ヘッド8は、割基板等に付されるバッドマーク等を検出する検出部を有してもよい。
実装装置1は、ベース部材5上に配置され、電子部品Cの画像情報を取得可能な撮像部18を有する。撮像部18は、ノズル7に保持された電子部品Cの画像情報を下側から取得する。すなわち、撮像部18は、電子部品Cの下面側の画像情報を取得する。撮像部18により取得された画像情報に基づいて、吸着中心と部品中心との位置ずれ量及び電子部品Cの傾きが求められる。
制御装置10は、実装装置1を制御する。制御装置10は、プロセッサ及びメモリを含む。プロセッサは、CPU(Central Processing Unit)を含む。メモリは、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を含む。制御装置10は、ケーブル4を介してサーバ3と接続される。制御装置10は、サーバ3からの制御信号をケーブル4を介して取得して、実装装置1を制御する。制御装置10は、実装装置1の各種の情報をケーブル4を介してサーバ3に出力する。
供給装置2は、実装ヘッド8(ノズル7)に電子部品Cを供給する。供給装置2は、リール20を支持するフィーダ21と、フィーダ21を支持するフィーダバンク22とを有する。電子部品Cを保持するテープがリール20に巻かれる。リール20は、電子部品Cを保持するテープを支持する。テープを支持するリール20がフィーダ21に支持される。リール20は、テープを介して電子部品Cを支持する。フィーダ21は、リール20及びテープを介して電子部品Cを支持する。フィーダバンク22は、フィーダ21、リール20、及びテープを介して電子部品Cを支持する。
フィーダ21は、基板移動装置6による基板Pの移動方向に複数配置される。本実施形態において、フィーダ21は、X軸方向に複数配置される。フィーダ21から実装装置1に電子部品Cが供給される。フィーダバンク22は、フィーダ21を支持する支持部材として機能する。複数のフィーダ21は、フィーダバンク22においてX軸方向に配置される。フィーダバンク22は、複数のフィーダ21を着脱可能に支持する。
複数のフィーダ21のそれぞれに、リール20が支持される。フィーダ21は、リール20を着脱可能に支持する。リール20に巻かれるテープに、複数の電子部品Cが保持される。リール20が回転することによって、テープに保持された電子部品Cが供給位置まで移動する。供給位置において、電子部品Cがノズル7に保持される。
図3は、本実施形態に係るフィーダ21及びフィーダバンク22の一例を示す模式図である。フィーダバンク22は、フィーダ21が取り付けられる複数の取付け部23を有する。取付け部23のそれぞれに、フィーダ21が取り付けられる。図3に示す例では、フィーダバンク22は、「1」番から「10」番までの10個の取付け部23を有する。なお、取付け部23の数は、10個に限られない。取付け部23は、例えば100個設けられてもよい。
以下の説明においては、便宜上、電子部品Cを保持するテープが巻かれたリール20を適宜、電子部品Cのリール20、と称し、そのリール20を支持するフィーダ21を適宜、電子部品Cのフィーダ21、と称し、そのフィーダ21が取り付けられるフィーダバンク22の取付け部23を適宜、電子部品Cの取付け部23、と称する。
また、以下の説明においては、リール20に巻かれたテープに保持されている電子部品Cを適宜、リール20の電子部品C、と称し、フィーダ21に支持されたリール20に巻かれているテープの電子部品Cを適宜、フィーダ21の電子部品C、と称し、取付け部23に取り付けられたフィーダ21に支持されているリール20のテープの電子部品Cを適宜、取付け部23の電子部品C、と称する。
一般に、電子部品の供給業者から、電子部品実装システム100を使って製品を生産する生産業者に、電子部品Cのリール20が供給される。以下の説明において、供給業者から供給され、未だ実装に使用されていないリール20の状態を適宜、新品状態又は初期状態、と称する。新品状態のリール20は、多数の電子部品Cを支持する。
新品状態のリール20が実装に使用されることにより、そのリール20の電子部品Cは減少する。以下の説明において、リール20の電子部品Cの一部が実装に使用された状態を適宜、使用済み状態、と称する。また、以下の説明において、リール20の電子部品Cの全部が実装に使用された状態を適宜、部品切れ状態、と称する。部品切れ状態のリール20は、電子部品Cを支持しない。部品切れ状態のリール20において、電子部品Cの残数は零である。
図4は、本実施形態に係るリール20、フィーダ21、及び取付け部23の一例を模式的に示す図である。
図4に示すように、複数のリール20(又はテープ)のそれぞれに識別子24が設けられる。識別子24は、リール20に関する固有の情報を含む。識別子24により、複数のリール20のそれぞれが識別される。
図3及び図4に示すように、複数のフィーダ21のそれぞれに識別子25が設けられる。識別子25は、フィーダ21に関する固有の情報を含む。識別子25により、複数のフィーダ21のそれぞれが識別される。
図3及び図4に示すように、フィーダバンク22の複数の取付け部23のそれぞれに識別子26が設けられる。識別子26は、取付け部23に関する固有の情報を含む。識別子26により、複数の取付け部23のそれぞれが識別される。
本実施形態において、識別子24、識別子25、及び識別子26のそれぞれは、バーコードを含む。バーコードは、1次元バーコードでもよいし、2次元バーコードでもよい。
図4に示すように、電子部品実装システム100は、識別子24、識別子25、及び識別子26を検出する読取装置27を有する。読取装置27は、バーコードリーダー又はハンディターミナルを含み、識別子24、識別子25、及び識別子26を読み取ることができる。読取装置27は、ケーブル28を介して、サーバ3と接続される。読取装置27の検出結果(読み取り結果)は、ケーブル28を介してサーバ3に出力される。
サーバ3は、識別子24を検出した読取装置27の検出結果に基づいて、複数のリール20のうち、その識別子24を有するリール20の電子部品Cの種類を特定することができる。すなわち、サーバ3は、そのリール20がどの種類の電子部品Cを支持しているかを特定することができる。
サーバ3は、識別子25を検出した読取装置27の検出結果に基づいて、複数のフィーダ21のうち、その識別子25を有するフィーダ21を特定することができる。すなわち、サーバ3は、そのフィーダ21がどのフィーダ21であるかを特定することができる。また、サーバ3は、識別子24を検出した読取装置27の検出結果、及び識別子25を検出した読取装置27の検出結果に基づいて、そのフィーダ21の電子部品Cの種類を特定することができる。
サーバ3は、識別子26を検出した読取装置27の検出結果に基づいて、複数の取付け部23のうち、その識別子26を有する取付け部23を特定することができる。すなわち、サーバ3は、その取付け部23が何番の取付け部23であるかを特定することができる。また、サーバ3は、識別子24を検出した読取装置27の検出結果、識別子25を検出した読取装置27の検出結果、及び識別子26を検出した読取装置27の検出結果に基づいて、その取付け部23の電子部品Cの種類を特定することができる。
サーバ3は、識別子24、識別子25、及び識別子26を検出した読取装置27の検出結果に基づいて、リール20とフィーダ21と取付け部23との関連付けを行うことができる。すなわち、サーバ3は、読取装置27の検出結果に基づいて、どのリール20がどのフィーダ21に支持され、そのフィーダ21が何番の取付け部23に取り付けられているかを特定することができる。このように、サーバ3は、読取装置27の検出結果に基づいて、フィーダバンク22に対するフィーダ21の配置、及びフィーダ21に対するリール20の配置を一元管理することができる。
図5は、本実施形態に係るノズル7の一例を示す図である。図5に示すように、ノズル7は、先端部に設けられた開口71と、開口71に接続された内部流路72とを有する。内部流路72は、配管30の流路を介して、真空ポンプを含む吸引装置29と接続される。吸引装置29は、ノズル7の内部流路72の気体を吸引可能である。
配管30に、バルブ機構31が配置される。バルブ機構31は、配管30の流路を開閉可能である。バルブ機構31は、制御装置10に制御される。バルブ機構31により配管30の流路が開いた状態で、吸引装置29が作動することにより、内部流路72の気体が吸引装置29に吸引され、ノズル7の吸引動作が実行される。バルブ機構31により配管30の流路が閉じられることにより、ノズル7の吸引動作が解除(停止)される。ノズル7の先端部と電子部品Cとが接触した状態で、ノズル7の吸引動作が実行されることにより、ノズル7の先端部に電子部品Cが吸着されて保持される。ノズル7の吸引動作が解除されることにより、電子部品Cはノズル7から解放される。
実装装置1は、電子部品Cに対するノズル7の保持状態を検出する保持状態センサ32を備えている。保持状態センサ32は、電子部品Cがノズル7に保持されたか否かを検出する。保持状態センサ32は、配管30に配置される。本実施形態において、保持状態センサ32は、配管30の流路の圧力を検出する圧力センサを含む。以下の説明において、保持状態センサ32を適宜、圧力センサ32、と称する。
圧力センサ32は、例えば、配管30の流路の真空度(配管30の流路の絶対圧力と大気圧との差)を検出する。真空度が高いほど、絶対圧力が低い。圧力センサ32の検出結果は、制御装置10に出力される。
制御装置10は、圧力センサ32の検出結果に基づいて、電子部品Cがノズル7に保持されたか否かを判定する判定部33と、ノズル7が電子部品Cを保持(吸着)したときの配管30の流路の圧力データ(真空度データ)を記憶する記憶部34とを有する。真空度データは、例えば予備実験又はシミュレーションにより事前に求めることができ、記憶部34に記憶される。
判定部33は、圧力センサ32の検出結果と、記憶部34の真空度データとを比較することにより、電子部品Cがノズル7に保持されたか否かを判定することができる。電子部品Cがノズル7に保持されている状態において、開口71が電子部品Cで閉じられる。そのため、配管30の流路の圧力は低くなる(真空度は高くなる)。電子部品Cがノズル7に保持されていない状態において、開口71は開く。そのため、配管30の流路の圧力は高くなる(真空度は低くなる)。したがって、判定部33は、圧力センサ32の検出結果と、記憶部34に記憶されている真空度データとに基づいて、電子部品Cがノズル7に保持されたか否かを判定することができる。
図6は、本実施形態に係るサーバ3及び制御装置10を含む制御システム200の機能ブロック図である。なお、以下で説明するサーバ3の機能の少なくとも一部が制御装置10の機能に含まれてもよいし、制御装置10の機能の少なくとも一部がサーバ3の機能に含まれてもよい。
図6は、便宜上、サーバ3に1つの制御装置10が接続されている例を示す。上述のように、本実施形態においては、電子部品実装システム100は、複数の実装装置1(制御装置10)を有する。サーバ3に複数の制御装置10が接続される。
図6に示すように、実装装置1は、制御装置10と、操作装置51と、表示装置52と、警告装置53と、操作装置54とを備えている。操作装置51、表示装置52、警告装置53、及び操作装置54のそれぞれは、制御装置10と接続される。
操作装置51は、例えば操作ボタンを含み、作業者に操作される。本実施形態において、操作装置51が操作されることにより、操作装置51は操作信号を生成する。操作装置51により生成された操作信号は、制御装置10に出力される。
表示装置52は、例えばフラットパネルディスプレイを含み、文字及び画像を含む各種の情報を表示する。表示装置52は、制御装置10から出力される制御信号に基づいて、情報を表示する。作業者は、表示装置52に表示された情報により、実装装置1の状況を把握することができる。
本実施形態において、操作装置51は、表示装置52に表示される操作画面(画像ボタン)を含む。例えば、マウス又はキーボードのような入力デバイスによって、操作画面においてポインタが操作される。そのポインタで操作画面が操作されることによって、操作信号が生成される。なお、操作装置51がタッチパネルを含み、そのタッチパネルが操作されることによって、操作信号が生成されてもよい。操作装置51が、ロッカースイッチのようなメカニカルボタンを含んでもよい。
操作装置54は、例えば操作ボタンを含み、作業者に操作される。本実施形態において、操作装置54が操作されることにより、操作装置54は操作信号を生成する。操作装置54により生成された操作信号は、制御装置10に出力される。操作装置54は、操作装置51と同様、画像ボタンでもよいし、メカニカルボタンでもよい。
警告装置53は、例えば警告灯を含み、光を使って警告情報を報知する。警告装置53は、音を発生して警告情報を報知するサイレンを含んでもよい。警告装置53は、制御装置10から出力される制御信号に基づいて、警告を発生する。作業者は、警告装置53から発生された警告情報により、実装装置1の状況を把握することができる。
制御装置10は、判定部33と、記憶部34と、制御部35と、無効化部36と、再試行回数取得部37とを有する。
サーバ3は、識別情報取得部41と、正規電子部品情報取得部42と、部品照合部43と、残数情報取得部44と、変換部45とを有する。
判定部33は、圧力センサ32の検出結果に基づいて、電子部品Cがノズル7に保持されたか否かを判定する。記憶部34は、真空度データを記憶する。
記憶部34は、実装装置1の実装条件に関する情報(レシピ)を記憶する。実装条件は、実装装置1によって製品を生産するときのシーケンス、実装装置1に対する指令、設定、及びパラメータを含む。実装条件に関する情報は、サーバ3から複数の実装装置1の制御装置10のそれぞれに出力される。記憶部34は、サーバ3から供給された実装条件に関する情報を記憶する。以下の説明において、実装条件に関する情報を適宜、生産プログラム、と称する。
生産プログラムは、実装対象の基板Pを示す基板情報、及びその基板Pに実装されるべき電子部品Cを示す正規電子部品情報を含む。
制御部35は、実装装置1を制御する制御信号を出力する。制御信号は、実装装置1による実装動作の開始を指令する開始指令信号、実装装置1による実装動作の内容を示す動作指令信号、及び実装装置1による実装動作の停止を指令する停止指令信号を含む。制御部35は、実装動作が実施されるように、基板移動装置6、実装ヘッド移動装置9、吸引装置29、及びバルブ機構31などに制御信号(開始指令信号及び動作指令信号)を出力することができる。制御部35は、実装動作が停止されるように、基板移動装置6、実装ヘッド移動装置9、吸引装置29、及びバルブ機構31などに制御信号(停止指令信号)を出力することができる。
無効化部36は、操作装置51を無効化する。操作装置51を無効化することは、操作装置51により生成された操作信号を無効化(例えば消去)することを含む。操作装置51を無効化することは、操作装置51により生成された操作信号をサーバ3に出力させないことを含む。操作装置51が表示装置52に表示される操作画面(画像ボタン)を含む場合、操作装置51を無効化することは、表示装置52に画像ボタンを表示させないことを含む。
再試行回数取得部37は、判定部33により電子部品Cがノズル7に保持されていないと判定されたときに再試行されるノズル7による保持動作の再試行回数を示す再試行回数情報を取得する。生産プログラムに基づいて電子部品Cに対するノズル7による保持動作が実行されたにもかかわらず、判定部33により電子部品Cがノズル7に保持されていないと判定されたとき、ノズル7による保持動作が再試行される。再試行回数取得部37は、電子部品Cがノズル7に保持されないときに実行されるノズル7による保持動作の再試行回数(リトライ回数)を示す再試行回数情報を取得する。再試行回数は、ノズル7が電子部品Cを保持(吸着)できなかった保持失敗回数と等しい。
上述のように、圧力センサ32によって、電子部品Cに対するノズル7の保持状態が検出される。判定部33は、圧力センサ32の検出結果に基づいて電子部品Cがノズル7に保持されたか否かを判定する。判定部33の判定結果は、制御部35に出力される。判定部33により電子部品Cがノズル7に保持されていないと判定されたとき、制御部35は、電子部品Cに対するノズル7による保持動作を再試行(リトライ)させる。ノズル7による保持動作の再試行においても、圧力センサ32によって電子部品Cに対するノズル7の保持状態が検出される。その圧力センサ32の検出結果に基づいて判定部33により電子部品Cがノズル7に保持されたか否かが判定される。再試行回数取得部37は、その再試行回数を示す再試行回数情報を取得する。
本実施形態においては、再試行回数取得部37で取得された再試行回数情報は、表示装置52に出力される。表示装置52は、再試行回数取得部37から出力された再試行回数情報を表示する。
本実施形態において、制御部35は、ノズル7による保持動作の再試行回数が予め定められている閾値よりも大きくなるまで、ノズル7による保持動作を再試行させる。なお、制御部35は、判定部33により電子部品Cがノズル7に保持されたと判定されるまで、ノズル7による保持動作の再試行を繰り返してもよい。なお、再試行回数が閾値に達する前に、判定部33により電子部品Cがノズル7に保持されたと判定された場合、ノズル7による保持動作の再試行は終了する。
識別情報取得部41は、供給装置2の電子部品Cの識別を示す識別情報を取得する。電子部品Cの識別情報は、その電子部品Cを支持するリール20の識別情報、そのリール20を支持するフィーダ21の識別情報、及びそのフィーダ21を支持するフィーダバンク22の取付け部23の識別情報を含む。リール20の識別情報は、リール20に設けられた識別子24を検出した読取装置27の検出結果を含む。フィーダ21の識別情報は、フィーダ21に設けられた識別子25を検出した読取装置27の検出結果を含む。フィーダバンク22の取付け部23の識別情報は、取付け部23に設けられた識別子26を検出した読取装置27の検出結果を含む。リール20の識別情報、フィーダ21の識別情報、及び取付け部23の識別情報は、読取装置27からケーブル28を介してサーバ3に出力される。サーバ3の識別情報取得部41は、読取装置27から出力された、リール20の識別情報、フィーダ21の識別情報、及び取付け部23の識別情報を含む電子部品Cの識別情報を取得する。
正規電子部品情報取得部42は、基板Pに実装されるべき電子部品Cを示す正規電子部品情報を取得する。本実施形態において、記憶部34に記憶されている生産プログラムが、実装対象の基板Pを示す基板情報、及びその基板Pに実装されるべき電子部品Cを示す正規電子部品情報を有する。記憶部34の記憶情報は、ケーブル4を介してサーバ3に出力される。サーバ3の正規電子部品情報取得部42は、記憶部34から出力された、実装対象の基板Pを示す基板情報、及びその基板Pに実装されるべき電子部品Cを示す正規電子部品情報を取得する。
以下の説明においては、生産プログラムによって規定された、基板Pに実装されるべき電子部品Cを適宜、正規の電子部品C、と称し、生産プログラムによって規定された正規の電子部品Cではない電子部品Cを適宜、非正規の電子部品C、と称する。非正規の電子部品Cは、基板Pに実装されるべきでない電子部品Cである。
部品照合部43は、識別情報取得部41によって取得された電子部品Cの識別情報と、正規電子部品情報取得部42によって取得された正規電子部品情報とを照合する。また、部品照合部43は、その照合結果に基づいて、供給装置2の電子部品Cが正規の電子部品Cか否かを判定する。部品照合部43は、供給装置2の電子部品Cが正規の電子部品Cであると判定した場合、「正判定(OK判定)」を出力する。部品照合部43は、供給装置2の電子部品Cが非正規の電子部品Cであると判定した場合、「否判定(NG判定)」を出力する。
生産プログラムは、供給装置2における正規の電子部品Cの位置を指定する。例えば、ある電子部品Cをある基板Pに実装するシーケンスにおいて、生産プログラムは、その電子部品Cのフィーダ21の位置を「5番」の取付け部23に指定する。部品照合部43は、読取装置27により取得された電子部品Cの識別情報と生産プログラムから取得された正規電子部品情報とを照合して、「5番」の取付け部23の電子部品Cが正規の電子部品Cか否かを判定する。部品照合部43は、「5番」の取付け部23の電子部品Cが正規の電子部品Cであると判定した場合、「OK判定」を出力し、「5番」の取付け部23の電子部品Cが非正規の電子部品Cであると判定した場合、「NG判定」を出力する。
本実施形態においては、部品照合部43の判定結果は、表示装置52に出力される。表示装置52は、部品照合部43から出力された判定結果を表示する。
残数情報取得部44は、供給装置2の電子部品Cの残数を示す残数情報を取得する。供給装置2の電子部品Cの残数は、リール20(フィーダ21)の電子部品Cの残数を含む。基板Pに対する電子部品Cの実装により、リール20の電子部品Cの残数は減少する。残数情報取得部44は、複数のリール20それぞれの電子部品Cの残数を示す残数情報を取得する。
制御部35は、ノズル7による実装動作回数を数えるカウント機能を有する。実装動作回数は、ノズル7が供給位置の電子部品Cを基板Pに実装する動作を実行した回数である。実装動作回数は、ノズル7が電子部品Cを保持(吸着)できた保持成功回数と等しい。
実装動作回数に関する情報は、制御部35からサーバ3に出力される。新品状態のリール20において、そのリール20に保持されている電子部品Cの数は、既知情報である。残数情報取得部44は、既知情報である新品状態のリール20に保持されている電子部品Cの数と、制御部35から出力された実装動作回数とに基づいて、供給装置2の電子部品Cの残数を示す残数情報を取得する。
本実施形態においては、残数情報取得部44で取得された残数情報は、表示装置52に出力される。表示装置52は、残数情報取得部44から出力された残数情報を表示する。
また、本実施形態においては、残数情報取得部44で取得された残数情報に基づいて、供給装置2の電子部品Cの残数が予め定められた閾値よりも小さいと判定したとき、制御部35は、警告装置53を作動する。
変換部45は、部品照合部43の判定結果を変換する。例えば、部品照合部43が「OK判定」を出力した場合、変換部45は、その判定結果を「NG判定」に変換する。また、部品照合部43が「NG判定」を出力した場合、変換部45は、その判定結果を「OK判定」に変換する。
制御部35は、部品照合部43の判定結果に基づいて、実装装置1を制御する。制御部35は、部品照合部43の判定結果が「NG判定」のとき、実装装置1による実装動作を停止する。部品照合部43の判定結果が「NG判定」であることは、供給装置2のフィーダ21の電子部品Cが非正規の電子部品Cであることを示す。あるリール20の電子部品Cの実装動作が終了した後、電子部品Cの補給のために、部品切れ状態のリール20と新品状態のリール20とが交換され、その新品状態のリール20の電子部品Cについての部品照合部43の判定結果が「NG判定」である場合、制御部35は、実装動作の停止を指令する停止指令信号を出力して、実装装置1による実装動作を停止する。これにより、非正規の電子部品Cが基板Pに実装されてしまうことが抑制される。
操作装置51は、部品照合部43の「NG判定」を「OK判定」に変換する操作信号を生成可能である。操作装置51が操作されると、操作装置51が操作されることにより生成された操作信号は、サーバ3の変換部45に出力される。部品照合部43が「NG判定」を出力した場合、変換部45は、操作装置51から出力された操作信号に基づいて、その部品照合部43の「NG判定」を「OK判定」に変換する。
操作装置51が操作されることにより、部品照合部43の「NG判定」が「OK判定」に強制的に変換される。本実施形態において、操作装置51は、強行ボタンと呼ばれる操作ボタンを含む。
上述のように、部品照合部43の判定結果が「NG判定」のとき、制御部35は、実装装置1による実装動作を停止する。すなわち、部品照合部43が「NG判定」を出力した場合、制御部35は、実装動作を実施しない。操作装置51が操作され、部品照合部43の「NG判定」が「OK判定」に変換されることにより、制御部35は、実装動作を実施する。
操作装置54は、制御部35に開始指令信号を出力させるための操作信号を生成可能である。操作装置54が操作されると、操作装置54が操作されることにより生成された操作信号は、制御部35に出力される。制御部35は、操作装置54から出力された操作信号に基づいて、実装装置1による実装動作の開始を指令する開始指令信号を出力する。
本実施形態において、操作装置54は、実装装置1による実装動作を開始させるための開始ボタンと呼ばれる操作ボタンを含む。
無効化部36は、残数情報取得部44で取得された残数情報に基づいて、操作装置51を無効化する。例えば、操作装置51により部品照合部43の「NG判定」を「OK判定」に変換する操作信号が生成されても、無効化部36は、供給装置2の電子部品Cの残数を示す残数情報に基づいて、その操作信号を消去又は非出力状態にする。また、操作装置51が表示装置52に表示される操作画面(画像ボタン)を含む場合、無効化部36は、供給装置2の電子部品Cの残数を示す残数情報に基づいて、画像ボタンを非表示状態にする。
制御システム200は、誤装着防止機能と、部品残数管理機能とを有する。誤装着防止機能は、部品照合機能を含む。部品残数管理機能は、部品切れ警告機能を含む。
誤装着防止機能は、正規の電子部品Cが、生産プログラムに基づいて正規の取付け部23(フィーダ21及びリール20を含む)に取り付けられたか否かを確認して、非正規の電子部品Cが取付け部23に取り付けられることを防止する機能である。部品照合機能は、供給装置2の電子部品Cと正規電子部品情報(生産プログラム)とを照合して、その供給装置2の電子部品Cが正規の電子部品Cであるか否かを判定する機能である。上述のように、制御システム200は、識別情報と正規電子部品情報とを照合して、供給装置2の電子部品Cが正規の電子部品Cか否かを判定する部品照合部43を含む。制御システム200は、部品照合部43などを使って、部品照合機能を含む誤装着防止機能を発揮する。
部品残数管理機能は、供給装置2(リール20)における電子部品Cの残数を管理する機能である。部品切れ警告機能は、リール20における電子部品Cの残数が予め定められた閾値よりも小さいことを警告する機能である。上述のように、制御システム200は、供給装置2の電子部品Cの残数を示す残数情報を取得する残数情報取得部44を含む。また、供給装置2の電子部品Cの残数が予め定められた閾値よりも小さいとき、制御部35は、警告装置53を作動する。制御システム200は、残数情報取得部44及び警告装置53などを使って、部品切れ警告機能を含む部品残数管理機能を発揮する。
次に、本実施形態に係る作業の一例について、図7を参照して説明する。図7は、本実施形態に係る電子部品実装方法の一例を示すフローチャートである。
本実施形態においては、フィーダバンク22の取付け部23に対するフィーダ21の取り付け作業、及びフィーダ21に対するリール20の取り付け作業は、作業者によって行われる。
また、本実施形態においては、読取装置27を使った識別子24、識別子25、及び識別子26の読み取り作業は、作業者によって行われる。以下の説明において、読取装置27を使って、識別子24、識別子25、及び識別子26の少なくとも一つを読み取る作業(検出する作業)を適宜、読み取り作業、と称する。
作業者により、新品状態のリール20をフィーダ21に取り付ける作業が行われる(ステップSA1)。新品状態のリール20は、例えば1000個の電子部品Cを保持する。その新品状態のリール20がフィーダ21に取り付けられる。
ステップSA1の後、作業者により、読取装置27を使って、リール20の識別子24を読み取る作業、及びフィーダ21の識別子25を読み取る作業が行われる(ステップSA2)。読取装置27の検出結果は、サーバ3の識別情報取得部41に出力される。識別情報取得部41は、ステップSA2の読取装置27の検出結果に基づいて、リール20とフィーダ21とを関連付けることができる。すなわち、識別情報取得部41は、どのリール20がどのフィーダ21に装着されたかを把握することができる。
作業者により、フィーダ21をフィーダバンク22の取付け部23に取り付ける作業が行われる(ステップSA3)。
ステップSA3の後、作業者により、読取装置27を使って、取付け部23の識別子26を読み取る作業が行われる(ステップSA4)。読取装置27の検出結果は、サーバ3の識別情報取得部41に出力される。識別情報取得部41は、ステップSA2の読取装置27の検出結果及びステップSA4の読取装置27の検出結果に基づいて、フィーダ21と取付け部23を関連付けることができる。すなわち、識別情報取得部41は、どのフィーダ21がどの取付け部23に装着されたかを把握することができる。
部品照合部43は、ステップSA2及びステップSA4において取得された、取付け部23の識別情報、フィーダ21の識別情報、及びリール20の識別情報を含む、供給装置2に存在する電子部品Cの識別情報と、生産プログラムにおいて規定されている、基板Pに実装されるべき電子部品Cを示す正規電子部品情報とを照合する(ステップSA5)。
部品照合部43は、ステップSA5の照合結果に基づいて、供給装置2の電子部品Cが正規の電子部品Cであるか否かを判定する(ステップSA6)。
部品照合部43は、供給装置2の電子部品Cが正規の電子部品Cであると判定した場合、「OK判定」を出力する。部品照合部43は、供給装置2の電子部品Cが非正規の電子部品Cであると判定した場合、「NG判定」を出力する。
制御部35は、部品照合部43の判定結果に基づいて、実装装置1を制御する。
ステップSA6において、「NG判定」が出力された場合(Noの場合)、制御部35は、実装装置1による実装動作を実施しない(ステップSA10)。実装動作が行われている場合、制御部35は、実装装置1による実装動作の停止を指令する停止指令信号を出力する。
部品照合部43の「NG判定」は、フィーダ21の電子部品Cが非正規の電子部品Cであることを示す。部品照合部43の判定結果が「NG判定」である場合、制御部35は、実装動作の停止を指令する停止指令信号を出力して、実装装置1による実装動作を停止する。これにより、非正規の電子部品Cが基板Pに実装されてしまうことが抑制される。
ステップSA6において、「OK判定」が出力された場合(Yesの場合)、制御部35は、実装装置1による実装動作を実施する(ステップSA7)。作業者により操作装置54が操作される。操作装置54が操作されることにより生成された操作信号が制御部35に出力される。制御部35は、実装装置1による実装動作の開始を指令する開始指令信号を出力する。これにより、実装動作が開始される。
実装動作の開始を指令する開始指令信号が出力されると、生産プログラムに基づいて、供給装置2のフィーダ21から供給位置に電子部品Cが供給される。すなわち、供給装置2の複数のフィーダ21のうち、生産プログラムにおいて指定されたフィーダ21から供給位置に電子部品Cが供給される。制御部35は、実装ヘッド移動装置9を制御して、ノズル7を供給位置に移動する。制御部35は、供給位置において、ノズル7の先端部と電子部品Cとを接触させる。制御部35は、ノズル7の先端部と電子部品Cとを接触させた状態で、吸引装置29及びバルブ機構31を制御して、ノズル7の吸引動作を実行する。これにより、電子部品Cがノズル7に保持される。制御部35は、実装ヘッド移動装置9及びノズル駆動部を制御して、電子部品Cを保持したノズル7を実装位置に移動する。制御部35は、実装位置において、ノズル7に保持された電子部品Cを基板Pに搭載する。基板Pに電子部品Cが搭載された後、制御部35は、吸引装置29及びバルブ機構31を制御して、ノズル7の吸引動作を解除する。これにより、電子部品Cが基板Pに実装される。
制御部35は、上述の実装動作を複数回行って、基板Pに複数の電子部品Cを実装する。
複数回の実装動作において、電子部品Cがノズル7に保持されない状況が発生する可能性がある。制御部35は、電子部品Cがノズル7に保持されないとき、ノズル7による保持動作の再試行(リトライ)を実施する(ステップSA8)。
判定部33は、圧力センサ32の検出結果に基づいて、電子部品Cがノズル7に保持されたか否かを判定する。再試行回数取得部37は、ノズル7による保持動作の再試行回数を示す再試行回数情報を取得する。
実装により供給装置2の電子部品Cは減少する。残数情報取得部44は、供給装置2の電子部品Cの残数を示す残数情報を取得する(ステップSA9)。
残数情報取得部44は、供給装置2のフィーダ21における電子部品Cの残数が零又は予め定められた閾値以下か否かを判定する。閾値は、任意に定めることができる。本実施形態においては、閾値が50個であることとする。
電子部品Cの残数が零又は閾値以下であると判定された場合、制御システム200の部品切れ警告機能により、警告装置53が作動する。また、フィーダ21における電子部品Cの残数が零又は閾値以下になった情報が表示装置52に表示される。
作業者は、警告装置53の警告情報に基づいて、部品切れ状態のリール20又は残数が少ない使用済み状態のリール20を、新品状態のリール20と交換する。すなわち、ステップSA1の作業が実施される。以下、ステップSA1からステップSA9の処理が繰り返される。
所定枚数の基板Pに対する実装が終了することにより、実装動作が終了する。
上述のように、本実施形態において、部品照合部43は、識別情報と正規電子部品情報とを照合した結果に基づいて、リール20(フィーダ21)の電子部品Cが非正規の電子部品Cであると判定した場合、「NG判定」を出力する。
また、本実施形態において、部品照合部43は、リール20(フィーダ21)が部品切れ状態であると判定した場合、「NG判定」を出力する。例えば、ステップSA9において、残数情報取得部44が取得した残数情報に基づいて、リール20(フィーダ21)の電子部品Cの残数が零になったと判定した場合、部品照合部43は、「NG判定」を出力する。
部品切れ状態のリール20が発生したことは、正規電子部品情報(生産プログラム)と照合する電子部品C(照合対象)が存在しなくなったことを示す。また、部品切れ状態のリール20が発生した場合、部品切れ状態のリール20と新品状態のリール20とを交換する必然性が高い。新品状態のリール20がフィーダ21に取り付けられる場合、制御システム200は、誤装着防止機能を発揮する必要がある。本実施形態においては、部品切れ状態のリール20が発生した場合(リール20の交換を実施する必然性が高い状況が発生した場合)、部品照合部43が「NG判定」を出力することによって、誤装着防止機能を発揮させる。
上述のように、「NG判定」が出力された場合、制御部35は、実装動作は実施しない。したがって、実装動作の実施(再開)のために、「NG判定」が「OK判定」に変換される必要がある。「OK判定」を取得するためには、作業者により読み取り作業が行われ、その読み取り作業によって電子部品Cの識別情報が取得され、その識別情報と生産ブログラムによって規定される正規電子部品情報とが照合されて、電子部品Cが正規の電子部品Cであるか否かが判定される必要がある。
以下の説明において、読み取り作業、電子部品Cの識別情報の取得、電子部品Cの識別情報と正規電子部品情報との照合、及び電子部品Cが正規の電子部品Cであるか否かの判定を含む一連の処理を適宜、部品照合処理、と称する。
すなわち、本実施形態において、部品切れ状態のリール20が発生した場合、制御システム200は、実装動作の再開のために、作業者による読み取り作業を含む部品照合処理を実施せざるを得ない状況を作る。このように、本実施形態においては、部品切れ状態のリール20が発生した場合(リール20の交換を実施する必然性が高い状況が発生した場合)、部品照合部43が「NG判定」を出力することにより、作業者による読み取り作業を含む部品照合処理が確実に行われる。そのため、制御システム200は、誤装着防止機能を発揮することができる。
すなわち、本実施形態においては、リール20(フィーダ21)が部品切れ状態であると判定した場合、制御システム200は、部品照合部43から「NG判定」を出力することにより、作業者に読み取り作業の実施を促し、読み取り作業の不実施のようなヒューマンエラーの発生を抑制する。
本実施形態において、部品照合部43は、残数情報取得部44が取得した残数情報に基づいて、フィーダ21における電子部品Cの残数が零になったと判定する。
また、本実施形態において、部品照合部43は、再試行回数取得部37が取得した再試行回数情報に基づいて、フィーダ21における電子部品Cの残数が零になったと判定する。
フィーダ21における電子部品Cの残数が零になった場合、フィーダ21から供給位置に電子部品Cが供給されない。そのため、ノズル7は、電子部品Cを保持できない。ノズル7が電子部品Cを保持できず、再試行回数が閾値よりも大きくなるまでノズル7による保持動作の再試行が行われても、ノズル7が電子部品Cを保持できないと判定した場合、部品照合部43は、再試行回数取得部37が取得した再試行回数情報に基づいて、フィーダ21における電子部品Cの残数が零になったと判定する。
再試行回数が閾値よりも大きくなるまでノズル7による保持動作の再試行が行われても、リール20が部品切れ状態でない可能性がある。例えば、供給位置における電子部品Cの姿勢、ノズル7の姿勢、バルブ機構31の誤作動、及び吸引装置29の誤作動などに起因して、リール20における電子部品Cの残数が零でなくても、ノズル7が電子部品Cを保持できない状況が発生する可能性がある。以下の説明において、リール20(フィーダ21)に電子部品Cが有るにもかかわらず、供給位置における電子部品Cの姿勢、ノズル7の姿勢、バルブ機構31の誤作動、及び吸引装置29の誤作動などに起因して、ノズル7が電子部品Cを保持できない状態を適宜、単純保持ミス状態、と称する。
単純保持ミス状態が発生した場合、リール20に電子部品Cが有るにかかわらず、部品照合部43は、再試行回数取得部37が取得した再試行回数情報に基づいて、再試行回数が閾値よりも大きいと判定した場合、リール20において電子部品Cの残数が零になったと判定し、「NG判定」を出力する可能性がある。
単純保持ミス状態が発生した場合、実装動作の再開のために、部品照合処理が実施されなくても、単純保持ミス状態の発生原因が解消されれば足りる。すなわち、単純保持ミス状態が発生した場合、リール20の交換が行われる必要はなく、部品照合処理が実施される必要もない。
本実施形態においては、部品照合部43の「NG判定」を「OK判定」に変換する操作信号を生成可能な操作装置51が設けられている。単純保持ミス状態に起因して、部品照合部43が「NG判定」を出力しても、操作装置51が操作されることにより、その部品照合部43の「NG判定」が「OK判定」に変換される。したがって、部品照合処理が実施されなくても、単純保持ミス状態の発生原因の解消後、操作装置51が操作されるだけで、部品照合部43の「NG判定」が「OK判定」に変換される。これにより、制御部35は、実装装置1による実装動作を開始することができる。
このように、本実施形態においては、リール20の交換及びそれに伴う部品照合処理を実施する必要がない状況において、部品照合部43が「NG判定」を出力した場合、操作装置51が操作されることにより、部品照合部43「NG判定」が「OK判定」に変換され、実装装置1による実装動作が開始(再開)される。不必要な部品照合処理が実施されることなく実装動作が再開されるため、生産効率の低下が抑制される。
一方、部品切れ状態のリール20が発生し、リール20の交換を実施する必然性が高い状況が発生した場合において、ヒューマンエラーに起因して、操作装置51が操作されてしまう可能性がある。すなわち、部品照合処理の実施が必要であるにもかかわらず(部品照合部43の「NG判定」が維持される必要があるにもかかわらず)、操作装置51が操作され、部品照合部43の「NG判定」が「OK判定」に変換されてしまう可能性がある。その結果、制御システム200の誤装着防止機能が阻害され、非正規の電子部品Cが基板Pに実装されてしまう可能性がある。
本実施形態においては、部品照合処理の実施が必要な状況において、操作装置51が操作されないように、無効化部36により、操作装置51が無効化される。
上述したように、単純保持ミス状態が発生した場合、操作装置51が操作されることにより、生産効率の低下が抑制される。そこで、本実施形態においては、ヒューマンエラーの発生に起因する誤装着防止機能の阻害の抑制、及び生産効率の低下の抑制の両方が実現されるように、操作装置51が無効化される条件が制限される。本実施形態においては、フィーダ21の電子部品Cの残数情報に基づいて、操作装置51が無効化される。
以下、残数情報取得部44が取得した残数情報に基づいてフィーダ21の電子部品Cの残数が零であると判定されたときに、操作装置51が無効化される例について、図8を参照して説明する。図8は、本実施形態に係る電子部品実装システム100による電子部品Cの実装方法の一例を示すフローチャートである。
実装動作が開始されると、部品照合部43は、供給装置2のフィーダ21の電子部品Cの識別を示す識別情報と正規電子部品情報とを照合してフィーダ21の電子部品Cが正規の電子部品Cか否かを判定する(図7のステップSA5に相当)。制御部35は、部品照合部43の判定結果に基づいて、実装装置1を制御する。フィーダ21の電子部品Cが正規の電子部品Cであると判定された場合、すなわち、部品照合部43が「OK判定」を出力した場合、実装動作が開始される(図7のステップSA7に相当)。制御部35は、供給装置2から供給された電子部品Cがノズル7に保持されて基板Pに実装されるように、実装装置1を制御する。
実装により、フィーダ21の電子部品Cの残数が減少する。フィーダ21の電子部品Cの残数を示す残数情報は、残数情報取得部44によって取得される。
残数情報取得部44は、フィーダ21の電子部品Cの残数が零であるか否かを判定する(ステップSB1)。
ステップSB1において、残数が零であると判定された場合(Yesの場合)、変換部45は、「OK判定」を「NG判定」に変換される。すなわち、変換部45は、残数が零のときに、部品照合部43の「OK判定」を「NG判定」に変換する(ステップSB2)。
また、ステップSB1において、残数が零であると判定された場合、無効化部36は、残数が零のときに、操作装置51を無効化する(ステップSB3)。
ステップSB1において、部品照合部43の「OK判定」が「NG判定」に変換されたことにより、制御部35は、実装装置1による実装動作を停止(一時停止)する(ステップSB4)。すなわち、制御部35は、変換部45の処理により、部品照合部43の判定結果が「NG判定」のときに、実装装置1による実装動作を停止する。
残数が零であると判定されたリール20(フィーダ21)と、新品状態のリール20と交換された後、作業者により読み取り作業が行われる。読取装置27の検出結果は、識別情報取得部41に出力される。部品照合部43は、識別情報取得部41が取得した識別情報と、正規電子部品情報取得部42が取得した正規電子部品情報とを照合して、新品状態のフィーダ21の電子部品Cが正規の電子部品Cか否かを判定する(ステップSB5)。
ステップSB5において、フィーダ21の電子部品Cが正規の電子部品Cであると判定された場合、すなわち、部品照合部43が「OK判定」を出力した場合、無効化部36は、操作装置51の無効化を解除する。すなわち、操作装置51が有効化される(ステップSB6)。
また、部品照合部43が「OK判定」を出力することによって、制御部35は、実装装置1による実装動作を開始(再開)する(ステップSB7)。これにより、新品状態のフィーダ21の電子部品Cの実装動作が開始される。
ステップSB1において、残数が零でないと判定された場合(Noの場合)、部品照合部43の判定結果は変更されず、「OK判定」が維持される(ステップSB8)。制御部35は、実装装置1の実装動作を継続する。
以上説明したように、本実施形態によれば、部品照合部43の「NG判定」を「OK判定」に変換する操作信号を生成可能な操作装置51が設けられているので、単純保持ミス状態の発生に起因して部品照合部43が「NG判定」を出力し、実装装置1の実装動作が停止した場合、単純保持ミス状態の発生原因の解消後、操作装置51が操作されることによって、部品照合部43の「NG判定」が「OK判定」に変換される。これにより、部品照合処理を実施することなく、実装装置1による実装動作を実施可能な状態にすることができる。部品照合処理を実施することなく実装動作を実施できるため、生産効率の低下が抑制される。
また、残数情報取得部44が取得したフィーダ21における電子部品Cの残数情報に基づいて操作装置51を無効化する無効化部36が設けられているので、部品切れ状態の発生に起因して部品照合部43が「NG判定」を出力し、実装装置1の実装動作が停止した場合、操作装置51が無効化されることによって、作業者による読み取り作業を含む部品照合処理を実施させることができる。また、作業者が誤って操作装置51を操作してしまっても、操作装置51は無効化されているため、部品照合部43の「NG判定」は維持される。そのため、部品照合処理の不実施のようなヒューマンエラーの発生を抑制することができる。
本実施形態においては、部品切れ状態が発生した場合、実装装置1の実装動作が停止され、無効化部36により操作装置51が操作できなくなる。そのため、実装装置1の実装動作を開始するために(部品判定部43から「OK判定」を出力させるために)、読み取り作業を含む部品照合処理を実施せざるを得ない。部品切れ状態が発生した場合、リール20(フィーダ21)の交換が実施される必然性が高い。リール20の交換が行われた場合、制御システム200による誤装着防止機能を発揮させる必要がある。そのため、実装装置1の実装動作が停止した原因が部品切れ状態の発生である可能性が高い場合、操作装置51を無効化し、読み取り作業を含む部品照合処理の実施を促すことによって、制御システム200による誤装着防止機能を確実に発揮させることができる。
このように、本実施形態においては、生産効率の低下を抑制しつつ、誤装着防止機能を発揮することができる。したがって、非正規の電子部品Cが基板Pに実装されることが抑制され、不良基板の発生が抑制される。そのため、電子部品実装システム100によって生産される製品の品質の低下が抑制される。
なお、本実施形態においては、残数情報に基づいて、操作装置51が無効化されることとした。操作装置51及び無効化部36は省略されてもよい。変換部45が、残数情報取得部44が取得した残数情報に基づいて部品照合部43の「OK判定」を「NG判定」に変換してもよい。例えば、変換部45は、残数が零であると判定されたときに、部品照合部43の「OK判定」を「NG判定」に変換してもよい。変換部45により部品照合部43の判定結果が「OK判定」から「NG判定」に変換されたときに、制御部35が実装装置1による実装動作を停止することによって、非正規の電子部品Cが基板Pに実装されることが抑制される。部品照合処理が実施され、部品照合部43から「OK判定」が出力されたとき、制御部35は、実装装置1による実装動作を開始(再開)することができる。
本実施形態において、部品照合部43は、残数情報取得部44が取得した残数情報及び再試行回数取得部37が取得した再試行回数情報に基づいて、部品切れ状態か否かを判定する。残数情報取得部44は、既知情報である新品状態のリール20に保持されている電子部品Cの数と、制御部35から出力された実装動作回数とに基づいて、供給装置2の電子部品Cの残数を示す残数情報を取得する。新品状態のリール20に保持されている電子部品Cの数に関する情報(既知情報)は、電子部品Cの供給業者から電子部品実装システム100を使って製品を生産する生産業者にもたらされる。供給業者から既知情報としてもたらされる電子部品Cの数と、新品状態のリール20に実際に保持されている電子部品Cの数とが異なる場合がある。例えば、既知情報としてもたらされる電子部品Cの数が、リール20に実際に保持されている電子部品Cの数よりも多い場合がある。また、何らかの理由で、リール20をフィーダ21に取り付ける前にリール20から電子部品Cが脱落する可能性がある。その場合、既知情報としてもたらされる電子部品Cの数が、リール20に実際に保持されている電子部品Cの数よりも少ない可能性がある。このように、既知情報としてもたらされる電子部品Cの数と、リール20に実際に保持されている電子部品Cの数とが異なる可能性がある。その結果、残数情報取得部44が取得した残数情報に基づいて部品切れ状態が発生したと判定されても、実際には部品切れ状態が発生していない可能性がある。
一方、再試行回数取得部37が取得した再試行回数に基づいて部品切れ状態が発生したと判定されても、実際には部品切れが発生していない可能性がある。上述のように、単純保持ミス状態が発生した場合、再試行回数取得部37が取得した再試行回数情報に基づいて部品切れ状態が発生したと判定されても、実際には部品切れ状態が発生していない可能性がある。
そこで、本実施形態においては、部品照合部43は、残数情報取得部44が取得した残数情報のみならず、再試行回数取得部37が取得した再試行回数情報に基づいて、部品切れ状態が発生したか否かを判定する。残数情報及び再試行回数情報の2つの情報を使って、部品切れ状態が発生したか否かが判定されるため、判定の精度が向上する。
なお、本実施形態において、リール20の交換は、電子部品Cの残数が零又は予め定められた閾値になったときに実施されることとした。リール20の交換は、電子部品Cの残数が閾値よりも大きいときに実施されてもよい。例えば、1つのリール20が、複数の実装装置1において共用される場合がある。例えば、新品状態のリール20に1000個の電子部品Cが保持され、第1の実装装置1において、基板Pに400個の電子部品Cが実装された後、そのリール20が第1の実装装置1のフィーダ21から取り外され、第2の実装装置1のフィーダ21に取り付けられる場合がある。すなわち、上述のステップSA1において、使用済み状態のリール20がフィーダ21に取り付けられる場合がある。そのリール20が第2の実装装置1のフィーダ21に取り付けられた時点において、そのリール20は600個の電子部品Cを保持している。すなわち、第1の実装装置1における実装動作の終了時点において、そのリール20における電子部品Cの残数は600個である。サーバ3の残数情報取得部44は、その残数(600個)を取得する。残数情報取得部44は、第2の実装装置1に装着されたリール20の電子部品Cの個数が600個であることを把握しているため、第2の実装装置1についての部品残数管理機能を正確に実施することができる。以下の実施形態においても同様である。
<第2実施形態>
第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略又は省略する。
上述の第1実施形態においては、フィーダ21の電子部品Cの残数が零であると判定されたときに、操作装置51が無効化されることとした。本実施形態においては、フィーダ21の電子部品Cの残数が第1閾値以下であり、再試行回数が第2閾値以上であると判定されたときに、操作装置51が無効化され、フィーダ21における電子部品Cの残数が第1閾値よりも多いと判定されたときに、操作装置51が無効化されない例について説明する。
本実施形態において、無効化部36は、フィーダ21(リール20)の電子部品Cの残数が第1閾値以下であり、再試行回数が第2閾値以上であると判定されたときに、操作装置51を無効化する。無効化部36は、フィーダ21の電子部品Cの残数が第1閾値よりも多いと判定されたときに、操作装置51を無効化しない。無効化部36は、フィーダ21の電子部品Cの残数が第1閾値よりも多いと判定されたとき、再試行回数にかかわらず、操作装置51を無効化しない。
すなわち、フィーダ21の電子部品Cの残数が第1閾値以下であり再試行回数が第2閾値以上であると判定されたとき、操作装置51の機能は発揮されない。例えば、フィーダ21の電子部品Cの残数が第1閾値以下であり再試行回数が第2閾値以上であると判定されたときに、変換部45は、部品照合部43の「OK判定」を「NG判定」に変換する。すなわち、フィーダ21の電子部品Cの残数が第1閾値以下であり再試行回数が第2閾値以上であると判定されたとき、部品照合部43は「NG判定」を出力する。部品照合部43が「NG判定」を出力しているときに操作装置51が操作された場合、操作装置51は無効化されているため、その部品照合部43の「NG判定」は維持される。これにより、実装装置1による実装動作が実施されない状態が維持される。
一方、フィーダ21の電子部品Cの残数が第1閾値よりも多いと判定されたとき、操作装置51の機能は発揮される。例えば、フィーダ21の電子部品Cの残数が第1閾値よりも多いと判定されたときに、部品照合部43が「NG判定」を出力し、操作装置51が操作された場合、変換部45により、部品照合部43の「NG判定」は「OK判定」に変換される。これにより、実装装置1による実装動作が実施可能な状態となる。
以下、本実施形態に係る電子部品実装システム100による電子部品Cの実装方法の一例について、図9のフローチャートを参照して説明する。
実装動作が開始されると、部品照合部43は、供給装置2のフィーダ21の電子部品の識別を示す識別情報と正規電子部品情報とを照合してフィーダ21の電子部品Cが正規の電子部品Cか否かを判定する(図7のステップSA5に相当)。制御部35は、部品照合部43の判定結果に基づいて、実装装置1を制御する。フィーダ21の電子部品Cが正規の電子部品Cであると判定された場合、すなわち、部品照合部43が「OK判定」を出力した場合、実装動作が開始される(図7のステップSA7に相当)。制御部35は、供給装置2から供給された電子部品Cがノズル7に保持されて基板Pに実装されるように、実装装置1を制御する。
実装により、フィーダ21の電子部品Cの残数が減少する。フィーダ21の電子部品Cの残数を示す残数情報は、残数情報取得部44によって取得される。
実装動作において、電子部品Cがノズル7に保持されない状況が発生する可能性がある。制御部35は、判定部33により電子部品Cがノズル7に保持されないと判定されたとき、ノズル7による保持動作の再試行(リトライ)を実施する(図7のステップSA8に相当)。
判定部33は、圧力センサ32の検出結果に基づいて、電子部品Cがノズル7に保持されたか否かを判定する。再試行回数取得部37は、ノズル7による保持動作の再試行回数を示す再試行回数情報を取得する。
再試行回数取得部37は、再試行回数が第2閾値以上になったか否かを判定する。第2閾値は、例えば5回である。再試行回数が第2閾値以上になったと判定された場合、再試行回数取得部37は、リトライオーバー信号を残数情報取得部44に出力する(ステップSC1)。
リトライオーバー信号を取得した残数情報取得部44は、フィーダ21の電子部品Cの残数が第1閾値以下であるか否かを判定する(ステップSC2)。第1閾値は、例えば50個である。
ステップSC2において、残数が第1閾値以下であると判定された場合(Yesの場合)、変換部45は、「OK判定」が「NG判定」に変換される。すなわち、変換部45は、残数が第1閾値以下であり再試行回数が第2閾値以上であると判定されたときに、部品照合部43の「OK判定」を「NG判定」に変換する(ステップSC3)。
また、無効化部36は、残数が第1閾値以下であり再試行回数が第2閾値以上であると判定されたときに、操作装置51を無効化する(ステップSC4)。
ステップSC2において、部品照合部43の「OK判定」が「NG判定」に変換されたことにより、制御部35は、実装装置1による実装動作を停止(一時停止)する(ステップSC5)。すなわち、制御部35は、変換部45の処理により、部品照合部43の判定結果が「NG判定」のときに、実装装置1による実装動作を停止する。
残数が第1閾値以下であり再試行回数が第2閾値以上であると判定されたとき、フィーダ21が部品切れ状態になった可能性が高い。そのフィーダ21が新品状態のフィーダ21と交換された後、作業者により読み取り作業が行われる。読取装置27の検出結果は、識別情報取得部41に出力される。部品照合部43は、識別情報取得部41が取得した識別情報と、正規電子部品情報取得部42が取得した正規電子部品情報とを照合して、新品状態のフィーダ21の電子部品Cが正規の電子部品Cか否かを判定する(ステップSC6)。
ステップSC6において、フィーダ21の電子部品Cが正規の電子部品Cであると判定された場合、すなわち、部品照合部43が「OK判定」を出力した場合、無効化部36は、操作装置51の無効化を解除する。すなわち、操作装置51が有効化される(ステップSC7)。
また、部品照合部43が「OK判定」を出力することによって、制御部35は、実装装置1による実装動作を開始する(ステップSC8)。これにより、新品状態のフィーダ21の電子部品Cの実装動作が開始される。
ステップSC2において、残数が第1閾値よりも大きいと判定された場合(Noの場合)、変換部45は、再試行回数が第2閾値以上であると判定されたときの部品照合部43の判定結果が「NG判定」だったか否かを判定する(ステップSC9)。残数が第1閾値よりも大きいと判定されたとき、無効化部36は、操作装置51を無効化しない。
ステップSC9において、再試行回数が第2閾値以上であると判定されたときの部品照合部43の判定結果が「NG判定」だったと判定された場合(Yesの場合)、部品照合部43の判定結果は変更されず、「NG判定」が維持される(ステップSC10)。
残数が第1閾値よりも大きく、再試行回数が第2閾値以上であると判定されたとき、単純保持ミス状態が発生した可能性が高い。制御部35は、実装装置1による実装動作を停止(一時停止)する(ステップSC11)。単純保持ミス状態が発生した場合、単純保持ミス状態の発生原因を解消する作業が実施される。
その作業が終了した後、作業者により操作装置51が操作される(ステップSC12)。操作装置51は無効化されてなく、作業者は操作装置51を操作可能である。操作装置51が操作されることにより、部品照合部43の「NG判定」を「OK判定」に変換する操作信号が生成される。
操作装置51の操作により生成された操作信号は、変換部45に出力される。変換部45は、操作装置51により生成された操作信号に基づいて、部品照合部43の「NG判定」を「OK判定」に変換する。
部品照合部43が「OK判定」を出力することによって、制御部35は、実装装置1による実装動作を開始する(ステップSC8)。これにより、単純保持ミス状態が解消された後、電子部品Cの実装動作が開始される。
本実施形態においては、単純保持ミス状態が発生したとき、フィーダ21の交換は行われず、読み取り作業を含む部品照合処理も行われない。なお、単純保持ミス状態が発生したとき、ステップSC12において、フィーダ21の交換が行われ、読み取り作業を含む部品照合処理が行われてもよい。部品照合処理において、部品照合部43が「OK判定」を出力した場合、制御部35は、実装装置1による実装動作を開始してもよい。
ステップSC9において、再試行回数が第2閾値以上であると判定されたときの部品照合部43の判定結果が「OK判定」だったと判定された場合(Noの場合)、部品照合部43の判定結果は変更されず、「OK判定」が維持される(ステップSC13)。制御部35は、実装装置1の実装動作を実施する(ステップSC8)。
以上説明したように、本実施形態によれば、残数情報取得部44が取得した残数情報と、再試行回数取得部37が取得した再試行回数情報とに基づいて、操作装置51を無効化するか否かが判定される。
既知情報としてもたらされる新品状態のリール20に保持されている電子部品Cの数と、新品状態のリール20に実際に保持されている電子部品Cの数とが異なる可能性がある。残数情報取得部44が取得した残数情報に基づいて部品切れ状態が発生したと判定されても、実際には部品切れ状態が発生していない状況が発生する可能性がある。
また、再試行回数取得部37が取得した再試行回数に基づいて部品切れ状態が発生したと判定されても、実際には部品切れが発生していない状況が発生する可能性がある。
このように、残数情報取得部44が取得した残数情報に基づいて判定される部品切れ状態が発生したか否かの判定結果、及び再試行回数取得部37が取得した再試行回数情報に基づいて判定される部品切れ状態が発生したか否かの判定結果のそれぞれが、十分な正確性を有しない可能性がある。
本実施形態においては、再試行回数取得部37が取得した再試行回数情報に基づく判定結果を補うために、残数情報取得部44が取得した残数情報に基づいて部品切れ状態が発生したか否かが判定される。また、残数情報取得部44が取得した残数情報に基づく判定結果を補うために、再試行回数取得部37が取得した再試行回数情報に基づいて、部品切れ状態が発生したか否かが判定される。このように、再試行回数情報及び残数情報の2つの情報を使って部品切れ状態が発生したか否かを判定することにより、判定結果の精度の向上が図られる。
そして、本実施形態においては、残数が第1閾値以下であり再試行回数が第2閾値以上であると判定されたときに、実質的に部品切れ状態が発生したと判定され、操作装置51が無効化される。残数が第1閾値よりも大きいと判定されたときに、部品切れ状態は発生していないと判定され、操作装置51は無効化されない。これにより、不良基板の発生を抑制しつつ、生産効率の低下を抑制することができる。
なお、本実施形態においては、残数情報及び再試行回数情報に基づいて、操作装置51が無効化されることとした。操作装置51及び無効化部36は省略されてもよい。変換部45が、残数情報及び再試行回数情報に基づいて部品照合部43の「OK判定」を「NG判定」に変換してもよい。例えば、変換部45は、残数が第1閾値以下であり再試行回数が第2閾値以上であると判定されたときに、部品照合部43の「OK判定」を「NG否判定」に変換し、残数が第1閾値よりも大きいと判定されたときに、部品照合部43の「OK判定」を「NG判定」に変換しないようにしてもよい。制御部35は、変換部45により部品照合部43の判定結果が「OK判定」から「NG判定」に変換されたときに、実装装置1による実装動作を停止することによって、非正規の電子部品Cが基板Pに実装されることが抑制される。また、部品照合処理が実施され、部品照合部43から「OK判定」が出力されたとき、制御部35は、実装装置1による実装動作を開始(再開)することができる。
なお、上述の第1実施形態及び第2実施形態において、識別子24、識別子25、及び識別子26がバーコードであることとした。識別子24、識別子25、及び識別子26の少なくとも一つが、RFIDタグのような無線タグでもよい。例えば、リール20及びフィーダ21のいずれか一方に無線タグが設けられ、他方にリーダライタと呼ばれる通信装置が配置されることによって、リール20とフィーダ21との関連付けが行われる。また、フィーダ21及び取付け部23のいずれか一方に無線タグが設けられ、他方にリーダライタと呼ばれる通信装置が配置されることによって、フィーダ21と取付け部23の関連付けが行われる。識別子24、識別子25、及び識別子26として無線タグを用いる場合、部品照合処理において読取装置27を用いる読み取り作業は省略される。部品照合部43は、無線タグを使って取得された識別情報と、生産プログラムによって規定される正規電子部品情報とに基づいて、供給装置2の電子部品Cが正規の電子部品Cか否かを判定することができる。
<第3実施形態>
第3実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略又は省略する。
本実施形態においては、フィーダ21が電動フィーダである例について説明する。図10は、電動フィーダ210の一例を示す模式図である。電動フィーダ210は、電源装置220から電力を供給される。電動フィーダ21は、電動モータを有し、その電動モータが発生する動力によってテープを供給する。
電動フィーダ210は、フィーダバンク(又は一括交換台車)に取り付けられる。電動フィーダ210は、実装装置1に対して着脱可能に接続される。電動フィーダ210は、実装装置1に設けられた電源装置220と接続される。電動フィーダ210のそれぞれに、実装装置1(電源装置220)に対する電動フィーダ210の接続状態を検出するフィーダ検出装置240が設けられる。フィーダ検出装置240は、電流検出装置を含む。
実装装置1に電動フィーダ210が接続された場合、電源装置220と電動フィーダ210との間に電流が流れる。実装装置1に電動フィーダ210が接続されない場合、電源装置220と電動フィーダ210との間に電流は流れない。フィーダ検出装置240は、電源装置220と電動フィーダ210との間に流れる電流を検出する。フィーダ検出装置240は、電源装置220と電動フィーダ210との間に流れる電流を検出することによって、実装装置1(電源装置220)に対する電動フィーダ210の接続状態を検出する。実装装置1と電動フィーダ210とが接続されているとき、フィーダ検出装置240は、電流を検出する。実装装置1と電動フィーダ210とが接続されていないとき、フィーダ検出装置240は、電流を検出しない。
フィーダ検出装置240の検出結果は、無効化部36及び変換部45に出力される。本実施形態において、無効化部36は、フィーダ検出装置240の検出結果に基づいて、操作装置51を無効化する。また、変換部45は、フィーダ検出装置240の検出結果に基づいて、実装装置1に対して電動フィーダ210が非接続状態であると判定したときに、部品照合部43の「OK判定」を「NG判定」に変換する。
図11は、本実施形態に係る電子部品実装システム100による電子部品Cの実装方法の一例を示すフローチャートである。
上述の実施形態に従って、部品照合部43は、供給装置2の電動フィーダ210の電子部品Cの識別を示す識別情報と正規電子部品情報とを照合して電動フィーダ210の電子部品Cが正規の電子部品Cか否かを判定する(図7のステップSA5に相当)。制御部35は、部品照合部43の判定結果に基づいて、実装装置1を制御する。電動フィーダ210の電子部品Cが正規の電子部品Cであると判定された場合、すなわち、部品照合部43が「OK判定」を出力した場合、実装動作が開始される(図7のステップSA7に相当)。制御部35は、電動フィーダ210から供給された電子部品Cがノズル7に保持されて基板Pに実装されるように、実装装置1を制御する。
フィーダ検出装置240の検出結果に基づいて、実装装置1に対して電動フィーダ210が非接続状態か否かが判定される(ステップSD1)。
ステップSD1において、電動フィーダ210が非接続状態であると判定された場合(Yesの場合)、変換部45は、「OK判定」を「NG判定」に変換する。すなわち、変換部45は、電動フィーダ210が非接続状態のときに、部品照合部43の「OK判定」を「NG判定」に変換する(ステップSD2)。
また、無効化部36は、電動フィーダ210が非接続状態であると判定されたときに、操作装置51を無効化する(ステップSD3)。
ステップSD2において、部品照合部43の「OK判定」が「NG判定」に変換されたことにより、制御部35は、実装装置1による実装動作を一時停止する(ステップSD4)。すなわち、制御部35は、変換部45の処理により、部品照合部43の判定結果が「NG判定」のときに、実装装置1による実装動作を停止する。
電動フィーダ210が非接続状態であると判定されたとき、電動フィーダ210が交換される可能性が高い。その電動フィーダ210が新品状態の電動フィーダ210と交換され、その新品状態の電動フィーダ210が実装装置1に接続される(ステップSD5)。
電動フィーダ210が実装装置1に接続されることにより、電動フィーダ210の識別情報が識別情報取得部41に出力される。部品照合部43は、識別情報取得部41が取得した識別情報と、正規電子部品情報取得部42が取得した正規電子部品情報とを照合して、新品状態の電動フィーダ210の電子部品Cが正規の電子部品Cか否かを判定する(ステップSD6)。
ステップSD6において、フィーダ21の電子部品Cが正規の電子部品Cであると判定された場合、すなわち、部品照合部43が「OK判定」を出力した場合、無効化部36は、操作装置51の無効化を解除する。すなわち、操作装置51が有効化される(ステップSD7)。
また、部品照合部43が「OK判定」を出力することによって、制御部35は、実装装置1による実装動作を開始(再開)する(ステップSD8)。これにより、新品状態の電動フィーダ210の電子部品Cの実装動作が開始される。
ステップSD1において、実装装置1に対して電動フィーダ210が接続状態であると判定された場合(Noの場合)、部品照合部43の判定結果は変更されず、「OK判定」が維持される(ステップSD9)。制御部35は、実装装置1の実装動作を継続する。
以上説明したように、本実施形態によれば、電動フィーダ210の接続状態の検出結果に基づいて、電動フィーダ210が交換される可能性が高いか否かが判定され、交換される可能性が高いと判定された場合、部品照合処理が実施される。したがって、非正規の電子部品Cが基板Pに実装されることを抑制しつつ、生産効率の低下を抑制することができる。
なお、本実施形態においては、フィーダ検出装置240によって検出される電動フィーダ210の接続状態に基づいて、操作装置51が無効化されることとした。操作装置51及び無効化部36は省略されてもよい。変換部45が、フィーダ検出装置240の検出結果に基づいて、部品照合部43の「OK判定」を「NG判定」に変換してもよい。例えば、変換部45は、フィーダ検出装置240に基づいて電動フィーダ210が非接続状態であると判定したときに、部品照合部43の「OK判定」を「NG判定」に変換してもよい。制御部35は、変換部45により部品照合部43の判定結果が「OK判定」から「NG判定」に変換されたときに、実装装置1による実装動作を停止することによって、非正規の電子部品Cが基板Pに実装されることが抑制される。また、部品照合処理が実施され、部品照合部43から「OK判定」が出力されたとき、制御部35は、実装装置1による実装動作を開始(再開)することができる。