JP6301671B2 - ビニル基含有化合物を含有する硬化性組成物 - Google Patents
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Description
本発明の第三の態様は、上記硬化性組成物を基板上に塗布して塗布膜を形成する工程と、上記塗布膜を硬化させる工程とを含む硬化膜の製造方法である。
本発明に係る硬化性組成物は、上記一般式(1)で表されるビニル基含有化合物と、炭素数2〜6の脂環式エーテル基を有する脂環式エーテル基含有化合物とを含有する。以下、本発明に係る硬化性組成物に含有される各成分について詳細に説明する。
本発明に係る硬化性組成物に含有されるビニル基含有化合物は、上記一般式(1)で表されるものである。上記ビニル基含有化合物は、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
上記一般式(1)において、W1及びW2は、独立に上記一般式(2)で表される基、水酸基、又は(メタ)アクリロイルオキシ基を示し、ただし、W1及びW2は同時に水酸基ではない。W1及びW2の少なくとも一方は、上記一般式(2)で表される基であることが好ましい。なお、本明細書において、「(メタ)アクリロイルオキシ基」は、アクリロイルオキシ基とメタクリロイルオキシ基の両方を意味する。
上記一般式(1)で表されるビニル基含有化合物は、例えば、下記の製造方法1〜3のいずれかにより合成することができる。
上記一般式(1)で表されるビニル基含有化合物は、例えば、特開2008−266169号公報に記載の製造方法に従い、遷移元素化合物触媒及び無機塩基の存在下、下記一般式(13)で表されるビニルエステル化合物と、下記一般式(3)で表される水酸基含有化合物とを反応させることにより、合成することが可能である。上記無機塩基は、粒子径150μm未満の粒子を10重量%以上含有する固体の無機塩基であることが好ましい。
(式中、R6は、水素原子又は有機基を示す。)
上記一般式(1)で表されるビニル基含有化合物は、例えば、上記一般式(3)で表される水酸基含有化合物から、下記一般式(5)で表される脱離基含有化合物を経由して、上記一般式(1)で表されるビニル基含有化合物を得ることを含む製造方法により、合成することも可能である。
上記一般式(1)で表される化合物は、例えば、下記一般式(7)で表されるヒドロキシアルキルオキシ基含有化合物から、上記一般式(5)で表される脱離基含有化合物を経由して、上記一般式(1)で表されるビニル基含有化合物を得ることを含む製造方法により、合成することも可能である。
本発明に係る硬化性組成物に含有される脂環式エーテル基含有化合物は、炭素数2〜6の脂環式エーテル基を有するものである。上記一般式(1)で表されるビニル基含有化合物と上記脂環式エーテル基含有化合物との反応により、本発明に係る硬化性組成物の硬化物が生成する。本発明に係る硬化性組成物は、上記脂環式エーテル基含有化合物を含有することで、優れた表面硬化性を有する。また、上記脂環式エーテル基含有化合物は、硬化物の機械強度を向上させる効果を有する。上記脂環式エーテル基含有化合物は、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
芳香族グリシジルエーテル類は、分子中に芳香族基とグリシジルエーテル基とを有する化合物である限り、特に限定されない。芳香族グリシジルエーテル類の具体例としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂;ビスフェノールF型エポキシ樹脂;ビスフェノールAD型エポキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂;クレゾールノボラック型エポキシ樹脂;ビフェノール型若しくはビキシレノール型のエポキシ樹脂又はそれらの混合物;ナフタレン基含有エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン骨格含有エポキシ樹脂;臭素化エポキシ樹脂;トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂;下記式(b−7)〜(b−11)の各々で表されるグリシジル基含有芳香族化合物等が挙げられる。
脂肪族グリシジルエーテル類は、分子中に脂肪族基とグリシジルエーテル基とを有する化合物である限り、特に限定されない。脂肪族グリシジルエーテル類の具体例としては、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールF型エポキシ樹脂等の、芳香族グリシジルエーテル類に水添処理を施して得られる水添又は半水添エポキシ樹脂;エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ジプロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、エポキシ化大豆油等の多官能性のグリシジル基含有脂肪族化合物;ブチルグリシジルエーテル等の1官能性のグリシジル基含有脂肪族化合物等が挙げられる。
芳香族グリシジルエステル類は、分子中に芳香族基とグリシジルエステル基とを有する化合物である限り、特に限定されない。芳香族グリシジルエステル類の具体例としては、フタル酸ジグリシジル、テレフタル酸ジグリシジル等が挙げられる。
脂肪族グリシジルエステル類は、分子中に脂肪族基とグリシジルエステル基とを有する化合物である限り、特に限定されない。脂肪族グリシジルエステル類の具体例としては、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ビス(2,3−エポキシプロピル)エステル、ダイマー酸ジグリシジルエステル、3級カルボン酸グリシジルエステル等が挙げられる。
脂環式エポキシ化合物は、分子中に脂環式基とエポキシ基とを有する化合物である限り、特に限定されない。脂環式エポキシ化合物の具体例としては、3,4,3’,4’−ジエポキシビシクロヘキシル、1,2:8,9ジエポキシリモネン、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ε−カプロラクトン変成3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、2−(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル)−スピロ[1,3−ジオン−5,3’−[7]オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン]、ジシクロペンタジエンジオキサイド等が挙げられる。
グリシジルアミン類は、グリシジル基を有するアミン類である限り、特に限定されない。グリシジルアミン類の具体例としては、N,N−ジグリシジル−4−グリシジルオキシアニリン、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、アニリンジグリシジルエーテル、N−(2−メチルフェニル)−N−(オキシラニルメチル)オキシランメタンアミン、N−グリシジルフタルイミド等が挙げられる。
複素環式エポキシ化合物は、グリシジル基を有する複素環式化合物である限り、特に限定されない。複素環式エポキシ化合物の具体例としては、トリス(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレート等が挙げられる。
その他のエポキシ基含有化合物は、上記以外のエポキシ基含有化合物である限り、特に限定されない。その他のエポキシ基含有化合物の具体例としては、ブタジエンの単独重合体又は共重合体のエポキシ化物等の、不飽和基含有重合体のエポキシ化物;グリシジル(メタ)アクリレートや3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有(メタ)アクリレートの単独重合体又は共重合体;グリシジル基含有シラン(例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン)、脂環式エポキシ基含有シラン(例えば、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン)等のエポキシ基含有シラン等が挙げられる。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、アクリレートとメタクリレートの両方を意味する。
3,4,3’,4’−ジエポキシビシクロヘキシル;3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート;グリシジル(メタ)アクリレートや3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有(メタ)アクリレートの単独重合体又は共重合体等の、分子内に2つ以上の脂環式エポキシ基を有する化合物、
1,2:8,9ジエポキシリモネン等の、分子内に脂環式エポキシ基とグリシジル基とを有する化合物、
ビスフェノールA型エポキシ樹脂、上記式(b−7)〜(b−10)の各々で表されるグリシジル基含有芳香族化合物等の、分子内に2つ以上のグリシジル基を有する化合物、
キシリレンビスオキセタン等の、分子内に2つ以上のオキセタン残基を有する化合物
等が好ましく、反応性の観点から、上記の分子内に2つ以上の脂環式エポキシ基を有する化合物、及び、上記の分子内に2つ以上のグリシジル基を有する化合物がより好ましい。
本発明に係る硬化性組成物は、更にプロトン供与性化合物を含有してもよい。プロトン供与性化合物から発生したプロトンにより、上記一般式(1)で表されるビニル基含有化合物と上記脂環式エーテル基含有化合物との反応が進みやすくなり、本発明に係る硬化性組成物の硬化が促進されやすくなる。プロトン供与性化合物は、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
また、上記以外にも、下記一般式(t−3)で表される化合物が挙げられる。
Rt5としては芳香族性化合物基であることが特に好ましく、このような芳香族性化合物基としては、フェニル基、ナフチル基等の芳香族炭化水素基や、フリル基、チエニル基等の複素環基等が挙げられる。これらは環上に適当な置換基、例えばハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、ニトロ基等を1個以上有していてもよい。また、Rt6としては炭素数1〜6のアルキル基が特に好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基が挙げられる。また、hは1〜3の整数が好ましく、1又は2がより好ましい。
本発明に係る硬化性組成物は、有機溶剤を更に含有してもよい。有機溶剤としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコール−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル等の(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等の(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等の他のエーテル類;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等のケトン類;2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル等の乳酸アルキルエステル類;2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチル部炭酸メチル、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、蟻酸n−ペンチル、酢酸イソペンチル、プロピオン酸n−ブチル、酪酸エチル、酪酸n−プロピル、酪酸イソプロピル、酪酸n−ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸n−プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸エチル等の他のエステル類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類等が挙げられる。有機溶剤は、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
本発明に係る硬化性組成物は、所望により、界面活性剤、光重合開始剤、光重合性モノマー、酸架橋性物質、塩基発生剤(光塩基発生剤、熱塩基発生剤等)、着色剤、分散剤、増感剤、その他の各種の添加剤等を含有していてもよい。
本発明に係る硬化性組成物は、上記の各成分を撹拌機で混合することにより調製される。なお、調製された硬化性組成物が均一なものとなるよう、メンブランフィルタ等を用いて濾過してもよい。
本発明に係る硬化性組成物を硬化させることにより、硬化物を得ることができる。本発明に係る硬化性組成物は、例えば、加熱により硬化させることができる。加熱条件は、特に限定されないが、加熱温度としては、例えば、200〜250℃が挙げられ、加熱時間としては、例えば、2〜120分間程度が挙げられる。本発明に係る硬化性組成物は、光酸発生剤等の感光性成分を含有する場合、活性光線又は放射線の照射によっても硬化させることができる。露光に用いられる活性光線又は放射線としては、例えば、低圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、g線ステッパー、i線ステッパー等から放射される紫外線、電子線、レーザー光線等が挙げられる。露光量は、使用する光源や塗布膜の膜厚等によっても異なるが、好ましくは1〜1000mJ/cm2、より好ましくは10〜500mJ/cm2である。
本発明に係る硬化性組成物を用いて、硬化膜、絶縁膜、及びカラーフィルタを形成することができる。
例えば、硬化性組成物を基板上に塗布して塗布膜を形成する工程と、この塗布膜を硬化させる工程とを含む製造方法により、硬化膜を得ることができる。
より具体的には、まず、適切な塗布方法により、塗布膜を形成する。例えば、ロールコータ、リバースコータ、バーコータ等の接触転写型塗布装置やスピンナー(回転式塗布装置)、カーテンフローコータ等の非接触型塗布装置を用いて基板上に組成物を塗布し、乾燥させることにより、塗布膜を形成することができる。乾燥方法は特に限定されず、例えば、(1)ホットプレートにて、例えば、80〜120℃、好ましくは90〜100℃の温度にて60〜120秒間、プリベークを行う方法、(2)室温にて数時間〜数日間放置する方法、(3)温風ヒータや赤外線ヒータ中に数十分間〜数時間放置して溶剤を除去する方法等が挙げられる。
このような硬化膜、絶縁膜、及びカラーフィルタは、表示装置に用いることができる。即ち、表示装置は、上記硬化膜、絶縁膜、及び/又はカラーフィルタを備えるものである。表示装置としては、液晶表示ディスプレイや有機ELディスプレイ等が挙げられる。
本発明に係る硬化性組成物は、光酸発生剤等の感光性成分を含有する場合、パターン形成方法に好適に用いることができる。このパターン形成方法は、光酸発生剤等の感光性成分を含有する硬化性組成物を用いて塗布膜を形成し、この塗布膜に対して所定パターン状に活性光線又は放射線を照射し、現像するものである。
次いで、塗布膜に対して所定パターン状に活性光線又は放射線を照射し、露光する。活性光線又は放射線は、ネガ型のマスクを介して照射してもよく、直接照射してもよい。活性光線又は放射線の種類や露光量等は、上述の通りである。
次いで、露光後の塗布膜を、現像液により現像することによって所望の形状にパターニングする。現像方法は、特に限定されず、例えば、浸漬法、スプレー法等を用いることができる。現像液としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の有機系のものや、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、アンモニア、4級アンモニウム塩等の水溶液が挙げられる。
現像後のパターンに対しては、200〜250℃程度でポストベークを行うことが好ましい。
実施例及び比較例で用いた材料は下記の通りである。
<ビニル基含有化合物(一般式(1)で表される化合物及び比較化合物)>
上記一般式(1)で表される化合物としては、下記式で表されるビニルエーテル化合物である化合物1及び2を準備した。また、比較のため、下記式で表されるビニルエーテル化合物である比較化合物1〜3を準備した。
(1)軽灰炭酸ナトリウム
粒子径分布:250μm以上;3重量%
150μm以上250μm未満;15重量%
75μm以上150μm未満;50重量%
75μm未満;32重量%
なお、上記の粒子径分布は、60メッシュ(250μm)、100メッシュ(150μm)、200メッシュ(75μm)のふるいを用いて仕分けた後、最終的に得られた篩上成分及び篩下成分各々の重量を測定することにより算出した。
(1)ジ−μ−クロロビス(1,5−シクロオクタジエン)二イリジウム(I):[Ir(cod)Cl]2
(1)9,9’−ビス(6−ヒドロキシ−2−ナフチル)フルオレン
(1)プロピオン酸ビニル
冷却管、及び、凝縮液を分液させて有機層を反応容器に戻し水層を系外に排出するためのデカンターを取り付けた1000ml反応容器に、ジ−μ−クロロビス(1,5−シクロオクタジエン)二イリジウム(I)[Ir(cod)Cl]2(839mg、1.25mmol)、軽灰炭酸ナトリウム(12.7g、0.12mol)、9,9’−ビス(6−ヒドロキシ−2−ナフチル)フルオレン(225g、0.5mol)、プロピオン酸ビニル(125g、1.25mol)、及びトルエン(300ml)を仕込んだ後、表面積が10cm2の撹拌羽根を用い回転数を250rpmに設定し、撹拌しながら徐々に温度を上げて還流させた。還流下、副生する水をデカンターで除去しながら、5時間反応させた。反応液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、9,9’−ビス(6−ヒドロキシ−2−ナフチル)フルオレンの転化率は100%であり、9,9’−ビス(6−ヒドロキシ−2−ナフチル)フルオレンを基準として9,9’−ビス(6−ビニロキシ−2−ナフチル)フルオレン(化合物1)が81%、ビス6−ナフトールフルオレンモノビニルエーテルが4%の収率で生成していた。
1H−NMR(CDCl3):4.47(dd、2H、J=1.5Hz、5.0Hz)、4.81(dd、2H、J=3.5Hz、12.0Hz)、6.71(dd、2H、J=6.0Hz)、7.12−7.82(m、20H)
炭素数2〜6の脂環式エーテル基を有する脂環式エーテル基含有化合物としては、下記の化合物3〜8を用いた。
<光酸発生剤>
表1に記載のビニル基含有化合物5質量部と、表1に記載の脂環式エーテル基含有化合物5質量部と、光酸発生剤1 0.5質量部とを混合し、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート58質量部に溶解させて溶液を得た。得られた溶液を、ポアサイズ0.10μmのポリエチレン製フィルターとポアサイズ0.05μmのポリエチレン製フィルターとを用いて濾過し、硬化性組成物を調製した。
<保存安定性>
得られた硬化性組成物を40℃又は50℃で2週間放置し、目視で沈殿物の有無を確認した。40℃及び50℃いずれにおける放置でも沈殿物が確認された場合、保存安定性が不良(×)と判定し、50℃における放置でのみ沈殿物が確認された場合、保存安定性がやや不良(△)と判定し、40℃及び50℃いずれにおける放置でも沈殿物が確認されなかった場合、保存安定性が良好(◎)と判定した。結果を表1に示す。
得られた硬化性組成物を25℃で3日間放置し、放置後の硬化性組成物をコーターにて、ガラス基板上に塗布した。ホットプレート上で100℃にて2分間加熱(プリベーク)を行い、塗布膜を得た。この塗布膜をブロードバンド光で露光した。ホットプレート上で100℃にて2分間加熱(PEB)を行い、硬化膜を得た。
◎:透過率95%以上、○:90%以上95%未満、×:90%未満
結果を表1に示す。
◎:1.65以上、△:1.60以上1.65未満、×:1.60未満
◎:200℃以上、△:160℃以上200℃未満、×:160℃未満
Claims (7)
- 下記一般式(1)で表されるビニル基含有化合物と、炭素数2〜6の脂環式エーテル基を有する脂環式エーテル基含有化合物とを含有する硬化性組成物。
(式中、W1及びW2は独立に下記一般式(2)で表される基、水酸基、又は(メタ)アクリロイルオキシ基を示し、ただし、W1及びW2は同時に水酸基ではなく、環Y1及び環Y2は同一の又は異なる芳香族炭化水素環を示し、Rは単結合、置換基を有してもよいメチレン基、置換基を有してもよく、2個の炭素原子間にヘテロ原子を含んでもよいエチレン基、−O−で示される基、−NH−で示される基、又は−S−で示される基を示し、R3a及びR3bは独立にシアノ基、ハロゲン原子、又は1価炭化水素基を示し、n1及びn2は独立に0〜4の整数を示す。)
(式中、環Zは芳香族炭化水素環を示し、Xは単結合又は−S−で示される基を示し、R1は単結合を示し、R2は1価炭化水素基、水酸基、−OR4aで示される基、−SR4bで示される基、アシル基、アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、カルボキシル基、アミノ基、カルバモイル基、−NHR4cで示される基、−N(R4d)2で示される基、(メタ)アクリロイルオキシ基、スルホ基、又は1価炭化水素基、−OR4aで示される基、−SR4bで示される基、アシル基、アルコキシカルボニル基、−NHR4cで示される基、若しくは−N(R4d)2で示される基に含まれる炭素原子に結合した水素原子の少なくとも一部が1価炭化水素基、水酸基、−OR4aで示される基、−SR4bで示される基、アシル基、アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、カルボキシル基、アミノ基、カルバモイル基、−NHR4cで示される基、−N(R4d)2で示される基、(メタ)アクリロイルオキシ基、メシルオキシ基、若しくはスルホ基で置換された基を示し、R4a〜R4dは独立に1価炭化水素基を示し、mは0以上の整数を示す。) - 環Zがベンゼン環又はナフタレン環である請求項1記載の硬化性組成物。
- W1及びW2の少なくとも一方が前記一般式(2)で表される基である請求項1または2記載の硬化性組成物。
- 前記脂環式エーテル基がエポキシ基である請求項1〜3のいずれか1項記載の硬化性組成物。
- 更にプロトン供与性化合物を含有する請求項1〜4のいずれか1項記載の硬化性組成物。
- 請求項1〜5のいずれか1項記載の硬化性組成物を硬化してなる硬化物。
- 請求項1〜5のいずれか1項記載の硬化性組成物を基板上に塗布して塗布膜を形成する工程と、
前記塗布膜を硬化させる工程とを含む硬化膜の製造方法。
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