JP6300272B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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Description

この発明は、暖房運転と除霜運転を行うことができる車両用空調装置に関するものである。
電気自動車等、車両駆動源としてエンジンを具備していない車両においては、暖房時にエンジンの冷却水を利用することができないことから、ヒートポンプサイクルを利用した車両用空調装置が採用されている。この種の車両用空調装置では、コンプレッサから吐出される冷媒の流れを切り替えることで、冷房運転と暖房運転とを切り替えている。
具体的には、暖房運転では、コンプレッサから吐出される冷媒は、室内コンデンサにおいて放熱され、その後暖房用膨張弁で膨張させられた後、室外熱交換器において吸熱して、再びコンプレッサに吸入される。そして、空調空気は、室内コンデンサを通過することで加熱され、暖房として車室内に供給される。
一方、冷房運転では、コンプレッサで吐出される冷媒は、室外熱交換器において放熱され、その後冷房用膨張弁で膨張させられた後、室内のエバポレータにおいて吸熱して、再びコンプレッサに吸入される。そして、空調空気は、室内のエバポレータを通過することで冷却され、冷房として車室内に供給される。
ところで、上述した車両用空調装置では、暖房運転において、低温の冷媒が室外熱交換器で車室外雰囲気から吸熱するため、室外熱交換器に霜が付着するおそれがある。そして、室外熱交換器に霜が付着すると、熱伝達率が低下して吸熱不足になるので、車室内の暖房が不十分になることがある。
そこで、室外熱交換器に霜が付着したときに、その付着した霜を除去できる車両用空調装置が従来より案出されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の車両用空調装置は、室内コンデンサを通過した冷媒を、暖房用膨張弁(減圧手段)で大きく減圧せずに室外熱交換器に導入し、室外熱交換器を冷媒によって加熱する除霜運転を行えるようになっている。この車両用空調装置の場合、除霜運転は、室外熱交換器の近傍部の温度が所定温度以上に上昇したとき、若しくは、除霜運転の開始から所定時間が経過したときに停止される。
特開2014−88153号公報
特許文献1に記載の車両用空調装置においては、室外熱交換器の近傍部の温度が所定温度以上に上昇して除霜が完了したことを推定できる除霜完了条件と、除霜運転の開始から所定時間経過したことによる時間制限条件のいずれか一方を満たしたときに、除霜運転を停止するようにしている。このため、例えば、強風下で除霜運転を行うときのように、室外熱交換器の検出温度が所定温度以上に上昇しにくい場合においても、除霜運転の開始から所定時間経過した時点で除霜運転を停止し、除霜運転が不要に長引くのを回避することができる。
しかし、特許文献1に記載の車両用空調装置においては、時間制限条件を満たして除霜運転が停止された場合に、室外熱交換器に付着した霜が必ずしも完全に除去されているとは限らず、その状態で暖房運転が再開されると、車室内の暖房が不十分になる可能性が考えられる。
そこでこの発明は、室外熱交換器に付着した霜を確実に除去し、暖房運転時における熱交換効率を高めることができる車両用空調装置を提供しようとするものである。
この発明に係る車両用空調装置は、上記課題を解決するために、冷媒を圧縮するコンプレッサ(例えば、実施形態のコンプレッサ21)と、前記コンプレッサから吐出された冷媒の熱を放熱する室内コンデンサ(例えば、実施形態の室内コンデンサ55)と、前記室内コンデンサを通過した冷媒を減圧する減圧手段(例えば、実施形態の暖房用膨張弁22)と、前記室内コンデンサを通過して、前記減圧手段で減圧された冷媒、若しくは、前記減圧手段で減圧されなかった冷媒を外気と熱交換する室外熱交換器(例えば、実施形態の室外熱交換器24)と、前記冷媒を用いた空調制御を行う制御装置と、を備え、暖房運転時には、前記室内コンデンサを通過した冷媒を、前記減圧手段で大きく減圧して前記室外熱交換器で外気と熱交換し、前記室外熱交換器に付着した霜を除去する除霜運転時には、前記室内コンデンサを通過した冷媒を、前記減圧手段で大きく減圧せずに前記室外熱交換器に導入する車両用空調装置において、前記制御装置は、前記除霜運転時に、前記室外熱交換器の近傍温度を基にして除霜が完了したことを推定できる除霜完了条件と、除霜運転の開始から所定時間経過したことによる時間制限条件のいずれか一方を満たしたときに除霜運転を停止し、前記時間制限条件を満たして除霜運転を停止した場合には、その停止から所定のインターバル時間が経過した後に除霜運転を再開し、前記除霜完了条件を満たして除霜運転を停止するまで、前記時間制限条件を満たしての除霜運転の停止と前記再開とを繰り返すようにした。
これにより、時間制限条件を満たして除霜運転を停止した場合に、実際には室外熱交換器に付着した霜が完全に除去されないことがあっても、停止から所定時間が経過した後に除霜運転が再開されることにより、室外熱交換器に付着した霜を、再開した除霜運転によって除去することができる。また、時間制限条件を満たして除霜運転を停止した場合に、室外熱交換器に付着した霜が完全に除去されているときには、停止から所定時間が経過して除霜運転が再開されても、このとき除霜完了条件を即時に満たすことから、除霜運転は速やかに停止する。
車両と前記コンプレッサとは、車載バッテリからの給電を受けてモータによって駆動され、前記除霜運転は、車両を停車して前記車載バッテリを充電しているときにも実行可能としても良い。
この場合、車載バッテリの充電中に除霜運転を行うため、コンプレッサの作動に伴う電力の不足が生じることがない。
前記制御装置は、前記室外熱交換器の出口部の近傍の冷媒温度に基づいて、前記除霜運転の開始と、前記除霜完了条件による除霜の停止を判定することが望ましい。
この場合、室外熱交換器の出口部の近傍の冷媒温度に基づき、室外熱交換器に付着する霜の状況を正確に判定することができる。
この発明によれば、実際に室外熱交換器に付着した霜が完全に除去されずに、時間制限条件を満たして除霜運転が停止した場合にも、停止から所定時間が経過した後に除霜運転が再開されることにより、室外熱交換器に付着した霜を確実に除去することができる。したがって、この発明によれば、暖房運転時における熱交換効率を高めることができる。
この発明の一実施形態の車両用空調装置の構成図である。 この発明の一実施形態の室外熱交換器の模式的な正面図である。 この発明の一実施形態の車両用空調装置の構成図である。 この発明の一実施形態の車両用空調装置の構成図である。 この発明の一実施形態の除霜運転の停止条件を説明するための、経過時間と出口温度を座標とする図である。 この発明の一実施形態の車両用空調装置の作動の一例を示すフローチャートである。 この発明の一実施形態の車両用空調装置の作動の一例を示すタイミングチャートである。
以下、この発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1,図3,図4は、この実施形態に係る車両用空調装置10の構成図であり、図2は、車両用空調装置10の一部を構成する室外熱交換器24とその配管を示す図である。
この実施形態に係る車両用空調装置10は、車両駆動源としてのエンジン(内燃機関)を具備していない電気自動車等に搭載されている。具体的に、車両用空調装置10は、空調ユニット11と、冷媒が循環可能なヒートポンプサイクル12と、冷媒を用いた空調制御を行う図示しない制御装置と、を主に備えている。
空調ユニット11は、空調空気が流通するダクト51と、このダクト51内に収容されたブロア52、エバポレータ53、エアミックスドア54、及び、室内コンデンサ55と、を備えている。
ダクト51は、空気取込口56a,56b及び空気吹き出し口57a,57bを有する。そして、上述したブロア52、エバポレータ53、エアミックスドア54、及び、室内コンデンサ55は、ダクト51における空調空気の流通方向の上流側(空気取込口56a,56b側)から下流側(空気吹き出し口57a,57b側)に向けてこの順で配置されている。
空気取込口56a,56bは、それぞれ内気を取り込む内気取込口と、外気を取り込む外気取込口を構成している。空気取込口56a,56bは、内気ドア72と外気ドア73によってそれぞれ開閉され、例えば、図示しない制御装置による制御により内気ドア72と外気ドア73の開度が調整されることで、ダクト51内に流入する内気と外気の流量割合が調整される。
空気吹き出し口57a,57bは、それぞれVENT吹き出し口とDEF吹き出し口を構成している。各空気吹き出し口57a,57bは、VENTドア63とDEFドア64によりそれぞれ開閉可能とされ、例えば、図示しない制御装置による制御によりVENTドア63とDEFドア64の開閉が切り替えられることで、各空気吹き出し口57a,57bから吹き出される空気割合が調整される。
ブロア52は、例えば、図示しない制御装置による制御により印加される駆動電圧に応じて駆動され、空気取込口56a,56bからダクト51内に取り込まれた空調空気(内気及び外気の少なくとも一方)を下流側、つまりエバポレータ53及び室内コンデンサ55に向けて送出する。
エバポレータ53は、内部に流入した低圧の冷媒と車室内雰囲気(ダクト51内)との熱交換を行ない、例えば、冷媒が蒸発する際の吸熱によって、エバポレータ53を通過する空調空気を冷却する。
室内コンデンサ55は、内部に流入した高温かつ高圧の冷媒によって放熱可能であって、例えば、室内コンデンサ55を通過する空調空気を加熱する。
エアミックスドア54は、例えば、図示しない制御装置による制御によって回動操作される。エアミックスドア54は、ダクト51内のエバポレータ53の下流から室内コンデンサ55に向かう通風経路を開放する加熱位置と、室内コンデンサ55を迂回する通風経路を開放する冷却位置との間で回動する。これにより、エバポレータ53を通過した空調空気のうち、室内コンデンサ55に導入される風量と、室内コンデンサ55を迂回して車室内へ排出される風量と、の風量割合が調整される。
ヒートポンプサイクル12は、例えば、上述したエバポレータ53及び室内コンデンサ55と、冷媒を圧縮するコンプレッサ21と、暖房用膨張弁22(減圧手段)と、冷房用電磁弁23と、室外熱交換器24と、三方弁25と、気液分離器26と、冷房用膨張弁27と、を備え、これら各構成部材が冷媒流路31を介して接続されている。
コンプレッサ21は、気液分離器26と室内コンデンサ55との間に接続されている。コンプレッサ21は、例えば、図示しない制御装置により制御されるモータによって駆動され、気液分離器26から気相の冷媒(冷媒ガス)を吸入するとともに、この冷媒を圧縮した後、高温かつ高圧の冷媒として上述した室内コンデンサ55に吐出する。
冷媒流路31の室内コンデンサ55の下流側には、暖房用膨張弁22と、冷房用電磁弁23とが並列に配置されている。
暖房用膨張弁22は、いわゆる絞り弁であって、室内コンデンサ55から吐出された冷媒を、膨張させた後、低温かつ低圧で気液2相(液相リッチ)の噴霧状の冷媒として室外熱交換器24に吐出する。
なお、この実施形態の暖房用膨張弁22は、暖房運転時だけでなく、暖房運転時に室外熱交換器24に霜が付着したときにその霜を除去するための除霜運転の際にも用いられる。暖房用膨張弁22は、開弁時の開口部の口径を調整可能にされ、除霜運転時には暖房運転時よりも大口径に切り換えられる。つまり、この実施形態の場合、除霜運転時には、暖房用膨張弁22の開口部の口径を広げることにより、通過する冷媒が暖房用膨張弁22(減圧手段)によって大きく減圧されなくなる。
冷房用電磁弁23は、冷媒流路31上において、暖房用膨張弁22の両側に設けられた第1分岐部32aと第2分岐部32bの間を接続するとともに、暖房用膨張弁22を迂回する迂回流路32上に設けられ、例えば、図示しない制御装置による制御により開閉される。なお、冷房用電磁弁23は、暖房運転や除霜運転の実行時には閉状態とされ、冷房運転の実行時には開状態とされる。
これにより、例えば、暖房運転の実行時には、室内コンデンサ55から排出された冷媒は暖房用膨張弁22で大きく減圧され、低温かつ低圧の状態で室外熱交換器24に流入する。また、除霜運転の実行時には、室内コンデンサ55から排出された冷媒は暖房用膨張弁22で大きく減圧されずに、高温の状態で室外熱交換器24に流入する。
一方、冷房運転の実行時には、室内コンデンサ55から排出された冷媒は冷房用電磁弁23を通過して高温の状態で室外熱交換器24に流入する。
室外熱交換器24は、車室外に配置され、内部に流入した冷媒と車室外雰囲気との間で熱交換を行なう。また、図2にも示すように、室外熱交換器24の下流側には、室外熱交換器24の出口から流出した冷媒の温度(冷媒出口温度Tout)を検出する出口温度センサ24Tが設けられている。出口温度センサ24Tで検出された冷媒温度を示す信号は、図示しない制御装置に出力される。出口温度センサ24Tから制御装置に入力された信号は、制御装置において、各種の空調制御の実行判定に用いられ、室外熱交換器24に霜が付着しているか否かを判定するための信号としても用いられる。
具体的には、例えば、出口温度センサ24Tによって検出される冷媒出口温度Toutが0℃よりも低い場合に、室外熱交換器24に霜が付着しているものと判定し、冷媒出口温度Toutが0℃よりも高い設定温度以上であるときに、室外熱交換器24に付着した霜が除去されたものと判定することができる。
室外熱交換器24は、暖房運転の実行時には、内部に流入する低温かつ低圧の冷媒によって車室外雰囲気から吸熱可能であって、車室外雰囲気からの吸熱によって冷媒を昇温する。また、室外熱交換器24は、除霜運転の実行時には、内部に流入する高温の冷媒によって室外熱交換器24に付着した霜を除去(解凍)可能とされている。
一方、室外熱交換器24は、冷房運転の実行時には、内部に流入する高温の冷媒によって車室外雰囲気へと放熱可能であって、車室外雰囲気への放熱及びコンデンサーファン24aの送風によって冷媒を冷却する。
三方弁25は、室外熱交換器24から流出した冷媒を気液分離器26または冷房用膨張弁27に切り換えて吐出する。具体的に、三方弁25は、室外熱交換器24と、気液分離器26側に配置された合流部33と、冷房用膨張弁27と、に接続され、例えば、図示しない制御装置による制御により冷媒の流通方向が切換えられる。
三方弁25は、暖房運転や除霜運転の実行時には、室外熱交換器24から流出した冷媒を気液分離器26側の合流部33に向けて吐出する。
一方、冷房運転の実行時には、三方弁25は、室外熱交換器24から流出した冷媒を冷房用膨張弁27に向けて吐出する。
気液分離器26は、冷媒流路31中の合流部33とコンプレッサ21との間に接続され、合流部33から流出した冷媒の気液を分離し、気相の冷媒(冷媒ガス)をコンプレッサ21に吸入させる。
冷房用膨張弁27は、いわゆる絞り弁であって、三方弁25とエバポレータ53の流入口との間に接続され、例えば、図示しない制御装置によって制御される弁開度に応じて三方弁25から流出した冷媒を、膨張させた後、低温かつ低圧で気液2相(気相リッチ)の噴霧状の冷媒としてエバポレータ53に吐出する。
エバポレータ53は、冷房用膨張弁27と合流部33(気液分離器26)との間に接続されている。
制御装置は、車室内に配設された図示しないスイッチ等を介して操作者により入力された指令信号に基づいて車両用空調装置10を制御する。そして、制御装置は、車両用空調装置10の運転モードを、暖房運転モード、冷房運転モード、除霜運転モード等に切り替え制御することが可能とされている。
次に、上述した車両用空調装置10の各運転モード毎の動作について説明する。
(暖房運転モード)
車両用空調装置10によって暖房運転を行う場合には、図3に示すように、エアミックスドア54が室内コンデンサ55に向かう通風経路を開放する加熱位置とされ、冷房用電磁弁23が閉状態とされ、三方弁25が室外熱交換器24と合流部33とを接続する状態とされる。なお、空調ユニット11は、図3の例では、DEFドア64が開状態とされ、VENTドア63が閉状態とされているが、これらの開閉は運転者の操作によって任意に変更することができる。
この場合、ヒートポンプサイクル12においては、コンプレッサ21から吐出された高温かつ高圧の冷媒が、室内コンデンサ55における放熱によって空調ユニット11のダクト51内の空調空気を加熱する。
室内コンデンサ55を通過した冷媒は、暖房用膨張弁22によって膨張させられて(減圧されて)液相リッチの噴霧状とされ、その後、室外熱交換器24において車室外雰囲気から吸熱して気相リッチの噴霧状となる。室外熱交換器24を通過した冷媒は、三方弁25と合流部33とを通過して気液分離器26に流入する。そして、気液分離器26に流入した冷媒は、気相と液相とに分離され、気相の冷媒がコンプレッサ21に吸入される。
このようにヒートポンプサイクル12の冷媒流路31内を冷媒が流れる状況で、空調ユニット11のブロア52が駆動されると、空調ユニット11のダクト51内を空調空気が流れ、その空調空気がエバポレータ53を通過した後に室内コンデンサ55を通過する。そして、空調空気は、室内コンデンサ55を通過する際に室内コンデンサ55との間で熱交換され、空気吹き出し口57bを通って車室内に暖房として供給される。
(冷房運転モード)
車両用空調装置10によって冷房運転を行う場合には、図4に示すように、エアミックスドア54が、エバポレータ53を通過した空調空気が室内コンデンサ55を迂回するよう冷却位置とされ、冷房用電磁弁23が開状態(暖房用膨張弁22が閉状態)とされ、三方弁25が室外熱交換器24と冷房用膨張弁27とを接続する状態とされる。なお、空調ユニット11は、図4の例では、DEFドア64が閉状態とされ、VENTドア63が開状態とされているが、これらの開閉は運転者の操作によって任意に変更することができる。
この場合、ヒートポンプサイクル12においては、コンプレッサ21から吐出された高温かつ高圧の冷媒が、室内コンデンサ55と冷房用電磁弁23を通過して、室外熱交換器24において車室外雰囲気へと放熱された後、冷房用膨張弁27に流入する。このとき、冷媒は、冷房用膨張弁27によって膨張させられて液相リッチの噴霧状とされ、次に、エバポレータ53における吸熱によって空調ユニット11のダクト51内の空調空気を冷却する。
エバポレータ53を通過した気相リッチの冷媒は、合流部33を通過して気液分離器26に流入し、気液分離器26において気液分離された後、気相の冷媒がコンプレッサ21に吸入される。
こうして、冷媒流路31内を冷媒が流れる状況で、空調ユニット11のブロア52が駆動されると、空調ユニット11のダクト51内を空調空気が流れ、その空調空気がエバポレータ53を通過する際にエバポレータ53との間で熱交換される。その後、空調空気は、室内コンデンサ55を迂回した後、VENT吹き出し口57aを通って車室内に冷房として供給される。
(除霜運転モード)
暖房運転時に、室外熱交換器24に霜が付着して暖房能力が低下した場合には、車両の停車後の車載バッテリの充電時等に車両用空調装置10によって除霜運転を行う。
除霜運転を行う場合、図1に示すように、エアミックスドア54が室内コンデンサ55に向かう通風経路を開放する加熱位置とされ、冷房用電磁弁23が閉状態とされ、三方弁25が室外熱交換器24と合流部33とを接続する状態とされる。なお、空調ユニット11は、図1の例では、DEFドア64が開状態とされ、VENTドア63が閉状態とされている。
図1に示す除霜運転では、暖房用膨張弁22を大口径(ホットガス位置)で開弁して、コンプレッサ21で圧縮された冷媒(ホットガス)をそのまま室外熱交換器24に流入させる点で、上述した暖房運転と異なっている。
具体的には、コンプレッサ21で圧縮された高温かつ高圧の冷媒は、室内コンデンサ55における放熱によって空調ユニット11のダクト51内の空調空気を加熱する。そして、室内コンデンサ55から流出した冷媒は、暖房用膨張弁22を通過して室外熱交換器24に流入する。このとき、暖房用膨張弁22は大口径で開弁しているので、冷媒は暖房用膨張弁22で大きく減圧されず、高圧かつ高温のまま室外熱交換器24に流入する。これにより、冷媒は室外熱交換器24で放熱されるため、室外熱交換器24を昇温して除霜を行うことができる。なお、室外熱交換器24を通過した冷媒は、上述した暖房運転と同様の流通経路を経てコンプレッサ21に戻る。
図5は、除霜運転の停止条件を説明するための、経過時間と出口温度を座標とする図である
同図に示すように、上述した除霜運転は、出口温度センサ24Tによって検出される室外熱交換器24の出口の冷媒温度(冷媒出口温度Tout)が、室外熱交換器24に付着した霜を除去し得る所定値以上の温度である場合(除霜完了条件を満たす場合)、または、除霜運転の開始から所定時間以上が経過した場合(時間制限条件を満たす場合)に、制御装置による制御によって停止される。
ただし、除霜完了条件を満たして除霜運転を停止した場合にはその時点で除霜運転を完全に終了するが、時間制限条件を満たして除霜運転を停止した場合には、制御装置による制御により、その時点からさらに所定時間が経過した後に除霜運転を再開するようになっている。
図6,図7は、車両が走行中に暖房運転を行い、車両の停車後に車載バッテリの充電と同時に除霜運転を行うときにおける車両用空調装置10の作動の一例を示すフローチャートとタイミングチャードである。
以下、図6,図7に示すフローチャートとタイミングチャートを参照して、車両用空調装置10の作動の一例について説明する。
図6のステップS101においては、ヒートポンプ運転、つまり、ヒートポンプサイクル12による暖房運転を行っている。次に、ステップS102において、ヒートポンプ運転を終了して車両を停車し(図7のT1及びT2)、ステップS103において、車載バッテリの充電を開始する(図7のT3)。
つづくステップS104において、除霜の必要があるか否か、つまり室外熱交換器24に霜が付着しているか否かを、出口温度センサ24Tの検出値を基にして判断する。
ここで除霜の必要がある場合には、ステップS105に進み、除霜の必要がない場合には処理を終了する。
ステップS105では、前述した除霜運転を開始し(図7のT4)、つづくステップS106において、除霜制限時間が経過したか、つまり、時間制限条件を満たすか否かを判定し、除霜制限時間が経過した場合には、ステップS107に進んで除霜運転を停止し(図7のT6)、除霜制限時間が経過してない場合には、ステップS108へと進む。
ステップS108においては、出口温度センサ24Tの検出温度が所定温度以上になったか否か、つまり除霜完了条件を満たすか否かを判定し、検出温度が所定温度以上である場合には、ステップS110に進んで除霜運転を停止し(図7のT5)、検出温度が所定温度以上でなければステップS106に戻る。したがって、除霜運転は、ステップS110とステップS107のいずれかに進んで停止される。
ステップS107に進んで除霜運転を停止した場合には、つづくステップS109において停止から所定時間が経過したか否かを判定し、所定時間が経過した時点でステップS105に戻って除霜運転を再開する(図7のT7)。
この後、先ほどと同様にステップS106以降の処理が行われ、ステップS108に進んで、出口温度センサ24Tの検出温度が所定温度以上であれば、ステップS110において除霜運転を完全に停止する(図7のT8)。また、ステップS106からステップS107に進んだ場合には、ステップS108,ステップS110に達するまで同様の処理を繰り返す。
以上のように、この実施形態に係る車両用空調装置10は、室外熱交換器24に付着した霜が完全に除去されずに、時間制限条件を満たして除霜運転が停止した場合に、停止から所定時間が経過した後に除霜運転が再開されるため、室外熱交換器24に付着した霜を確実に除去することができる。
即ち、初回の除霜運転時に室外熱交換器24に付着した霜が完全に除去されていない場合であっても、初回の除霜運転のときに室外熱交換器24に付着した霜がある程度まで除去されているため、除霜運転の再開時には、比較的短時間で除霜完了条件を満たして除霜運転を完全に停止することができる。
なお、時間制限条件を満たして除霜運転を停止した場合にも、実際には、室外熱交換器24の霜が完全に除去されていることもある。この場合には、除霜運転が再開されると、除霜完了条件を即時に満たすことから、除霜運転は速やかに停止される。
また、この実施形態に係る車両用空調装置10は、車載バッテリによって駆動される電動車両に用いられ、コンプレッサ21が車載バッテリによって駆動される。そして、この実施形態に係る室外熱交換器24は、車両が停車して車載バッテリを充電しているときに除霜運転が実行されるため、除霜運転中にコンプレッサ21の作動に伴う電力不足が生じることがない。
さらに、この実施形態に係る車両用空調装置10においては、室外熱交換器24の出口部の近傍の冷媒温度に基づいて、制御装置が除霜運転の開始と、除霜完了条件による除霜の停止を判定するようにしている。このため、室外熱交換器24に付着する霜の状況を正確に判定することができる。
なお、この発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。例えば、上述した実施形態では、エンジンを具備していない車両として、電気自動車を例にして説明したが、これに限らず、燃料電池自動車に本発明の車両用空調装置10を採用しても構わない。
10…車両用空調装置
21…コンプレッサ
22…暖房用膨張弁(減圧手段)
24…室外熱交換器
55…室内コンデンサ

Claims (3)

  1. 冷媒を圧縮するコンプレッサと、
    前記コンプレッサから吐出された冷媒の熱を放熱する室内コンデンサと、
    前記室内コンデンサを通過した冷媒を減圧する減圧手段と、
    前記室内コンデンサを通過して、前記減圧手段で減圧された冷媒、若しくは、前記減圧手段で減圧されなかった冷媒を外気と熱交換する室外熱交換器と、
    前記冷媒を用いた空調制御を行う制御装置と、
    を備え、
    暖房運転時には、前記室内コンデンサを通過した冷媒を、前記減圧手段で大きく減圧して前記室外熱交換器で外気と熱交換し、
    前記室外熱交換器に付着した霜を除去する除霜運転時には、前記室内コンデンサを通過した冷媒を、前記減圧手段で大きく減圧せずに前記室外熱交換器に導入する車両用空調装置において、
    前記制御装置は、
    前記除霜運転時に、前記室外熱交換器の近傍温度を基にして除霜が完了したことを推定できる除霜完了条件と、除霜運転の開始から所定時間経過したことによる時間制限条件のいずれか一方を満たしたときに除霜運転を停止し、
    前記時間制限条件を満たして除霜運転を停止した場合には、その停止から所定のインターバル時間が経過した後に除霜運転を再開し、前記除霜完了条件を満たして除霜運転を停止するまで、前記時間制限条件を満たしての除霜運転の停止と前記再開とを繰り返すことを特徴とすることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 車両と前記コンプレッサとは、車載バッテリからの給電を受けてモータによって駆動され、
    前記除霜運転は、車両を停車して前記車載バッテリを充電しているときにも実行可能とされていることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記制御装置は、前記室外熱交換器の出口部の近傍の冷媒温度に基づいて、前記除霜運転の開始と、前記除霜完了条件による除霜の停止を判定することを特徴とする請求項1または2に記載の車両用空調装置。
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