JP6299625B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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Description

本発明は、2階建て鉄道車両において、車室内に調和空気を送給ダクトで供給する車両用空調装置に関するものである。
従来、2階建て鉄道車両における車両用空調装置では、1階部と2階部に設けられた各送給ダクトにそれぞれダンパ等の流量調整装置を設け、流量を調整することで1階部と2階部の室温を制御(循環風量制御)している。
また特許文献1の第1図に示されているように、2階建てバスの制御において、空調装置の送風口に近いダクト分岐部に流量調整用のダンパを一式設け、1階部と2階部に供給する風量を単一のダンパで調整する技術も提案されている。
実開昭59−93913号公報(第3図(A)、第3図(B))
1階部と2階部の各送給ダクトにそれぞれ設けた流量調整装置で空調制御を実施する場合、一方の流量を変位すると、流量変化分が他方の送給ダクトに流入すると考えられている。このため、変位量を反映した流量を他方の流量調整装置に指示して双方の流量を協調して調整する必要があり、複雑な制御が必要とされている。
先行文献1記載の考案では2階部の快適性を優先、流量調整用のダンパを単一化することで制御の簡易化を図り、運転手による手動制御を可能にしている。ただし、空調装置の空気吐出口に近いダクト分岐部にダンパを設ける必要があるため、高い空気流速の影響を受けてダクト内に大きな圧損が発生するという課題があった。
本発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、単一の流量調整装置で空調制御を実施するとともに、圧力損失の軽減が可能な車両用空調装置を提供するものである。
車両用空調装置の送風口と接続されて鉄道用車体の第一の車室に調和空気を送給する第一の送給ダクトと、前記第一の送給ダクトに少なくとも1基以上設けられ、前記第一の車室に前記調和空気を送出する第一の空気吹出し口と、前記第一の送給ダクトから分岐して前記鉄道用車体の前記第一の車室の下部に隣接する第二の車室に前記調和空気を送給する第二の送給ダクトと、前記第二の送給ダクトに少なくとも1基以上設けられ、前記第二の車室に前記調和空気を送出する第二の空気吹出し口と、を備え、前記第一の送給ダクトもしくは前記第二の送給ダクトのいずれか一方の内部にのみ前記調和空気の流量を調整する流量調整装置が設置され、前記流量調整装置を前記第一の送給ダクトの内部に設置する場合には、前記第一の送給ダクトと前記第二の送給ダクトとの分岐点よりも前記第一の空気吹出し口に近い位置に設置され、かつ前記第一の空気吹出し口よりも前記車両用空調装置の送風口に近い位置に設置され、前記流量調整装置を前記第二の送給ダクトの内部に設置する場合には、前記第一の送給ダクトと前記第二の送給ダクトとの分岐点よりも前記第二の空気吹出し口に近い位置に設置され、かつ前記第二の空気吹出し口よりも前記車両用空調装置の送風口に近い位置に設置されることを特徴とする。
尚、2階部の快適性を優先して制御する場合には第二の送給ダクト内部にのみ流量調整装置を設置し、1階部の快適性を優先して制御する場合には第一の送給ダクト内部にのみ流量調整装置を設置する。
本発明によれば、第二の車室に調和空気を送給する第二の送給ダクト、もしくは第一の車室に調和空気を送給する第一の送給ダクトのいずれか一方の内部にのみ調和空気の流量を調整する流量調整装置を設置し、流量調整装置を制御する。簡易な制御で第一と第二の両車室の温度調整が可能であり、且つ流量調整装置の調整に伴う送給ダクト内の圧力損失を軽減する。
本発明の実施の形態1に係る2階建て鉄道車両1の構造を示す側面断面図である。 本発明の実施の形態1に係る2階建て鉄道車両1の1階部を示す平面図である。 本発明の実施の形態1に係る流量調整用ダンパ5の拡大略図である。 本発明の実施の形態1に係る2階建て鉄道車両1の2階部送給ダクト2の拡大平面図である。 本発明の実施の形態1に係る2階建て鉄道車両1の1階部送給ダクト3の拡大平面図である。 本発明の実施の形態1に係る車両用空調装置4の風量とダクト圧損の相関図である。 本発明の実施の形態1に係る流量調整用ダンパ5の開度制御を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係る冷房運転時のダンパ開度制御テーブルである。 本発明の実施の形態1の変形例に係る2階建て鉄道車両1の2階部送給ダクト2の拡大平面図である。 本発明の実施の形態1の変形例に係る2階建て鉄道車両1の1階部送給ダクト3の拡大平面図である。 本発明の実施の形態1の他の変形例に係る2階建て鉄道車両1の1階部を示す平面図である。 本発明の実施の形態2に係る暖房運転時のダンパ開度制御テーブルである。
実施の形態1
実施の形態1では2階部の快適性を優先した例を説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る2階建て鉄道車両1の構造を示す側面断面図である。2階建て鉄道車両1の2階部分には調和空気を2階に送給する第一の送給ダクト2が設けられ、1階部分には調和空気を1階に送給する第二の送給ダクト3が設けられている。
2階建て鉄道車両1の前後何れか一方の端部に車両用空調装置4が設けられ、第一の送給ダクト2と第二の送給ダクト3とは車両用空調装置4の近くで合流して車両用空調装置4の送風口(図示せず)と接続される。車両用空調装置4は冷房、暖房の切替運転が可能であり、冷房および暖房に対応した調和空気を生成する。車両用空調装置4で生成された調和空気は、第一の送給ダクト2と第二の送給ダクト3とを通じて2階建て鉄道車両1の車内全体に送り込まれる。
車両用空調装置4の内部には、車両用空調装置4で生成される調和空気の流量を制御する制御装置6が設けられており、2階建て鉄道車両1の内部に設置された図示しない1個以上の温度センサを基にして、調和空気の流量を制御する。
第二の送給ダクト3の内部には流量調整装置として、例えば流量調整用ダンパ5が設けられている。図2は実施の形態1に係る2階建て鉄道車両1の1階部の構造を示す平面図である。第一の送給ダクト2は2階建て鉄道車両1の2階部分中央に設置され、第二の送給ダクト3は2階建て鉄道車両1の1階部分中央に設置される。
図3は流量調整用ダンパ5の拡大略図である。流量調整用ダンパ5の内部には羽根部7が設けられており、例えば0度(水平位置)〜90度(垂直位置)の範囲で回転可動し、任意の角度に設定、固定することが可能である。
図4は第一の送給ダクト2の拡大平面図であり、矢印は車両用空調装置4で生成された調和空気の流れる向きを示している。第一の送給ダクト2には、1基以上の第一の空気吹出し口8が設けられており、車両用空調装置4で生成された調和空気はそのまま第一の送給ダクト2から第一の空気吹出し口8を通じて2階建て鉄道車両1の2階車室全体に送り込まれる。
図5は第二の送給ダクト3の拡大平面図であり、第二の送給ダクト3内部に設けられた流量調整用ダンパ5の設置位置を示す。矢印は車両用空調装置4で生成された調和空気の流れる向きを示している。第二の送給ダクト3には、第一の送給ダクト2と同様に1階部の車内に空気を送り込む第二の空気吹出し口9が少なくとも1基以上設けられており、調和空気は第二の空気吹出し口9を通じて2階建て鉄道車両1の1階車室全体に送り込まれる。
流量調整用ダンパ5は、流速が高く圧力損失の大きな、第一の送給ダクト2と第二の送給ダクト3との分岐点からは十分に離れ、且つ車両用空調装置4から最も近い場所に設置された第二の空気吹出し口9よりも車両用空調装置4に近い場所に設けられて、2階建て鉄道車両1の1階に吹き出す第二の送給ダクト3の内部を流れる調和空気の流量を調整する。即ち、流量調整用ダンパ5は、第一の送給ダクト2と第二の送給ダクト3との分岐点よりも第二の空気吹出し口9に近い位置に設置され、かつ第二の空気吹出し口9のいずれよりも車両用空調装置4に近い位置に設置されている。
ここで、第二の送給ダクト3の内部に設けた流量調整用ダンパ5の開度調整に伴う調和空気の風量変化について説明する。図6に車両用空調装置4の風量とダクト圧損の相関図を示す。縦軸はダクト全体の静圧を示し、横軸にはダクト全体の風量を示す。
G1は車両用空調装置4(室内送風機)の特性曲線を表しており、車両用空調装置4で生成する調和空気の総風量Qの増加に伴い静圧Pは小さくなっていく。G3は1階部の第二の送給ダクト3内部に設置した流量調整用ダンパ5の開度を最も絞った場合の圧損曲線を示しており、風量の増加に伴いダクト圧損は増加する。
このとき、G3とG1との交差点の風量Q1が流量調整用ダンパ5の開度を最も絞った場合の第一の送給ダクト2と第二の送給ダクト3とに送給される調和空気の総風量となり、P1が第一の送給ダクト2と第二の送給ダクト3の総圧力損失となる。
G2は流量調整用ダンパ5の開度を最も拡げた時の圧損曲線を示しており、風量増加に伴いダクト圧損は増加するが、G3と比較すると緩やかな曲線になる。
G2とG1との交差点の風量Q0が流量調整用ダンパ5の開度を最も拡げた場合の第一の送給ダクト2と第二の送給ダクト3とに送給される調和空気の総風量となり、P2が第一の送給ダクト2と第二の送給ダクト3の総圧力損失となる。
流量調整用ダンパ5の開度調整により、総圧力損失はP2とP1の範囲で変化する。このとき、車両用空調装置4の総風量もQ0とQ1の範囲で変化する。従来考えられていたように、流量調整用ダンパ5の開度調整が第一の送給ダクト2に影響を与える、つまり流量調整用ダンパ5の開度を絞った場合に第一の送給ダクト2の風量が増加するのであれば、総風量Q0とQ1で変化が発生しないか、あるいは非常に少ない変化量になると考えられるが、実際には総圧力損失の増加に伴い総風量は明らかに減少している。
圧力損失は流量調整用ダンパ5を調整する第二の送給ダクト3で発生する増加量が大きく、風量の減少は主に第二の送給ダクト3で発生する。この結果、流量調整用ダンパ5で開度調整を実施した場合でも、車両用空調装置4から第一の送給ダクト2に送給する風量に大きな変化は発生せず、第一の送給ダクト2への流量調整装置の設置と風量制御は必ずしも必要ではない。
なお、流量調整用ダンパ5を第一の送給ダクト2の内部に設けた場合においては、圧力損失は流量調整用ダンパ5を調整する第一の送給ダクト2で発生する増加量が大きく、風量の減少は主に第一の送給ダクト2で発生し、車両用空調装置4から第二の送給ダクト3に送給する風量に大きな変化は発生せず、第二の送給ダクト3への流量調整装置の設置と風量制御は必ずしも必要ではない。
以下に、冷房運転時における流量調整用ダンパ5の開度制御について説明する。流量調整用ダンパ5の開度制御は制御装置6で実施する。図7は流量調整用ダンパ5の開度制御を示すフローチャートである。制御の基本的な考え方としては、1階部に比較して視野の広い2階部に乗客が搭乗するケースが多く見受けられることから、2階部の快適性維持を優先する。
2階建て鉄道車両1には1階部と2階部の車室にそれぞれ1個以上の図示しない温度センサが設けられており、常時車内の温度を検知している。まず温度センサで1階部の室温を測定し(ステップS11)、測定した室温の平均値を1階室温T_1Fとして算出する(ステップS12)。
同様に温度センサで2階部の室温を測定し(ステップS13)、測定した室温の平均値を2階室温T_2Fとして算出する(ステップS14)。次にステップS12で算出した1階室温T_1FとステップS14で算出した2階室温T_2Fとを比較、温度差を算出する(ステップS15)。
ステップS15の結果、1階室温T_1Fと2階室温T_2Fとの温度差が1℃未満の場合には温度の再調整は不要とする。このとき、流量調整用ダンパ5は定格風量の開度を例えば30度として指示する(ステップS16)。尚、現時点で定格風量の開度に設定されている場合には、現在の開度を維持する。
ステップS15の結果、1階室温T_1Fと2階室温T_2Fとの温度差が1℃以上の場合には、流量調整用テーブルとして流量調整用ダンパ5の設定開度を登録したダンパ開度制御テーブルを参照する(ステップS17)。図8は冷房運転時のダンパ開度制御テーブルであり、温度差に対応したダンパ開度を登録している(ステップS18)。
ここで、ステップS17で参照するダンパ開度制御テーブルの考え方を示す。ダンパ開度制御テーブルには、ダンパ開度の設定値を3段階に分けて登録している。
2階部の室温が1階部の室温に比較して1℃以上高い場合には、速やかに2階部の快適性を回復する必要がある。このため、1階部に送り込む調和空気が最小限となるような開度、例えば45度に流量調整用ダンパ5の開度を指示する。結果として1階部の温度が上昇する一方で2階部の温度が下降、1階部と2階部との温度差が1℃未満になるまで同じ開度を維持する。
2階部の室温が1階部の室温に比較して低い場合には2段階の制御を行う。1階室温との温度差が2℃以上ある場合には2階部の室温が冷えすぎている可能性が高いため、2階部に送り込む調和空気が最小限となるような開度、例えば0度(水平位置)に流量調整用ダンパ5の開度を指示、1階部への送給風量を最大にする。結果として1階部の室温が下降する一方で2階部の室温は上昇、1階部と2階部との温度差が1℃未満になるまで同じ開度を維持する。
2階部の室温と1階部の室温との温度差が1℃以上2℃未満の場合には、2階部の快適性は損なわれておらず、室温の変化量も小さいことから定格風量の開度、例えば30度に流量調整用ダンパ5の開度を指示する。
ステップS16で定格風量の開度を指示後、あるいはステップS18で参照したダンパ開度制御テーブルの開度を指示後、流量調整用ダンパ5の開度を設定する(ステップS19)。このとき、室温に変化が現れるには一定の時間が必要となる。このため、例えば3分間、次の制御を開始するまでの処理保留時間を設定、チャタリングの発生を回避する(ステップS20)。
この実施の形態1によれば、第二の送給ダクト3に設置した流量調整用ダンパ5のみを制御することで、2階部の快適性を維持することが可能である。また、流量調整用ダンパ5を第二の送給ダクト3の適切な位置に設置することで、第一の送給ダクト2と第二の送給ダクト3とで発生する総圧力損失を軽減することが可能である。
尚、ダンパ開度制御のテーブルは最も簡易な例として3段階の開度を設定したが、3段階に限定するものではなく、温度差のレンジ幅を広げて3段階以上のテーブルを設けても構わない。また、流量調整用ダンパ5の設定開度も「45度」「30度」「0度」に限定するものではなく、車体寸法や乗客定員数等に応じた最適な開度設定により、快適性の向上が可能である。
加えて、処理保留時間は3分に限定するものでなく、車体寸法や乗客定員数等に応じて最適な効率を期待できる時間を設定してもよい。
実施の形態1では2階部の快適性を優先するために第二の送給ダクト3にのみ流量調整用ダンパ5を設けたが、実施の形態1の変形例として、第一の送給ダクト2にのみ流量調整用ダンパ5を設けることで、1階部の快適性を優先して制御することが可能である。
図9は実施の形態1の変形例における第一の送給ダクト2の拡大平面図であり、第一の送給ダクト2内部に設けられた流量調整用ダンパ5の設置位置を示す。図10は実施の形態1の変形例における第二の送給ダクト3の拡大図である。尚、矢印は車両用空調装置4で生成された調和空気の流れる向きを示している。
実施の形態1の他の変形例として、2階建て鉄道車両1の1階部分に設けられる第二の送給ダクト10が2階建て鉄道車両1の左右両側面に設置される場合について説明する。図11は実施の形態1の変形例に係る2階建て鉄道車両1の1階部を示す平面図である。
第二の送給ダクト10は2階建て鉄道車両1の1階部の車室において、車両用空調装置4の送風口との接続箇所を起点として、2階建て鉄道車両1の1階部左右両側面に分かれた形状で設置される。このとき、流量調整用ダンパ11と流量調整用ダンパ12とを左右両側面に分かれた第二の送給ダクト10内の実施の形態1で示した位置と同様の場所にそれぞれ設置する。
流量調整用ダンパ11と流量調整用ダンパ12は実施の形態1で示したフローチャートで制御される。この結果、流量調整用ダンパ11と流量調整用ダンパ12が個々に独立した動作を行うことはなく、同一の動作を実施するため、第二の送給ダクト10の形状が異なる場合においても、実施の形態1と同様の効果を得ることが可能である。
尚、2階建て鉄道車両1の2階部の車室に設けられる第一の送給ダクト2は、2階建て鉄道車両1の2階中央部、2階左右両側面のいずれに設置しても構わない。
実施の形態2
この発明の実施の形態2として、暖房運転時における流量調整用ダンパ5の開度制御で参照するダンパ開度制御テーブルについて説明する。図12は暖房運転時のダンパ開度制御テーブルである。構成、制御手順は実施の形態1に示した内容と同一であり、各構成品の説明は省略する。
実施の形態2に係るダンパ開度制御テーブルには、冷房運転時と同様に開度の設定値を3段階に分けて登録する。暖房時、車両用空調装置4で暖められた調和空気は冷たい車内空気よりも比重が小さいため、2階部に流れようとする特性がある。そのため、ダンパ開度制御テーブルに登録する流量調整用ダンパ5の開度は、冷房時とは異なる開度を設定する。
2階部の室温が1階部の室温に比較して高い場合には2段階の制御を行う。1階室温との温度差が2℃以上ある場合には2階部の室温が暖まりすぎている可能性が高いため、2階部に送り込む調和空気が最小限となるような開度、例えば0度(水平位置)に流量調整用ダンパ5の開度を設定、1階部への送給風量を最大にする。結果として1階部の室温が上昇する一方で2階部の室温が下降、1階部と2階部との温度差が1℃未満になるまで同じ開度を継続する。
1階部の室温との温度差が1℃以上2℃未満の場合には、2階部の快適性は損なわれておらず、室温の変化量も小さなことから、定格風量の開度、例えば25度で流量調整用ダンパ5の開度を設定する。
2階部の室温が1階部の室温に比較して1℃以上低い場合には、速やかに2階部の快適性を回復する必要がある。このため、1階部に送り込む調和空気が最小となるような開度、例えば40度に流量調整用ダンパ5の開度を設定、1階部への送給風量を最小にする。結果として1階部の温度が下降する一方で2階部の温度が上昇、1階部と2階部との温度差が1℃未満になるまで同じ開度を維持する。
この実施の形態2によれば、暖房時においても第二の送給ダクト3に設置した流量調整用ダンパ5のみを制御することで、2階部の快適性を維持することが可能である。また、流量調整用ダンパ5を第二の送給ダクト3の適切な位置に設置することで、第一の送給ダクト2と第二の送給ダクト3とで発生する総圧力損失を軽減することが可能である。
暖房時においても、ダンパ開度制御のテーブルを3段階に限定するものではなく、温度差のレンジ幅を広げて3段階以上のテーブルを設けても構わない。また、流量調整用ダンパ5の設定開度も「40度」「25度」「0度」に限定するものではなく、車体寸法や乗客定員数等に応じた最適な開度設定により、快適性の向上が可能である。
1 2階建て鉄道車両、2 第一の送給ダクト、3 第二の送給ダクト、4 車両用空調装置、5 流量調整用ダンパ、6 制御装置、7 羽根部、8 第一の空気吹出し口、9 第二の空気吹出し口

Claims (5)

  1. 車両用空調装置の送風口と接続されて鉄道用車体の第一の車室に調和空気を送給する第一の送給ダクトと、
    前記第一の送給ダクトに少なくとも1基以上設けられ、前記第一の車室に前記調和空気を送出する第一の空気吹出し口と、
    前記第一の送給ダクトから分岐して前記鉄道用車体の前記第一の車室の下部に隣接する第二の車室に前記調和空気を送給する第二の送給ダクトと、
    前記第二の送給ダクトに少なくとも1基以上設けられ、前記第二の車室に前記調和空気を送出する第二の空気吹出し口と、
    を備え、
    前記第一の送給ダクトもしくは前記第二の送給ダクトのいずれか一方の内部にのみ前記調和空気の流量を調整する流量調整装置が設置され、
    前記流量調整装置を前記第一の送給ダクトの内部に設置する場合には、前記第一の送給ダクトと前記第二の送給ダクトとの分岐点よりも前記第一の空気吹出し口に近い位置に設置され、かつ前記第一の空気吹出し口よりも前記車両用空調装置の送風口に近い位置に設置され、前記流量調整装置を前記第二の送給ダクトの内部に設置する場合には、前記第一の送給ダクトと前記第二の送給ダクトとの分岐点よりも前記第二の空気吹出し口に近い位置に設置され、かつ前記第二の空気吹出し口よりも前記車両用空調装置の送風口に近い位置に設置されることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記流量調整装置は調整情報を登録した流量調整用テーブルで制御され、前記流量調整用テーブルは少なくとも3段階の室温情報を有してそれぞれの室温情報に対応した前記流量調整装置の調整情報を有していることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記流量調整装置は、0度から0度の範囲で回転可動なダンパ装置とし、前記流量調整用テーブルは少なくとも3段階のダンパ開度を有することを特徴とする請求項2に記載の車両用空調装置。
  4. 前記流量調整用テーブルは、暖房運転時における前記ダンパ開度が、冷房運転時における前記ダンパ開度よりも大きくなるような調整情報の設定を可能とすることを特徴とする請求項3に記載の車両用空調装置。
  5. 前記流量調整用テーブルは、前記第一の車室の平均温度と前記第二の車室の平均温度の差が許容範囲内にある場合、前記流量調整装置の開度を定格風量の開度とし、
    冷房運転時に、前記第一の車室の平均温度と前記第二の車室の平均温度の差が前記許容範囲内になく、前記流量調整装置が配置されていない送給ダクトに対応する車室の平均温度が前記流量調整装置の配置されている送給ダクトに対応する車室の平均温度よりも高い場合、および、暖房運転時に、前記第一の車室の平均温度と前記第二の車室の平均温度の差が前記許容範囲内になく、前記流量調整装置が配置されていない送給ダクトに対応する車室の平均温度が前記流量調整装置の配置されている送給ダクトに対応する車室の平均温度よりも低い場合は、前記流量調整装置の開度を前記定格風量の開度よりも小さくするような調整情報の設定を可能とすることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の車両用空調装置。
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