JPH1134633A - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JPH1134633A
JPH1134633A JP13791798A JP13791798A JPH1134633A JP H1134633 A JPH1134633 A JP H1134633A JP 13791798 A JP13791798 A JP 13791798A JP 13791798 A JP13791798 A JP 13791798A JP H1134633 A JPH1134633 A JP H1134633A
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JP
Japan
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air
vehicle
neutral
duct
warmth
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Application number
JP13791798A
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English (en)
Inventor
Yasushi Nakatsuji
康 中辻
Hirotsugu Takeuchi
裕嗣 武内
Haruyuki Nishijima
春幸 西嶋
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 偏日射による乗員の温熱感覚の悪化を防止で
き、且つ乗員の年齢や性別等により異なる温熱感覚を考
慮した空調制御を実行すること。 【解決手段】 ステップS140では車室内左右の内気
温TR 、TL と日射量Q R 、QL に基づいて、車室内左
右の乗員(但し、年齢および性別を考慮した全ての乗
員)が中立温感を得るための気流速度VR 、VL を算出
する。続いて、ステップS160にて日射側の気流速度
H に基づいて左右への風量分配比ηを算出し、その風
量分配比ηに基づいて風量調節ダンパの角度θを算出す
る(S170)。そして、この角度θとなる位置まで風
量調節ダンパを駆動して、左右の冷房用ダクトへの風量
を調節することにより、吹出口からの吹出空気速度が調
整されて、所定の乗員到達気流速度VR 、VL が得られ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乗員の年齢や性別
等によって異なる温熱フィーリングを考慮した空調制御
を実行できる車両用空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】本出願人は、乗員の温熱的な快適感を煩
雑な手動操作無しで得ることのできる車両用空調装置を
出願した(特願平8−82824号参照)。これによれ
ば、車室内左右の室温と日射量に基づいて、それぞれ車
室内左右の乗員が中立温感を得るための左右の乗員到達
気流速度を算出し、この乗員到達気流速度が得られる様
に左右のダクトへ分配される風量をダンパによって調節
するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、人間の温熱
感覚は、年齢や性別等によって異なるため、例えば団体
客での利用が多い観光バス等では、同じ空調を行って
も、男性客の団体と女性客の団体あるいは高齢者の団体
では、それぞれ涼しく感じたり、暖かく感じたりして、
同じ中立温感が得られないという問題があった。本発明
は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的は、
偏日射による乗員の温熱フィーリングの悪化を防止で
き、且つ乗員の年齢や性別等により異なる温熱フィーリ
ングを考慮した空調制御を実行できる車両用空調装置を
提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
(請求項1の手段)本発明では、車室内右側の室温と日
射量に基づいて車室内右側の乗員が共通の中立温感範囲
に入る中立温感を得るための気流速度を算出し、車室内
左側の室温と日射量に基づいて車室内左側の乗員が共通
の中立温感範囲に入る中立温感を得るための気流速度を
算出し、その算出された各気流速度が得られる様に、右
側ダクトの吹出口から吹き出す空調空気の吹出速度およ
び左側ダクトの吹出口から吹き出す空調空気の吹出速度
を制御することを特徴とする。これにより、車室内右側
と左側とで日射量が異なる場合でも、その日射量に応じ
て車室内右側の乗員および車室内左側の乗員がそれぞれ
快適と感じる中立温感を得ることができる。また、乗員
の年齢および性別に応じて設定されたそれぞれの中立温
感範囲に含まれる共通の中立温感範囲を求め、その中立
温感範囲に入る中立温感を得るための気流速度を算出す
るため、乗員の年齢および性別に係わらず、全ての乗員
にとって中立温感を得ることができる。
【0005】(請求項2および3の手段)本発明では、
風量調節ダンパの開度を制御して空調ユニットより右側
ダクトへ供給される風量と左側ダクトへ供給される風量
とを調節することにより、各吹出口から吹き出される空
調空気の吹出速度を制御することができる。風量調節ダ
ンパの開度調節は、風量分配比算出手段で算出された左
右風量分配比に基づいて制御することができる。この場
合、風量調節ダンパの開度調節という簡単な制御によっ
て左右の気流速度を制御することができる。なお、風量
調節ダンパは、例えば空調ユニットから右側ダクトと左
側ダクトへ分岐する分岐点に1つ設けても良いし、分岐
後の各ダクトへ通じる通路内にそれぞれ1つずつ設けて
も良い。
【0006】(請求項4の手段)日射量信号を入力して
から所定時間経過後に風量調節ダンパを制御することに
より、日射受光量が急変した場合(例えば、車両旋回
時、車両がトンネルから出た時、車両がトンネルに入っ
た時等)でも、年齢や性別に係わらず、全ての乗員の温
熱感覚を中立温感範囲に制御することが可能である。
【0007】
【発明の実施の形態】次に、本発明の車両用空調装置を
図面に基づいて説明する。 (第1実施例)図1は空調装置を搭載したバス車両の斜
視図である。本実施例の空調装置は、図1に示す様に、
バス車両1の室内へ冷風を供給する冷房用ダクト2、車
室内へ温風を供給する暖房用ダクト3、冷房用ダクト2
および暖房用ダクト3へ空調空気を供給する空調ユニッ
ト4、および車室内の空調状態を制御するエアコン制御
装置5(図3参照)等を具備する。
【0008】冷房用ダクト2は、主に車室内の右側領域
を冷房する右側冷房用ダクト2Aと、主に車室内の左側
領域を冷房する左側冷房用ダクト2Bから成り、車室内
天井の左右角部にバス車両1の前後方向へ延びて配設さ
れている。右側冷房用ダクト2Aおよび左側冷房用ダク
ト2Bには、それぞれ座席に着座する乗員(主に頭部)
へ向かって冷風を吹き出すための吹出口2a、2bが複
数個設けられている。なお、図1に示していないが、右
側吹出口2aおよび左側吹出口2bには、それぞれ窓側
座席に向けて冷風を吹き出す窓側吹出口と、車室内の中
央通路側座席に向けて冷風を吹き出す通路側吹出口とが
設けられている。
【0009】暖房用ダクト3は、主に車室内の右側領域
を暖房する右側暖房用ダクト3Aと、主に車室内の左側
領域を暖房する左側暖房用ダクト3Bから成り、車室内
床面上の左右角部にバス車両1の前後方向へ延びて配設
されている。右側暖房用ダクト3Aおよび左側暖房用ダ
クト3Bには、それぞれ座席に着座する乗員の足元へ向
かって温風を吹き出すための吹出口3a、3bが複数個
設けられている。
【0010】空調ユニット4は、バス車両1の床下に配
設され、接続ダクト6を介して冷房用ダクト2および暖
房用ダクト3に接続されている。この空調ユニット4
は、図2に示す様に、空気を冷却するための冷却用熱交
換器7、空気を加熱するための加熱用熱交換器8、冷却
用熱交換器7と加熱用熱交換器8を通過する空気流を発
生する送風機9、これらの各部品を収容するケース10
等より構成される。
【0011】冷却用熱交換器7は、冷凍サイクルの冷媒
蒸発器であり、内部を流れる低温冷媒との熱交換によっ
て送風空気を冷却する。加熱用熱交換器8は、エンジン
冷却水(温水)を熱源として送風空気を加熱する温水式
ヒータであり、ケース10内で冷却用熱交換器7の空気
下流側に配置されている。送風機9は、加熱用熱交換器
8の空気下流側に設置され、図2の矢印A方向に送風す
る。ケース10は、冷却用熱交換器7の空気上流側に空
気取入口(図示しない)が設けられ、この空気取入口よ
り車室内空気または車室外空気がケース10内に取り入
れられる。
【0012】接続ダクト6は、図2に示す様に、ケース
10の下流端(空気出口)に接続され、その接続口より
下流で右側吹出ダクト6Aと左側吹出ダクト6Bとに分
岐して設けられている。右側吹出ダクト6Aは、その下
流端が二股に分岐して、一方が右側冷房用ダクト2Aに
接続され、他方が右側暖房用ダクト3Aに接続されてい
る。また、左側吹出ダクト6Bは、その下流端が二股に
分岐して、一方が左側冷房用ダクト2Bに接続され、他
方が左側暖房用ダクト3Bに接続されている。
【0013】右側吹出ダクト6Aと左側吹出ダクト6B
との分岐点には、風量調節ダンパ11が設けられてい
る。この風量調節ダンパ11は、空調ユニット4より供
給された空調空気を右側吹出ダクト6Aと左側吹出ダク
ト6Bへ分配する風量配分を調節するもので、図示しな
いリンク機構を介してサーボモータ12(図3参照)に
より回転駆動される。サーボモータ12は、モータ駆動
回路13により回転位置が制御され、そのモータ駆動回
路13はエアコン制御装置5により通電制御される。右
側吹出ダクト6Aの分岐点と左側吹出ダクト6Bの分岐
点には、それぞれ切替ダンパ14、15が設けられてい
る。切替ダンパ14、15は、右側吹出ダクト6Aに通
じるダクト(右側冷房用ダクト2Aと右側暖房用ダクト
3A)、および左側吹出ダクト6Bに通じるダクト(左
側冷房用ダクト2Bと左側暖房用ダクト3B)をそれぞ
れ選択的に切り替えるものであり、図示しないアクチュ
エータにより回転駆動される。
【0014】エアコン制御装置5は、制御用プログラ
ム、各種演算式、特性図などを記憶するマイクロコンピ
ュータを内蔵し、コントロールパネル(図示しない)よ
り出力される操作信号および各種センサ(下述する)よ
り出力されるセンサ信号等に基づいて各空調機器(送風
機9、風量調節ダンパ11、切替ダンパ14、15等)
を通電制御する。上記の各種センサとは、内気温TR
L を検出する内気センサ16、17、外気温To を検
出する外気センサ18、日射量QR 、QL を検出する日
射センサ19、20等である。なお、内気センサ16、
17は、車室内右側の乗員頭部の内気温TR を検出する
右側内気センサ16と、車室内左側の乗員頭部の内気温
L を検出する左側内気センサ17とから成り、冷房用
ダクト2の近傍に設置されている。また、日射センサ1
9、20は、車室右側の日射量QR を検出する右側日射
センサ19と、車室内左側の日射量QL を検出する左側
日射センサ20とから成る。コントロールパネルには、
空調運転を開始する空調運転スイッチ21、車室内の目
標温度TS を設定する温度設定ボリューム22、空調モ
ードを手動で設定する手動設定スイッチ23等が設けら
れている(図3参照)。
【0015】次に、本実施例の作動を説明する。空調運
転スイッチ21がオンされると、エアコン制御装置5が
バッテリ24より電力の供給を受けて起動して、図4に
示す制御ルーチンをスタートする。まず、内気センサ1
6、17、外気センサ18、日射センサ19、20等の
各種センサからのセンサ信号、およびコントロールパネ
ルからの操作信号を読み込む(S100)。続いて、下
記の数式1により右側内気温TR と左側内気温TL とに
基づいて平均室温TAVを算出する(S110)。
【数1】TAV=(TL +TR )/2
【0016】続いて、下記の数式2により上記平均室温
AV、外気温To 、および目標温度TS に基づいて合成
抵抗値Rを算出する(S120)。
【数2】R=f1 (TAV、To 、TS ) 続いて、所定の相関関係より合成抵抗値Rの大きさに対
応した空調モードを決定する(S130)。この空調モ
ードは、バス車両用空調装置の自動制御方式として周知
であり、その概略を説明すると、夏季において送風空気
を冷却する冷房モード、春秋の中間シーズンにおいて送
風のみを行う送風モードと、冬季において送風空気を加
熱する暖房モードの3つに大別され、さらに、冷房モー
ドと暖房モードは、それぞれ冷暖房能力の異なる数種の
モードに細分化されて内気温の制御を行う。
【0017】続いて、車室内の左右両側で、それぞれ内
気温(TR 、TL )と日射量(QR、QL )に基づいて
「中立温感を得るための気流速度」を算出する(S14
0/本発明の右側気流速度算出手段および左側気流速度
算出手段)。ここでは、先ず図5に示す特性図(本発明
の中立温感範囲設定手段)より乗員の年齢および性別に
応じて設定されたそれぞれの中立温感範囲に含まれる共
通の中立温感範囲(全ての乗員が中立温感を得られる気
流速度範囲)を求める。例えば、図5にて、内気温25
℃で日射量が700W/m2の場合であれば、気流速度範囲
は男性で0.52〜0.66m/s 、女性で0.51〜
0.65m/s 、高齢者で0.50〜0.64m/s とな
る。従って、男性、女性、高齢者の全てが中立温感を得
るための気流速度範囲は、0.52〜0.64m/s とな
る。そこで、この共通の気流速度範囲の中央値〔前記の
例であれば(0.52+0.64)/2=0.58m/s
〕を「中立温感を得るための気流速度」として設定す
る。なお、図5の特性図は、車室内にて被験者(男性、
女性、高齢者)の申告値により作成したもので、横軸は
車室内の温度、縦軸は中立温感を得るための乗員頭部到
達気流速度である。
【0018】続いて、ステップS140で算出した気流
速度VR 、VL の大小から日射側の気流速度VH を判定
し(S150)、その日射側の気流速度VH に基づいて
風量分配比ηを下記の数式3により算出する(S16
0)。ここで、風量分配比ηとは、全体風量に対する片
側(右側冷房用ダクト2Aまたは左側冷房用ダクト2
B)への風量の比を言う。
【数3】η=f3 (VH ) 続いて、上記風量分配比ηに基づいて、風量調節ダンパ
11の角度θを下記の数式4により算出して、この角度
θとなる位置まで風量調節ダンパ11をサーボモータ1
2にて駆動する(S170)。
【数4】θ=f4 (η) 上記の様に、ステップS160で算出した風量分配比η
に基づいて風量調節ダンパ11の角度θを設定し、左右
の冷房用ダクト2A、2Bへの風量を調節することによ
り、吹出口2a、2bからの吹出空気速度が調整され
て、所定の乗員到達気流速度が得られる。
【0019】(第1実施例の効果)本実施例では、図4
に示した制御ルーチンを実行することにより、車室内全
体の室温制御を行うと同時に、乗員頭部への到達気流速
度を最適化(中立温感が得られる気流速度とする)でき
る。その結果、日射側の温熱感上昇を抑制するととも
に、反日射側では冷房過多を抑制して乗員の温熱的快適
性を向上できる。また、ステップS140にて、乗員の
年齢および性別に応じて設定されたそれぞれの中立温感
範囲に含まれる共通の中立温感範囲を求め、その中立温
感範囲に入る中立温感を得るための気流速度を算出する
ため、乗員の年齢および性別に係わらず、全ての乗員が
中立温感を得ることができる。即ち、図6のグラフに示
す様に、乗員が男性の場合と高齢者や女性の場合とで
は、日射側の乗員と反日射側の乗員が共に中立温感領域
に含まれる快適範囲が異なる(図6では男性のみの快適
範囲内に高齢者や女性の快適範囲が含まれる)ため、乗
員の年齢および性別を考慮して風量分配比(例えば、η
=0.83)を算出することにより、全ての乗員の温熱
的快適性を向上することができる。なお、図6のグラフ
は、縦軸が乗員の温感で、横軸が左右風量分配比ηを示
す。
【0020】(第2実施例)本実施例は、日射受光量が
急変する場合(例えば車両旋回時、車両がトンネルから
出た時、車両がトンネルに入った時等)の空調制御を示
すもので、第1実施例で説明した風量分配制御を制御時
定数tに基づいて実施するものである。制御時定数tに
ついて説明する前に、先ず人体の温熱感覚について説明
する。人体の温度に対する反応、すなわち温熱感覚には
部分温感と全身温感の二つがある。部分温感は、皮膚の
下、極浅いところにある温覚・冷覚といった温度受容器
により各部の温感として検知される。この温度受容器の
信号は、シナプス伝達により神経細胞を伝わり、求心神
経系と呼ばれる脊髄等で情報の抑制等が行われ、視床下
部の温感中枢にて脳内の温度情報と統合され、脳内の血
流温度を一定に保つ働きをしており、この統合情報とし
て全身温感が現れる。この温度受容器による血流調整を
簡単に説明する。まず寒い場合は、皮下の静脈に血流が
流れて温度の高い動脈と熱交換することで血流温度を上
昇させる。逆に暑い場合は、皮膚表面に短絡路が形成さ
れて皮膚表面の静脈に流れる血流量が増加し、その血流
が外部との熱交換により冷やされて血流温度が低下す
る。このように、全身温感と血流温度(血流量)との相
関は高いと言える。
【0021】続いて、高齢者と女性の温感の特徴につい
て説明する。高齢者の場合は、老化すなわち加齢現象に
より以下の特徴がある。 神経伝達の衰えにより温感中枢の機能が低下する。 皮膚組織の衰えにより皮膚の温度受容器の数が減少す
る。 皮下脂肪の衰えにより皮膚水分量が減少してくる。 上記のことから、高齢者は青年に比べて温感が鈍く、皮
膚温度変化が高くなり易いと言える。女性の場合は、女
性ホルモンの分泌により皮下脂肪率が男性に比べて高く
なる(これは、体内の断熱が大きくなることである)た
め、男性に比べて日射温度変化に強いと言える。以上に
より、日射量変化および温度変化に対する人体の温感応
答(温熱感覚の変化)は、年齢や性別等により大きく異
なることが予想される。
【0022】そこで、第1実施例に記載した風量分配制
御の制御開始時間をパラメータとして人体の温感変化を
測定すると、日射受光量変化後、所定時間経過した時点
で制御を開始することにより、年齢および性別に係わら
ず、全ての人間が快適と感じる中立温感領域に制御でき
ることが確認できた。以下に、本実施例の風量分配制御
を図7に示すフローチャートに基づいて説明する。な
お、空調装置の構成は第1実施例と同じであり、その説
明は省略する。まず、内気センサ16、17、外気セン
サ18、日射センサ19、20等の各種センサからのセ
ンサ信号、およびコントロールパネルからの操作信号を
読み込む(S200)。
【0023】続いて、右側内気温TR と左側内気温TL
とに基づいて平均室温TAVを算出し(S210)、その
平均室温TAV、外気温To 、および目標温度TS に基づ
いて合成抵抗値Rを算出する(S220)。続いて、所
定の相関関係より合成抵抗値Rの大きさに対応した空調
モードを決定する(S230)。なお、S210、S2
20、S230の各処理は第1実施例のS110、S1
20、S130の各処理と同じである。続いて、本実施
例の特徴である制御時定数tを判定する。ここでは、マ
イクロコンピュータに内蔵されているタイマにて判定す
る(S240)。この判定結果がNOの場合、つまりタ
イマが所定時間(例えば30秒)カウントしていない場
合は、S200へ戻る。判定結果がYESの場合、つま
りタイマが所定時間カウントした場合は、S250へ進
む。以後、S250からS280までの各処理は、第1
実施例のS140からS170までの各処理と同じであ
り、その説明は省略する。S280の処理を終えた後、
タイマをリセットして(S290)、再びS200へ戻
る。
【0024】(第2実施例の効果)本実施例では、風量
分配比ηを決定する前にタイマのカウント数(経過時
間)を判定することで制御時定数tを設定している。こ
れにより、日射受光量が急変した場合でも、乗員の温感
フィーリングが低下することなく、年齢や性別の違いに
係わらず、中立温感領域に制御することができる。な
お、本実施例ではタイマの設定時間を30秒とする例を
示したが、日射受光量および日射受光変化量により制御
開始時間(タイマの設定時間)を変化させても良い(例
えば、日射受光量が大きい程、タイマの設定時間を短く
する)。
【0025】(変形例)上記実施例では、左右の吹出ダ
クト6A、6Bの分岐点に1つの風量調節ダンパ11を
設け、この風量調節ダンパ11の角度調節によって両吹
出ダクト6A、6Bへの風量配分を調節しているが、図
8に示す様に、左右の吹出ダクト6A、6Bにそれぞれ
風量調節ダンパ11A、11Bを設け、この両風量調節
ダンパ11A、11Bを連動操作するようにしても良
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】空調装置を搭載したバス車両の斜視図である。
【図2】空調ユニットから各ダクトへ通じる送風経路を
示す模式図である。
【図3】本実施例に示す空調装置の電気回路図である。
【図4】空調制御のフローチャートである(第1実施
例)。
【図5】内気温と日射量とに基づいて気流速度を求める
ための特性図である。
【図6】左右風量分配比と温感との関係を示すグラフで
ある。
【図7】空調制御のフローチャートである(第2実施
例)。
【図8】空調ユニットから各ダクトへ通じる送風経路を
示す模式図である(変形例)。
【符号の説明】
2A 右側冷房用ダクト(右側ダクト) 2B 左側冷房用ダクト(左側ダクト) 2a 右側冷房用ダクトの吹出口 2b 左側冷房用ダクトの吹出口 4 空調ユニット 5 エアコン制御装置(中立温感範囲設定手段、右側
気流速度算出手段、左側気流速度算出手段、吹出風速制
御手段、風量分配比算出手段) 11 風量調節ダンパ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車室内の右側に配された右側ダクトと、車
    室内の左側に配された左側ダクトとを備え、前記右側ダ
    クトに設けられた吹出口より吹き出される空調空気によ
    って主に車室内の右側領域を空調し、前記左側ダクトに
    設けられた吹出口より吹き出される空調空気によって主
    に車室内の左側領域を空調する車両用空調装置におい
    て、 乗員が快適と感じる中立温感範囲を年齢および性別に応
    じて予め設定する中立温感範囲設定手段と、 車室内右側の室温と日射量に基づいて、前記中立温感範
    囲設定手段より年齢および性別に応じて設定されたそれ
    ぞれの中立温感範囲に含まれる共通の中立温感範囲を求
    め、車室内右側の乗員が前記共通の中立温感範囲に入る
    中立温感を得るための気流速度を算出する右側気流速度
    算出手段と、 車室内左側の室温と日射量に基づいて、前記中立温感範
    囲設定手段より年齢および性別に応じて設定されたそれ
    ぞれの中立温感範囲に含まれる共通の中立温感範囲を求
    め、車室内左側の乗員が前記共通の中立温感範囲に入る
    中立温感を得るための気流速度を算出する左側気流速度
    算出手段と、 前記右側気流速度算出手段で算出された気流速度および
    前記左側気流速度算出手段で算出された気流速度が得ら
    れる様に、前記右側ダクトの吹出口から吹き出す空調空
    気の吹出速度および前記左側ダクトの吹出口から吹き出
    す空調空気の吹出速度を制御する吹出風速制御手段とを
    備えたことを特徴とする車両用空調装置。
  2. 【請求項2】空調空気を供給する空調ユニットと、 この空調ユニットより前記右側ダクトへ供給される風量
    と前記左側ダクトへ供給される風量とを調節する風量調
    節ダンパを備え、 前記吹出風速制御手段は、前記風量調節ダンパの開度を
    制御することにより前記空調空気の吹出速度を制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載した車両用空調装置。
  3. 【請求項3】前記右側気流速度算出手段で算出された気
    流速度および前記左側気流速度算出手段で算出された気
    流速度に基づいて左右風量分配比を算出する風量分配比
    算出手段を備え、 前記吹出風速制御手段は、前記風量分配比算出手段で算
    出された左右風量分配比に基づいて前記風量調節ダンパ
    の開度を制御することを特徴とする請求項2に記載した
    車両用空調装置。
  4. 【請求項4】前記吹出風速制御手段は、日射量信号を入
    力してから所定時間経過後に前記風量調節ダンパを制御
    することを特徴とする請求項2または3に記載した車両
    用空調装置。
JP13791798A 1997-05-21 1998-05-20 車両用空調装置 Pending JPH1134633A (ja)

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