JP3284555B2 - 空気調和制御装置 - Google Patents

空気調和制御装置

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JP3284555B2
JP3284555B2 JP04263291A JP4263291A JP3284555B2 JP 3284555 B2 JP3284555 B2 JP 3284555B2 JP 04263291 A JP04263291 A JP 04263291A JP 4263291 A JP4263291 A JP 4263291A JP 3284555 B2 JP3284555 B2 JP 3284555B2
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尚 田中
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両や一般建造物等内
に採用するに適した空気調和制御装置に関する。
【0002】
【従来技術】従来、例えば、車両用空気調和制御装置に
おいては、特開平1ー229713号公報に示されてい
るように、運転者の皮膚温を指標とする温度感覚を考慮
して車室内空調状態を常に快適状態に制御しようとした
ものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような構
成においては、運転者個人の温度感覚は満足されるもの
の、他の乗員の温度感覚や車室内全体の空調は満足され
ない。これに対しては、実公平2ー25684号公報に
示されているように、赤外線センサ等の体表面温度セン
サを採用し、この体表面温度センサにより乗員の体表面
温度を検出し、この検出温度が所定の温度よりも高いと
きには乗員に向け集中的に車室内への吹き出し空気流を
吹き出し、前記所定の温度よりも低い場合には拡散的に
車室内への吹き出し空気流を吹き出すように制御するこ
とも考えられる。しかしながら、かかる場合には、乗員
の好みの温感が温度環境により変動するにもかかわら
ず、上述の所定の温度が固定した指標となるため、乗員
の温感に合致した快適な制御を常に確保できるとは限ら
ない。そこで、本発明は、このようなことに対処すべ
く、空気調和制御装置において、被空調空間内に位置す
る人の好みの温感が温度環境に応じて変動することを考
慮して、人体の皮膚温と目標皮膚温との温度差に応じ、
被空調空間内への空気流の吹き出し状態を人に集中さ
せ又は被空調空間内に拡散させるように制御しようとす
るものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課解決するた
、本発明は、図1にて例示するように、被空調空間内
の目標温度を設定する目標空間温度設定手段と、前記
空調空間内の温度を空間温度として検出する空間温度検
出手段1と、前記被空調空間内に位置する人体の皮膚温
を検出する皮膚温検出手段2と、外気温、日射量等の変
化によってもたらされる前記被空調空間内の温度環境の
変化に応じて人の目標皮膚温を決定する目標皮膚温決
定手段3と、前記皮膚温検出手段により検出した前記人
体の皮膚温と前記目標皮膚温決定手段により決定した前
記人体の目標皮膚温との皮膚温差を判別する皮膚温差
手段4と、前記目標空間温度設定手段により設定した
目標空間温度と前記空間温度検出手段により検出した空
間温度との空間温度差を減ずるように前記被空調空間内
に吹き出す空気流の温度を制御し、かつ前記皮膚温差判
別手段により判別した皮膚温差が大きいときには前記空
気流の吹き出し流量を増大させるとともに同空気流を前
記人体に向けて集中的に吹き出させ、前記皮膚温差が小
さいときには前記空気流の吹き出し流量を減少させると
ともに同空気流を前記被空調空間内に拡散的に吹き出さ
せるように制御する空気流制御手段5とを備えてなる空
気調和制御装置を提供しようとするものである
【0005】
【0006】
【発明の作用・効果】上記のように構成した空気調和制
御装置においては、前記皮膚温差判別手段により判別し
た皮膚温差が大きいときにはその皮膚温差を減ずるよう
に空気流の吹き出し流量を増大させるとともに同空気流
を人体に向けて集中的に吹き出させるように制御し、一
方前記皮膚温差が小さいときには被空調空間の温度差を
減ずるように空気流の吹き出し量を減少させるとともに
同空気流を被空調空間内に拡散的に吹き出させるように
制御するため、被空調空間内の温度環境が外気温、日射
量等の変化によりどのように変化しても、快適な温感を
確保しつつ被空調空間内の温度を目標温度に的確に制御
できる。
【0007】
【実施例】以下、本発明のー実施例を図面により説明す
ると、図2〜図4は、本発明が車両用空気調和制御装置
に適用された例について示している。この空気調和制御
装置は、当該車両のエンジンルーム10a内に装備した
エアダクト20を有しており、このエアダクト20内に
は、その上流から下流にかけて、ブロワ30、エバポレ
ータ40、エアミックスダンパ50、ヒータコア60、
及び一対の吹き出しグリル70、80が配置されてい
る。ブロワ30は、駆動回路30aにより駆動されるブ
ロワモータMの回転速度に応じ、エアダクト20の導入
口21からの外気又は当該車両の車室10b内の内気を
空気流として導入しエバポレータ40に向けて送風す
る。エバポレータ40は、空気調和制御装置の冷凍サイ
クルの作動に応じブロワ30からの空気流を冷却する。
エアミックスダンパ50は、サーボモータ50aにより
駆動されて、その開度に応じてエバポレータ40からの
冷却空気流をヒータコア60に流入させるとともに、残
余の冷却空気流を各吹き出しグリル70、80に向けて
直接流動させる。ヒータコア60は、当該車両のエンジ
ン冷却系統からの冷却水に応じ、その流入冷却空気流を
加熱して各吹き出しグリル70、80に向けて流動させ
る。各吹き出しグリル70、80は、図3に示すごと
く、車室10b内の補助席11の左右両側に対抗してダ
ッシュボード12の左側前部にてエアダクト20の各吹
き出し口22、23に配設されており、吹き出しグリル
70は、サーボモータ70aにより駆動されて、各ルー
バ71〜71を左右方向に揺動させ、吹き出し口22か
らの吹き出し空気流の方向を変える。一方、吹き出しグ
リル80は、サーボモータ80aにより駆動されて、各
ルーバ81〜81を左右方向に揺動させ、吹き出し口2
3からの吹き出し空気流の方向を変える。
【0008】操作スイッチSWは、空気調和制御装置を
作動させるとき操作されて操作信号を生じる。温度設定
器90aは、車室10b内の温度を所望の温度に設定す
るとき操作されて同所望の温度を設定温信号として発生
する。内気温センサ90bは、図2に示すごとく、ダッ
シュボード12の前壁の左右中央部に配設されているも
ので、この内気温センサ90bは、車室10b内の現実
の温度を検出し内気温検出信号として発生する。外気温
センサ90cは、当該車両の外気の現実の温度を検出し
外気温検出信号を発生する。日射センサ90dは、ダッ
シュボード12の上壁の左右中央部に配設されているも
ので、この日射センサ90dは、車室10b内に入射す
る現実の日射量を検出し日射検出信号を発生する。皮膚
温センサ90eは、赤外線センサにより構成されてお
り、この皮膚温センサ90eは、図2に示すごとく、車
室10b内の上壁前縁左方部にて、補助席11に着座し
た乗員の頭部に対向して配設されている。しかして、こ
の皮膚温センサ90eは、乗員の頭部から放射する赤外
線を検出し同頭部の皮膚温を表す皮膚温検出信号を発生
する。出口温センサ90fは、エバポレータ40の出口
の吹き出し空気流の温度を検出し出口温検出信号を発生
する。AーD変換器100は、温度設定器90aからの
設定温信号、内気温センサ90bからの内気温検出信
号、外気温センサ90cからの外気温検出信号、日射セ
ンサ90dからの日射検出信号、皮膚温センサ90eか
らの皮膚温検出信号及び出口温センサ90fからの出口
温検出信号を 第1〜第6のデイジタル信号として発生す
る。マイクロコンピュータ110は、コンピュータプロ
グラムを、図5及び図6に示すフローチャートに従い、
AーD変換器100との協働により実行し、この実行中
において、駆動回路30a及び各サーボモータ50a,
70a,80aの駆動制御に必要な演算処理をする。但
し、上述のコンピュータプログラムは、マイクロコンピ
ュータ110のROMに予め記憶されている。また、マ
イクロコンピュータ110は、当該車両のイグニッショ
ンスイッチIGの閉成に応答してバッテリBから給電さ
れて作動状態になり、操作スイッチSWからの操作信号
に応答してコンピュータプログラムの実行を開始する。
【0009】このように構成した本実施例において、当
該車両のエンジンをイグニッションスイッチIGの閉成
に基づき始動させるものとする。また、操作スイッチS
Wから操作信号を発生させれば、マイクロコンピュータ
110が、図5のフローチャートに従い、ステップ20
0にて、コンピュータプログラムの実行を開始し、か
つ、ステップ210にて、その各内部素子の初期化を行
う。ついで、マイクロコンピュータ110が、ステップ
220にて、AーD変換器100から第1〜第6のデイ
ジタル信号の各値を、 設定温Tset、内気温Tr,
外気温Tam,日射量ST,皮膚温Tsf及び出口温T
eとしてそれぞれ入力される。然る後、マイクロコンピ
ュータ110が、ステップ230にて、乗員の目標温感
Sと外気温Tamとの関係を日射量STをパラメータと
して定めたS−Tamデータ(図7参照)に基づいてス
テップ220における日射量ST及び外気温Tamに応
じて目標温感Sを決定する。かかる場合、S−Tamデ
ータは、次のような根拠により、定められている。ここ
に、目標温感Sは、暑い寒いという温熱感覚を数値化し
て表したもので、この温熱感覚は、無感を0とし、非常
に暑いを5とし、非常に寒いをー5として、11レベル
で表されている。 また、本発明者等の研究結果によれ
ば、乗員が好む温感は、季節により異なり、冬季では、
1(やや暖かい)となり、夏期では、ー1(やや涼し
い)となることが分かった。また、このような温感は、
日射量STの増大に応じて負側へ移動することがわかっ
た。そこで、本発明者等は、図7に示すごとく、日射量
STをパラメータとして、外気温Tam及び目標温感S
に応じて両曲線La及びLbにより挟まれる領域をS−
Tamデータとして定めマイクロコンピュータ110の
ROMに予め記憶した。
【0010】ついで、マイクロコンピュータ110は、
ステップ240にて、次の数1に基づき、乗員の頭部の
目標皮膚温Tsfoを、ステップ220での目標温感Sに
応じ、演算する。
【数1】Tsfo=(S−C)/A 但し、数1は、乗員の温熱感覚と皮膚温との相関性に基
づき、定常状態での目標温感に対応した目標皮膚温を特
定するもので、この数1は、マイクロコンピュータ11
0のROMに予め記憶されている。また、数1におい
て、各符号A及びCは定数を表す。然る後、マイクロコ
ンピュータ110は、ステップ250にて、次の数2に
基づきステップ220における皮膚温Tsf及びステッ
プ240における目標皮膚温Tsfoに応じ皮膚温差△Ts
fを 演算する。
【数2】△Tsf=|Tsf−Tsfo| 但し、数2は、マイクロコンピュータ110のROMに
予め記憶されている。
【0011】このようにして、ステップ250における
演算が終了すると、マイクロコンピュータ110が、ス
テップ260にて、皮膚温差△Tsfと吹き出し空気流量
Qaとの関係を表す△Tsf−Qaデータ(図8の曲線L
c参照)に基づきステップ250での皮膚温差△Tsfに
応じて吹き出し空気流量Qaを決定する。ここで、△T
sf−Qaデータの導出根拠について説明する。本発明者
等の研究結果によれば、乗員の好む吹き出し空気流量
は、皮膚温差△Tsfの減少に応じて減少するという相関
性を有することが分かった。そこで、乗員の温感に合わ
せた快適な空気流感を確保すべく図8に示すような曲線
Lcを、皮膚温差△Tsf及び吹き出し空気流量Qa(即
ち、乗員の好む空気流量)に応じて決定し、△Tsf−Q
aデータとしてマイクロコンピュータ110のROMに
予め記憶した。しかして、マイクロコンピュータ110
が、ステップ270にて、各吹き出しグリル70、80
の吹き出し方向Grと皮膚温差△Tsfとの関係を表すG
r−△Tsfデータ(図9にて折線Ld参照)に基づきス
テップ250での皮膚温差△Tsfに応じて各吹き出し方
向Grを決定する。ここで、Gr−△Tsfデータの導出
根拠について説明する。皮膚温差△Tsfの減少に伴う乗
員の温感の目標温感への接近に応じて、乗員が、上述の
ように、吹き出し空気流の減少を好むようになる。この
ため、皮膚温差△Tsfが大きい間は、各吹き出しグリル
70、80の吹き出し方向Grを乗員に向け、皮膚温差
△Tsfが小さくなると、各吹き出しグリル70、80の
吹き出し方向Grを乗員の位置からずらせて車室10b
内全体に向けるようにする。但し、各吹き出しグリル7
0、80の吹き出し方向Grが、補助席11の左右中央
に向く方向をINで表し、補助席11の左右両側から外
方へずれた方向をOUTで表す。また、各吹き出しグリ
ル70、80の吹き出し方向Grが、急変すると、乗員
に違和感を与えることとなるため、INとOUTとの間
にHALFという吹き出し方向Grの中間方向を定め
た。しかして、本発明者等は、図9の折線Ldを各吹き
出しグリル70、80の吹き出し方向Grと皮膚温差△
Tsfに応じて決定し、Gr−△Tsfデータとしてマイク
ロコンピュータ110のROMに予め記憶した。なお、
折線Ldのヒステリシスは吹き出し方向GrのOUTか
らINへの変化或いはその逆の変化のときのハンチング
の発生を防止するものである。また、ステップ270に
おける吹き出し方向IN及びOUTの一方から他方への
変化の決定は、HALFを介してなされる。
【0012】ステップ270において上述のように各吹
き出しグリル70、80の吹き出し方向Grが、IN,
HALF、或いはOUTのいずれかに決定されると、マ
イクロコンピュータ110が、次のステップ280に
て、各吹き出し方向GrがOUTか否かにつき判別す
る。しかして、ステップ270における決定吹き出し方
向GrがIN或いはHALFのとき、乗員の温感が満足
されていないとの判断のもとに同乗員の温感を集中的に
制御すべく、マイクロコンピュータ110が、ステップ
280にて、「NO」と判別し、ステップ290にて、
次の数3に基づき現段階からt(秒)後の乗員の頭部の
目標皮膚温Tsftを ステップ230における目標温感S
及びステップ220における皮膚温Tsfに応じて演算
し、かつ次の数4に基づき目標皮膚温Tsft 及びステッ
プ260での吹き出し空気流量Qaに応じて必要空気温
度Taconを演算する。
【数3】Tsft={(S−C)・t+B・Tsf}/
(t・A+B) 但し、数3において、各符号A、B及びCは、それぞ
れ、定数を表す。
【数4】Tacon=f(Tsft,Qa)
【0013】ここで、上述の数3の導出根拠について説
明すると、上述の目標温感Sは、一般に、次の数5によ
り推定することができる。
【数5】S=A・Tsf+B(dTsf/dt)+C 但し、この数5において、(dTsf/dt)は、現在
の皮膚温Tsfとt(秒)後の目標膚温Tsftとの差を
t(秒)で割った値でもって代用するものとする。しか
して、この数5を逆に利用して、現在の皮膚温に対して
目標温感Sに必要な(dTsf/dt)を演算し、この
演算結果に基づき上述のt(秒)後の目標皮膚温Tsft
を演算することができる。そこで、数5を整理して数3
を求めた。 また、上述の数4の根拠について説明す
る。一般に、皮膚温は、モデル化した人体内からの発熱
と温熱環境からの放熱が皮膚層を通してなされバランス
することにより決定されると考え、これを前提として、
上述のt(秒)後の目標皮膚温とバランスするt(秒)
後の必要空気温度を上述のTaconとした。しかして、数
3及び数4は、マイクロコンピュータ110のROMに
予め記憶されている。
【0014】ステップ290での演算後、マイクロコン
ピュータ110が、ステップ290における必要空気温
度Taconを制御温度Tcsetとセットする。そして、マイ
クロコンピュータ110が、ステップ310にて、次の
数6に基づき車室10b内への空気流の必要吹き出し温
度Taoをステップ300における制御温度Tcset並び
にステップ220における内気温Tr、外気温Tam、
日射量STに応じて演算する。
【数6】Tao=K1・Tcset−K2・Tr−K3・S
T−K4・Tam−K5 但し、数6において、各符号K1、K2、K3、K4及
びK5は、それぞれ、常数を表す。また、この数6は、
公知の必要吹き出し温度Taoを求める式において設定
温Tsetの代わりにTcsetを採用したものである。し
かして、この数6は、マイクロコンピュータ110のR
OMに予め記憶されている。コンピュータプログラムが
ステップ320に進むと、マイクロコンピュータ110
が、次の数7に基づきエアミックスダンパ50の目標開
度SW1をステップ310における必要吹き出し温度T
ao及びステップ220における出口温Teに応じて演
算する。
【数7】SW1=(Tao−Te)/(K6−Te) 但し、この数7において、符号K6は、定数である。し
かして、この数7は、マイクロコンピュータ110のR
OMに予め記憶されている。ついで、マイクロコンピュ
ータ110が、同ステップ320にて、演算目標開度S
W1を第1開度出力信号として発生し、次のステップ3
30にて、ステップ260における吹き出し空気流量Q
aを第1流量出力信号として発生する。然る後、マイク
ロコンピュータ110における決定吹き出し方向Gr、
即ち、IN或いはHALFをIN出力信号或いはHAL
F出力信号として発生し、かつステップ350にてt
(秒)間だけ時間待ちをしてコンピュータプログラムを
ステップ220に戻す。
【0015】上述のように、マイクロコンピュータ11
0から第1開度出力信号、第1流量出力信号及びIN出
力信号(或いはHALF出力信号)が発生すると、サー
ボモータ50aが、前記第1開度出力信号に応答してエ
アミックスダンパ50を第1目標開度SW1に向けて駆
動する。また、ブロワモータMが、前記第1流量出力信
号に応答して駆動回路30aにより駆動されてブロワ3
0を作動させると、ブロワ30が、エアダクト20内に
その導入口21から内気或いは外気を吹き出し空気流量
Qaに相当する量でもって空気流として導入し、エバポ
レータ40が、同導入空気流を冷却してエアミックスダ
ンパ50に向けて送風する。すると、エバポレータ40
からの冷却空気流のー部が、エアミックスダンパ50の
開度に応じヒータコア60に流入するとともに、残余の
冷却空気流が、直接、両吹き出し口22及び23に向け
て流動する。このとき、各サーボモータ70a,80a
が、マイクロコンピュータ110からのIN出力信号
(或いはHALF出力信号)に応答して各吹き出しグリ
ル70、80を補助席11の左右中央部(或いは補助席
11の左右両側部)に向けて駆動するため、各吹き出し
口22、23からの吹き出し空気流が、補助席11の左
右中央部(或いは補助席11の左右両側部)に向けて吹
き出す。このため、各吹き出しグリル70、80の吹き
出し方向GrがIN(図3にて実線による矢印参照)の
場合には、各吹き出し空気流が、補助席11に着座した
乗員の身体の左右中央部に向けて集中的に流動する。こ
のことは、乗員のその皮膚温を指標とした集中空調によ
り乗員の温感を十分に満足させるように制御することを
意味する。一方、各吹き出しグリル70、80の吹き出
し方向GrがHALF(図3にて破線による矢印参照)
の場合には、各吹き出し空気流が、補助席11に着座し
た乗員の身体の左右両側部に向けて流動する。かかる場
合、吹き出し方向HALFは、INとOUTとの中間方
向であるので,INからOUTへの変化或いはその逆の
変化に伴う乗員にあたる空気流の急変が緩和される。ま
た、ステップ340における演算処理が、各ステップ3
20、330における演算処理の後に行われるので、エ
アミックスダンパ50の目標開度SW1及びブロワ30
からの空気流の吹き出し空気流Qaへの各制御の後に各
吹き出しグリル70、80の吹き出し方向IN或いはH
ALFへの方向制御がなされることとなり、その結果、
乗員の集中制御が、常に、適正になされ得る。
【0016】一方、ステップ270における決定吹き出
し方向GrがOUTのときには、乗員の温感が満足され
ているとの判断のもとに、車室10b内への吹き出し空
気流を同車室10b内全体に拡散させるべく、マイクロ
コンピュータ110が、ステップ280にて「YES」
と判別する。すると、マイクロコンピュータ110が、
ステップ360にて、決定吹き出し方向Gr、即ちOU
TをOUT出力信号として発生し、ステップ370に
て、ステップ220における設定温Tsetを制御温度
Tcsetとセットし、かつステップ380にて、数6に基
づき必要吹き出し温度Taoをステップ370における
制御温度Tcset並びにステップ220における内気温T
r、外気温Tam、日射量STに応じて演算する。つい
で、マイクロコンピュータ110が、ステップ390に
て、車室10b内への必要吹き出し空気流量Qbとステ
ップ380における必要吹き出し温度Taoとの関係を
表すQb−Taoデータ(図10にて特性曲線Le参
照)に基づき必要吹き出し空気流量Qbをステップ38
0における必要吹き出し温度Taoに応じて決定する。
但し、上述のQb−Taoデータは、マイクロコンピュ
ータ110のROMに予め記憶されている。
【0017】このようにして、ステップ390における
演算が終了すると、マイクロコンピュータ110が、ス
テップ400にて、次の数8に基づきステップ380に
おける必要吹き出し温度Tao及びステップ220にお
ける出口温Teに応じてエアミックスダンパ50の目標
開度SW2を演算し第2開度出力信号として発生する。
【数8】SW2=(Tao−Te)/(K6−Te)但
し、この数8において、Taoは、ステップ380にお
ける値を表す。また、同数8は、マイクロコンピュータ
110のROMに予め記憶されている。ついで、マイク
ロコンピュータ110が、ステップ410にて、ステッ
プ390における吹き出し空気流量Qbを第2流量出力
信号として発生し、ステップ350にてt(秒)の時間
待ちをしてコンピュータプログラムをステップ220に
戻す。
【0018】上述のように、マイクロコンピュータ11
0からOUT出力信号、第2開度出力信号及び第2流量
出力信号が発生すると、サーボモータ50aが、前記第
2開度出力信号に応答してエアミックスダンパ50を第
2目標開度SW2に向けて駆動する。また、ブロワモー
タMが、前記第2流量出力信号に応答して駆動回路30
aにより駆動されてブロワ30を作動させると、ブロワ
30が、エアダクト20内にその導入口21から内気或
いは外気を吹き出し空気流量Qbに相当する量でもって
空気流として導入し、エバポレータ40が、同導入空気
流を冷却してエアミックスダンパ50に向けて送風す
る。すると、エバポレータ40からの冷却空気流のー部
が、エアミックスダンパ50の開度に応じヒータコア6
0に流入するとともに、残余の冷却空気流が、直接、両
吹き出し口22及び23に向けて流動する。このとき、
各サーボモータ70a,80aが、マイクロコンピュー
タ110からのOUT出力信号に応答して各吹き出しグ
リル70、80を補助席11の左右両側部の各外側に向
けて駆動するため、各吹き出し口22、23からの吹き
出し空気流が、補助席11の左右両側部の各外側に向け
て吹き出す。このため、各吹き出し空気流が、補助席1
1に着座した乗員の身体の左右両側部から外れてその各
外方に向けて流動し車室10b内全体に拡散してゆく。
かかる場合、車室10b内全体への吹き出し空気流の拡
散は、上述のように、乗員の温感の充足を前提として、
なされるので、車室10b内の全体的な温度分布のバラ
ツキが円滑に解消されてゆく。特に、吹き出し空気流量
が少ない場合において温度分布のアンバランスによる異
温度の空気の巻き込みに伴う不快感の発生を未然に防止
できる。
【0019】以上述べたことから容易に理解されるよう
に、乗員の皮膚温を常に検出しながら、乗員の現実の皮
膚温と目標皮膚温との差(皮膚温差△Tsf)が大きい
場合、即ち同乗員の温感が目標温感に達していない場合
には、各ステップ220〜270での演算結果に基づき
各ステップ280〜340の演算を行って、乗員に対し
目標開度SW1のもとに流量Qaにて集中的に吹き出し
空気流を吹き出して温感制御を行い、皮膚温差△Tsf
の減少に伴い乗員の温感が目標温感に近づくにつれて吹
き出し空気流の吹き出し方向を乗員から次第に外方へず
らせ、乗員の温感が目標温感に達するに伴い、各ステッ
プ220〜270での演算結果に基づく各ステップ28
0〜410における演算を行って、目標開度SW2のも
とに流量Qbでもって吹き出し空気流を車室10b内に
拡散的に吹き出して車室10b内の温度を全体的に制御
する。これにより、乗員の好みの温感を、その皮膚温を
介して、常に適正に確保しつつ、車室10b内全体の空
調を適正に制御することができる。その結果、車室10
b内の全乗員に対する最適な空調を常に達成できる。か
かる場合、ステップ230における目標温感の決定、即
ちステップ240における目標皮膚温の決定が、季節の
温度変化に伴う外気温の変化や日射量の変化に応じた乗
員の好みに合致するように図7の特性データに基づきな
されるので、どのような温度環境の変化があっても、乗
員の好みの温感を常に十分に満足させつつ上述の作用効
果を達成できる。また、このような目標皮膚温に基づき
ステップ250にて決定される皮膚温差に応じて、吹き
出し空気流量Qaが図8の特性データとの関連にてステ
ップ260にて決定されるので、上述のような作用効果
が、乗員の好みの送風感を充足させるような集中吹き出
し制御のもとに達成され得る。
【0020】なお、本発明の実施にあたっては、各吹き
出しグリル70、80の吹き出し方向Grは、前記実施
例に述べたように3段階に限ることなく、直線的に変化
するようにしてもよい。また、本発明の実施にあたって
は、各吹き出しグリル70、80の吹き出し方向Gr
を、INからOUTへ変化させることなく,吹き出し空
気流を拡散させるように制御してもよい。また、本発明
の実施にあたっては、補助席11に着座した乗員の温感
を集中制御する場合に限らず、当該車両の他の座席に着
座した乗員の温感をも集中制御する場合にも本発明を適
用して実施してもよい。また、本発明の実施にあたって
は、各吹き出しグリル70、80の吹き出し方向Grの
変更制御に代えて、空気調和制御装置の吹き出しモード
を、皮膚温差△Tsfの大きいときにはベンテイレーシ
ョンモードにし、皮膚温差△Tsfの小さいときにはバ
イレベルモード或いはヒートモードにするようにして実
施するようにしてもよい。また、前記実施例のように集
中制御から拡散制御に切り替えるにあたっては、当該車
両の後席側にエアダクト10の吹き出し口を設け、この
吹き出し口から優先的に空気流を吹き出すようにしても
よい。また、本発明の実施にあたっては、車両用空気調
和制御装置に限ることなく、例えば、一般的な建造物内
の空気調和制御装置に本発明を適用して実施してもよ
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】特許請求の範囲の記載に対する対応図である。
【図2】本発明に係る車両用空気調和制御装置のー実施
例の機械的構成部分の概略断面図である。
【図3】各吹き出しグリルの吹き出し方向と補助席との
関係を示す概略平面図である。
【図4】前記車両用空気調和制御装置の電気回路構成図
である。
【図5】図4におけるマイクロコンピュータの作用を示
すフローチャートの前段部である。
【図6】図4におけるマイクロコンピュータの作用を示
すフローチャートの後段部である。
【図7】外気温Tamと目標温感Sとの関係を示すグラ
フである。
【図8】皮膚温差△Tsfと吹き出し空気流Qaとの間
の関係を示すグラフである。
【図9】皮膚温差△Tsfと吹き出し方向Grとの関係
を示すグラフである。
【図10】必要吹き出し温度Taoと吹き出し空気流量
Qbとの関係を示すグラフである。
【符号の説明】
10b…車室、30…ブロワ、30a…駆動回路、40
…エバポレータ、50…エアミックスダンパ、50a、
70a、80a…サーボモータ、60…ヒータ、70、
80…吹き出しグリル、90a…温度設定器、90b…
内気温センサ、90c…外気温センサ、90d…日射セ
ンサ、90e…皮膚温センサ、90f…出口温センサ、
110…マイクロコンピュータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮脇 忠幸 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41 番地の1 株式会社豊田中央研究所内 (56)参考文献 実開 昭60−113210(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60H 1/34 B60H 1/00 F24F 11/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被空調空間内の目標温度を設定する目標
    空間温度設定手段と、前記被空調空間内の温度を空間温
    度として検出する空間温度検出手段と、前記被空調空間
    に位置する人体の皮膚温を検出する皮膚温検出手段
    と、外気温、日射量等の変化によってもたらされる前記
    被空調空間内の温度環境の変化に応じて人の目標皮膚
    温を決定する目標皮膚温決定手段と、前記皮膚温検出手
    段により検出した前記人体の皮膚温と前記目標皮膚温決
    定手段により決定した前記人体の目標皮膚温との皮膚温
    差を判別する皮膚温差判別手段と、前記目標空間温度設
    定手段により設定した目標空間温度と前記空間温度検出
    手段により検出した空間温度との空間温度差を減ずるよ
    うに前記被空調空間内に吹き出す空気流の温度を制御
    し、かつ前記皮膚温差判別手段により判別した皮膚温差
    が大きいときには前記空気流の吹き出し流量を増大させ
    るとともに同空気流を前記人体に向けて集中的に吹き出
    させ、前記皮膚温差が小さいときには前記空気流の吹き
    出し流量を減少させるとともに同空気流を前記被空調空
    間内に拡散的に吹き出させるように制御する空気流制御
    手段とを備えてなる空気調和制御装置
  2. 【請求項2】 前記皮膚温差判別手段により判別した皮
    膚温差が大きいとき前記目標皮膚温及び前記空気流の吹
    き出し流量に応じて同空気流の温度を制御し、前記皮膚
    温差が小さいときには前記目標空間温度に応じて前記空
    気流の吹き出し流量と温度を制御するように前記空気流
    制御手段を調整したことを特徴とする空気調和制御装
    置。
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