JP6296134B1 - エンジン - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジン本体にエンジンハンガーを取り付けた状態を維持する場合にあっても、車両前突時における管状部材の損傷を抑制することができるエンジンを提供する。【解決手段】エンジンは、エンジンルーム内において、金属製のカウルに対し、間隙をあけて配置されている。エンジンは、エンジン本体とエンジンハンガー11と管状部材とを備える。エンジンハンガー11は、ハンガー本体110とプロテクター111とを有する。ハンガー本体110は、エンジン本体のシリンダヘッドまたはシリンダブロックの外周面に取り付けられてなり、金属製である。プロテクター111は、樹脂製又はゴム製であり、ハンガー本体110の頭部を被覆する。また、プロテクター111の内面111d1,111f1は、ハンガー本体110の先端部110gにおける先端部前面110g1及び先端部上面111g2対し、間隙SPx,SPzが空いている。【選択図】図4

Description

本発明は、エンジンに関し、特に、車両へのエンジン搭載後においても、エンジン本体に取り付けられた状態が維持されるエンジンハンガーの構造に関する。
自動車等の車両において、その製造時や修理時のエンジンの積み下ろしのために、エンジン本体の外周面に取り付けられたエンジンハンガーが用いられる(特許文献1)。
エンジンハンガーは、エンジンの積み下ろしの際だけエンジン本体に取り付けられることもあるし、エンジン本体の周辺機器との関係で取り付けた状態のまま維持される場合もある。
特開2009−293573号公報
しかしながら、エンジンハンガーをエンジン本体に取り付けた状態のまま維持する場合において、車両前突時に燃料ホース等の管状部材がエンジンハンガーの先端部とカウルとの間で挟まれて損傷することが考えられる。
具体的に、燃料ホースやハーネスは、エンジンの上方を通り、エンジンとカウルの間の間隙を通過するよう配設される場合がある。この場合において、車両前突時にエンジンとカウルとの間隙が小さくなり、燃料ホースやハーネスがエンジンハンガーとカウルとで挟まれることが懸念される。仮に、このように燃料ホースなどがエンジンハンガーとカウルとで挟まれるという事態が生じた場合には、燃料ホースやハーネスが損傷してしまうことが考えられる。
本発明は、上記のような問題の解決を図ろうとなされたものであって、エンジン本体にエンジンハンガーを取り付けた状態を維持する場合にあっても、車両前突時における管状部材の損傷を抑制することができるエンジンを提供することを目的とする。
本発明の一態様に係るエンジンは、エンジンルーム内において、車両後方側から前方に向けて突出した金属製のカウルに対し、間隙をあけて配置されてなるとともに、当該間隙に管状部材が配設されてなるエンジンである。そして、本態様に係るエンジンは、エンジン本体と、エンジンハンガーと、を備える。
前記エンジン本体は、シリンダヘッドとシリンダブロックとを有する。
前記エンジンハンガーは、ハンガー本体とプロテクターとを有する。前記ハンガー本体は、前記シリンダヘッドまたは前記シリンダブロックの外周面に取り付けられてなり、金属製である。前記プロテクターは、当該ハンガー本体の縁部の少なくとも一部を被覆するように取り付けられてなる。
そして、前記ハンガー本体及び前記カウルは、前記管状部材よりも高剛性であり、前記プロテクターは、前記ハンガー本体よりも低剛性である。
本態様に係るエンジンでは、ハンガー本体の縁部の少なくとも一部をプロテクターで被覆している。このため、仮に車両前突という事態が生じ、管状部材がカウルとエンジンハンガーとの間で挟まれることになっても、ハンガー本体よりも低剛性のプロテクターにより管状部材の損傷が抑制される。即ち、本態様に係るエンジンでは、仮に車両前突により、管状部材がエンジンハンガーとカウルとで挟まれたとしても、低剛性のプロテクターが管状部材を挟む力を緩和する働きをする。
従って、本態様に係るエンジンでは、エンジン本体にエンジンハンガーを取り付けた状態を維持する場合にあっても、車両前突時における管状部材の損傷を抑制することができる。
本発明の別態様に係るエンジンは、上記構成において、前記プロテクターは、前記管状部材及び前記カウルの側の外側角部が曲面又は斜面で構成されている。
本態様に係るエンジンでは、プロテクターにおける上記外側角部が曲面又は斜面で構成されているので、車両前突時において、管状部材がプロテクターの外面に対して略面接触することになる。よって、本態様に係るプロテクターでは、管状部材がプロテクターに対して点接触する場合に比べて、より確実に管状部材の損傷を抑制することが可能となる。
本発明の別態様に係るエンジンは、上記構成において、前記プロテクターは、内面の一部が前記ハンガー本体の外面に対して間隔をあけて配されている。
本態様に係るエンジンでは、プロテクターの内面の一部とハンガー本体の外面との間とを間隔をあけて配しているので、車両前突時において、当該間隔の分だけハンガー本体に対してプロテクターが移動できる。よって、本態様に係るエンジンハンガーでは、プロテクターとハンガー本体との間にあけた間隔により、クッション性が確保され、更に管状部材の損傷を抑制することができる。
なお、プロテクターとハンガー本体との間の間隔においては、必ずしも空間を確保しておく必要はない。例えば、プロテクターよりも剛性の低い材料(変形し易い材料)を間に充填した構成とすることもできる。
本発明の別態様に係るエンジンは、上記構成において、前記プロテクターは、前記内面における前記一部以外の他部が前記ハンガー本体の前記外面に向けて凸状に突設されており、前記凸状に突設されてなる凸部の頂部における少なくとも一部が前記ハンガー本体の前記外面に当接している。
本態様に係るエンジンでは、プロテクターの内面とハンガー本体の外面との間の間隔が、プロテクターの内面に設けられた凸部により保持されている。よって、エンジンハンガーに対して外力が働くまでの間は、プロテクターとハンガー本体との間の間隔が維持され、外力が働いた際のクッション性を確保することができる。
本発明の別態様に係るエンジンは、上記構成の前記エンジン本体において、前記シリンダブロックに対して前記シリンダヘッドが取り付けられた側を第1方向上側とするとき、前記ハンガー本体は、前記シリンダヘッドまたは前記シリンダブロックの外周面に取り付けられてなる基部と、当該基部に連続し、前記第1方向上側に延設されてなる胴部と、当該胴部に連続し、前記第1方向上側に延設されてなる頭部と、を有し、前記プロテクターは、少なくとも前記頭部を被覆するものであり、前記凸部は、前記第1方向上側から、その反対側である第1方向下側に向けてリブ状に設けられてなる。
本態様に係るエンジンでは、プロテクターの内面に設ける凸部をリブ状としているので、凸部の延設方向に向けてプロテクターを装着するようにすれば、高い装着性を確保しながらプロテクターとハンガー本体との間の間隔を確実に確保することが可能となる。
本発明の別態様に係るエンジンは、上記構成において、前記プロテクターの内面には、互いに突設方向が異なる複数の前記凸部が設けられている。
本態様に係るエンジンでは、互いに突設方向が異なる複数の凸部を設けているので、プロテクターの内面とハンガー本体の外面との間の間隔についても、複数の凸部の突設方向に対応して複数となる。よって、本態様に係るエンジンでは、車両前突の状態によって、エンジンハンガーに対する管状部材の接触方向が変化した場合にも、対応して管状部材の損傷を抑制することができる。
本発明の別態様に係るエンジンは、上記構成において、前記プロテクターにおける前記内面の一部は、前記ハンガー本体における前記頭部の先端部と対向する部分である。
本態様に係るエンジンでは、プロテクターの内面とハンガー本体の外面との間に間隔をあけている部分(前記内面の一部)を、ハンガー本体の頭部における先端部としている。これは、エンジンハンガーにおいて、ハンガー本体の頭部における先端部が管状部材の側を向くことになるためである。このような構成を採用することにより、車両前突時に管状部材が損傷を受けることを効果的に抑制することが可能となる。
本発明の別態様に係るエンジンは、上記構成において、前記プロテクターは、樹脂製又はゴム製である。
本態様に係るエンジンでは、プロテクターを樹脂製又はゴム製として、金属製のハンガー本体よりも剛性を低いものとしている。これにより、車両前突時に管状部材が損傷を受けることを効果的に抑制することが可能となる。
上記の各態様に係るエンジンは、エンジン本体にエンジンハンガーを取り付けた状態を維持する場合にあっても、車両前突時における管状部材の損傷を抑制することができる。
本発明の第1実施形態に係るエンジン1及びその周辺構造を示す模式側面図である。 エンジンハンガー11の構成を示す模式正面図である。 エンジンハンガー11の構成を示す模式展開斜視図である。 図2のIV−IV断面を示す図であって、エンジンハンガー11の一部構成を示す模式断面図である。 図2のV−V断面を示す図であって、エンジンハンガー11の一部構成を示す模式断面図である。 図2のVI―VI断面を示す図であって、エンジンハンガー11の一部構成を示す模式断面図である。 エンジンハンガー11と、燃料ホース12及びカウル2と、を示す模式図である。 (a)及び(b)は、車両前突時における、エンジンハンガー11と、燃料ホース12及びカウル2と、を示す模式図である。 本発明の第2実施形態に係るエンジンの構成の内、エンジンハンガー81と、燃料ホース12及びカウル2と、を示す模式図であり、(a)は、車両前突前の状態を示し、(b)は、車両前突時の状態を示す。
以下では、本発明の実施形態について、図面を参酌しながら説明する。なお、以下で説明の形態は、本発明の一態様であって、本発明は、その本質的な構成を除き何ら以下の形態に限定を受けるものではない。
[第1実施形態]
1.エンジン1及びその周辺構造
本実施形態に係るエンジン1及びその周辺構造について、図1を用い説明する。なお、図1は、エンジンルーム内におけるエンジン1及びその周辺構造の一部構成を示す模式側面図であり、X方向左側が車両前方Frであり、X方向右側が車両後方Reである。
図1に示すように、本実施形態に係るエンジン1は、エンジンルーム内において、カウル2よりも車両前方Frに配置されている。エンジン1は、エンジン本体10と、エンジンハンガー11と、を有する。
エンジン本体10は、シリンダヘッド10aとシリンダブロック10bとを有し、シリンダヘッド10aがシリンダブロック10bに対してZ方向上側に配置されている。なお、本実施形態に係るエンジン本体10は、例えば、多気筒のディーゼルエンジンであり、詳細な図示を省略するが、紙面に垂直な方向に複数のシリンダが配列されている。
エンジンハンガー11は、矢印Aで指し示すように、エンジン本体10のシリンダブロック10bのX方向右側の外周面に取り付けられている。エンジンハンガー11は、シリンダブロック10bに取り付けられた部分(基部)から、Z方向上向きに延設されている。エンジンハンガー11の詳細構成については、後述する。
そして、エンジン本体10におけるシリンダヘッド10aの上方、及びエンジンハンガー11の上方には、燃料ホース12が配設されている。即ち、燃料ホース12は、エンジン本体10におけるシリンダヘッド10aのZ方向上方を通過するとともに、エンジンハンガー11とカウル2との間の間隙を通過するよう配設されている。燃料ホース12は、樹脂製又はゴム製の管状部材である。
なお、図示を省略しているが、エンジンハンガー11とカウル2との間の間隙には、燃料ホース12以外にもハーネスなどの複数の管状部材が配設されている。
カウル2は、エンジンルームに対し、車両後方Reの側から車両前方Frの側に向けて突設されている。カウル2は、金属製の板状部材(例えば、鋼板)であって、上記のような複数の管状部材の何れよりも高剛性である。
2.エンジンハンガー11の構成
エンジンハンガー11の構成について、図2及び図3を用い説明する。
図2及び図3に示すように、エンジンハンガー11は、ハンガー本体110と、プロテクター111と、リベット112と、を有する。
ハンガー本体110は、金属製であり、Z方向下側から順に、基部110a、胴部110b、頭部110cが連続した状態で形成されている。胴部110bは、Z方向に対して傾斜した状態となっている。
図3に示すように、ハンガー本体110は、3つの孔部110d,110e,110fが開けられている。この内、基部110aに開けられた孔部110d,110eは、ハンガー本体110をエンジン本体10のシリンダブロック10bに取り付けるための孔部である。そして、頭部110cに開けられた孔部110fは、ハンガー本体110に対しプロテクター111を取り付けるために、リベット112の軸部112aの挿通を許す孔部である。
また、ハンガー本体110には、幅方向(Y方向)の両縁部がX方向手前側に向けて折り曲げられてなる側縁部110h,110iが設けられている。ハンガー本体110は、側縁部110h,110iの形成により、剛性アップが図られている。
ハンガー本体110におけるZ方向上端は、孔部110fに沿った円弧状をした先端部110gとなっている。そして、図3の二点鎖線で囲んだ部分に示すように、ハンガー本体110における頭部110cの裏面側には、エンジン吊り下げ時に用いるナット部110jが溶接接合されている。
プロテクター111は、ハンガー本体110のZ方向の上部の頭部110cを被覆している。プロテクター111は、全体として、Z方向上部が閉じたキャップ形状を有する。
図3に示すように、プロテクター111には、リベット112の軸部112aの挿通を許す孔部111aが設けられている。プロテクター111は、樹脂材料(例えば、PBT(ポリブチレン・テレフタレート))を用い形成されている。よって、プロテクター111は、金属製であるハンガー本体110やカウル2などよりも低剛性となっている。
なお、ハンガー本体110については、上記のような複数の管状部材の何れよりも高剛性である。
3.エンジンハンガー11の詳細構成
エンジンハンガー11の詳細構成について、図4を用い説明する。図4は、図2におけるIV−IV断面を示す図である。
図4に示すように、エンジンハンガー11において、ハンガー本体110の頭部110cは、プロテクター111の内方空間111cに収納され、X方向両側及びZ方向上側が覆われている。具体的には、ハンガー本体110の頭部110cに対してX方向両側は、プロテクター111の前壁部111f及び後壁部111iにより覆われており、Z方向上側は、プロテクター111の頭壁部111dにより覆われている。
上述のように、プロテクター111の前壁部111fには、リベット112の挿通を許す孔部111aが開けられており、後壁部111iにも同位置に孔部111bが開けられている。孔部111aを挿通したリベット112の軸部112aは、ナット部110jの内周壁に掛止されている。
ここで、図4に示すように、プロテクター111において、頭壁部111dと前壁部111fとの突合せ部分である外側角部111eは、曲面を以って構成されている。具体的には、外側角部111eは、曲率半径R111の角丸の曲面で構成されている。
なお、本実施形態における外側角部111eの曲率半径R111は、例えば、2.5mm程度である。
次に、図4の二点鎖線で囲んだ部分に示すように、ハンガー本体110の先端部110gに対して、プロテクター111の頭壁部111g及び前壁部111fが間隙SPx,SPzをあけて配されている。勿論、プロテクター111の外側角部111eについても、ハンガー本体110における先端部110gのエッジに対して間隔をあけて配されている。
具体的に、プロテクター111の前壁部111fにおける前壁部内面111fが、ハンガー本体110の先端部110gにおける先端部前面110gに対して、距離Gxをあけた状態となっている。また、プロテクター111の頭壁部111dにおける頭壁部内面111dも、ハンガー本体110の先端部110gにおける先端部上面110gに対して、距離Gzをあけた状態となっている。
なお、後述するが、ハンガー本体110における先端部110gとプロテクター111との間の間隙SPx,SPzは、プロテクター111に対して外部から所定値を超える外力がかからない限り維持されている。
ここで、距離Gxは、例えば、0.5mm程度であり、距離Gzは、例えば、0.5mm程度である。
4.プロテクター111の詳細構成
プロテクター111の詳細構成について、図5及び図6を用い説明する。図5は、図2におけるV−V断面を示す図であり、図6は、図2におけるVI―VI断面を示す図である。
図5に示すように、プロテクター111は、ハンガー本体110における側縁部110h,110iの各々の周囲を覆う腕部111g,111hを有する。
腕部111gは、内方に向けて突設されてなる凸部111g,111gを有する。凸部111gは、X方向内向きに突設されてなり、頂部における少なくとも一部が側縁部110hのX方向端面に当接している。凸部111gは、Y方向内向きに突設されてなり、頂部における少なくとも一部が側縁部110hのY方向外面に当接している。
同様に、腕部111hは、内方に向けて突設されてなる凸部111h,111hを有する。凸部111hは、X方向内向きに突設されてなり、頂部における少なくとも一部が側縁部110iのX方向端面に当接している。凸部111hは、Y方向内向きに突設されてなり、頂部における少なくとも一部が側縁部110iのY方向外面に当接している。
ここで、図5の二点鎖線で囲んだ2か所の部分に示すように、凸部111g,111g,111h,111hの各々は、Z方向に延伸するリブ状に設けられている。これらリブ状の凸部111g,111g,111h,111hの各リブ幅は、Z方向上側にゆくほど広くなっている。これにより、プロテクター111の内部空間111cにハンガー本体110を差し込んでゆく際に、差し込み量を増すほど、凸部111g,111g,111h,111hとハンガー本体110との接触面積が大きくなるようになり、所定位置で差し込みが停止されるようになっている。
次に、図6に示すように、プロテクター111においては、後壁部111iにもX方向内向きに突設されてなる2つの凸部111i,111iが設けられている。図6の二点鎖線で囲んだ部分に示すように、2つの凸部111i,111iの各々についても、Z方向に延伸するリブ状であって、各リブ幅は、Z方向上側にゆくほど広くなっている。
凸部111iは、孔部111bのY方向左側の外縁に接する部分を起点として、Z方向上側に延伸している。凸部111iは、孔部111bのY方向右側の外縁に接する部分を起点として、Z方向上側に延伸している。
図6に示すように、後壁部111iに設けられた2つの凸部111i,111iは、ナット部110jのX方向左側の外面の一部に当接する。
5.車両前突時における燃料ホース12の損傷抑制
本実施形態に係るエンジン1を搭載した車両が前突したと仮定した場合の、燃料ホース12の損傷抑制について、図7及び図8を用い説明する。図7は、車両前突前の状態を示す図であり、図8(a)、(b)は、車両前突時の状態を示す図である。
先ず、図7に示すように、車両前突前の状態においては、エンジンハンガー11とカウル2との間には、間隙Gがあいた状態となっている。これにより、上述のように、ハンガー本体110とプロテクター111との間には、間隙Gx,Gzが確保された状態となっている。
図7に示すように、燃料ホース12は、エンジンハンガー11のZ方向上方、及びカウル2とエンジンハンガー11との間を通過するよう配設されている。
次に、車両前突時の状態について、ハンガー本体110に対するプロテクター111の移動方向別に分けて説明する。
図8(a)に示すように、車両前突時にエンジン1が車両後方側に押圧され、カウル2とエンジンハンガー11とが接近し、カウル2からエンジンハンガー11に対して力Bが作用する。図8(a)に示す状態では、カウル2からの力Bを受けて、ハンガー本体110に対してプロテクター111がX方向に移動する(矢印B)。これより、ハンガー本体110における先端部110gの先端部前面110gに対してプロテクター111における前壁部111fが当接する。
なお、図8(a)に示すように、当該状態においても、ハンガー本体110における先端部110gの先端部上面110gとプロテクター111における頭壁部111dの頭壁部内面111gとの間の間隙SPzは維持される。
以上より、カウル2とエンジンプロテクター11との間で燃料ホース12が挟まれた場合にも、燃料ホース12は、ハンガー本体110のエッジに直接当接せず、プロテクター111における曲面構成された外側角部111eに面当たりすることになる。
また、車両前突時においても、ハンガー本体110の先端部110gとプロテクター111の頭壁部111dとの間の間隙SPzは維持されているので、ある程度のクッション性も確保されている。
従って、本実施形態では、車両前突時における燃料ホース12に付加される単位面積当たりのエネルギを低くすることができる。
次に、図8(b)に示すように、車両前突時にエンジン1が車両後方側に押圧され、カウル2とエンジンハンガー11とが接近し、カウル2からエンジンハンガー11に対して力Cが作用する。図8(b)に示す状態では、カウル2からの力Cを受けて、ハンガー本体110に対してプロテクター111がZ方向に移動する(矢印C)。これより、ハンガー本体110における先端部110gの先端部上面110gに対してプロテクター111における頭壁部111dが当接する。
なお、図8(b)に示すように、当該状態においても、ハンガー本体110における先端部110gの先端部前面110gとプロテクター111における前壁部111fの前壁部内面111fとの間の間隙SPxは維持される。
以上より、カウル2とエンジンプロテクター11との間で燃料ホース12が挟まれた場合にも、燃料ホース12は、ハンガー本体110のエッジに直接当接せず、プロテクター111における曲面構成された外側角部111eに面当たりすることになる。
また、車両前突時においても、ハンガー本体110の先端部110gとプロテクター111の前壁部111fとの間の間隙SPxは維持されているので、ある程度のクッション性も確保されている。
従って、本実施形態では、車両前突時における燃料ホース12に付加される単位面積当たりのエネルギを低くすることができる。
6.効果
本実施形態に係るエンジン1では、ハンガー本体110の頭部110cをプロテクター111で被覆し、車両前突時においてもハンガー本体110における先端部110gのエッジが燃料ホース12に直接接触しないようにしている。このため、車両前突時に、管状部材である燃料ホース12がカウル2とエンジンハンガー11との間で挟まれることになっても、低剛性のプロテクター111により燃料ホース12の損傷が抑制される。即ち、エンジン1においては、車両前突により、燃料ホース12がエンジンハンガー11とカウル2とで挟まれたとしても、低剛性のプロテクター111が燃料ホース12を挟む力を緩和する働きをする。
従って、本実施形態に係るエンジン1では、エンジン本体10にエンジンハンガー11を取り付けた状態を維持する場合にあっても、車両前突時における燃料ホース12の損傷を抑制することができる。
また、本実施形態に係るエンジンハンガー11においては、プロテクター111外側角部111eを曲面で構成することとした。これより、車両前突時において、燃料ホース12がプロテクター111の外側角部111eに対して面接触することになり、より確実に燃料ホース12の損傷を抑制することが可能となる。
また、本実施形態に係るエンジンハンガー11においては、ハンガー本体110とプロテクター111との間に間隙SPx,SPzをあけておくこととしている。これより、車両前突時において、当該間隙SPx,SPzの分だけハンガー本体110に対してプロテクター111が移動できる。よって、エンジンハンガー11では、ハンガー本体110とプロテクター111との間の間隙SPx,SPzによりクッション性が確保され、更に燃料ホース12の損傷を抑制することができる。
なお、本実施形態では、プロテクター111とハンガー本体110との間に間隙SPx,SPzをあけておくこととしたが、これ以外にも、例えば、プロテクター111よりも剛性の低い材料(変形し易い材料)を間に充填した構成とすることもできる。
また、本実施形態では、プロテクター111に突設した複数の凸部111g,111g,111h,111h,111i,111iにより、車両前突前における上記間隙SPx,SPzを維持することとした。よって、エンジンハンガー11に対して外力が働いた際のクッション性を確実に確保することができる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態に係るエンジンの構成について、図9を用い説明する。図9では、エンジンの構成の内のエンジンハンガー81及び燃料ホース12と、カウル2とを抜き出して示している。そして、図9(a)は、車両前突前の状態、図9(b)は、車両前突時の状態を示す。
なお、図9(a)、(b)において、カウル2及び燃料ホース12については、上記第1実施形態と同一であり、また、図示を省略した構成についても、上記第1実施形態と同一であるので、以下での説明を省略する。
図9(a)に示すように、エンジンハンガー81においては、ハンガー本体810の先端部810gに対して、その外側にプロテクター811が被着されている。上記第1実施形態と同様に、ハンガー本体810は、金属材料から構成され、プロテクター811は、樹脂材料(例えば、PBT(ポリブチレン・テレフタレート))を用い構成されている。
具体的に、ハンガー本体810における先端部810gの先端部前面810gには、プロテクター811における前壁部811fの前壁部内面811fが略隙間なく密着し、ハンガー本体810における先端部810gの先端部上面810gには、プロテクター811における頭壁部811dの頭壁部内面811dが略隙間なく密着している。
なお、図9(a)に示すように、プロテクター811において、前壁部内面811fと頭壁部内面811dとの突合せ箇所、即ち、外側角部811eの内面側は、ハンガー本体810の角部810kの形状に合わせて略直角に形成されている。
一方、プロテクター811の外側角部811eは、曲面を以って構成されている。具体的には、上記第1実施形態と同様に、外側角部811eは、上記外側角部111eと同様の曲率半径の角丸の曲面で構成されている。
次に、図9(b)を用い、車両前突時における燃料ホース12の損傷抑制について説明する。
図9(b)に示すように、本実施形態に係るエンジンハンガー81では、ハンガー本体810における先端部810gに対して、プロテクター811が略隙間なく密着しているので、カウル2とエンジンハンガー81との間隔が狭くなって矢印Dのような力が加わった際に、相対的に剛性が低いプロテクター811により燃料ホース12の損傷が抑制されることになる。即ち、本実施形態に係るプロテクター811がハンガー本体810等に対して剛性の低い上記樹脂材料からなり、さらに燃料ホース12が接触する箇所を曲面形状の外側角部811eとしているので、車両前突時における燃料ホース12の損傷が抑制される。
なお、本実施形態では、エンジンハンガー81において、ハンガー本体810の先端部810gとプロテクター811との間に間隔をあけていないので、当該間隔によるクッション性は得られないものの、上述のように、外側角部811eの形状及びプロテクター811の構成材料により、燃料ホース12の損傷抑制を十分に図ることが可能である。
[変形例]
上記第1実施形態及び上記第2実施形態では、プロテクター111,811を一体形成されて成るキャップ状部材としてが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、複数の部材をハンガー本体110,810に装着する構成とすることもできる。
また、上記第1実施形態及び上記第2実施形態では、プロテクター111,811の構成材料としてPBTを採用することとしたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。即ち、プロテクターについては、少なくともハンガー本体よりも剛性が低いものであればよく、構成材料は特に限定されるものではない。例えば、他の樹脂材料やゴム材料を用いることや、金属薄板を用いることもできる。金属薄板を用いプロテクターを形成する場合においては、車両前突時に金属薄板からなるプロテクターが変形し、当該変形によりクッション性を担保できる。
また、上記第1実施形態及び上記第2実施形態では、ハンガー本体110,810における頭部110cにプロテクター111,811を被せることとしたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。即ち、経験的又は実験的に、エンジンハンガーにおける車両前突時に燃料ホース12が当接する領域にプロテクターを被せることとすればよい。
また、上記第1実施形態では、ハンガー本体110の先端部110gとプロテクター111との間に間隙SPx,SPzをあけることとしたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、ハンガー本体の先端部とプロテクターとの間に、プロテクターの構成材料よりも更に低剛性の部材(例えば、スポンジやゴム)などを介挿させることとしてもよい。
また、上記第1実施形態及び上記第2実施形態では、エンジン本体10としてディーゼルエンジンを採用したが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、ガソリンエンジンを採用することもできる。
また、上記第1実施形態及び上記第2実施形態では、エンジンハンガー11,81を、エンジン本体10の車両後方側の外面に固定した構成としたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、エンジン本体の車両前方側の外面や車両側方側の外面に固定することもできる。
また、上記第1実施形態及び上記第2実施形態では、管状部材の一例として燃料ホース12を採用したが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、信号や電力を送るためのハーネスや、油圧パイプなどでもよい。
また、上記第1実施形態では、複数の凸部111g,111g,111h,111h,111i,111iをそれぞれリブ状に形成することとしたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、ドット状の凸部を複数設けることとしてもよい。また、凸部については、車両前突時に座屈等により変形するようにしておいてもよい。
また、上記第1実施形態では、複数の凸部111g,111g,111h,111h,111i,111iが互いに分離した状態としたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、連続するリブ状の凸部を配設することとしてもよい。
また、上記第1実施形態及び上記第1実施形態では、プロテクター111,811の外側角部111e,811eを曲面で構成することとしたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、斜面で構成することとしてもよい。
1 エンジン
2 カウル
10 エンジン本体
11,81 エンジンハンガー
12 燃料ホース(管状部材)
110,810 ハンガー本体
111,811 プロテクター

Claims (8)

  1. エンジンルーム内において、車両後方側から前方に向けて突出した金属製のカウルに対し、間隙をあけて配置されてなるとともに、当該間隙に管状部材が配設されてなるエンジンにおいて、
    シリンダヘッドとシリンダブロックとを有するエンジン本体と、
    前記シリンダヘッドまたは前記シリンダブロックの外周面に取り付けられてなり、金属製のハンガー本体と、当該ハンガー本体の縁部の少なくとも一部を被覆するように取り付けられてなるプロテクターと、を有するエンジンハンガーと、
    を備え、
    前記ハンガー本体及び前記カウルは、前記管状部材よりも高剛性であり、
    前記プロテクターは、前記ハンガー本体よりも低剛性である、
    エンジン。
  2. 請求項1記載のエンジンであって、
    前記プロテクターは、前記管状部材及び前記カウルの側の外側角部が曲面又は斜面で構成されている、
    エンジン。
  3. 請求項1又は請求項2記載のエンジンであって、
    前記プロテクターは、内面の一部が前記ハンガー本体の外面に対して間隔をあけて配されている、
    エンジン。
  4. 請求項3記載のエンジンであって、
    前記プロテクターは、前記内面における前記一部以外の他部が前記ハンガー本体の前記外面に向けて凸状に突設されており、前記凸状に突設されてなる凸部の頂部における少なくとも一部が前記ハンガー本体の前記外面に当接している、
    エンジン。
  5. 請求項4記載のエンジンであって、
    前記エンジン本体において、前記シリンダブロックに対して前記シリンダヘッドが取り付けられた側を第1方向上側とするとき、
    前記ハンガー本体は、前記シリンダヘッドまたは前記シリンダブロックの外周面に取り付けられてなる基部と、当該基部に連続し、前記第1方向上側に延設されてなる胴部と、当該胴部に連続し、前記第1方向上側に延設されてなる頭部と、を有し、
    前記プロテクターは、少なくとも前記頭部を被覆するものであり、
    前記凸部は、前記第1方向上側から、その反対側である第1方向下側に向けて延伸するリブ状に設けられてなる、
    エンジン。
  6. 請求項5記載のエンジンであって、
    前記プロテクターの内面には、互いに突設方向が異なる複数の前記凸部が設けられている、
    エンジン。
  7. 請求項5又は請求項6記載のエンジンであって、
    前記プロテクターにおける前記内面の一部は、前記ハンガー本体における前記頭部の先端部と対向する部分である、
    エンジン。
  8. 請求項1から請求項7の何れか記載のエンジンであって、
    前記プロテクターは、樹脂製又はゴム製である、
    エンジン。
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