JP6295063B2 - 被覆電線及び被覆電線の製造方法 - Google Patents

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本発明は、被覆電線及び被覆電線の製造方法に関する。
電気自動車やハイブリッド自動車等の車両においては、バッテリー、インバータ、及びモータ等の電気部品間の電気的接続に、高圧用のワイヤハーネスが用いられている。
一般的に、ワイヤハーネスとしては、回路導体及びワイヤハーネス自体が丸型のものが用いられる。丸型のものを用いる場合、高圧用のワイヤハーネスは太物であることから、配索経路に狭路が含まれる場合に配索が困難となる可能性がある。
特許文献1には、導電路として平板状のバスバーを備えるワイヤハーネスにより、モータユニットとインバータユニットとを電気的に接続する従来技術が開示されている。この従来技術のワイヤハーネスは、バスバーが平板状で低背形状であるのでワイヤハーネス自体も低背形状とすることができ、配索経路に狭路が含まれる場合であっても配索できる。
特開2012−152047号公報
上述した従来技術を用いる場合、ワイヤハーネスをモータユニットやインバータユニット、或いは他の電気部品等に電気的に接続するために、バスバーの端末部に被覆電線を電気的に接続し、当該被覆電線を介して接続対象との電気的接続を図る場合がある。これにより、被覆電線はバスバーよりも柔軟に曲げることができ、端末部を接続対象の電極位置に容易に位置付けることができるので、作業性を向上できる。
図7は、従来技術におけるバスバーと被覆電線との接続構造の例を示す図である。図7に示す例では、被覆電線107の一端側で露出した芯線103がバスバー101の端末部に超音波溶着により接合されており、被覆電線107の他端側で露出した芯線103が丸型端子109に圧着されている。当該丸型端子109が接続対象に電気的に接続されることにより、バスバー101と当該接続対象との電気的な接続が実現される。図7における符号111は、超音波溶着により芯線103同士が接合されている部分を示している。
以上説明した従来技術によれば、平板状のバスバーを用いて低背化を図りつつ、被覆電線を用いて接続時の作業性の向上を実現できる。
ところで、近年では、ワイヤハーネスに関して更なる低コスト化が求められていることは云うまでもない。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、低背化を図るとともに接続時の作業性を維持しつつ、低コスト化を実現可能な被覆電線及び被覆電線の製造方法を提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明に係る被覆電線及び被覆電線の製造方法は、下記の点を特徴としている。
(1)導電金属製の複数の素線からなる導体部と、該導体部の外周を覆う絶縁被覆とを備える被覆電線であって、
長手方向における少なくとも中間部に、前記絶縁被覆が除去された除去部を有し、該除去部は、前記導体部が扁平に潰れた扁平部を有し、
前記扁平部の前記導体部の形状を保持する被覆部材が、前記除去部の少なくとも一部を覆うように設けられ
前記扁平部の長手方向に間隔を空けて複数の前記被覆部材が設けられている。
(2)導電金属製の複数の素線からなる導体部と、該導体部の外周を覆う絶縁被覆とを備える被覆電線であって、
長手方向における少なくとも中間部に、前記絶縁被覆が除去された除去部を有し、該除去部は、前記導体部が扁平に潰れた扁平部を有し、
前記扁平部の少なくとも一部において前記素線同士が溶着することにより、前記扁平部の形状が保持され
前記扁平部の長手方向に沿う複数箇所において前記素線同士が溶着している。
上記(1)及び(2)の被覆電線によれば、扁平部を有し、中間部が扁平に潰れて低背化されているので、上記従来技術の場合と同様に狭路にも配索することができる。特に、配索経路によっては、配索経路上の一部に狭路となる部分が存することにより、ワイヤハーネス(被覆電線)の長手方向における一部のみにおける低背化が要求される場合がある。これに対して、上記(1)及び(2)の被覆電線によれば、長手方向における所定の部位を部分的に扁平部とすることにより、上記のような場合に対応できる。
また、上記(1)及び(2)の被覆電線によれば、回路導体としてバスバーではなく被覆電線を用いるので、接続時の作業性を維持又は向上することができる。また、上記従来技術のようにバスバーと被覆電線とを電気的に接続する必要がないので接続不良の発生を防止でき、電気的な接続の信頼性を向上できる。
さらに、上記(1)及び(2)の被覆電線によれば、上記従来技術のようにバスバーと被覆電線とを電気的に接続した構成ではないので、部品点数を削減して低コスト化を図ることができる。
この結果、上記(1)及び(2)の被覆電線によれば、低背化を図るとともに接続時の作業性を維持しつつ、低コスト化を実現可能な被覆電線を提供できる。
また、上記(1)及び(2)の被覆電線によれば、所定の屈曲形状に加工することが難しい平板状のバスバーを用いる必要がないので、3次元的な曲げを必要とする配索経路にも対応できる。すなわち、バスバーは、伸びやすい金属や柔らかい金属により形成されていれば曲げることができるが、板厚が大きい場合や硬い金属により形成されている場合には曲げにくい。特に、バスバーは平板状であるので、厚み方向と比較して幅方向へは曲げにくい。このため、2次元的な曲げだけではなく3次元的な曲げを要求される場合は、バスバーの曲げ加工は難しい。これに対して、上記(1)及び(2)の被覆電線によれば、バスバーではなく、3次元的にも容易に曲げることができる被覆電線を用いるので、3次元的な曲げを必要とする配索経路にも対応できる。
なお、上記(1)及び(2)の被覆電線における扁平部の形状としては、直線形状、及び屈曲部を含む形状(2次元的又は3次元的な曲げ形状)のいずれの形状も採用できる。
更に、上記(1)及び(2)の被覆電線によれば、扁平部の長手方向における全長に亘ってではなく、長手方向に間隔を空けて被覆部材が設けられている、又は長手方向に沿う複数箇所において素線同士が溶着しているので、被覆部材を設ける範囲又は溶着する範囲を減らすことができ、更なる低コスト化を図ることができる。このような構造は、被覆電線が長尺状で、扁平部が比較的長い範囲に亘って形成されている場合に特に有効である。
)上記(1)又は(2)の被覆電線であって、
前記扁平部に屈曲部が含まれる。
上記()の被覆電線によれば、狭路となる場合が多く、配索の際に低背化が要求される場合が多い屈曲部において低背化を図ることができる。
)導電金属製の複数の素線からなる導体部と、該導体部の外周を覆う絶縁被覆とを備える被覆電線の長手方向の少なくとも中間部における前記絶縁被覆が除去されて除去部が形成される除去工程と、
前記除去部の前記導体部が扁平に潰されて扁平部が形成される圧潰工程と、
前記除去部の少なくとも一部が、該除去部の導体部の形状を保持するための被覆部材により覆われる被覆工程と、
を含み、
前記圧潰工程では、一対の型の型締めにより前記除去部の前記導体部が扁平に潰され、
前記被覆工程では、型締めされた前記一対の型内に樹脂が充填されて固化することにより前記除去部がモールドされ、これにより前記被覆部材が形成される、
ことを特徴とする被覆電線の製造方法。
上記()の被覆電線の製造方法によれば、上記(1)又は(2)の特徴を含む被覆電線を製造することができるので、低背化を図るとともに接続時の作業性を維持しつつ、低コスト化を実現可能な被覆電線を製造できる。
更に、上記()の被覆電線の製造方法によれば、圧潰工程において用いられる扁平部を形成するための型と、被覆工程において用いられる被覆部材をモールド成形するための型とが共通化されるので、製造設備を簡略化できる。また、工程間において被覆電線を移動させる必要がない。この結果、更なる低コスト化を図ることができる。
本発明によれば、低背化を図るとともに接続時の作業性を維持しつつ、低コスト化を実現可能な被覆電線及び被覆電線の製造方法を提供できる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、実施形態という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
図1(a)及び図1(b)は、第1実施形態に係る被覆電線を示す図であり、図1(a)は平面図、図1(b)は側面図である。 図2(a)〜図2(e)は、第1実施形態に係る被覆電線の製造過程を示す側面図であり、図2(a)は加工前の被覆電線を用意する用意工程を、図2(b)は除去部が形成される除去工程を、図2(c)は扁平部が形成される圧潰工程を、図2(d)は被覆部材を形成する被覆工程を、図2(e)は、製造された被覆電線を示す図である。 図3は、第1実施形態に係る被覆電線の製造方法の変形例を説明するための図であり、圧潰工程及び被覆工程を示す図である。 図4(a)及び図4(b)は、第2実施形態に係る被覆電線を示す図であり、図4(a)は平面図、図4(b)は側面図である。 図5は、第2実施形態に係る被覆電線の製造方法を説明するための図であり、溶着工程を示す図である。 図6は、第2実施形態に係る被覆電線の変形例を示す平面図である。 図7は、従来技術におけるバスバーと被覆電線との接続構造の例を示す図である。
(第1実施形態)
以下、本発明に係る第1実施形態の例を、図1〜図3を参照して説明する。
本実施形態では、図示は省略するが、上記引用文献1の場合と同様に、ハイブリッド自動車に配索される高圧用のワイヤハーネスとして本発明の被覆電線を適用する例を説明する。例えば、本実施形態のワイヤハーネスは、車両前部に配置されたインバータユニット(図示せず。)と車両後部に配置されたバッテリー(図示せず。)とを電気的に接続する。当該ワイヤハーネスは、その長手方向における一部が車両床下の下側に配索される。また、当該ワイヤハーネスは、車両床下に沿って略平行に配索される。この車両床下は、公知のボディであるとともに所謂パネル部材であって、所定位置に貫通孔(図示せず。)が形成され、当該貫通孔にワイヤハーネスが挿通される。なお、本発明の被覆電線は、電気自動車や一般的な自動車に配索されるワイヤハーネスに適用しても構わない。
図1(a)及び図1(b)は、第1実施形態に係る被覆電線を示す図であり、図1(a)は平面図、図1(b)は側面図である。図1(a)及び図1(b)では、後述する被覆部材25を透過させてその内部を示している。
図1(a)及び図1(b)に示すように、本実施形態のワイヤハーネスは、導電金属製の複数の素線13からなる導体部14と、該導体部14の外周を覆う絶縁樹脂製の絶縁被覆15とを備える被覆電線11を含んで構成されている。素線13は、例えば銅やアルミニウム、又はこれらの合金等により形成される。導体部14は、撚られた素線13の束からなるものであってもよいし、撚りが施されていないものであっても構わない。また、導体部14は、撚られた複数の素線13の束が更に撚られ、1つの素線の束として構成されたものであっても構わない。
被覆電線11は、前記車両前部から車両後部に亘って配索可能な程度に長尺に形成され、その長手方向における中間部17に、絶縁被覆15が中剥きされて除去された除去部19を有している。図1(a)及び図1(b)では、被覆電線11のうちの中間部17を含む一部分が示されている。除去部19は、その長手方向における中間部に、導体部14がプレスされて扁平に潰れた扁平部21を有している。扁平部21は、図1(a)及び図1(b)に示すように、他の部分(導体部14のプレスされていない部分であり、例えば絶縁被覆15に被覆されている部分。)よりも幅広でかつ低背な形状、すなわち扁平な形状を有している。すなわち、扁平部21は、他の部分と比較して、第1の方向(例えば、上下方向。)に潰れ(縮小し)、当該第1の方向と直交する第2の方向(例えば、左右方向。)に伸びた(拡大した)形状を有している。
被覆電線11は、絶縁被覆15の端部及び除去部19の外周を一括して覆うように設けられた絶縁樹脂製の被覆部材25を更に有している。被覆部材25は、モールド成形により形成されており、除去部19における絶縁被覆15から露出した導体部14が外部に露出しないように当該導体部14を被覆している。なお、本実施形態では除去部19の導体部14の全外周が被覆部材25により覆われる構成として説明するが、除去部19の少なくとも一部が被覆部材25により覆われる構成であればよく、後述するように、除去部19の導体部14の一部が被覆部材25から外部に露出する構成であっても構わない。その場合には、後述するように被覆部材25の外周を更に絶縁部材により覆う構成とすればよい。また、絶縁被覆15を形成するためのモールド成形の詳細については後述する。また、被覆部材25は、所定の剛性を有しており、扁平部21の形状を保持している。すなわち、被覆部材25が無ければ、配索時に外力が加わることなどにより扁平部21の形状が変形するおそれがあるが、被覆部材25によって当該変形が抑制されている。
図2を参照して、被覆電線11(第1実施形態に係るワイヤハーネス)の製造方法を説明する。
図2(a)〜図2(e)は、第1実施形態に係る被覆電線の製造過程を示す側面図であり、図2(a)は加工前の被覆電線を用意する用意工程を、図2(b)は除去部が形成される除去工程を、図2(c)は扁平部が形成される圧潰工程を、図2(d)は被覆部材を形成する被覆工程を、図2(e)は、製造された被覆電線を示す図である。
なお、以下では、作業者が各作業を実施する態様を説明するが、本発明の実施態様はこれに限られない。例えば、作業の一部又は全てが機械装置により為される態様であってもよい。また、以下では、中間部17を含む部分の製造方法を説明するが、中間部17以外の部分についても同様に製造される。
図2(a)示す用意工程では、作業者は、加工前の被覆電線11(中間部17)を用意する。
図2(b)に示す除去工程では、作業者は、皮剥き機(図示せず。)を用いて被覆電線11の中間部17における絶縁被覆15を中剥ぎして除去し、除去部19を形成する。
図2(c)に示す圧潰工程では、作業者は、上型41と下型43とからなる一対の型により除去部19の導体部14の圧潰されるべき範囲を型締めしてプレスし、扁平部21を形成する。
図2(d)に示す被覆工程では、作業者は、上型51と下側53とからなる一対の成形型により絶縁被覆15の端部及び除去部19を含む範囲を型締めし、型内部にキャビティ55を画成する。その後、作業者は、キャビティ55内にゲート(図示せず。)から溶融した合成樹脂(図示せず。)を射出する。これにより、溶融樹脂がキャビティ55に充填される。
その後、キャビティ55の内部に充填された合成樹脂が冷却されて固化した後、成形型が開かれ、被覆部材25が設けられた被覆電線11が取り出される。
以上説明した工程を含む製造方法により、本実施形態に係る被覆電線11(ワイヤハーネス)が製造される。また、当該被覆電線11における被覆部材25を含む部分を更に覆うように、絶縁部材(図示せず。)を設けてもよい。この絶縁部材としては、例えば、絶縁チューブや熱収縮チューブ、又は絶縁テープがテープ巻きされたもの等が挙げられる。
なお、第1実施形態では、除去部19の導体部14の直線形状が被覆部材25によって保持されるとして説明したが、除去部19の導体部14が2次元的又は3次元的に曲げられた屈曲形状を有し、当該屈曲形状が保持される構成としても構わない。
本実施形態に係る被覆電線11によれば、扁平部21を有し、中間部17が扁平に潰れて低背化されているので、配索経路上の一部に狭路となる部分が存する場合であっても配索することができる。また、回路導体としてバスバーではなく被覆電線を用いるので、接続時の作業性を維持又は向上することができる。また、バスバーと被覆電線とを電気的に接続する必要がないので接続不良の発生を防止でき、電気的な接続の信頼性を向上できる。また、バスバーと被覆電線とを電気的に接続した構成ではないので、部品点数を削減して低コスト化を図ることができる。この結果、本実施形態に係る被覆電線11によれば、低背化を図るとともに接続時の作業性を維持しつつ、低コスト化を実現できる。
次に、第1実施形態に係る被覆電線の製造方法の変形例を説明する。図3は、第1実施形態に係る被覆電線の製造方法の変形例を説明するための図であり、圧潰工程及び被覆工程を示す図である。
上述した例では、圧潰工程ではプレス成形のための上型41と下型43とからなる一対の型を用い、被覆工程ではモールド成形のための上型51と下側53とからなる一対の成形型を用いた。これに対して、変形例に係る製造方法では、圧潰工程及び被覆工程の双方において、図3に示す上型61と下型63とからなる一対の型を用いる。図3に示すように、上型61と下型63は複数の突部65を有しており、型締め時には、当該突部65によって除去部19の導体部14が押圧されて扁平に潰される。そして、当該型締めにより、型内部にキャビティ67が画成され、当該キャビティ67に樹脂が充填されて固化することにより被覆部材25が形成される。このように、変形例に係る被覆電線の製造方法では、圧潰工程において用いられるプレス成形のための型と、被覆工程において用いられるモールド成形のための型とを共通化し、製造設備の簡略化を図っている。
なお、変形例に係る被覆電線の製造方法により製造された被覆電線11では、成形された被覆部材25には突部65に対応する位置に孔が形成されるので、除去部19の導体部14の一部が被覆部材25から外部に露出する。このため、変形例においては、導体部14の絶縁のために、被覆部材25の外周を更に上述した絶縁部材により覆う必要がある。
(第2実施形態)
以下、本発明に係る第2実施形態の例を、図4(a)〜図6を参照して説明する。第2実施形態においても、第1実施形態の場合と同様に配索された高圧用のワイヤハーネスとして本発明の被覆電線を適用する例を説明する。
図4(a)及び図4(b)は、第2実施形態に係る被覆電線を示す図であり、図4(a)は平面図、図4(b)は側面図である。図4(a)及び図4(b)における符号23は溶着部を示している。
第2実施形態に係る被覆電線11Bは、扁平部21の形状の保持のために、被覆部材25を設ける代わりに扁平部21における素線13同士が溶着されている点で、第1実施形態に係る被覆電線11と相違する。以下では、当該相違点について説明し、第1実施形態と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
被覆電線11Bは、扁平部21の少なくとも一部における素線13同士が超音波溶着や抵抗溶接等の公知の溶着手段を用いて溶着された溶着部23を有している。被覆電線11Bでは、溶着部23を有していることにより扁平部21の形状が保持されている。
図5を参照して、被覆電線11B(第2実施形態のワイヤハーネス)の製造方法を説明する。第2実施形態に係る被覆電線の製造方法は、被覆工程の代わりに溶着工程を含む点で、第1実施形態に係る被覆電線の製造方法と相違する。図5は、第2実施形態に係る被覆電線の製造方法を説明するための図であり、溶着工程を示す図である。以下では、相違する溶着工程について説明し、その他の工程については説明を省略する。
図5に示す溶着工程では、作業者は、アンビル73上にセットされた扁平部21の素線13にホーン71を押し当てて超音波振動を加え、超音波溶接を施す。これにより、溶着部23が形成される。
以上説明した溶着工程を含む製造方法により、第2実施形態に係る被覆電線11B(第2実施形態のワイヤハーネス)が製造される。また、被覆電線11Bには、導体部14を覆うように、絶縁部材(図示せず。)が設けられる。この絶縁部材としては、例えば、絶縁チューブや熱収縮チューブ、又は絶縁テープがテープ巻きされたもの等が挙げられる。
次に、図6を参照して、第2実施形態に係る被覆電線の変形例を説明する。図6は、第2実施形態に係る被覆電線の変形例を示す平面図である。
図6に示すように、第2実施形態の変形例に係る被覆電線11Cは、2次元的に屈曲した形状を有し、屈曲部27を含む比較的長い範囲に扁平部21が形成されている。被覆電線11Cでは、扁平部21の長手方向に沿う複数箇所において超音波溶着が施されて素線13同士が溶着しており、複数箇所に溶着部23が形成されている。これにより、除去部19の導体部14の屈曲形状が保持されている。
変形例に係る被覆電線11Cによれば、扁平部21の長手方向における全長に亘ってではなく、長手方向に沿う複数箇所において素線13同士が溶着しているので、溶着する範囲を減らすことができ、低コスト化を図ることができる。
なお、上記例では、扁平部21に屈曲部27が含まれ、除去部19の導体部14の屈曲形状が溶着部23によって保持されるとして説明したが、除去部19の導体部14が直線形状を有し、当該直線形状が保持される構成としても構わない。また、上記例では、屈曲部27が2次元的な屈曲形状を有しているとして説明したが、3次元的な屈曲形状を有し、当該屈曲形状が保持される構成としても構わない。
また、上記変形例に係る被覆電線11Cと同様に、上述した第1実施形態に係る被覆電線11においても、扁平部21の長手方向に間隔を空けて被覆部材25が設けられている構成としても構わない。すなわち、上述した第1実施形態に係る被覆電線11では、除去部19の導体部14の全外周が被覆部材25により覆われる構成として説明したが、除去部19の少なくとも一部が被覆部材25により覆われる構成であればよく、扁平部21の長手方向に間隔を空けて被覆部材25が設けられている構成としても構わない。このような構成によれば、扁平部21の長手方向における全長に亘ってではなく、長手方向に間隔を空けて被覆部材25が設けられるので、被覆部材25を設ける範囲を減らすことができ、更なる低コスト化を図ることができる。
以下では、実施形態に係る被覆電線及び被覆電線の製造方法について簡潔に纏める。
(1)実施形態に係る被覆電線11は、導電金属製の複数の素線13からなる導体部14と、該導体部14の外周を覆う絶縁被覆15とを備える被覆電線である。被覆電線11は、長手方向における少なくとも中間部17に、前記絶縁被覆15が除去された除去部19を有し、該除去部19は、前記導体部14が扁平に潰れた扁平部21を有し、前記扁平部21の前記導体部14の形状を保持する被覆部材25が、前記除去部19の少なくとも一部を覆うように設けられている。
(2)実施形態に係る被覆電線11B、11Cは、導電金属製の複数の素線13からなる導体部14と、該導体部14の外周を覆う絶縁被覆15とを備える被覆電線である。被覆電線11は、長手方向における少なくとも中間部17に、前記絶縁被覆15が除去された除去部19を有し、該除去部19は、前記導体部14が扁平に潰れた扁平部21を有し、前記扁平部21の少なくとも一部において前記素線13同士が溶着することにより、前記扁平部21の形状が保持されている。
(3)実施形態に係る被覆電線11B、11Cでは、前記扁平部21の長手方向に沿う複数箇所において、前記素線13同士が溶着している。また、実施形態に係る被覆電線11は、前記扁平部21の長手方向に間隔を空けて複数の前記被覆部材25が設けられている構成とすることができる。
(4)実施形態に係る被覆電線11Cでは、前記扁平部21に屈曲部が含まれる。
(5)第1実施形態に係る被覆電線の製造方法は、導電金属製の複数の素線13からなる導体部14と、該導体部14の外周を覆う絶縁被覆15とを備える被覆電線の長手方向の少なくとも中間部17における前記絶縁被覆15が除去されて除去部19が形成される除去工程と、前記除去部19の前記導体部14が扁平に潰されて扁平部21が形成される圧潰工程と、前記除去部19の少なくとも一部が、該除去部19の導体部14の形状を保持するための被覆部材25により覆われる被覆工程と、を含む。
(6)第2実施形態に係る被覆電線の製造方法は、導電金属製の複数の素線13からなる導体部14と、該導体部14の外周を覆う絶縁被覆15とを備える被覆電線の長手方向の少なくとも中間部17における前記絶縁被覆15が除去されて除去部19が形成される除去工程と、前記除去部19の前記導体部14が扁平に潰されて扁平部21が形成される圧潰工程と、前記扁平部21の少なくとも一部における前記素線13同士が溶着される溶着工程と、を含む。
(7)第1実施形態に係る被覆電線の製造方法では、前記圧潰工程では、一対の型(上型61、下型63)の型締めにより前記除去部19の前記導体部14が扁平に潰され、前記被覆工程では、型締めされた前記一対の型内に樹脂が充填されて固化することにより前記除去部19がモールドされ、これにより前記被覆部材25が形成される。
なお、本発明の技術的範囲は、上述した実施形態に限定されるものではない。上述した実施形態は、本発明の技術的範囲内で種々の変形や改良等を伴うことができる。
例えば、上記実施形態では、被覆電線11の長手方向における中間部17に扁平部21が形成される場合を説明したが、低背化が要求される箇所に対応するように、被覆電線11の長手方向に沿う複数箇所に中間部17及び扁平部21が形成される構成としても構わない。
11、11B、11C:被覆電線
13:素線
14:導体部
15:絶縁被覆
17:中間部
19:除去部
21:扁平部
23:溶着部
25:被覆部材
27:屈曲部
71:ホーン
73:アンビル

Claims (4)

  1. 導電金属製の複数の素線からなる導体部と、該導体部の外周を覆う絶縁被覆とを備える被覆電線であって、
    長手方向における少なくとも中間部に、前記絶縁被覆が除去された除去部を有し、該除去部は、前記導体部が扁平に潰れた扁平部を有し、
    前記扁平部の前記導体部の形状を保持する被覆部材が、前記除去部の少なくとも一部を覆うように設けられ
    前記扁平部の長手方向に間隔を空けて複数の前記被覆部材が設けられている、
    ことを特徴とする被覆電線。
  2. 導電金属製の複数の素線からなる導体部と、該導体部の外周を覆う絶縁被覆とを備える被覆電線であって、
    長手方向における少なくとも中間部に、前記絶縁被覆が除去された除去部を有し、該除去部は、前記導体部が扁平に潰れた扁平部を有し、
    前記扁平部の少なくとも一部において前記素線同士が溶着することにより、前記扁平部の形状が保持され
    前記扁平部の長手方向に沿う複数箇所において前記素線同士が溶着している、
    ことを特徴とする被覆電線。
  3. 前記扁平部に屈曲部が含まれる、
    ことを特徴とする請求項1又は2の被覆電線。
  4. 導電金属製の複数の素線からなる導体部と、該導体部の外周を覆う絶縁被覆とを備える被覆電線の長手方向の少なくとも中間部における前記絶縁被覆が除去されて除去部が形成される除去工程と、
    前記除去部の前記導体部が扁平に潰されて扁平部が形成される圧潰工程と、
    前記除去部の少なくとも一部が、該除去部の導体部の形状を保持するための被覆部材により覆われる被覆工程と、
    を含み、
    前記圧潰工程では、一対の型の型締めにより前記除去部の前記導体部が扁平に潰され、
    前記被覆工程では、型締めされた前記一対の型内に樹脂が充填されて固化することにより前記除去部がモールドされ、これにより前記被覆部材が形成される、
    ことを特徴とする被覆電線の製造方法。
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