JP6294198B2 - 配線基板 - Google Patents

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Description

本発明は、電子機器(例えば各種オーディオビジュアル機器、家電機器、通信機器、コンピュータ機器およびその周辺機器)等に使用される配線基板に関する。
従来から、例えば特許文献1に記載されているように、基材(シート部材)に樹脂フィルム(絶縁層)を積層した積層フィルム(絶縁シート)を使用してプリント配線板を作製することが知られている。
特開2010−31176号公報
本発明の一実施形態に係る配線基板は、コア基板と、該コア基板の上下に設けられた一対の配線層とを備えており、該配線層は、絶縁層と、該絶縁層の前記コア基板とは反対側の表面に設けられた配線とを有しており、前記絶縁層は、前記コア基板側に位置している第2絶縁層と、該第2絶縁層の前記コア基板とは反対側に位置している第1絶縁層とを有しており、前記第1絶縁層は、平均粒子径が5nm以上100nm未満の第1無機絶縁粒子と平均粒子径が0.1μm以上5μm以下の第2無機絶縁粒子とで構成される無機絶縁粒子と、第1樹脂部とを含み、前記配線側に、前記第1無機絶縁粒子のサイズの凹部を有する表面を有し、該表面の前記凹部に前記配線の一部が被着している。
図1は、一実施形態に係る絶縁シートの概略を示した断面図である。 図2は、一実施形態に係る絶縁シートの一部を拡大して示した断面図である。 図3は、一実施形態に係る配線基板の概略を示した断面図である。 図4は、一実施形態に係る絶縁シートを使用して製造する配線基板の製造方法の一工程を示した断面図である。 図5は、一実施形態に係る絶縁シートを使用して製造する配線基板の製造方法の一工程を示した断面図である。 図6は、一実施形態に係る絶縁シートを使用して製造する配線基板の製造方法の一工程を示した断面図である。
<絶縁シート>
以下、一実施形態に係る絶縁シートについて、図1および図2を参照しつつ説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。
図1は、絶縁シートを上下方向に切断した断面を模式的に示している。図2は、シート部材と絶縁層との界面の様子を模式的に示している。
絶縁シート1は、例えば、後述するように配線基板の製造に使用されるものである。この絶縁シート1は、図1に示すように、シート部材2と、シート部材2上に積層されている絶縁層3とを有している。
シート部材2は、絶縁シート1を取り扱う際に、絶縁層3を支持するものである。シート部材2は、配線基板の製造時には絶縁層3から剥がされたり、配線に加工されたりする。シート部材2は、例えば平板状である。シート部材2は、例えば銅等の金属材料、あるいはポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂またはポリエチレン樹脂等の熱可塑性樹脂等の樹脂材料からなる。シート部材2が樹脂材料からなる場合は、シート部材2のしわ等の発生を低減することができる。一方で、シート部材2が金属材料からなる場合は、シート部材2の耐熱性を向上させることができる。
シート部材2は、絶縁層3との接着力を向上させるために、シート部材2の主面に複数の凹部10を形成し、絶縁層3との接触面積を大きくしてもよい。上下方向に沿った断面において凹部のそれぞれの開口幅は、例えば0.01μm以上10μm以下に設定されている。なお、凹部の開口幅は、レーザー変位計、原子間力顕微鏡(ASM)または走査型電子顕微鏡(SEM)によって測定することができる。
シート部材2の厚みは、例えば3μm以上100μm以下に設定されている。シート部
材2のヤング率は、例えば0.5GPa以上12GPa以下に設定されている。シート部材2の熱膨張率は、例えば20ppm/℃以上120ppm/℃以下に設定されている。
なお、シート部材2のヤング率は、MTSシステムズ社製Nano Indentor XP/DCMを用いて測定される。また、シート部材2の熱膨張率は、市販のTMA装置を用いて、JISK7197−1991に準じた測定方法によって測定される。
絶縁層3は、作製された配線基板の配線間の絶縁を確保するものである。絶縁層3は、シート部材2上に積層された第1絶縁層4と、第1絶縁層4上に積層された第2絶縁層5とを有している。絶縁層3の厚みは、例えば5μm以上50μm以下、望ましくは8μm以上20μm以下に設定されている。
第1絶縁層4は、配線基板の製造時に表層の一部が除去されて、絶縁層3の表面を粗化する役割を担う。第1絶縁層4は、例えば層状である。第1絶縁層4の厚みは、例えば1μm以上3μm以下に設定されている。
第1絶縁層4は、図2に示すように、複数の無機絶縁粒子6および第1樹脂部8によって形成されている。具体的に、複数の無機絶縁粒子6が粒子形状を保持したまま互いの一部で結合することによって、第1絶縁層4の主要部が形成されている。複数の無機絶縁粒子6が粒子形状を保持したまま互いの一部で結合しているため、複数の無機絶縁粒子6同士の間には間隙7が存在している。そして、間隙7には、樹脂が充填されて、第1樹脂部8を形成している。
第1絶縁層4の無機絶縁粒子6には、シート部材2に接した接触部9を有しているものがある。また、複数の無機絶縁粒子6は粒子形状を保持したまま互いの一部で結合しているため、間隙7は両主面にわたって貫通した開気孔となっている。そして、間隙7に充填された第1樹脂部8は、単に間隙7内に配されているだけでなく、シート部材2に接している。言い換えれば、第1樹脂部8は、複数の無機絶縁粒子6同士の間に配され、かつ複数の無機絶縁粒子6の表面とシート部材2の一主面に接している。これによって、配線形成時にシート部材2を剥がすと接触部9を有していた無機絶縁粒子6が露出する。その結果、無機絶縁粒子6を溶かすことによって絶縁層3の表面を粗化できるため、無機絶縁粒子6の大きさを制御することによって、粗化処理時の絶縁層3の表面の凹部の大きさを制御することができる。したがって、粗化処理で形成される絶縁層3表面の凹部を小さく形成しやすくすることができ、例えば微細な配線形成を容易にすることができる。
また、配線基板を作製する前の絶縁シート1の段階において、シート部材2に第1樹脂部8を接触させることによって、シート部材2と絶縁層3との接着強度を向上させることができる。その結果、シート部材2から絶縁層3が剥離することを低減し、絶縁シート1の取り扱いを容易にすることができる。
また、第1絶縁層4は、複数の無機絶縁粒子6同士が結合しているため、単に樹脂中に複数の無機絶縁粒子6が分散されている場合と比較して、第1絶縁層4の剛性を向上させることができる。その結果、第1絶縁層4を含む絶縁層3の変形を低減することができるため、例えばシート部材2を剥がす際に、絶縁層3が歪むことを低減することができる。
また、シート部材2に複数の凹部10が形成されている場合、凹部10の内面に、無機絶縁粒子6が接触していてもよい。その結果、配線基板の形成時において、絶縁層3に凹部10に対応した凸部と、その凸部の表面に微細な複数の凹部を形成することができ、絶縁層3と配線、または絶縁層3とこの絶縁層3に積層される他の絶縁層3との接着強度を向上させることができる。
また、無機絶縁粒子6は、シート部材2の凹部10の開口部よりも小さい第1無機絶縁粒子11と、シート部材2の凹部10の開口部よりも大きい第2無機絶縁粒子12とを含んでいてもよい。これによって、第1無機絶縁粒子11は、凹部10内に入り込むことができ、第2無機絶縁粒子12は、凹部10内に入り込まないことになる。その結果、第1無機絶縁粒子11によって、絶縁層3の粗化に寄与するとともに、第2無機絶縁粒子12によって絶縁層3の剛性等を向上させることができる。
第1無機絶縁粒子11の平均粒子径は、例えば5nm以上100nm未満に設定されている。第2無機絶縁粒子12の平均粒子径は、0.1μm以上5μm以下に設定されている。無機絶縁粒子6(第1無機絶縁粒子11および第2無機絶縁粒子12)の平均粒子径は、例えば、まず第1絶縁層4の断面を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察し、20粒子数以上50粒子数以下の粒子を含むように拡大した断面を撮影し、拡大した断面にて各粒子の最大径を測定して、それらの最大径の平均値を計算することによって算出される。
第1無機絶縁粒子11は、例えば、複数の無機絶縁粒子6中に10%以上40%以下含まれており、第2無機絶縁粒子12は、例えば複数の無機絶縁粒子6中に60%以上90%以下含まれてもよい。上記の通り、複数の無機絶縁粒子6の粒度分布を設定すれば、第1絶縁層4の間隙7が小さくなりすぎることを抑制して第2絶縁層5の樹脂をシート部2に接触させるまで入り込ませやすくすることができる。また、さらに望ましくは、第1無機絶縁粒子11の平均粒子径が8nm以上70nm以下に設定され、複数の無機絶縁粒子6中に15%以上30%以下含まれており、第2無機絶縁粒子12の平均粒子径が0.15μm以上2μm以下に設定され、複数の無機絶縁粒子6中に70%以上85%以下含まれているとよい。
無機絶縁粒子6は、第1絶縁層4の主要部を形成している。無機絶縁粒子6の形状は、例えば球状である。無機絶縁粒子6は、例えば酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化チタニウム、酸化マグネシウムまたは酸化ジルコニウム等の無機絶縁材料からなる。また、無機絶縁粒子6は単一の材料からなってもよいし、複数種類の材料からなってもよい。なお、無機絶縁粒子6は、熱膨張率が例えば0.6ppm/℃以上10ppm/℃以下である材料からなる。また、無機絶縁粒子6は、ヤング率が例えば10GPa以上150GPa以下である材料からなる。また、複数の無機絶縁粒子6の第1絶縁層4に対する含有率は、例えば70%以上に設定され、望ましくは75%以上に設定されている。
第1樹脂部8は、例えばエポキシ樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、シアネート樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、全芳香族ポリアミド樹脂またはポリイミド樹脂等の熱硬化性樹脂等からなる。また、第1樹脂部8は、熱膨張率が例えば30ppm/℃以上60ppm/℃以下である材料からなる。また、第1樹脂部8、ヤング率が例えば2GPa以上10GPa以下である材料からなる。第1樹脂部8は、絶縁シート1において未硬化状態である。
第2絶縁層5は、配線基板の製造時に、絶縁層3と配線、または絶縁層3とこの絶縁層3に積層される他の絶縁層3とを接着するものである。第2絶縁層5は、第2樹脂部13および第2樹脂部13の樹脂内に配されている無機充填材(図示せず)を有している。
第2絶縁層5の厚みは、第1絶縁層4の厚みよりも小さくてもよい。これにより、第2絶縁層5の熱膨張の影響が小さくなり、第1絶縁層4は、第2絶縁層5の熱膨張量を効果的に低減させることができる。なお、第2絶縁層5の厚みは、例えば1μm以上3μm以下に設定されている。
第2絶縁層5の第2樹脂部13は、第1絶縁層4の第1樹脂部8と接触していてもよい
。その結果、第2絶縁層5と第1絶縁層4との接着強度を向上させることができ、例えば第1絶縁層4と第2絶縁層5の熱膨張率の違いによる剥離を低減することができる。
また、第2絶縁層5の第2樹脂部13は、第1絶縁層4の第1樹脂部8と一体的に形成されてもよい。すなわち、第2絶縁層5を形成する樹脂が、第1絶縁層4の間隙7に入り込んで、第1樹脂部8を形成してもよい。その結果、第2絶縁層5と第1絶縁層4との剥離を効果的に低減することができる。
第2樹脂部13は、主に第2絶縁層5を構成するものである。第2樹脂部13は、例えばエポキシ樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、シアネート樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、全芳香族ポリアミド樹脂またはポリイミド樹脂等の熱硬化性樹脂等からなる。また、第2樹脂部13は、熱膨張率が例えば30ppm/℃以上60ppm/℃以下である材料からなる。また、第2樹脂部13は、ヤング率が例えば2GPa以上10GPa以下である材料からなる。第2樹脂部13は、絶縁シート1において未硬化状態である。
無機充填材は、第2絶縁層5の強度を向上させるものである。無機充填材の形状は、例えば球状である。無機充填材の平均粒子径は、第2無機絶縁粒子12の平均粒子径以上であってもよい。無機充填材の平均粒子径は、例えば0.1μm以上5μm以下に設定される。また、第2絶縁層5に対する無機充填材の含有率は、第1絶縁層4に対する無機絶縁粒子6の含有率よりも小さくてもよい。無機充填材の第2絶縁層5に対する含有率は、例えば60%以下に設定されている。
<配線基板>
次に、上述した絶縁シート1を用いて製造された配線基板14を、図3を参照しつつ詳細に説明する。図3は、配線基板を上下方向に切断した断面を模式的に示している。
配線基板14は、例えば各種オーディオビジュアル機器、家電機器、通信機器、コンピュータ装置またはその周辺機器等の電子機器に使用されるものである。配線基板14は、例えばビルドアップ多層配線基板であって、図3に示すように、コア基板15とコア基板15の上下に形成された一対の配線層16とを備えている。
コア基板15は、配線基板14の剛性を高めつつ一対の配線層16間の導通を図るものである。コア基板15は、樹脂基体17と、樹脂基体17を上下方向に貫通して形成されている筒状のスルーホール導体18と、スルーホール導体18に取り囲まれた領域に配された柱状の絶縁体19とを含んでいる。
樹脂基体17は、コア基板15の剛性を高めるものである。この樹脂基体17は、例えば樹脂と、この樹脂に被覆された基材および無機絶縁フィラーとを含んでいる。
樹脂基体17に含まれた樹脂は、樹脂基体17の主要部を形成するものである。この樹脂は、例えばエポキシ樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、シアネート樹脂、ポリパラフェニレンベンズビスオキサゾール樹脂、全芳香族ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、芳香族液晶ポリエステル樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂またはポリエーテルケトン樹脂等の樹脂材料からなる。
樹脂基体17に含まれた基材は、樹脂基体17を高剛性化および低熱膨張化するものである。この基材は、繊維によって構成された織布もしくは不織布または繊維を一方向に配列したものからなる。また、この繊維は、例えばガラス繊維または樹脂繊維等からなる。
樹脂基体17に含まれた無機絶縁フィラーは、樹脂基体17を高剛性化および低熱膨張
化するものである。この無機絶縁フィラーは、例えば酸化珪素、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、水酸化アルミニウムまたは炭酸カルシウム等の無機絶縁材料からなる複数の粒子により構成されている。
スルーホール導体18は、コア基板15の上下の配線層16を電気的に接続するものである。このスルーホール導体18は、例えば銅、銀、金、アルミニウム、ニッケルまたはクロム等の導電材料からなる。
絶縁体19は、後述するビア導体20の支持面を形成するものである。この絶縁体19は、例えばポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シアネート樹脂、フッ素樹脂、シリコン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂またはビスマレイミドトリアジン樹脂等の樹脂材料からなる。
一方、コア基板15の上下には、上述した如く、一対の配線層16が形成されている。配線層16は、厚み方向に沿ったビア孔が形成された絶縁層3と、樹脂基体17上または絶縁層3上に部分的に形成された配線21と、ビア孔内に形成されたビア導体20とを含んでいる。
絶縁層3は、コア基板15側に位置している第2絶縁層5と、第2絶縁層5上に積層されている第1絶縁層4とを含んでいる。なお、第1絶縁層4および第2絶縁層5は、上述した絶縁シート1が備えていたものである。また、絶縁シート1上では第1絶縁層4の第1樹脂部8および第2絶縁層5の第2樹脂部13は未硬化であったが、配線基板14では、第1樹脂部8および第2樹脂部13は硬化している。
第2絶縁層5は、配線21の側面および上面に接着しつつ、樹脂基体17と絶縁層3とを接着、または積層された絶縁層3同士を接着するものである。第1絶縁層4は、絶縁層3の主要部をなし、厚み方向に沿って離れて配された配線21同士の絶縁部材として機能するものである。第1絶縁層4は、樹脂材料と比較して低熱膨張率および高剛性であるから、絶縁層3の平面方向への熱膨張率を低減することができる。したがって、配線基板14と配線基板14上に実装される電子部品(図示せず)との平面方向への熱膨張率の差を低減し、ひいては配線基板14の反りを低減することができる。
配線21は、平面方向または厚み方向に沿って互いに離れて配されており、接地用配線、電力供給用配線または信号用配線として機能するものである。この配線21は、例えば銅、銀、金、アルミニウム、ニッケルまたはクロム等の導電材料からなる。配線21の厚みは、例えば3μm以上20μm以下に設定されている。配線21の熱膨張率は、例えば14ppm/℃以上18ppm/℃以下に設定されている。配線21のL/S(ライン/スペース)は、例えば3/3μm以上20/20μm以下に設定されている。
ビア導体20は、厚み方向に互いに離れて配された配線21同士を電気的に接続するものであり、コア基板15に向って幅狭となる柱状に形成されている。ビア導体20は、例えば銅、銀、金、アルミニウム、ニッケルまたはクロムの導電材料からなる。また、ビア導体20は、熱膨張率が例えば14ppm/℃以上18ppm/℃以下に設定されている。
<配線基板の製造方法>
本発明の実施形態に係る絶縁シート1を用いた配線基板14の製造方法について、図4〜図6を参照しつつ説明する。配線基板の製造方法は、主に準備工程、積層工程、露出工程、粗化工程および配線形成工程を有している。なお、本発明は、以下の実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能で
ある。なお、図4〜図6は、本発明の一実施形態に係る絶縁シートを使用して製造する配線基板の製造方法の一工程を示した断面図である。
(準備工程)
(1)まず、絶縁シート1を準備する。絶縁シート1は、以下の工程(2)〜(7)を経て準備される。
(2)複数の無機絶縁粒子6および複数の無機絶縁粒子6が分散した溶剤を有する無機絶縁ゾルを準備する。無機絶縁ゾルは、例えば無機絶縁粒子6を10体積%以上50体積%以下含み、溶剤を50%体積以上90体積%以下含む。
無機絶縁粒子6は、酸化珪素からなる場合であれば、例えば珪酸ナトリウム水溶液等の珪酸化合物を精製し、化学的に酸化珪素を析出させることによって形成することができる。溶剤には、例えばメタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、エチレングリコール、エチレングリコールモノプロピルエーテル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、キシレン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジメチルアセトアミドまたはこれらから選択された2種以上の混合物を含んだ有機溶剤を使用することができる。
(3)シート部材2を、例えば樹脂を押出成形によってシート状に成形することによって形成する。次いで、シート部材2上に無機絶縁ゾルを層状に塗布する。無機絶縁ゾルの塗布は、例えばディスペンサー、バーコーター、ダイコーターまたはスクリーン印刷機を用いて行なうことができる。
(4)第1絶縁層4の骨格を、無機絶縁ゾルを加熱することによって形成する。具体的には、まず無機絶縁ゾルから溶剤を蒸発させて無機絶縁ゾルを乾燥させる。無機絶縁ゾルの乾燥は、例えば加熱および風乾によって行なわれる。無機絶縁ゾルの乾燥温度は、例えば20℃以上溶剤の沸点未満に設定される。無機絶縁ゾルの乾燥時間は、例えば20秒以上30分以下に設定される。
無機絶縁ゾルを乾燥させた後、シート部材2上に残存している複数の無機絶縁粒子6を加熱することによって、複数の無機絶縁粒子6同士を互いの一部で接続させ、第1絶縁層4の骨格を形成する。無機絶縁粒子6の加熱温度は、例えば100℃以上300℃未満に設定される。無機絶縁粒子6の加熱時間は、例えば0.5時間以上24時間以下に設定される。
無機絶縁粒子6は、粒子径が例えば3nm以上110nm以下に設定されている微小な粒子を含んでいるため、加熱温度が比較的低温であっても複数の無機絶縁粒子6同士を強固に接続させることができる。また、このように低温で加熱することによって、無機絶縁粒子6が形状を保持しつつ、無機絶縁粒子6同士で近接領域のみで接続させることができる。すなわち、第1絶縁層4は、例えばセラミックスを焼成したときにセラミックスの粒子が粒子同士間の間隙を埋めるように粒成長した緻密な構造体になるのではなく、複数の無機絶縁粒子6が一部で接続して無機絶縁粒子6同士間に間隙7を残した構造体を形成する。その結果、後述する工程において、複数の無機絶縁粒子6間の間隙7に第2絶縁層5の一部を入り込ませることができる。
(5)第2絶縁層5を、第1絶縁層4の骨格上に形成する。具体的には、まず、溶剤、無機充填材および未硬化の樹脂の混合物を第1絶縁層4の骨格の主面に塗布する。次いで、第1絶縁層4の主面に塗布された混合物を乾燥させて混合物から溶剤を蒸発させることによって、第2絶縁層5を形成する。混合物の塗布は、例えばバーコーター、ダイコータ
ーまたはカーテンコーター等によって行なう。
第2絶縁層5の一部(第2樹脂部13の一部)を第1絶縁層4の骨格の間隙7に入り込ませて第1樹脂部8を形成する。具体的には、シート部材2、第1絶縁層4の骨格および第2絶縁層5を上下方向に加熱加圧することによって、第1絶縁層4の間隙7に第2絶縁層5(第2樹脂部13)の一部を入り込ませる。シート部材2等の加熱加圧は、第2樹脂部13の熱硬化開始温度未満で行なう。シート部材2等の加熱温度は、例えば60℃以上160℃以下に設定される。シート部材2等の加圧圧力は、例えば0.1MPa以上2MPa以下に設定される。シート部材2等の加熱加圧時間は、例えば0.5分以上10分以下に設定される。第2絶縁層5の樹脂材料の上記加熱時間における溶融粘度は、例えば10000Pa・s以下に設定される。第1絶縁層4の骨格の厚み、シート部材2等の加圧圧力および第2絶縁層5の樹脂材料の溶融粘度を適宜調整することによって、第1絶縁層5の間隙7に入り込んだ樹脂(第1樹脂部8)を樹脂シート2に接触させることができる。
以上のようにして、シート部材2、第1絶縁層4および第2絶縁層5を備える絶縁シート1を作製する。
(6)コア基板15(基板)を作製する。コア基板15の作製には、まず、例えば金属箔上に複数の樹脂層が積層された樹脂基体17を形成する。次いで、例えばドリル加工やレーザー加工等によって樹脂基体17にスルーホールを形成した後、例えば無電解めっき法、電気めっき法、蒸着法、CVD法またはスパッタリング法等により、スルーホールの内壁に筒状のスルーホール導体18を形成する。次いで、スルーホール導体18に取り囲まれた領域に樹脂材料を充填することによって絶縁体19を形成し、導電材料を絶縁体19の露出部に被着させた後、従来周知のフォトリソグラフィー技術またはエッチング等により、金属箔をパターニングして配線21を形成する。
以上のようにして、コア基板15を準備する。
(積層工程)
(7)図4に示すように、絶縁シート1をコア基板15上に積層する。具体的には絶縁シート1の積層は、絶縁シート1の第2絶縁層5がコア基板15に接触するように行なう。
(8)第1樹脂部8および第2樹脂部13を熱硬化させる。具体的には、絶縁シート1およびコア基板15を、第1樹脂部8および第2樹脂部13の熱硬化開始温度以上加熱することによって、絶縁シート1中の未硬化状態の第1樹脂部8および第2樹脂部13を熱硬化させる。絶縁シート1等の加熱温度は、例えば80℃以上180℃以下に設定される。
(露出工程)
(9)シート部材2をコア基板15に積層した絶縁シート1から除去する。シート部材2の除去は、例えば機械的に引き剥がすことによって行なう。シート部材2を剥がすことによって、図5に示すように、シート部材2に積層されていた第1絶縁層4が表面に露出する。
(10)図6に示すように、第1絶縁層4の表面から第1絶縁層4、第2絶縁層5、第1絶縁層4および第2絶縁層5を厚み方向に貫通する貫通穴を形成する。貫通穴の形成は、例えばYAGレーザー装置または炭酸ガスレーザー装置を用いて第1絶縁層4の上面にレーザー光を照射することによって行なう。
(粗化工程)
(11)第1絶縁層4の表層の一部(無機絶縁粒子6の一部)を除去する。第1絶縁層4の一部の表面を除去することによって、絶縁層3の表面を粗化することができる。第1絶縁層4の一部の表面の除去は、例えば無機絶縁粒子6が酸化珪素からなる場合であれば、無機絶縁粒子6を溶かす強アルカリ性の水溶液によって行なう、強アルカリ性の水溶液としては、例えば過マンガン酸カリウムまたは過マンガン酸ナトリウム等の水溶液である。なお、第1絶縁層4の無機絶縁粒子6の一部が除去される一方で、第2絶縁層5は残存させることから、第2絶縁層5は上記水溶液には溶けにくい材料で形成する。なお、このとき、無機絶縁粒子6を複数の材料から形成することによって、粗化の度合いを調整することができる。また、複数の無機絶縁粒子6中に、例えば、酸化アルミニウム等の異なる単一の材料からなる無機絶縁粒子6を混ぜることによっても粗化の度合いを調整することができる。
(配線形成工程)
(12)貫通穴にビア導体20を形成する。ビア導体20は、例えば無電解めっき、蒸着法、CVD法またはスパッタリング法を用いて、貫通穴内に導電材料を埋めることによって形成される。
(13)表面が粗化された第1絶縁層4の粗化面に配線21を形成する。具体的には、まず、例えば無電解めっき法等を用いて第1絶縁層4上に導電材料を被着させる。次いで、例えばフォトリソグラフィー技術またはエッチング技術等を用いて第1絶縁層4上に被着した導電材料をパターニングすることにより、第1絶縁層4上に配線21を形成することができる。
以上のようにして、図3に示したような、配線基板14を製造する。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良、組合せ等が可能である。
上述した本発明の実施形態は、配線層16にて絶縁層3を1層のみ積層した構成を例に説明したが、絶縁層3は何層積層しても構わない。
また、上述した本発明の実施形態は、第1絶縁層4の形成時に無機絶縁ゾルの溶剤を蒸発させた後、複数の無機絶縁粒子6を加熱する構成を例に説明したが、溶剤の蒸発および無機絶縁粒子6の加熱は同時に行なっても構わない。
また、上述した本発明の実施形態は、シート部材2を剥がして別途配線21を形成する例を説明したが、金属材料からなるシート部材2を用い、このシート部材2の一部をエッチング等によって除去し、シート部材2自体を配線21としても構わない。
また、上述した本発明の実施形態は、第1樹脂部8と第2樹脂部13を一体的に形成する例を説明したが、第1樹脂部8と第2樹脂部13は別々に形成しても構わない。この場合、第1樹脂部8を間隙7に配した後に、第2絶縁層5(第2樹脂部)を形成することになる。
また、上述した本発明の実施形態は、絶縁シート1を用いてビルドアップ多層配線基板を製造した構成を例に説明したが、絶縁シート1を用いて製造する配線基板は他のものでも構わない。他の配線基板としては、例えばインターポーザー基板、コアレス基板または単層基板が挙げられる。ここで、インターポーザー基板とは、1層の絶縁層3と、絶縁層
3を貫通する貫通導体と、絶縁層3上に配され、貫通導体に電気的に接続する配線21とを備えている配線基板である。また、コアレス基板とは、絶縁層3と、絶縁層3を貫通するビア導体20と、絶縁層3上に配され、ビア導体20に電気的に接続する配線21とを備え、絶縁層3と配線21とが交互に複数積層されてなるものであって、コア基板15を有していない配線基板である。
1 絶縁シート
2 シート部材
3 絶縁層
4 第1絶縁層
5 第2絶縁層
6 無機絶縁粒子
7 間隙
8 第1樹脂部
9 接触部
10 凹部
11 第1無機絶縁粒子
12 第2無機絶縁粒子
13 第2樹脂部
14 配線基板
15 コア基板
16 配線層
17 樹脂基体
18 スルーホール導体
19 絶縁体
20 ビア導体
21 配線

Claims (1)

  1. コア基板と、該コア基板の上下に設けられた一対の配線層とを備えており、
    該配線層は、絶縁層と、該絶縁層の前記コア基板とは反対側の表面に設けられた配線とを有しており、
    前記絶縁層は、前記コア基板側に位置している第2絶縁層と、該第2絶縁層の前記コア基板とは反対側に位置している第1絶縁層とを有しており、
    前記第1絶縁層は、平均粒子径が5nm以上100nm未満の第1無機絶縁粒子と平均粒子径が0.1μm以上5μm以下の第2無機絶縁粒子とで構成される無機絶縁粒子と、第1樹脂部とを含み、前記配線側に、前記第1無機絶縁粒子のサイズの凹部を有する表面を有し、該表面の前記凹部に前記配線の一部が被着していることを特徴とする配線基板。
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