JP6291462B2 - 車両用会話補助システム - Google Patents

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Description

本発明は、車両用会話補助システムに関する。
車両用スピーカ装置として、特許文献1には、荷物スペースを確保するために、車両の後部座席の天井にスピーカ装置を取り付けることが記載されている。
また、特許文献2には、振動装置を車両の内装材に取り付け、内装材を振動板として振動させて音を発生させることが記載されている。
実開平5−003041号公報 特開2005−014793号公報
特許文献1に記載された技術では、スピーカ装置が発生する音の指向性を広くするためには、天井に複数のスピーカ装置を取り付ける必要がある。
また、特許文献2に記載された技術では、内装材が柔らかいために高品質な音を発生することができず、また、内装材の変形等によって、発生する音の品質がさらに低下するおそれがある。
本発明は、前記の点に鑑みてなされたものであり、高品質で広い指向性を持つ音を簡易な構成で発生することが可能な車両用会話補助システムを提供することを課題とする。
前記した課題を解決するために、本発明の車両用会話補助システムは、車両用スピーカ装置と、車体上部のルーフパネルの前端部の車幅方向中間部に設けられている集音装置と、を備え、前記車両用スピーカ装置は、車両の乗員空間である車室を構成する車体フレームと、前記車体フレームに取り付けられており、振動を発生することによって前記車体フレームを振動させて当該車体フレームに音を発生させる振動子と、を備え、前記車体フレームは、車室内側の第一面と、車室外側の第二面と、前記第一面及び前記第二面の端部同士を繋ぐ第三面及び第四面と、によって閉断面を構成しており、前記振動子は、前記第一面、前記第二面、前記第三面及び前記第四面のいずれかに取り付けられており、前記車体フレームは、前記第二面を構成する前記ルーフパネルと、前記第一面、前記第三面及び前記第四面を構成するルーフアーチと、を組み合わせることによって構成されており、前記集音装置は、後方かつ車幅方向一端側と後方かつ車幅方向他端側との二方向を指向して集音するように構成されており、前記振動子は、前記集音装置と前後方向に重なる位置に配置されており、前記集音装置によって集音された音を前記車体フレームに発生させることを特徴とする。
かかる構成によると、車体フレームを振動板として振動させて音を発生させるので、振動(音)が車体フレームの閉断面内に伝播して効率よく増幅することとなり、高品質で広い指向性を持つ音を簡易な構成で発生して乗員へ提供することができる。
また、かかる構成によると、振動子がルーフパネル及びルーフアーチからなる車体フレームすなわちルーフフレームに取り付けられているので、乗員の耳に近い位置で音を発生し、音の聞こえを良くすることができる。
また、かかる構成によると、前席である運転席及び助手席の乗員の声を集音しやすくすることができるとともに、乗員空間後部の音を集音しにくくして、雑音の混入、エコー、ハウリング等を好適に防止し、乗員空間前部の乗員の声を乗員空間中間部及び後部の乗員に好適に伝えることができる。
前記車両は、前記ルーフパネルの前後方向中間部の車幅方向両端部に配置される一対のセンターピラーと、前記一対のセンターピラーよりも後方において前記ルーフパネルの車幅方向両端部に配置される一対のリヤピラーと、を備えており、前記車両用スピーカ装置は、前記ルーフアーチとして、一対の前記センターピラー間で車幅方向に延設されるセンタールーフアーチと、一対の前記リヤピラー間で車幅方向に延設されるリヤルーフアーチと、を備えており、前記振動子は、前記センタールーフアーチ及び前記リヤルーフアーチにそれぞれ取り付けられている構成であってもよい。
かかる構成によると、振動子がセンタールーフアーチ及びリヤルーフアーチのそれぞれに取り付けられているので、ミニバン等といった車体の前後長が長い車両であっても、乗員空間内全体(特に、中席及び後席付近)に音を好適に拡散することができる。
前記振動子は、前記第一面に取り付けられている構成であってもよい。
かかる構成によると、振動子が第一面に取り付けられているので、第一面で発生した音が第二面で反射することとなり、発生した音を乗員空間全体に効率よく伝達することができる。
前記振動子は、前記第一面、前記第三面及び前記第四面のうち、最も広い面に取り付けられている構成であってもよい。
かかる構成によると、第一面、第三面及び第四面のうち最も面積が大きい面に振動子が取り付けられているので、振動すなわち音を効率的に伝達し、音の聞こえを良くすることができる。
前記第一面は、前記第三面及び前記第四面よりも広く、前記振動子は、前記第一面に取り付けられている構成であってもよい。
かかる構成によると、第一面、第三面及び第四面のうち最も面積が大きい面に振動子が取り付けられているので、振動すなわち音を効率的に伝達し、音の聞こえを良くすることができるとともに、振動子が第一面に取り付けられているので、第一面で発生した音が第二面で反射することとなり、発生した音を乗員空間全体に効率よく伝達することができる。
前記振動子は、前記第一面に取り付けられており、前記第三面及び前記第四面は、前記第一面から前記第二面に向かうにつれて互いに離隔する傾斜面に構成されている構成であってもよい。
かかる構成によると、第一面で発生した音が第二面で反射して第三面又は第四面に入射する際の入射角を小さくし、発生音を第三面及び第四面に効率的に伝達することができる。
前記振動子は、前記車体フレームの前記閉断面外に取り付けられている構成であってもよい。
かかる構成によると、振動子の組付作業を簡略化することができるとともに、振動(音)を車体フレームの閉断面内に伝播させて効率よく増幅させ、高品質で広い指向性を持つ音を簡易な構成で発生して乗員へ提供することができる。
本発明によると、高品質で広い指向性を持つ音を簡易な構成で発生することができる。
本発明の第一の実施形態に係る車両用会話補助システムが適用される車両の車体構造を示す平面図である。 本発明の第一の実施形態に係る車両用会話補助システムが適用される車両の車体構造を示す側面図である。 (a)はルーフアーチを示す斜視図、(b)は振動子が取り付けられたルーフフレームすなわち車両用スピーカ装置を模式的に示す断面図である。 本発明の第二の実施形態に係る車両用スピーカ装置を示す図であって、(a)(b)は振動子が取り付けられたルーフフレームを模式的に示す断面図である。
本発明の実施形態について、本発明の車両用会話補助システムを3列の座席を有する車両(いわゆるミニバン)に適用した場合を例にとり、図面を参照して詳細に説明する。説明において、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。なお、各図中に矢印で示される「前後」は、車体車両前後方向を示し、「上下」は、車体上下方向を示し、「左右」は、運転席から見た左右方向(車体幅方向)を示している。
<第一の実施形態>
図1及び図2に示すように、本発明の第一の実施形態に係る車両用会話補助システム1Aが適用される車両Cは、乗員空間4である車室を構成する金属製(例えば、鉄製)の車体3として、左右一対のフロントピラー11、センターピラー12、リヤピラー13及びルーフサイドレール14と、ルーフパネル20と、複数(本実施形態では、6本)のルーフアーチ30(30−1,30−2,30−3,30−4,30−5,30−6)と、を備える。ルーフパネル20及びルーフアーチ30は、互いに組み付けられることによって、鉄製の車体フレームの一種であるルーフフレーム40を構成している。なお、図1において、ルーフパネル20は省略されている。
車体3のフロントピラー11よりも後方の内部空間は、乗員が着席可能な3列の座席、すなわち、前席(運転席及び助手席)5、中席6及び後席7が設けられた乗員空間(すなわち車室)4となっている。
<各種ピラー及びルーフサイドレール>
フロントピラー11は、軸線視で閉断面形状を呈する車体フレームであって、乗員空間4の前端部(すなわち、前席5よりも前方)の左右両端において、上に向かうにつれて後方に延びるように延設されている。左右一対のフロントピラー11間には、図示しないフロントウインドガラスが設けられている。
センターピラー12は、軸線視で閉断面形状を呈する車体フレームであって、乗員空間4の前後方向中間部の左右両端(すなわち、前席5の背面部の側方又はやや後方)において、上下方向に延設されている。フロントピラー11とセンターピラー12との間には、前席5に乗り込む乗員用の図示しないサイドドアが設けられている。
リヤピラー13は、軸線視で閉断面形状を呈する車体フレームであって、乗員空間4の後端部(すなわち、中席6の背面部の側方又はやや後方)の左右両端において、上下方向に延設されている。リヤピラー13とセンターピラー12との間には、中席6及び後席7に乗り込む乗員用の図示しないサイドドアが設けられている。
すなわち、フロントピラー11は、前席5用のサイドドアが取り付けられる開口部を有する枠の前辺の一部を構成している。また、センターピラー12は、前席5用のサイドドアが取り付けられる開口部を有する枠の後辺を構成しているとともに、中席6及び後席7用のサイドドアが取り付けられる開口部を有する枠の前辺を構成している。また、リヤピラー13は、中席6及び後席7用のサイドドアが取り付けられる開口部を有する枠の後辺の一部を構成している。
ルーフサイドレール14は、軸線視で閉断面形状を呈する車体フレームであって、フロントピラー11、センターピラー12及びリヤピラー13の上端部に架設されている。ルーフサイドレール14は、前席5用のサイドドアが取り付けられる開口部を有する枠の上辺を構成しているとともに、中席6及び後席7用のサイドドアが取り付けられる開口部を有する枠の上辺を構成している。
これらフロントピラー11、センターピラー12、リヤピラー13及びルーフサイドレール14は、それぞれ、車室内側(乗員空間4側)となるインナーパネルと車室外側(車外側)となるアウターパネルとを溶接等で接合することによって形成されている。
<ルーフパネル>
ルーフパネル20は、前後方向に延設される左右一対のルーフサイドレール14及びその前後端に設けられるルーフアーチ30(30−1,30−6)によって構成される矩形枠を塞ぐように設けられることによって、乗員空間4の屋根を構成する板状部材である。
<ルーフアーチ>
ルーフアーチ30(30−1〜30−6)は、ルーフパネル20の下面に接合されるとともに、左右一対のルーフサイドレール14間に架設されている。前から1本目のルーフアーチ30−1は、左右一対のフロントピラー11の上端部の間に架設された、いわゆるフロントルーフアーチである。前から3本目のルーフアーチ30−3は、左右一対のセンターピラー12の上端部の間に架設された、いわゆるセンタールーフアーチである。前から6本目(最後尾)のルーフアーチ30−6は、左右一対のリヤピラー13の上端部の間に架設された、いわゆるリヤルーフアーチである。
図3(a)(b)に示すように、ルーフアーチ30は、底壁部31と、底壁部31の前端部から上方へ延設される前壁部32と、底壁部31の後端部から上方へ延設される後壁部33と、前壁部32の上端部から前方へ延設されるフランジ部34と、後壁部33の上端部から後方へ延設されるフランジ部35と、を一体に備える。かかるルーフアーチ30は、長板状部材を折り曲げ加工することによって形成可能である。
<ルーフフレーム>
図3(b)に示すように、ルーフアーチ30は、フランジ部34,35がルーフパネル20の下面に溶接等で接合されることによってルーフパネル20を補強し、当該ルーフパネル20と協働して車両Cの乗員空間4を構成する車体フレームの一種であるルーフフレーム40(40−1,40−2,40−3,40−4,40−5,40−6)を構成する。ルーフフレーム40は、ルーフアーチ30の底壁部31からなる第一面と、ルーフパネル20の一部からなる第二面と、ルーフアーチ30の前壁部32からなる第三面と、ルーフアーチの後壁部33からなる第四面と、によって側面視で矩形状の閉断面を構成している。
本実施形態において、ルーフフレーム40は、側面視で、底壁部31からなる第一面とルーフパネル20の一部からなる第二面とが略平行であるとともに、底壁部31からなる第一面よりもルーフパネル20からなる第二面の方が長い略台形形状を呈する。すなわち、底壁部(第一面)31と前壁部(第三面)32とがなす角度θ、及び、底壁部(第一面)31と後壁部(第四面)33とがなす角度θは、それぞれ90度よりも大きく180度よりも小さい鈍角である。また、前壁部(第三面)32とルーフパネル20の一部(第二面)とがなす角度θ、及び、後壁部(第四面)33とルーフパネル20の一部(第二面)とがなす角度θは、それぞれ90度未満の鋭角である。したがって、前壁部32及び後壁部33は、上方に向かうにつれて互いに離隔してこれらの間隔が大きくなる傾斜面となっている。これは、後記する振動子50が底壁部31(第一面)を振動させることによって発生した音がルーフパネル20(第二面)で反射して前壁部(第三面)32又は後壁部(第四面)33に入射する際の入射角αを小さくし、発生音を前壁部(第三面)32及び後壁部(第四面)33に効率的に伝達するためである。かかる入射角αは、第三面と第四面とが互いに平行でルーフフレーム40が側面視で略正方形状又は略長方形状を呈する場合と比較して小さくなる。
本実施形態では、側面視において、底壁部31の長さLは、前壁部32及び後壁部33の長さL,Lよりも長い。すなわち、底壁部31からなる第一面は、前壁部32からなる第三面及び後壁部33からなる第四面よりも広い面積を呈する。ここで、ルーフフレーム40の各面は、面積(すなわち、側面視での長さ)が広いほど剛性が低くなって振動が当該面を伝達しやすくなる。そのため、車両用会話補助システム1Aは、底壁部(第一面)31、前壁部(第三面)32及び後壁部(第四面)33のうち最も広い面積を呈する底壁部31に後記する振動子50が取り付けられていることによって、振動すなわち音を効率的に伝達し、音の聞こえを良くすることができる。
<車両用会話補助システム>
図1及び図2に示すように、本発明の第一の実施形態に係る車両用会話補助システム1Aは、車両Cの前席5(運転席及び助手席)に座っている乗員の声を中席6及び後席7に座っている乗員へと好適に伝えることによって乗員間の会話を補助するシステムである。車両用会話補助システム1Aは、車両用スピーカ装置2Aと、集音装置60と、集音装置60によって集音された音を車両用スピーカ装置2Aに発生させる図示しない制御装置と、を備える。
<車両用スピーカ装置>
車両用スピーカ装置2Aは、センタールーフフレーム40−3及びリヤルーフフレーム40−6と、振動子50(50−1,50−2)と、を備える。
センタールーフフレーム40−3は、前記したように、ルーフパネル20と左右一対のセンターピラー12の上端部の間に架設されたセンタールーフアーチ30−3とによって構成される車体フレームであり、車両用スピーカ装置2Aの振動板として用いられる。
リヤルーフフレーム40−6は、前記したように、ルーフパネル20と左右一対のセンターピラー12の上端部の間に架設されたリヤルーフアーチ30−6とによって構成される車体フレームであり、車両用スピーカ装置2Aの振動板として用いられる。
かかるルーフフレーム40−3,40−6は、ルーフライニング8と比較して硬くて薄いものであり、高品質な音すなわち振動を発生しやすくなっている。
<振動子>
振動子50は、ルーフフレーム40に取り付けられており、振動を発生することによってルーフフレーム40を振動板として振動させて当該ルーフフレーム40に音を発生させる振動源である。振動子50としては、超磁歪エキサイタ等が利用可能である。振動子50は、ルーフフレーム40の取付面に対して直交する方向を振動方向とするように設定されている。
本実施形態において、振動子50は、ルーフフレーム40の車幅方向中央部に取り付けられている。これは、車幅方向中央部ではルーフパネル20の剛性が低くルーフパネル20が振動しやすいことを利用して、発生した音の伝達性能を向上させるためである。
図3(b)に示すように、振動子50−1は、センタールーフフレーム40−3の底壁部(第一面)31の下面すなわち閉断面外に取り付けられており、センタールーフフレーム40−3(特に取付面である底壁部31)を振動板として振動させて音を発生させる。
振動子50−2は、リヤルーフフレーム40−6の底壁部31(第一面)の下面すなわち閉断面外に取り付けられており、リヤルーフフレーム40−6(特に取付面である底壁部31)を振動板として振動させて音を発生させる。
車両用スピーカ装置2Aは、振動子50−1,50−2の振動方向が上下方向となるので、底壁部31で発生した音をルーフパネル20に効率よく伝達させることができる。
振動子50−1,50−2は、それぞれ各ルーフフレーム40−3,40−6の車幅方向中間部、より詳細には、後記する集音装置60と前後方向に重なる位置に設けられている。換言すると、集音装置60及び振動子50−1,50−2は、平面視で前後方向に延びる同一直線上、本実施形態では、平面視で車両Cの車幅方向中心を通る車幅方向中心線Y上に配列されており、振動子50−1,50−2の設置場所は、後記する集音装置60の集音範囲X1,X2(図1及び図2参照)から外れている。
なお、ルーフパネル20、ルーフアーチ30及び振動子50が互いに組み付けられた組立体の下面は、内装材であるルーフライニング8(図3(b)参照)によって覆われている。
<集音装置>
図1及び図2に示すように、集音装置60は、ルーフパネル20の前端部の車幅方向中間部に設けられており、前席5に座っている乗員の発話を集音する。本実施形態において、集音装置60は、ルーフパネル20の下面を覆うルーフライニング8(図3(b)参照)の下面に取り付けられている。集音装置60は、後方かつ車幅方向一端側となる斜め下方と後方かつ車幅方向他端側となる斜め下方との二方向を指向して集音するように構成されている。すなわち、集音装置60は、図示しない2つのマイクを備えており、一方のマイクの集音範囲X1は、一方の前席(運転席)をカバーしており、他方のマイクの集音範囲X2は、他方の前席(助手席)をカバーしている。
車両用会話補助システム1Aにおいて、集音装置60は、前席に座っている乗員の会話等といった音を集音し、集音された音に基づく音声信号を生成し、生成された音声信号を図示しない制御装置へ出力する。制御装置は、集音装置60から出力された音声信号を取得し、取得された音声信号を振動子50−1,50−2へ出力する。振動子50−1,50−2は、制御装置から出力された音声信号を取得し、取得された音声信号に基づく振動を発生し、各ルーフフレーム40−3,40−6の取付面である底壁部31を振動板として振動させて当該底壁部31に音(前記した乗員の会話等)を発生させる。このようにして発生した音は、各ルーフフレーム40−3,40−6の閉断面内に伝播し、効率よく増幅された広がりのある音として中席6及び後席7に座っている乗員へ提供される。
本発明の第一の実施形態に係る車両用会話補助システム1Aは、硬くて薄い車体フレームであるルーフフレーム40を振動板として振動させて音を発生させるので、振動(音)がルーフフレーム40の閉断面内に伝播して効率よく増幅することとなり、高品質で広い指向性を持つ音を簡易な構成で発生して乗員へ提供することができる。
すなわち、車両用スピーカ装置2Aにおいて、ルーフフレーム40−3,40−6は、ルーフライニング8と比較して硬くて薄いので、車両用スピーカ装置2Aの振動板として好適に振動して高品質な音を発生することができる。
また、車両用スピーカ装置2Aにおいて、ルーフフレーム40−3,40−6は、乗員空間4の車幅方向全体にわたって延設されているので、乗員空間4に広がりのある音を発生することができる。
また、車両用会話補助システム1Aは、振動板を別途用意する必要がなく、小型で薄い振動子50を用いるので、レイアウトの自由度が高く、軽量化を実現することができる。
また、車両用会話補助システム1Aは、振動子50がルーフフレーム40の底壁部(第一面)31に取り付けられているので、底壁部(第一面)31で発生した音がルーフパネル(第二面)20で反射することとなり、発生した音を乗員空間4全体に効率よく伝達することができる。
また、車両用会話補助システム1Aは、底壁部(第一面)31、前壁部(第三面)32及び後壁部(第四面)33のうち最も面積が大きい面(本実施形態では第一面)に振動子50が取り付けられているので、振動すなわち音を効率的に伝達し、音の聞こえを良くすることができる。
また、車両用会話補助システム1Aは、振動子50がルーフフレーム40の底壁部(第一面)31に取り付けられているとともに前壁部(第三面)32及び後壁部(第四面)33が底壁部(第一面)31からルーフパネル(第二面)20に向かうにつれて互いに離隔する傾斜面に構成されているので、底壁部(第一面)31で発生した音がルーフパネル(第二面)20で反射して前壁部(第三面)32又は後壁部(第四面)33に入射する際の入射角αを小さくし、発生音を前壁部(第三面)32及び後壁部(第四面)33に効率的に伝達することができる。
また、車両用会話補助システム1Aは、振動子50がルーフフレーム40(より詳細には、ルーフアーチ30の第一面、第三面及び第四面のいずれか、本実施形態では第一面)の閉断面外に取り付けられているので、振動子50の組付作業を簡略化することができるとともに、振動(音)を車体フレームの閉断面内に伝播させて効率よく増幅させ、高品質で広い指向性を持つ音を簡易な構成で発生して乗員へ提供することができる。
また、車両用会話補助システム1Aは、振動子50がルーフパネル20及びルーフアーチ30からなるルーフフレーム40に取り付けられているので、乗員の耳に近い位置で音を発生し、音の聞こえを良くすることができる。
また、車両用会話補助システム1Aは、集音装置60が後方かつ車幅方向一端側となる斜め下方と後方かつ車幅方向他端側となる斜め下方との二方向を指向して集音するので、前席である運転席及び助手席の乗員の声を集音しやすくすることができるとともに、乗員空間4後部の音を集音しにくくして、雑音の混入、エコー、ハウリング等を好適に防止することができる。
さらに、車両用会話補助システム1Aは、振動子50が集音装置60の集音範囲X1,X2から外れた位置に設けられているので、エコー及びハウリングをより好適に防止することができる。
さらに、車両用会話補助システム1Aは、他のスピーカ装置で音楽を流している場合やロードノイズが大きい場合であっても、乗員空間4前部の乗員の声を乗員空間4中間部及び後部の乗員に好適に伝えることができる。
また、車両用会話補助システム1Aは、振動子50がセンタールーフアーチ30−3及びリヤルーフアーチ30−6のそれぞれに取り付けられているので、ミニバン等といった車体3の前後長が長い車両Cであっても、乗員空間4内全体(特に、中席6及び後席7付近)に音を好適に拡散し、乗員空間4全体を包む込むコンサートホールのような臨場感を実現することができる。
<第二の実施形態>
続いて、本発明の第二の実施形態に係る車両用会話補助システムについて、第一の実施形態に係る車両用会話補助システム1Aとの相違点を中心に説明する。
図4に示すように、本発明の第二の実施形態に係る車両用会話補助システム1Bは、車両用スピーカ装置2Aに代えて車両用スピーカ装置2Bを備える。図4(a)に示すように、車両用スピーカ装置2Bは、センタールーフアーチ30−3の底壁部31に取り付けられた振動子50−1に代えて、センタールーフアーチ30−3の後壁部33の閉断面外に取り付けられた振動子50−3を備えるとともに、リヤルーフアーチ30−6の底壁部31に取り付けられた振動子50−1に代えて、リヤルーフアーチ30−6の後壁部33の閉断面外に取り付けられた振動子50−4を備える。
車両用スピーカ装置2Bにおいて、振動子50−3,50−4の振動方向は、略前後方向となる。また、振動子50−1,50−2が底壁部31ではなく後壁部33の閉断面外に取り付けられているので、ルーフパネル20とルーフライニング8とのクリアランスがとても小さい場合、特に、ルーフアーチ30−3,30−6の底壁部31とルーフライニング8とのクリアランスが振動子50の厚みよりも小さい場合にも適用可能である。
なお、図4(b)に示すように、振動子50−3,50−4は、各リヤルーフアーチ30−3,30−6の後壁部33ではなく前壁部32の閉断面外に取り付けられる構成であってもよい。
本発明の第二の実施形態に係る車両用会話補助システム1Bは、高品質で広い指向性を持つ音を簡易な構成で発生して乗員へ提供することができるとともに、ルーフパネル20とルーフライニング8とのクリアランスがとても小さい場合にも適用可能である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、振動子50は、ルーフアーチ30の第一面、第二面、第三面及び第四面の閉断面内に取り付けられる構成であってもよい。この場合には、振動子50を衝撃等から保護することができる。
また、本発明の車両用スピーカ装置2A,2Bは、ルーフパネル20以外の車体フレーム(センターピラー12、リヤピラー13、ルーフサイドレール14等)にも適用可能である。
また、本発明の車両用会話補助システム1A,1Bは、後席7が省略されて中席6よりも後方の空間が物品等を収納可能な収納空間となっている車両にも適用可能である。
また、本発明の車両用スピーカ装置2A,2Bは、会話補助用ではなく音楽等用のスピーカ装置としても利用可能である。この場合には、コンサートホールのような臨場感を実現することができる。
また、本発明の車両用会話補助システム1A,1Bにおいて、集音装置60は、2つのマイクを別体として備える構成であってもよい。この場合には、2つのマイクは、車幅方向中心線Yに対して線対称となるように設けられる。
1A,1B 車両用会話補助システム
2A,2B 車両用スピーカ装置
3 車体
4 乗員空間(車室)
5 前席
6 中席
7 後席
8 ルーフライニング
12 センターピラー
13 リヤピラー
14 ルーフサイドレール
20 ルーフパネル(第二面)
30(30−1〜30−6) ルーフアーチ
30−3 センタールーフアーチ
30−6 リヤルーフアーチ
31 底壁部(第一面)
32 前壁部(第三面)
33 後壁部(第四面)
40(40−1〜40−6) ルーフフレーム(車体フレーム)
50(50−1〜50−6) 振動子
60 集音装置
C 車両
X1,X2 集音範囲

Claims (7)

  1. 車両用スピーカ装置と、
    車体上部のルーフパネルの前端部の車幅方向中間部に設けられている集音装置と、
    を備え、
    前記車両用スピーカ装置は、
    車両の乗員空間である車室を構成する車体フレームと、
    前記車体フレームに取り付けられており、振動を発生することによって前記車体フレームを振動させて当該車体フレームに音を発生させる振動子と、
    を備え、
    前記車体フレームは、車室内側の第一面と、車室外側の第二面と、前記第一面及び前記第二面の端部同士を繋ぐ第三面及び第四面と、によって閉断面を構成しており、
    前記振動子は、前記第一面、前記第二面、前記第三面及び前記第四面のいずれかに取り付けられており、
    前記車体フレームは、
    前記第二面を構成する前記ルーフパネルと、
    前記第一面、前記第三面及び前記第四面を構成するルーフアーチと、
    を組み合わせることによって構成されており、
    前記集音装置は、後方かつ車幅方向一端側と後方かつ車幅方向他端側との二方向を指向して集音するように構成されており、
    前記振動子は、前記集音装置と前後方向に重なる位置に配置されており、前記集音装置によって集音された音を前記車体フレームに発生させる
    ことを特徴とする車両用会話補助システム。
  2. 前記車両は、
    前記ルーフパネルの前後方向中間部の車幅方向両端部に配置される一対のセンターピラーと、
    前記一対のセンターピラーよりも後方において前記ルーフパネルの車幅方向両端部に配置される一対のリヤピラーと、
    を備えており、
    前記車両用スピーカ装置は、前記ルーフアーチとして、
    一対の前記センターピラー間で車幅方向に延設されるセンタールーフアーチと、
    一対の前記リヤピラー間で車幅方向に延設されるリヤルーフアーチと、
    を備えており、
    前記振動子は、前記センタールーフアーチ及び前記リヤルーフアーチにそれぞれ取り付けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用会話補助システム。
  3. 前記振動子は、前記第一面に取り付けられている
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用会話補助システム。
  4. 前記振動子は、前記第一面、前記第三面及び前記第四面のうち、最も広い面に取り付けられている
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用会話補助システム。
  5. 前記第一面は、前記第三面及び前記第四面よりも広く、
    前記振動子は、前記第一面に取り付けられている
    ことを特徴とする請求項4に記載の車両用会話補助システム。
  6. 前記第三面及び前記第四面は、前記第一面から前記第二面に向かうにつれて互いに離隔する傾斜面に構成されている
    ことを特徴とする請求項3又は請求項5に記載の車両用会話補助システム。
  7. 前記振動子は、前記車体フレームの前記閉断面外に取り付けられている
    ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の車両用会話補助システム。
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