JP6290756B2 - 一級アルコールからカルボキシル基を二つ以上持つ化合物を製造する方法、およびそれに用いる触媒 - Google Patents

一級アルコールからカルボキシル基を二つ以上持つ化合物を製造する方法、およびそれに用いる触媒 Download PDF

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本発明は、炭水化物または炭水化物誘導体を酸化してカルボキシ基を二つ以上持つ化合物を製造する方法に関する。より具体的には、グルコース等のアルドース;グルコン酸等のアルドン酸;グルクロン酸等のウロン酸を反応基質として、グルカル酸等のアルダル酸を製造する方法に関する。
本発明は更に、前記方法の触媒として好適な、白金粒子および窒素原子を含有するメソポーラスカーボンに関する。
グルコースのアルデヒド基およびヒドロキシメチル基の両方が酸化されたジカルボン酸はグルカル酸と呼ばれ、リンゴ、グレープフルーツなどの果物、ブロッコリー、芽キャベツなどのアブラナ科の野菜に含まれている酸性糖質である。グルカル酸は、機能性食品(β−グルクロニダーゼ阻害作用)、抗酸化剤、キレート剤などとして利用されているほか、新規ポリマーなどの工業用中間原料としても期待されている。
グルカル酸の製造法については、酵素法、発酵法、化学合成法などによる様々な方法が報告されている。酵素法としては、例えば、グルクロン酸に酸化酵素および脱水素酵素を作用させてグルカル酸に変換させる方法(特許文献1および特許文献2)が報告されている。しかし、この技術によると、酵素の反応性が低いため、生産性が低い問題がある。発酵法としては、例えば、ウロン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子を大腸菌に導入し、グルコースをグルカル酸に変換させる方法(特許文献3)、グルカル酸生成能が向上した微生物を用いる方法(特許文献4)が報告されている。しかし、発酵法は、微生物の増殖時間、およびグルカル酸への転化時間からなる全体の生産時間が数日と長いこと、原料の一部が微生物の増殖に消費されてしまううえ、培養菌体を反応後除去する必要があり精製に手間が掛かるなどの欠点がある。
化学合成法は、硝酸を酸化剤として用いる方法(特許文献5、特許文献6および特許文献7)、白金触媒などを用いる空気酸化(特許文献8、特許文献9、および特許文献10)、臭素などのハロゲン分子を酸化剤としてオキソアンモニウム触媒を用いる方法(特許文献11)などが報告されている。化学合成法は、発酵法に比べて反応時間が短く、生産性が高い利点を有する。しかしながら、収率が充分ではなく不純物が多い場合が一般的であり、かつ、窒素酸化物などの環境負荷物質を副次的に生成することが多いという欠点がある。
この点、白金−金触媒を用いて反応の選択性を改善する試みがなされている(特許文献12)。しかし、この技術によって高い選択性が得られる条件は、酸素を加圧下で反応させる条件であり、安全性に問題があり、特殊な反応装置を必要とする欠点がある。また、本発明者等の検討の結果、白金触媒を用いる空気酸化は、反応中に触媒中の白金が反応液中に溶出して触媒が劣化するため、反応後に触媒を回収して再使用する場合、触媒の活性および選択性が低下する傾向が見られた。
国際公開第02/074926号パンフレット 特許第3713530号明細書 国際公開第2009/145838号パンフレット 国際公開第2013/183610号パンフレット 米国特許第2436659号明細書 特表平11−506456号公報 国際公開第2008/021054号パンフレット 米国特許第2472168号明細書 特開平9−183738号公報 国際公開第2010/144862号パンフレット 国際公開第02/32913号パンフレット 特表2013−533798号公報
本発明は、分子内に第一ヒドロキシ基および第二ヒドロキシ基を有する一級アルコールを反応基質(原料)として、触媒的な酸化によって、二つ以上のカルボキシ基を有する化合物を製造する際に、穏和な条件で高い収率と選択性で目的物を得ることができ、また触媒の劣化が少ない方法、および該反応に好適に使用される触媒を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意検討を重ねた。その結果、特定の修飾を施したメソポーラスカーボンを触媒に用いて酸化反応を行うことによって、100℃以下、常圧下の穏和な条件においても酸化反応が円滑に進行し、高い選択率でグルカル酸が生成すること、また触媒中の金属の反応液中への溶出が抑えられることを見出し、本発明をなすに至った。すなわち、本発明は、以下の(1)から(5)に示す一級アルコールの酸化方法、およびそのための触媒である。
(1) 分子内に第一ヒドロキシ基および第二ヒドロキシ基を持つ一級アルコールを酸化して二つ以上のカルボキシ基を持つ化合物を得るに際し、
金属粒子および窒素原子を含有するメソポーラスカーボンを触媒に用いることを特徴とする、カルボン酸の製造方法。
(2) 前記触媒における窒素原子の含有量が、0.5質量%以上65質量%以下である、(1)に記載のカルボン酸の製造方法。
(3) 前記触媒の比表面積が、100m/g以上2,000m/g以下である、(1)または(2)に記載のカルボン酸の製造方法。
(4) 前記一級アルコールがグルコースまたはグルコン酸であり、
前記二つ以上のカルボキシ基を持つ化合物がグルカル酸である、(1)〜(3)のいずれか一つに記載のカルボン酸の製造方法。
(5) 白金粒子および窒素原子を含有し、
前記窒素原子の含有量が0.5質量%以上65質量%以下であり、
比表面積が100m/g以上2,000m/g以下であり、そして
(1)〜(4)のいずれか一つに記載のカルボン酸の製造方法における触媒として用いられることを特徴とする、メソポーラスカーボン。
本明細書において、本発明の製造方法における触媒として用いられる金属粒子および窒素原子を含有するメソポーラスカーボンを、以下、「メソポーラスカーボン触媒」ということがある。
本発明の製造方法によると、分子内に第一ヒドロキシ基および第二ヒドロキシ基を有する一級アルコールから、二価以上のカルボン酸を、穏和な条件下で高い収率で得ることができる。本発明の方法は、糖質または糖質誘導体を反応基質とする場合に好ましく適用することができ、特にグルコースまたはグルコン酸からグルカル酸を製造する場合に好適である。
本発明の製造方法に使用されるメソポーラスカーボン触媒は寿命が長く、回収再利用する際にも活性が減ずることがない。
従って、本発明の製造方法および触媒は、特にグルカル酸の生産性を従来技術に比べて大きく高める効果を有する。
本発明について、以下具体的に説明する。
<一級アルコール>
本発明で反応基質として用いる一級アルコールは、分子内に第一ヒドロキシ基および第二ヒドロキシ基を有する一級アルコールである。特に、糖質または糖質誘導体が好ましい。糖質または糖質誘導体としては、例えばグルコース、フコース、N−アセチルグルコサミン、N−アセチルガラクトサミン、N−アセチルノイラミン酸、エリトロース、トレオース、リボース、リキソース、キシロース、アラビノース、アビオース、アロース、タロース、グロース、アルトロース、マンノース、イドース、ガラクトース、プシコース、フルクトース、ソルボース、タガトース、グルコン酸、グルクロン酸、グリセリンなどの糖アルコール類;
オリゴ糖類、デンプン、グリコーゲン、セルロース等の多糖類
などが、分子内に第一ヒドロキシ基および第二ヒドロキシ基を有する場合であれば使用できる。グルカル酸の製造に限れば、基質としては、グルコースおよびグルコン酸が特に好ましい。グルコースおよびグルコン酸は、それぞれ、D体、L体、ラセミ体のいずれでもよく、これらの混合物であってもよい。
<メソポーラスカーボン触媒>
本発明で用いるメソポーラスカーボン触媒の比表面積は、100m/g以上2,000m/g以下であることが好ましい。比表面積が100m/g未満であると、担持した金属粒子の粒子径が大きくなり、金属粒子の表面積が小さくなるため、金属質量当たりの触媒活性が低くなる傾向がある。また、比表面積が2,000m/gよりも大きくなると、触媒の強度が低下し、酸化反応中に微粒化して、反応後に触媒と反応液とを分離する際に、特殊な装置を必要とすることがある。触媒の比表面積は、より好ましくは、200m/g以上1,500m/g以下である。
窒素原子を含有するメソポーラスカーボンに金属粒子を担持して本発明で用いるメソポーラスカーボン触媒を得る場合には、金属粒子を担持する前のメソポーラスカーボンが、100m/g以上2,000m/g以下の比表面積を持つことが好ましい。より好ましくは、200m/g以上1,500m/g以下である。
なお、本明細書における比表面積とは、窒素ガス吸着BET法により求められた値である。BET法による比表面積の測定には、例えば、日本ベル株式会社製BELSORP18−PLUSを用いることができる。
本発明で触媒として用いるメソポーラスカーボン触媒は、直径2nmから50nmのメソ細孔を持つ。直径2.5nmから10nmの細孔を持つことがより好ましい。細孔径は、直径2nmから50nmの範囲で分布を持っていてもよい。直径2nmから50nmの細孔に加えて、2nm未満のマイクロ孔および50nmを超えるマクロ孔のうちの少なくとも一方を持っていてもよい。
窒素原子を含有するメソポーラスカーボンに金属粒子を担持して本発明で用いるメソポーラスカーボン触媒を得る場合には、金属粒子を担持する前のメソポーラスカーボンがメソ細孔を持つことが好ましい。金属粒子担持前のメソポーラスカーボンの持つ細孔径は、直径2nmから50nmのメソ細孔であることが好ましい。直径2.5nmから10nmの細孔を持つことがより好ましい。メソポーラスカーボンにおいてもマイクロ孔およびマクロ孔のうちの少なくとも一方を持っていてもよい。
ここで言う細孔径および細孔分布は、それぞれ、窒素吸着法による吸着データからBJH法により求めた値である。BJH法による細孔径および細孔分布の測定は、例えば、日本ベル株式会社製BELSORP18−PLUSを用いて行うことができる。
本発明におけるメソポーラスカーボン触媒の構造は、MCM−41に代表されるメソポーラスシリカに類似した規則的構造を持っていてもよいし、アモルファスな不規則構造を持っていてもよい。
本発明で用いるメソポーラスカーボン触媒中の窒素原子の含有量は、0.5質量%以上65質量%以下であることが好ましい。より好ましくは1質量%以上50質量%以下である。更に好ましくは2質量%以上10質量%以下である。本発明で用いるメソポーラスカーボン触媒中の窒素原子の含有量が少ないと、酸化反応液への触媒中の金属の溶出量が多くなる傾向があり、触媒が劣化することが多い。窒素原子の含有量が過度に多いと金属質量あたりの触媒活性が低くなる傾向があり、金属質量当たりの目的物の生産性が低下する傾向がある。
メソポーラスカーボンに金属粒子を担持して本発明で用いるメソポーラスカーボン触媒を得る場合には、金属粒子を担持する前のメソポーラスカーボンが窒素原子を含有することが好ましい。金属粒子担持前のメソポーラスカーボン中の窒素原子の含有量としては、0.5質量%以上65質量%以下であることが好ましい。より好ましくは1質量%以上50質量%以下である。更に好ましくは2質量%以上10質量%以下である。
本発明のメソポーラスカーボン触媒中に含まれる窒素原子は、後述する調製法において炭化処理した後の炭化物中に含有される窒素原子、または該炭化物を窒化処理することによって導入される窒素原子であることが好ましい。一般に、炭化物中に含まれる窒素原子の種類としては、グラファイトの窒素原子、ピロール環の窒素原子、およびピリジン環の窒素原子の3種類があると言われている。本発明のメソポーラスカーボン触媒に含まれる窒素原子については、これらの窒素原子種の比率は特に限定されないが、ピリジン環の窒素原子の比率が高い方が好ましい。
本発明に用いるメソポーラスカーボン触媒中に含有される触媒活性金属としては、8族、9族、10族、または11族の金属を用いることができる。その中でも好ましくは、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、イリジウム、白金、または金であり、より好ましくは、パラジウムまたは白金である。最も好ましくは白金である。これらの触媒活性金属は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、上記以外の金属を含有していてもよい。
触媒活性金属の含有量は、特に限定されないが、メソポーラスカーボン触媒の全体に対して、0.1質量%から50質量%が好ましい。含有量が少ないと触媒質量当たりの活性が低下し、目的物を短時間で得るために多量の触媒を必要とすることとなる。一方、含有量が多いと、金属粒子の粒子径が大きくなる傾向があり、従って金属質量あたりの触媒活性が低くなり、金属質量当たりの目的物の生産性が低下する傾向がある。金属粒子の一次粒子径は、1nm以上20nm以下であることが好ましく、更に好ましくは2nm以上10nm以下である。金属粒子の一次粒子径は、TEMを用いて観察することもできるし、X線回折法によって分析し、得られる回折線幅の広がりからScherrerの式を用いて算出される平均結晶子径を一次粒子径として扱うこともできる。X線回折の測定には、例えば、株式会社リガク製RINT−TTRIIIを用いることができる。X線回折法による平均結晶子径は、例えば白金の場合、2θ=39.763°の回折線の半値幅から算出することができる。
<メソポーラスカーボン触媒の製造方法>
本発明に用いられるメソポーラスカーボン触媒の調製法としては、例えば、
窒素原子を含有するメソポーラスカーボンを調製し、それに金属粒子を担持する方法(方法1)、または
窒素原子を含有するメソポーラスカーボンに変化する原料中に、金属および/または金属化合物を含有させた後に炭化処理する方法(方法2)
などを挙げることができる。
方法1に用いられる窒素原子を含有するメソポーラスカーボンの調製法としては、既知の方法を用いることができる。例えば、
メソ細孔を得るための鋳型の存在下で有機モノマーの重合を行い、得られた重合体を炭化した後に、鋳型を除去する方法(方法1−1)、
メソ細孔を得るための鋳型の存在下でカーボン前駆体の熱分解を行って炭化した後に、鋳型を除去する方法(方法1−2)、
窒素原子含有ポリマーと鋳型とを混合して、炭化処理を行った後に、鋳型を除去する方法(方法1−3)、
既知の方法で合成したメソポーラスカーボンを窒化処理する方法(方法1−4)
などを挙げることができる。
方法1−1において用いられる有機モノマーとしては、例えば
フェノール、クレゾールなどのヒドロキシ芳香族化合物と、
メラミン、ジシアノジアミド、シアナミドなどの窒素原子含有モノマーと、
ホルムアルデヒドと
の混合物を用いることができる。窒素原子含有モノマーの混合量は、所望の量を採用することができる。
メソ細孔を得るための鋳型としては、例えば2nmから50nmの任意の粒径を持つシリカゾル、メソポーラスシリカ、2nmから50nmの粒子径の酸化マグネシウムおよび/またはマグネシウム塩、易分解性ポリマーなどを挙げることができる。前記シリカゾルとしては、アルカリ性、酸性のものを用いることができる。シリカゾルの粒子径は、4nmから50nmのものが好ましい。また、鎖状、パールネックレス状のシリカゾルを用いても良い。このようなシリカゾルとしては、例えば、スノーテックス(日産化学工業(株)製)を用いることができる。前記易分解性ポリマーとしては、例えば、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、PEG−PPG共重合体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどを挙げることができる。
重合反応後により得られた鋳型を含む重合物を、不活性ガス雰囲気下で400℃以上1,500℃以下の温度において加熱することにより、炭化処理を行う。その後、フッ化水素酸、水酸化ナトリウム水溶液などを用いて鋳型を除去することができる。
方法1−2におけるカーボン前駆体としては、例えば、メラミン、ジシアノジアミド、シアナミドなどを挙げることができる。使用する鋳型および鋳型除去条件は上記と同様である。
方法1−3における窒素原子含有ポリマーとしては、例えば、ポリアクリロニトリル、6−ナイロン、6,6−ナイロン、ABS樹脂、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピリジンなどのほか、
アミノ基などの窒素原子含有官能基を持つイオン交換樹脂などを用いることができる。窒素原子含有官能基を持つイオン交換樹脂としては、三級アミンの官能基を持つスチレン系陰イオン交換樹脂、三級アミンの官能基を持つアクリル系陰イオン交換樹脂、四級アンモニウム塩型スチレン系陰イオン交換樹脂、四級アンモニウム型アクリル系陰イオン交換樹脂、グルコシドアミン型キレート樹脂、ジメチル・エタノールアミンの官能基を持つスチレン系陰イオン交換樹脂、イミノジ酢酸型キレート樹脂、ポリアミン型スチレン系陰イオン交換樹脂、ビス−ピコリルアミンを官能基に持つスチレン系キレート樹脂などを用いることができる。
炭化処理の温度は、400℃以上1,500℃以下が好ましい。更に好ましくは600℃以上1,000℃以下である。400℃より低温では、炭化を充分に進めることが難しく、得られた触媒が酸化反応に対して不安定になることがある。また、1,500℃より高温では、得られるメソポーラスカーボンの比表面積が目的とする範囲よりも小さくなる傾向がある。炭化処理の時間は、任意に決めることができるが、30分から40時間が好ましい。時間が長くなると得られるメソポーラスカーボンの比表面積が小さくなることが多い。時間が短いと炭化が充分に進まず酸化反応中に安定な触媒が得られないことがある。室温から炭化処理の温度に昇温する速度は遅い方が、得られるメソポーラスカーボンの収量が多くなる傾向がある。0.2℃/分以上50℃/分以下の昇温速度が好ましい。更に好ましくは、2℃/分以上10℃/分以下である。
方法1−3において使用する鋳型および鋳型除去条件は上記と同様である。
方法1−4における窒化処理に用いられる窒素源としては、例えばアンモニア等を挙げることができる。方法1−4において使用する鋳型および鋳型除去条件は上記と同様である。
方法1において、上記のメソポーラスカーボンに金属粒子を担持する方法としては、上記方法で得られたメソポーラスカーボンに金属化合物を、例えば、吸着法、浸漬法、乾固法などの適宜の担持方法によって担持させた後に、該金属化合物を還元する方法を用いることができる。金属化合物を還元する方法としては、例えば、水素、一酸化炭素などによる接触還元法;
ホルマリン、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウム、ヒドラジン、アスコルビン酸、アルコール類(例えばメタノールやエチレングリコールなど)などによる化学還元法;
不活性ガス雰囲気下で加熱することによるカーボン担体による還元方法
などが挙げられる。また、金属塩を溶媒中で還元した後にメソポーラスカーボンを添加して吸着担持する方法も用いることができる。
方法2、すなわち、窒素原子を含有するメソポーラスカーボンに変化する原料中に金属および/または金属化合物を含有させてから炭化処理する方法としては、窒素原子含有ポリマーに予め金属および/または金属化合物を担持した後に炭化処理する方法を用いることができる。この場合の炭化処理温度としては、金属が還元される温度が必要であり、好ましくは、400℃以上1,500℃以下である。400℃未満では金属化合物の還元が不十分になることが多い。また、1,500℃を超えると得られる金属粒子の粒子径が大きくなり、触媒活性が低くなることがある。より好ましくは、600℃以上1,100℃以下である。
上記の金属化合物としては、金属の塩化物、フッ化物、臭化物、ヨウ化物、硝酸塩、炭酸塩、酢酸塩、酸化物、水酸化物、アセチルアセトネート、テトラアミン塩などを用いることができる。白金の場合は、クロロ白金酸(IV)六水和物、塩化白金(II)、酸化白金(IV)、硝酸白金(II)、臭化白金(II)、ヨウ化白金(II)、硝酸テトラアンミン白金(II)、白金(II)アセチルアセトネートなどのほか、各種の白金錯体などを用いることができる。
<本発明の酸化反応>
本発明の酸化反応は、分子内に第一ヒドロキシ基および第二ヒドロキシ基を持つ一級アルコールを、上記のようなメソポーラスカーボン触媒の存在下に酸化して、二つ以上のカルボキシ基を持つ化合物を得る方法である。
本発明の酸化反応は、水を溶媒に用いることが好ましい。水のほかにイソプロピルアルコール等の二級アルコール、またはtert−ブチルアルコール等の三級アルコールを含んでいても良い。水中で反応を行うことがより好ましい。反応は、pHが7以上の塩基性条件で行うことが好ましい。より好ましくは、pHが7.5から11の範囲である。更に好ましくは、pHが7.5から10の範囲である。pHが酸性であると、酸化反応は遅くなり実用的な生産性を得ることができないことが多い。またpHが11より高くなると、目的物の選択性が低下する傾向があり、好ましくない。酸化反応が進行すると新たにカルボキシ基が生成し、反応系は、塩基性から酸性に移行する。このため水酸化ナトリウム水溶液などの塩基性水溶液を反応液に連続的、または断続的に添加して、反応液を塩基性に保つことが好ましい。温度は、0℃以上200℃以下が好ましい。更に好ましくは、40℃以上100℃以下である。圧力は特に限定されないが、常圧から1MPa程度が好ましい。更に安全上および特殊な設備を必要としないことから常圧で行うことが好ましい。
本発明の酸化反応に用いる酸化剤は、例えば、純酸素、空気などの酸素含有気体;
過酸化水素、過酢酸などの過酸化物などを用いることができる。純酸素または空気を反応系に吹き込む方式によることが好ましい。吹き込むガス中の酸素の量は、酸化される基質に対して、0.1モル倍/分から1,000モル倍/分の範囲であることが好ましい。吹き込むガスが微粒になるようにガスバブラーを用いることができる。また、反応液を強く撹拌して、気泡を反応液中によく分散させることが好ましい。
本反応は、固定床反応器、トリクルベッド反応器、スラリー相反応器、移動床反応器を使用した、バッチ、セミバッチ、または連続反応として行うことができる。
得られた反応液からろ過、遠心分離などの方法で触媒を分離した後に、必要に応じてイオン交換樹脂、電気透析などの精製を施すことにより、目的のカルボキシ基を二つ以上持つ化合物を得ることができる。
本発明を実施例に基づいて説明する。
酸化反応液の分析は、酸化反応液を孔径0.20μmの親水性PTFEからなるメンブレンフィルターを用いてろ過し、触媒を分離した後に蒸留水で希釈し、イオンクロマトグラフィーにより分析した。
[実施例1]
(1)触媒の調製
水で湿潤した状態の弱塩基性イオン交換樹脂IRA96SB(オルガノ(株)製)31.3gを150mLの蒸留水中に懸濁した。ここに、クロロ白金酸・六水和物1.48gを蒸留水100mLに溶解した水溶液を加え、室温で2時間撹拌した。次いで、吸引ろ過により処理後のイオン交換樹脂を回収し、大気圧下、100℃において10時間乾燥した後、更に120℃において6時間真空乾燥して、白金担持陰イオン交換樹脂を得た。得られた白金担持陰イオン交換樹脂に、スノーテックスOXS(日産化学工業(株)製、シリカ含量10質量%)63gを含浸および乾燥する操作を3回繰り返して混合して、シリカゾルを混合した白金担持陰イオン交換樹脂を得た。得られたシリカゾルを混合した白金担持陰イオン交換樹脂を、窒素下で5℃/分の昇温速度で700℃まで昇温し、同温度において3時間保持して炭化処理を行った。得られた炭化物を2Nの水酸化ナトリウム水溶液300mL中に懸濁し、80℃において1時間撹拌後、ろ過により回収した。得られた黒色粉末を1Nの水酸化ナトリウム水溶液300mL中に懸濁し、80℃において1時間撹拌後、ろ過により回収した。得られた黒色粉末を蒸留水300mL中に懸濁し、80℃で1時間撹拌後、ろ過により回収する操作を3回繰り返した。その後、大気圧下、100℃における乾燥、およびこれに引き続いて120℃における真空乾燥を行うことにより、白金粒子および窒素原子を含有するメソポーラスカーボンを5.7g得た。
得られた白金粒子および窒素原子を含有するメソポーラスカーボンにつき、窒素吸着BET法で求めた比表面積は400m/gであり、細孔分布は、2.0nmから10nmに広がりを持ち、2.1nmに分布のピークを持っていた。元素分析から求めた窒素原子含有量は2.6質量%であった。白金原子の含有量は9.8質量%であった。X線回折法で求めた白金の平均結晶子径は9.0nmであった。
(2)酸化反応
グルコン酸として濃度5質量%になるようにグルコン酸ナトリウムを蒸留水に溶解した水溶液300gに、上記で調製した白金粒子および窒素原子を含有するメソポーラスカーボン10gを添加し、70℃において撹拌下に酸素を300mL/分の速度で吹き込み、酸化反応を行った。反応中は、反応液のpHを測定し、pHが8.5に一定になるように随時1N水酸化ナトリウム水溶液を反応液に添加した。8時間反応を行った後に反応液を分析したところ、グルコン酸の転化率は98%であり、グルカル酸の収率は83%であった。
反応液中の白金濃度を測定したところ、0.4質量ppmであった。回収した触媒の比表面積、細孔分布、および白金粒子の平均結晶子径に変化は見られなかった。
[実施例2]
(1)触媒の調製
水で湿潤した状態のポリビニルピリジン(Reillex HP、シグマ−アルドリッチ社製)60gに蒸留水を加えて、400mLとして懸濁した。ここに、クロロ白金酸・六水和物3.04gを蒸留水100mLに溶解した水溶液を加え、室温において2時間撹拌した。次いで、吸引ろ過により処理後のポリビニルピリジンを回収し、大気圧下、100℃において10時間乾燥した後、更に120℃において6時間真空乾燥して、白金担持ポリビニルピリジンを得た。得られた白金担持ポリビニルピリジンにスノーテックスOXS(日産化学工業(株)製、シリカ10質量%)150gを含浸および乾燥する操作を3回繰り返して混合して、シリカゾルを混合した白金担持ポリビニルピリジンを得た。得られたシリカゾルを混合した白金担持ポリビニルピリジンを、窒素下で5℃/分の昇温速度で700℃まで昇温し、同温度で3時間保持して炭化処理を行った。得られた炭化物を2Nの水酸化ナトリウム水溶液400mL中に懸濁し、80℃において1時間撹拌後、ろ過により回収した。得られた黒色粉末を1Nの水酸化ナトリウム水溶液400mL中に懸濁し、80℃において1時間撹拌後、ろ過により回収した。得られた黒色粉末を蒸留水400mL中に懸濁し、80℃において1時間撹拌後、ろ過により回収する操作を4回繰り返した。その後、大気圧下、100℃における乾燥、およびこれに引き続いて120℃における真空乾燥を行うことにより、白金粒子および窒素原子を含有するメソポーラスカーボンを9.9g得た。
得られた白金粒子および窒素原子を含有するメソポーラスカーボンにつき、窒素吸着BET法で求めた比表面積は590m/gであり、細孔分布は、2.0nmから30nmに広がりを持ち、5.0nmに分布のピークを持っていた。元素分析から求めた窒素原子含有量は6.0質量%であった。白金原子の含有量は11.2質量%であった。X線回折法で求めた白金の平均結晶子径は4.8nmであった。
(2)酸化反応
グルコン酸として濃度5質量%になるようにグルコン酸ナトリウムを蒸留水に溶解した水溶液300gに上記の白金粒子および窒素原子を含有するメソポーラスカーボン8gを添加し、70℃において撹拌下に酸素を300mL/分の速度で吹き込み、酸化反応を行った。反応中は、反応液のpHが8.5に一定になるように随時1N水酸化ナトリウム水溶液を添加した。10時間反応を行った後に反応液を分析したところ、グルコン酸の転化率は99%であり、グルカル酸の収率は93%であった。
反応液中の白金濃度は0.3質量ppmであった。回収した触媒の比表面積、細孔分布、および白金粒子の平均結晶子径に変化は見られなかった。
[比較例1]
上記実施例1において、触媒として市販の5質量%白金担持活性炭触媒(エヌ・イーケムキャット(株)製)3gを用いたほかは実施例1と同様にしてグルコン酸の酸素酸化反応を行った。4時間反応を行った後に反応液を分析したところ、グルコン酸の転化率は97%であり、グルカル酸の収率は73%であった。
反応液中の白金濃度は6.4質量ppmであった。回収した触媒中の白金の平均結晶子径は2.1nmから4.3nmに増大していた。
本発明のカルボン酸の製造方法は、グルコース、ガラクトース、グルコン酸、2−ケト−グルコン酸、イソアスコルビン酸、フルクトース、ソルビトール、マンニトール等の、分子内に第一ヒドロキシ基および第二ヒドロキシ基を有する一級アルコールを反応基質として、簡便な方法により高い選択率で二つ以上のカルボキシル基を持つ化合物を得る技術を提供するものであり、糖質を反応基質とする酸化変換によって糖質誘導体を製造する分野において、好適に利用することができる。

Claims (5)

  1. グルコン酸を酸化してグルカル酸を得るに際し、
    白金粒子および2質量%以上10質量%以下の窒素原子を含有するメソポーラスカーボンを触媒に用いることを特徴とする、カルボン酸の製造方法。
  2. 前記触媒における窒素原子の含有量が、2.6質量%以上6.0質量%以下である、請求項1に記載のカルボン酸の製造方法。
  3. 前記触媒の比表面積が、100m/g以上2,000m/g以下である、請求項1または2に記載のカルボン酸の製造方法。
  4. 白金粒子および窒素原子を含有し、
    前記窒素原子の含有量が質量%以上10質量%以下であり、
    比表面積が100m/g以上2,000m/g以下であり、そして
    請求項1〜のいずれか一項に記載のカルボン酸の製造方法における触媒として用いられることを特徴とする、メソポーラスカーボン。
  5. 前記窒素原子の含有量が2.6質量%以上6.0質量%以下である、請求項4に記載のメソポーラスカーボン。
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