JP6290073B2 - 収録装置及び収録方法 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、収録装置及び収録方法に関する。
デジタル放送の放送局では、通常、放送するデータを、複数の素材データが多重されたMXF(Material eXchange Format)ファイルの単位で管理する。MXFファイルに多重される素材データには、映像、音声、及び字幕のデータなどがある。字幕データは、付加情報であるANC(アンシラリ)データに設定されてMXFファイルに多重される。放送局が保有するビデオサーバは、MXFファイルを収録し、再生(放送)する。
運用者は放送前に、ビデオサーバに収録されたMXFファイルを再生して確認を行う。運用者は、この確認により字幕に不備を見つけた場合、字幕を差し替えることがある。しかし、MXFファイルは、特定の素材のデータだけを抽出することが容易ではないファイルフォーマットである。そこで、ビデオサーバは、一旦収録したMXFファイルを外部装置に出力する。外部装置は、字幕を修正した後、映像及び音声のデータ、ならびに、修正された字幕を含むANCデータなどを再度MXFラッピングしてMXFファイルを作成する。ビデオサーバは、字幕が差し替えられたこのMXFファイルを再収録する。このように従来は、MXFファイル全体を作成し直すことによって、字幕の差し替えが行われていた。そのため、運用者は、字幕差し替え前のMXFファイルについて映像及び音声の収録状況を確認していたとしても、作成し直されたMXFファイル全体について収録状況を再確認しなければならない場合があった。つまり、運用者は、再収録したMXFファイルに、修正後の字幕が正しく収録されているかだけでなく、修正がない映像及び音声が正しく収録されているかについても確認しなければならない場合があった。この確認作業のために、運用者の作業時間が増加する可能性があった。
特開2011−193043号公報
本発明が解決しようとする課題は、多重して再生される複数の素材のデータのうち一部の素材データの差し替えを容易にすることができる収録装置及び収録方法を提供することである。
実施形態の収録装置は、細分化部と、保存部と、管理情報生成部とを持つ。細分化部は、多重して再生される複数の素材データのうち差し替えを行う対象の素材データの差し替え用ファイルを所定の時間単位で分割することにより差し替え用素材データを生成する。保存部は、差し替え用素材データを記録部に保存する。管理情報生成部は、再生時間の情報と、前記再生時間に再生される差し替え用素材データが記録部に保存されている位置を示す保存位置情報とを対応付けた管理情報を管理情報記録部に書き込む。
実施形態のビデオサーバの構成を示す機能ブロック図。 ビデオサーバの差し替え用字幕ファイルの保存処理を示す図。 ビデオサーバの差し替え用字幕データ管理処理を示す図。 再生部がデータを読み出す際の帯域管理を示す図。 再生部が記録部からデータを読み出す際のタイムスロットの管理を示す図。 ビデオサーバの再生処理を示すシーケンス図。 ビデオサーバの差し替え用字幕ファイルの更新処理を示す図。
以下、実施形態の収録装置及び収録方法を、図面を参照して説明する。以下では、収録装置が放送局の収録再生システムに用いられるビデオサーバである場合を例に説明する。
図1は、実施形態のビデオサーバ1の構成を示す機能ブロック図である。同図においては、本実施形態と関係する機能ブロックのみを抽出して示してある。ビデオサーバ1は、収録部11と、記録部12と、管理部13と、再生部14とを備える。
収録部11は、受信部111と、細分化部112と、保存部113とを備える。
受信部111は、外部の装置から放送に使用される素材データ、及び、差し替え用ファイルを受信する。素材データは、映像データ、音声データ、字幕データなどである。受信部111は、映像データ及び音声データをそれぞれ、MXF(Material eXchange Format)ファイルにより受信してもよい。また、受信部111は、素材データとして、ANC(アンシラリ)データに設定された字幕データを受信してもよい。受信部111は、複数の素材データを1つのMXFファイルにより受信してもよい。例えば、受信部111は、1つの番組やCM(コマーシャルメッセージ)を構成する映像データ及び音声データが多重された、あるいは、さらにANCデータが多重されたMXFファイルを受信してもよい。差し替え用ファイルは、記録部12に保存済みの素材データのうち差し替え対象の素材データの更新後の内容が設定されたファイルである。以下では、差し替え対象の素材データが字幕データである場合を説明する。字幕データの差し替え用ファイルを、差し替え用字幕ファイルと記載する。
細分化部112は、受信部111が受信した差し替え用ファイルを所定の時間単位で細分化することにより、差し替え用素材データを生成する。差し替え用ファイルが差し替え用字幕ファイルである場合、細分化部112は、差し替え用素材データとして差し替え用字幕データを生成する。
保存部113は、受信部111が受信した映像データ、音声データ、字幕データなどの素材データをそのまま記録部12に保存する。例えば、映像データや音声データがMXFファイルである場合も、保存部113は、そのままのファイル形式でそれらのデータを記録部12に保存する。また、保存部113は、細分化部112が差し替え用ファイルを細分化することにより生成した差し替え用素材データを記録部12に保存する。
記録部12は、素材データ及び差し替え用素材データを記憶する。記録部12には、例えば、フラッシュメモリが用いられる。
管理部13は、管理情報生成部131と、管理情報記録部132と、転送制御部133とを備える。
管理情報生成部131は、保存部113が記録部12に保存した差し替え用素材データを管理するための管理情報を生成する。管理情報は、再生時間の情報と、その再生時間に再生される差し替え用素材データの保存位置情報とを対応付けた情報である。保存位置情報は、記録部12として使用されているメモリにおいて差し替え用素材データが保存されている位置を示す。管理情報生成部131は、生成した管理情報を管理情報記録部132に保存する。
管理情報記録部132は、差し替え用素材データの管理情報を記憶する。
転送制御部133は、再生部14から読み出しが指示された再生時間に再生される差し替え用素材データ及び素材データを記録部12から転送するための制御を行う。転送制御部133は、差し替え用素材データの転送を記録部12に指示する際、指示された再生時間に対応した保存位置情報を管理情報から取得し、記録部12に通知する。
再生部14は、読出要求部141と、再生処理部142と、バッファ143とを備える。読出要求部141は、管理部13に再生時間を指定し、その再生時間に再生される差し替え用素材データ及び素材データの読み出しを要求する。再生処理部142は、読出要求部141による読み出しの要求に応じて記録部12から転送された差し替え用素材データ及び素材データを受信する。再生処理部142は、受信した素材データのうち差し替え対象の素材データを差し替え用素材データに差し替えた後、素材データを多重して再生する。多重して再生するとは、受信側の装置において、ディスプレイへの映像や画像の表示、及び、スピーカーへの音声の出力を同時に行えるようなデータ形式により複数のデータを送信することである。バッファ143は、再生処理部142が受信したデータを一時的に保存する。
続いて、差し替え対象の素材が字幕である場合を例にして、ビデオサーバ1の動作を説明する。
図2は、ビデオサーバ1の差し替え用字幕ファイルの保存処理を示す図である。
ビデオサーバ1の受信部111は、映像データ、音声データ、字幕データなどの素材データを受信する(ステップS11)。ここでは、受信部111は、字幕データをANCデータにより受信する。受信部111は、受信した素材データを保存部113に出力する(ステップS12)。保存部113は、受信部111がステップS11において受信した素材データを記録部12に保存する(ステップS13)。
字幕の差し替えが必要となった場合、運用者は、字幕編集端末2により差し替え用字幕ファイルF1を作成する。字幕編集端末2は、作成した差し替え用字幕ファイルF1と、差し替え開始の再生時間tsを示す情報とをビデオサーバ1に出力する(ステップS14)。以下では、差し替え開始の再生時間tsが1秒である場合を例に説明する。ビデオサーバ1の受信部111は、字幕編集端末2から受信した差し替え用字幕ファイルF1を細分化部112に出力する(ステップS15)。
細分化部112は、差し替え用字幕ファイルF1を、所定の時間単位tu(tu>0)の差し替え用字幕データD11、D12、…、D1n(nは1以上の整数)に細分化する。つまり、差し替え用字幕データD1i(iは1以上n以下の整数)は、再生時間が{ts+tu×(i−1)}秒、かつ、再生時間長がtuの差し替え用字幕データである。本実施形態では、時間単位tuを1秒とする。この場合、差し替え用字幕データD1iは、再生時間i秒の差し替え用字幕データである。以下では、再生時間i秒に再生される差し替え用字幕データを、「差し替え用字幕(i秒)」とも記載する。細分化部112は、差し替え用字幕ファイルF1を細分化することにより生成した差し替え用字幕データD11、D12、…、D1nを保存部113に出力する(ステップS16)。保存部113は、細分化部112が生成した差し替え用字幕データD11、D12、…、D1nを記録部12に書き込む(ステップS17)。
図3は、ビデオサーバ1の差し替え用字幕データ管理処理を示す図である。
管理部13の管理情報生成部131は、受信部111から差し替え開始の再生時間tsの情報を受信する。管理情報生成部131は、差し替え用字幕管理情報M1を生成して管理情報記録部132に保存する(ステップS21)。差し替え用字幕管理情報M1は、記録部12に保存された差し替え用字幕データD11〜D1nを管理するための管理情報である。この差し替え用字幕管理情報M1を用いて、管理部13は、各再生時間の差し替え用字幕データD11〜D1nがそれぞれ記録部12のどこの記憶領域に記録されたかを管理する。同図に示す差し替え用字幕管理情報M1は、n個のフィールドを有する。i番目のフィールドは、再生時間{ts+tu×(i−1)}に対応している。つまり、i番目のフィールドには、差し替え用字幕データDiの保存位置情報が記録される。このように、差し替え用字幕管理情報M1では、再生時間の情報がフィールドの番号に対応する。本実施形態では、時間単位tuが1秒であるため、差し替え用字幕管理情報M1のi番目のフィールドに設定される保存位置情報は、再生時間i秒の差し替え用字幕データの保存位置(差し替え用字幕(i)秒保存位置)を示す。
上記のように管理することにより、転送制御部133は、再生部14により指定された再生時間の差し替え用字幕データの保存位置を判断し、再生部14が必要な差し替え用字幕データのみを記録部12から読み出すよう制御することができる。つまり、再生部14が再生時間を指定して差し替え字幕データを要求した場合、転送制御部133は、指定された再生時間に対応したフィールドに設定されている保存位置情報を差し替え用字幕管理情報M1から読み出す。転送制御部133は、読み出した保存位置情報が示す記憶領域に記録されている差し替え用字幕データを再生部14に転送するよう記録部12に指示する。
図4は、再生部14がデータを読み出す際の帯域管理を示す図である。記録部12や再生部14のそれぞれ性能によって、再生部14が記録部12からデータを読み出すことができるビットレート(帯域)には制限がある。一般的に映像データや音声データのサイズは大きい。そのため、再生部14は、その制限による上限の帯域までの大部分を映像データ及び音声データの読み出しに使用するが、通常は若干の空き帯域が存在する。差し替え用字幕データのデータサイズは、映像データや音声データと比較して小さい。従って、再生部14は、記録部12から従来のように映像データ及び音声データを読み出すのと同時に、空き帯域を使用して差し替え用字幕データを読み出すことが可能である。そこで、差し替え用字幕データのデータサイズを、再生部14が記録部12からデータを読み出すことができる上限の帯域と映像データ及び音声データの読み出しに用いる帯域との差分として求められる空き帯域により読み出し可能なサイズとする。例えば、空き帯域がr[bps(ビット毎秒)]であり、1秒単位の差し替え用字幕データを作成する場合、データサイズをrビット以下とする。
図5は、再生部14が記録部12からデータを読み出す際のタイムスロットの管理を示す図である。上述したように再生部14が記録部12から映像や音声のデータを読み出すときの空き帯域に基づいて差し替え用字幕データのデータサイズを考慮することにより、映像や音声のデータと差し替え用字幕データを同時に読み出す事が可能である。しかし、これらのデータを同じタイムスロット内で同時に読み出すとデータが混在してしまい、再生部14が正しくデータを取得できない可能性がある。そこで、再生部14は、タイムスロットを分割することにより、時系列に分けて記録部12からの読み出しを行う。同図では、再生部14は1つ分のタイムスロットにおいて差し替え用字幕データを読み出し、6つ分のタイムスロットにおいて映像や音声のデータを読み出す処理を繰り返す。このように、再生部14は、映像や音声のデータと差し替え用字幕データのデータサイズの関係からタイムスロットの割り当てを判断し、映像や音声のデータと差し替え用字幕データを時分割により交互に記録部12(メモリ)から読み出す。これにより、データの競合を回避することができる。映像や音声のデータの読み出しに使用するタイムスロットと差し替え用字幕データの読み出しに使用するタイムスロットの比は、映像や音声のデータの読み出しに使用する帯域と差し替え用字幕データの読み出しに使用する帯域との比と近似である。
図6は、ビデオサーバ1の再生処理を示すシーケンス図である。この再生処理により、ビデオサーバ1は、再生部14は、映像や音声のデータと差し替え用字幕データを記録部12から読み出す。
再生部14の読出要求部141は、読み出しを指示する再生時間にtを設定する。読出要求部141は、再生時間t秒に再生される差し替え用字幕データの読み出しを要求するための差し替え用字幕(t秒)読み出し要求を管理部13に出力する(ステップS31)。管理部13の転送制御部133は、管理情報記録部132に記憶されている差し替え用字幕管理情報M1から、再生時間t秒に対応したフィールドに設定されている保存位置情報を読み出す(ステップS32)。転送制御部133は、差し替え用字幕(t秒)読み出し要求により要求された再生時間t秒の差し替え用字幕データを転送するよう指示するための差し替え用字幕(t秒)転送指示を記録部12に出力する(ステップS33)。差し替え用字幕(t秒)転送指示には、ステップS32において読み出した保存位置情報が設定される。記録部12は、差し替え用字幕(t秒)転送指示の保存位置情報が示す差し替え用字幕(t)秒保存位置に記録されている差し替え用字幕データD1tを再生部14に転送する(ステップS34)。再生部14の再生処理部142は、記録部12から転送された再生時間t秒の差し替え用字幕データD1tをバッファ143に保存する(ステップS35)。
続いて読出要求部141は、再生時間t秒の映像データ、音声データ、及びANCデータの読み出しを要求するための映像、音声、ANC(t秒)読み出し要求を管理部13に出力する(ステップS36)。管理部13の転送制御部133は、再生時間t秒に再生される映像データ、音声データ、及びANCデータを再生部14に転送するよう指示するための映像、音声、ANC(t秒)転送指示を記録部12に出力する(ステップS37)。記録部12は、保存している再生時間t秒の映像データ、音声データ、及びANCデータを再生部14に出力する(ステップS38)。
再生処理部142は、記録部12から再生時間t秒の映像、音声、及びANCデータを受信する。再生処理部142は、再生時間t秒のANCデータに設定されている字幕データを、バッファ143に保存していた差し替え用字幕データD1tに差し替える。差し替え後、再生処理部142は、再生時間t秒の映像データ、音声データ、及びANCデータを多重して再生する(ステップS39)。つまり、再生処理部142は、再生時間t秒の映像データ及び音声データと、差し替え用字幕データD1tにより字幕データを書き換えた再生時間t秒のANCデータとを多重して、SDI(シリアルデジタルインタフェース)出力する。
読出要求部141は、現在の再生時間をt秒から(t+1)秒に更新する。ビデオサーバ1は、ステップS40以降、更新した再生時間(t+1)を用いて、ステップS31〜ステップS39と同様の処理を行う。
上記のように、本実施形態では、多重して再生される素材データの収録後に字幕を差し替える場合でも、更新する字幕のデータのみを記録部12に追加して保存すればよい。そのため、運用者は、差し替え後の字幕を多重したMXFファイルを新たに生成する作業を行う必要がない。従って、既に収録状況をチェック済みの更新がない素材データに対して再び収録状況の確認を行う必要がない。加えて、使用する記録部12の記憶領域を低減することができる。
また、ビデオサーバ1の再生部14は、差し替え用の字幕のデータを、再生時間の分だけ都度読み出すようにしたため、再生にかかる遅延量が少なく、バッファ143に必要な記憶容量を低減することもできる。加えて、差し替え用字幕ファイルのデータのサイズ長に関係なく、遅延量は一定である。
図7は、ビデオサーバ1の差し替え用字幕ファイルの更新処理を示す図である。
差し替え用字幕ファイルF1により差し替えた字幕をさらに修正する場合、運用者は、字幕編集端末2により新たな差し替え用字幕ファイルF2を作成する。この差し替え用字幕ファイルF2は、差し替え用字幕ファイルF1において更新が必要な字幕のデータのみを含む。字幕編集端末2は、更新対象の差し替え用字幕ファイルF1を特定する情報と、作成した差し替え用字幕ファイルF2と、差し替え開始の再生時間ts’を示す情報とをビデオサーバ1に出力する(ステップS51)。ここでは、ts’が3秒である場合を例に説明する。
ビデオサーバ1の収録部11において、受信部111は、受信した差し替え用字幕ファイルF2を細分化部112に出力する。細分化部112は、差し替え用字幕ファイルF2を、所定の時間単位tuの差し替え用字幕データD23、D24、…、D2j(jはn以下の整数)に細分化する。本実施形態では、時間単位tuが1秒であるため、差し替え用字幕データD2kは、再生時間k秒(kは3以上j以下の整数)に再生される更新後の差し替え用字幕データである。細分化部112は、差し替え用字幕ファイルF2を細分化することにより生成した差し替え用字幕データD23、D24、…、D2jを保存部113に出力する。保存部113は、細分化部112が生成した差し替え用字幕データD23、D24、…、D2jを記録部12に書き込む(ステップS52)。
受信部111は、更新対象の差し替え用字幕ファイルF1を特定する情報と、差し替え開始の再生時間3秒を示す情報とを管理部13に出力する(ステップS53)。管理部13の管理情報生成部131は、更新対象の差し替え用字幕ファイルF1から生成した差し替え用字幕データを管理するための差し替え用字幕管理情報M1を特定する。管理情報生成部131は、差し替え開始の再生時間3秒に対応したフィールドから順に、ステップS52において収録部11が記録部12に保存した差し替え用字幕データD23、D24、…、D2jの保存位置を示す情報を設定する(ステップS54)。これにより、差し替え用字幕管理情報M1のk番目のフィールドに設定される保存位置情報は、再生時間kに再生される差し替え用字幕データD2kの保存位置を示す情報に更新される。
ビデオサーバ1は、差し替え開始の再生時間の前であれば、再生中であっても上記の差し替え用字幕ファイルの更新処理を行うことができる。
従来は、再生部が再生前に差し替え用の字幕の情報を一括で読み出してバッファに一時保存する方法が検討されてきた。しかし、この方法では再生中に差し替え字幕が更新されても、その更新に追従して字幕を即座に切り替える事はできない。
一方、本実施形態のビデオサーバ1は、差し替え用字幕ファイルを細分化して記録部12に記録し、各再生時間の差し替え用の字幕データがどこに保存されているかを管理部13において管理している。ビデオサーバ1は、差し替え用字幕ファイルが途中から更新された場合、図7に示すように、新たな差し替え用字幕ファイルを細分化して記録部12の別の領域に保存し、差し替え用の字幕データの保存位置と再生時間との紐付けを更新する。このように差し替え用字幕データを収録するため、図6に示す再生処理により再生中であっても即座に差し替え用字幕データを更新することができる。そして、再生時間が更新箇所に到達すると、自動的に更新後の差し替え用字幕データが読み出され、更新された差し替え用の字幕によって再生が行われる。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、細分化部と管理情報生成部とを持つことにより、多重して再生される複数の素材データのうち一部の素材データの差し替えを行う場合の運用者の作業を軽減することができる。加えて、差し替えが必要な素材データを追加で保存すればよいため、差し替えに必要なメモリ容量を削減することができる。さらには、差し替えた素材データを再生途中で更新することもできる。
また、以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、再生部を持つことにより、多重して再生される素材データのうち一部の素材データを差し替える場合、既に記録部に保存されている差し替えがない素材データをそのまま用いて再生することができる。よって、運用者は素材の差し替えを行った部分のみ収録状況を確認すればよく、確認作業を軽減することができる。さらには、再生途中で差し替えた素材データを用いて再生することもできる。
上述した実施形態におけるビデオサーバ1の機能をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…ビデオサーバ、11…収録部、111…受信部、112…細分化部、113…保存部、12…記録部、13…管理部、131…管理情報生成部、132…管理情報記録部、133…転送制御部、14…再生部、141…読出要求部、142…再生処理部、143…バッファ、2…字幕編集端末

Claims (14)

  1. 多重して再生される複数の素材データのうち差し替えを行う対象の前記素材データの差し替え用ファイルを所定の時間単位で分割することにより差し替え用素材データを生成する細分化部と、
    前記差し替え用素材データを記録部に保存する保存部と、
    再生時間の情報と、前記再生時間に再生される前記差し替え用素材データが前記記録部に保存されている位置を示す保存位置情報とを対応付けた管理情報を管理情報記録部に書き込む管理情報生成部と、
    を備える収録装置。
  2. 前記記録部は、複数の前記素材データを保存しており、
    再生時間を指定して前記差し替え用素材データ及び前記素材データの読み出しを要求する読出要求部と、
    前記読出要求部により指定された前記再生時間に対応付けられた前記保存位置情報を前記管理情報から読み出し、読み出した前記保存位置情報に設定されている前記差し替え用素材データを転送するよう前記記録部に指示する処理と、指定された前記再生時間に再生される前記素材データを転送するよう前記記録部に指示する処理とを行う転送制御部と、
    前記転送制御部により転送が指示された前記差し替え用素材データ及び前記素材データを前記記録部から受信し、前記素材データのうち差し替えを行う対象の前記素材データを前記差し替え用素材データに差し替えた後、前記素材データを多重して再生する再生処理部とをさらに備える請求項1に記載の収録装置。
  3. 前記読出要求部は、前記差し替え用素材データ及び前記素材データを時分割により読み出す請求項2に記載の収録装置。
  4. 前記細分化部は、前記記録部からデータを読み出すことができる上限の帯域と前記記録部から前記素材データの読み出しを行うときの帯域との差分である空き帯域において読み出し可能なデータサイズの前記差し替え用素材データを生成する請求項2に記載の収録装置。
  5. 前記読出要求部は、一定時間ごとに再生時間を更新し、更新した前記再生時間を前記転送制御部に指定する請求項2に記載の収録装置。
  6. 前記細分化部は、前記差し替え用ファイルに対する新たな差し替え用ファイルを所定の時間単位で分割することにより更新後の差し替え用素材データを生成し、
    前記保存部は、更新後の前記差し替え用素材データを前記記録部に保存し、
    前記管理情報生成部は、前記管理情報に前記再生時間の情報と対応付けて設定されている前記保存位置情報を、前記再生時間に再生される更新後の前記差し替え用素材データが前記記録部に保存されている位置を示す保存位置情報に書き換えることを特徴とする請求項1に記載の収録装置。
  7. 多重して再生される複数の前記素材データは、映像のデータ、音声のデータ及び字幕のデータを含み、
    差し替えを行う対象の前記素材データは、前記字幕のデータである請求項1に記載の収録装置。
  8. 収録装置が実行する収録方法であって、
    多重して再生される複数の素材データのうち差し替えを行う対象の前記素材データの差し替え用ファイルを所定の時間単位で分割することにより差し替え用素材データを生成する細分化ステップと、
    前記差し替え用素材データを記録部に保存する保存ステップと、
    再生時間の情報と、前記再生時間に再生される前記差し替え用素材データが前記記録部に保存されている位置を示す保存位置情報とを対応付けた管理情報を管理情報記録部に書き込む管理情報生成ステップと、
    を有する収録方法。
  9. 複数の前記素材データを前記記録部に保存する保存ステップと、
    再生時間を指定して前記差し替え用素材データ及び前記素材データの読み出しを要求する読出要求ステップと、
    前記読出要求ステップにおいて指定された前記再生時間に対応付けられた前記保存位置情報を前記管理情報から読み出し、読み出した前記保存位置情報に設定されている前記差し替え用素材データを転送するよう前記記録部に指示する処理と、指定された前記再生時間に再生される前記素材データを転送するよう前記記録部に指示する処理とを行う転送指示ステップと、
    前記転送指示ステップにおいて転送が指示された前記差し替え用素材データ及び前記素材データを前記記録部から受信し、前記素材データのうち差し替えを行う対象の前記素材データを前記差し替え用素材データに差し替えた後、前記素材データを多重して再生する再生処理ステップとをさらに有する請求項8に記載の収録方法。
  10. 前記読出要求ステップにおいては、前記差し替え用素材データ及び前記素材データの読み出しを時分割により要求する請求項9に記載の収録方法。
  11. 前記細分化ステップにおいては、前記記録部からデータを読み出すことができる上限の帯域と前記記録部から前記素材データの読み出しを行うときの帯域との差分である空き帯域において読み出し可能なデータサイズの前記差し替え用素材データを生成する請求項9に記載の収録方法。
  12. 前記読出要求ステップにおいては、一定時間ごとに再生時間を更新し、更新した前記再生時間を指定する請求項9に記載の収録方法。
  13. 前記差し替え用ファイルに対する新たな差し替え用ファイルを所定の時間単位で分割することにより更新後の差し替え用素材データを生成する更新ファイル細分化ステップと、
    更新後の前記差し替え用素材データを前記記録部に保存する更新データ保存ステップと、
    前記管理情報に前記再生時間の情報と対応付けて設定されている前記保存位置情報を、前記再生時間に再生される更新後の前記差し替え用素材データが前記記録部に保存されている位置を示す保存位置情報に書き換える管理情報更新ステップとを有する請求項8に記載の収録方法。
  14. 多重して再生される複数の前記素材データは、映像のデータ、音声のデータ及び字幕のデータを含み、
    差し替えを行う対象の前記素材データは、前記字幕のデータである請求項8に記載の収録方法。
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