JP6290032B2 - 吸込口体及び電気掃除機 - Google Patents
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Description
特許文献1で開示される吸込口体の構成によれば、吸込口体の清掃面側に設けられた吸込口の内側に回転ブラシが設けられる。清掃時はこの回転ブラシが回転することで清掃面上の塵埃を掻きあげ、塵埃が浮遊しているところを吸込口体で吸込む。このように、床溝内の塵埃やカーペットの奥に存在する塵埃を回転ブラシを利用して吸込むことで吸込口体の性能を向上させている。
本発明は、清掃面を傷つけることなく塵埃を吸込むことができる吸込口体及び電気掃除機を提供する。
また、本発明の一実施形態に係る電気掃除機は、吸込口体と掃除機本体とを備え、前記吸込口体は、上記に記載の吸込口体である。
前記通風口は、前記平行な方向に長い偏平状をしている。これにより、通風路を小型化できる。また、平行な方向に長い吸込空間を有効に利用できる。前記吸込空間は、前記ヘッド部における前記平行な方向の端壁に形成され且つ前記平行な方向に沿って延伸する欠損部により外部と連通する。これにより、吸込空間の端部分で発生した旋回気流を螺旋軌道で通風口へと移動させることができる。
本発明に係る実施形態の動作原理について、図1及び図2を用いて説明する。
図1及び図2は、本発明の動作原理を説明するために模式的にあらわした電気掃除機の吸込口体20である。図1は吸込口体20の上面図と断面図であり、図2は吸込口体20の側面図である。
図1(a)、図1(b)共に、図面の左側が前方、右側が後方にそれぞれ対応する。また、図1(b)に示す矢印は円筒体22内を旋回する旋回気流の運動方向を表し、黒矢印は旋回気流の下半分側を表し、斜線入り矢印は旋回気流の上半分側を表す。
ここで、円筒体は本発明のヘッド部の一例に相当し、その内部の空間が、本発明の吸込空間の一例に相当し、開口部が本発明の吸込口の一例に相当する。また、通風路の内部の空間が本発明の通風空間に相当する。
言い換えると、距離tは、円筒体22の中心軸と清掃面Sとの距離が円筒体22の半径に相当するように配置されたときのフロントガード24と清掃面S又はリアガード26と清掃面Sとの距離である。
開口部22aから吸込まれた塵埃は、吸込まれる位置によって挙動が異なる。開口部22a(円筒体22)の中央部から吸込まれた塵埃は、通風路28が近いため円筒体22内を旋回せずに通風路28に直接吸込まれる。
言い換えると、図1(a)に示すように円筒体22の端部から吸込まれた塵埃は円筒体22の内周面に沿って螺旋状の軌跡を描きながら通風路28に向かって移動する。
d = 2 × {r2−(r−t)2}1/2
ここで、dは円筒体22の開口部22aの開口サイズ、rは円筒体22の内周面の半径、tは開口部22aから清掃面Sまでの距離を示す。
次に第1の実施形態について図3から図9を用いて説明する。
1.電気掃除機の概略
図3は、第1の実施形態に係る電気掃除機1を示す概略図である。
電気掃除機1は、図3に示すように、電気掃除機本体3と吸込口体60とを備える。電気掃除機1は、電気掃除機本体3と吸込口体60とを着脱自在に接続するための接続管7を備えても良い。
吸込口体60の構成について説明する。
図4は吸込口体60の側面図である。図5は吸込口体60の平面図である。図6は吸込口体60の底面図である。図7は吸込口体60の正面図である。図8は吸込口体60の背面図である。
ここで、吸込口体60を前にする操作者から見て、前後方向(図10参照)と直交する方向を、単に「左右方向」という(図10参照)。また、清掃面120に対して直交する方向を、単に「上下方向」といい、清掃面120から離れる向きを「上向き」、清掃面120に近づく向きを「下向き」とそれぞれいう。
第1の実施形態に係る吸込口体60は、円筒体62、フロントガード64、リアガード66、通風路68、ジョイント70、第1のパイプ72、第2のパイプ74、ベース部76、ホイール78a〜78fから構成され、管体13、ホース11を介して電気掃除機本体3に接続される。なお、第2パイプ74は管体13に接続される。
円筒体62に形成された開口部62aから吸込まれた塵埃は、管体13、ホース11を介して電動送風機を内蔵する電気掃除機本体3に設けられる集塵スペースに吸引される。
本実施形態では、ヘッド部65は、円筒体62の他、フロントガード64及びリアガード66を有している。開口部62aは、本発明の吸込口の一例に相当する。円筒体62の内部の空間が吸込空間63である。
円筒体62は、内部に円柱状の空間を有し、清掃面側には開口部62aが形成されている。動作原理で説明したように、開口部62aから吸込まれた塵埃は円筒体62内部の内周面に沿うような旋回気流にのって吸引される。円筒体62は長手方向両端部に円筒体62の回転中心軸にむかって絞られたテーパー形状のテーパー部62b,62cをそれぞれ有する。
なお、ホイール78c,78dは厚みの薄いリアガード66に取り付けられるため、リアガード66に貫通孔を設けて取り付けられる。
図9は、図5のX1−X1断面を矢印方向から見た円筒体62の周辺の拡大図である。
ヘッド部65を構成する円筒体62は、図9に示すように、円筒体62の中心P1を通る中心軸Y1と直交する断面(横断面である。)において、円筒体62の内周面形状が円形状をした完全な円筒体の一部(下部)を欠いた形状をしている。つまり、内周面形状が欠円形状をしている。なお、円形状の欠いた部分で、開口部62aが構成される。開口部62aは、吸込空間63の中心軸と清掃面との間にある。
円筒体62の内部の吸込空間63の横断面形状は、円筒体62の中心軸Y1が延伸する方向(中心軸方向という。)の全長に亘って略同じである。つまり、円筒体62の横断面形状は、中心軸方向を一端から他端に移動しても、変化しない。なお、円筒体62の中心軸方向の端は、端壁80により塞がれている。
具体的には、吸込空間63の横断面での面積は、空間の中心軸方向の中間部では一定であり、中心軸方向の端部では端に近づくに従って徐々に小さくなる。なお、開口部62aの位置は、円筒体62の横断面において同じである。
このため、欠円形状を横断面形状とする吸込空間63の中心軸は、端に近づくに従って下方へと傾斜する。よって、吸込空間63を内部に有する円筒体62の左右方向の端部は、図5及び図6に示すように、左右両側において上部側が徐々に細くなるテーパー部62b,62cとなっている。
なお、吸込空間63における中心軸Y1の端部は、円筒体62のテーパー部62b,62cの内部に位置する空間である。
通風路68は、図9に示すように、筒状をしている。通風路68は、上方から見たとき(つまり、図5の状態である。)、円筒体62から離れるに従って細くなるような形状をしている。また、通風路68は、側方から見たとき(つまり、図4の状態である。)、円筒体62から離れるに従って太くなるような形状をしている。
円筒体62の内部と通風路68の内部とを連通される連通部68aは、図6及び図9に示すように、円筒体62の中心軸方向に沿って長い形状をしている。つまり、連通部68aは、上下方向に薄い偏平な形状をしている。
連通部68aは、図9に示すように、円筒体62の横断面において、円筒体62の中心軸Y1を通り、清掃面と直交する仮想線分Y2よりも後側に存在する。連通部68aは、円筒体62の中心軸Y1を通り、清掃面と平行な仮想線分Y3よりも上(清掃面と離れる方向である。)側に存在する。
第1の実施形態の吸込口体60は、開口部62aから空気を円筒体62の接線方向から吸込むので、円筒体62の内部で旋回気流が発生し、清掃面上の塵埃は旋回気流にしたがって円筒体62の内部を螺旋状に軌跡を描きながら通風路68へと移動する。
また、円筒体62の両端部をテーパー部62b,62cとすることによって吸込口体60の開口部62aから吸込まれた塵埃がテーパー部62b,62cの傾斜があることで塵埃が連通部68a側に移動しやすくなる。
第2の実施形態に係る吸込口体105について、図10から図17を用いて説明する。なお、ここでは、吸込口体105の電気掃除機本体3への接続構造・接続方法は、第1の実施形態の吸込口体60と同じであり、接続構造等の説明は省略する。
図10は吸込口体105の斜視図であり、図11は平面図であり、図12は底面図である。図13は図11のX11−X11線断面を矢印方向から見た図である。図14は図13のX12−X12線断面を矢印方向から見た図である。図15は図13のX13−X13線断面を矢印方向から見た図である。図16は、連通部よりも下流側の部品の分解図である。図17は、吸込ヘッド121の拡大横断面図である。
第2の実施形態に係る吸込口体105は、吸込ヘッド121と継手体125とがジョイント123により連結されて一体となっている。
(1)吸込ヘッド
吸込ヘッド121はヘッド部127と通風部129とを有する。ヘッド部127は吸込ヘッド121において上流側に位置し、通風部129は吸込ヘッド121の下流側に位置する。吸込口122は、ヘッド部127の下面に存在し、清掃面120に対向する。本実施形態に係る吸込ヘッド121は、ヘッド部127及び通風部129の他に、ベース部131を有する。また、通風部129は、本発明の通風路の一例に相当する。
吸込ヘッド121内の吸込路126は、上述のように、吸込空間135と通風空間137とから構成される。
吸込空間135は、図12及び図13に示すように、清掃面120に沿って当該清掃面120と平行な方向に延伸する柱形状をしている。ここでの平行な方向は、例えば、図12に示すような左右方向である。なお、吸込空間135は、図13に示すように、吸込口122を介してヘッド部127の外部と連通する。
吸込空間135の横断面形状は左右方向の位置に関係なく略同じ形状をしているが、吸込空間135の横断面の面積は位置によって異なる。具体的には、第1の実施形態と同様に、吸込空間135の左右方向(中心軸方向)の両端部分135bでは、図14及び図15に示すように、各端から左右方向の中央側に移るに従って横断面の面積(空間の直径)が大きくなっている。
吸込口122は、清掃面120と対向し、図12に示すように、左右方向に長い形状をしている。第2の実施形態では、吸込口122は、吸込空間135の投影形状と同様に、底側から見たときに、左右方向の中間部分122aが長い矩形状をし、両端部分122bが先細りする台形状をしている。
また、吸込空間135の両端部分135bは先細りする円錐台状をしているので、端部分135bで発生した旋回気流は、旋回半径を大きくしながら、螺旋軌道で通風空間137へと向かう。
吸込口体105は、上述の吸込路126を内部に有するように構成されている。つまり、吸込口体105は、吸込路126を形成できる構造であればよく、形状等を特に限定するものではない。
第2の実施形態における吸込ヘッド121は、上述のように、ヘッド部127と通風部129とを有する他、ベース部131を有し、以下、各部について説明する。
上ヘッド153は、図10、図11及び図13に示すように、下端が開口する半筒体により構成されている。上ヘッド153は、図13に示すように、上下方向に長い長円形状を、一対の直線部分の下端付近で切断したような横断面形状をしている。つまり、上ヘッド153の横断面形状は逆「U」字形状をし、上ヘッド153の下部が下ヘッド151に装着されている。
なお、吸込空間135の中心軸Y11は、図15に示すように、中心軸Y11を通り且つ清掃面120と直交する断面において、中間部分153aでは清掃面120と平行な直線であるが、両端部分153bでは、端に近づくに従って、清掃面120に近づくように傾斜している。なお、中心軸Y11が清掃面120に近づくのは、吸込口122と清掃面120との距離を一定にするためである。
つまり、フロント下ヘッド155は、第1の実施形態のフロントガード64の機能を有し、リア下ヘッド157は、第1の実施形態のリアガード66の機能を有する。
フロント下ヘッド155の後端とリア下ヘッド157の前端は、図12に示すように、吸込口122の開口縁を構成する。フロント下ヘッド155の後端は、左右方向の中央部分がリア下ヘッド157から離れるように前方向に凹入している。
リア下ヘッド157の前端は、図12に示すように、左右方向の中央部分がフロント下ヘッド155から離れるように後方向に凹入している。リア下ヘッド157の前端における左右方向の端部分は、左右方向の端から左右方向の中央に向かうに従って後方向に直線的に凹入している。なお、リア下ヘッド157の端部分は、段差状に凹入してもよいし、曲線的に凹入してもよい。
フロント下ヘッド155及びリア下ヘッド157には、左右一対のホイール163が2組設けられている。このホイール163は、吸込口体105を滑らかに移動させるためのものである。なお、ホイール163は、下ヘッド151に一部が入り込む状態、下ヘッド151に全く入り込まない状態のいずれで設けられてもよい。
ベース部131は、図13に示すように、後述するジョイント123が通風部129に対して回動するための凹み173を中央部分に有している。ベース部131の後端部分には、吸込口体105の移動をスムーズに行うための左右一対のホイール175が設けられている。
ジョイント123は、吸込ヘッド121に対して継手体125が時計・反時計回りに回動自在且つ起・倒自在になるように、吸込ヘッド121の通風部129と継手体125とを連結する。
ジョイント123は、本体部177、固定部179及びカバー部181を有する。本体部177は、通風部129の連結部分169に外嵌する外嵌筒部分183と、継手体125の軸部191(191a,191b)を清掃面120側から受ける軸受部分185とを有する。継手体125は、継手本体部187と継手カバー部189とを有する。
上述した電気掃除機1の動作中の吸込口体105内の気流について説明する。
まず、電気掃除機本体3の電動送風機が駆動されると、吸込口体105は、吸込口122を介して周辺の空気を吸込む。このとき、通風空間137が吸込空間135の後方に存在するため、吸込口122から当該吸込口122の後側を経由して通風部129へと吸込まれる。
中央部分135aにおいて、ヘッド部127の下面151aと清掃面120との間に存在する空気や塵埃等及びヘッド部127の周辺の空気及び塵埃等は吸込口122から吸込空間135へ吸込まれる。
吸込凹み135の内面が、横断面において欠類円形状をしている。このため、吸込口122の端部分122bから吸込空間135内に吸込まれた空気等は、吸込凹み135の内面に沿って旋回しながら、中央にある通風口143へと向かう。
これにより、吸込空間135の左右方向の端部分135bでは、図10の破線Y16に示すように、中央の通風部129に向かう旋回気流(塵埃等)が生じる。
吸込空間135の端部分135bは、端から左右方向の中間部分135cに向かって拡径する形状をしている。このため、この端部分135bに吸引された塵埃等は、図10の破線Y16で示すように、吸込空間135の端部分135b(ヘッド部127の端部分153bである。)の内周面に沿って、旋回しながら中央部分135aへと向う。つまり、螺旋形状の旋回気流Y16が発生しやすくなる。
したがって、絨毯等の掃除では、空間外気流が絨毯の起毛間に入り込むことになる。これにより、起毛間が拡げられ、起毛間に存在していた塵埃等を効率よく吸込むことができる。このように、空間外気流を利用することで、従来の回転ブラシと同様の効果が得られる上、絨毯等の摩耗を抑制できる。
吸込空間135の端部分135bは、左右方向の中央部分135aから端に向かって縮径する形状をしている。このため、端部分135bで発生する旋回気流の速さは、中間部分135cよりも速くでき、清掃性能を向上させることができる。
(1)吸込空間の大きさ
発明者の検討によれば、電動送風機が20W以下の場合、旋回気流は、吸込空間の直径(図2に示す半径rの2倍である。)が16mm以上39mm以下の範囲で発生することを確認している。ただし、吸込空間の直径が16mm未満でも、空間の横断面形状が欠円形状又は欠類円形状であれば、旋回気流は発生すると考えられる。
なお、電動送風機の能力や接続管の内径等を変更したり、通風口143の大きさ・位置を変更したりすることで、吸込空間の直径が上記範囲外であっても旋回気流を発生させることができる。
したがって、上記の吸込空間の直径が16mm以上39mm以下は、効率的に旋回気流を発生させることができ、比較的大きいごみを吸込むことができる範囲といえる。
発明者の検討によれば、直径が上記の16mm以上39mm以下の場合、吸込口の左右方向の寸法(長さ)は、吸込空間の左右方向の全長に対して60%以上100%以下の範囲内にあればよく、好ましくは80%以上100%以下がよい。
直径が上記範囲の場合、吸込口の前後方向の寸法(幅)は、吸込空間の直径に対して、10%以上100%以下の範囲内にあればよく、30%以上70%以下の範囲がよい。この範囲だと旋回気流を効率的に発生させることができる。
発明者は、吸込口体105のヘッド部127における端部をテーパー状にしなくても、ヘッド部127内に旋回気流が発生することを確認している。
しかしながら、発明者は、ヘッド部の端部の形状(吸込空間135の端部分135bの形状である。)をテーパー状にすることで塵埃の吸込力が向上することを見出した。
テーパー部分の左右方向の長さL3は、吸込空間135の直径に対して、1倍以上3.5倍以下の範囲がよく、好ましくは1.5倍以上3.5倍以下の範囲、より好ましくは、1.5倍以上3.0倍以下の範囲にあればよい。テーパー部分の吸込空間の直径に対する比率が上記範囲あれば、効率よく、旋回気流を通風口へと誘導できる。
第3の実施形態に係る吸込ヘッド201について、図18を用いて説明する。
図18は吸込ヘッドの横断面図である。
吸込ヘッド201は、内部に吸込空間203と通風空間205とを有する。吸込空間203と通風空間205は通風口207を介して接続されている。吸込ヘッド201は、上ヘッド211と下ヘッド213とからなる。なお、吸込空間203や通風空間205は、上ヘッド211と下ヘッド213とが組み合わさることで形成される。
ここでは、下ヘッド213の前部は、第1の実施形態のフロントガード64に相当するフロントガード部219となっている。下ヘッド213の後部は、第1の実施形態のリアガード66に相当するリアガード部221となっている。
以上、各実施形態に係る電気掃除機や吸込口体について説明したが、本発明は上記各実施形態に限られるものではなく、例えば、以下のような変形例であってもよい。また、実施形態と変形例、変形例同士を組み合わせたものであってよい。
また、実施形態や変形例に記載していていない例や、要旨を逸脱しない範囲の設計変更があっても本発明に含まれる。
第1及び第2の実施形態では、電気掃除機1は、床移動型について説明したが、他のタイプであってもよい。他のタイプとしては、例えば、円筒床移動型、ほうき型(スティック型、携帯タイプ)等がある。
ここでいう電気掃除機は、電動送風機を利用したものをいい、商用電源にケーブルを介して接続されるケーブル有タイプでもよいし、充電器(蓄電池)を内蔵する、所謂充電タイプでもよい。
(1)構造
第1の実施形態の吸込口体60は、円筒体62、通風路68、ジョイント70、第1のパイプ72及び第2のパイプ74を有し、これらの内部空間が、塵埃等が通過する吸込路となっている。
第2の実施形態の吸込口体105は、吸込ヘッド121、ジョイント123及び継手体125を有し、これらの内部空間が塵埃等の通過用の吸込路126となっている。
(2−1)全体
第1及び第2の実施形態では、吸込空間63,135の延伸する方向の一例として、清掃面と平行な左右方向としている。しかしながら、吸込空間の延伸する方向は、他の方向であってもよく、例えば、前後方向であってもよいし、前後方向と斜めに交差する方向であってもよい。
第1の実施形態において、吸込空間63の延伸する方向と直交する横断面における吸込空間63の欠円形状は、円形状の下部側が切り取られたような形状をしている。第2の実施形態において、吸込空間135の延伸する方向と直交する横断面における吸込空間135の欠類円形状は、類円形状である長円形状の下部側が切り取られたような形状をしている。
つまり、吸込空間の横断面形状は、吸込口から吸込まれた塵埃等が円筒体の内周面やヘッド部の内周面に沿って旋回気流を生じさせるような形状であればよい。
吸込空間63,135は柱状をしているが、上述したように、吸込空間は、旋回気流を生じさせることができるような形状であればよく、吸込空間の全体としての形状は柱形状に限定されるものではない。例えば、吸込空間は、横断面形状が欠円形状や欠類円形状の筒形状であってもよい。
第2の実施形態では、左右方向の端部分135bは、中間部分135cから端に移るに従って細くなる形状をしている。しかしながら、端部分の形状は、端部分で生じた旋回気流が通風空間に吸引するまでに消滅しないように、通風空間に向かって移動できるような形状であればよく、端部分でのテーパー角度等は適宜選択できる。
第1の実施形態及び第2の実施形態では、ヘッド部の左右方向の両端部分、つまり、連通口の両側の2つの部位でテーパー状となっているが、両側の何れか一方でもよい。ただし、実使用を考慮すると、左右方向の両端部分がテーパー状となっている方が好ましい。
第2の実施形態の欠損部139は、吸込空間の中心軸に向かって下面から凹入する切欠きにより構成されている。しかしながら、欠損部の機能は、左右方向に向かう気流を外部から吸込空間内に流入させるものであり、換言すると、欠損部は流入部ともいえる。この流入部は、第3の実施形態の貫通孔223によっても構成される。なお、欠損部及び貫通孔の形状は特に限定されるものではない。
(3−1)延伸方向
通風空間は、吸込空間と接続する部分における、吸込空間が延伸する方向と直交する断面において、後方に向けて延伸する領域を吸込空間に連接して存在していればよい。したがって、通風空間は、通風空間の全長に亘って一直線状に延伸してもよいし、途中で延伸する方向が直線的に変わってもよいし、曲線的に変わってもよい。また、平面視おける吸込空間から延伸する通風空間の方向は、特に限定するものではない。
通風空間は、吸込空間に通風口を介して接続されていればよく、接続位置を特に限定するものではない。
例えば、吸込空間の延伸方向の長さが短い場合には、通風空間は吸込空間の延伸方向の端部分に接続されてもよい。
また、通風空間は、吸込空間の延伸方向の中央部分で接続されてもよい。この場合、吸引空間における通風空間に対して延伸方向の両側で旋回気流を利用することができる。また、中央部分で接続されている場合、通風空間に対する吸込空間の両側で吸込力を略等しくできる。
第1及び第2の実施形態では、例えば1つの通風路68や通風部129が1つの円筒体62やヘッド部127に接続されている(つまり、1つの通風空間が1つの吸込空間に接続されている。)が、例えば、複数本の通風空間が1つの吸込空間に接続するようにしてもよいし、1つの通風空間が複数本の吸込空間に接続するようにしてもよい。
吸込空間は、第1の実施形態では円筒体62の1つの部材により構成され、第2の実施形態では上ヘッド153と下ヘッド151(フロント下ヘッド155とリア下ヘッド157)の3つの部材により構成されている。
吸込空間は、所定方向に延伸し、その横断面形状が欠円形状又は欠類円形状をしていればよく、吸込空間を構成するための部材の部品数や材料、大きさ等は特に限定されるものではない。
105 吸込口体
122 吸込口
127 ヘッド部
129 通風部
135 吸込空間
137 通風空間
143 通風口
Claims (6)
- 内部に回転ブラシを備えない吸込空間を有するとともに清掃面と対向する側に吸込口を備えるヘッド部と、
前記ヘッド部に接続されていると共に通風口を介して前記吸込空間と連通する通風空間を内部に有する通風路と、
を有する電気掃除機の吸込口体であって、
前記吸込空間は、前記清掃面と平行な方向に延伸し、
前記吸込口は、前記吸込空間の中心軸と前記清掃面との間に位置し、
前記吸込空間は、前記吸込口を介して前記ヘッド部の外部と連通すると共に、前記平行な方向と直交する断面において、前記清掃面と接する円形状又は類円形状における前記吸込口よりも前記清掃面側を欠く欠円形状又は欠類円形状をし、
前記吸込空間は、前記通風口から遠い位置から前記通風口に近づくに従って、前記吸込空間における前記断面の面積が大きくなる部分を有し、
前記通風口は、前記断面において、前記通風口と前記吸込口との間の前記ヘッド部の内周面の距離のうち一方側の内周面の距離が他方側の内周面の距離に対して短くなる位置に設けられている
吸込口体。 - 前記通風口は前記吸込空間における前記平行な方向の中央にあり、
前記大きくなる部分は、前記平行な方向における前記通風路の両側の少なくとも一方に存在している
請求項1に記載の吸込口体。 - 前記大きくなる部分は、前記平行な方向における前記通風路の両側に存在している
請求項2に記載の吸込口体。 - 前記通風口は、前記平行な方向に長い偏平状をしている
請求項1〜3の何れか1項に記載の吸込口体。 - 前記吸込空間は、前記ヘッド部における前記平行な方向の端壁に形成され且つ前記平行な方向に沿って延伸する欠損部により外部と連通する
請求項1〜4の何れか1項に記載の吸込口体。 - 吸込口体と掃除機本体とを備える電気掃除機において、
前記吸込口体は、請求項1〜5の何れか1項に記載の吸込口体である
電気掃除機。
Priority Applications (1)
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