JP6289318B2 - 現像方法、現像装置及び記憶媒体 - Google Patents

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本発明は、露光後の基板に対して現像液を供給して現像する現像方法、現像装置及び前記現像装置に用いられるコンピュータプログラムが記憶された記憶媒体に関する。
半導体装置の製造におけるフォトリソグラフィ工程では、レジスト膜が形成され、所定のパターンに沿って露光された基板である半導体ウエハ(以下ウエハと記載する)に対して現像液が供給され、レジストパターンが形成される。例えば特許文献1に記載されるように、ウエハを回転させながらノズルから現像液を供給し、現像液が供給される位置をウエハの半径上で移動させることにより現像処理が行われている。この手法では現像液の供給位置の移動と遠心力の作用とにより、基板に現像液の液膜が形成され、当該液膜を構成する現像液が流動する。
ウエハに供給された現像液は遠心力により広がりながらレジスト膜表面を流れるが、そのように流れる間に現像液はレジストと反応してその濃度が変化してしまうため、現像液の液流れ方向で、レジスト膜と現像液の反応具合が異なるおそれがある。その結果として、面内の1つの露光領域(ショット)内におけるパターンの線幅であるCD(Critical Dimension)が変化し、CDの均一性(CDU:Critical Dimension Uniformity)が悪化してしまう懸念がある。
そこでウエハを回転させた状態で、ウエハに形成された現像液の液溜まりに接触する接触部を含む現像液ノズルを、当該ウエハの中央部上から周縁部上へ向けて移動させることにより、ウエハの表面に液溜まりを広げる手法を用いることが検討されている。この手法によれば、ウエハの回転と接触部の移動とにより現像液が流動し、撹拌された状態で広げられる。このためウエハの表面上の現像液の濃度の均一性が高められ、結果としてCD均一性を改善することができる。
しかし、この手法を用いてもCDについて他の領域と大きさが比較的異なる領域(便宜上、CD変異領域と記載する)が、ウエハの表面に渦巻き状に形成される場合があることが確認された。前記渦巻き状のCD変異領域は、現像液ノズルのウエハ表面における移動の軌跡に沿って形成されており、当該現像液ノズルの移動に起因するものと考えられ、このようなCDのばらつきについても改善することが検討されている。特許文献2には、基板の中央部上に配置したノズルの下端を、当該ノズルから供給した処理液に接液させ、基板を回転させて当該基板に液膜を形成する技術について記載されているが、上記の問題を解決できるものではない。
特許第4893799号公報 特開2012−74589号公報
本発明は、このような事情においてなされたものであり、その目的は、露光後の基板に現像処理を行うにあたり、基板の面内におけるレジストパターンの線幅の均一性を高くすることができる技術を提供することにある。
本発明の現像方法は、露光後の基板を回転自在な基板保持部に水平に保持する工程と、
次いで、現像液の吐出口と前記基板の表面よりも小さく形成された接触部とを備えた現像液ノズルを用い、前記基板の中央部にて前記接触部を基板の表面に対向させる工程と、
続いて前記現像液ノズルの吐出口から基板の表面に現像液を吐出して前記接触部から見て当該接触部の外縁よりも外側に現像液をはみ出させて液溜まりを形成する工程と、
前記接触部の外縁よりも外側に現像液がはみ出した状態を維持して、回転している基板に前記吐出口から現像液を吐出しながら前記現像液ノズルを基板の中央部から周縁部に移動させて前記液溜りを基板の全面に広げる工程と、を含み、
前記液溜りを基板の全面に広げる工程は、前記接触部の外縁よりも外側にはみ出した液溜まりの一部に拡散部材を接触させながら当該拡散部材を前記接触部と共に移動させる工程であることを特徴とする。
本発明の他の現像方法は、露光後の基板を回転自在な基板保持部に水平に保持する工程と、
次いで、現像液の吐出口と前記基板の表面よりも小さく形成された接触部とを備えた現像液ノズルを用い、前記基板の中央部にて前記接触部を基板の表面に対向させる工程と、
続いて前記現像液ノズルの吐出口から基板の表面に現像液を吐出して前記接触部から見て当該接触部の外縁よりも外側に現像液をはみ出させて液溜まりを形成する工程と、
前記接触部の外縁よりも外側に現像液がはみ出した状態を維持して、回転している基板に前記吐出口から現像液を吐出しながら前記現像液ノズルを基板の中央部から周縁部に移動させて前記液溜りを基板の全面に広げる工程と、を含み、
前記液溜りを基板の全面に広げる工程は、前記接触部の外縁よりも外側にはみ出した液溜まりの一部に補助ノズルから現像液を供給しながら、当該補助ノズルを前記接触部と共に移動させる工程であることを特徴とする。
本発明のさらに他の現像方法は、露光後の基板を回転自在な基板保持部に水平に保持する工程と、
次いで、現像液の吐出口と前記基板の表面よりも小さく形成された接触部とを備えた現像液ノズルを用い、前記基板の中央部にて前記接触部を基板の表面に対向させる工程と、
続いて前記現像液ノズルの吐出口から基板の表面に現像液を吐出して前記接触部から見て当該接触部の外縁よりも外側に現像液をはみ出させて液溜まりを形成する工程と、
前記接触部の外縁よりも外側に現像液がはみ出した状態を維持して、回転している基板に前記吐出口から現像液を吐出しながら前記現像液ノズルを基板の中央部から周縁部に移動させて前記液溜りを基板の全面に広げる工程と、を含み、
前記接触部が現像液と接触する外縁の外形については、平面で見て、進行方向側の外縁が進行方向側に膨らむ曲線をなし、前記進行方向側の外縁に連続する左右の各外縁が前記曲線の曲率よりも大きい曲率の曲線または角部をなしていることを特徴とする。
本発明の現像装置は、露光後の基板を水平に保持する基板保持部と、
前記基板保持部を回転させる回転機構と、
現像液の吐出口と、前記基板の表面よりも小さく形成された接触部と、を備えた現像液ノズルと、
前記基板保持部に保持された基板上を、当該基板の中央部から周縁部へ向けて前記現像液ノズルを移動させる移動機構と、
前記基板の中央部にて前記接触部を基板の表面に対向させるステップと、続いて前記現像液ノズルの吐出口から基板の表面に現像液を吐出して前記接触部から見て当該接触部の外縁よりも外側に現像液をはみ出させて液溜まりを形成するステップと、前記接触部の外縁よりも外側に現像液がはみ出した状態を維持して、回転している基板に前記吐出口から現像液を吐出しながら前記現像液ノズルを基板の中央部から周縁部に移動させて前記液溜りを基板の全面に広げるステップと、を実行するように制御信号を出力する制御部と、
前記接触部の外縁よりも外側にはみ出した液溜まりの一部に接触しながら、前記接触部と共に前記基板の中央部から周縁部へ移動する拡散部材と、
を備えることを特徴とする。
本発明の他の現像装置は、露光後の基板を水平に保持する基板保持部と、
前記基板保持部を回転させる回転機構と、
現像液の吐出口と、前記基板の表面よりも小さく形成された接触部と、を備えた現像液ノズルと、
前記基板保持部に保持された基板上を、当該基板の中央部から周縁部へ向けて前記現像液ノズルを移動させる移動機構と、
前記基板の中央部にて前記接触部を基板の表面に対向させるステップと、続いて前記現像液ノズルの吐出口から基板の表面に現像液を吐出して前記接触部から見て当該接触部の外縁よりも外側に現像液をはみ出させて液溜まりを形成するステップと、前記接触部の外縁よりも外側に現像液がはみ出した状態を維持して、回転している基板に前記吐出口から現像液を吐出しながら前記現像液ノズルを基板の中央部から周縁部に移動させて前記液溜りを基板の全面に広げるステップと、を実行するように制御信号を出力する制御部と、
前記接触部の外縁よりも外側にはみ出した液溜まりの一部に現像液を供給しながら前記接触部と共に前記基板の中央部から周縁部へ移動する補助ノズルと、
を備えることを特徴とする。
本発明の記憶媒体は、露光後の基板を現像する現像装置に用いられるコンピュータプログラムが記憶された記憶媒体であって、
前記コンピュータプログラムは、上記の現像方法を実施することを特徴とする。

本発明によれば、現像液ノズルの吐出口から基板の表面に現像液を吐出して前記接触部から見て当該接触部の外縁よりも外側に現像液をはみ出させて液溜まりを形成する。そして、そのように現像液がはみ出した状態を維持して、回転している基板に前記吐出口から現像液を吐出しながら、前記現像液ノズルを基板の周縁部へ向けて移動させて前記液溜りを基板の全面に広げる。これによって、現像液ノズルの進行方向について、接触部の縁での現像の進行度の差を緩和することができると共に、液溜まりが基板の周方向に不均一に広がることを抑えることができるので、基板の面内において現像処理を均一性高く行い、レジストパターンの線幅の均一性を高くすることができる。
本発明の第1の実施の形態に係る現像装置の斜視図である。 前記現像装置の縦断側面図である。 前記現像装置に設けられる現像液ノズルの縦断側面図である。 前記現像装置における比較例の処理の説明図である。 前記現像装置における比較例の処理の説明図である。 前記現像装置における比較例の処理の説明図である。 前記現像装置における処理時の現像液ノズルの側面図である。 前記処理時における現像液ノズル及び液溜まりの側面図である。 前記処理時における現像液ノズル及び液溜まりの側面図である。 前記処理時におけるウエハの平面図である。 前記処理時におけるウエハの平面図である。 前記処理時におけるウエハの平面図である。 第1の実施形態における第1の変形例に係るノズルの構成を示す平面図である。 第1の実施形態における第1の変形例に係る他のノズルの構成を示す平面図である。 第2の変形例に係るノズルの下面側斜視図である。 前記第2の変形例に係るノズルを用いた処理の説明図である。 前記第2の変形例に係るノズルを用いた処理の説明図である。 第3の変形例に係るノズルを用いた処理の説明図である。 本発明の第2の実施の形態に係る現像装置を構成する各現像液ノズルの側面図である。 前記第2の実施の形態に係る現像装置を構成する各現像液ノズルの側面図である。 前記第2の実施の形態に係る現像装置を構成する各現像液ノズルの側面図である。 前記各現像液ノズルにより処理されるウエハの平面図である。 前記各現像液ノズルにより処理されるウエハの平面図である。 前記各現像液ノズルにより処理されるウエハの平面図である。 現像液ノズルの他の例を示す縦断側面図である。 現像液ノズルの他の例を示す斜視図である。 現像液ノズルの他の例を示す斜視図である。 前記現像液ノズルの縦断側面図である。 現像液ノズルの他の例を示す下面図である
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係る現像装置1について図1、図2を参照しながら説明する。図1は現像装置1の概略構成を示す斜視図であり、図2は現像装置1の縦断側面図である。現像装置1は、図示しない搬送機構によって搬送されるウエハWを現像処理する装置であり、前記ウエハWの表面には、例えばネガ型レジストが塗布されており、所定のパターンに沿って露光されている。現像装置1は、基板保持部であるスピンチャック11と、液受け用のカップ体2と、現像液ノズル3と、洗浄液ノズル51と、を備えている。スピンチャック11は、ウエハWの裏面中央部を吸着して、ウエハWを水平に保持するものであり、回転軸12を介して回転機構13により鉛直軸まわりに回転自在に構成されている。
前記カップ体2は、スピンチャック11に保持されたウエハWを取り囲むように設けられている。図2中21はカップ体2を構成する上カップであり、略円筒状であり、上部側が内側に傾斜している。上カップ21は、昇降機構22により、スピンチャック11との間でウエハWの受け渡しを行うときの受け渡し位置(図2中、実線で示す位置)と、現像処理を行うときの処理位置(図2中、点線で示す位置)との間で昇降自在に構成されている。処理位置における上カップ21はウエハWの側周を囲み、ウエハWから飛散した現像液及び洗浄液を受けて、後述する、上カップ21の下方に設けられる液受け部25へとガイドする。
また、カップ体2は円形板23を備え、当該円形板23はスピンチャック11に保持されたウエハWの下方側に設けられている。この円形板23の外側には縦断面形状が山型のガイド部材24がリング状に設けられている。前記ガイド部材24は、ウエハWよりこぼれ落ちた現像液や洗浄液を、円形板23の外側に設けられる液受け部25にガイドするように構成されている。液受け部25は環状の凹部として構成され、排液管26を介して図示しない廃液部に接続されている。図2中14は、スピンチャック11と図示しない基板搬送機構との間でウエハWの受け渡しを行うために、前記円形板23を貫いて設けられるピンであり、3本(各図では便宜上、2本のみ表示している)設けられている。ピン14は、昇降機構15により昇降自在に構成される。
続いて現像液ノズル3について、縦断側面図である図3も参照して説明する。現像液ノズル3は垂直な円柱状に構成され、現像液を吐出してウエハWの表面に液溜まりを形成するための吐出口31と、ウエハWの表面よりも小さく形成される円形の接触部32と、を備えている。接触部32は、現像液ノズル3の底部を構成する。現像液ノズル3は、その中心軸に沿って形成された流路33を備え、この流路33の下端が、前記吐出口31として構成されている。従って、当該吐出口31は、前記接触部32の中心部に開口している。
前記接触部32はスピンチャック11に載置されたウエハWの表面と対向するように設けられている。ウエハWの直径が例えば300mmの場合、接触部32の直径d1は例えば30mm〜200mm、この例では100mmに設定される。現像液ノズル3の材質としては、表面張力によって後述するように現像液を撹拌できるように、例えば樹脂が用いられる。この樹脂としては、例えばPFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等が用いられる。
現像液ノズル3の上面は、支持部材35を介してアーム41の先端に固定され、アーム41の基端側は、図1に示すように移動機構42に接続されている。この移動機構42は、水平に伸びるガイドレール43に沿って移動するように構成されている。また移動機構42は図示しない昇降機構によりアーム41を昇降自在に支持する。カップ体2の外側には、現像液ノズル3を待機させるための矩形のカップ状の待機部44が設けられている。移動機構42によって、現像液ノズル3はスピンチャック11に保持されたウエハWに対して接触部32がウエハWに対向すると共にウエハWに現像液を供給する処理位置と、待機部44内の待機位置との間で、移動自在に構成されている。図3は、前記処理位置に位置する現像液ノズル3を示している。当該処理位置における現像液ノズル3の接触部32とウエハW表面との距離h1は、例えば0.5mm〜2mmである。
前記現像液ノズル3の流路33の上流端には、現像液供給管36の一端が接続されている。現像液供給管36の他端は、現像液の供給源37に接続されている。供給源37はポンプやバルブなどを備え、後述の制御部100からの制御信号に従って、現像液ノズル3へ現像液を供給する。この実施形態において、供給源37から供給される現像液はネガ型レジストの現像液であるが、ウエハWにポジ型のレジスト膜が形成されている場合は、ポジ型レジストの現像液を供給するように供給源37が構成される。
次に洗浄液ノズル51について説明する。洗浄液ノズル51は、鉛直下方に洗浄液を供給し、洗浄液の供給源52に接続されている。この供給源52は夫々ポンプやバルブなどを備え、制御部100からの制御信号に従って、洗浄液を洗浄液ノズル51に供給する。洗浄液ノズル51はアーム53の先端側に設けられ、前記アーム53の基端側は、図1に示すように移動機構54に支持されている。移動機構54により、アーム53は昇降自在に構成されている。前記移動機構54は、上記のガイドレール43と並行に伸びるガイドレール55に沿って移動自在に構成されている。カップ体2の外側には、洗浄液ノズル51を待機させるための矩形のカップ状の待機部56が設けられており、前記移動機構54によって洗浄液ノズル51は、スピンチャック11に保持されたウエハW上における洗浄液の供給位置と、待機部56内の待機位置との間で、移動自在に構成される。
現像装置1には、コンピュータからなる制御部100が設けられ、この制御部100は不図示のプログラム格納部を有している。プログラム格納部には、後述の作用で説明する現像処理及び洗浄処理が行われるように命令が組まれたプログラムが格納される。このプログラムが制御部100に読み出されることで、制御部100は現像装置1の各部に制御信号を出力する。それによって、移動機構42による現像液ノズル3の移動、移動機構54による洗浄液ノズル51の移動、現像液供給源37による現像液の供給、洗浄液供給源52による洗浄液の供給、スピンチャック11によるウエハWの回転、ピン14の昇降などの各動作が制御される。その結果として、後述のようにウエハWに現像処理及び洗浄処理を行うことができる。このプログラムは、例えばハードディスク、コンパクトディスク、マグネットオプティカルディスクまたはメモリーカードなどの記憶媒体に収納された状態でプログラム格納部に格納される。
現像装置1による現像処理の概略を説明すると、現像液ノズル3の接触部32をウエハWの表面の中央部に近接させて、図3で説明した処理位置に位置させる。ウエハWを回転させた状態で吐出口31から現像液を当該ウエハWに供給して、ウエハWの表面と接触部32とに接触する液溜まり30を形成する。そして、吐出口31から現像液の吐出を続けながら、現像液ノズル3をウエハWの周縁部へ水平に移動させることで、液溜まり30をウエハWの全面に広げる。
ここで本発明に係る現像処理について明確に説明するために、先ず上記の概略に沿って行われる比較例の現像処理について図4〜図6を参照して説明する。なお、図中の矢印はウエハWの回転方向を示す。先ず、上記のように回転するウエハWの中央部に液溜まり30を形成する。そして、図4に示すように、液溜まり30の大きさが現像液ノズル3の接触部32の大きさに等しくなると、現像液ノズル3が水平移動を開始する。つまり、接触部32の移動方向における縁と、当該移動方向における液溜まり30の縁とが重なっており、この重なった位置について便宜上、ポイントP1としている。
図5は、接触部32の移動方向の縁と当該移動方向における液溜まり30の縁とが重なった状態が維持されたまま、つまりポイントP1が引き続き形成されたまま、接触部32が移動した様子を示している。液溜まり30は、接触部32の移動に対応して、周縁の一部が欠けた円となって広がる。この円の欠け領域を、図5中、現像液の塗り残し領域R1として示しており、この塗り残し領域R1は、ウエハWの回転と接触部32の移動とに起因して、当該接触部32の位置に対してウエハWの回転方向上流側に形成される。つまり、塗り残し領域R1が形成される位置は、現像液ノズル3の位置と共に、ウエハWを渦巻き状に移動する。さらに接触部32が移動すると、液溜まり30を構成する現像液のウエハWの濡れ広がりにより、塗り残し領域R1が次第に消失し、液溜まり30は円形となる。以降は、接触部32の移動に伴って、液溜まり30は、ウエハW表面の周縁部向けて広がる(図6)。
接触部32の移動方向において、前記ポイントP1より後方側では、ウエハWの回転及び液溜まり30と接触部32との間に働く表面張力によって、現像液が撹拌されて現像が効率良く進行する。しかし、前記移動方向において、ポイントP1より前方側では現像が全く進行しないので、ポイントP1を境にして現像の進行度に大きな差が生じることになる。ウエハWの中央部から周縁部へ接触部32が移動する間ポイントP1が形成され続けると、ウエハWの回転と現像液ノズル3の移動とによって、当該ポイントP1は、ウエハW表面を渦巻き状に移動することになるため、背景技術の項目で説明したように渦巻き状のCD変異領域が形成される一因になると考えられる。
また、接触部32がウエハWの周縁部上に到達するまでに、上記の塗り残し領域R1が形成されるが、既述のように塗り残し領域R1は、ウエハW表面を渦巻き状に移動するように形成される位置が移動する。従って、ウエハWの周縁部より内側における上記のCD変異領域の形成は、この塗り残し領域R1が形成されることも一因であると考えられる。
この現像装置1においては上記の現像処理の概略に沿った上で、上記のポイントP1及び塗り残し領域R1が形成されないように液溜まり30を形成して、現像処理が行われる。当該現像処理と、現像処理に続いて行なわれる洗浄処理について、現像液ノズル3及びウエハWの側面を示した図7〜図9と、ウエハWの表面を示した図10〜図12と、を参照しながら説明する。
搬送機構によりウエハWが現像装置1に搬送され、スピンチャック11に受け渡されて水平に保持されると、現像液ノズル3が待機部44の待機位置からウエハWの中央部上へ移動する。そして現像液ノズル3は、その接触部32がウエハWに近接して対向するように、図3で説明した処理位置へ下降すると共に、ウエハWが平面視時計回りに、例えば10rpmで回転する(図7)。
続いて、吐出口31からウエハWに現像液が吐出されて、当該接触部32に接触した状態の液溜まり30が形成される。接触部32の下方全体が現像液で満たされた後も現像液の供給が続けられ、液溜まり30の外縁は、接触部32の外縁よりも外側にはみ出す(図8、図10)。続いて、現像液の供給が続けられたまま、現像液ノズル3がウエハWの周縁部上へ向けて、ウエハWの径方向に沿って、例えば10mm/秒で水平に移動する。この径方向における移動速度は、例えば接触部32がウエハWの表面全体を通過し、当該表面全体で現像液の撹拌が行われるような速度とされる。このような現像液を吐出した状態の現像液ノズル3の移動によって、液溜まり30は前記現像液ノズル3の接触部32に接した状態で、ウエハWの周縁部へ向けて広げられる。
接触部3の下方では、形成された液溜まり30と現像液ノズル3の前記接触部32との間において表面張力が働き、これら液溜まり30と前記接触部32とは引き合っている。ウエハWを回転させながら現像液ノズル3が移動すると、現像液ノズル3の下方では現像液が撹拌され、現像液の濃度の均一性が高くなる。またウエハWの面内において、現像液ノズル3の接触部32の下方領域については、そのように現像液の濃度の均一性が高くなるので、均一性高くレジストと現像液との反応が進行する。即ちレジストパターンのCDの均一性が高くなる。
現像液ノズル3の水平移動中において、液溜まり30の外縁が、接触部32の外縁よりも外側にはみ出した状態が維持される(図9、図11)。つまり、平面で見て、液溜まり30の内側を現像液ノズル3が移動し、接触部32の移動方向における縁よりも前方には、既に現像液が供給された状態となっている。従って、図4〜図6の比較例として説明した、接触部32の移動方向の縁と液溜まり30の縁とが重なるポイントP1が形成されない。また、そのように接触部32の移動方向において、接触部32よりも前方側に供給される現像液は、ウエハWの回転によって、ウエハW上を移動する接触部32の回転方向上流側に移動するので、比較例で説明したように、塗り残し領域R1が形成されることが防がれる。つまり、液溜まり30は円形にウエハWを広がる。
現像液ノズル3が移動を続け、液溜まり30によりウエハWの表面全体が被覆された後、現像液ノズル3がウエハWの周縁部上に位置すると、当該現像液ノズル3の水平移動が停止する(図12)。ウエハWが回転し、当該周縁部上を接触部32が通過し、ウエハの表面全体における現像液の撹拌が完了した後、ウエハWの回転及び現像液ノズル3からの現像液の吐出が停止し、現像液ノズル3は待機部44の待機位置へと戻る。次いでウエハWが所定の時間、静止状態とされ、静止された液溜まり30により、ウエハWの表面全体でレジスト膜と現像液との反応がさらに進行する。ところで、ウエハWの表面全体(全面)とは、レジストパターンの形成領域全体の意味である。そのため、周縁部に前記レジストパターンの形成領域が設けられていないウエハWでは、当該周縁部が液溜まり30により被覆されなくてもよい。
ウエハWの表面全体でレジスト膜と現像液との反応が十分に進行すると、待機部56の待機位置から洗浄液ノズル51がウエハWの中心部上に移動する。そして、当該中心部に洗浄液が吐出されると共に、ウエハWが所定の回転数で回転し、ウエハW表面の洗浄処理が開始される。前記洗浄液は遠心力によりウエハWの周縁部に広げられ、ウエハWから現像液の液溜まり30が除去される。然る後、洗浄液の供給が停止する一方で、ウエハWの回転が続けられ、ウエハWから洗浄液が振り切られて、ウエハWが乾燥される。然る後、ウエハWの回転が停止し、図示しない基板搬送機構に当該ウエハWが受け渡され、現像装置1から搬出される。
この現像装置1の現像処理によれば、現像液ノズル3の吐出口31から当該現像液ノズルを構成する接触部32とウエハWの表面との隙間に現像液を吐出して、当該隙間に現像液を満たすと共に前記接触部32から見て当該接触部32の外縁よりも外側に現像液をはみ出させて液溜まりを形成する。そして、そのように現像液がはみ出した状態を維持して、回転しているウエハWに前記吐出口31から現像液を吐出しながら、前記現像液ノズル3をウエハWの周縁部へ向けて移動させて、前記液溜り30をウエハWの全面に広げる。これによって液溜まり30をウエハWの全面に広げるにあたって、比較例として説明した、接触部32の移動方向において現像の進行度が大きく異なるポイントP1の発生及びポイントP1のウエハW表面における渦巻き状の移動を防ぐことができる。さらに、比較例で説明した塗り残し領域R1の形成及び当該塗り残し領域R1のウエハW表面における渦巻き状の移動を防ぐことができる。結果として、ウエハW表面内における現像処理の均一性を高くすることができ、レジストパターンのCDについて、他の領域と大きさが比較的大きく異なる領域(CD変異領域)が、ウエハの表面に渦巻き状に形成されることを防ぐことができる。評価試験を行った結果、この第1の実施形態で説明した現像処理を行うことで、渦巻き状のCD変異領域の形成が抑えられることが確認されている。
ところで、ウエハWの中央部において現像液ノズル3の接触部32に接触し、且つその外縁が当該接触部32の外縁よりも外側にはみ出した液溜まり30を形成するにあたっては、上記のように行うことには限られない。接触部32がウエハWの中央部上における図3で説明した処理位置よりも上方に位置する状態で現像液の吐出を開始し、ウエハWの中央部に液溜まり30を形成する。続いて、接触部32を前記処理位置に下降させて前記液溜まり30に接触させ、上記のように液溜まり30の外縁が接触部32の外縁よりも外側にはみ出した状態としてもよい。接触部32の下降中、現像液の吐出は停止していてもよいし、吐出が続けられていてもよい。
(第1の実施形態の第1の変形例)
続いて、第1の実施形態における第1の変形例について図13を参照して説明する。この第1の変形例では、現像液ノズル3の代わりに現像液ノズル3と形状のみ異なる現像液ノズル5を用いて、現像処理が行われる。現像液ノズル5は、平面視楕円形に構成されており、従って接触部32も楕円形に構成されている。楕円形の接触部32の中心に、吐出口31が開口している。この現像液ノズル5は、現像処理中、楕円の短軸方向に沿って水平に移動する。即ち、現像液ノズル5を平面で見ると、進行方向側の外縁が進行方向側に膨らむ曲線をなし、前記進行方向側の外縁に連続する左右の各外縁が、前記進行方向側の外縁がなす曲線の曲率よりも大きい曲率の曲線をなしている。
この現像液ノズル5を用いた場合も、第1の実施形態と同様に処理が行われる。即ち、現像液ノズル5が回転するウエハWの中央部上に配置され、当該ウエハWの中央部に現像液が供給されて、接触部32の外縁よりも外側に、その外縁がはみ出すように液溜まり30が形成される。然る後、前記はみ出しが維持されるように、現像液ノズル5がウエハWの周縁部上に向かって水平移動される。このとき、現像液ノズル5において、前記進行方向側の外縁に連続する左右の各外縁が、前記進行方向側の外縁がなす曲線の曲率よりも大きい曲率の曲線をなすように構成されていることで、ウエハWの回転方向において比較的広い範囲が、接触部32により覆われる。接触部32の下方は現像液が供給されているため、現像液ノズル5の水平移動中、ウエハWの回転方向の広い範囲に現像液が供給されることになる。従って、この現像液ノズル5の移動中においては、比較例で説明した塗り残し領域R1の発生を、より確実に防ぐことができる。
現像液ノズルにおいて、上記のように進行方向側の外縁に連続する左右の各外縁は、曲線として構成することに限られず、角部を有するように構成してもよい。図14には当該角部を有する例として、平面視三日月状に構成された現像液ノズル59を示している。この現像液ノズル59の水平移動方向は、三日月の外形をなす円弧の突出方向である。このような現像液ノズル59を用いても、現像液ノズル5を用いた場合と同様の効果が得られる。また、このように平面視楕円形、三日月状に現像液ノズルを構成する他に、現像液ノズルを平面視扇状に形成しても、塗り残し領域R1の発生を防ぐことができる。
(第1の実施形態の第2の変形例)
続いて、第1の実施形態における第2の変形例について説明する。図15は、この第2の変形例において用いられる現像液ノズル3の斜視図であり、図16、図17は、当該現像液ノズル3を用いて行われる現像処理を示す説明図である。この現像液ノズル3には、現像液ノズル3の接触部32の側方から、板状の拡散部材61が水平に伸び出しており、この拡散部材61の下面は、例えば接触部32と同じ高さに位置している。また、拡散部材61は、現像液ノズル3の進行方向側に設けられており、平面視、ウエハWの回転方向上流側へ向けて円弧を描くように延び出している。
このような現像液ノズル3を用いた現像処理について説明すると、第1の実施形態で説明したように、ウエハWの中央部上に現像液ノズル3が配置され、接触部32の外縁よりも外側にはみ出すように液溜まり30が形成されると、この液溜まり30は、拡散部材61に接触する(図16)。そして、現像液が吐出された状態で現像液ノズル3がウエハWの周縁部上に向けて移動すると、この移動により拡散部材61もウエハWの周縁部上に向けて移動する。
この拡散部材61の移動中、当該拡散部材61に接触した現像液は、当該拡散部材61との間に働く表面張力によって拡散部材61の移動方向に向かう力を受け、拡散部材61に引きずられるようにウエハWの周縁部へ向けて拡散される(図17)。このように現像液が拡散することで、上記の塗り残し領域R1の発生をより確実に防ぐことができる。ここで、拡散部材61の配置について図17を参照してより詳しく説明しておくと、そのような塗り残し領域R1の発生を防ぐ効果を得るために、平面で見て、接触部32の中心QとウエハWの回転中心Pとを含む直線Lに対してウエハWの回転方向上流側に先端部が伸び出すように設けられている。ところで、拡散部材61としては、現像液ノズル3に設けることに限られず、現像液ノズル3を移動させる移動機構42とは別個の移動機構に接続された構成とし、当該移動機構により、現像液ノズル3の移動と並行して移動するようにしてもよい。
(第1の実施形態の第3の変形例)
図18には、現像装置1のさらに他の変形例を示している。この例では、アーム41に不活性ガスであるN(窒素)ガスを供給するガスノズル62が設けられている。このガスノズル62は、現像液ノズル3の進行方向に向かって斜め下方にNガスを吐出する。当該ガスノズル62を設けた場合の現像処理について説明すると、上記のようにウエハWの中央部上に、その外縁が接触部32の外縁の外側に位置するように液溜まり30を形成する。その後、ガスノズル62からN2ガスの吐出を開始し、液溜まり30の周縁部は、当該N2ガスによりウエハWの外側へ向けて押し広げられる。然る後、アーム41を移動させ、N2ガスを吐出した状態のガスノズル62と現像液を吐出した状態の現像液ノズル3とを、ウエハWの周縁部に向けて移動させる。このように移動中にN2ガスを吐出することによって、液溜まり30の縁部が現像液ノズル3の進行方向に押し広げられ、現像液ノズル3の進行方向において、液溜まりの縁と現像液ノズル3の縁とが重なることが、より確実に抑えられる。
(第2の実施形態)
続いて、第2の実施形態の現像装置7について、第1の実施形態の現像装置1との差異点を中心に、図19を参照しながら説明する。この現像装置7においては、アーム41に現像液ノズル3と、補助ノズルである現像液ノズル71と、が設けられており、現像液ノズル71は、現像液ノズル3と共にウエハWの表面上をウエハWの径方向に沿って移動することができる。現像液ノズル71は垂直な円筒状に構成され、その下端は現像液ノズル3の接触部32よりも高い位置に設けられている。従って、現像液ノズル71は、現像液ノズル3が行うような現像液の撹拌を行わない。現像液ノズル71は、ウエハWの表面において現像液ノズル3の接触部32に対向する領域の外側領域に現像液を供給し、この外側領域は、前記接触部32に対向する領域に対して、現像処理時における現像液ノズル71及び現像液ノズル3の移動方向側に位置している。
現像装置7による現像処理について、第1の実施形態の現像処理との差異点を中心に、前記図19及び図20、図21の現像液ノズル3、71の側面図を参照しながら説明する。また、図22〜図24のウエハWの平面図も適宜参照する。先ず、第1の実施形態と同様に現像液ノズル3をウエハWの中央部上の処理位置に移動させ、回転するウエハWに現像液ノズル3から現像液の吐出を行い、液溜まり30を形成する。例えばこの液溜まり30の外縁が接触部32の外縁に重なっているか、接触部32の外縁よりも若干内側に位置しているときに、現像液ノズル71から現像液の吐出を開始する。図19は、現像液ノズル71から現像液の吐出を行う直前の状態を示している。
現像液ノズル71から供給された現像液と合流することで、液溜まり30は、その外縁が接触部32の外縁の外側にはみ出すように拡大される(図20、図22)。そして、現像液ノズル3、71から現像液の吐出が続けられた状態で、現像液ノズル3、71がウエハWの周縁部上へ向けて移動する。従って、液溜まり30の縁部に現像液ノズル71から現像液が供給された状態で、液溜まり30がウエハWの周縁部へ広げられる(図21、図23)。現像液ノズル71の現像液の吐出位置がウエハWの外側に位置すると、当該現像液ノズル71からの現像液の吐出が停止する。然る後、現像液ノズル3がウエハWの周縁部上に位置すると、現像液ノズル3、71の移動が停止し(図24)、その後、現像液ノズル3からの現像液の吐出及びウエハWの回転が停止する。
この第2の実施形態において、上記のように現像液ノズル71から現像液の吐出を行うのは、現像液ノズル3の移動中において液溜まり30の外縁が接触部32の外縁の外側にはみ出した状態を、より確実に形成するためである。つまり、ウエハW表面のレジストの性質によって、現像液ノズル3から吐出される現像液のウエハW表面における広がり具合は変化するので、現像液がウエハW表面を広がりにくい場合があるが、この第2の実施形態においてはそのようなレジストの性質によらず、より確実に上記のような液溜まり30を形成し、上記のCD変異領域の形成をより確実に抑えることができるという利点がある。この現像液ノズル71及び上記のガスノズル62についても、アーム41に設けることに限られず、現像液ノズル3を移動させる移動機構42とは別個の移動機構に接続された構成とし、当該移動機構により、現像液ノズル3と並行して移動するようにしてもよい。
ところで、前記現像液ノズル3の接触部32の直径d1、ウエハWの回転数、現像液ノズル3の水平移動速度は、上に述べた条件に基づき現像液ノズル3の接触部32がウエハW表面全体を通過できるように設定する。現像液ノズル3の水平移動速度は、例えば10mm/秒〜100mm/秒である。ウエハWの回転数は、ウエハWに現像液を吐出したときの液跳ねを抑えるために100rpm以下とすることが好ましく、より好ましくは10rpm〜50rpmである。
また、上記の各例で、現像液ノズルの接触部32がウエハW表面に対向しているものと記載しているが、ウエハW表面に対して対向するとは、ウエハW表面に対して平行であることに限られず、ウエハW表面に対して傾いていてもよい。また、現像液ノズルの下面、即ち接触部32の表面は、平面であることに限られず、曲面であってもよい。
例えば現像装置1において、現像液ノズル3は1つのみ設けることに限られず、複数設けられていてもよい。その場合、例えば各現像液ノズル3をウエハWの中央部上に配置して、各々現像液を吐出してウエハWの中央部に液溜まり30を形成した後、各現像液ノズル3をウエハWの周縁部へ移動させる。例えば現像液ノズル3を2つ設けた場合は、ウエハWの中央部上から周縁部上へ、各現像液ノズル3を互いに逆方向に移動させる。このように現像液ノズル3を移動させる場合も、各現像液ノズル3の進行方向において、接触部32の外縁よりも液溜まり30の外縁が外側に位置するように、各現像液ノズル3の移動が行われる。
また、上記の現像装置1では、現像処理後に洗浄液をウエハWに供給する洗浄処理を行い、現像液の除去を行っているが、そのような洗浄処理を行わずに、ウエハWの回転による遠心力で現像液を振り切って除去する場合も本発明の権利範囲に含まれる。また、上記の各例において、現像液ノズル3は液溜まり30を広げるにあたり、ウエハW表面上を平面視直線状に移動しているが、平面で見て弧を描くように移動させてもよい。また、現像液ノズル3をウエハWの周縁部上へ水平移動させて、液溜まり30がウエハWの全面に広げられた後、当該現像液ノズル3から現像液を吐出させながら、当該現像液ノズル3をウエハW中央部上へ水平移動させてもよい。
ところで、比較例において渦巻き状にCD変異領域が形成されるのは、既述の各要因の他にも、現像液ノズル3からの現像液の吐出圧が影響しているものと考えられる。つまり、ウエハWにおいて接触部32に対向する領域のうち、吐出口31の下方は、その外側に比べて圧力が高くなるように圧力分布が形成されると考えられ、このような圧力分布がCD変位領域の形成に関わっていると考えられる。図25は、上記の接触部に対向する領域における圧力分布の形成を抑えることができるように構成された現像液ノズル81について示しており、既述の各現像装置において、現像液ノズル3の代わりに用いることができる。
現像液ノズル81について、現像液ノズル3との差異点を中心に説明する。現像液ノズル81においては、流路33の下方側に現像液ノズル81の下面に沿って広がる扁平な現像液の通流空間82が形成されている。そして、この通流空間82を下方から塞ぐように円板状の接触部83が設けられ、当該接触部83が現像液ノズル81の下面を構成する。接触部83は例えば多孔質体により構成されており、多孔質体を構成する各孔が現像液の吐出口として構成される。つまり、この例では、接触部83の下面全体に亘って、微細な吐出口が分散されて形成されている。このような構成によって、ウエハWの接触部83に対向する領域において、圧力分布の形成が抑えられる。
接触部83としては、多孔質体の代わりに網状部材により構成してもよい。その場合は、当該網状部材の各網目が各吐出口を構成する。また、図26に示すように接触部83は、多数の吐出口84が分散して形成されたシャワープレートとして構成され、シャワー状に現像液が吐出されるようにしてもよい。
さらに上記の圧力分布の形成を抑えるように構成された現像液ノズル85について、その下面側斜視図、縦断側面図を、夫々図27、図28に示す。現像液ノズル3との差異点を説明すると、現像液ノズル85では、スリット状に形成された吐出口86を接触部32の一端側に設け、吐出口86から現像液を接触部32の他端側に向けて、斜め下方に吐出できるように構成されている。接触部32の下面全体が現像液と接触できるように、吐出口86であるスリットの形成方向は、平面で見た現像液の吐出方向と直交している。また、図29に示す現像液ノズル87は、平面で見た形状が異なることを除いて上記の現像液ノズル85と同様に構成されており、現像液ノズル85と同様に前記圧力分布の形成を抑えることができるように構成されている。現像液ノズル87は平面で見て、上記の吐出口86からの現像液の吐出方向へ向かって細る弾頭状に形成されており、液溜まり30をウエハWの周縁部に広げるにあたっては、例えばこの現像液の吐出方向と同じ方向に現像液ノズル87が移動する。既述した上記の現像装置の各構成例、現像処理の各例、現像液ノズルの構成の各例は互いに組み合わせることができる。
W ウエハ
1 現像装置
11 スピンチャック
3 現像液ノズル
30 液溜まり
31 吐出口
32 接触部
42 移動機構
100 制御部

Claims (12)

  1. 露光後の基板を回転自在な基板保持部に水平に保持する工程と、
    次いで、現像液の吐出口と前記基板の表面よりも小さく形成された接触部とを備えた現像液ノズルを用い、前記基板の中央部にて前記接触部を基板の表面に対向させる工程と、
    続いて前記現像液ノズルの吐出口から基板の表面に現像液を吐出して前記接触部から見て当該接触部の外縁よりも外側に現像液をはみ出させて液溜まりを形成する工程と、
    前記接触部の外縁よりも外側に現像液がはみ出した状態を維持して、回転している基板に前記吐出口から現像液を吐出しながら前記現像液ノズルを基板の中央部から周縁部に移動させて前記液溜りを基板の全面に広げる工程と、を含み、
    前記液溜りを基板の全面に広げる工程は、前記接触部の外縁よりも外側にはみ出した液溜まりの一部に拡散部材を接触させながら当該拡散部材を前記接触部と共に移動させる工程であることを特徴とする現像方法。
  2. 前記拡散部材は、平面的に見て、前記接触部の中心と基板の回転中心とを含む直線に対して基板の回転方向上流側に少なくとも一部が設けられていることを特徴とする請求項記載の現像方法。
  3. 露光後の基板を回転自在な基板保持部に水平に保持する工程と、
    次いで、現像液の吐出口と前記基板の表面よりも小さく形成された接触部とを備えた現像液ノズルを用い、前記基板の中央部にて前記接触部を基板の表面に対向させる工程と、
    続いて前記現像液ノズルの吐出口から基板の表面に現像液を吐出して前記接触部から見て当該接触部の外縁よりも外側に現像液をはみ出させて液溜まりを形成する工程と、
    前記接触部の外縁よりも外側に現像液がはみ出した状態を維持して、回転している基板に前記吐出口から現像液を吐出しながら前記現像液ノズルを基板の中央部から周縁部に移動させて前記液溜りを基板の全面に広げる工程と、を含み、
    前記液溜りを基板の全面に広げる工程は、前記接触部の外縁よりも外側にはみ出した液溜まりの一部に補助ノズルから現像液を供給しながら、当該補助ノズルを前記接触部と共に移動させる工程であることを特徴とする現像方法。
  4. 露光後の基板を回転自在な基板保持部に水平に保持する工程と、
    次いで、現像液の吐出口と前記基板の表面よりも小さく形成された接触部とを備えた現像液ノズルを用い、前記基板の中央部にて前記接触部を基板の表面に対向させる工程と、
    続いて前記現像液ノズルの吐出口から基板の表面に現像液を吐出して前記接触部から見て当該接触部の外縁よりも外側に現像液をはみ出させて液溜まりを形成する工程と、
    前記接触部の外縁よりも外側に現像液がはみ出した状態を維持して、回転している基板に前記吐出口から現像液を吐出しながら前記現像液ノズルを基板の中央部から周縁部に移動させて前記液溜りを基板の全面に広げる工程と、を含み、
    前記接触部が現像液と接触する外縁の外形については、平面で見て、進行方向側の外縁が進行方向側に膨らむ曲線をなし、前記進行方向側の外縁に連続する左右の各外縁が前記曲線の曲率よりも大きい曲率の曲線または角部をなしていることを特徴とする現像方法。
  5. 前記吐出口は、前記接触部に開口するように形成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一つに記載の現像方法。
  6. 前記液溜りを基板の全面に広げる工程を行う時の基板の回転数は、10〜50rpmであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一つに記載の現像方法。
  7. 前記吐出口は、
    接触部の一端側から他端側へ向けて現像液が流れるように、前記接触部において基板の表面に対して斜め方向に開口する開口部、
    前記接触部にシャワー状に現像液を吐出するように設けられた複数の開口部、
    及び、前記接触部を構成する多孔質体の各孔、のうちのいずれかであることを特徴とする請求項1ないしのいずれか一つに記載の現像方法。
  8. 前記液溜まりを形成する工程は、
    前記現像液ノズルの吐出口から前記接触部と基板の表面との隙間に現像液を吐出して、当該隙間に現像液を満たす工程を含むことを特徴とする請求項1ないしのいずれか一つに記載の現像方法。
  9. 前記液溜まりを形成する工程は、
    基板の表面に現像液を吐出し、次いで現像液ノズルを基板に対して下降させて、前記接触部を前記基板に吐出された現像液に接触させる工程を含むことを特徴とする請求項1ないしのいずれか一つに記載の現像方法。
  10. 露光後の基板を水平に保持する基板保持部と、
    前記基板保持部を回転させる回転機構と、
    現像液の吐出口と、前記基板の表面よりも小さく形成された接触部と、を備えた現像液ノズルと、
    前記基板保持部に保持された基板上を、当該基板の中央部から周縁部へ向けて前記現像液ノズルを移動させる移動機構と、
    前記基板の中央部にて前記接触部を基板の表面に対向させるステップと、続いて前記現像液ノズルの吐出口から基板の表面に現像液を吐出して前記接触部から見て当該接触部の外縁よりも外側に現像液をはみ出させて液溜まりを形成するステップと、前記接触部の外縁よりも外側に現像液がはみ出した状態を維持して、回転している基板に前記吐出口から現像液を吐出しながら前記現像液ノズルを基板の中央部から周縁部に移動させて前記液溜りを基板の全面に広げるステップと、を実行するように制御信号を出力する制御部と、
    前記接触部の外縁よりも外側にはみ出した液溜まりの一部に接触しながら、前記接触部と共に前記基板の中央部から周縁部へ移動する拡散部材と、
    を備えることを特徴とする現像装置。
  11. 露光後の基板を水平に保持する基板保持部と、
    前記基板保持部を回転させる回転機構と、
    現像液の吐出口と、前記基板の表面よりも小さく形成された接触部と、を備えた現像液ノズルと、
    前記基板保持部に保持された基板上を、当該基板の中央部から周縁部へ向けて前記現像液ノズルを移動させる移動機構と、
    前記基板の中央部にて前記接触部を基板の表面に対向させるステップと、続いて前記現像液ノズルの吐出口から基板の表面に現像液を吐出して前記接触部から見て当該接触部の外縁よりも外側に現像液をはみ出させて液溜まりを形成するステップと、前記接触部の外縁よりも外側に現像液がはみ出した状態を維持して、回転している基板に前記吐出口から現像液を吐出しながら前記現像液ノズルを基板の中央部から周縁部に移動させて前記液溜りを基板の全面に広げるステップと、を実行するように制御信号を出力する制御部と、
    前記接触部の外縁よりも外側にはみ出した液溜まりの一部に現像液を供給しながら前記接触部と共に前記基板の中央部から周縁部へ移動する補助ノズルと、
    を備えることを特徴とする現像装置。
  12. 露光後の基板を現像する現像装置に用いられるコンピュータプログラムが記憶された記憶媒体であって、
    前記コンピュータプログラムは、請求項1ないしのいずれか一つに記載の現像方法を実施することを特徴とする記憶媒体。
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