JP6289001B2 - 形状測定方法、形状測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は被測定物を部分領域に分けて測定した部分測定データをつなぎ合わせる形状測定方法に関する。特に、光学素子や光学素子を製造するための成形用金型の表面形状を高精度に測定するための形状測定方法に関する。
光学製品の高機能化や小型化に伴って、開角の大きいレンズ、いわゆる大開角レンズの用途が増えている。例えば、カメラの撮像レンズや、光ディスクを読み取るためのピックアップレンズが、主な用途として挙げられる。これらのレンズには、半開角で70度を超えるような半球に近いレンズも少なくない。
このようなレンズ等の光学素子を高精度に製造するためには、その表面形状を測定することが求められる。また、低コストに大量に製造する方法として成形加工が広く普及しており、成形加工用の金型の精密な測定もしばしば行われている。
光学素子や成型加工用の金型を測定するために、様々な方式の形状測定装置が市販されている。例えば、プローブを被測定面に接触して、もしくは一定の間隔を離して走査しつつ、プローブの揺動情報(位置や姿勢など)を取得することで被測定面の表面形状を測定する方式がある。または、被測定面に測定光を照射し、その反射光の波面の情報から被測定面の形状を測定する光干渉方式の形状測定方法やシャックハルトマン方式の形状測定方法などがある。しかしながら、いずれの方式でも、半開角で70度まであるような大開角レンズの全域を高精度に測定することは難しかった。
一般に、大開角レンズの端部にあたる傾斜が急な箇所を測定することは、例えばプローブによる測定の場合プローブの位置制御や接触圧の制御が困難である。あるいは光学式による測定の場合、測定光を、大開角レンズの面におよそ直交する方向に照射しなければならないが、傾斜が急な箇所に直交するように測定光を生成することが困難である。
測定が難しい大開角レンズを測定するために有用な技術として、スティッチングと呼ばれる測定方法(スティッチング測定)が知られている。代表的なスティッチング測定の手順は、次の通りである。まず、被測定物を複数の異なる姿勢に変えられる傾斜治具に設置する。
次に、ある姿勢で測定可能な領域の測定を行う。取得した測定データは、被測定面の全域ではないデータ(部分測定データ)である。被測定物を他の姿勢に変えて、同様に部分測定データを取得する。被測定面の全域をカバーするように部分測定データを取得した後、部分測定データ同士をつなぎ合わせることで、被測定面の全域を表す形状データが得られる。最大傾斜角度が70度まである被測定面であっても、例えば20度傾ければ、測定する傾斜角度は50度に緩められる。被測定物の姿勢を傾けることで測定するべき部分領域の傾斜角度を緩められるので、傾斜の急な箇所を無理に測定することによる精度の悪化を避けることができる。
部分測定データは、元々一つの被測定面を分割して測定したものであるから、唯一の理想的な状態につながるはずである。しかし、実際には、部分測定データ同士のつなぎ合わせのずれが生じる。このつなぎ合わせのずれを、本明細書においては以下「つなぎエラー」と称することがある。つなぎエラーがあると当然のことながら、形状データは元々の被測定面の形状と異なり、つなぎエラーの大きさに応じた測定誤差が生じることとなる。スティッチング測定を高精度に行うためには、複数の部分測定データをつなぎ合わせる際の、つなぎエラーを低減することが重要になる。
スティッチング測定の一例として、特許文献1に開示された方法が挙げられる。この方法では、それぞれの部分測定データの姿勢パラメータを変化させながら、それぞれの部分測定データに共通する参照式にあてはめるように計算処理を行う。計算処理の結果として、部分測定データの姿勢パラメータが定まる。定まった位置で部分測定データ同士をつなぎ合わせれば、全域の形状データを得ることができる。
スティッチング測定の別の例として、特許文献2に開示された方法が挙げられる。この方法では、被測定面の外側に基準体が設けられている。部分測定データに加えて、基準体のデータ(基準データ)を取得する。基準データに基づいて部分測定データに対する姿勢パラメータを定める。
姿勢パラメータは、並進方向の姿勢を定義するシフトパラメータと、回転方向の姿勢を定義するチルトパラメータからなる。姿勢パラメータは部分測定データそのものや被測定物を支持する治具に設けられた基準体を計測することで得られるデータなどから定められる。定まった位置で部分測定データ同士をつなぎ合わせれば、全域の形状データを得ることができる。
特許文献1に開示された方法で、データの姿勢パラメータと、参照式の係数を変化させながら、互いをあてはめる計算処理を、「フィッティング」と呼ぶことがある。部分測定データのフィッティングを利用したスティッチングを、「フィッティングスティッチング」と称することにする。
特許文献2に開示された方法の特徴は、部分測定データ同士のつなぎ合わせの際に、部分測定データではない他の情報(外部基準)を利用している点にある。 以降、外部基準を利用したスティッチングを、「外部基準スティッチング」と称することにする。
フィッティングスティッチングにおいては、姿勢パラメータは部分測定データなどから決める。曲率を持つ被測定面であれば、通常、測定領域の端で傾斜が大きい状態で測定が行われる。これより、測定領域の端で、測定誤差が大きくなりやすい傾向にある。
あるひとつの部分測定データに注目したとき、その部分測定データの中央より離れている箇所で、測定データの値に大きな誤差が含まれると、部分測定データ同士のつなぎ合わせの際にチルトパラメータのつなぎエラーが増大しやすい。フィッティングスティッチングでは、チルトパラメータのつなぎエラーが大きくなりやすい傾向がある。
一方、外部基準スティッチングにおいては、姿勢パラメータは被測定物と位置姿勢が固定された基準体の測定データなどから決める。基準体は、例えば被測定物を固定する治具に設けると良いので、設置は比較的容易である。基準体を部分測定データの中央より離すことで、チルトパラメータのつなぎエラーを低下させることができる。つまり、外部基準スティッチングでは、チルトパラメータのつなぎエラーを小さくしやすい傾向がある。しかし、シフトパラメータのつなぎエラーは、姿勢パラメータを決めるためのデータ取得箇所によらない。フィッティングスティッチングでは被測定面の測定データそのものから姿勢パラメータを決める。そのため、データ点数が比較的多いため、誤差の影響が互いに相殺されるため有利である。
一方で、外部基準スティッチングにおいては、もちろん基準体の測定データを多数取得することで誤差の影響の相殺の効果は得られるが、基準体の測定データは、被測定面の形状と何ら関係しない。したがってフィッティングスティッチングの方がシフトパラメータに起因するつなぎ誤差の低減には有利である。
以上のように、フィッティングスティッチングと外部基準スティッチングには、シフトパラメータとチルトパラメータのつなぎ合わせに有利不利があることがわかる。
特開2009−294134 特表2008−533439
本発明は、シフトパラメータとチルトパラメータの両方に起因するつなぎエラーを共に低減し、高精度に被測定面の形状を測定する方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本出願に係る発明は、測定面の形状を計測する形状測定方法であって、前記被測定面についての複数の部分測定データと、前記複数の部分測定データ間の相対的な傾きのデータと、を取得する工程と、前記相対的な傾きが小さくなる方向に前記複数の部分測定データを移動して、複数の移動後部分測定データを得る工程と、
前記複数の移動後部分測定データ間の前記相対的な傾きが予め定められた閾値以下となるように、前記複数の移動後部分測定データの姿勢を保ちつつ、前記複数の移動後部分測定データそれぞれと共通の参照式との間の並進方向および回転方向の差が小さくなるように、前記複数の移動後部分測定データをフィッティングする工程と、フィッティングした前記複数の移動後部分測定データ同士をつなぎ合わせて、前記被測定面の形状を計算する工程と、を有することを特徴とする。
本発明の形状測定方法によれば、シフトパラメータを定める工程と、チルトパラメータを定める工程とを分離することができる。具体的には、シフトパラメータはスティッチングフィッティングで定めて、チルトパラメータは外部基準スティッチングで定めることができる。よって、シフトパラメータとチルトパラメータの両方のつなぎエラーを低減し、高精度に被測定面の形状を測定することができる。
本発明の第一実施例に係わる状態遷移図、および測定工程における被測定物の配置を示す概略図である。 本発明の第一実施例に係わる形状測定装置の構成図である。 本発明の効果を説明する図である。 本発明の第二実施例に係わる形状測定装置の構成図である。
本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
[第一実施例]
図1は、本発明の第一実施例に係わる状態遷移図((a)〜(f))および測定工程における被測定物の配置を示す概略図1(g)である。
図1(g)に描いたように、本実施形態では一例として大開角の凹面レンズを被測定物とする。また、被測定面の形状は軸対称非球面であり、図1中のプローブのX軸方向の稼働範囲に収まる大きさのレンズであるとする。計測におけるZ軸をレンズの対称軸と平行な方向にとり、図中Z軸と直角で紙面右方向をX軸方向、紙面奥行き方向をY軸方向として、被測定面(レンズの凹面)をプローブで表面を走査することで形状を測定する。被測定物は固定治具に固定されており、固定治具には図中の右手方向および左手方向に延びるシャフトを備えていて、シャフトの先端に基準球がそれぞれ設けられている。
被測定面の端は、プローブの長手方向に対して傾斜が急になっており精密な計測は困難である。したがって被測定物を傾斜させて測定することが望ましい。被測定面の傾斜を緩くするためには、Y軸回りに固定治冶具を傾斜させることで被測定物をプローブの長手方向に対して傾斜させれば良い。Z軸に対して被測定物が左に傾斜した姿勢を「姿勢1」とし、右に傾斜した姿勢を「姿勢2」とする。本実施例では2通りの姿勢で測定を行うが、姿勢の数を限定するものではない。測定したい領域をカバーするだけの数の部分測定データが少なくとも必要であるが、数をさらに増やしてもかまわない。
以下では、複数取得したそれぞれの測定データにおける移動や回転などの座標変換に伴う演算について説明する。測定データの座標変換を、座標変換行列Tを用いて数値計算する。座標変換行列Tのパラメータは、並進方向の移動量を表すシフトパラメータβ、回転方向の移動量を表すチルトパラメータαとする。XYZ空間であれば、シフトパラメータβとチルトパラメータαは、共に3つの要素から成る。XZ平面であれば、シフトパラメータβが2つ、チルトパラメータαが1つの要素から成る。シフトパラメータβ、チルトパラメータαを移動量とする座標変換行列は、T[α、β]として表す。
座標変換前の測定データをA、座標変換後の測定データをBとすると、測定データBは、AとT[α、β]を乗算して、
B=T[α、β]A
と表すことができる。
被測定物の姿勢を姿勢1および姿勢2に傾斜させて、それぞれ取得した部分測定データをA(n=1、2)とする。nは複数の部分測定データをそれぞれ識別する番号である。部分測定データAは、図1(a)、(b)のように、Z軸からそれぞれ傾斜した状態で取得されている。この複数の部分測定データAのシフトパラメータとチルトパラメータのつなぎエラーが小さくなるように移動した上で、部分測定データ同士をつなぎ合わせて、形状データCを得ることが目標である。
まず、部分測定データA同士の相対傾きを取得する。相対傾きは、部分測定データA同士の傾きを、相対的に表すものである。言い換えると、相対傾きがゼロの状態とは、ふたつの部分測定データをつなぎ合わせる際、チルトパラメータのつなぎエラーがゼロの状態である。相対傾きを取得する際は、ある基準を設定し、その基準からの傾きのデータを取得しても良い。例えば、空間上、または平面上に基準軸を設定し、基準軸からの傾きを部分測定データAに対応する傾きデータQとする。その場合、傾きデータQを用いて、部分測定データAと部分測定データAの差である相対的な相対傾きQ21はQ21=Q−Qとして計算できる。
本実施例では、相対傾きを次の方法で取得する。図1(g)を参照しつつ説明する。XZ平面上に、球形状の基準体(基準球)が配置された固定治具を用いる。基準球は、被測定面を挟んで外側の両側に1つずつ、計2つ配置されている。ワークである凹面レンズはこの固定治冶具に固定されており、2つの基準球は被測定物と実質的に固定されている。そのため、固定治冶具を不図示の機構を用いて傾斜させると、被測定物を傾斜するのに応じて2つの基準球の相対位置も変化する。すなわち、部分測定データを取得した際の被測定物の位置姿勢にて基準球の位置データを取得すれば、被測定面の傾きを算出することができる。基準球の位置の取得は、被測定面を測定するのと同じプローブによって被測定面の測定とあわせて基準球の測定を行っても良いし、基準球を測定するための専用測定ユニットを別途設けて、専用測定ユニットで基準球の測定をしても良い。各姿勢で基準球の球中心を測定し、球中心を結んだ直線の傾きデータQを計算する。前述の基準軸をX軸とすれば、X軸からの傾きとして得られる。球中心の測定は公知のさまざまな手法があり、任意に用いて良い。
続いて、部分測定データAを、図1(c)、(d)に示すように相対傾きが小さくなる方向に移動し、部分測定データBとする。具体的には、座標変換行列をTA[−Q、0]と設定し、移動後の部分測定データBを、
=TA[−Q、0]A
として計算する。これにより、2つの基準球が基準軸(たとえばX軸)に平行になるような状態に回転移動する。座標変換行列のシフトパラメータはゼロとしているが、他の値に設定しても良い。
本実施例では、XZ平面に特徴的な形状を有する被測定面を測定対象としているため、2つの基準球を用いているが、XYZ空間において三次元的な特徴を備えた被測定面を測定対象とする場合は、3つの基準球を用いると良い。また、さらに多くの基準球を用いても良い。相対傾きを求めることができる形状であれば、他の形状の基準体を用いても良い。凸や凹の特徴的な形状であれば、空間上、または平面上に座標を特定できるので、相対傾きを求めることができる。また、平面形状であっても、相対傾きを求められる。
図1(f)に模式的に示したように、測定したふたつの部分測定データに共通する参照式Dを用いて部分測定データBをあてはめるフィッティングを行う。フィッティングの結果として、フィッティング後の部分測定データCが得られる。座標変換行列TBもフィッティングの結果として定まる。フィッティングにより、最もよくあてはまる状態を計算するために、参照式Dと部分測定データCの差の大きさを表す評価関数Hを定義する。最も簡単には、最小二乗和を用いると良い。本実施例では、次のように定義する。
Figure 0006289001
フィッティングパラメータ[αc、β、k]を可変して、評価関数Hを最小化すれば、最もよくあてはまる状態を計算できたことになる。最小値を探索する計算は、最急降下法等の手法を用いる。
mは、データの要素番号であり、X(m)はXのm番目の要素であることを表す。
参照式Dは係数kの多項式とするとよい。なお、部分測定データCと参照式Dとの差を計算するために、点列データの形でD[k](m)と表している。参照式Dは被測定面の設計式を用いるとよい。または、設計式の一部の係数を変更し、フィッティング向けの多項式を作成して利用してもよい。例えば、曲率を表す係数の値を、被測定面の実際の曲率に合わせて変更しておいても良い。他に、設計式に誤差形状を表す誤差近似式を含めても良い。例えば、軸対称非球面の形状であっても、非軸対称の形状誤差が含まれることがある。このような場合は、設計式に非軸対称を表す多項式を加えても良い。フィッティングの際に、参照式の係数は、一部を可変しても良いし、全て固定のままでも良い。
座標変換行列TBのシフトパラメータβを可変にしてフィッティングすれば、フィッティングの結果として、シフトパラメータβを定めることができる。
チルトパラメータについては、部分測定データの相対傾きが同じあるいは予め定められた閾値以下となるように、前記部分測定データ同士の相対的な姿勢を保ちつつフィッティングする。
前工程で相対傾きが小さくなるように部分測定データを移動しているので、ここでは相対傾きを積極的に変化させることはしない。この考えを踏まえて、フィッティングするためには、座標変換行列TBnに設定するチルトパラメータを共通の値αc(=α=α)とすれば良い。ただし、チルトパラメータを共通に設定しても、コンピュータの計算誤差等によって、計算結果として少なからず相対傾きは変化してしまう。そのため、目標とする測定精度に基づいて閾値を設けて、閾値範囲内の相対傾きの変化であれば許容する。
また、チルトパラメータの値α、αは、閾値範囲内であれば、実質的に共通の値αcと見なす。
このように、パラメータの一部を共通にして計算することを「連性」と呼ぶ。今回は、チルトパラメータを連成してフィッティングするので、特にチルトパラメータ連成フィッティングと称する。チルトパラメータ連成フィッティングの効果については、後述する。
フィッティングの計算は、フィッティングパラメータ[αc、β、k]を同時に計算しても良いし、別々に計算しても良い。例えば、部分測定データ毎のフィッティングと、部分測定データ全体のフィッティングに分けても良い。まず、部分測定データ毎に評価関数を定義し、シフトパラメータβを計算する。続いて、部分測定データ全体で評価関数を定義し、共通のチルトパラメータαcと共通のシフトパラメータβcを計算する。このように、フィッティングの手法は様々考えられるが、チルトパラメータを連成するようにフィッティングできれば、いずれの手法を用いても良い。
フィッティングにより得られた部分測定データCをつなぎ合わせて、形状データCを作成する。つなぎ合わせは、それぞれのデータ配列を並べて数珠つなぎのデータ配列を作成する。もしくは、重複している領域のデータを平均して、平均値を新たなデータとするなど、種々の方法を選択できる。
形状データCに基づいて、形状評価を行い、測定を終了する。
チルトパラメータ連成フィッティングの効果について、説明する。
まず、チルトパラメータを可変にしてフィッティングする場合について考える。この場合の座標変換行列はTB[α、β]となる。
フィッティングを行う前の状態では、基準球を計測したデータを用いて相対傾きを小さくしてあるので、チルトパラメータのつなぎエラーは十分に小さい状態になっている。そのため、チルトパラメータを可変にすると、せっかくチルトパラメータに起因するつなぎエラーが小さくなっているのにもかかわらず、チルトパラメータを動かすことになりつなぎエラーが大きくなりかねない。
次に、チルトパラメータを固定にしてフィッティングする場合について考える。この場合の座標変換行列はTB[0、β]となる。
フィッティングを行う前の状態で、チルトパラメータのつなぎエラーは小さくなっているが、参照式Dとの傾きは考慮されていない。つまり、部分測定データBと参照式Dとの間には傾きのずれが生じている可能性が高い。この状態で、チルトパラメータを固定にすると、シフトパラメータを動かして、評価関数を最小化する。つまり、傾きのずれを、並進方向の移動で補うことになる。これは、理想的なつなぎ合わせの状態から離れることになるので、シフトパラメータのつなぎエラーになる。
もし、基準球と被測定面との傾きを、スティッチングでつなぎ合わせる目標精度で、物理的に調整してあるのであれば、部分測定データと参照式との間の傾きのずれは小さくて済む。しかし、つなぎ合わせの目標精度が1マイクロメートル未満のオーダーであれば、実質的に不可能と考えられる。
以上のことを考慮すると、チルトパラメータ連成フィッティングを行えば、部分測定データ同士の相対的な相対傾きを維持したまま、部分測定データと参照式との間の傾きのずれを修正できる。これにより、シフトパラメータを精度良く定めて、つなぎエラーを小さくできる。
図2は、本発明の第一実施例に係る形状測定装置の構成図である。被測定物1に被測定面1aが加工されている。被測定物1は、姿勢を変えられる傾斜治具10に設置されている。傾斜治具10は土台11に取り付けられている。被測定面1aにプローブ12を接触させる。プローブ12は、弾性体の板ばね13を介してハウジング14に取り付けられている。ハウジング14は、Zステージ15に取り付けられている。Zステージ15を押し込むことで、板ばね13が変形し、プローブ12に接触力が加わる。Zステージ15は、Xステージ16に取り付けられている。Xステージ16をX軸方向に動かすと、プローブ12は、被測定面1aに倣ってZ軸方向に揺動する。Zステージ15を、プローブ12の揺動に合わせて動かすことで、接触力を一定に保つことができる。プローブ12のXZ座標を時系列に取得することで、被測定面1aの形状を測定することができる。
また、図中の制御部は上述した本発明に特徴的な各工程を実行することができるプログラムを備えている。
図3は、本発明の効果を説明する図である。図3(a)は、本発明によりスティッチングした結果である。図3(b)は、従来技術であるフィッティングスティッチングによりスティッチングした結果である。
C1、C2は部分測定データを表している。図3(b)によると、部分測定データの測定誤差の影響を受けて、つなぎエラーが生じ、CとCの縦方向に大きな差(20)が観測された。従来技術である外部基準スティッチングであっても、CとCの縦方向に差(不図示)が観測された。このように、従来技術では、つなぎエラーが生じている。
一方で、図3(a)では、CとCの縦方向の差がほとんど見られず、CとCの縦方向に差は10nm以下まで小さくすることができた。以上の結果より、本発明によって、シフトパラメータとチルトパラメータの両方の姿勢パラメータを高精度に定めた結果、高精度に被測定面を測定することができる。
以上で説明した相対傾きの取得方法については、以下のようにさまざまな方法が考えられる。
1つめの方法は、前述したように、基準体を被測定面に固定して取り付けて、基準体を測定することとで、相対傾きを取得する方法である。基準体の空間上、または平面上の座標から相対傾きを取得する方法である。基準体の位置を被測定物から離すほど、幾何学的な関係から精度良く相対傾きを取得することができる。
2つめの方法は、被測定物を設置している傾斜治具の角度情報から相対傾きを取得する方法である。例えば、くさびの形をした傾斜治具を用意し、被測定物がくさびの角度で傾斜するように設置する。くさびの角度を別の測定装置で高精度に測定しておく。これにより、精度良く相対傾きを取得することができる。または、傾斜治具に高精度角度エンコーダを取り付けておき、角度エンコーダの値を取得する。これにより、精度良く相対傾きを取得することができる。
3つめの方法は、被測定物をいったん取り外して、代わりに基準体を傾斜治具に取り付けて、基準体を測定する方法である。被測定物の代わりに取り付けるので、基準体を設置するための領域を別途設ける必要がない。それにも関わらず、測定領域の全域に基準体を設置することができるので、基準体の範囲を広くできる。基準体の範囲が広くなれば、データ点数が多くなって、精度良く相対傾きを取得できる。
またコンピュータに、上述の各工程を実行させるプログラムを作成し活用することができるし、さらにそのプログラムを記録した記録媒体を活用してもよい。
[第二実施例]
図4は、本発明の第二実施例に係わる形状測定装置の構成図である。傾斜治具11や土台10は、第一実施例と同じである。レーザーユニット13から平行光2を照射する。平行光2は、光学素子12に入射し、測定光3に変換される。測定光3は被測定面1aに反射し、再び光学素子12に入射し、平行光2に変換される。ビームスプリッター14で光路が変更され、カメラ15に入射する。カメラ15で画像を保存する。画像を解析することで、被測定面1aの形状を測定する。干渉方式であれば、参照面12aで参照光を反射する。被測定面からの反射光と参照面からの反射光を干渉させた時に生じる干渉縞画像から形状を測定する。シャックハルトマン方式であれば、被測定面からの反射光を、不図示のマイクロレンズアレイを通して、スポットを生成し、そのスポットの位置の画像を保存する。そして、予め保存してある参照形状のスポットの位置の画像と比較して、被測定面の形状を測定する。
これらの測定方式は、いずれも参照形状との差を測定する方式である。そのため、フィッティングの際の参照式Dは、参照形状との差を表す多項式を用いると良い。
以上のように第一実施例および第二実施例に記載された接触式あるいは光学式の形状計測部を備えた形状測定装置を利用することで本発明の形状測定方法を好適に実行できる。
、A 部分測定データ
B1、B2 外部基準による移動後の部分測定データ
C1、C2 フィッティングによる移動後の部分測定データ
D 参照式
TA、TA 外部基準による座標変換行列
Tb1、Tb2 フィッティングによる座標変換行列
1 被測定物
1a 被測定面
10 傾斜治具

Claims (10)

  1. 測定面の形状を計測する形状測定方法であって、
    前記被測定面についての複数の部分測定データと、前記複数の部分測定データ間の相対的な傾きのデータと、を取得する工程と、
    前記相対的な傾きが小さくなる方向に前記複数の部分測定データを移動して、複数の移動後部分測定データを得る工程と、
    前記複数の移動後部分測定データ間の前記相対的な傾きが予め定められた閾値以下となるように、前記複数の移動後部分測定データ姿勢を保ちつつ、前記複数の移動後部分測定データそれぞれと共通参照式との間の並進方向および回転方向の差が小さくなるように、前記複数の移動後部分測定データをフィッティングする工程と、
    フィッティングした前記複数の移動後部分測定データ同士をつなぎ合わせて、前記被測定面の形状を計算する工程と、
    有することを特徴とする形状測定方法。
  2. 前記被測定面を備える被測定物に対して位置が固定された基準体を測定することで前記複数の部分測定データそれぞれに対応する傾きのデータを取得し、前記複数の部分測定データ間の相対的な傾きのデータを取得することを特徴とする請求項1に記載の形状測定方法。
  3. 前記複数の部分測定データそれぞれを取得する際の前記被測定面を備える被測定物の位置姿勢における前記被測定物を設置している治具の角度情報から、前記複数の部分測定データ間の相対的な傾きのデータを取得する請求項1に記載の形状測定方法。
  4. 前記被測定面を備える被測定物を設置している治具に、前記被測定物の代わりに基準体を設置し、基準体を測定することで、前記傾きのデータを取得する請求項3に記載の形状測定方法。
  5. 傾きのデータは、チルトパラメータである請求項1から4いずれか一項記載の形状測定方法。
  6. 前記複数の部分測定データをフィッティングする工程において、隣り合う部分測定データのチルトパラメータを連成してフィッティングすることを特徴とする請求項5記載の形状測定方法。
  7. 前記複数の部分測定データそれぞれに対応する傾きのデータは、部分測定データを取得した際の前記被測定面を備える被測定物の位置姿勢にて、前記被測定物を固定する固定治冶具に設けられた複数の基準球の位置を計測して得られた前記複数の基準球の位置データから算出されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項記載の形状測定方法。
  8. コンピュータに、請求項1〜7のいずれか一項記載の各工程を実行させるプログラム。
  9. 請求項8記載のプログラムを記録した記録媒体。
  10. 被測定面の形状を計測する形状測定装置であって、
    接触式あるいは光学式の形状計測部と、
    前記被測定における複数の部分測定データ及び前記複数の部分測定データ間の相対的な傾きのデータを取得する工程と、前記複数の部分測定データの相対的な傾きが小さくなるように移動し、複数の移動後部分測定データ間の相対的な傾きが予め定められた閾値以下となるように各データの姿勢を保ちつつ、前記複数の移動後部分測定データに共通する参照式との差が小さくなるように、前記複数の移動後部分測定データをフィッティングする工程と、フィッティングした前記複数の移動後部分測定データをつなぎ合わせて、前記被測定面の形状を計算する工程と、
    を実行する制御部と、
    を備える形状測定装置。
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