JP3722464B2 - レンズ面形状評価方法及び形状評価装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、レンズの形状評価方法及び形状評価装置に係るもので、特に光走査用レンズ、プラスチックレンズの評価に利用して有効なものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、デジタルコピーやレーザプリンタに用いられる光書き込み装置内の光学部品に、非球面形状を採用した光学素子が採用されてきている。以下に非球面式の一例を示す。
【式1】
Figure 0003722464
ここでhはレンズ高さ、Cは近軸曲率、kは円錐定数、eは多項式の係数である。このような光学素子は主に射出成形で製造したプラスチックレンズで実現される。
【0003】
従来から利用されている光書き込み装置として図4に示すようなものがある。構成について簡単に説明すると、半導体レーザ1から出射した光束はコリメータレンズ2を透過してポリゴンモータ3に照射され、ポリゴンモータの回転角度に依存して反射、偏向された光束は走査レンズ4を透過して像面5近傍で集光する。
【0004】
こうした装置に用いられている走査レンズ面の有効範囲は、ポリゴンモータの偏向方向(以下主走査方向)に数十mmから数百mmあるのに対してこれに直交する方向(以下副走査方向)には十mm前後と偏平している。このようなレンズをプラスチックを射出成形で製作する場合、樹脂の不均一な収縮などの影響による設計値からの偏差(以下これを「形状誤差」と呼ぶ)が発生してしまう。そのため形状誤差を評価することが重要になってくるが、方法としては成形品を触針式の輪郭形状測定装置で長手方向設計原点を通る面(母線)の輪郭形状を測定し、これを基に形状誤差を評価するのが一般的である。形状測定装置としては、例えばRank Taylor Hobson社のFORM TALYSURF が知られている。
【0005】
形状誤差が十分に小さいかどうかの評価としては、特開平6−129944号公報、特開平7−35541号公報に記載されているもの、すなわち、形状誤差の自乗和を最小にするように非球面式の近軸曲率半径を最適化したもの(以下、ベストフィットR)や、これを用いた非球面式からの差(以下、形状誤差)などを評価パラメータとして用いる方法が知られている。しかしながら、設計形状の球面からの差である非球面量が増えるに従い、ベストフィットRや形状誤差の評価パラメータと光学性能との相関が低くなっており、光学シュミレ−ション等で性能が不合格とならないように公差を割り振った場合、形状評価では不合格でも光学特性では合格となるものが出てしまうという問題がある。
【0006】
これに対して、光学特性との相関がより高い評価パラメータを提案するものの例として特開平9−89713号公報に記載されているものがある。これは形状誤差の近似関数の2階導関数や、隣接する座標データの差分による2次微分、またこの2つの値の差を求め、これが特定の範囲に収めることによりレンズ性能を保証しようとするものである。しかしながら、この方法は光学特性との相関が従来の方法に比べて高いことを実際の作成例から経験的に示しているに過ぎず、作成例以外のレンズ面に対してどの程度有効であるかが未知であるという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、形状測定結果より光学特性を推定し、これに基づいてレンズ性能を評価することにより、任意のレンズ面に適応可能で、光学特性との相関の高い形状評価法を提供することをその課題とする。
【0008】
【課題解決のために講じた手段】
上記課題解決のために講じた手段は、被測定物の輪郭形状測定を行う形状測定行程と、設計形状からの偏差である形状誤差を求める形状誤差抽出行程と、形状誤差から各レンズ高さにおける部分曲率を求める部分曲率導出行程と、各レンズ高さにおける単位曲率あたりの像面での光軸方向の焦点ずれ量である曲率比例係数を求め、これと部分曲率より焦点ずれ量を推定する焦点ずれ量推定行程からなるよう構成したことである。
また、形状誤差抽出行程が、全部または一部の座標データに対して並進、回転座標変換をした後、設計形状からの偏差を求め、この自乗和を最小化するような一部または全部の並進量、回転角の最適値を求める取り付け誤差補正行程と、最適化された並進、回転変換をした後の設計形状からの差を求める設計形状分離行程とからなるよう構成した。
また、部分曲率導出行程が、形状誤差データを分割し、各分割データを球面に最小自乗近似したときの曲率を求めるよう構成した。
また、部分曲率導出行程が、形状誤差データを分割し、各分割データを多項式に最小自乗近似し、その自乗項の2倍を部分曲率とするよう構成した。
また、部分曲率導出行程が、形状誤差を多項式に近似し、その2階導関数の値を求めるよう構成した。
また、焦点ずれ量推定行程が、レンズ面設計値に対して対象レンズ面のみサンプル形状誤差を重畳した場合のレンズ高さと対応する像面での光軸方向の焦点ずれ量を光学シミュレーションにより求め、サンプル形状誤差の部分曲率を求め、各レンズ高さに対応する単位曲率あたりの焦点ずれ量である部分曲率比例係数を求め、この関係を関数近似して各パラメータを保存する焦点ずれ推定準備行程と、保存してあるパラメータを用いて近似関数を解くことにより部分曲率比例係数を求め、これを用いて像面における焦点ずれ曲線を導出する像面焦点ずれ量導出行程よりなるよう構成した。
また、焦点ずれ量推定行程が、レンズ面設計値に対して対象レンズ面のみサンプル形状誤差を重畳した場合のレンズ高さと対応する像高と、像面での光軸方向の焦点ずれ量を光学シミュレーションにより求め、レンズ高さと像高の関係を関数に近似して各パラメータを保存し、またサンプル形状誤差の部分曲率を求め、各レンズ高さにおける単位曲率あたりの焦点ずれ量である部分曲率比例係数を求め、レンズ高さとの関係を関数近似して各パラメータを保存する焦点ずれ推定準備行程と、保存してあるパラメータを用いて近似関数を解くことにより像高および部分曲率比例係数を求め、これを用いて像面における焦点ずれ曲線を導出する像面焦点ずれ量導出行程よりなるよう構成した。
また、サンプル形状誤差を、球面形状とした。
また、サンプル形状誤差を、放物面形状とした。
また、評価対象であるレンズの第1面の像高と焦点ずれ量の関係をモデル式で近似する行程と、当該レンズの第2面の像高と焦点ずれ量の関係をモデル式で近似する行程と、この2つのモデル式の和を求めることによりレンズの総合焦点ずれ量を求める行程よりなるよう構成した。
また、被測定物の輪郭形状を測定する形状測定手段と、測定形状から設計形状を差し引くことにより形状誤差を求める形状誤差抽出手段と、形状誤差から複数のレンズ高さにおける部分曲率を導出する部分曲率導出手段と、各レンズ高さにおける単位曲率あたりの像面における焦点ずれ量の比例係数を求め、これと部分曲率より各レンズ高さにおける焦点ずれ量を導出する焦点ずれ量推定手段を持つよう構成した。
【作用】
上記構成によれば、形状誤差から焦点ずれ量を推定することができるため、形状評価結果と光学性能の相関が高くなる。これにより精度の高いレンズ評価が行えるとともに、種々のタイプのレンズ評価に適用可能となる。
また、被測定物の治具への取り付け時の誤差を補正することにより、繰り返し再現性のより高い評価を行うことが可能となる。
また、輪郭形状測定データを概略光束の直径と同じ長さの部分データに分離し、それぞれ曲率を求めることにより、レンズ面内の一部に局在する形状誤差に対して、より高精度の形状評価が可能となる。
また、2次多項式へ近似するようにしたので、球面近似に比してより短い時間での評価が可能となる。
また、形状誤差を多項式に近似することにより、形状測定時に被測定物表面に乗っている微少なゴミ等による座標が局部的に大きく変動する異常データの影響を小さくすることができる。
また、単位曲率あたりの像面における焦点ずれの比例係数を予め光学シミュレーションで求め、レンズ高さとの関係を適当な関数に近似して保存しておくことにより、任意のレンズ高さにおける比例係数を簡単に求めることができ、より少ない時間で評価を行うことが可能となる。
また、像面における像高と焦点ずれ量の関係を求めるようにしたので、これを実際のレンズの光学性能測定結果と比較することで、評価精度の検討、比例係数の修正などを行うことができる。
また、サンプル形状誤差として、球面又は放物線を用いるようにすれば、サンプル形状の曲率を評価する行程が短縮できる。
また、レンズの第1面と第2面の焦点ずれを足し合せることにより、レンズ自体の総合精度を評価することができる。このためレンズの反り等の影響で、単独の面としては公差内に入らないレンズでも、総合精度では公差内に入る場合などの適切な総合評価が可能となる。
【0009】
【実施例】
本発明の実施例では、設計形状の各レンズ高さにおいて像面における光軸方向の焦点ずれ量が設計形状近傍ではレンズ面の形状誤差の部分曲率に概略比例することを用いて、被測定物の輪郭形状測定結果から設計形状からの偏差を求め、この部分曲率を求め、任意のレンズ高さにおける焦点位置ずれ量を推定し、これをもってレンズを評価する。
【0010】
さらに詳細に説明するにあたって、まず、全てのレンズが理想形状をしている場合について説明する。
任意の時間において、ポリゴンモータの回転角に依存して、各レンズの特定位置でレンズの有効領域の一部を光束が通過するとき、像面近傍の決まった位置に焦点を結ぶ。これは、任意の時間における光学系がそれぞれ独立していると考えることが可能である。すなわち、それぞれについて光学系の焦点距離等を求めることができ、また全てのレンズ面は滑らかにつながっているので、焦点距離等の光学特性も滑らかにつながっていると考えられる。ここで、レンズが理想状態であっても、任意の時間における焦点位置は、正確には像面からずれているが、今回は理想形状のレンズに微少の形状誤差が加わった時の理想状態における焦点位置からのずれ量を考えるため、この影響は別途考慮することとする。
【0011】
次に評価対象のレンズに形状誤差がある場合について説明する。
任意の時間において、形状誤差は設計形状に対して十分小さいので、任意の時間における光束内での形状誤差による光学特性への影響は、近軸理論で近似できる範囲にあるとする。ここで、現在の走査光学系においては、形状誤差の影響による焦点ずれが、製造工程における歩留まりのネックとなっており、この主要因が部分曲率の変動の影響であることが、光学シミュレーションの結果で確認されている。よって、本実施例では形状誤差による部分曲率の変動の影響による像面での焦点ずれ量を推定する。
【0012】
任意のレンズ面前後における形状誤差の影響について、スネルの公式を用いて考察する。まず理想状態におけるスネルの式は次のとおりである。
【式2】
Figure 0003722464
上記sは物体側結像位置、sd´は像側結像位置、nは物体側屈折率、n´は像側屈折率、Cは、レンズ面の曲率である。
そして、図1のごとく形状誤差により曲率が変化してCになったとすると、形状誤差を含んだ光学系の像側焦点位置sr´は、次のようになる。
【式3】
Figure 0003722464
像側の焦点位置変化Δs´は以下のようになる
【式4】
Figure 0003722464
【0013】
ここで、曲率誤差ΔCは設計値での曲率Cに比べ十分に小さいので、焦点変動Δs´は焦点距離s' に比べ小さく、近似的に表される。
【式5】
Figure 0003722464
このレンズ面以降のレンズ系が設計値どおりであるとすると倍率も一定であるから像面における焦点ずれ量も曲率誤差に比例する。この比例係数は、設計値形状に依存する定数である。
【0014】
従って、各レンズ面において、任意のレンズ高さにおける単位曲率あたりの像面における焦点ずれ量である比例係数と、任意のレンズ高さにおける曲率誤差を求めることにより、像面における焦点ずれ量を推定することができる。図2に測定データの処理手順を示す。
【0015】
形状測定結果は、点列データとして出力される。つまり各点は測定機に依存する座標系における座標データとして出力される。ここで、測定データから設計形状成分を分離するためには、測定座標系と各レンズの設計時の座標系が同一である必要がある。しかし、測定時における被測定物の取り付け精度などの問題があり、全く同一とすることはできない。よって、測定座標系の点列を設計時の座標系で表わすため座標変換が必要である。また、この座標変換行列を直接求めることができないので、「最も誤差の小さい」座標系へ変換することにより代用する。これは、形状誤差を最小にするように座標変換行列を最適化することにより実現できる。2次元データの場合、座標変換行列は光軸方向のシフトsxとこれに直交する方向のシフトsy、回転角θの3自由度のうち少なくともsyとθの2自由度の最適化を行う。実際の取り付け誤差補正方法としては、例えば座標変換後の形状誤差の自乗和を評価関数として、3次元の最適化を行うことにより実現する。
【0016】
形状誤差から部分曲率を求める方法としては、まず、形状誤差データを複数の点列に分離する。各部分点列のy軸方向の長さは、光束の幅近辺が望ましい。そしてそれぞれの部分点列を球面に最小自乗近似し、その曲率を求める。以下に近似する球面の式を示す。
【式6】
Figure 0003722464
ここで、(x0,y0)は球面の頂点の座標、cは球面の曲率である。実際の演算法としては、非線形の最小自乗法によりこれらのパラメータを最適化することによりcが求まる。
【0017】
次に、形状誤差から部分曲率を求める別の方法を示す。まず、形状誤差データを複数の点列に分離する。各部分点列のy軸方向の長さは、光束の幅近辺が望ましい。そしてそれぞれの部分点列を2次多項式に最小自乗近似し、その自乗項を2倍したものを曲率とする。実際の演算法としては、特異値分解法などの線形の最小自乗法を用いる。
【0018】
形状誤差から部分曲率を求めるさらに別の方法としては、まず、形状誤差データを適当な次数の多項式に近似し、各項の係数を求める。次に近似多項式の2階導関数の各係数を求める。以下に多項式と、その2階導関数の式を示す。
【式7】
Figure 0003722464
最後にこれを複数のレンズ高さについて解く。
【0019】
焦点ずれ量の推定法を示す。
まず準備段階として、特定のレンズ面の設計値に対して適当なモデル式のサンプル形状誤差を加えた状態で複数の偏向器角度で光学シミュレーションを行い、各偏向器角度での主光線と特定のレンズ面との交点の主走査方向レンズ高さと、像面における設計値での焦点からのずれ量を求める。また、これらと同じレンズ高さにおける多項式形状誤差の部分曲率を前述の方法を用いて求める。各レンズ高さにおいて焦点ずれ量を部分曲率で除算して単位曲率あたりの焦点ずれ量である部分曲率比例係数を求める。そしてレンズ高さと部分曲率比例係数の関係を適当な関数、たとえば多項式に近似してそのパラメータを保存することにより、任意のレンズ高さに対応する焦点ずれ量の比例係数を求めることが可能となる。
実際のサンプルの測定結果に対して、複数のレンズ高さにおいて、部分曲率と比例係数を求め、これらを積算することにより焦点ずれ量を推定する。図3に測定データの処理手順を示す。
【0020】
次に、もう1つの焦点ずれ量の推定法を示す。
まず準備段階として、特定のレンズ面の設計値に対して適当なモデル式のサンプル形状誤差を加えた状態で複数の偏向器角度で光学シミュレーションを行い、各偏向器角度での主光線と特定のレンズ面との交点の主走査方向レンズ高さと、像面における像高と、設計値での焦点からのずれ量を求める。また、これらと同じレンズ高さにおける多項式形状誤差の部分曲率を前述の方法を用いて求める。つぎにレンズ高さと像高の関係をモデル式、例えば多項式に近似し、各パラメータを保存しておく。また各レンズ高さにおける焦点ずれ量を部分曲率で除算して単位曲率あたりの焦点ずれ量である比例係数を求める。そしてこれを適当な関数、たとえば多項式に近似してそのパラメータを保存することにより、任意のレンズ高さに対応する焦点ずれの比例係数を求めることが可能となる。さらに実際のサンプルの測定結果に対して、複数のレンズ高さにおいて、像高、部分曲率と比例係数の積をもとめ、像高と焦点ずれ量の関係を導出する。
【0021】
前述のサンプル形状誤差が、ある曲率の球面である場合、任意のレンズ高さにおいて形状誤差の部分曲率が同一となるので、部分曲率を求める必要が無くなる。この場合、焦点ずれ量を定数の曲率で割ることにより比例係数を導出する。
【0022】
また、前述のサンプル形状誤差が放物線形状である場合、その部分曲率は前述の方法のうち2階導関数を求める方法を用いると、全レンズ高さで定数となる。よって、球面であるときと同じにサンプル形状誤差の部分曲率を求める必要が無くなる。
【0023】
焦点ずれ量の評価法として、像面における像高と焦点ずれ量の関係を導出し、これを評価する場合、レンズの第1面の影響と第2面の影響が、同じ像面での焦点ずれ量である像面湾曲として評価されるので、これを足し合せることによりレンズ単体での焦点ずれ量を評価することが可能となる。
【0024】
以上の処理機能を有したPCなどを形状測定器に接続することにより、形状測定の処理行程はPC上でのソフトウエアで実現できる。
【0025】
【発明の効果】
請求項1の構成によれば、形状誤差から焦点ずれ量を推定することができ、これを基にレンズ評価が可能となる。これにより、形状評価結果と光学性能の相関が高くなり、歩留まりの向上、加工時の諸パラメータの公差の拡大、そしてレンズの生産コスト減少につながる。
また、請求項2の構成によれば、被測定物の治具への取り付け時の誤差を補正でき、より繰り返し再現性の高い評価を行うことが可能となる。
また、請求項3の構成によれば、輪郭形状測定データを概略光束の直径と同じ長さの部分データに分離し、それぞれ曲率を求めることができ、レンズ面内の一部に局在する形状誤差に対して、より高精度の形状評価が可能となる。
また、請求項4の構成によれば、球面への近似に比べ、2次多項式への近似のほうがより安定し、より短い時間での評価が可能となる。
また、請求項5の構成によれば、形状誤差を多項式に近似することにより、形状測定時に被測定物表面に乗っている微少なゴミ等による座標が局部的に大きく変動する異常データの影響を小さくすることができるので、より安定した形状評価が可能となる。
また、請求項6の構成によれば、単位曲率あたりの像面における焦点ずれの比例係数をあらかじめ光学シミュレーションで求め、レンズ高さとの関係を適当な関数に近似して保存しておくことができ、任意のレンズ高さにおける比例係数が簡単に求められ、より少ない時間で評価を行うことが可能となる。
また、請求項7の構成によれば、最終的に像面における像高と焦点ずれ量の関係が求まるので、これを実際のレンズの光学性能測定結果と比較し、評価精度の検討、比例係数の修正などを行うことができる。
また、請求項8の構成によれば、サンプル形状誤差として球面を用いたので、サンプル形状の曲率を評価する行程が短縮される。
また、請求項9の構成によれば、サンプル形状誤差として、放物線を用いたので、サンプル形状の曲率を評価する行程が短縮される。また、多項式の2次項は光学シミュレータの非球面係数の一部として予め組み込まれているが、使用されていない場合が多く、そこに数値を入れるだけで使用可能となる。そのため、シミュレータの改造を必要とせず、仮に必要であるとしても改造範囲が少なくて済む。
また、請求項10の構成によれば、レンズの第1面と第2面の焦点ずれを足し合せることにより、レンズ自体の総合精度を評価することができる。例えばレンズの反り等の影響で、単独の面としては公差内に入らないレンズでも総合精度では公差内に入る場合があるが、そうしたレンズに対し適切な評価が可能である。よって、歩留まりが向上する。
また、請求項11の構成によれば、光学特性と相関の高い形状評価装置が実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】はあるポリゴンモータ回転角に対応する光束近傍の光学系を取り出した際の概念図である。
【図2】は焦点ずれ量推定フローチャート図である。
【図3】は他の焦点位置ずれ量推定フローチャート図である。
【図4】は光書き込み装置の模式図である。
図1〜図4における符号の説明
1・・・・・・・・半導体レーザ
2・・・・・・・・コリメータレンズ
3・・・・・・・・ポリゴンモータ
4・・・・・・・・走査レンズ
5・・・・・・・・像面

Claims (11)

  1. 被測定物の輪郭形状測定を行う形状測定行程と、設計形状からの偏差である形状誤差を求める形状誤差抽出行程と、形状誤差から各レンズ高さにおける部分曲率を求める部分曲率導出行程と、各レンズ高さにおける単位曲率あたりの像面での光軸方向の焦点ずれ量である曲率比例係数を求め、これと部分曲率より焦点ずれ量を推定する焦点ずれ量推定行程からなることを特徴とするレンズ面形状の評価方法。
  2. 前記形状誤差抽出行程が、全部または一部の座標データに対して並進、回転座標変換をした後、設計形状からの偏差を求め、この自乗和を最小化するような一部または全部の並進量、回転角の最適値を求める取り付け誤差補正行程と、最適化された並進、回転変換をした後の設計形状からの差を求める設計形状分離行程とからなることを特徴とする請求項1記載のレンズ面形状の評価方法。
  3. 前記部分曲率導出行程が、形状誤差データを分割し、各分割データを球面に最小自乗近似したときの曲率を求めることを特徴とする請求項1又は請求項2のレンズ面形状の評価方法。
  4. 前記部分曲率導出行程が、形状誤差データを分割し、各分割データを多項式に最小自乗近似し、その自乗項の2倍を部分曲率とすることを特徴とする請求項1又は請求項2のレンズ面形状の評価方法。
  5. 前記部分曲率導出行程が、形状誤差を多項式に近似し、その2階導関数の値を求めることを特徴とする請求項1又は請求項2のレンズ面形状の評価方法。
  6. 前記焦点ずれ量推定行程が、レンズ面設計値に対して対象レンズ面のみサンプル形状誤差を重畳した場合のレンズ高さと対応する像面での光軸方向の焦点ずれ量を光学シミュレーションにより求め、サンプル形状誤差の部分曲率を求め、各レンズ高さに対応する単位曲率あたりの焦点ずれ量である部分曲率比例係数を求め、この関係を関数近似して各パラメータを保存する焦点ずれ推定準備行程と、保存してあるパラメータを用いて近似関数を解くことにより部分曲率比例係数を求め、これを用いて像面における焦点ずれ曲線を導出する像面焦点ずれ量導出行程よりなることを特徴とする請求項1乃至請求項5のレンズ面形状の評価方法。
  7. 前記焦点ずれ量推定行程が、レンズ面設計値に対して対象レンズ面のみサンプル形状誤差を重畳した場合のレンズ高さと対応する像高と、像面での光軸方向の焦点ずれ量を光学シミュレーションにより求め、レンズ高さと像高の関係を関数に近似して各パラメータを保存し、またサンプル形状誤差の部分曲率を求め、各レンズ高さにおける単位曲率あたりの焦点ずれ量である部分曲率比例係数を求め、レンズ高さとの関係を関数近似して各パラメータを保存する焦点ずれ推定準備行程と、保存してあるパラメータを用いて近似関数を解くことにより像高および部分曲率比例係数を求め、これを用いて像面における焦点ずれ曲線を導出する像面焦点ずれ量導出行程よりなることを特徴とする請求項1乃至請求項5のレンズ面形状の評価方法。
  8. 前記サンプル形状誤差が、球面形状であることを特徴とする請求項6又は請求項7のレンズ面形状の評価方法。
  9. 前記サンプル形状誤差が、放物面形状であることを特徴とする請求項6又は請求項7のレンズ面形状の評価方法。
  10. 評価対象であるレンズの第1面の像高と焦点ずれ量の関係をモデル式で近似する行程と、当該レンズの第2面の像高と焦点ずれ量の関係をモデル式で近似する行程と、この2つのモデル式の和を求めることによりレンズの総合焦点ずれ量を求める行程よりなる請求項1乃至請求項9のレンズ面形状の評価方法。
  11. 被測定物の輪郭形状を測定する形状測定手段と、測定形状から設計形状を差し引くことにより形状誤差を求める形状誤差抽出手段と、形状誤差から複数のレンズ高さにおける部分曲率を導出する部分曲率導出手段と、各レンズ高さにおける単位曲率あたりの像面における焦点ずれ量の比例係数を求め、これと部分曲率より各レンズ高さにおける焦点ずれ量を導出する焦点ずれ量推定手段を持つことを特徴とするレンズ面形状の評価装置。
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