JP6287272B2 - 磁性トナー及び電子写真カートリッジ - Google Patents

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Description

本発明は磁性トナー及び電子写真カートリッジに関し、詳しくは、電子写真方式による複写機や静電記録装置に用いられる磁性を有するトナー、並びにそれを用いるに電子写真カートリッジ関する。より詳細には、画像濃度、解像度、階調性等の画像特性に優れ、低温低湿環境下でもウェーブと呼ばれる画像ムラ等の画像不良が発生せず、中抜けの起きない磁性トナーに関する。
電子写真法に用いられる乾式現像方式としては、一般に、鉄粉、フェライト粉末等のキャリアとトナーとを混合して用いる二成分現像方式と、キャリアを用いない一成分現像方式とがある。このうち二成分現像方式は、トナーの消費に伴ってその必要量を補給する、いわゆるトナー濃度コントロール機構が必要となるため、装置の大型化及びコスト高の面で問題があった。一方、一成分現像方式には磁性一成分方式、非磁性一成分方式があり、これら一成分現像方式は装置の小型化が可能なため、近年増加しているパーソナルプリンタ、フルカラープリンタを中心にこの方式を採用するものが多くなってきている。
近年、複写機やプリンター等に要求される性能は益々高度化されているが、なかでもトナーに対して要求される性能は、画像を形成した場合に画像濃度が十分で画像欠陥がないこと、長期間安定に使用できること、紙への定着が十分であること、トナー生産工程や貯蔵、輸送中にブロッキングを引き起こさないこと、現像不能なトナーが無いとともにトナー消費量を抑制できること等、多岐に亘るものとなっている。また、これらの要求性能は、使用する画像形成装置の特性にも大きく影響を受けるものである。
トナーへの要求性能の中には、定着性と長時間実写での耐久性といった、相反する傾向を示し、その両立が容易でないものもあり、かかる要求に対応するため、トナーを構成する各構成成分の性状、配合処方、製造方法、製造条件等に関し多くの提案がなされている。
特に近年は、消費電力低減のために定着装置の低エネルギー化を図る傾向にあるが、この場合、定着不良を発生させないためにトナーが低い温度で十分溶融することが必要となる。こうした対応には、一般にバインダー樹脂の軟化点やガラス転移点等を下げることが効果的であるが、このように軟化点やガラス転移点の低いバインダー樹脂を使用すると、特に材料を混合、混練、粉砕して製造する粉砕法の場合は、バインダー樹脂の溶融粘度が低いため十分な混練時の剪断力を確保することができず、トナー中の各材料の分散性が悪化して画像に悪影響を及ぼすことが問題となっている。その対策として添加するワックスの示差走査熱量計(DSC)での吸熱ピーク面積を規定した手段によって解決することが報告されてはいるが、これは、主に定着性能についてのもので、耐刷性能についてのDSC吸熱ピーク面積、磁性粉含有率、帯電制御剤の強度比などの原料との関連には、言及されておらず、耐刷性能について不十分であった。(特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)
なかでも磁性トナーの場合は、バインダー樹脂と磁性粉との比重が大きく異なるため分散性が不均一になり、このため、トナー中に磁性粉の少ない粒子、磁性粉の多い粒子、トナー粒子より遊離した単独の磁性粉などが存在するため、磁性粉の少ない粒子は過多現像となり、逆に磁性粉の多い粒子および遊離した磁性粉はドラムの劣化やスジ、濃度ムラなどの画像欠陥が発現するとともに、現像されないトナーとして現像槽に残留し、低温低湿での環境下はもとより通常環境下でも安定した画像特性が得られない原因となっている。
この対策として、磁性粉の飽和磁化とワックスのDSC吸熱ピーク面積とを規定する手段を用いることが報告されているが、画像形成及び耐久性には、トナーの磁気特性よりも、より影響を与えるトナーの帯電性(帯電制御剤)についての規定がないため、より安定した耐刷性能を得るには不十分である。(特許文献4参照)また、耐刷性能の安定化に、外添剤として酸化チタンの外添について報告されているが(特許文献5参照)、ここで報告されている外添剤(酸化チタン)の一次粒径が5nm以上40nm以下となっており、この粒径範囲では、トナーとトナー、また、トナーと部材との間で当該粒径の外添剤が緩衝材との作用が、不十分でシリカなど帯電性の大きい外添剤が帯電を付与する部材との直接接触による機会が増えてトナーが帯電上昇し、耐久性能安定化、また、低温低湿環境下でのウェーブと呼ばれる画像ムラの対策としては不十分であった。
日本国特開2006−267142 日本国特開2007−17962 日本国特開2009−25327 日本国特開2006−39366 日本国特開2011−248084
これらの問題は、特に高速印刷を行う複写機やプリンター等において顕在化し、バインダー樹脂中に磁性粉をはじめ帯電制御剤、ワックス等をどのように分散させると好適かを示す指標が不明確であったため、前記の様な問題が生じないトナーを得られることは困難であった。
本発明は、かかる事情に鑑み為されたものであり、電子写真方式による複写機や静電記録装置に用いられる現像剤並びにそれを用いる電子写真カートリッジを提供することを課題とし、より詳細には、画像濃度、解像度、階調性等の画像特性に優れ、中抜けが良好で、低温低湿下でのウェーブと呼ばれる画像ムラの発生しない磁性トナーを提供することを課題としている。
本発明者は、前記従来技術の有する問題点を克服する為に鋭意検討を重ねた結果、磁性体や帯電制御剤及びワックスを含有する磁性トナーおいて、該磁性トナーから測定して得られる磁性体、帯電制御剤及びワックスの物性値が特定の関係を満たし、当該トナー表面に平均一次粒径40nm以上70nm以下の無機微粒子を有することによって、上記課題が解決されることを見出し、本発明に到達した。
即ち、本発明の要旨は、以下[1]〜[5]に存する。
[1] 少なくとも結着樹脂、ワックス及び磁性粉を含有する磁性トナーであって、該磁性トナーの熱天秤による測定によって定められるトナーに対する磁性粉の含有比率をX(%)とし、当該磁性トナーをTHFに溶解し濾過した溶液の紫外・可視分光光度計で測定に
よって定められる、該当する帯電制御剤の添加量を表す検量線から求められる帯電制御剤の強度比をY(arbitrary unit)とし、当該磁性トナーの示差走査熱量計での測定によって定められる60℃から160℃に顕れるワックスのピーク面積をZ(mJ/mg)とした時
に、X、Y及びZが下記式(1)を満足し、且つ該磁性トナーの表面に平均一次粒径40nm以上70nm以下の無機微粒子を有することを特徴とするトナー。
160<X・Z/Y<270 ・・・式(1)
[2] 前記無機微粒子が酸化チタンであることを特徴とする[1]に記載の磁性トナー

[3] 前記酸化チタンがアナターゼ型であることを特徴とする[2]に記載の磁性トナー。
[4] 前記酸化チタンが、オルガノシラン化合物を含有していることを特徴とする[2]または[3]に記載の磁性トナー。
[5] 前記[1]乃至[4]のいずれか一項に記載の磁性トナーと感光体と該磁性トナーを該感光体上に搬送し現像可能に備えられた現像スリーブとを有する電子写真カートリッジであって、該現像スリーブがニッケルメッキ処理をされたアルミニウム基体であることを特徴とする電子写真カートリッジ。
本発明によれば、画像特性が安定し、低温低湿環境下でも中抜けや画像ムラの発生しない磁性トナーが提供される。
また、上述した課題は、電子写真カートリッジに備えられた現像スリーブがニッケルメッキ処理をされたアルミニウム基体である場合により顕著になるため、本発明の磁性トナーとニッケルメッキ処理をされたアルミニウム基体製の現像スリーブとを有する電子写真カートリッジとすることで、より顕著に本発明の効果を発揮することができる。
以下、本発明について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、任意に変形して実施することができる。
本発明の磁性トナーは、バインダー樹脂、帯電制御剤、ワックス及び磁性粉を含有し、トナー表面に平均一次粒径40nm以上70nm以下の無機微粒子を有することを必須とするが、所望により着色剤等また、その他の無機微粒子をトナー表面に有していてもよい。
本発明の磁性トナーは、該磁性トナーの熱天秤による測定によって定められる該磁性粉の含有比率をX(%)とし、該磁性トナーをTHFに溶解し濾過した溶液の紫外・可視分光
光度計による測定によって定められる、該当する帯電制御剤の添加量を表す検量線から求められる帯電制御剤の強度比をY(arbitrary unit)とし、該磁性トナーのDSCによる測
定によって定められる60℃から160℃に顕れるワックスのピーク面積をZ(mJ/mg)
とした時に、X、Y及びZが下記式(1)を満足し、且つ該磁性トナーの表面に平均一次粒径40nm以上70nm以下の無機微粒子を有する磁性トナーとすることで、本発明の課題を解決することができる。
160<X・Z/Y<270 ・・・式(1)
<1.トナーに対する該磁性粉の含有比率(X)>
本発明の磁性トナーは、磁性トナーの熱天秤による測定によって定められる該磁性粉の含有比率(X)を、上記式(1)を満足する範囲に制御する必要がある。
ここで、磁性粉の含有比率(X)は、式(1)を満足し且つ本発明の効果を著しく損なわない限り、特に限定されないが、 本発明の磁性トナーを、キャリアを用いない磁性一成分現像剤として用いる場合は、磁性トナー中の前記磁性粉の含有量は、通常15重量%以上、好ましくは20重量%以上であり、通常70重量%以下、好ましくは60重量%以下であることが望ましい。磁性粉の含有量が前記範囲未満であると、磁性トナーに必要な磁力が得られない場合があり、前記範囲超過では、定着性不良の原因となる場合がある。本発明の磁性トナー含有される磁性粉としては、球状、六面体、八面体の形状のものがあるが、特に限定はされない。なお、ここでの球状磁性粉とは、電子顕微鏡で磁性粉粒子を観察したときに角が見られない磁性粉をいう。このような球状磁性粉としては、例えば、戸田工業社製、MTS005−NS、EPT305、MAT305等が挙げられる。これ
に対し、球状磁性粉とは区別される磁性粉としては、電子顕微鏡で観察したときに六面体状、八面体状等の形状で観察されるものがあり、戸田工業社製、EPT1000などがある。磁性粉の形状によって、トナーへの分散は球状磁性粉の方が八面体、六面体等の磁性粉と比較し、良好となる。また、磁性粉の磁力によっても、磁力が大きいとトナー中での分散性が不良となり、磁力分布の拡がりによる現像性不均一での画像不良や、粉砕分級工程での遊離磁性粉発生によるスジ状画像欠陥の原因となる。
なお、本発明に適用可能な磁性粉は、市販の磁性粉の中から適宜選択することにより得ることができ、磁性粉の材質は複写機等の使用環境温度(0℃〜60℃付近)において、フェリ磁性あるいはフェロ磁性等を示す強磁性物質であって、例えばマグネタイト(Fe)、マグヘマタイト(γ−Fe)、マグネタイトとマグヘマタイトの中間体、フェライト(MFe3−X;式中MはMn、Fe、Co、Ni、Cu、Mg、Zn、Cd等或いはその混晶系)等が挙げられるが、中でもマグネタイトあるいはマグネタイトとマグヘマタイトの中間体が好ましい。
<2.帯電制御剤の強度比(Y)>
本発明の磁性トナーは、トナーをTHFに溶解し濾過した溶液の紫外・可視分光光度計に
よる測定によって定められる、該当する帯電制御剤の添加量を表す検量線から求められる帯電制御剤の強度比をY(arbitrary unit)とし、上記式(1)を満足する範囲に制御する必要がある。
ここで、該当する帯電制御剤の添加量を表す検量線から求められる帯電制御剤の強度比(Y)は、式(1)を満足し且つ本発明の効果を著しく損なわない限り、特に限定されないが、通常は0.5から1.5であり、好ましくは0.7から1.2であるが、該当する帯電制御剤の添加量を表す検量線から求められる帯電制御剤の強度比が上記の範囲より、小さすぎるとトナーの帯電量が低くなり、カブリ、トナー飛散などの問題が起き、一方、大きすぎるとトナーの帯電が高くなり画像濃度が低くなるおそれがある。
本発明の磁性トナーに含有される帯電制御剤としては、公知の正荷電性または負荷電性の帯電制御剤を単独または併用して使用してもよい。該帯電制御剤は限定されないが、正荷電性帯電制御剤としては、例えばニグロシン系染料、第4アンモニウム塩、トリアミノトリフェニルメタン系化合物、イミダゾール系化合物、ポリアミン樹脂などで、負荷電性帯電制御剤としては、Cr,Co,Al,Fe等の金属含有アゾ染料、サリチル酸金属化合物、カーリックスアレン化合物、アルキルサリチル酸金属化合物などが挙げられる。帯電制御剤の選択においては、Cr,Co,Al,Fe等の金属含有アゾ染料で揮発性不純物を極力含まないものを使用することが好ましい。
該帯電制御剤の使用量は目的とする帯電量により異なるが、バインダー樹脂100重量部に対し、通常0.05〜10重量部、好ましくは1〜5重量部である。帯電制御剤の含有率が前記範囲未満では帯電性の向上効果が期待できず、前記範囲超過であると、遊離の帯電制御剤が発生して逆にトナーの帯電性が低下し、かぶり等の原因となる場合があるので好ましくないとされるが、実質的には、帯電制御剤が、トナー表面にどれだけ露出しているかが問題となり、これは、THFなどの溶剤の溶解し濾過した溶液を紫外・可視光度分光計で測定された吸光度から確認できるものもある。
<3.ワックスのピーク面積(Z)>
本発明の磁性トナーは、示差走査熱量計(DSC)での測定によって定められる60℃から160℃に顕れるワックスのピーク面積(Z)を、上記式(1)を満足する範囲に制御する必要がある。
ここで、トナーのDSCでの測定によって定められる60℃から160℃に顕れるワッ
クスのピーク面積(Z)は、式(1)を満足し且つ本発明の効果を著しく損なわない限り、特に限定されないが、通常1.0から5.0であり、好ましくは1.5〜4.0であり、ワックスのピーク面積(Z)が、上記の範囲より、小さすぎると定着性能が低下するおそれがあり、一方、大きすぎるとトナー表面のワックスが感光体ドラムに付着し、フィルミングの画像不良を起こしたり、トナーの帯電性が低下し、カブリ、トナー飛散など発生させるおそれがある。
ワックスのピーク面積(Z)は、トナーのDSCでの測定によって定められるが、測定は実施例に記載にしたがって行う。
本発明の磁性トナーには、耐オフセット性等の特性を向上させるためにワックスを含有させており、本発明に含有させるワックスとしてはポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、パラフィンワックス、カルナバワックス、ライスワックス、サゾールワックス、モンタン系エステルワックス、フィッシャートロプシュワックス、高級脂肪酸、脂肪酸アミド、金属石鹸、シリコンオイル等を挙げることができる。ワックスの含有量は、バインダー樹脂100重量部に対して0.1〜30重量部添加することが、フィルミング等の問題を生じることなく耐オフセット性を向上させることができるので好ましく、DSC測定において60〜160℃に吸熱ピークを有するものがより好ましい。
ワックスのトナーに対する含有量は、本発明の効果を損なわない限り特に限定はないが、バインダー樹脂100重量部に対して好ましくは、通常2量部から10量部であり、より好ましくは4重量部から8重量部である。ワックスの含有量が、上記の範囲より、少なすぎるとオフセットなど定着不良が発生しやすくなるおそれがあり、一方、多すぎるとトナー表面のワックスが感光体ドラムに付着し、フィルミングの画像不良を起こしたり、トナーの帯電性が低下し、カブリ、トナー飛散など発生させるおそれがある。
<4.トナーの構成>
バインダー樹脂としては、現像剤に適した公知の種々のものが使用できる。例えば、スチレン系樹脂、塩化ビニル樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、飽和ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂及びポリビニルブチラール樹脂等があるが、本発明に用いるのに好ましい樹脂としては、スチレン系樹脂、飽和ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂及びエポキシ樹脂等を挙げることができる。これらの樹脂は単独で用いても併用してもよい。また、これらの樹脂は定着方式に従い、非架橋樹脂としても架橋樹脂としても或いはその混合物としても用いられる。
スチレン系樹脂としては、ポリスチレン、ポリクロロスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体及びスチレン−アクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸オクチル共重合体及びスチレン−メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体及びスチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等が挙げられる。これらスチレン系樹脂は必要に応じて架橋性モノマーを共重合することにより架橋樹脂として使用することができる。また、バインダー樹脂の製造方法としてはバルク重合・懸濁重合・溶液重合・乳化重合等があるが、重合方法の如何によらず使用可能である。
ポリエステル樹脂は、2価のカルボン酸単量体と2価のアルコール単量体と必要に応じて3価以上の多価カルボン酸単量体や多価アルコール単量体との重縮合、あるいはウレタン化による高分子量化や架橋反応によって得ることができる。2価のアルコール単量体としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール等のジオール類、ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールA等のエーテル化ビスフェノール類、その他の2価のアルコール単量体が挙げられる。2価のカルボン酸単量体としては、イソフタル酸、テレフタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ジフェン酸、ナフタレンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、これらの酸の無水物又は低級アルキルエステルを主成分とするものが挙げられる。3価以上の多価カルボン酸としては、トリメリト酸、シクロヘキサントリカルボン酸、ナフタレントリカルボン酸、ブタントリカルボン酸、ヘキサントリカルボン酸、オクタンテトラカルボン酸、及びこれらの酸の無水物、その他を挙げることができる。3価以上の多価アルコール単量体としては、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。
着色剤としては、カーボンブラック、ランプブラック、鉄黒、群青、ニグロシン染料、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ハンザイエローG、ローダミン系染顔料、クロムイエロー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、ローズベンガル、トリアリルメタン系染料、モノアゾ系、ジスアゾ系、縮合アゾ系染顔料等、公知の任意の染顔料を単独ないしは混合して用いることができる。
本発明の磁性トナーを製造する方法は限定されず、粉砕法、懸濁重合法や乳化重合凝集法等の重合法などを用いることができるが、磁性粉およびトナー成分の均一分散性の観点から、粉砕法で製造することが好ましい。
本発明の磁性トナーを粉砕法で製造する場合、従来公知の方法に従って行うことができる。すなわち、通常は、先ずバインダー樹脂、磁性粉および、必要に応じて添加される磁性粉以外の着色剤、帯電制御剤やワックス等のその他の成分を混合機で均一に分散混合し、次いで混合物を密閉式ニーダー又は一軸若しくは二軸の押出機等で溶融混練し、冷却後、クラッシャー、ハンマーミル等で粗粗砕し、ジェットミル、高速ローター回転式ミル等で細粉砕し、風力分級機(例えば、慣性分級方式のエルボジェット、遠心力分級方式のミクロプレックス、DSセパレーターなど)等で分級する方法により、磁性粉を含有するトナー母粒子を得る。得られたトナー母粒子の粒径は、好ましくは4〜15μm、より好ましくは5〜9μmである。ここで、粒径はマルチサイザー(コールター社製)等を用いて測定することが出来る。
こうした工程のあと、トナー母粒子には、流動性や帯電安定性、高温下での耐ブロッキング性などを向上するために外添微粒子を添加することが好ましく、本発明の磁性トナーには、無機或いは有機の各種の微粉末を添加することができる。この無機微粉末は、炭化ケイ素、炭化ホウ素、炭化チタン、炭化ジルコニウム、炭化ハフニウム、炭化バナジウム、炭化タンタル、炭化ニオブ、炭化タングステン、炭化クロム、炭化モリブデン、炭化カルシウム等の各種炭化物、窒化ホウ素、窒化チタン、窒化ジルコニウム等の各種窒化物、ホウ化ジルコニウム等の各種ホウ化物、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化銅、酸化アルミニウム、酸化セリウム、シリカ、コロイダルシリカ等の各種酸化物、チタン酸カルシウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸ストロンチウム等の各種チタン酸化合物、リン酸カルシウム等のリン酸化合物、二硫化モリブデン等の硫化物、フッ化マグネシウム、フッ化炭素等のフッ化物、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム等の各種金属石鹸、滑石
、ベントナイト、カーボンブラックなどの各種非磁性無機微粒子や、マグネタイト、フェライト等の磁性無機微粒子や酸化チタン等が挙げられるが、酸化チタンが特に好ましい。無機微粉末以外に、有機微粉末として、スチレン系樹脂、アクリル樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、フッ化ビニリデン樹脂等からなる樹脂微粒子が例えば流動性調整剤や帯電調整剤として使用できる。
トナー母粒子の表面に外添する外添微粒子は、各種無機または有機微粒子の中から適宜選択して使用することができる。これら外添微粒子の中では、無機微粒子としては、シリカ、酸化チタン、アルミナ、酸化亜鉛等が好適に使用され、有機微粒子としては、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂等の微粒子を用いることができる。特にまた、外添微粒子は、前記の無機または有機微粒子の表面を、シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイル、シリコーンワニス、フッ素系シランカップリング剤、フッ素系シリコーンオイル、アミノ基や第4級アンモニウム塩基を有するカップリング剤等の処理剤によって疎水化などの表面処理が施されているものを使用することもできる。該処理剤は2種以上を併用することもできる。
前記外添微粒子は、平均粒径が0.001〜3μmのものであるのが好ましいが、本発明の磁性トナーには、無機微粉末として、一次粒径が40nm以上70nm以下の無機微粉末が添加されていることが必須である。この無機微粉末は、酸化チタン、マグネタイト、フェライト、酸化セリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、タルク、タルサイト類、窒化珪素、炭化珪素、窒化チタン、シリカ等が挙げられるが、酸化チタンが特に好ましい。
酸化チタンには、ルチル型、アナターゼ型、アナターゼ型とルチル型を混合したものがあり、各々の表面をアルキルシラン、オクチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、オルガノシラン、オルガノシラン及びシリコンオイル等で表面処理したものがあるが、中でもオルガノシラン及びシリコンオイルで表面処理したアナターゼ型の酸化チタンが好適である。
一次粒径が40nm以上70nm以下のものは、トナーとトナーまたは部材との間に緩衝剤として機能し、双方の接触が緩和され、トナーの帯電上昇が、一次粒径40nm未満のものに比し、安定し、均一化しやすく、低画像濃度や低温低湿環境下での濃度ムラが解消される。一方、一次粒径が70nmより大きくなると、トナーとトナー、トナーと帯電を付与する部材との接触機会が減り、トナーに十分な帯電が付与されないため、トナーの飛散、印字用紙への汚れなどを引き起しやすくなる。なお、一次粒径が40nm以上70nm以下の無機微粉末が添加されていれば、上述の無機微粉末で一次粒径40nm未満ものが添加されていても何ら差し支えなく、このような粒径の微粒子を複数配合することもできる。また、前記外添微粒子は、異なる2種以上を併用することもでき、表面処理されたものと表面処理されていないものを併用することや、異なる表面処理がされたものを併用することもでき、正帯電性のものと負帯電性のものを適宜組み合わせて使用することもできる。添加剤の使用量は、添加剤の種類及び目的に依存するが、通常、現像剤100重量部に対して0.05〜10重量部程度である。なお、外添微粒子の平均粒径は電子顕微鏡観察により求めることができる。
外添微粒子をトナー母粒子に外添する方法としては、ヘンシェルミキサー等の高速攪拌機を用いて添加配合する方法も知られているが、高温下での耐ブロッキング性を向上させるためには、外添微粒子をトナー母粒子表面に固着させることが好ましい。固着する方法としては、圧縮剪断応力を加えることの出来る装置(以下、圧縮剪断処理装置という)やトナー母粒子表面を溶融または軟化することの出来る装置(以下、粒子表面溶融処理装置
という)の利用等が挙げられる。この固着処理により、トナー母粒子の実質的な粉砕を伴うことなく、外添微粒子がトナー母粒子表面に強固に固着されるため、高温保存下での耐ブロッキング性が向上し、連続実写時にも複写機/プリンター部材への融着の起こりにくいトナーを製造することができる。
前記圧縮剪断処理装置は、一般に、間隔を保持しながら相対的に運動するヘッド面とヘッド面、ヘッド面と壁面、あるいは壁面と壁面によって構成される狭い間隙部を有し、被処理粒子が該間隙部を強制的に通過させられることによって、実質的に粉砕されることなく、粒子表面に対して圧縮応力及び剪断応力が加えられるように構成されている。使用される圧縮剪断処理装置としては、例えばホソカワミクロン社製のメカノフュージョン装置等が挙げられる。
前記粒子表面溶融処理装置は、一般に、熱風気流等を利用し、母体微粒子と外添微粒子の混合物を母体微粒子の溶融開始温度以上に瞬時に加熱し外添微粒子を固着できるように構成される。使用される粒子表面溶融処理装置としては、例えば日本ニューマチック社製のサーフュージングシステム等が挙げられる。
更に、金属石鹸やステアリン酸金属塩等の滑剤を内添あるいは外添することもできる。これらの添加剤は、通常、現像剤100重量部に対し0.05〜10重量部となるように用いられる。上述した各成分から本発明に係る現像剤を製造するのは、常法に従って行なうことができる。通常は、先ずバインダー樹脂、帯電制御剤及び磁性体、並びに必要に応じて添加される着色剤、添加剤その他の成分を混合機で均一に分散混合し、得られた混合物を次いで密閉式ニーダー又は一軸若しくは二軸の押出機等で溶融混練し、冷却後、クラッシャー、ハンマーミル等で粗砕し、ジェットミル、高速ローター回転式ミル等で細粉砕し、風力分級機(例えば、慣性分級方式のエルボジェット、遠心力分級方式のミクロプレックス、DSセパレーターなど)等で分級する方法が採用される。
式(1) 160<X・Z/Y<270
X:磁性粉含有比率[%]、
Y:THFに溶解し濾過した溶液を紫外・可視光度分光計で測定された、該当する帯電制御
剤の添加量を表す検量線から求められる帯電制御剤の強度比
Z:吸熱ピーク[mJ/mg]
ここでXは、トナー中の磁性粉量を熱天秤による測定で、算出されたトナー中の磁性粉含比率を示し、Yは、トナーをTHFに溶解し濾過した溶液を紫外・可視光度分光計で測定
された、該当する帯電制御剤の添加量を表す検量線から求められる帯電制御剤の強度比、Zは示差走査熱量計(DSC)により測定されるDSC曲線において、昇温時に60℃から160℃の間に現われるピーク面積を示す。
これまで、磁性粉、帯電制御剤、ワックス等の使用量は、バインダー樹脂100重量部に対し、それぞれ個別の効果が顕れる使用量を添加しているが、それぞれの原料が有効に機能すべく分散しているとは限らない。そこで、各原料が有効に機能すべく分散しているか、分散状態の良否を示すものとして、式(1)は、その指標となることを見出した。
一次粒径が40nm以上70nm以下の無機微粒子を有さないが式(1)をみたすトナーは、通常環境下では、画像濃度、解像度、階調性等の画像特性に優れた性能を有するものの、低温低湿環境下では、中抜けや画像濃度ムラが発現する場合がある。本発明で規定するように、式(1)を満たすトナーとし、且つ当該トナーの表面に一次粒径が40nm以上70nm以下の無機微粒子を添加することで、ウェーブと呼ばれる画像濃度ムラの発現を防ぐことができる。これは、一次粒径が40nm以上70nm以下であることより、トナー同士、また、トナーとトナーに帯電を付与する部材との接触を緩和し、トナーの帯電上昇、帯電不均一化を抑制するためである。
本発明においては、低温低湿環境下における画像濃度ムラ発生抑制の効果をより顕著に発揮させる観点から、上記Xと上記Yの比X/Yを、70.0以下とすることが好ましく、65.0以下とすることがより好ましく、60.0以下とすることが更に好ましい。下限は、特に限定されないが、通常は40.0以上である。
<電子写真カートリッジ>
本発明の磁性トナーが用いられる電子写真カートリッジについては、感光体と磁性トナーを感光体上に搬送し現像可能に備えられた現像スリーブを有するものであれば、特に限定はないが、本発明の効果をより顕著に発揮する観点から、該現像スリーブが、ニッケルメッキ処理をされたアルミニウム基体であることが好ましい。
その他の電子写真カートリッジの部材に関しては、適宜公知の部材を選択して用いればよい。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限りこれらの実施例に限定されるものではない。なお「部」は特記する場合以外は「重量部」を表す。
<トナー中の磁性粉含有率(X)の測定方法>
トナー中の磁性粉含有率(X)は、熱天秤(TGA)と蛍光X線により、以下の通り行う。熱天秤(TGA)により、トナー約15mgを白金パンに入れ、空気中で800℃にて5分間加熱した後の灰分(a %)を決定する。 ここで灰分はa(%) = (空気中800℃に
て5分加熱した後のサンプル重量)÷(室温における初期サンプル重量)x100 として定義される。次いで、トナー約5gを直径40mmのダイスに入れ、油圧プレスで25トンにて30秒加圧してペレットに成型する。ペレットをリガク蛍光X線装置ZSX Pri
musにてオーダー分析し、装置のソフトウェアと係数により、無標準試料で検出元素の酸化物換算濃度を求める。鉄、マンガンを除く金属酸化物の濃度合計をb %とする。これにより、トナー中の磁性粉量Xを、(a−b) % により算出する。
<トナー中の帯電制御剤の強度比(Y)>
トナー中の帯電制御剤の強度比(Y)は、トナー10±1mgをガラスバイアルに入れて0.1mgの桁まで精秤し、テトラヒドロフラン(THF)10mLを加えてから蓋をし、30回程度振り混ぜた後に超音波溶解槽にて5分間処理してトナーを溶解させる。
次いで、バイアルを静置し、磁性粉が概ね沈降してから上澄みをシリンジフィルター(Whatman GD/X 25mm径、0.2μm孔径)で分光光度計のセル(光路長10mm)に濾過する。なお、磁性粉の沈降が不十分なときは、バイアルを強力な磁石の上に
立てて、磁性粉を底に引き付けてもよい。
紫外・可視分光光度計により、波長300nmから800nmの範囲を400nm/分で走査し、帯電制御剤によるピークの吸光度を求める。ベースラインがゼロでない場合は、700から800nmをベースラインとし、それを帯電制御剤の吸収ピーク位置まで外挿してベースラインの吸光度とし、ピークの吸光度から差し引く。あらかじめ帯電制御剤をTHFに溶解し、同一条件で吸光度を測定して作成した検量線に基づき、帯電制御剤による吸光度をトナー中の濃度に換算する。
<トナー中のワックスのピーク面積(Z)>
トナー中のワックスのピーク面積(Z)については、示差走査熱量計(DSC)により
、以下の通り行う。トナー10±1mgをアルミニウム製パンに入れて0.01mgの桁まで精秤し、酸化アルミニウム7mgを充填したアルミニウム製パンをリファレンスとして、窒素気流中、ワックスと同一の温度条件で測定する。2回目昇温時のワックスによる
ピークから、トナー単位重量当たりのワックス吸熱ピーク面積Z(mJ/mg)を求める。
[実施例1]
スチレンアクリル樹脂100重量部、マグネタイト磁性体A 85重量部、及び帯電制
御剤2重量部、ワックス6重量部を分散混合した後、二軸押出機を用いて溶融混練した。冷却後、ハンマーミルにより粗粉砕し、次いで、超音速ジェットミル粉砕機にて微粉砕した。得られた粉体を風力分級機で分級し、粒径8.5μmのトナーを取得し、更に、スーパーミキサーにて、トナー100重量部に対し疎水性シリカ0.9重量部、ハイドロタルサイト0.1重量部そして一次粒子径50nmの酸化チタン(アナターゼ型)を0.6重量部外添し、トナー1を得た。
このときのトナー1の、X・Z/Yの値は、171であった。続いて、トナー1を有機感光体を有する磁性一成分静電印刷記録方式の35ppmのプリンターに挿入して、通常環境下で、画像特性の耐久試験を行い、黒ベタ部をマクベス濃度計で測定したところ、耐久開始直後と耐久終了後での画像濃度の変化は、0.08であった。また、環境を温度10℃、湿度20%RHで、実写を行ったところ画像濃度ムラ、中抜け等の画像不良は発現しなかった。
[実施例2]
スチレンアクリル樹脂100重量部、マグネタイト磁性体A 95重量部、及び帯電制
御剤2重量部、ワックス6重量部を分散混合した後、二軸押出機を用いて溶融混練した。冷却後、ハンマーミルにより粗粉砕し、次いで、超音速ジェットミル粉砕機にて微粉砕した。得られた粉体を風力分級機で分級し、粒径8.5μmのトナーを取得し、更に、スーパーミキサーにてトナー100重量部に対し疎水性シリカ0.9重量部、ハイドロタルサイト0.1部そして一次粒子径50nmの酸化チタン(アナターゼ型)を0.6重量部外添し、トナー2を得た。
このときのトナー2の、X・Z/Yの値は、210であった。続いて、トナー2を有機感光体を有する磁性一成分静電印刷記録方式の35ppmのプリンターに挿入して、通常環境下で、画像特性の耐久試験を行い、黒ベタ部をマクベス濃度計で測定したところ、耐久開始直後と耐久終了後での画像濃度の変化は、0.09であった。また、環境を温度10℃、湿度20RH%で、実写を行ったところ画像濃度ムラ、中抜け等の画像不良は発現しなかった。
[実施例3]
スチレンアクリル樹脂100重量部、マグネタイト磁性体A 110重量部、及び帯電
制御剤2重量部、ワックスA6重量部を分散混合した後、二軸押出機を用いて溶融混練した。冷却後、ハンマーミルにより粗粉砕し、次いで、超音速ジェットミル粉砕機にて微粉砕した。得られた粉体を風力分級機で分級し、粒径8.0μmのトナーを取得し、更に、スーパーミキサーにてトナー100重量部に対し疎水性シリカ0.9重量部、ハイドロタルサイト0.1重量部そして一次粒子径50nmの酸化チタン(アナターゼ型)を0.6重量部外添し、トナー3を得た。
このときのトナー3の、X・Z/Yの値は、254であった。続いて、トナー3を有機感光体を有する磁性一成分静電印刷記録方式の35ppmのプリンターに挿入して、通常環境下で、画像特性の耐久試験を行い、黒ベタ部をマクベス濃度計で測定したところ、耐久開始直後と耐久終了後での画像濃度の変化は、0.10であった。また、環境を温度10℃、湿度20RH%で、実写を行ったところ画像濃度ムラ、中抜け等の画像不良は発現しなかった。
[比較例1]
スチレンアクリル樹脂100重量部、マグネタイト磁性体B 95重量部、及び帯電制
御剤1重量部、ワックスB4部を分散混合した後、二軸押出機を用いて溶融混練した。冷却後、ハンマーミルにより粗粉砕し、次いで、超音速ジェットミル粉砕機にて微粉砕した。得られた粉体を風力分級機で分級し、粒径8.5μmのトナーを取得し、更に、スーパーミキサーにて疎水性シリカ0.9重量部、マグネタイト0.3重量部を外添し、トナー4を得た。
このときのトナー4の、X・Z/Yの値は、159であった。続いて、トナー4を有機感光体を有する磁性一成分静電印刷記録方式の35ppmのプリンターに挿入して、通常環境下で、画像特性の耐久試験を行い、黒ベタ部をマクベス濃度計で測定したところ、耐久開始直後と耐久終了後での画像濃度の変化は、0.17であった。また、環境を温度10℃、湿度20RH%で、実写を行ったところ画像濃度ムラが発現した。
[比較例2]
スチレンアクリル樹脂100重量部、マグネタイト磁性体A 85重量部、及び帯電制
御剤2重量部、ワックスB4重量部を分散混合した後、二軸押出機を用いて溶融混練した。冷却後、ハンマーミルにより粗粉砕し、次いで、超音速ジェットミル粉砕機にて微粉砕した。得られた粉体を風力分級機で分級し、粒径8.5μmのトナーを取得し、更に、スーパーミキサーにてトナー100重量部に対し疎水性シリカ0.9重量部、ハイドロタルサイト0.1重量部を外添し、トナー5を得た。
このときのトナー5の、X・Z/Yの値は、81であった。続いて、トナー5を有機感光体を有する磁性一成分静電印刷記録方式の35ppmのプリンターに挿入して、通常環境下で、画像特性の耐久試験を行い、黒ベタ部をマクベス濃度計で測定したところ、耐久開始直後と耐久終了後での画像濃度の変化は、0.15であった。また、環境を温度10℃、湿度20RH%で、実写を行ったところ画像濃度ムラが発現した。
[比較例3]
スチレンアクリル樹脂100重量部、マグネタイト磁性体C 105重量部、及び帯電
制御剤1重量部、ワックスA6重量部を分散混合した後、二軸押出機を用いて溶融混練した。冷却後、ハンマーミルにより粗粉砕し、次いで、超音速ジェットミル粉砕機にて微粉砕した。得られた粉体を風力分級機で分級し、粒径8.5μmのトナーを取得し、更に、スーパーミキサーにてトナー100重量部に対し疎水性シリカ1.5重量部、マグネタイト0.3重量部を外添し、トナー6を得た。
このときのトナー6の、X・Z/Yの値は、431であった。続いて、トナー6を有機感光体を有する磁性一成分静電印刷記録方式の35ppmのプリンターに挿入して、通常環境下で、画像特性の耐久試験を行い、黒ベタ部をマクベス濃度計で測定したところ、耐久開始直後と耐久終了後での画像濃度の変化は、0.14であった。また、環境を温度10℃、湿度20RH%で、実写を行ったところ画像濃度ムラが発現した。
[比較例4]
スチレンアクリル樹脂100重量部、マグネタイト磁性体A 95重量部、及び帯電制
御剤2重量部、ワックスA6重量部を分散混合した後、二軸押出機を用いて溶融混練した。冷却後、ハンマーミルにより粗粉砕し、次いで、超音速ジェットミル粉砕機にて微粉砕した。得られた粉体を風力分級機で分級し、粒径8.5μmのトナーを取得し、更に、スーパーミキサーにて疎水性シリカ0.9重量部、ハイドロタルサイト0.1重量部そして一次粒子径15nmの酸化チタンを0.6重量部外添し、トナー7を得た。
このときのトナー7の、X・Z/Yの値は、171であった。続いて、トナー7を有機感光体を有する磁性一成分静電印刷記録方式の35ppmのプリンターに挿入して、通常環境下で、画像特性の耐久試験を行い、黒ベタ部をマクベス濃度計で測定したところ、耐久開始直後と耐久終了後での画像濃度の変化は、0.06であった。また、環境を温度10℃、湿度20%RHで、実写を行ったところ画像濃度ムラの画像不良が発現した。
[比較例5]
スチレンアクリル樹脂100重量部、マグネタイト磁性体C 105重量部、及び帯電
制御剤1重量部、ワックスA6重量部を分散混合した後、二軸押出機を用いて溶融混練した。冷却後、ハンマーミルにより粗粉砕し、次いで、超音速ジェットミル粉砕機にて微粉砕した。得られた粉体を風力分級機で分級し、粒径8.5μmのトナーを取得し、更に、スーパーミキサーにてトナー100重量部に対し疎水性シリカ0.9重量部、マグネタイト0.4重量部、ハイドロタルサイト0.1部、ステアリン酸亜鉛0.03部、そして一次粒子径50nmの酸化チタン(アナターゼ型)を0.6重量部外添し、トナー8を得た。
このときのトナー8の、X・Z/Yの値は、445であった。続いて、トナー8を有機感光体を有する磁性一成分静電印刷記録方式の35ppmのプリンターに挿入して、通常環境下で、画像特性の耐久試験を行い、黒ベタ部をマクベス濃度計で測定したところ、耐久開始直後と耐久終了後での画像濃度の変化は、0.27であった。また、環境を温度10℃、湿度20RH%で、実写を行ったところ画像濃度ムラは発現しなかった。
Figure 0006287272

Claims (5)

  1. 少なくとも結着樹脂、帯電制御剤、高級脂肪酸ワックス及び磁性粉を含有する磁性トナ
    ーであって、該磁性トナーの熱天秤による測定によって定められるトナーに対する磁性粉
    の含有比率をX(%)とし、該磁性トナーを、THFに溶解し濾過した溶液を紫外・可視光
    度分光計で測定された該当する該帯電制御剤の添加量を表す検量線から求められる帯電制
    御剤の強度比をY(arbitrary unit)とし、該磁性トナーの示差走査熱量計による測定に
    よって定められる60℃から160℃に顕れるトナー単位重量当たりの該高級脂肪酸ワッ
    クスのピーク面積をZ(mJ/mg)とした時に、X、Y及びZが下記式(1)を満足し、且
    つ該磁性トナーの表面に平均一次粒径40nm以上70nm以下の無機微粒子を有するこ
    とを特徴とするトナー。
    160<X・Z/Y<270 ・・・式(1)
  2. 前記無機微粒子が酸化チタンであることを特徴とする請求項1記載の磁性トナー。
  3. 前記酸化チタンがアナターゼ型であることを特徴とする請求項2に記載の磁性トナー。
  4. 前記酸化チタンが、オルガノシラン化合物を含有していることを特徴とする請求項2ま
    たは3に記載の磁性トナー。
  5. 前記請求項1乃至4のいずれか一項に記載の磁性トナーと感光体と該磁性トナーを該感
    光体上に搬送し現像可能に備えられた現像スリーブとを有する電子写真カートリッジであ
    って、該現像スリーブがニッケルメッキ処理をされたアルミニウム基体であることを特徴
    とする電子写真カートリッジ。
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