以下、実施形態に係る決済装置について図面を用いて説明する。なお、以下の各図面及びその説明において同一の要素には同一の符号を付している。
図1は、実施形態に係る決済装置10の外観及び利用状況を示す斜視図である。
決済装置10には、読取端末20及びピンパッド端末30が接続されることがある。決済装置10は、登録装置40に接続される。
決済装置10は、登録装置40と連動せずに非連動モードで決済を行うこともできるし、接続された登録装置40と連動して連動モードで決済を行うこともできるものである。連動モードでは、登録装置40から決済装置10へと送られる決済情報に基づく決済処理を決済装置10が実行する。
決済装置10による決済には、既存の他の決済装置で利用されているのと同様な公知の決済方法を用いることができる。決済方法は例えば、クレジット決済、デビット決済、プリペイド決済、電子マネー決済、あるいはポイント決済などである。上記の各種決済のためには、カード媒体が広く利用される。カード媒体としては、磁気カード(磁気ストライプカード)、接触型IC(Integrated Circuit)カード、または非接触型ICカードなどが適用される。これらの各カードは、磁気ストライプ、接触型ICチップまたは非接触型ICチップによりデータを記録する。また、上記の各種決済のために、非接触型ICチップを搭載した電子機器(例えば携帯電話、スマートフォン、タブレットPC等)などが利用される場合もある。
決済装置10は、設定の内容などに応じて、利用可能な決済方法を変化させても良い。また、決済装置10は、読取端末20及びピンパッド端末30などの周辺機器の接続状況に応じて、利用可能な決済方法を変化させても良い。
決済装置10は、本体11、タッチパネル12、カード読取装置13及びレシート排出口14、リセットボタン15を備える。本体11は、決済装置10を構成するための後述する各種の要素の多くを含む。タッチパネル12は、本体11の上部に設けられている。カード読取装置13は、タッチパネル12の側面部に設けられている。レシート排出口14は、タッチパネル12の操作者(店員など)に近い側に形成されている。レシート排出口14は、本体11の内部に配置された印刷機で印刷された決済伝票等を本体11の外部へと排出するために利用される。リセットボタン15は、本体11の上面に設けられたボタンである。操作者によってリセットボタン15が操作されると、決済装置10は、現在行っている処理を中止する。
読取端末20は、非接触型ICチップに記憶された情報を読み取るために設けられるものである。読取端末20は、読取部21及び表示デバイス22を備える。
読取部21は、非接触型ICチップに記憶された情報を無線通信により非接触で読み取る。読取部21は、非接触型ICチップに記憶された情報を書き換える。
表示デバイス22は、各種情報を表示する。表示デバイス22で表示する各種情報は、例えば決済金額、非接触型ICチップを搭載した媒体を読取部21に近付けるよう促す文章、あるいは決済が完了したことを通知するための文章などである。
ピンパッド端末30は、接触型ICカードから情報を読み取る。ピンパッド端末30は、ピンパッド31及び表示デバイス32を備える。
ピンパッド端末30の図示されないカード差込口から接触型ICカードが差し込まれると、ピンパッド端末30の内部に設けられた電極と、接触型ICカードに搭載された接触型ICチップの電極とが接触する。ピンパッド端末30は、この電極どうしの接触を介して、接触型ICチップに記録された情報を読み取る。
ピンパッド31は、テンキー、確定ボタン、訂正ボタン及び各種機能が割り当てられたボタンなどからなる。ピンパッド31は、買物客による操作により暗証番号の入力などを行う。
表示デバイス32は、決済金額、接触型ICカードをカード差込口に差し込むように促す文章又は決済が完了したことの通知のための文章などを表示する。
登録装置40は、商取引の対象となる商品の登録処理を行う。登録装置40は、登録した商品についての代金の決済のための決済処理を行う機能を持つ。登録装置40はまた、決済処理を決済装置10に行わせるために、決済情報を決済装置10へと送る機能を持つ。
図2は決済装置10及び登録装置40の要部回路構成を示すブロック図である。
本体11は、CPU(central processing unit)111、主記憶デバイス112、補助記憶デバイス113、通信デバイス114、印刷機115、グラフィックコントローラー116、スピーカー117及び通信コネクタ1141〜1144を有している。
CPU111は、決済装置10の動作に必要な処理及び制御を行うコンピューターの中枢部分に相当する。CPU111は、BIOS(basic input/output system)、オペレーティングシステム及びアプリケーションソフトウェアなどのプログラムに従って、決済装置10としての各種の機能を実現するべく決済装置10の各部を制御する。さらにCPU111は、通信デバイス114を介して読取端末20及びピンパッド端末30の制御を行う場合もある。
主記憶デバイス112は、上記コンピューターの主記憶部分に相当する。主記憶デバイス112は、ROM(read only memory)及びRAM(random access memory)を備える。主記憶デバイス112は例えば以下のように動作する。
ROMは、上記のBIOS、オペレーティングシステム又はアプリケーションソフトウェアなどのプログラムを記憶する。またROMは、CPU111が決済装置10の各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを記憶する場合もある。RAMは、CPU111が処理を実行する上で必要なデータを記憶する。またRAMは、CPU111によって情報が適宜書き換えられるワークエリアとしても利用される。
補助記憶デバイス113は、上記コンピューターの補助記憶部分に相当する。補助記憶デバイス113は、例えばEEPROM(electric erasable programmable read-only memory)、HDD(hard disc drive)又はSSD(solid state drive)などである。補助記憶デバイス113は、CPU111が各種の処理を行う上で使用するデータ又はCPU111での処理によって生成されたデータなどを保存する。補助記憶デバイス113は、上記のオペレーティングシステム又はアプリケーションなどのプログラムを記憶する場合もある。売上データなども、補助記憶デバイス113に記憶される場合がある。
主記憶デバイス112または補助記憶デバイス113に記憶されるアプリケーションプログラムには、後述する制御処理に関して記述した制御プログラムを含む。一例として決済装置10は、制御プログラムが主記憶デバイス112または補助記憶デバイス113に記憶された状態で、利用者へと譲渡される。しかしながら決済装置10は、制御プログラムが主記憶デバイス112または補助記憶デバイス113に記憶されない状態で利用者に譲渡されても良い。そして、別途に利用者へと譲渡された制御プログラムが、利用者またはサービスマンなどによる操作の下に主記憶デバイス112または補助記憶デバイス113へと書き込まれても良い。このときの制御プログラムの譲渡は、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリなどのようなリムーバブルな記録媒体に記録して、あるいはネットワークを介したダウンロードにより実現できる。
通信デバイス114には、通信コネクタ1141〜1144が接続されている。通信デバイス114は、通信コネクタ1141〜1144に接続された機器との通信を行う。通信デバイス114は通信コネクタ1141と協働して受信手段及び受信装置として動作する。通信コネクタ1141〜1143には、登録装置40、読取端末20及びピンパッド端末30が接続されている。通信コネクタ1144には、ネットワーク50が接続されている。
ネットワーク50は例えば、インターネット、電話回線網、3G若しくはLTE(long term evolution)等の携帯電話回線網、専用回線若しくはその他のネットワーク又はこれらの組合せなどである。決済装置10は、認証などのためにネットワーク50を介してサーバー60と通信する。
サーバー60はクレジットカード会社又は決済会社などの所有するサーバーであり、クレジットカードなどの各種決済方法についての認証及び決済などを行う。
通信コネクタ1141〜1143は例えば、RS−232C、USB(universal serial bus)、SCSI(small computer system interface)、IEEE 1394、Ethernet(登録商標)又はその他のインターフェース規格に準拠したケーブルを接続するための端子である。
通信コネクタ1141〜1143を使用せずに、決済装置10が登録装置40、読取端末20又はピンパッド端末30と無線通信しても良い。当該無線通信には例えば、無線LAN(local area network)又はBluetooth(登録商標)などを用いることができる。
通信コネクタ1144は例えば、Ethernetケーブルまたは電話線などを接続する端子である。
通信コネクタ1144を使用せずに、決済装置10がネットワーク50と無線通信しても良い。当該無線通信には例えば、無線LANまたは携帯電話回線などを用いることができる。
通信コネクタの数は4に限らない。例えば、様々な種類のケーブルを接続できるようにするため、あるいはその他の装置を接続するために5以上の通信コネクタを備えていても良い。決済装置10と、読取端末20、ピンパッド端末30、登録装置40及びネットワーク50のうちの一部との接続に無線通信を用いるのであれば、通信コネクタ1141〜1144の一部を省略しても良い。
印刷機115は、決済伝票などを印刷する。印刷機115としては、サーマルプリンター、インクジェットプリンター又はレーザープリンターなど種々の方式のプリンターを用いることができる。
グラフィックコントローラー116は、CPU111からの命令の下に表示装置122で表示させる画像の処理及び表示装置122の制御を行う。
スピーカー117は、CPU111から送られた音信号に応じた音を発する。
タッチパネル12は、タッチ検出部材121と表示装置122とを含む。タッチ検出部材121は、表示装置122の表示面に積層する状態で配置されている。タッチパネル12は、操作者が表示装置122の表示面に指などにより触れようとするタッチ操作に際し、そのタッチ操作の対象となる位置をタッチ検出部材121が検出して、座標位置情報として出力する。かくしてタッチ検出部材121は、操作者による操作を入力する入力手段の一例である。
タッチ検出部材121の位置検出方式としては、膜抵抗方式、静電容量方式、電磁誘導方式、光学方式又は弾性波方式など種々の方式を用いることができる。
表示装置122としては、典型的には液晶ディスプレイが用いられる。なお表示装置122は、バックライトを備える。
カード読取装置13は、磁気カードを読み取る。図1においては、カード読取装置13に磁気ストライプカードをスライドさせるように通すことで磁気ストライプに記録された情報を読み取るタイプのカード読取装置13を示している。
登録装置40は、既存のPOS端末と同様のもので良い。
すなわち登録装置40は、本体41、表示デバイス42,43及び入力デバイス44を備える。本体41はさらに、CPU401、主記憶デバイス402、補助記憶デバイス403、通信デバイス404、通信コネクタ4041及び印刷機405を含む。
表示デバイス42は、登録装置40の操作者に確認させるための各種情報を表示する。
表示デバイス43は、買物客に確認させるための各種情報を表示する。当該各種情報は、例えば商品名、商品の金額、取引の小計金額及び取引の合計金額などである。
入力デバイス44は、操作者による操作に応じて各種の情報を入力する。入力デバイス44としては、キーボード、キーパッド又はボタンなどを用いることができる。また入力デバイス44としては、表示デバイス42の表示面に重ねて配置されたタッチ検出部材を用いることもできる。つまり、タッチパネルの表示装置及びタッチ検出部材を表示デバイス42及び入力デバイス44として用いても良い。
CPU401は、登録装置40の動作に必要な処理及び制御を行うコンピューターの中枢部分に相当する。CPU401は、BIOS、オペレーティングシステム及びアプリケーションソフトウェアなどのプログラムに従って、登録装置40としての各種の機能を実現するべく登録装置40の各部を制御する。
主記憶デバイス402は、上記コンピューターの主記憶部分に相当する。主記憶デバイス402は、ROM及びRAMを備える。主記憶デバイス402は例えば以下のように動作する。
ROMは、上記のBIOS、オペレーティングシステム又はアプリケーションソフトウェアなどのプログラムを記憶する。またROMは、CPU401が登録装置40の各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを記憶する場合もある。RAMは、CPU401が処理を実行する上で必要なデータを記憶する。またRAMは、CPU401によって情報が適宜書き換えられるワークエリアとしても利用される。
補助記憶デバイス403は、上記コンピューターの補助記憶部分に相当する。補助記憶デバイス403は、例えばEEPROM、HDD又はSSDなどである。補助記憶デバイス403は、CPU401が各種の処理を行う上で使用するデータ又はCPU401での処理によって生成されたデータなどを保存する。補助記憶デバイス403は、上記のオペレーティングシステム又はアプリケーションなどのプログラムを記憶する場合もある。売上データなども、補助記憶デバイス403に記憶される場合がある。
主記憶デバイス402または補助記憶デバイス403に記憶されるアプリケーションプログラムには、後述する制御処理に関して記述した制御プログラムを含む。一例として登録装置40は、制御プログラムが主記憶デバイス402または補助記憶デバイス403に記憶された状態で、利用者へと譲渡される。しかしながら登録装置40は、制御プログラムが主記憶デバイス402または補助記憶デバイス403に記憶されない状態で利用者に譲渡されても良い。そして、別途に利用者へと譲渡された制御プログラムが、利用者またはサービスマンなどによる操作の下に主記憶デバイス402または補助記憶デバイス403へと書き込まれても良い。このときの制御プログラムの譲渡は、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリなどのようなリムーバブルな記録媒体に記録して、あるいはネットワークを介したダウンロードにより実現できる。
通信デバイス404には、通信コネクタ4041が接続されている。通信デバイス404は、通信コネクタ4041に接続された機器との通信を行う。通信コネクタ4041には、決済装置10などが接続される。
通信コネクタ4041は例えば、RS−232C、USB、SCSI、IEEE 1394、Ethernet又はその他のインターフェース規格に準拠したケーブルを接続するための端子である。
印刷機405は、レシート、領収書、売上票、利用明細、各種控え又は集計リストなどをレシート用紙に印刷する。
登録装置としては、POS端末に限らず電子キャッシュレジスター(ECR:electronic cash register)などを用いても良い。
以下、決済装置10の動作を説明する。またここでは、決済装置10の動作の説明のために、登録装置40の動作についても説明する。なお、以下に説明する処理の内容は一例であって、同様な結果を得ることが可能な様々な処理を適宜に利用できる。
図3は、CPU401による制御処理のフローチャートである。図4〜図6は、CPU111による制御処理のフローチャートである。
登録装置40が、商取引の対象となる商品の登録処理を行うモードで起動されると、CPU401は、主記憶デバイス402または補助記憶デバイス403に記憶された制御プログラムに従って図3に示す制御処理を開始する。
CPU401はまず、商取引の対象となる商品の登録のための操作が開始されたか否かを確認する(Act1)。そしてCPU401は、該当する操作が行われていないならば(Act1のNo)、Act1を繰り返す。かくしてCPU401はAct1においては、商品登録のための操作が開始されるのを待ち受ける。そしてCPU401は、例えば入力デバイスに設けられて商品が割り付けられたボタンがタッチされるなどのような商品登録のための操作が開始されたならば(Act1のYes)、登録処理(Act2)を開始する。登録処理は、操作者による操作に応じて、商取引の対象となる商品のリストを作成するなどの周知の処理である。CPU401は、入力デバイス44に設けられた小計ボタンがタッチされるなどの予め定められた操作がなされたならば、登録処理を終了する。
そしてCPU401は、決済操作が行われたか否かを確認する(Act3)。決済操作とは、登録装置40で決済処理を行うことを操作者が指示するためのものとして予め定められた操作である。例えば、買物客が現金又は紙製の商品券若しくはギフトカードなど(以下「現金等」という)を用いた決済を希望する場合は、操作者は決済操作を行う。CPU401は、この決済操作が行われないならば(Act3のNo)、送信操作が行われたか否かを確認する(Act4)。送信操作とは、決済装置10を利用しての決済を行うべく決済情報を決済装置10へと送信すべきであることを操作者が指示するためのものとして予め定められた操作である。CPU401は、この送信操作が行われないならば(Act4のNo)、Act3へと戻る。かくしてAct3,Act4においてCPU401は、決済操作または送信操作がなされるのを待ち受ける。
操作者は、買物客の希望に応じて、決済操作または送信操作を行う。CPU401は、決済操作が行われたならば(Act3のYes)、決済処理を実行する(Act5)。ここでの決済処理は、決済装置10を利用せずに、登録装置40のみで決済のための各種の処理を行うための処理である。CPU401は、この決済処理において、印刷機405によるレシートの発行までの周知の処理を行う。CPU401は、決済処理を終えたならば、Act1の待ち受け状態に戻る。
CPU401は、送信操作が行われたならば(Act4のYes)、決済処理を受け入れ可能であるかどうかを決済装置10に対して問い合わせる(Act6)。具体的には、CPU401は、この問い合わせのために予め定められた問い合わせコマンドを決済装置10に対して送信するように通信デバイス404に命令を発する。この命令を受けて通信デバイス404は、決済装置10に対して当該問い合わせコマンドを送信する。
ところで決済装置10が起動されると、CPU111は、主記憶デバイス112または補助記憶デバイス113に記憶された制御プログラムに従って図4〜図6に示す制御処理を開始する。
CPU111はまず、表示装置122の表示画面を第1の待受画面とする(図4中のAct21)。具体的にはCPU111は、その旨をグラフィックコントローラー116に命令する。この命令を受けてグラフィックコントローラー116は、第1の待受画面に対応した画像を生成し、この画像を表示するように表示装置122を駆動する。
図7は第1の待受画面200aの一例を示す図である。第1の待受画面200aは、決済方法を操作者が指定するための複数のボタン201a〜201eを含む。ボタン201a〜201eは、それぞれに各種決済方法が対応付けられている。CPU111は、ボタン201a〜201eのうちのいずれか1つのボタンが操作者によってタッチされると、当該ボタンに対応付けられた決済方法による決済処理を行うよう動作する。図7の例では、各種決済方法が対応付けられたボタンはボタン201a〜201eの5つであるが、これは決済装置10によって利用可能な決済方法の種類の数が5つである場合の例である。CPU111は、グラフィックコントローラー116に命令して、決済装置10が利用可能な決済方法の種類と同数のボタンを第1の待受画面200aに示す。
そしてCPU111はこの状態で、無操作状態となったか否かの確認(Act22)、上記の問合わせがなされたか否かの確認(Act23)、ならびに決済方法の選択がなされたか否かの確認(Act24)を、それぞれがNoと判定されるうちは繰り返す。
タッチパネル12での操作が既定の時間に渡り行われない状態を無操作状態とする。そこでCPU111は、タッチ検出部材121によりタッチ操作が検出されない状態が既定の時間に渡り継続したならば、無操作状態と判定する(Act22のYes)。そしてこの場合にCPU111は、表示装置122のバックライトを消灯させる(Act25)。
そしてCPU111は、タッチパネル12でのタッチ操作が行われたか否かの確認(Act26)及び上記の問合わせがなされたか否かの確認(Act27)を、それぞれがNoと判定されるうちは繰り返す。
CPU111は、タッチ検出部材121によりタッチ操作が検出されると(Act26のYes)、Act21に戻り、それ以降の処理を前述と同様に行う。なお、Act21で表示装置122の画面を第1の待受画面200aとする際にCPU111は、表示装置122のバックライトを点灯させる。
さて、前述のように通信デバイス404から送信された問い合わせコマンドは、通信デバイス114によって受信され、CPU111へと通知される。CPU111は、Act26,Act27の待ち受け状態にあるときに問い合わせがなされた場合(Act27のYes)、表示装置122のバックライトを点灯させる(Act28)。こののちにCPU111は、Act29へと進む。CPU111は、Act22〜Act24の待ち受け状態にあるときに問い合わせがなされた場合(Act23のYes)、そのままAct29へと進む。
CPU111がAct22〜Act24の待ち受け状態またはAct26,Act27の待ち受け状態にあるとき、決済装置10においては決済のための処理が行われておらず、登録装置40からの要求に応じての決済処理を開始できる。そこでCPU111は、問い合わせに対して許可応答を行う(Act29)。具体的にはCPU111は、許可応答のために予め定められた許可応答コマンドを登録装置40に対して送信するように通信デバイス114に命令を発する。この命令を受けて通信デバイス114は、登録装置40に対して当該許可応答コマンドを送信する。
続いてCPU111は、表示装置122の表示画面を受信画面とする(Act30)。具体的にはCPU111は、その旨をグラフィックコントローラー116に命令する。この命令を受けてグラフィックコントローラー116は、受信画面に対応した画像を生成し、この画像を表示するように表示装置122を駆動する。
図8は、受信画面200bの一例である。受信画面200bは、登録装置40からデータを受信している旨を操作者に通知するための画面である。受信画面200bは、アイコン202及び領域203を含む。
アイコン202は、決済装置10が連動モードで動作していることを表すアイコンである。
領域203は、登録装置40からデータを受信中である旨を表す文字列又は画像、あるいはその両方を表示する。図8の例では領域203は、「データ受信中です。しばらくお待ちください。」のような文字列を表す。
さて、登録装置40にてCPU401は、決済処理を受け入れ可能であるかどうかの問い合わせ(図3中のAct6)を行ったのちには、この問い合わせに対する応答が許可応答であるか否かを確認する(Act7)。そしてCPU401は、前述のように通信デバイス114から送信された許可応答コマンドを通信デバイス404が受信した場合(Act7のYes)、決済情報を決済装置10に対して送信する(Act8)。具体的にはCPU401は、Act2における登録処理により作成したリストに示された全商品の代金の合計金額などの決済処理に必要となる情報を含んだ決済情報を生成する。そしてCPU401は、この決済情報を決済装置10に対して送信するように通信デバイス404に命令を発する。この命令を受けて通信デバイス404は、決済装置10に対して当該決済情報を送信する。
登録装置40は、決済情報に続いて、決済情報の送信を終了することを通知する終了通知データを決済装置10に送信する(Act9)。具体的にはCPU401は、この通知のために予め定められた終了通知データを決済装置10に送信するように通信デバイス404に命令を発する。この命令を受けて通信デバイス404は、決済装置10に対して終了通知データを送信する。
一方、決済装置10のCPU111は、登録装置40からデータを受信中である旨を表示した後、登録装置40より送信された決済情報を受信するよう通信デバイス114に命令する(図4中のAct31)。この命令に応じて通信デバイス114は、登録装置40より送信された決済装置を受信し始める。そこでCPU111は、通信デバイス114により受信された当該決済情報を主記憶デバイス112に記憶させる。なお通信デバイス114は、終了通知データも受信する。
CPU111は、決済情報の受信が完了したかどうかを調べる(Act32)。すなわち、CPU111は、終了通知データが通信デバイス114により受信されたかどうかを確認する。CPU111は、終了通知データが受信されていない場合(Act32のNo)、Act32を繰り返す。かくして、CPU111はAct32において、終了通知データが受信されるのを待ち受ける。そしてCPU111は、終了通知データが受信された場合(Act32のYes)、図5中のAct33へ進む。
CPU111は、利用可能な決済方法が1種類であるかどうかを判定する(Act33)。利用可能な決済方法が1種類ではない場合(Act33のNo)、すなわち2種類以上の場合、CPU111は、表示装置122の表示画面を開始確認画面とする(Act34)。具体的にはCPU111は、その旨をグラフィックコントローラー116に命令する。この命令を受けてグラフィックコントローラー116は、開始確認画面に対応した画像を生成し、この画像を表示するように表示装置122を駆動する。開始確認画面は、決済処理を開始することを操作者に確認させるため、あるいは意識させるための画面である。
このときにCPU111は、開始確認画面に対応した画像が表示装置122で表示されるのと同時か、その直前または直後に、予め定められた音を発するようにスピーカー117を制御しても良い。具体的にはCPU111は、当該音を表した音信号をスピーカー117へと供給する。当該音は、ビープ音、ブザー音、メロディ、楽曲、録音した音声又は合成音声などを用いることができる。かくして制御プログラムに基づく制御処理をCPU111が実行することによって、CPU111を中枢部分とするコンピューターによる制御と、スピーカー117の機能との協働によって発音手段としての機能が実現される。
図9は、開始確認画面200cの一例である。開始確認画面200cは、アイコン202、領域204及び確認ボタン205を含む。
領域204は、決済情報の受信が完了した旨と、開始確認画面の表示を終了した後に操作者がするべき操作とを操作者に通知するための文字列又は画像、あるいはその両方を表す。領域204に表す文字列は、図9の例では前者が「POSコマンドを受信しました。」であり、後者が「業務を選択してください。」である。ここで業務とは、決済方法のことを示す。
なお、領域204は、決済処理が開始されることを操作者に通知する文字列などを含んでいても良い。
確認ボタン205は、開始確認画面200cの表示を終了するためのボタンである。
CPU111は、開始確認画面200cが表示されている状態で、確認操作が行われたか否かを確認する(Act35)。そしてCPU111は、確認操作が行われていない場合には(Act35のNo)、Act35を繰り返す。ここでは、確認操作は、確認ボタン205に対するタッチ操作である。操作者は、決済処理を開始したい場合、確認ボタン205に対してタッチ操作を行う。
CPU111は、開始確認画面200cが表示されている状態で確認ボタン205を配置している位置に対するタッチ操作がタッチ検出部材121により検出された場合(Act35のYes)、表示装置122の表示画面を第2の待受画面とする(Act36)。具体的にはCPU111は、その旨をグラフィックコントローラー116に命令する。この命令を受けてグラフィックコントローラー116は、第2の待受画面に対応した画像を生成し、この画像を表示するように表示装置122を駆動する。
かくして、CPU111はAct32〜Act36において、決済情報の受信が完了してから確認操作が行われるまでの間に開始確認画面を表示する。したがって、制御プログラムに基づく制御処理をCPU111が実行することによって、CPU111を中枢部分とするコンピューターは、表示制御手段として機能する。そしてこの機能と、グラフィックコントローラー116及び表示装置122との協働によって表示手段としての機能を実現する。
図10は、第2の待受画面200dの一例である。第2の待受画面200dは、アイコン202及び決済方法を操作者が指定するための複数のボタン206a〜206dを含む。ボタン206a〜206dは、それぞれに各種決済方法が対応付けられている。CPU111は、ボタン206a〜206dのうちのいずれか1つのボタンがタッチされると、当該ボタンに対応付けられた決済方法による決済処理を行うよう動作する。図10の例では、各種決済方法が対応付けられたボタンはボタン206a〜206dの4つであるが、これは、第1の待受画面200aの場合と同様に、決済装置10によって利用可能な決済方法の種類の数に応じた数である。CPU111は、グラフィックコントローラー116に命令して、決済装置10が利用可能な決済方法の種類と同数のボタンを第2の待受画面200dに示す。
CPU111は、第2の待受画面200dが表示されている状態で、決済方法の選択が行われたか否かを確認する(Act37)。そしてCPU111は、決済方法の選択が行われていない場合には(Act37のNo)、Act37を繰り返す。
操作者は、買物客の希望する決済方法に応じて、対応する決済方法のボタン206a〜206dのいずれかをタッチする。
CPU111は、ボタン206a〜206dのいずれかを配置している位置に対するタッチ操作がタッチ検出部材121により検出された場合に決済方法が選択されたと判断する(Act37のYes)。そしてCPU111は、適用すべき決済方法がクレジットカード決済であるか否かを確認する(Act38)。CPU111は、利用可能な決済方法が1種類である場合(Act33のYes)にも、このAct38を実行する。すなわち、CPU111は、利用可能な1種類のみの決済方法又は選択された決済方法を、適用すべき決済方法とし、当該決済方法がクレジットカード決済であるか否かを確認する。
CPU111は、適用すべき決済方法がクレジットカード決済である場合には(Act37のYes)、表示装置122の表示画面を第1の確認画面とする(Act39)。具体的にはCPU111は、その旨をグラフィックコントローラー116に命令する。この命令を受けてグラフィックコントローラー116は、第1の確認画面に対応した画像を生成し、この画像を表示するように表示装置122を駆動する。
図11は、第1の確認画面200eの一例である。第1の確認画面200eは、アイコン202、確認ボタン205及び領域207を含む。
領域207は、第1の確認画面200eの表示を終了した後に操作者がするべき操作を操作者に通知するための文字列又は画像、あるいはその両方を表示する。図11の例で領域207は、「クレジットカードの読み込みを行ってください。」のような文字列を表す。
CPU111は、第1の確認画面200eが表示されている状態で、確認操作が行われたか否かを確認する(Act40)。そしてCPU111は、確認操作が行われていない場合には(Act40のNo)、Act40を繰り返す。ここでは、確認操作は、確認ボタン205に対するタッチ操作である。
CPU111は、第1の確認画面200eが表示されている状態で確認ボタン205を配置している位置に対するタッチ操作がタッチ検出部材121により検出された場合(Act40のYes)、決済処理を行う(Act41)。すなわち、CPU111は、図6に示す制御処理を開始する。なお図6は、図5中のAct41における決済処理の詳細な処理のフローチャートである。
CPU111はまず、表示装置122の表示画面を読取画面とする(Act51)。具体的にはCPU111は、その旨をグラフィックコントローラー116に命令する。この命令を受けてグラフィックコントローラー116は、読取画面に対応した画像を生成し、この画像を表示するように表示装置122を駆動する。
図12は、読取画面200fの一例である。読取画面200fは、クレジットカードを読取るための画面である。読取画面200fは、アイコン202及び領域208を含む。
領域208は、操作者が現在すべき操作を操作者に指示するための文字列又は画像、あるいはその両方を表示する。図12の例で領域208は、「クレジットカードをどうぞ。」のような文字列と、クレジットカードを読取ることをイラストで表した画像とを表す。
読取画面200fが表示されている状態でCPU111は、クレジットカードの読取が行われたか否かを確認する(Act52)。そしてCPU111は、クレジットカードの読取が行われていない場合には(Act52のNo)、Act52を繰り返す。
CPU111は、クレジットカードがカード読取装置13又はピンパッド端末30で読み取られた場合(Act52のYes)、表示装置122の表示画面を第2の確認画面とする(Act53)。具体的にはCPU111は、その旨をグラフィックコントローラー116に命令する。この命令を受けてグラフィックコントローラー116は、第2の確認画面に対応した画像を生成し、この画像を表示するように表示装置122を駆動する。
図13は、第2の確認画面200gの一例である。第2の確認画面200gは、アイコン202、確認ボタン205及び領域209を含む。
領域209は、第2の確認画面200gの表示を終了した後に操作者がするべき操作を操作者に通知するための文字列又は画像、あるいはその両方を表示する。図13の例で領域209は、「画面の指示に従って、入力を行ってください。」のような文字列を表す。
第2の確認画面200gが表示されている状態でCPU111は、確認操作が行われたか否かを確認する(Act54)。そしてCPU111は、確認操作が行われていない場合には(Act54のNo)、Act54を繰り返す。ここでは、確認操作は、確認ボタン205に対するタッチ操作である。
以下、Act55〜Act60について図14、図15を併用して説明する。図14及び図15は、表示装置122の表示画面の遷移を示す図である。なお、図14及び図15に示す各画面は一例であって、この画面に限るものではない。
CPU111は、確認ボタン205を配置している位置に対するタッチ操作がタッチ検出部材121により検出された場合(Act54のYes)、セキュリティコードの入力(Act55)を開始する。すなわち、CPU111は、表示装置122の表示画面を、画面200hとする。具体的にはCPU111は、その旨をグラフィックコントローラー116に命令する。この命令を受けてグラフィックコントローラー116は、画面200hに対応した画像を生成し、この画像を表示するように表示装置122を駆動する。
画面200hは、操作者にクレジットカードのセキュリティコードを入力させるための画面である。画面200hは、アイコン202、テンキー210及びセットボタン211を含む。
操作者は、セキュリティコードを入力するべくテンキー210をタッチ操作する。操作者は、セキュリティコードを入力し終えたら、セットボタン211をタッチする。CPU111は、テンキー210のタッチ操作にしたがって数字列を入力する。そしてCPU111は、セットボタン211がタッチされた際に入力している数字列をセキュリティコードとして入力する。
CPU111は続いて、支払方法の選択(Act56)を開始する。すなわちCPU111は、表示装置122の表示画面を画面200iとする。具体的にはCPU111は、その旨をグラフィックコントローラー116に命令する。この命令を受けてグラフィックコントローラー116は、画面200iに対応した画像を生成し、この画像を表示するように表示装置122を駆動する。
画面200iは、操作者に支払方法の選択をさせるための画面である。画面200iは、アイコン202及び複数のボタン212a〜212eを含む。ボタン212a〜212eは、それぞれに各種支払方法が対応付けられている。
操作者は、ボタン212a〜212eのうちで買物客が希望する支払方法に対応したボタンにタッチする。なお、支払方法とは、一括払い、ボーナス払い、分割払い、ボーナス併用払い又はリボルビング払いなど、クレジットカード決済の支払区分のことである。CPU111は、タッチされたボタンに対応した支払方法を選択する。
CPU111は次に、暗証番号の入力(Act57)を開始する。すなわちCPU111は、表示装置122の表示画面を、画面200jとする。具体的にはCPU111は、その旨をグラフィックコントローラー116に命令する。この命令を受けてグラフィックコントローラー116は、画面200jに対応した画像を生成し、この画像を表示するように表示装置122を駆動する。
画面200jは、買物客に暗証番号の入力をさせるための画面である。画面200jはアイコン202及び領域213を含む。領域213は、暗証番号の入力をすることを表す文字列又は画像、あるいはその両方を表示する。図14の例では領域213は、「暗証番号をどうぞ。」のような文字列と、暗証番号を入力する様子を示したイラストとを表す。操作者はこれを見て、ピンパッド端末30に暗証番号を入力するよう買物客に求める。買物客は、暗証番号を入力すべくピンパッド31を操作する。ピンパッド端末30は、ピンパッド31の操作に基づいて暗証番号を入力する。ピンパッド31は、内部のメモリに暗証番号を記憶しておくとともに、暗証番号を入力し終えたことを決済装置10に通知する。
CPU111は、ピンパッド端末30による上記の通知を受けると、内容確認(Act58)を開始する。すなわちCPU111は、表示装置122の表示画面を、画面200kとする。具体的にはCPU111は、その旨をグラフィックコントローラー116に命令する。この命令を受けてグラフィックコントローラー116は、画面200kに対応した画像を生成し、この画像を表示するように表示装置122を駆動する。
画面200kは、決済の対象となる取引の内容を操作者に確認させるための画面である。画面200kはアイコン202、領域214、実行ボタン215及び戻るボタン216を含む。領域214には、Act52,Act55及びAct56などで得た情報の一部と、図4中のAct31で得た決済情報の一部とを項目名と共に表示する。
操作者は、領域214に表示されている内容を見て、問題が無ければ実行ボタン215をタッチする。操作者は、領域214に表示されている内容に問題を発見した場合には戻るボタン216をタッチする。
CPU111は、戻るボタン216を配置している位置に対するタッチ操作がタッチ検出部材121により検出されたならば、予め定められた状態に戻る。このときにどの状態に戻るかは、例えば決済装置10の設計者により定められて良い。例えば、Act56又はAct57へと戻るようにすることが想定される。あるいは、図6の制御処理、さらには図4及び図5の制御処理を中断し、図4のAct21へと戻るようにしても良い。
CPU111は、実行ボタン215を配置している位置に対するタッチ操作がタッチ検出部材121により検出されたならば、通信(Act59)を開始する。すなわちCPU111は、表示装置122の表示画面を、画面200mとする。具体的にはCPU111は、その旨をグラフィックコントローラー116に命令する。この命令を受けてグラフィックコントローラー116は、画面200mに対応した画像を生成し、この画像を表示するように表示装置122を駆動する。
画面200mは、サーバー60と通信中であることを操作者に通知するための画面である。画面200mは、アイコン202及び領域217を含む。領域217は、サーバー60と通信中である旨を表す文字列又は画像、あるいはその両方を表示する。図15の例では領域217は、「センタと通信中です。」のような文字列を表す。
またこのとき、CPU111は、ネットワーク50を介してサーバー60と通信するように通信デバイス114に命令する。通信デバイス114は、クレジット決済のための周知の通信をサーバー60と行う。サーバー60は、この通信により得られる情報に基づいて、クレジット決済のための周知の処理を行う。
CPU111は、サーバー60との通信が終わると、終了確認表示を行う(Act60)。すなわちCPU111は、表示装置122の表示画面を、終了確認画面200nとする。具体的にはCPU111は、その旨をグラフィックコントローラー116に命令する。この命令を受けてグラフィックコントローラー116は、終了確認画面200nに対応した画像を生成し、この画像を表示するように表示装置122を駆動する。
終了確認画面200nは、アイコン202及び領域218を含む。領域218は、サーバー60との通信が終わったことを表す文字列又は画像、あるいはその両方を表示する。図15の例では領域218は、「センタとの通信を終了しました。」のような文字列と、サーバー60との通信が終わったこと象徴するイラストとを表す。
そしてCPU111は、表示装置122の表示画面を終了確認画面としている状態の継続時間が予め定められた時間を越えるなどの規定事象となったことに応じて、図6に示す制御処理を、すなわち図5のAct41における決済処理を終了する。そしてCPU111はこののち、図4中のAct21へと戻り、前述した処理を繰り返す。
かくして、Act36〜Act41において制御プログラムに基づく制御処理をCPU111が実行することによって、CPU111を中枢部分とするコンピューターは連動決済手段として機能する。
そしてCPU111は、開始確認画面200cが表示されている状態で確認ボタン205を配置している位置に対するタッチ操作がタッチ検出部材121により検出されたことに応じて、連動決済手段としての処理を開始している。すなわち、CPU111を中枢部分とするコンピューターは制御手段として機能する。
CPU111は、決済を正常に完了したならば、登録装置40に対する完了通知を行って決済処理を終了する。具体的にはCPU111は、決済が完了したことを示すコマンド及び使用した決済方法を示す情報などを含んだ完了通知情報を生成する。そしてCPU111は、この完了通知情報を登録装置40に対して送信するように通信デバイス114に命令を発する。この命令を受けて通信デバイス114は、登録装置40に対して当該完了通知情報を送信する。
こののちにCPU111は、Act21に戻ってそれ以降の処理を前述と同様に実行する。
登録装置40においてCPU401は、図3中のAct8及びAct9にて決済情報及び終了通知データを送信したのちには、決済装置10から完了通知がなされたか否かを確認する(Act10)。そしてCPU401は、完了通知がなされていない場合(Act10のNo)は、Act10を繰り返す。かくしてCPU401はAct10においては、完了通知がなされるのを待ち受ける。
前述のように決済装置10から送信された決済情報は、通信デバイス404により受信されて、主記憶デバイス402に記憶される。CPU401は、これに応じて完了通知がなされたと判定し(Act10のYes)、今回の商取引に関するレシートを発行するように印刷機405に命令を発する。この命令を受けて印刷機405は、商取引の明細、決済金額、ならびに使用した決済方法などを表したレシートを発行する(Act11)。そしてCPU401はこののち、Act1の待受状態に戻る。
ところで、決済装置10における非連動モードで適用する決済方法の選択は、例えば第1の待受画面200a内の決済方法を指定するためのボタン201a〜201eのいずれかへのタッチ操作により行う。このような操作が、CPU111が図4中のAct22〜Act24の待ち受け状態にあるときにタッチ検出部材121により検出された場合(Act24のYes)、CPU111は、非連動モードによる決済処理を開始する(Act42)。CPU111は、ここでの決済処理においては、タッチパネル12へのタッチ操作により入力された決済金額を決済の対象とする。なお、決済処理におけるCPU111の具体的な処理手順は、既存の同種の決済装置におけるものと同様であって良いので、その説明は省略する。
CPU111は、図示は省略しているが、Act42にて非連動モードによる決済処理を行っている最中に問い合わせコマンドが受信された場合には、拒否応答を行う。具体的にはCPU111は、拒否応答のために予め定められた許可応答コマンドを登録装置40に対して送信するように通信デバイス114に命令を発する。この命令を受けて通信デバイス114は、登録装置40に対して当該拒否応答コマンドを送信する。
なお、CPU111は、図示は省略しているが、リセットボタン15が操作された場合には、Act21〜Act42及びAct51〜Act60のどの処理を行っている最中であっても、その処理を中止してAct21へと戻る。
CPU111は、適用すべき決済方法がクレジットカード決済ではない場合(Act38のNo)には、適用すべき決済方法に応じた他の処理を行う。なお、クレジット決済以外の決済方法での決済の処理としては、周知の処理をそのまま利用できる。この処理の説明は省略する。
登録装置40においてCPU401は、前述のように通信デバイス114から送信された拒否応答コマンドを通信デバイス404が受信した場合(図3中のAct7のNo)、エラー処理(Act12)を行う。エラー処理は、決済装置が非同期モードでの決済処理を実行中であるために、登録装置40からの要求に応じた同期モードでの決済処理を開始することができないことを操作者に報知するための処理などである。そしてCPU401は、エラー処理を終えたならば、Act3及びAct4の待受状態に戻る。
かくして決済装置10によれば、登録装置40から送信される決済情報の受信が完了した場合、表示装置122の表示画面は、受信画面200bから開始確認画面200cに遷移する。そして、操作者により確認操作が入力されると、表示装置122の表示画面は、開始確認画面200cから第2の待受画面200dに遷移する。従って、開始確認画面200cは、確認操作を行うまでは表示され続けるので、開始確認画面200cを操作者に確実に見させることができ、決済装置10が連動モードで動作していることを操作者に認識させることができる。
一方、表示装置122の表示画面を開始確認画面200cとしない場合は、決済情報の受信が完了したことに応じて、表示装置122の表示画面を第2の待受画面200dとすることになる。つまり、第1の待受画面200aによく似た第2の待受画面200dがいきなり表示される。そのため、操作者に、連動モードでの動作がまだ開始されていないと誤解させてしまうおそれがある。
しかも決済装置10によれば、確認操作を確認ボタン205に対するタッチ操作としているので、操作者は確認操作のために開始確認画面200cを目視することになる。このため、開始確認画面200cを、より確実に操作者に目視させることが可能となり、決済装置10が連動モードで動作していることを操作者に、より的確に認識させることができる。
また決済装置10によれば、決済情報の受信中は、表示装置122の表示画面を受信画面200bとしている。このため、決済情報の受信中においても、これから連動モードでの動作が開始されることを操作者に認識させることができる。
また決済装置10によれば、開始確認画面200cは、決済情報の受信が完了した旨を通知する文字列も表示しているため、決済装置10の操作に不慣れな操作者であっても、連動モードでの決済処理が開始されることを認識できる。
また決済装置10によれば、開始確認画面200cの表示と同時、開始確認画面200cが表示される直前又は開始確認画面200cが表示された直後に、音を発することができる。音を発することにより、開始確認画面200cが表示されたことを速やかに操作者に気付かせることができ、結果として連動モードで動作していることを、より確実に操作者に認識させることができる。
この実施形態は、以下のような変形実施が可能である。
Act33において、選択可能な決済方法が1種類のみである場合(Act33のYes)、CPU111は、表示装置122の表示画面を、第1の確認画面200eに代えて図16に示すような開始確認画面300としても良い。図16は開始確認画面300の一例である。開始確認画面300は、アイコン202、確認ボタン205及び領域301を含む。
領域301は、決済情報の受信が完了した旨と、開始確認画面の表示を終了した後に操作者がするべき操作とを操作者に通知するための文字列又は画像、あるいはその両方を表す。領域301に表す文字列は図16の例では、前者が「POSコマンドを受信しました。」であり、後者が「クレジットカードの読み込みを行ってください。」である。この例は、選択可能な決済方法がクレジットカード決済のみの場合である。領域301は、選択可能な決済方法がクレジットカード決済以外の場合には当該選択可能な決済方法に応じた文字列を表すものとする。
上記実施形態では確認操作は、確認ボタン205へのタッチ入力であったがこれに限らない。すなわち、画面上の予め定められた範囲へのタッチ操作を確認操作とすることができる。
登録装置40においてCPU401は、問い合わせなしに決済情報を決済装置10へと送信しても良い。あるいは、登録装置40においてCPU401は、決済情報の送信開始を宣言する送信開始コマンドを送信したのち、決済装置10からの応答を待たずに決済情報を送信しても良い。
決済情報の受信を完了したかどうかの判断は、決済情報の送信を終了することを通知するデータを用いない方法を用いても良い。例えば、CPU111は、決済情報について予め定められた全ての項目を受信したことをもって決済情報の受信を完了したと判断しても良い。あるいは、CPU111は、決済情報の送信が予め定められた時間以上停止したことをもって決済情報の受信を完了したと判断しても良い。
また、その他の周知の方法を用いて決済情報の受信を完了したかどうかの判断を行っても良い。
決済装置を、決済装置10の機能に加えて、読取端末20及びピンパッド端末30の少なくとも一方の機能を備えるものとして実現することも可能である。
読取端末20及びピンパッド端末30の少なくとも一方は、決済装置10に接続されなくても良い。
タッチパネル12に代えて、液晶ディスプレイ等の表示装置及びキーパッド等の入力装置を設けても良い。この場合にCPU111は、タッチ操作の代わりに当該入力装置での操作を入力する。
表示装置122は、有機EL(electric-luminescence)ディスプレイ、ブラウン管ディスプレイ又は電子ペーパーなど液晶ディスプレイ以外の表示デバイスを用いることもできる。
決済装置10は、無操作状態において表示装置122のバックライトを消灯する機能を有していなくても良い。決済装置10は、バックライトを消灯する機能に代えて、あるいは加えて、無操作状態において表示装置122の電源を切る、又は決済装置10をスリープ状態にするなどの機能を有するものであっても良い。
決済装置10は、現金等による決済の機能を備えていても良い。
バイブレーターによる振動又はLED等の発光部材による発光若しくは明滅などを開始確認画面の表示と同時、開始確認画面が表示される直前又は開始確認画面が表示された直後に行っても良い。
CPU111は、予め定められた複数の操作のうちの操作者による操作に応じた設定に基づいて選択し、それを確認操作としても良い。
CPU111は、開始確認画面200cを表示するかどうかを、操作者による操作に応じた設定に基づいて決定しても良い。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。