JP6285739B2 - 建物の屋根構造 - Google Patents

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Description

本発明は、建物の屋根構造に関する。
従来、建物として、複数の建物ユニットが組み合わせて構成される建物本体と、その建物本体の上方に設けられた屋根部とを備えるユニット式の建物が知られている。この種の建物では、屋根部が陸屋根(フラットルーフ)として構成される場合がある(例えば特許文献1参照)。陸屋根は、建物ユニットの上方に設けられた屋根フレーム上に野地板が横並びで配設され、それら野地板上に下葺き材や屋根仕上げ材等が敷設されることにより形成されている。
屋根フレームは、施工現場での設置工数削減を図る等の目的で、予め製造工場において建物ユニット上に組み付けられることが考えられる。この場合、屋根フレームは、例えば建物ユニットの対向する一対の天井大梁上に架け渡されて設けられ、それら各天井大梁上にボルトにより固定される。
ところで、建物には、二階部分にバルコニーが設けられている場合がある。この場合、陸屋根の一部を建物本体(建物ユニット)よりも屋外側に張り出させて、その張出部分(以下、屋根張出部という)によりバルコニーの上方を覆うことがある。かかる屋根張出部には、その骨組みを構成する張出フレームが設けられる。張出フレームは例えば、一端部が建物ユニットの躯体に固定され屋外側へ向けて延びる一対の張出梁と、それら各張出梁を連結する連結梁とを有して構成される。この場合、連結梁は、例えば建物ユニット(外壁面)から屋外側に離間させた位置に配置される。
屋根部に屋根張出部が設けられる上記の構成では、その屋根張出部にも屋根フレーム(以下、張出屋根フレームという)が配設されることになる。この場合、張出屋根フレームは、建物ユニット上に設けられた屋根フレーム(以下、ユニット屋根フレームという)と横並びで配設されることになる。張出屋根フレームは、例えば張出フレームの連結梁上と建物ユニットの天井大梁上とに架け渡されて設けられ、それら連結梁上及び天井大梁上にそれぞれボルトにより固定される。なお、張出屋根フレームは、施工現場にて張出フレームを建物ユニットに組み付けた後、その張出フレームの連結梁と建物ユニットの天井大梁とに架け渡して設置することになる。
特開2011−214322号公報
ところで、上述した屋根構造では、ユニット屋根フレームと張出屋根フレームとがそれぞれ建物ユニットの同じ天井大梁(屋根張出部側の天井大梁)上にて支持固定されることが想定される。その場合、例えばユニット屋根フレームと張出屋根フレームとを天井大梁上で重なり合うように配置し、その重なり部分で共通のボルトにより両屋根フレームを天井大梁に固定(共締め固定)することが考えられる。
このような構成とした場合、まず製造工場において、ユニット屋根フレームを建物ユニットの各天井大梁上に架け渡して設置し当該天井大梁上にボルトで固定し、その後その状態で建物ユニットを施工現場へ搬送することが考えられる。そして、施工現場において張出屋根フレームを設置する際に、上記のボルトを一旦取り外し、それから張出屋根フレームを張出フレームの連結梁と天井大梁とに架け渡して設置することが考えられる。そして、その状態で、張出屋根フレームをユニット屋根フレームとともに上記のボルトで天井大梁に固定することになると考えられる。
しかしながら、現場でボルトをわざわざ取り外す作業をするのは手間がかかると考えられる。また、ボルトは通常、複数箇所に設けられているため、それら複数のボルトを取り外すとなると大きな手間がかかると考えられる。そのため、上述の屋根構造では、施工工数の増大を招いてしまうおそれがある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、施工工数の低減を図ることができる建物の屋根構造を提供することを主たる目的とするものである。
上記課題を解決すべく、第1の発明の建物の屋根構造は、複数の建物ユニットが互いに組み合わせて構築される建物本体と、前記建物本体の上方に設けられた屋根部とを備え、前記屋根部は、その一部が所定の前記建物ユニットよりも屋外側に張り出して設けられた屋根張出部となっているユニット式の建物に適用され、前記屋根部は、並べて設けられた複数の屋根フレームを備え、前記屋根フレームとして、前記所定の建物ユニットの上方に設けられた第1屋根フレームと、前記屋根張出部を構成する第2屋根フレームとを有しており、前記第1屋根フレームは、前記所定の建物ユニットにおける前記屋根張出部側に位置する天井大梁上にて支持され、当該天井大梁に第1締結具により固定されており、前記天井大梁には、当該天井大梁よりも前記屋根張出部側に張り出して設けられた支持部材が固定されており、前記第2屋根フレームは、前記支持部材上にて支持され、当該支持部材に第2締結具により固定されていることを特徴とする。
本発明によれば、屋根部を構成する屋根フレームとして、所定の建物ユニット上に第1屋根フレームが設けられ、所定の建物ユニットから屋外側に張り出す屋根張出部に第2屋根フレームが設けられている。第1屋根フレームは屋根張出部側に位置する天井大梁上に支持されて同大梁に第1締結具により固定されている。所定の建物ユニット上への第1屋根フレームの設置固定は、例えば製造工場にて行われる。一方、第2屋根フレームは、天井大梁に同大梁よりも屋根張出部側に張り出した状態で固定された支持部材上に支持されており、その支持部材に対して第2締結具により固定されている。この場合、第2屋根フレームは、天井大梁上とは異なる位置で第2締結具により固定されるため、施工現場にて第2屋根フレームを設置固定する際に、第1屋根フレームを天井大梁に固定する第1締結具をわざわざ取り外す必要がなくなる。そのため、施工工数の低減を図ることができる。
第2の発明の建物の屋根構造は、第1の発明において、前記支持部材は、前記天井大梁上にて前記第1屋根フレームと重なり合って設けられる重なり部を有し、前記重なり部は、前記第1屋根フレームととともに前記第1締結具を用いて前記天井大梁に固定されていることを特徴とする。
本発明によれば、支持部材に、天井大梁上で第1屋根フレームと重なり合う重なり部が設けられ、その重なり部が第1屋根フレームとともに(共通の)第1締結具を用いて天井大梁に共締め固定されている。この場合、支持部材を天井大梁に固定する専用の締結具を設ける場合と比べ、締結具の本数を減らすことができるとともに、本数を減らすことに伴う締結作業の工数低減を図ることができる。
第3の発明の建物の屋根構造は、第1又は第2の発明において、前記支持部材は、前記天井大梁上に固定された固定板部と、前記天井大梁よりも前記屋根張出部側に張り出して設けられて前記第2屋根フレームを下方から支持するとともに、その第2屋根フレームが前記第2締結具により固定される支持板部と、前記支持板部を前記固定板部とは異なる高さ位置に設定すべく、前記支持板部と前記固定板部との間に設けられてそれら両者間を繋ぐ縦板部と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、支持部材において天井大梁上に固定された固定板部と、第2屋根フレームを支持する支持板部との間の高さ位置関係が縦板部の上下寸法(高さ寸法)によって規定されている。この場合、天井大梁に対する支持板部の高さ位置ひいては第2屋根フレームの高さ位置(支持高さ)が縦板部の上下寸法により規定されるため、縦板部の上下寸法を適宜設定することで、例えば第2屋根フレームの上面を第1屋根フレームの上面と同一平面上に位置させるといったことが可能となる。
第4の発明の建物の屋根構造は、第3の発明において、前記屋根部は、陸屋根を構成するものであり、前記第1屋根フレームと前記第2屋根フレームとは横並びの状態で設けられており、前記固定板部に対する前記支持板部の高さ位置が、該支持板部により支持される前記第2屋根フレームの上面が前記第1屋根フレームの上面と同一平面上に位置する高さ位置となるように、前記縦板部の上下寸法が設定されていることを特徴とする。
陸屋根を構成する屋根部では、その屋根面をフラットに形成すべく、屋根下地としての野地板が設けられる第1屋根フレームの上面と第2屋根フレームの上面とを同一平面上に位置させる必要がある。そこで本発明では、この点に鑑みて、それら各屋根フレームの上面が同一平面上に位置するように、支持部材の縦板部の上下寸法を設定している。この場合、縦板部の上下寸法をそのように設定することで、比較的簡単にフラットな屋根面を形成することができるため、陸屋根を形成する上で好適な構成といえる。
第5の発明の建物の屋根構造は、第3又は第4のいずれかの発明において、前記所定の建物ユニットには、前記屋根張出部の張出側の側面に外壁パネルが取り付けられており、前記支持板部は、前記外壁パネル上に張り出して設けられ、その高さ位置が前記固定板部よりも高い位置に設定されていることを特徴とする。
建物ユニットにおいて屋根張出部の張出側の側面(屋外側の側面)には通常外壁パネルが取り付けられる。この場合、支持部材の支持板部はその外壁パネル上に張り出して設けられることが考えられる。しかしながら、そうすると、支持板部上に第2屋根フレームを第2締結具により固定する際、第2締結具において支持板部よりも下方へ突出する突出部分が外壁パネルと干渉してしまうおそれがある。そこで本発明では、この点に鑑みて、支持板部の高さ位置を固定板部よりも高い位置に設定し、それにより支持板部を外壁パネルから上方に離して配置している。これにより、第2締結具の上記突出部分が外壁パネルに干渉するのを抑制することができ、その結果かかる干渉に伴い外壁パネルに破損が生じる等の不都合が発生するのを抑制することができる。
第6の発明の建物の屋根構造は、第3乃至第5のいずれかの発明において、前記所定の建物ユニットには、前記屋根張出部の張出側の側面に外壁パネルが取り付けられており、前記外壁パネルは、外壁面材と、その外壁面材を裏面側から支持する下地フレームとを備え、前記下地フレームは、その上端部に前記外壁面材の幅方向に延びて前記天井大梁の側面に固定された上端フレーム材を有しており、前記上端フレーム材は、上方に開口された溝部を有して形成されており、前記支持板部は、前記上端フレーム材上に張り出して設けられており、前記第2締結具は、その締結状態において前記支持部材よりも下方へと突出する先端側部分が前記溝部に向けて延びていることを特徴とする。
一般に、外壁パネルは外壁面材と下地フレームとを備えて構成され、下地フレームは溝部を有する形鋼等からなる複数のフレーム材により構成される。この場合、フレーム上端に配される上端フレーム材は例えば溝部を上方に向けた状態で天井大梁の側面に固定される。そこで本発明では、かかる構成において、支持板部を上端フレーム材上に張り出して設け、その支持板部上に第2屋根フレームを固定する第2締結具の先端側部分(支持板部よりも下方へ延びる部分)を上端フレーム材の溝部へ向けて突出させている。この場合、第2締結具が外壁パネルに干渉するのを好適に回避することができ、かかる干渉に伴い生じうる外壁パネルの破損等の不都合を好適に回避することができる。
ユニット式建物の全体を示す斜視図。 建物ユニットを示す斜視図。 バルコニー上方の屋根部周辺の構成を示す縦断面図。 屋根部に設けられた屋根フレームを示す平面図。 建物ユニットに張出フレームが連結された状態を示す平面図。 ユニット屋根フレームと張出屋根フレームとの境界部の構成を示す縦断面図。 他の実施形態におけるユニット屋根フレームと張出屋根フレームとの境界部周辺の構成を示す縦断面図。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、建物が複数の建物ユニットにより構築されたユニット式建物となっている。図1は、そのユニット式建物の全体を示す斜視図である。
図1に示すように、建物10は、基礎11上に設けられた建物本体12と、建物本体12の上方に設けられた屋根部13とを備える。建物本体12は、下階部としての一階部分14と、上階部としての二階部分15とを有する二階建てとなっている。建物本体12は、複数の建物ユニット20が互いに組み合わされることにより構成されている。
建物本体12の二階部分15にはバルコニー16が設けられている。バルコニー16は、2方の側面が外壁17により囲まれており、残りの2方の側面が屋外に開放されている。外壁17には、掃き出し窓からなる窓部18が形成されている。この窓部18を通じて居室24(図3参照)からバルコニー16への出入りを行うことが可能となっている。また、バルコニー16における屋外への開放部分には腰壁19が設けられている。
なお、バルコニー16は、二階部分15において建物ユニット20を一部設けないようにすることで形成された一階部分14の建物ユニット20上の空間を利用して形成されている。また、これに代えて、二階部分15の建物ユニット20を一階部分14の建物ユニット20に対してセットバック(後退)させて配置し、それによって形成される一階部分14の建物ユニット20上の空間をバルコニー16の形成に利用するようにしてもよい。
屋根部13は、陸屋根(フラットルーフ)として構成されており、その周縁部にはパラペット31が設けられている。屋根部13には、建物本体12よりも屋外側に張り出した屋根張出部32(軒部)が設けられている。この屋根張出部32は、バルコニー16と隣接する居室24(図3参照)を形成する建物ユニット20(所定の建物ユニットに相当)から屋外側に張り出して設けられており、その屋根張出部32によりバルコニー16が上方から覆われている。また、バルコニー16の出隅部分には、屋根張出部32の荷重を支える支持柱33が立設されている。
図2には建物ユニット20の斜視図を示す。図2に示すように、建物ユニット20は、その四隅に配設される4本の柱21と、各柱21の上端部及び下端部をそれぞれ連結する各4本の天井大梁22及び床大梁23とを備えている。そして、それら柱21、天井大梁22及び床大梁23により直方体状の骨格(フレーム)が形成されている。柱21は四角筒状の角形鋼よりなる。天井大梁22及び床大梁23は断面コ字状の溝形鋼よりなり、その開口部が向き合うようにして設置されている。
建物ユニット20の長辺部の相対する天井大梁22の間には、所定間隔で複数の天井小梁25が架け渡されている。同じく建物ユニット20の長辺部の相対する床大梁23の間には、所定間隔で複数の床小梁26が架け渡されている。天井小梁25と床小梁26とはそれぞれ同間隔でかつ各々上下に対応する位置に設けられている。例えば、天井小梁25はリップ溝形鋼よりなり、床小梁26は角形鋼よりなる。天井小梁25によって天井面材27が支持され、床小梁26によって床面材28が支持されている。
次に、屋根部13の構成について図3及び図4に基づいて説明する。図3は、バルコニー16上方の屋根部13周辺の構成を示す縦断面図である。図4は、屋根部13に設けられた屋根フレームを示す平面図である。
図3に示すように、バルコニー16は外壁17によって居室24と仕切られている。外壁17は、横並びに設けられた複数の外壁パネル35により構成されている。それらの外壁パネル35は建物ユニット20の側面に取り付けられている。外壁パネル35は、バルコニー16(屋外)に面して設けられた外壁面材36と、外壁面材36の裏面側に固定された下地フレーム37とを有している。外壁面材36は、窯業系サイディングにより構成されている。
下地フレーム37は、断面コ字状の軽量鉄骨材よりなる複数のフレーム材38,39を有している。複数のフレーム材38,39には、上下方向に延びる複数の縦フレーム材38と、横方向に延びる複数の横フレーム材39とがある。それら縦フレーム材38と横フレーム材39とが矩形形状に連結されることで下地フレーム37が構成されている。また、各横フレーム材39のうち、外壁パネル35(外壁面材36)の上端部に配された横フレーム材39(以下、上端フレーム材39aという)は、その溝部45を上方に開口させて配置されている。
居室24の天井部には天井面材27が設けられている。天井面材27は2枚重ねの石膏ボードよりなり、野縁29を介して天井大梁22の下面に取り付けられている。天井面材27の上方空間(天井裏空間)には天井断熱材47が設けられ、天井大梁22の溝部には梁断熱材48が設けられている。天井断熱材47と梁断熱材48とはいずれもグラスウールからなる。
図3及び図4に示すように、建物ユニット20の上方には、屋根部13を構成するユニット屋根フレーム40が設けられている。ユニット屋根フレーム40は、平面視の大きさが建物ユニット20とほぼ同じ大きさからなる矩形形状をなしており、建物ユニット20の各長辺側の天井大梁22上に架け渡されて設けられている。詳しくは、ユニット屋根フレーム40の長手方向の長さは建物ユニット20の長手方向の長さ(長辺部の長さ)よりも若干小さくなっている。なお、図4では便宜上、建物ユニット20を二点鎖線(仮想線)で示している。また、ユニット屋根フレーム40が第1屋根フレームに相当する。
ユニット屋根フレーム40は、互いに対向して設けられた一対の対向梁41と、それら各対向梁41の間に架け渡されて設けられた複数の小梁42とを備える。対向梁41は、その長さが建物ユニット20の長辺側の天井大梁22の長さと略同じとなっており、詳しくは当該天井大梁22の長さよりも若干短くなっている。各対向梁41はそれぞれ断面L字状の鋼材よりなり、互いに平行となる向きで配置されている。各対向梁41はそれぞれ長辺側の天井大梁22上にて支持される被支持部43と、その被支持部43のフレーム内側の端部から上方に立ち上がる立ち上がり部44とを有している(図6も参照)。
小梁42は、鉄鋼材よりなり、例えば角形鋼又は溝形鋼よりなる。各小梁42はそれぞれ対向梁41と直交する向きで各対向梁41の間に架け渡されており、その両端部が各対向梁41の立ち上がり部44に溶接等により固定されている。また、各小梁42は、概ね天井小梁25のピッチ(間隔)と同じピッチで並べられている。より詳しくは、各小梁42間のピッチのうち、小梁42の並び方向における両端部のピッチがそれ以外のピッチ(換言すると天井小梁25のピッチ)よりも小さくなっている。
各対向梁41はそれぞれ建物ユニット20の長辺側の天井大梁22に沿って配置され、各々の被支持部43がそれぞれ各天井大梁22上に載置された状態で当該天井大梁22にボルト81により固定されている(図6も参照)。ボルト81は対向梁41(天井大梁22)に沿って所定間隔で複数設けられ、それら複数のボルト81により対向梁41が天井大梁22に固定されている。これにより、ユニット屋根フレーム40が各天井大梁22に固定され、ひいては建物ユニット20に固定されている。なお、ユニット屋根フレーム40は予め製造工場において建物ユニット20上に組み付けられるものとなっている。
続いて、屋根張出部32の構成について説明する。
屋根張出部32においてその底部には軒天板51が設けられている。軒天板51は、所定の耐火性能を有する板状の不燃材よりなる。軒天板51は、外壁17と屋根張出部32の先端部(屋外側端部)との間に架け渡されて設けられている。
外壁17において窓部18よりも上方には、シャッタ装置52が設けられている。シャッタ装置52は、昇降することで窓部18を開閉するシャッタカーテン53と、そのシャッタカーテン53を巻き取り状態で収納するシャッタボックス54とを備える。シャッタカーテン53は、例えばスラット式のシャッタカーテンである。シャッタボックス54は、そのほぼ全体が屋根張出部32に埋め込まれるようにして外壁17に取り付けられている。そのため、シャッタボックス54は、その下面側の一部のみが下方に露出した状態となっている。この場合、軒天板51の上方の空間(軒天裏空間)を有効利用してシャッタ装置52の設置が可能となることに加え、外壁17に形成された窓部18を上方に拡張することが可能となる。
屋根張出部32は、当該屋根張出部32の骨格(骨組み)を構成する張出フレーム55を備える。張出フレーム55は、その屋内側の端部(屋外側とは反対側の端部)が建物ユニット20に連結されており、その連結状態で屋外側(バルコニー16の上方位置)に張り出すように設けられている。図5には、建物ユニット20に張出フレーム55が連結された状態を示している。図3及び図5に示すように、張出フレーム55は、その平面視の形状が全体として矩形形状をなしている。張出フレーム55は、その長手方向の長さが建物ユニット20の長手方向の長さと略同じとされ、その短手方向の長さが建物ユニット20の短手方向の長さと略同じとされている。
張出フレーム55は、一端部が建物ユニット20の柱21に対して固定され屋外側へ向けて延びる一対の張出梁56と、それら各張出梁56の間を連結する2本の連結梁57とを備える。各張出梁56は、断面コ字状の溝形鋼よりなる。各張出梁56は外壁17に対して直交する向きで設けられ、互いの溝部を向き合わせた状態で配置されている。また、詳しくは、各張出梁56は、その一端部が柱21の屋外側に溶接固定された固定金具59に対してボルト等で固定されている(図3参照)。
各連結梁57は、断面コ字状の溝形鋼よりなる。各連結梁57は、張出梁56に対して直交する向きに延びており、互いの溝部を向き合わせた状態で配置されている。各連結梁57のうち一方の連結梁57(以下、場合によってその符号にaを付す)は各張出梁56の先端部(屋外側端部)の間を連結しており、他方の連結梁57(以下、場合によってその符号にbを付す)は各張出梁56の中間部の間を連結している。
なお、上述のシャッタ装置52は外壁17と屋内側の連結梁57bとの間に配設されている。したがって、連結梁57bは外壁17に対して屋外側にシャッタ装置52の幅よりも大きい間隔を隔てて配置されている。
各連結梁57a,57bの間には、張出梁56に平行となる向きで複数の小梁58が架け渡されている。小梁58は、張出梁56や連結梁57よりも小さい断面寸法を有する鉄鋼材よりなり、例えば溝形鋼又は角形鋼からなる。
図3に示すように、小梁58には、それよりも下方へと延びる吊り下げ支持材67が固定されている。吊り下げ支持材67の下端には軒天板51の下地材68が固定されている。また、連結梁57bよりも屋内側には小梁58が設けられていないため、その連結梁57bには、吊り下げ支持材67とは別の吊り下げ支持材69が固定されている。吊り下げ支持材69は、それよりも屋内側へ延びかつ下方へと延びており、その下端には下地材68が固定されている。これらの下地材68はいずれも、小梁58と直交する方向に延びる長尺材よりなる。そして、これら下地材68の下面に軒天板51がビス等で取り付けられている。
図3及び図4に示すように、張出フレーム55には、2つの張出屋根フレーム60,70が設けられている。これら2つの張出屋根フレーム60,70は連結梁57bを挟んだ両側にそれぞれ配置されている。これら各張出屋根フレーム60,70のうち、屋外側の張出屋根フレーム60は張出フレーム55の各連結梁57a,57bの間に架け渡されて設けられており、屋内側の張出屋根フレーム70は屋内側の連結梁57bと建物ユニット20の天井大梁22との間に架け渡されて設けられている。なお、図4では便宜上、張出フレーム55を二点鎖線(仮想線)で示している。
各張出屋根フレーム60,70はいずれも、その平面視の形状が矩形形状(長方形状)をなしており、その長手方向の長さがいずれも同じ長さとなっている。各張出屋根フレーム60,70の長手方向の長さは張出フレーム55の長手方向の長さよりも若干小さくなっており、詳しくはユニット屋根フレーム40の長手方向の長さと同じとなっている。
張出屋根フレーム60は、互いに対向して設けられた一対の対向梁61と、それら各対向梁61の間に架け渡されて設けられた複数の小梁62とを備える。対向梁61は、その長さが建物ユニット20の長辺側の天井大梁22の長さよりも若干短くなっており、詳しくはユニット屋根フレーム40の対向梁41の長さと同じとなっている。各対向梁61はそれぞれ断面L字状の鋼材よりなり、互いに平行となる向きで配置されている。各対向梁61はそれぞれ連結梁57a,57bに対して横向き状態で支持される被支持部64と、その被支持部64のフレーム内側の端部から下方に延びる垂下部65とを有している。
小梁62は、鉄鋼材よりなり、例えば角形鋼又は溝形鋼よりなる。各小梁62はそれぞれ対向梁61と直交する向きで各対向梁61の間に架け渡されており、その両端部が各対向梁61の垂下部65に溶接等により固定されている。また、各小梁62は、ユニット屋根フレーム40の各小梁42のピッチ(間隔)と同じピッチで並べられている。
各対向梁61はそれぞれ張出フレーム55の各連結梁57a,57bに沿って配置され、各々の被支持部64がそれぞれ各連結梁57a,57b上に載置された状態で当該連結梁57a,57bにボルト66により固定されている。ボルト66は対向梁61(連結梁57a,57b)に沿って所定間隔で複数設けられ、それら複数のボルト66により対向梁61が連結梁57a,57bに固定されている。これにより、張出屋根フレーム60が各連結梁57a,57bに固定され、ひいては張出フレーム55に固定されている。
張出屋根フレーム70は、張出屋根フレーム60と基本的に同じ構成を有している。すなわち、張出屋根フレーム70は、張出屋根フレーム60と同様、互いに対向して設けられた一対の対向梁71と、それら各対向梁71の間に架け渡されて設けられた複数の小梁72とを備える。対向梁71は、対向梁61と同じく断面L字状の鋼材よりなり、その長さが対向梁61の長さと同じとなっている。また、対向梁71は、対向梁61と同様に、被支持部74と垂下部75とを有している。
小梁72は、小梁62と同じ鉄鋼材よりなる。小梁72は、各対向梁71の間に小梁62と同じピッチで複数架け渡されており、その両端部が各対向梁71の垂下部75に溶接等により固定されている。
各対向梁71のうち屋外側の対向梁71aは連結梁57bに沿って配置され、屋内側の対向梁71bは建物ユニット20の天井大梁22に沿って配置されている。対向梁71aの被支持部74は連結梁57bに固定されたブラケット76上に載置されている。ブラケット76は、鋼板により断面L字状に形成されており、連結梁57bの(ウェブの)屋内側面に固定された固定部76aと、固定部76aの上端部から屋内側へ延び上面が連結梁57bの上面と同じ高さ位置にある被支持部76bとを有する。ブラケット76は、連結梁57bの長手方向に沿って複数配置されており、連結梁57bに対してボルト等で固定されている。そして、対向梁71aの被支持部74はこれら各ブラケット76の被支持部76b上に跨がった状態で載置されており、その載置状態でそれら各ブラケット76(被支持部76b)にボルト84により固定されている。
なお、連結梁57bにブラケット76を設けないようにして、連結梁57b上に直接対向梁71aを載置しボルト84で固定するようにしてもよい。
一方、屋内側の対向梁71bは建物ユニット20の天井大梁22に対して支持されており、その支持状態で同大梁22に固定されている(この固定に関する詳細は後述する)。これにより、張出屋根フレーム70が連結梁57b及び天井大梁22にそれぞれ固定され、ひいては張出フレーム55及び建物ユニット20にそれぞれ固定されている。なお、張出屋根フレーム70が第2屋根フレームに相当する。
上記各張出屋根フレーム60,70のうち、張出屋根フレーム60については予め製造工場にて張出フレーム50に組み付けられるものとなっている。一方、張出屋根フレーム70については張出フレーム55と建物ユニット20とに跨がって設けられる関係上、施工現場においてこれら張出フレーム55及び建物ユニット20にそれぞれ組み付けられるものとなっている。
上述したユニット屋根フレーム40及び各張出屋根フレーム60,70の設置状態において、それら各屋根フレーム40,60,70(詳しくは小梁42,62,72)の上面はいずれも同一平面上に位置している。これら各屋根フレーム40,60,70上には、複数の野地板77が横並びの状態で設けられている。これら野地板77は、各屋根フレーム40,60,70の小梁42,62,72上に載置された状態で当該小梁42,62,72に対しビス等で固定されている。それら野地板77の上には屋根断熱材78が敷設されている。屋根断熱材78は硬質ウレタンフォーム等からなる。また、屋根断熱材78の上には葺き材79が敷設されている。葺き材79は耐水皮膜が施された鋼板よりなる。葺き材79は、屋根部13の屋根面を形成しており、さらにはパラペット31側の端部で上方に立ち上げられてパラペット31の内側面を形成している。
ここで、上述したように、ユニット屋根フレーム40と張出屋根フレーム70とはいずれも建物ユニット20の同じ天井大梁22(詳しくは屋根張出部32側に位置する天井大梁22)に対して支持固定されている。そこで、以下において、これら各屋根フレーム40,70の天井大梁22に対する支持固定に関する構成について図6を用いながら詳しく説明する。図6は、ユニット屋根フレーム40と張出屋根フレーム70との境界部の構成を示す縦断面図である。
図6に示すように、建物ユニット20の天井大梁22(詳しくは上フランジ22a)の上面には、ユニット屋根フレーム40の対向梁41の被支持部43がボルト81により固定されている。このボルト81は、被支持部43に形成された孔部43aと上フランジ22aに形成された孔部22bとにそれぞれ上方から挿通されており、その挿通状態で上フランジ22aの下面に溶接固定されたナット82(ウェルディングナット)に締結されている。
天井大梁22上において被支持部43の上面には支持ブラケット83が固定されている。支持ブラケット83は、鋼板により長尺状に形成されており、その横断面(長手方向に対して直交する方向の断面)が略Z形状をなしている。なお、支持ブラケット83が支持部材に相当する。
支持ブラケット83は、被支持部43の上面に上記のボルト81により固定された固定板部83aと、固定板部83aの屋外側端部から上方に延びる縦板部83bと、縦板部83bの上端部から屋外側へ延びる支持板部83cとを有する。固定板部83aは、天井大梁22の上フランジ22aに被支持部43とともにボルト81で共締め固定されている。詳しくは、ボルト81は、固定板部83aに形成された孔部87と、被支持部43の孔部43aと、天井大梁22(上フランジ22a)の孔部22bとにそれぞれ上方から挿通され、その挿通状態でナット82と締結されている。なお、固定板部83aが重なり部に相当し、ボルト81が第1締結具に相当する。
支持板部83cは、天井大梁22よりも屋外側に張り出した状態で配置されており、外壁パネル35の上方に位置している。具体的には、支持板部83cは、概ね外壁パネル35の下地フレーム37(上端フレーム材39a)の上方に配置されており、その先端部(屋外側端部)が外壁面材36の上方位置(真上位置)まで到達していない。
支持板部83c上には、張出屋根フレーム70の対向梁71の被支持部74が載置されている。被支持部74は、その載置状態で支持板部83cに対してボルト85により固定されている。このボルト85は、被支持部74に形成された孔部74aと支持板部83cに形成された孔部89とにそれぞれ上方から挿通されており、その挿通状態において支持板部83cの下面に溶接固定されたナット86(ウェルディングナット)に締結されている。ボルト85は、対向梁71(支持ブラケット83)の長手方向に沿って所定間隔で複数配置され、それら複数のボルト85により被支持部74が支持板部83cに固定されている。このように、被支持部74(ひいては対向梁71)は支持ブラケット83を介して天井大梁22に支持固定されている。なお、このボルト85が第2締結具に相当する。
また、ボルト85は、被支持部74の孔部74a及び支持板部83cの孔部89に対して被支持部74の上方から挿通されているため、ナット86に対する締結状態において軸部分が支持板部83cよりも下方へ突出している。この突出部分(先端側部分)は、上端フレーム材39aの溝部45へ向けて突出している。この場合、ボルト85(軸部分)の下端が上端フレーム材39aの上端(さらには外壁面材36の上端)よりも低い位置に到達していながらも、ボルト85の突出部分が上端フレーム材39aに干渉することが回避されている。
ちなみに、対向梁71bの垂下部75は、その一部が小梁72よりも下方に延出した延出部分となっており、その延出部分も上端フレーム材39aの溝部45に入り込んだ状態となっている。したがって、対向梁71b(垂下部75)についても、下地フレーム37との干渉が回避されている。
また、固定板部83aに対する支持板部83cの高さ位置は縦板部83bの上下寸法(高さ寸法)によって規定されている。さらに言えば、支持板部83c上に支持される対向梁41ひいては張出屋根フレーム70の高さ位置(支持高さ)は縦板部83bの上下寸法により規定されている。そこで本実施形態では、張出屋根フレーム70の上面とユニット屋根フレーム40の上面とが同一平面上に位置する高さ位置に張出屋根フレーム70が配置されるように縦板部83bの上下寸法が設定されている。このように、各屋根フレーム40,70の上面が同一平面上に位置することにより、それら各屋根フレーム40,70上に設けられる野地板77の上面も同一平面上に位置することになる。これにより、それら野地板77上に形成される屋根面(屋根仕上げ面)をフラットに仕上げることが可能となる。
なお、図中の符号88は短尺状の連結金具である。この連結金具88は対向梁71の被支持部74と小梁72とに跨がるL字状をなし、それら両者72,74に対して溶接固定されている。
次に、建物10の製造手順について説明する。ここでは、屋根部13に関する製造手順を中心に説明する。
まず製造工場では、建物本体12を構成する各建物ユニット20を製造する。この際、二階部分15を構成する各建物ユニット20上にはユニット屋根フレーム40を設置する。ユニット屋根フレーム40の設置に際しては、ユニット屋根フレーム40を建物ユニット20の長辺側の各天井大梁22上に架け渡して載置し、その載置状態でユニット屋根フレーム40(詳しくは対向梁41)を天井大梁22にボルト81により固定する。また、この際、居室24を形成する(換言するとバルコニー16と隣接配置される)建物ユニット20には、さらに、上記のボルト81を用いて天井大梁22上に支持ブラケット83を取り付ける。
製造工場では、建物ユニット20の他に、屋根張出部32を構成する張出フレーム55及び各張出屋根フレーム60,70を製造する。各建物ユニット20、張出フレーム55及び各張出屋根フレーム60,70を製造した後、それらをトラック等により施工現場へ搬送する。
施工現場では、まず各建物ユニット20を所定位置に設置するとともに、それら各建物ユニット20を連結部材(ドッキングプレート等)を介して互いに連結する作業を行う。その作業を終えた後、建物ユニット20に張出フレーム55を組み付ける作業を行う。この作業は、クレーンにより張出フレーム55を吊り下げ支持しながら行う。
その後、張出フレーム55上に各張出屋根フレーム60,70を設置する作業を行う。この作業も、クレーンにより張出屋根フレーム60,70を吊り下げ支持しなから行う。まず張出屋根フレーム60の設置に際しては、張出屋根フレーム60を張出フレーム55の各連結梁57a,57b上に架け渡して載置し、その載置状態で張出屋根フレーム60(詳しくは対向梁61)を各連結梁57a,57bにボルト66で固定する。これにより、張出屋根フレーム60が張出フレーム55に組み付けられる。なお、張出屋根フレーム60を施工現場で張出フレーム55に組み付けることに代え、製造工場で張出フレーム55に組み付けるようにしてもよい。
一方、張出屋根フレーム70の設置に際しては、張出屋根フレーム70を張出フレーム55の連結梁57bに固定されたブラケット76(被支持部76b)上と、建物ユニット20の天井大梁22に固定された支持ブラケット83(支持板部83c)上とに架け渡して載置し、その載置状態で張出屋根フレーム70の対向梁71aをブラケット76にボルト84で固定し、対向梁71bを支持ブラケット83にボルト85で固定する。これにより、張出屋根フレーム70が張出フレーム55(及び建物ユニット20)に組み付けられる。
その後、張出フレーム55に軒天板51等を組み付ける作業を行う。また、各屋根フレーム40,60,70上に野地板77を敷き詰めて、それら野地板77上に屋根断熱材78や葺き材79を敷設する等の作業を行う。さらには、パラペット31を設置する作業を行う。これらの作業を行うことで屋根部13が形成される。以上の作業により、建物10が構築される。
以上、詳述した本実施形態の構成によれば、以下の優れた効果が得られる。
天井大梁22に、当該天井大梁22よりも屋根張出部32側に張り出した状態で支持ブラケット83を固定し、その支持ブラケット83上に張出屋根フレーム70を支持させて同ブラケット83にボルト85により固定した。この場合、張出屋根フレーム70は、天井大梁22上とは異なる位置でボルト固定されるため、施工現場で張出屋根フレーム70を設置固定する際、ユニット屋根フレーム40を天井大梁22に固定するボルト81をわざわざ取り外す必要がなくなる。そのため、施工工数の低減を図ることができる。
天井大梁22上において、支持ブラケット83の固定板部83aをユニット屋根フレーム40における対向梁41の被支持部43上に重ねて配置し、その配置状態で固定板部83aを被支持部43とともに共通のボルト81で天井大梁22に共締め固定した。この場合、支持ブラケット83を天井大梁22に固定する専用のボルトを設ける場合と比べて、ボルトの本数を減らすことができるとともに、本数を減らすことに伴うボルトの締結作業の工数低減を図ることができる。
支持ブラケット83を、天井大梁22上に固定された固定板部83aと、天井大梁22よりも屋根張出部32側に張り出して設けられ上面に張出屋根フレーム70がボルト85により固定された支持板部83cと、支持板部83cを固定板部83aとは異なる高さ位置に設定すべく支持板部83cと固定板部83aとの間に設けられた縦板部83bとを有して構成した。かかる構成では、天井大梁22上に固定された固定板部83aと、張出屋根フレーム70を支持する支持板部83cとの間の高さ位置関係が縦板部83bの上下寸法(高さ寸法)によって規定される。この場合、天井大梁22に対する支持板部83cの高さ位置ひいては張出屋根フレーム70の高さ位置(支持高さ)が縦板部83bの上下寸法により規定されるため、縦板部83bの上下寸法を適宜設定することで、張出屋根フレーム70の上面をユニット屋根フレーム40の上面と同一平面上に位置させることが可能となる。
特に、陸屋根からなる屋根部13では、その屋根面をフラットに形成すべく、屋根下地としての野地板77が設けられるユニット屋根フレーム40の上面と張出屋根フレーム70の上面とを同一平面上に位置させる必要がある。その点、上記の実施形態では、それら各屋根フレーム40,70の上面が同一平面上に位置するように、縦板部83bの上下寸法を設定したため、比較的簡単にフラットな屋根面を形成することができる。そのため、陸屋根を形成する上で好適な構成といえる。
建物ユニット20における屋根張出部32の張出側の側面(屋外側の側面)には外壁パネル35が取り付けられるため、支持ブラケット83の支持板部83cは外壁パネル35上に張り出して設けられることが考えられる。この点、支持ブラケット83に縦板部83bを設けることで、支持板部83cの高さ位置を固定板部83aの高さ位置よりも高くしたため、支持板部83cが外壁パネル35上に配置される構成にあって、支持板部83cを外壁パネル35から上方に離して配置することが可能となる。これにより、支持板部83c上に張出屋根フレーム70をボルト85により固定する際、ボルト85において支持板部83cよりも下方へ突出する突出部分が外壁パネル35に干渉するのを抑制することができる。その結果、かかる干渉に伴い外壁パネル35に破損が生じる等の不都合が発生するのを抑制することができる。
上記外壁パネル35では、外壁面材36を裏面側から支持する下地フレーム37においてフレーム上端に配された上端フレーム材39aがその溝部45を上方に向けて配設されている。この点、支持板部83cをその上端フレーム材39a上に張り出して設け、その支持板部83c上に張出屋根フレーム70を固定するボルト85の先端側部分(支持板部83cよりも下方へ延びる部分)を上記溝部45へ向けて突出させるようにしたため、支持板部83c上に張出屋根フレーム70をボルト85により固定する際、ボルト85の上記突出部分が外壁パネル35に干渉するのを好適に回避することができる。そのため、かかる干渉に伴い外壁パネル35に破損が生じる等の不都合が発生するのを好適に回避することができる。
本発明は上記実施形態に限らず、例えば次のように実施されてもよい。
(1)上記実施形態では、支持ブラケット83において、支持板部83cの高さ位置を固定板部83aの高さ位置よりも高くしたが、これを逆にして、支持板部83cの高さ位置を固定板部83aの高さ位置よりも低くしてもよい。例えば、張出屋根フレーム70の設置状態にて、対向梁71bの被支持部74が天井大梁22の上面よりも低い位置に設定される構成では、支持板部83cの高さ位置を固定板部83aの高さ位置よりも低く設定することで、張出屋根フレーム70の上面とユニット屋根フレーム40の上面とを同一平面上に位置させることが考えられる。
(2)上記実施形態では、支持ブラケット83の横断面形状をZ形形状としたが、支持ブラケット83の断面形状は必ずしもこれに限定されない。例えば、図7に示すように、支持ブラケット90を長尺平板状に形成してもよい。この場合にも、支持ブラケット90を、その一部が天井大梁22よりも屋根張出部32(屋外側)に張り出した状態で天井大梁22上にボルト81で固定し、その支持ブラケット90における上記張出部分に張出屋根フレーム70の対向梁71を載置しボルト85で固定すればよい。そうすれば、張出屋根フレーム70を天井大梁22上とは異なる位置でボルト固定することができるため、張出屋根フレーム70の設置固定の際、ボルト81をわざわざ取り外す必要がなくなる。
(3)上記実施形態では、支持ブラケット83を長尺状に形成したが、これに代えて、支持ブラケットを短尺状に形成してもよい。その場合、支持ブラケットを天井大梁22上にその長手方向に沿って所定の間隔で複数配置する。そして、それら複数の支持ブラケットの支持板部上に跨がって張出屋根フレーム70の対向梁71(被支持部73)を載置し、その載置状態で対向梁71を各支持ブラケットの支持板部にボルト85で固定すればよい。
(4)上記実施形態では、天井大梁22上に支持ブラケット83(固定板部83a)を上側、ユニット屋根フレーム40の対向梁41(被支持部43)を下側にして配置し、その配置でそれら両者83a,43を共通のボルト81で天井大梁22に固定したが、これを逆にして、被支持部43を上側、固定板部83aを下側にして配置し、その状態で両者83a,43を天井大梁22にボルト81で固定してもよい。
上記実施形態では、支持ブラケット83を天井大梁22の上フランジ22a上に固定したが、これを変更して、天井大梁22のウェブに固定してもよい。この場合、例えば支持ブラケットを、天井大梁22のウェブの外側面に固定される固定板部と、固定板部の上端部から屋外側へ延びる支持板部とを有するL字状に形成する。そして、支持板部上に張出屋根フレーム70の対向梁71(被支持部74)を載置しボルト85により支持板部に固定することが考えられる。
(5)上記実施形態では、張出屋根フレーム70を支持ブラケット83の支持板部83cに固定するボルト85を外壁パネル35上における下地フレーム37(詳しくは上端フレーム材39a)上に配置したが、これに代えて、外壁面材36上に配置してもよい。但し、その場合、ボルト85において支持板部83cよりも下方へ突出する突出部分が外壁面材36に干渉するのを抑制又は回避すべく、支持板部83cの高さ位置を高く(換言すると縦板部83bの上下寸法を大きく)設定する必要がある。
また、支持板部83cを外壁パネル35よりも屋外側に延出するように設け、その延出部分でボルト85による張出屋根フレーム70の固定を行うようにしてもよい。その場合、ボルト85の上記突出部分が外壁パネル35に干渉するのを確実に回避することができるため、外壁パネル35に破損が生じる等の不都合を確実に回避することができる。
(6)上記実施形態では、陸屋根を構成する屋根部13に本発明の屋根構造を適用したが、例えば切妻屋根や寄棟屋根等の傾斜屋根を構成する屋根部(傾斜屋根部)に本発明を適用してもよい。傾斜屋根部においては、その屋根傾斜に沿って張出屋根フレーム及びユニット屋根フレームが並べて配設されることが考えられ、その場合それ各屋根フレームが共通の天井大梁22に支持されることになる。そのため、本発明の屋根構造を適用することで、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
10…建物、20…建物ユニット、22…天井大梁、32…屋根張出部、35…外壁パネル、36…外壁面材、37…下地フレーム、39a…上端フレーム材、40…第1屋根フレームとしてのユニット屋根フレーム、45…溝部、70…第2屋根フレームとしての張出屋根フレーム、81…第1締結具としてのボルト、83…支持部材としての支持ブラケット、83a…重なり部としての固定板部、83b…縦板部、83c…支持板部、85…第2締結具としてのボルト、90…支持部材としての支持ブラケット。

Claims (5)

  1. 複数の建物ユニットが互いに組み合わせて構築される建物本体と、
    前記建物本体の上方に設けられた屋根部とを備え、
    前記屋根部は、その一部が所定の前記建物ユニットよりも屋外側に張り出して設けられた屋根張出部となっているユニット式の建物に適用され、
    前記屋根部は、並べて設けられた複数の屋根フレームを備え、
    前記屋根フレームとして、
    前記所定の建物ユニットの上方に設けられた第1屋根フレームと、
    前記屋根張出部を構成する第2屋根フレームとを有しており、
    前記第1屋根フレームは、前記所定の建物ユニットにおける前記屋根張出部側に位置する天井大梁上にて支持され、当該天井大梁に第1締結具により固定されており、
    前記天井大梁には、当該天井大梁よりも前記屋根張出部側に張り出して設けられた支持部材が固定されており、
    前記第2屋根フレームは、前記支持部材上にて支持され、当該支持部材に第2締結具により固定されており、
    前記支持部材は、
    前記天井大梁上に固定された固定板部と、
    前記天井大梁よりも前記屋根張出部側に張り出して設けられて前記第2屋根フレームを下方から支持するとともに、その第2屋根フレームが前記第2締結具により固定される支持板部と、
    前記支持板部を前記固定板部とは異なる高さ位置に設定すべく、前記支持板部と前記固定板部との間に設けられてそれら両者間を繋ぐ縦板部と、
    を有することを特徴とする建物の屋根構造。
  2. 前記固定板部は、前記天井大梁上にて前記第1屋根フレームと重なり合って設けられる重なり部となっており、
    前記重なり部は、前記第1屋根フレームととともに前記第1締結具を用いて前記天井大梁に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の建物の屋根構造。
  3. 前記屋根部は、陸屋根を構成するものであり、
    前記第1屋根フレームと前記第2屋根フレームとは横並びの状態で設けられており、
    前記固定板部に対する前記支持板部の高さ位置が、該支持板部により支持される前記第2屋根フレームの上面が前記第1屋根フレームの上面と同一平面上に位置する高さ位置となるように、前記縦板部の上下寸法が設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の建物の屋根構造。
  4. 前記所定の建物ユニットには、前記屋根張出部の張出側の側面に外壁パネルが取り付けられており、
    前記支持板部は、前記外壁パネル上に張り出して設けられ、その高さ位置が前記固定板部よりも高い位置に設定されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の建物の屋根構造。
  5. 前記所定の建物ユニットには、前記屋根張出部の張出側の側面に外壁パネルが取り付けられており、
    前記外壁パネルは、外壁面材と、その外壁面材を裏面側から支持する下地フレームとを備え、
    前記下地フレームは、その上端部に前記外壁面材の幅方向に延びて前記天井大梁の側面に固定された上端フレーム材を有しており、
    前記上端フレーム材は、上方に開口された溝部を有して形成されており、
    前記支持板部は、前記上端フレーム材上に張り出して設けられており、
    前記第2締結具は、その締結状態において前記支持部材よりも下方へと突出する先端側部分が前記溝部に向けて延びていることを特徴とする請求項乃至のいずれか一項に記載の建物の屋根構造。
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