JP6285008B2 - 表面上のシリコンの量が低減されたシリコーン含有コンタクトレンズ - Google Patents

表面上のシリコンの量が低減されたシリコーン含有コンタクトレンズ Download PDF

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Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、米国特許出願第14/187,618号(2014年2月24日出願)、発明の名称「表面上のシリコンの量が低減されたシリコーン含有コンタクトレンズ」、及び米国仮出願第61/786,921号(2013年3月15日出願)、発明の名称「表面上のシリコンの量が低減されたシリコーン含有コンタクトレンズ」の利益を主張する。
(発明の分野)
本発明は、シリコーン含有レンズの表面からシリコンを取り除く方法に関する。
コンタクトレンズは、1950年代以来、視力を改善するために商業的に使用されてきた。最初のコンタクトレンズは、硬質材料から作製されていた。これらのレンズは依然として現在も使用されているが、それらの低い初期快適性、及び酸素に対する比較的低い透過性のために、すべての患者に適しているわけではない。この分野で後に開発されたものは、ヒドロゲルをベースにしたソフトコンタクトレンズであり、これは現在極めて一般的である。ソフトレンズがより快適であり、その快適性レベルが増加したことにより、ソフトコンタクトレンズのユーザが、ハードコンタクトレンズのユーザよりも長時間にわたってレンズを装着することができることを、多くのユーザが見出している。
シリコーンハイドロゲル材料は、コンタクトレンズ材料として非常に優れていることが分かっている。それらは、通常、シリコーン含有モノマー、又は親水性モノマーを有するマクロマーの混合物を共重合することによって形成される。最終的な水和材料が吸収する水の量は、親水性モノマー又はモノマーの種類及び量を選択することによって制御することができる。水和材料の含水量が比較的高い場合であっても、シリコーンハイドロゲルの中には表面が湿潤性であるものもあれば、表面の湿潤性が不十分なものもある。
シリコーンハイドロゲル材料の表面の湿潤性が不十分な場合、コンタクトレンズで用いるのに適したものにするために、表面処理が通常必要である。米国特許第7,052,131号に開示されるような、表面処理があってもなくても湿潤性であるシリコーンハイドロゲルは、その表面にかなりの量のシリコンを有する場合がある。これは、このような湿潤性レンズでさえもその表面は、シリコンの含有量が低減された場合には、より生体適合性に作られ得る場合があるということである。例えば、米国特許出願第2012/0026458号の段落[0005]及びPCT特許出願第2008/005752号の実施例4を参照されたい。
驚くべきことに、フッ化物イオンにさらすことによって、シリコーン含有レンズの表面上のシリコンを実質的に低減することが可能であるとともに、これらのレンズのバルク特性を、ほとんど又は完全に不変のままにできることが現在見出されている。
一態様では、本発明は、コンタクトレンズの表面上のシリコンの量を低減する方法であって、少なくとも1つのシリコーン成分を含むコンタクトレンズの表面をフッ化物試薬と反応させることを含む、方法に関する。
別の態様では、本発明はコンタクトレンズを特徴とし、コンタクトレンズは未コーティングであり、コンタクトレンズの表面のシリコン濃度は、未処理のコンタクトレンズのシリコン濃度よりも少なくとも20%低い。一実施形態では、コンタクトレンズは、コンタクトレンズの表面をフッ化物試薬と反応させることによって製造される。
本発明の他の特徴及び利点は、本発明の詳細な説明及び特許請求の範囲から明らかになるであろう。
当業者であれば、本明細書の説明に基づいて、本発明を最大限まで利用することができると考えられる。以下の具体的な実施形態は、あくまで例示的なものとして解釈されるものであり、いかなる意味においても本開示を限定するものとして解釈してはならない。
別に定義がない限り、本明細書で用いるすべての技術的及び科学用語は、本発明が属する技術分野における当業者によって広く理解されているものと同じ意味を有する。また、本明細書で述べるすべての刊行物、特許出願、特許、及び他の参考文献は、参照により組み込まれている。
定義
本明細書で用いる場合、用語「未コーティング」の意味は、コンタクトレンズの表面が、反応性混合物を硬化させてこのようなコンタクトレンズを形成した後に、コンタクトレンズの表面に付着した固体材料によって実質的にコーティングされてはいないということである。「実質的にコーティングされている」が意味するものは、固体材料が、コンタクトレンズ表面の少なくとも50%、例えば少なくとも75%、例えば少なくとも90%に付着しているということである。
本明細書で用いる場合、「表面」とは、コンタクトレンズの最外層であって、本明細書で説明するXPS方法2によって測定されるおおよその深さまでを指す。本明細書で説明するXPS方法は、コンタクトレンズの表面のシリコン濃度を測定するために使用することができる。
本明細書で用いる場合、「反応性混合物」とは、互いに混合され、重合条件にさらして本発明のヒドロゲル及びコンタクトレンズを形成する成分(反応性及び非反応性の両方)の混合物を指す。反応性混合物は、反応性成分、例えばモノマー、マクロマー、プレポリマー、架橋剤、及び開始剤、並びに添加剤、例えば潤滑剤、離型剤、染料、光吸収化合物、例えばUV吸収剤及びフォトクロミック化合物を含み、これらのうちのいずれかは、反応性でも非反応性でもよいが、医薬化合物及び栄養補給化合物、並びに任意の希釈剤と同様に、結果として得られるコンタクトレンズ内に保持することができる。
反応性混合物の成分濃度は、任意の希釈剤を除いて、反応性混合物中の全成分の重量%で与えられる。希釈剤を用いる場合、その濃度は、反応性混合物及び希釈剤中のすべての成分の量に基づいて、重量%として与えられる。
シリコーン成分
シリコーン含有成分(又はシリコーン成分)は、少なくとも1つの[−Si−O−Si]基を、モノマー、マクロマー、又はプレポリマ中で含有するものである。一実施形態では、Si及び付着されたOは、シリコーン含有成分中に、シリコーン含有成分の総分子量の20重量パーセント超、例えば30重量パーセント超の量で存在する。有用なシリコーン含有成分には、重合性官能基、例えばアクリレート、メタクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、ビニル、N−ビニルラクタム、N−ビニルアミド、O−ビニルカルバメート、O−ビニルカルボナート、及びスチリル官能基が含まれる。本発明において有用なシリコーン含有成分の例は、米国特許第3,808,178号;同第4,120,570号;同第4,136,250号;同第4,139,513号;同第4,139,692号;同第4,153,641号;同第4,740,533号;同第5,034,461号;同第5,070,215号;同第5,260,000号;同第5,358,995号;同第5,760,100号;同第5,962,548号;同第5,998,498号;同第6,367,929号;同第6,849,671号;同第6,943,203号;同第7,052,131号;同第7,521,488号;同第7,825,170号;及び同第7,939,579号、並びに欧州特許第080539号に見出され得る。
好適なシリコーン含有成分は、式Iの化合物を含む。
Figure 0006285008
式中、
は、ヒドロキシ、アミノ、オキサ、カルボキシ、アルキルカルボキシ、アルコキシ、アミド、カルバメート、カーボネート、ハロゲン、又はそれらの組み合わせから選択された官能基をいずれも更に含み得る、反応性基、一価アルキル基、又は一価アリール基、及び、アルキル、ヒドロキシ、アミノ、オキサ、カルボキシ、アルキルカルボキシ、アルコキシ、アミド、カルバメート、ハロゲン、又はそれらの組み合わせから選択された官能基を更に含み得る、1〜100のSi−O繰り返し単位を含む一価シロキサン鎖、から独立して選択され、
b=0〜500(0〜100、0〜20等)であり、bが0以外のときに、bは表示値と同等のモードを有する分配であると理解され、かつ
少なくとも1つのRは反応性基を含み、いくつかの実施形態では、1〜3つのRが反応性基を含む。
本明細書で用いる場合、「反応性基」は、フリーラジカル及び/又はカチオン重合を受けることができる基である。フリーラジカル反応性基の非限定的な例には、(メタ)アクリレート、スチリル、ビニル、ビニルエーテル、C1〜6アルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、C1〜6アルキル(メタ)アクリルアミド、N−ビニルラクタム、N−ビニルアミド、C2〜12アルケニル、C2〜12アルケニルフェニル、C2〜12アルケニルナフチル、C2〜6アルケニルフェニルC1〜6アルキル、O−ビニルカルバメート及びO−ビニルカルボナートが挙げられる。カチオン反応性基の非限定例には、ビニルエーテル又はエポキシド基及びこれらの混合物が挙げられる。一実施形態では、フリーラジカル反応性基は、(メタ)アクリレート、アクリルオキシ、(メタ)アクリルアミド、及びこれらの混合物を含む。
好適な一価のアルキル及びアリール基には、メチル、エチル、プロピル、ブチル、2−ヒドロキシプロピル、プロポキシプロピル、ポリエチレンオキシプロピル、それらの組み合わせなどを含む置換及び未置換のC〜Cアルキル基などの未置換の一価のC〜C16アルキル基、C〜C14アリール基が挙げられる。
一実施形態では、bはゼロであり、1つのRは反応性基であり、少なくとも3つのRが、1〜16個の炭素原子を有する一価アルキル基から、別の実施形態では1〜6個の炭素原子を有する一価アルキル基から選択される。この実施形態のシリコーン成分の非限定例には、(3−メタクリルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)プロピル−ビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン(「SIGMA」;式IIの構造)、
Figure 0006285008
2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピルオキシプロピル−トリス(トリメチルシロキシ)シラン、
3−メタクリルオキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン(「TRIS」)、3−メタクリルオキシプロピルビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン、及び3−メタクリルオキシプロピルペンタメチルジシロキサンが挙げられる。
別の実施形態では、bは2〜20、3〜15、又は3〜10であり、少なくとも1つの末端Rは反応性基を含み、残りのRは、1〜16個の炭素原子を有する一価アルキル基、又は1〜6個の炭素原子を有する一価アルキル基から選択される。更に別の実施形態では、bは3〜15であり、一方の末端Rが反応性基を含み、他方の末端Rは、1〜6個の炭素原子を有する一価アルキル基を含み、残りのRは、1〜3個の炭素原子を有する一価アルキル基を含む。この実施形態のシリコーン成分の非限定例には、(モノ−(2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピル)−プロピルエーテル末端ポリジメチルシロキサン(400〜1000MW))(「OH−mPDMS」;式IIIの構造)、
Figure 0006285008
モノメタクリルオキシプロピル末端モノ−n−ブチル末端ポリジメチルシロキサン(例えば、800〜1000MW)、(「mPDMS」;式IVの構造)が挙げられる。
Figure 0006285008
別の実施形態では、bは5〜400又は10〜300であり、両末端Rは反応性基を含み、残りのRは、炭素原子間のエーテル結合を有する場合があり、ハロゲンを更に含む場合がある、1〜18個の炭素原子を有する一価アルキル基から独立して選択される。
別の実施形態では、1〜4個のRは、式Vのビニルカーボネート又はカルバメートを含む。
Figure 0006285008
式中、YがO−、S−、又はNH−を示し、Rがヒドロゲン又はメチルを示し、qが0又は1である。
シリコーン含有ビニルカーボネート又はビニルカルバメートモノマーとしては、具体的には、1,3−ビス[4−(ビニルオキシカルボニルオキシ)ブト−1−イル]テトラメチル−ジシロキサン、3−(ビニルオキシカルボニルチオ)プロピル−[トリス(トリメチルシロキシ)シラン]、3−[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルアリルカルバメート、3−[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカルバメート、トリメチルシリルエチルビニルカーボネート、トリメチルシリルメチルビニルカーボネート、及び式VIの化合物が挙げられる。
Figure 0006285008
約200未満の弾性率を有する生物医学装置が望ましい場合、1つのRのみが反応性基を含み、残りのR基のうちの2つ以下が一価シロキサン基を含む。
別の好適なシリコーン含有マクロマーは、フルオロエーテル、ヒドロキシ末端ポリジメチルシロキサン、イソホロンジイソシアネート、及びイソシアネートエチルメタクリレートの反応によって形成される式VII(式中、x+yは10〜30の範囲の数である)の化合物である。
Figure 0006285008
本発明で用いるのに好適な他のシリコーン成分には、ポリシロキサン、ポリアルキレンエーテル、ジイソシアネート、ポリフッ素化炭化水素、ポリフッ素化エーテル、及び多糖類基を含有するマクロマーなど、国際公開第96/31792号に記載されているものが挙げられる。別の種類の好適なシリコーン含有成分には、米国特許第5,314,960号、同第5,331,067号、同第5,244,981号、同第5,371,147号、及び同第6,367,929号に開示されているもののような、GTPを介して作製されたシリコーン含有マクロマーが挙げられる。米国特許第5,321,108号、同第5,387,662号、及び同第5,539,016号には、(末端ジフルオロ置換炭素原子に結合した水素原子を有する極性フッ素化グラフト又は側基を有するポリシロキサンについて記載されている。米国特許公開第2002/0016383号には、エーテル及びシロキサニル結合を含む親水性シロキサニルメタクリレートと、ポリエーテル及びポリシロキサニル基を含む架橋性モノマーとが記載されている。前述のポリシロキサンのいずれも、シリコーン含有成分として本発明に用いることができる。本発明とともに用いてもよい他のシリコーン含有材料には、アクアフィルコンA、バラフィルコンA、ガリフィルコンA、セノフィルコンA、コンフィルコン、ロトラフィルコンA、及びロトラフィルコンBが挙げられる。
約827kPa(120psi)未満の弾性率が望ましい場合、コンタクトレンズ配合物中で用いるシリコーン含有成分の質量分率の大部分は、重合性官能基を1つだけ含むべきである(「単官能性シリコーン含有成分」)。この実施形態では、酸素透過率と弾性率との望ましいバランスを保証するために、2つ以上の重合性官能基を有するすべての成分(「多官能成分」)が、反応性成分の10mmol/100g以下、好ましくは7mmol/100g以下を占めることが好ましい。
シリコーン成分は、モノ(メタ)アクリルオキシプロピル末端、モノ−n−アルキル末端ポリジアルキルシロキサン;ビス−3−アクリルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシプロピルポリジアルキルシロキサン;(メタ)アクリルオキシプロピル末端ポリジアルキルシロキサン;モノ−(3−(メタ)アクリルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)プロピル末端、モノ−アルキル末端ポリジアルキルシロキサン;モノメタクリルアミドプロピル末端、モノ−n−アルキル末端ポリジアルキルシロキサン;ビス−3−(メタ)アクリルアミド−2−ヒドロキシプロピルオキシプロピルポリジアルキルシロキサン;(メタ)アクリルアミドプロピル末端ポリジアルキルシロキサン;モノ−(3−(メタ)アクリルアミド−2−ヒドロキシプロピルオキシ)プロピル末端、モノ−アルキル末端ポリジアルキルシロキサン;及びこれらの混合物からなる群から選択され得る。
シリコーン成分はまた、モノ(メタ)アクリルオキシプロピル末端、モノ−n−アルキル末端ポリジアルキルシロキサン;ビス−3−アクリルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシプロピルポリジアルキルシロキサン;(メタ)アクリルオキシプロピル末端ポリジアルキルシロキサン;モノ−(3−(メタ)アクリルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)プロピル末端、モノ−アルキル末端ポリジアルキルシロキサン;及びこれらの混合物からなる群から選択され得る。
シリコーン成分を、モノ(メタ)アクリレート末端ポリジメチルシロキサン;ビス−3−アクリルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシプロピルポリジアルキルシロキサン;及びモノ−(3−(メタ)アクリルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)プロピル末端、モノ−ブチル末端ポリジアルキルシロキサン;及びこれらの混合物から選択され得る。
シリコーン成分の平均分子量は、約400〜約4000ダルトンであってもよい。
シリコーン含有成分(複数可)は、反応性混合物の(例えば、希釈剤を除く)、すべての反応性成分に基づいて、約95重量%までの量、幾つかの実施形態では、約10〜約80の量、他の実施形態では、約20〜約70重量%の量で存在してもよい。
その他の成分
本発明のヒドロゲルが形成される反応混合物はまた、親水性モノマー、ポリマー、又はそれらの組み合わせを含む親水性成分を含んでもよい。親水性成分は当該技術分野で知られており、結果として得られるヒドロゲル及び眼科装置(コンタクトレンズを含む)に対して、含水量を与え、湿潤性(接触角を介して測定)を改善する。好適な親水性成分は、ヒドロゲルを調製するために用いられる、知られている親水性モノマーを含む。例えば、アクリル基(CH=CROX、式中、Rは水素又はC1〜6アルキルであり、XはO又はNである)、又はビニル基(C=CH)を含むモノマーを用いてもよい。親水性モノマーの例は、N,Nジメチルアクリルアミド、2−メタクリル酸ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、グリセロールメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリルアミド、2−ヒドロキシプロピルメタクリルアミド、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、メタクリル酸、アクリル酸、N−ビニルピロリドン、N−ビニル−N−メチルアセトアミド、N−ビニル−N−エチルアセトアミド、N−ビニル−N−エチルホルムアミド、N−ビニルホルムアミドである。また、反応性及び非反応性ポリマー及びそのコポリマーも用いてよい。
コンタクトレンズの製造
コンタクトレンズは、シリコーン成分を含む反応性混合物から製造され得る。本発明の反応性混合物は、回転成形及び静的成形を含む、コンタクトレンズの生産において反応性混合物を成形するための任意の知られたプロセスを介して硬化されてもよい。回転成形法は、米国特許第3,408,429号及び同第3,660,545号に開示され、静的成形法は、米国特許第4,113,224号及び同第4,197,266号に開示されている。一実施形態では、本発明のコンタクトレンズは、ヒドロゲルの直接成形により形成され、これは、経済的であり、水和コンタクトレンズの最終形状に対する正確な制御を可能にするものである。この方法では、反応性混合物を所望のヒドロゲルの最終形状を有する成形型中に定置し、反応性混合物をモノマーが重合する条件に供し、それにより、所望の最終製品のおおよその形状のポリマーを製造する。
一実施形態では、硬化させた後に、コンタクトレンズに抽出を行なって未反応成分を取り除き、コンタクトレンズをコンタクトレンズ金型から離型する。抽出は、アルコール等の有機溶媒等の従来の抽出流体を用いて行なってもよく、又は水溶液を用いて抽出してもよい。
水溶液は、水を含む溶液である。水溶液は、少なくとも約30重量%の水、少なくとも約50重量%の水、少なくとも約70%の水、又は少なくとも約90重量%の水を含んでいてもよい。水溶液にはまた、離型剤、潤滑剤、スリップ剤、医薬及び栄養補給成分、それらの組み合わせなどの更なる水溶性成分を含んでもよい。
離型剤は、水と組み合わせたときに、コンタクトレンズを金型から離型するのに必要な時間を、離型剤を含まない水溶液を用いてこのようなコンタクトレンズを離型するのに必要な時間と比べて短縮する化合物又は化合物の混合物である。水溶液を用いる場合、水溶液は、約10重量%未満、他では約5重量%未満の、イソプロピルアルコール等の有機溶媒を含み、別の実施形態では有機溶媒を含まない。これらの実施形態では、水溶液は、精製、再生利用、又は特別な廃棄処置等の特別な処理を必要としない。
抽出は、例えば、水溶液中にコンタクトレンズを浸漬すること、又は水溶液の流れにコンタクトレンズをさらすことを介して行なうことができる。抽出はまた、例えば、以下のうちの1つ又は2つ以上を含むことができる。水溶液を加熱すること、水溶液を攪拌すること、水溶液中の離型助剤のレベルをコンタクトレンズの離型を生じさせるのに十分なレベルにまで上昇させること、コンタクトレンズの機械又は超音波撹拌を行なうこと、及びコンタクトレンズからの未反応成分の適切な除去を容易にするのに十分なレベルまで水溶液中に少なくとも1種の浸出助剤を組み込むこと。前述したことは、バッチ又は連続プロセスで、熱、撹拌、又は両方を加えることを伴って又は伴わずに行なってもよい。
物理的撹拌を適用して、浸出及び離型を容易にしてもよい。例えば、コンタクトレンズが付着したコンタクトレンズ金型部分を、水溶液内で振動させるか又は前後に動かすことができる。超音波を水溶液に通すことを用いてもよい。
コンタクトレンズを、オートクレーブ処理などの、しかしこれに限定されない既知の手段によって滅菌してもよい。
フッ化物試薬との反応
上述したように、コンタクトレンズをフッ化物試薬と接触させる。「フッ化物試薬」は、フッ化物イオン、又はフッ化物イオンを離型することができる化合物であり、例えばフッ化物塩である。「フッ化物塩」は、カチオン及びフッ化物イオンを含むイオン化合物である。フッ化物塩は、1つ又は2つ以上のフッ化物イオンを含んでもよい。また、フッ化物塩は、ポリマー性フッ化物塩であってもよい(すなわち、カチオンはポリマーである)。ポリマー性フッ化物塩の例については以下に開示する。代替的に、フッ化物試薬は、非ポリマー性フッ化物塩である(すなわち、カチオンはポリマーではない)。一実施形態では、フッ化物塩は、1つ又は2つ以上のアンモニウムカチオン基が含まれる(すなわち、「フッ化アンモニウム塩」)。フッ化アンモニウム塩は、以下の組成を有していてもよい。
(NR
式中、R〜Rは、H、アリール基、C〜Cアルキル基から独立して選択され、これはアリール基と置換されてもよいが、ただし、R〜Rのうちのいずもアリール基を含んでいないときには、R〜Rのうちの1つのみがHである。R〜Rはまた、H、アリール基、C〜Cアルキル基から独立して選択されてもよく、これはアリール基と置換されてもよいが、ただし、R〜Rのうちのいずれもアリール基を含んでいないときには、R〜Rのうちの1つのみがHである。フッ化アンモニウム塩の例には、トリアルキルアンモニウムフルオリド及びテトラアルキルアンモニウムフルオリド等のアリールアンモニウムフルオリド、アルキルアンモニウムフルオリドが挙げられるがこれらに限定されず、アルキル基は、1〜8個の炭素原子及びアリールアンモニウムフルオリドを有している。テトラブチルアンモニウムフルオリド及びテトラメチルアンモニウムフルオリド又はテトラアリールアンモニウムフルオリド等の、アルキル基が1〜8個の炭素原子を有するテトラアルキルアンモニウムフルオリドの例。アリールアンモニウムフルオリドの例には、ベンザルコニウムフルオリドが挙げられる。このようなフッ化物塩の他の例には、以下のものが含まれるが、これらに限定されない。フッ化セシウム、フッ化ナトリウム、フッ化アンモニウム、フッ化カリウム、及びトリス(ジメチルアミノ)スルホニウムジフルオロトリメチルシリケート。
反応は、コンタクトレンズが水和(例えば、完全に又は部分的に水和)状態か又は脱水状態の間に起こる場合がある。水が多すぎると、場合によっては反応を妨げることが考えられるため、反応を脱水されたコンタクトレンズ上で行なうことが好ましい場合がある。したがって、本発明を行なう方法の1つは、金型内で、又は旋盤プロセスを介して、水の含有がほとんどないか又はまったくない(例えば、10%未満の水和の)ポリマーからコンタクトレンズを形成することである。したがってコンタクトレンズを、フッ化物試薬と反応させて、それから水和させることができる。代替的に、水和コンタクトレンズを部分的又は完全に乾燥させて、それからフッ化物試薬と反応させ、そして再水和させることができる。コンタクトレンズは、代替的に、フッ化物試薬で処理する前に、ペグ・ジメチルエーテル等の水抽出溶媒で処理することができる。
有用な方法の1つは、フッ化物反応を、2つ割り型に形成されたコンタクトレンズ上で、型半分が分離された後で、かつコンタクトレンズが依然として一方の型半分に付着している間に、行なうことである。この結果、フッ化物反応をコンタクトレンズの1つの側面上のみで行なうことができる場合があり、したがって、水和後に、レンズの一方の面上の表面特性が他方と比べて異なっているコンタクトレンズが生成される。
フッ化物試薬と反応させる目的は、コンタクトレンズの表面上のシリコンの量を低減することであり、好ましくは、この低減は主としてコンタクトレンズの表面に限定され、またコンタクトレンズのバルク特性の変化がほとんどないか又はまったくない(例えば、含水量又はDkの変化が約5%未満である)。一実施形態では、本方法によって、表面上のシリコンの量が、少なくとも20%、例えば少なくとも30%、例えば少なくとも40%、例えば少なくとも60%低減する(例えば、コンタクトレンズの表面上のシリコンの量が、未処理のレンズ上のシリコンの量の80%未満、例えば65%未満、例えば60未満%、例えば40未満%である)。コンタクトレンズの表面上のシリコーンの量を求めるために用いる方法は、本明細書で説明するXPSである。一実施形態では、本方法によって、本明細書で説明するセシル滴接触角法で測定したとき、少なくとも10°、例えば少なくとも20°、例えば少なくとも30°だけコンタクトレンズの接触角が()低減する場合がある。一実施形態では、コンタクトレンズの表面上のシリコンの量は、前記反応前のコンタクトレンズの表面と比べて、少なくとも20%、例えば、少なくとも30%、例えば少なくとも40%、例えば少なくとも60%、低減される。
フッ化物試薬とコンタクトレンズとの反応は、フッ化物試薬に対する溶媒が存在する状態で又は存在しない状態で行なってもよい。使用してもよい溶媒の例には、テトラヒドロフラン、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコール、及びグリセロール等の水及び有機溶媒が挙げられる。好ましい溶媒は、かなりの量のフッ化物試薬を溶解することができるが、特にフッ化物試薬と組み合わせたとき、反応中にコンタクトレンズを実質的に膨潤させる(ことによって、例えば、コンタクトレンズに浸透するフッ化物試薬の能力を低下させて、その結果、コンタクトレンズのバルク特性を潜在的に変化させる)ことをしない。望ましい溶媒は、レンズの膨潤が、約10%未満、いくつかの実施形態では約5%未満であり、これは、処理前後でレンズの直径を測定することによって測定してもよい。膨潤がより高い溶媒は、接触工程が短い(約5分間以下)であれば、許容できる場合がある。
コンタクトレンズのバルク特性を維持するために、フッ化物試薬がコンタクトレンズの表面を越えて著しく浸透しないことが好ましい。また、ポリマーの分子量及びサイズが増すと、コンタクトレンズ母材による浸透が著しく減少するか又はなくなるので、ポリマー性フッ化物イオン源を用いて滞留時間を延ばしてもよい。フッ化ナトリウム等の適切なフッ化物供給源を用いてハロゲンを交換することにより、望ましい対応するポリマー性フッ化物含有種が容易に得られる。また、ビグアニド及びビスビグアニドのフッ化水素塩を含有する消毒剤は、フッ化物イオンの適切な供給源として機能する場合がある。このようなポリマー性カチオンの例には、以下のものが挙げられるがこれらに限定されない。ポリクオタニウム、例えばポリ(オキシエチレン(ジメチルイミニオ)エチレン(ジメチルイミニオ)エチレンジクロリド)(ポリクオタニウム−42)、エタノール、2,2’,2”−ニトリロトリス−、次を伴うポリマー:1,4−ジクロロ−2−ブテン及びN,N,N’、N’−テトラメチル−2−ブテン−1,4−ジアミン(ポリクオタニウム−1)、ポリ[ビス(2−クロロエチル)エーテル−アルト−1,3−ビス[3−(ジメチルアミノ)プロピル]尿素](ポリクオタニウム−2)、ヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロライドコポリマー(ポリクオタニウム−4)、アクリルアミド及び四級化ジメチルアンモニウムエチルメタクリレート(ポリクオタニウム−5)のコポリマー、ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロリド)(ポリクオタニウム−6)、アクリルアミド及びジアリルジメチルアンモニウムクロリド(ポリクオタニウム−7)のコポリマー、ポリクオタニウム−8、ポリクオタニウム−9、四級化ヒドロキシエチルセルロース(ポリクオタニウム−10)、ビニルピロリドン及び四級化ジメチルアミノエチルメタクリレート(ポリクオタニウム−11)のコポリマー、ポリクオタニウム−12、ポリクオタニウム−13、ポリクオタニウム−14、アクリルアミド−ジメチルアミノエチルメタクリレートメチルクロライドコポリマー(ポリクオタニウム−15)、ビニルピロリドン及び四級化ビニルイミダゾール(ポリクオタニウム−16)のコポリマー、ポリクオタニウム−17、ポリクオタニウム−18、ポリクオタニウム−19、ポリクオタニウム−20、アクリル酸及びジアリルジメチルアンモニウムクロリド(ポリクオタニウム−22のコポリマー、ポリクオタニウム−24、ポリクオタニウム−27、ビニルピロリドン及びメタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム(ポリクオタニウム−28)のコポリマー、ポリクオタニウム−29、ポリクオタニウム−30、ポリクオタニウム−31、ポリ(アクリルアミド2−メタクリルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド)(ポリクオタニウム−32)、ポリクオタニウム−33、ポリクオタニウム−34、ポリクオタニウム−35、ポリクオタニウム−36、ポリ(アクリルアミド2−メタクリルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド)(ポリクオタニウム−37)、アクリル酸、アクリルアミド、及びジアリルジメチルアンモニウムクロリド(ポリクオタニウム−39)のターポリマー、ポリ[オキシエチレン(ジメチルイミニオ)エチレン(ジメチルイミニオ)エチレンジクロリド](ポリクオタニウム−42)、ポリクオタニウム−45、ビニルカプロラクタム、ビニルピロリドン、及び四級化ビニルイミダゾール(ポリクオタニウム−46)のターポリマー、アクリル酸、メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、及びメチルアクリレート(ポリクオタニウム−47)のターポリマー、ポリエチレンイミン、ポリリシン及びポリ(アリルアミン)。使用可能な他のカチオン性ポリマーは、ホスホニウムイオンを含むものである。好ましいカチオン性ポリマーは、四級アンモニウム基を含む。
理論に束縛されるものではないが、水又は他の水素結合供与体により、フッ化物イオンの反応性がそれらに対する水素結合によって低下する場合があると考えられる。水素結合供与体に囲まれていないフッ化物イオンは、「裸のフッ化物」と言われることもある。これを考慮して、水を希釈剤として効果的に使用できることは驚くべきことである。しかし、シリコーンハイドロゲル材料とテトラブチルアンモニウムフルオリドの反応は、結果として生じる水和シリコーンハイドロゲルの接触角を低減する場合があるが、反応液中で用いる水が多すぎると、この低減は観察されないことが分かっている。比較的高濃度のフッ化物の存在下で、水を溶媒として適度な量で用いてもよい場合がある。
フッ化物試薬との反応を、表面シリコンの望ましい低減が生じるのに十分な時間、温度、及び濃度で行なってもよい。コンタクトレンズをフッ化物試薬と接触させる時間が、望ましい表面化学変化を引き起こすのに必要な時間よりも長いと、バルク特性が変化する可能性がより高い。
TBAF等の非ポリマー性フッ化物試薬を用いるときの好ましい時間の範囲は、10〜1800秒、例えば15〜900秒、例えば30〜300秒である。非ポリマー性フッ化物用いたときに反応を行なう好ましい温度は、0℃〜100℃、例えば10℃〜60℃、例えば20℃〜40℃の範囲である。非ポリマー性フッ化物の好ましい濃度は、0.05〜4モル、例えば0.1〜2モル、例えば0.5〜1.5モルの範囲である。
X線光電子分光法(「XPS」)方法1
可能な汚染源を減らすために、すべてのコンタクトレンズを取り扱う際に用いるは、イソプロパノール及びヘキサン中での一連の音波処理を用いて十分に洗浄されたもののみである。ポリエチレン及び綿手袋を、全体を通して用いた。コンタクトレンズをパッケージングから取り出して、脱イオン水(18.2Ω)中での洗い流し及び浸漬処置を施すことを、分析前に行なう。洗い流した後に最低15分間浸漬する1サイクルは、1つの「洗浄サイクル」に相当する。洗い流し及び浸漬をそれぞれ、別個の清浄なペトリ皿内で行なう。このような洗浄サイクルを2回、すべてのコンタクトレンズ上で用いる。
洗浄されたコンタクトレンズを次に、おおよその半径が8mmの半球状支持体(ガラス又は316グレードステンレス鋼、イソプロパノール及びヘキサン中で洗浄済み)上に同心円状に取り付ける。過剰な湿分は、レンズティッシュを用いて、頂点に触れることなく、コンタクトレンズのエッジから注意深く取り除く。この方法によって、コンタクトレンズを切る必要がなくなり、処理を最小限にする。支持体の形状によって、更なる変更を伴わずに機器がコンタクトレンズの頂点に容易にアクセスすることが可能になる。コンタクトレンズは、分析が前面曲面上で行なえるように調製される。コンタクトレンズを清浄なペトリ皿内でレンズティッシュ(Fisher Scientific,UK)上で空気中に放置して乾燥させて、すべての試料は、機器に移す前に、貯蔵のためのスズ箔内に注意深くシールされる。
10mA放出電流及び120kVアノード電位で動作する、単色化Al−Kα X線源(1486.6eV)を伴うAXIS−ULTRA XPS機器(Kratos)()を用いて、3×10−8トールよりも良好な真空中で試料を分析する。AXIS−ULTRAを、Fixed Analyzer Transmission(FAT)モードで、電荷中和オンで用いる。パス・エネルギー、工程、及び他の機器パラメータを機器オペレータの要求通りに調整して、ワイド及び高分解能コアラインスキャンの両方におけるデータ品質を最適化する。分析領域は、楕円約700μm×300μm(ワイド・スキャンの場合)及び約110μm(高分解能コア・ライン・スキャンの場合)である。
データ分析をCASA−XPSソフトウェアを用いて行なって、ピーク面積から原子%値を求め、適切な場合にはコアラインスキャンをフィッティングする。
XPS方法2
特別なドーム形状の試料マウント上に取り付ける前に、各コンタクトレンズ試料を超純粋水中で以下の方法で洗浄する。(1)迅速に洗い流す、(2)新しい水供給中に10分間浸漬する、及び(3)新しい水供給中で第2の迅速な洗い流しを行なう。水和状態コールドステージ分析の場合、脱イオン(「DI」)水の液滴を、凍結させる前に各試料の中央付近に置く。そして、最初のポンプダウンの前に、イントロチャンバ内で、液体窒素を用いて)試料の凍結を行なう。氷の昇華が、イントロチャンバをポンピングダウンする間に起こる。氷が昇華したらすぐに、試料を機器の分析チャンバ内に導入する。スペクトル取得を、試料ステージが常に液体窒素によって冷却されている間に行なう。
Figure 0006285008
セシル滴接触角法
セシル滴接触角技術を用いて、KRUSS DSA−100(商標)機器を室温で用いて、及びDI水をプローブ液体として用いて、コンタクトレンズの表面湿潤性を測定することができる。試験すべきコンタクトレンズ(5枚/ロット)をホウ酸塩緩衝界面活性剤フリー包装用溶液中に浸漬して、当初のコンタクトレンズ包装用溶液からのキャリーオーバーを取り除く。各試験コンタクトレンズを、前曲線が外側に向かうように、適合したコンタクトレンズ保持器上に置いて、Whatman #1フィルタペーパで20秒間、拭き取る。拭き取った直後に、コンタクトレンズをコンタクトレンズ保持器とともにセシル滴機器試料ステージ内に置いて、針が正確に中心に置かれて水滴が送られることを確実にする。3マイクロリットルのDI水滴を、DSA 100−Drop Shape Analysisソフトウェアを用いて生成し、液滴がコンタクトレンズから垂れ下がっていることを確実にする。ステージを上方に上げることによって、液滴をコンタクトレンズ表面と接触させる。液滴をコンタクトレンズ表面上で1〜3秒間平衡化させてから、コンタクトレンズの接触角の測定を内蔵分析ソフトウェアを用いて行なう。接触角に対する値の減少は、コンタクトレンズの表面の湿潤性が高まったことを示す。
脂質取り込み分析
標準曲線を、検査中の各コンタクトレンズのタイプに対してセットアップする。タグ付きコレステロール(コレステロールをNBD([7−ニトロベンズ−2−オキサ−1,3−ジアゾール−4−イル]で標識したもの、CH−NBD;Avanti、Alabaster、AL))は、35℃でメタノール中に1mg/mLの脂質がある貯蔵液中に可溶性になる。アリコートをこの貯蔵から取って、pH 7.4におけるリン酸緩衝生理食塩水(PBS)中の標準曲線を濃度範囲0〜100マイクログラム/mLにおいて作る。
各濃度で1ミリリットルの標準を、24−ウェル細胞培養プレートのウェル内に配置する。各タイプの10枚のコンタクトレンズを、別の24−ウェルプレート内に配置して、20マイクログラム/mLの濃度CH−NBD 1mL中に標準曲線試料と同時に浸漬する。別の組のコンタクトレンズ(5枚のコンタクトレンズ)を、脂質なしのPBS中に浸漬して、コンタクトレンズ自体が生成する任意の自己蛍光を補正する。すべての濃度を、pH 7.4で、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)中に作製した。標準曲線、試験プレート(CH−NBD中に浸漬したコンタクトレンズを含む)、及び対照プレート(PBS中に浸漬したコンタクトレンズを含む)をすべて、アルミニウム箔に包んで暗さを維持し、24時間、35℃で撹拌しながら培養する。24時間後、標準曲線、試験プレート、及び対照プレートを、培養器から取り出す。標準曲線プレートは、マイクロ・プレート蛍光リーダー(Synergy HT)上で即座に読み取る。
試験及び対照プレートからのコンタクトレンズは、それぞれの個々のコンタクトレンズを3〜5回、3つの連続バイアル瓶(約100mlのPBSを含む)に浸漬することにより洗い流して、結合脂質のみの測定が、確実に、脂質のキャリーオーバーなく行なわれるようにする。コンタクトレンズを次に、各ウェル中に1mLのPBSを含む、未使用の24−ウェルプレート中に配置して、蛍光リーダー上で読み取る。試験試料を読み取った後に、PBSを除去し、前述の通り、1mLの未使用のCH−NBD溶液を、同一の濃度でコンタクトレンズ上に配置し、次のピリオドまで振動させながら、35℃で培養器()内に戻した。この処置を、コンタクトレンズ上で脂質が完全に飽和されるまで、15日間繰り返す。飽和で得られた脂質量のみを報告する。
PQ−1取り込み分析
ポリクオタニウム−1(PQ−1)の取り込みが、コンタクトレンズとの可能な根源刺激として示されている。取り込みは、コンタクトレンズを浸漬する前の試験溶液中のPQ−1防腐剤含有量と72時間後の試験液中の濃度との差として計算する。Optifree Replenish(0.001重量%のPQ−1、0.56%のクエン酸塩二水和物、及び0.021%のクエン酸塩一水和物(wt/wt)を含み、Alconから市販されている)有するポリプロピレンコンタクトレンズケース(1枚のレンズ/3mL)内に、コンタクトレンズを配置する。3mLの溶液を含むが、コンタクトレンズは含まない対照レンズ・ケースも用意する。コンタクトレンズ及び対照溶液を、室温で72時間置く。1mLの溶液を試料及び対照のそれぞれから取り出して、トリフルオロ酢酸(10μL)と混合する。HPLC/ELSD及びPhenomenex Luna C5(4.6mm×50mm;5μm粒径)カラムを使用し、以下の条件で分析を行なう。
機器:ELSD(又は同等物)を伴うAgilent 1200HPLC
ELSD:T=100℃、ゲイン=12、圧力=0.44MP(4.4バール)、フィルタ=3s(注:ELSDパラメータは機器ごとに変わる場合がある)
HPLCカラム:Phenomenex Luna C5(4.6mm×50mm;5μm粒径)
移動相A:H0(0.1% TFA)
移動相B:アセトニトリル(0.1% TFA)
カラム温度:40℃
注入容量:100μL
HPLC実行条件(表A):
Figure 0006285008
標準調製
Alcon Opti−Free Replenishを貯蔵液として用いる(PQ−1濃度=10mcg/mL)。一連の分析標準を以下に説明するように調製する。それらを、PQ−1を用いずに調製した汎用コンタクトレンズ溶液を用いて全量まで希釈し、良く混合する(表Cを参照)。
Opti−Free Replenishからの作業標準調製(表B)
Figure 0006285008
注:作業標準を、オートサンプラー用バイアル瓶で直接調製する。
Figure 0006285008
分析用の試料/標準調製
1ミリリットルのMPS試料(又は標準)と10マイクロリットルのトリフルオロ酢酸とをオートサンプラー用バイアル瓶に置いて、蓋をして十分に振盪する。
分析
1.「標準D」の6回の注入を行なってシステム適合性を評価する。ピーク面積及び保持時間のRSD%は、システム適合性に合格するためには≦5%でなければならない。
2.作業標準A−Eを注入して較正曲線を形成する。相関係数の二乗(r)は≧0.99でなければならない。
3.試料を注入した後にブラケット標準を注入する(標準D)。ブラケット標準のピーク面積は、システム適合性注入からの平均ピーク面積の±10%でなければならない。
計算
吸光度対濃度のグラフは、各PQ−1標準溶液の濃度に対応するピーク面積値をプロットすることによって構成される。試料中のPQ−1の濃度を二次方程式を解くことによって計算する。この計算は、Chemstation又はEmpowerソフトウェアによって行なわなければならない。
Y=ax+bx+c
Y=ピーク面積
X=調製された試料中のPQ−1の濃度
A及びB=方程式の定数
C=y−切片
リゾチーム取り込み分析
リゾチームは、天然に存在する抗菌タンパク質である。取り込みは以下のように測定する。リゾチーム取り込み試験用に使用されたリゾチーム溶液は、1.37g/Lの炭酸水素ナトリウム及び0.1g/LのD−グルコースを補ったリン酸生食緩衝液に中に、濃度2mg/mLで可溶化させたニワトリ卵白(Sigma、L7651)から得たリゾチームを含んでいた。各実施例について、3枚のコンタクトレンズが、それぞれのタンパク質溶液を用いて試験され、3枚が、PBSを対照溶液として用いて試験される。試験コンタクトレンズを、殺菌したガーゼ上で包装用溶液を除去するために拭き取り、無菌鉗子を用いて、各ウェルが2mLのリゾチーム溶液を含む、殺菌した24のウェル細胞培養プレート(1枚のレンズ/ウェル)へ、無菌状態で移す)。各コンタクトレンズを溶液中に完全に浸漬する。対照として、コンタクトレンズを含まない1つのウェル内に2mLのリゾチーム溶液を入れる。
コンタクトレンズを含むプレート、タンパク質溶液のみを含む対照プレート、及びPBS中のコンタクトレンズは、蒸発及び脱水を防ぐためにパラフィルムで覆い、軌道振とう器上に配置して、35℃で、100rpmで撹拌しながら、72時間培養する。72時間の培養期間後に、コンタクトレンズを3〜5回洗い流すことを、コンタクトレンズを、約200ml体積のPBSを含む3つ(3)の別個のバイアル瓶に浸漬することによって行なう。コンタクトレンズをペーパータオル上で拭き取って過剰なPBS溶液を除去し、殺菌した円錐チューブ内に移す(1枚のレンズ/チューブ)。各チューブは、各コンタクトレンズの組成に基づいて予想されるリゾチーム取り込み量の推定に基づいて決定される量のPBSを含む。試験すべき各チューブ内のリゾチーム濃度は、製造業者が述べているアルブミン標準範囲(0.05マイクログラム〜30マイクログラム)内である必要がある。100μg/コンタクトレンズ未満のリゾチームレベルを取り込むことが分かっている試料は、5倍に希釈する。500μg/コンタクトレンズよりも高いリゾチームレベルを取り込むことが分かっている試料(エタフィルコンAコンタクトレンズ等)は、20倍に希釈する。PBSの1mLアリコートを、エタフィルコン以外のすべての試料に対して用いる。20mLを、エタフィルコンAコンタクトレンズに対して用いる。各対照コンタクトレンズを同様に処理する。ただし、ウェルプレートは、リゾチーム溶液の代わりにPBSを含んでいた。
リゾチーム取り込みは、オン・レンズビシンコニン酸法を用いて、QP−BCAキット(Sigma、QP−BCA)を用いて、製造業者によって説明された手順に従って測定し(標準前処理はキット内に説明されている)、PBSに浸漬させたコンタクトレンズについて測定した光学密度(バックグラウンド)を、リゾチーム溶液中に浸漬させたコンタクトレンズについて測定した光学密度から減じることによって計算する。光学密度は、562nmにおける光学密度を読み取ることができるSynergyIIマイクロプレートリーダを用いて測定する。
含水量
コンタクトレンズの含水量を以下のように測定する。3枚のコンタクトレンズを3組、包装用溶液中に24時間置く。各コンタクトレンズを、湿らせた布を用いて拭き取って、重量を計る。コンタクトレンズは、60℃で4時間、1キロパスカル(0.4インチHg)以下の圧力で乾燥させる。乾燥させたコンタクトレンズの重量を計る。含水量を以下のように計算する。
%含水量=(湿潤重量−乾燥重量)/湿潤重量×100
各試料について含水量の平均値及び標準偏差を計算して報告する。
弾性率、引張強度、及び破断伸び
材料の引張特性は、初期ゲージ高さまで下げられている好適なロード・セルが備え付けられた、一定速度の移動型引張試験機を用いて測定する。好適な試験機には、インストロンモデル(Instron model)1122又は5542が挙げられる。1.33センチメートル(0.522インチ)の長さ、0.701センチメートル(0.276インチ)の「耳」幅、及び0.541センチメートル(0.213インチ)の「首」幅を有するドッグ・ボーン形状の試料を、グリップ内に載置して、一定の歪み速度5cm/min(2in/min)で、破断するまで引き伸ばす。試料の初期ゲージ長さ(Lo)及び破断時の試料長さ(Lf)を測定する。各組成の12の試料を測定して、平均値を報告する。伸び率(%)=[(Lf−Lo)/Lo]×100である。応力/歪み曲線の初期直線部分において、引張弾性率を測定する。靱性は、lb./inで測定する。
酸素透過率(Dk)
Dkは以下のようにして測定する。4mm直径の金カソード及び銀リングアノードからなるポーラログラフ酸素センサ上にコンタクトレンズを配置して、上側をメッシュ支持体で覆う。コンタクトレンズを、2.1% Oに加湿された大気にさらす。コンタクトレンズを通って拡散する酸素を、センサによって測定する。コンタクトレンズを互いに積み重ねて厚さを増加させるか、又はより厚いコンタクトレンズを用いる。厚さ値が著しく異なる4つの試料のL/Dkを測定して、厚さに対してプロットする。回帰直線勾配の逆数が試料のDkである。参照値は、この方法を使用して市販のコンタクトレンズについて測定した値である。バラフィルコンAコンタクトレンズ(Bausch & Lombから入手可能)は、測定値がほぼ79バーラーである。エタフィルコンコンタクトレンズは、測定値が20〜25バーラーである。(1バーラー=10−10(cmガス×cm)/(ポリマーのcm×秒×cm Hg))。
これらの実施例は本発明を限定するものではない。それらは、本発明を実施する方法を示唆することのみが意図されている。コンタクトレンズ並びに他の専門分野に精通している者であれば、本発明を実施する他の方法を見出す場合がある。以下の略語を以下の実施例で用いる。
Figure 0006285008
実施例1−コンタクトレンズを、TBAFを用いて水中で処理する
反応性混合物を、46.9%(wt)トリス(Gelest SIM6487.6)、44.9% DMA、8.0% HEMA、及び0.3% Darocur 1173で生成した。ブレンドを、窒素雰囲気中に約30分間置いた後に、窒素雰囲気下でプラスチック・コンタクトレンズ金型(前面はZeonorで作られ、背面はポリプロピレンで作られている)内に配置し、30分間、Philips TL20W/09N UV蛍光灯を用いて照射した。型半分を分離し、乾燥したコンタクトレンズを、コンタクトレンズを含む型半分を曲げることによって取り出した。
乾燥したコンタクトレンズを、TBAFの75%(wt)水溶液中に室温で約480分間、浸漬した。コンタクトレンズを取り出し、水で洗い流して、ホウ酸塩緩衝食塩水中で水和した。
また、比較コンタクトレンズを、TBAF処理を省略することによって作製した。処理及び未処理のコンタクトレンズの表面を拭き取って乾燥させて、水滴を表面上に配置したときに、液滴が未処理の対照上よりも処理コンタクトレンズ上により平坦に配置されたことを観察することができた。試験及び比較コンタクトレンズのセシル滴接触角を測定した。結果を表1に示す。
表面元素分析を、X線光電子分光法(XPS、方法1)を用いて行なった。この結果も表1に示す。XPS方法で測定したときにシリコンが減少しているということは、シリコンがフッ化物試薬によってコンタクトレンズの表面から除去されていることを示している。また、接触角の低減は、反応がコンタクトレンズの表面上で起こったことを示している。
Figure 0006285008
5枚のコンタクトレンズから得た測定値の平均値と標準偏差
**コンタクトレンズ配合物に基づいて計算
実施例2−コンタクトレンズを、TBAFを用いて水中で処理する
実施例1の基本手順に従い、かつ表2の反応性混合物を用いて、15分間、Philips 20W/03T蛍光灯を3.2mW/cm、60℃で用いて照射することにより硬化させて、コンタクトレンズを形成した。
試験コンタクトレンズを、TBAFの75%(wt)水溶液中に室温で約0(対照)、1、5、又は10分間、浸漬した。コンタクトレンズを取り出し、水で洗い流して、ホウ酸塩緩衝食塩水中で水和した。試験及び比較コンタクトレンズのセシル滴接触角を測定した。結果を表3に示す。
Figure 0006285008
Figure 0006285008
5分間処理したコンタクトレンズを、イソプロパノールを用いて抽出した後で、ホウ酸塩緩衝食塩水を用いて再水和した。0及び5分間のコンタクトレンズの表面元素分析を、X線光電子分光法(XPS−方法1)を用いて行なった。結果(表4)は、コンタクトレンズの表面上での元素Siの量の実質的な減少を示している(33%減少)。
Figure 0006285008
実施例3−コンタクトレンズを、TBAFを用いて水中で処理する
反応性混合物を、47%(wt)トリス(Gelest SIM6487.6−06)、45% DMA、8.0% HEMA、及び0.13% Irgacure 819で作製した。ブレンドを真空を適用することによって脱酸素した後に、窒素で満たした。コンタクトレンズを、プラスチック・コンタクトレンズ金型(前面はZeonorで作られ、背面はポリプロピレンで作られている)を用いて形成して、30分間、Philips TL20W/03N UV蛍光灯を用いて照射した。型半分を分離し、乾燥したコンタクトレンズを、コンタクトレンズを含む型半分を曲げることによって取り出した。
乾燥したコンタクトレンズを、TBAFの75%(wt)水溶液中に室温で約5分間、浸漬した。コンタクトレンズを取り出し、水で洗い流して、ホウ酸塩緩衝食塩水中で水和した。
比較コンタクトレンズを、TBAF処理を省略することによって作製した。試験及び比較コンタクトレンズのセシル滴接触角を測定した。結果を表5に示す。実施例1と比べて短い反応時間において接触角の低減が得られることを示している。
Figure 0006285008
5枚のコンタクトレンズから得た測定値の平均値と標準偏差
実施例4−コンタクトレンズを、TBAFを用いて水中で処理する
セノフィルコンA(PVPを含む)から作られた市販のコンタクトレンズを脱イオン水で洗い流し、それらをカウンタートップ上に空気中で約3日間置くことによって乾燥させた。乾燥した試験コンタクトレンズを、TBAFの75%(wt)水溶液中に室温で約5分間、浸漬した。コンタクトレンズを取り出し、水で洗い流して、ホウ酸塩緩衝食塩水中で水和した。
比較コンタクトレンズを作製したが、TBAF処理は省略した。試験及び比較コンタクトレンズのセシル滴接触角を測定した。結果を表6に示す。接触角の増加を示しており、これはコンタクトレンズ内にPVPが存在する結果であり得る。
Figure 0006285008
5枚のコンタクトレンズから得た測定値の平均値と標準偏差
実施例5−コンタクトレンズを、TBAFを用いて水中で処理する
実施例1の基本手順に従い、表7の反応性混合物を用いて、コンタクトレンズを形成し、Philips 20W/03T蛍光灯を用いて、2〜2.5mW/cm、60℃で、15分間照射をすることによって硬化させた。
試験コンタクトレンズを、TBAFの75%(wt)水溶液中に室温で約5分間、浸漬した。コンタクトレンズを取り出し、水で洗い流して、ホウ酸塩緩衝食塩水中で水和した。比較コンタクトレンズをTBAF処理を用いずに作った。試験及び比較コンタクトレンズのセシル滴接触角及び脂質取り込みを測定した。結果を表8に示す。接触角及び脂質取り込みの両方の低下を示している。
Figure 0006285008
Figure 0006285008
5枚のコンタクトレンズから得た測定値の平均値と標準偏差
実施例6−コンタクトレンズを、TBAFを用いて水中で処理する
実施例1の基本手順に従い、表9の反応性混合物を用いて、コンタクトレンズを形成し、Philips 20W/03T蛍光灯を用いて、2〜2.5mW/cm、60℃で、15分間照射することによって硬化させた。
試験コンタクトレンズを、TBAFの75%(wt)水溶液中に室温で約5分間、浸漬した。コンタクトレンズを取り出し、水で洗い流して、ホウ酸塩緩衝食塩水中で水和した。比較コンタクトレンズを、TBAF処理を用いずに作った。試験及び比較コンタクトレンズのセシル滴接触角及び脂質取り込みを測定した。試験及び比較コンタクトレンズの直径も測定した。結果を表10に示す。脂質取り込みの減少及び接触角の維持を示している。
Figure 0006285008
Figure 0006285008
5枚のコンタクトレンズから得た測定値の平均値と標準偏差
実施例7−コンタクトレンズを、TBAFを用いて水中で処理する
実施例3から得た未処理の乾燥したコンタクトレンズを、TBAFの75%(wt)水溶液中に室温で0.5、1、又は3分間、浸漬した。コンタクトレンズを取り出し、水で洗い流して、ホウ酸塩緩衝食塩水中で水和した。試験及び比較コンタクトレンズのセシル滴接触角を測定した。結果を表11に示す。反応時間を実施例3と比べて更に短縮できることを示している。
Figure 0006285008
5枚のコンタクトレンズから得た測定値の平均値と標準偏差
実施例8−コンタクトレンズを、TBAFを用いて水中で処理する
反応性混合物を、50%(wt)トリス(Gelest SIM6487.6−06)、42% DMA、8.0% HEMA、及び0.3% Darocur 1173で作製した。TBAFの75%水中を脱イオン水を用いて希釈して、ある範囲のTBAF濃度を伴う溶液を得た。実施例3から得た乾燥した未処理のコンタクトレンズを、これらのTBAF溶液中に3分間、浸漬した。コンタクトレンズを取り出し、水で洗い流して、ホウ酸塩緩衝食塩水中で水和した。試験及び比較コンタクトレンズのセシル滴接触角を測定した。結果を表12に示す。TBAF濃度を75%未満に低減することができ、やはり接触角を低減していることを示している。
Figure 0006285008
実施例9−水和コンタクトレンズを、TBAFを用いてグリセロール中で処理する
実施例8から得た未処理のコンタクトレンズを、83.5%(wt)TBAF・3HO及び16.5%グリセロールの溶液に2分間浸漬し、水で洗い流して、ホウ酸塩緩衝食塩水中で水和させた。それらのセシル滴接触角は70±5°であり、グリセロールは許容できる溶媒であることを示している。
実施例10−TBAFの75%水中で処理したコンタクトレンズの直径
実施例3から得た乾燥したコンタクトレンズをTBAFの75%水を用いて種々の時間の長さ、処理して、それらの直径を測定した。結果を表13に示す。コンタクトレンズ直径に対する重大な変化がなかったことを示唆しし、これは、フッ化物試薬がコンタクトレンズのバルク中のシリコーンと反応していないことを示している。
Figure 0006285008
実施例11−TBAFの75%水中で処理したコンタクトレンズのバルク特性
コンタクトレンズをTBAF中に1分間、浸漬したことを除いて、実施例3と同様にコンタクトレンズを作り、TBAFを用いて処理した。結果として得られる水和コンタクトレンズの材料特性及び脂質取り込みを測定して、TBAF処理なしで作った未処理の対照コンタクトレンズのそれと比べた。結果を表14に示す。この表は、コンタクトレンズ特性(弾性率、伸長、引張強度、含水量、及びDk)に対する実質的な変化がないことを示しており、フッ化物試薬がコンタクトレンズのバルク中でシリコーンと反応していないことを示している。しかし、脂質取り込み、表面特性は低減した。
Figure 0006285008
実施例12−コンタクトレンズをTBAFを用いてペグ−ジメチルエーテル中で処理する。
溶液を、1.0gのTBAF・3HO及び3.0gのポリ(エチレングリコール)ジメチルエーテル(250MW、Aldrichより)で作った。実施例3から得た未処理の乾燥したコンタクトレンズを、この溶液中に3分間浸漬してから、水で洗い流して、ホウ酸塩緩衝食塩水中で水和させた。結果として得られるコンタクトレンズのセシル滴接触角は30±10°であった。処理した水和コンタクトレンズの直径は13.0±0.03mmであり、TBAFを用いた処理がなされていない水和コンタクトレンズの場合の15.0±0.4mmと比べると、おそらく示しているのは、TBAFがコンタクトレンズの表面に浸透して、バルク特性の変化が生じているということである。
実施例13−コンタクトレンズをTBAFを用いてペグ−ジメチルエーテル中で処理する
溶液を、2.0gのTBAF・3HO及び6.0gのポリ(エチレングリコール)ジメチルエーテル(250MW、Aldrichより)で作った。実施例8から得た未処理の乾燥したコンタクトレンズを、この溶液中に2分間浸漬してから、水で洗い流して、ホウ酸塩緩衝食塩水中で水和させた。結果として得られるコンタクトレンズのセシル滴接触角は48.4±9°であった。処理された水和コンタクトレンズの直径は11.29±0.08mmであり、これと比較して、TBAFを用いる処理がされていない水和コンタクトレンズの場合は12.38±0.12mmであった。処理及び未処理のコンタクトレンズの特性を測定して、表15に示す。示しているのは、おそらく反応時間が長すぎたために、TBAFとコンタクトレンズのバルクとの反応が生じた可能性があるということである。
Figure 0006285008
実施例14−コンタクトレンズを、TBAFを用いてPEG−diMe中で処理する
溶液を、1.0gのTBAF・3HO及び3.0gのポリ(エチレングリコール)ジメチルエーテル(250MW、Aldrichより)で生成した。実施例8から得た未処理の乾燥したコンタクトレンズをこの溶液中に30秒間浸漬し、水で洗い流して、ホウ酸塩緩衝食塩水中で水和させた。結果として得られるコンタクトレンズのセシル滴接触角は52±2°であった。処理された水和コンタクトレンズの直径は11.8±0.1mmであり、TBAFを用いた処理がなされていない水和コンタクトレンズの場合の12.4±0.1mmと比べると、おそらく反応時間が長すぎたために、TBAFとコンタクトレンズのバルクとの反応が生じた可能性があるということを示している。
実施例15−コンタクトレンズをTBAFを用いてTHF中で処理する
溶液を、1.6gのTBAF三水和物(Aldrich)及び4.3gのテトラヒドロフラン(THF)で形成した。実施例3から得た未処理の乾燥したコンタクトレンズは、コンタクトレンズをピンセットで把持し、コンタクトレンズを溶液中に大体半分まで注意深く下げることによって、溶液中に注意深く「半浸漬」した。これによって、同一のコンタクトレンズの処理部分と未処理部分との間で、15〜30秒間、直接の目視比較を行うことができる。コンタクトレンズを水で洗い流して、ホウ酸塩緩衝食塩水を用いて水和した。これらのコンタクトレンズの目視検査が示すところによれば、処理された部分は湿潤性が増したが形も悪く、これはおそらく、THFによってコンタクトレンズが膨潤し、TBAFがコンタクトレンズのバルクに入ることが可能となった結果である。
実施例16−コンタクトレンズをTBAFを用いてPG中で処理する
溶液を、3.9gのTBAF・3HO及び1.3gのプロピレングリコール(PG)で作った。実施例8から得た未処理の乾燥したコンタクトレンズをこの溶液中に2分間浸漬し、水で洗い流して、ホウ酸塩緩衝食塩水中で水和させた。結果として得られたコンタクトレンズのセシル滴接触角は73.7±1.7°であり、コンタクトレンズの表面上で、PGを溶媒として用いた反応が生じたことを示している。
実施例17−コンタクトレンズを結晶性TBAFを用いて処理する
実施例8から得たコンタクトレンズをホウ酸塩緩衝食塩水中で水和させた。コンタクトレンズを拭き取って表面水を除去した後に、個別に小型容器内に、固体の粉末状TBAF・3HOとともに配置して、それぞれ5分間振盪した。コンタクトレンズをこれらの容器から取り出し、水で洗い流して、ホウ酸塩緩衝食塩水を用いて水和した。結果として得られるコンタクトレンズのセシル滴接触角は45.7±6.7°であり、溶媒が存在しない状態で表面の反応が生じたことを示している。
実施例18〜20−ロトラフィルコン、コンフィルコン、及びバラフィルコンコンタクトレンズを、TBAFを用いて水中で処理する
ロトラフィルコンBから作られた、プラズマ処理されたコンタクトレンズ(CIBA VISIONから名称Air Optix Aqua(登録商標)で販売)、コンフィルコンAから作られたコンタクトレンズ(CooperVisionから名称Biofinity(登録商標)で販売)、及びバラフィルコンから作られたコンタクトレンズ(Bausch & Lombから名称Purevision(登録商標)で販売)を、それらを脱イオン水中で洗い流し、カウンタートップに一晩中、室温で置くことによって乾燥させた。コンタクトレンズを次に、75% TBAF水溶液中に種々の時間浸漬して、水で洗い流し、ホウ酸塩緩衝食塩水で水和した。セシル滴接触角について、それらを試験した。結果を表16に示す。コンタクトレンズを1時間以上処理したら、脆くなり形が悪かった。
Figure 0006285008
実施例21−水和コンタクトレンズをTBAFを用いて処理する
実施例3から得た未処理のコンタクトレンズを、ホウ酸塩緩衝食塩水中に約30分間浸漬することによって水和した。それを拭き取って表面水を除去した後に、TBAFの75%水中に1分間浸漬した。それを水で洗い流して、ホウ酸塩緩衝食塩水中に置いた。そのセシル滴接触角は99±4°であった。
実施例22−コンタクトレンズをNaFを用いて処理する
NaF(Aldrich)の4%(wt)脱イオン水溶液を、加熱板上で攪拌しながら加熱した。実施例3から得た乾燥した未処理のコンタクトレンズを、この溶液中に種々の温度で種々の時間、浸漬した(表17に示す)。コンタクトレンズの一部を半浸漬することで、実施例1で説明した方法を用いて、同一のコンタクトレンズの処理部分と未処理部分との間の直接の目視比較を行なうことができた。湿潤性の改善がないことは、それほど水には溶けないNaFの濃度が低すぎる結果である場合がある。
Figure 0006285008
実施例23−コンタクトレンズを、10%濃度におけるグリセロール及びTBAFを用いて処理する
溶液を、3gの75% TBAF及び27gのグリセロール(Fisher ACS Grade)で生成した。溶液を加熱板上で攪拌しながら加熱した。実施例3から得た未処理のコンタクトレンズを、表18に説明したようなTBAFを(対照として)伴ってはいないこの溶液又はグリセロール中に2分間浸漬した。コンタクトレンズを水で洗い流して、ホウ酸塩緩衝食塩水中で水和させた。
Figure 0006285008
接触角が、この例では、実施例3と比べてより高かったので、これらの結果は、グリセロールによってTBAFの活性が抑制される場合があること示す場合がある。
実施例24−コンタクトレンズをCsFを用いて処理する
実施例8から得た未処理の乾燥したコンタクトレンズを、フッ化セシウム(CsF)の75%脱イオン水溶液中に2分間浸漬してから、水で洗い流して、ホウ酸塩緩衝食塩水中で水和させた。結果として生じるセシル滴接触角は、98.8±2.3°であった。
比較例25−未処理のコンタクトレンズのXPS
実施例2から得た乾燥した未処理のコンタクトレンズを、ホウ酸塩緩衝食塩水中で水和させて、XPS方法2を用いて試験した。結果を表19に示す。
比較例26−NaOHを用いてグリセロール中で処理したコンタクトレンズのXPS
実施例2から得た乾燥したコンタクトレンズを組織カプセル内に配置し、10モル% NaOH(477gのグリセリン中に23gのNaOH)を含むグリセリン試薬中で室温(約22℃)にて5分間撹拌した後に、洗い流してホウ酸塩緩衝食塩水中で水和させることによって処理した。これは、米国特許第5,712,327号の実施例3(コンタクトレンズの表面上のシリコンの量を減らす方法も求めた)で報告されたものと同様のプロセスである。それらをXPS方法2を用いて試験し、結果を表19に示す。
実施例27−TBAFを用いて処理したコンタクトレンズのXPS
実施例2から得た乾燥したコンタクトレンズを組織カプセル内に配置して、TBAFの75%(wt)水溶液中で室温(約22℃)にて5分間攪拌することによって処理した。コンタクトレンズを取り出し、水で洗い流して、ホウ酸塩緩衝食塩水中で水和した。それらをXPS方法2を用いて試験し、結果を表19に示す。
Figure 0006285008
検出された元素の100%に対して規格化してある
「ND」は元素が検出されなかったことを示す
これらの結果が示すところによれば、TBAF試薬を用いた場合、緩やかな条件下でSi含有量が急激に低下したが、10モル% NaOHを含むグリセリン試薬を用いた場合、同じ時間及び温度条件下で、表面化学における変化はほとんどないか又はまったく見られなかった。注意すべき点として、米国特許第5,712,327号の実施例3では、70℃で2時間の表面処理を必要とする。一方、実施例29の方法では、このような過酷な条件は必要ではない。
実施例28−コンタクトレンズをTBAFを用いて種々の反応時間で処理する
実施例1の基本手順に従い、表20の反応性混合物を用いて、コンタクトレンズを形成し、Philips 20W/03T蛍光灯を用いて、3.2mW/cm、60℃で15分間照射することによって硬化させた。
乾燥した試験コンタクトレンズをTBAFの75%(wt)水溶液に室温で種々の時間、浸漬した。コンタクトレンズを取り出し、水で洗い流して、ホウ酸塩緩衝食塩水中で水和した。結果として得られたコンタクトレンズの表面Si含有量(XPS−方法1)、脂質取り込み、含水量、酸素透過率、及び機械的特性を測定した。結果を表21に示す。
Figure 0006285008
Figure 0006285008
NT=未試験
これらの結果が示すところによれば、コンタクトレンズ内のバルク変化は、反応時間の増加とともにより実質的になる。
実施例29−脂質取り込みの測定値
セノフィルコンAコンタクトレンズを、種々の濃度のTBAF・3HOをポリ(エチレングリコール)ジメチルエーテル(250MW、Aldrich)に入れた溶液を用いて、10分間、室温で処理した。レンズ表面及びバルク特性を表23に示す。
Figure 0006285008
実施例30−リゾチーム取り込みの測定値
実施例8から得た乾燥した未処理のレンズを、TBAFの75%水中に2分間浸漬して、水中で洗い流し、ホウ酸塩緩衝食塩水中で水和させた。実施例8から得た他の乾燥したレンズ未処理のレンズを、5℃で2時間優しく振盪しながら、23重量部のNaOHが477部のグリセリン中にある溶液中に浸漬した。それらを水で洗い流して、ホウ酸塩緩衝食塩水中で水和させた。対照レンズを、実施例8から得た、乾燥した未処理のレンズをホウ酸塩緩衝食塩水中で水和させることによって形成した。
これらの各レンズタイプのリゾチーム取り込みを測定した。結果を表24に報告する。
Figure 0006285008
実施例31−PQ1取り込みの測定値
対照レンズを、実施例3から得た未処理の乾燥したレンズをホウ酸塩緩衝食塩水中で水和させることによって形成した。室温で攪拌しながら、TBAFの75%水中に1分間浸漬することによって、TBAF処理レンズを、実施例3から得た未処理の乾燥したレンズから形成した。これをホウ酸塩緩衝食塩水中で水和させ、IPAの50%(wt)水中に30分間浸漬し、最後にホウ酸塩緩衝食塩水中で水和させた。
実施例3から得た他の乾燥した未処理のレンズを、70℃で2時間優しく振盪しながら、23重量部のNaOHが477部のグリセリン中にある溶液中に浸漬した。それらを水で洗い流して、ホウ酸塩緩衝食塩水中で水和させた。これらの各レンズタイプのPQ1取り込みを測定した。結果を表25に報告する。
Figure 0006285008
実施例32−コンタクトレンズを75% TBAFを用いて処理する
セノフィルコンAから作製されたHydraclear(登録商標)Plusを伴うACUVUE(登録商標)OASYS(登録商標)Brand Contact Lensesにもの()を、それらのパッケージから取り出して、凸レンズ保持器上に配置した。各レンズの一方の面上に、3μLの0.83g TBAFの75%水溶液及び5.0mLのD30を配置した。この溶液を、小さいブラシを用いてレンズの表面上に広げた。30分間、室温に置いた後、レンズをそれぞれ、IPA及び水の70/30溶液(vol/vol)で2回、水で2回洗浄し、ホウ酸塩緩衝食塩水溶液中に置いた。24時間以上経った後に、接触角及び他のバルク特性について、レンズを試験して。結果を表25に示す。
Figure 0006285008
実施例33〜35
実施例1から得た未水和で未処理のレンズの直径を測定した。レンズを次に、表11に示すTBAF媒体内に室温で配置して、30分間にわたって完全に膨潤させた。各レンズの膨潤直径を測定して、膨潤直径対乾燥直径の比を計算した。結果を下表26に示す。
Figure 0006285008
250MW、Aldrich Chemicalsより
他のシリコーン・ハイドロゲル・レンズ基材及び反応媒体を用いて、同じ比率を測定することができるが、開始時のレンズが膨潤している(例えば水又は希釈剤によって)場合は、最初に、例えばレンズを抽出及び/又は乾燥させることによって、未膨張レンズを形成することが必要であろう。TBAF−THF媒体は、TBAFがレンズのコア中に過剰に吸収されるために形の悪いレンズが形成されることが分かっているため、これらの結果が示しているのは、反応条件(すなわちどの溶媒を選択するか並びにフッ化物試薬の量及び種類)の好ましい選択とは、膨潤/乾燥比が1.3未満、例えば1.0〜1.2、又は1.0〜1.1、又は1.0〜1.05となるものであるということである。
実施例36〜37
PQ−42(n水溶液、Polysicencesより)をアセトニトリル中で沈殿させて、真空中で乾燥させた。乾燥したらすぐに、ポリマーの重量をポリプロピレン容器内で計って、メタノールに溶解させた。NaFを添加して、溶液を一晩中撹拌した。使用した成分の量を下表27に示す。NaClが溶液から沈殿して、底に沈んだ。液体を別のポリプロピレン容器内に移した。メタノールが蒸発して、生成物が減圧下で更に乾燥して、白色粉末が生成された。
Figure 0006285008
実施例36及び37で生成したPQ−42フッ化物塩を適切な溶媒中に溶解し、これを用いて、コンタクトレンズを前述した実施例でのプロセスを用いて処理することができる。
当然のことながら、本発明をその詳細な説明とともに説明してきたが、前述の説明は本発明を例示することを意図しており、添付の「請求項の範囲」によって規定される本発明の範囲を限定することは意図していない。他の態様、利点、及び修正も請求項の範囲内である。
〔実施の態様〕
(1) コンタクトレンズの表面上のシリコンを低減する方法であって、少なくとも1つのシリコーン成分を含むコンタクトレンズの前記表面をフッ化物試薬と反応させることを含む、方法。
(2) 前記フッ化物試薬は、フッ化アンモニウム塩である、実施態様1に記載の方法。
(3) 前記フッ化アンモニウム塩は、非ポリマー性フッ化物試薬である、実施態様2に記載の方法。
(4) 前記非ポリマー性フッ化物試薬は、テトラ−n−ブチルフッ化アンモニウムである、実施態様3に記載の方法。
(5) 前記フッ化アンモニウム塩は、ポリマー性フッ化物試薬である、実施態様2に記載の方法。
(6) 前記フッ化物試薬は溶媒を含み、前記フッ化アンモニウム塩は前記溶媒中に約0.05〜約4モルの濃度で存在する、実施態様2に記載の方法。
(7) 前記フッ化物試薬は溶媒を含み、前記非ポリマー性フッ化物試薬は前記溶媒中に約0.05〜約4モルの濃度で存在する、実施態様3に記載の方法。
(8) 前記フッ化物試薬は溶媒を含み、前記テトラ−n−ブチルフッ化アンモニウムは前記溶媒中に約0.05〜約4モルの濃度で存在する、実施態様4に記載の方法。
(9) 前記フッ化物試薬は溶媒を含み、前記ポリマー性フッ化物試薬は前記溶媒中に約0.05〜約4モルの濃度で存在し、前記tの前記濃度は0.05〜4モルである、実施態様5に記載の方法。
(10) 前記溶媒は、水を含む、実施態様6〜9のいずれかに記載の方法。
(11) コンタクトレンズの表面上の前記シリコンは、前記反応前の前記コンタクトレンズの前記表面と比べて20%低減される、実施態様1〜8のいずれかに記載の方法。
(12) 前記シリコーン成分は、式Iの化合物から選択され、
Figure 0006285008
式中、
は、ヒドロキシ、アミノ、オキサ、カルボキシ、アルキルカルボキシ、アルコキシ、アミド、カルバメート、カーボネート、ハロゲン、又はそれらの組み合わせから選択された官能基をいずれも更に含み得る、反応性基、一価アルキル基、又は一価アリール基、及び、アルキル、ヒドロキシ、アミノ、オキサ、カルボキシ、アルキルカルボキシ、アルコキシ、アミド、カルバメート、ハロゲン、又はそれらの組み合わせから選択された官能基を更に含み得る、1〜100のSi−O繰り返し単位を含む一価シロキサン鎖、から独立して選択され、
b=0〜500であり、bが0以外のときに、bは、表示値と同等のモードを有する分配であると理解され、かつ
少なくとも1つのRは、反応性基を含む、実施態様1に記載の方法。
(13) 前記少なくとも1つのシリコーン成分は、モノ(メタ)アクリルオキシプロピル末端、モノ−n−アルキル末端ポリジアルキルシロキサン;ビス−3−アクリルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシプロピルポリジアルキルシロキサン;(メタ)アクリルオキシプロピル末端ポリジアルキルシロキサン;モノ−(3−(メタ)アクリルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)プロピル末端、モノ−アルキル末端ポリジアルキルシロキサン;モノメタクリルアミドプロピル末端、モノ−n−アルキル末端ポリジアルキルシロキサン;ビス−3−(メタ)アクリルアミド−2−ヒドロキシプロピルオキシプロピルポリジアルキルシロキサン;(メタ)アクリルアミドプロピル末端ポリジアルキルシロキサン;モノ−(3−(メタ)アクリルアミド−2−ヒドロキシプロピルオキシ)プロピル末端、モノ−アルキル末端ポリジアルキルシロキサン;及びこれらの混合物からなる群から選択される、実施態様1に記載の方法。
(14) 前記少なくとも1つのシリコーン成分は、モノメタクリレート末端ポリジメチルシロキサン;ビス−3−アクリルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシプロピルポリジアルキルシロキサン;モノ−(3−メタクリルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)プロピル末端、モノ−ブチル末端ポリジアルキルシロキサン;2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピルオキシプロピル−トリス(トリメチルシロキシ)シラン、3−メタクリルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)プロピル−ビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン、及び3−メタクリルオキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン;及びこれらの混合物から選択される、実施態様1に記載の方法。
(15) 前記少なくとも1つのシリコーン成分は、モノ−(3−メタクリルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)プロピル末端、モノ−ブチル末端ポリジアルキルシロキサン、及びモノメタクリルオキシプロピル末端モノ−n−ブチル末端ポリジメチルシロキサン、並びにこれらの混合物から選択される、実施態様1に記載の方法。
(16) 前記少なくとも1つのシリコーン成分は、モノ−(3−メタクリルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)プロピル末端、モノ−ブチル末端ポリジアルキルシロキサン、及びモノメタクリルオキシプロピル末端モノ−n−ブチル末端ポリジメチルシロキサン、並びにこれらの混合物から選択される、実施態様2に記載の方法。
(17) 前記少なくとも1つのシリコーン成分は、モノ−(3−メタクリルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)プロピル末端、モノ−ブチル末端ポリジアルキルシロキサン、及びモノメタクリルオキシプロピル末端モノ−n−ブチル末端ポリジメチルシロキサン、並びにこれらの混合物から選択される、実施態様12に記載の方法。
(18) 前記少なくとも1つのシリコーン成分は、モノ−(3−メタクリルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)プロピル末端、モノ−ブチル末端ポリジアルキルシロキサン、及びモノメタクリルオキシプロピル末端モノ−n−ブチル末端ポリジメチルシロキサン、並びにこれらの混合物から選択される、実施態様12に記載の方法。

Claims (17)

  1. コンタクトレンズの表面上のシリコンを低減する方法であって、少なくとも1つのシリコーン成分を含むコンタクトレンズの前記表面をフッ化物試薬と反応させることを含む、方法。
  2. 前記フッ化物試薬は、フッ化アンモニウム塩である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記フッ化アンモニウム塩は、非ポリマー性フッ化物試薬である、請求項2に記載の方法。
  4. 前記非ポリマー性フッ化物試薬は、テトラ−n−ブチルフッ化アンモニウムである、請求項3に記載の方法。
  5. 前記フッ化アンモニウム塩は、ポリマー性フッ化物試薬である、請求項2に記載の方法。
  6. 前記フッ化物試薬は溶媒を含み、前記フッ化アンモニウム塩は前記溶媒中に0.05〜4モルの濃度で存在する、請求項2に記載の方法。
  7. 前記フッ化物試薬は溶媒を含み、前記非ポリマー性フッ化物試薬は前記溶媒中に0.05〜4モルの濃度で存在する、請求項3に記載の方法。
  8. 前記フッ化物試薬は溶媒を含み、前記テトラ−n−ブチルフッ化アンモニウムは前記溶媒中に0.05〜4モルの濃度で存在する、請求項4に記載の方法。
  9. 前記フッ化物試薬は溶媒を含み、前記ポリマー性フッ化物試薬は前記溶媒中に0.05〜4モルの濃度で存在する、請求項5に記載の方法。
  10. 前記溶媒は、水を含む、請求項6〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. コンタクトレンズの表面上の前記シリコンは、前記反応前の前記コンタクトレンズの前記表面と比べて20%低減される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記シリコーン成分は、式Iの化合物から選択され、
    Figure 0006285008
    式中、
    は、ヒドロキシ、アミノ、オキサ、カルボキシ、アルキルカルボキシ、アルコキシ、アミド、カルバメート、カーボネート、ハロゲン、又はそれらの組み合わせから選択された官能基をいずれも更に含み得る、反応性基、一価アルキル基、又は一価アリール基、及び、アルキル、ヒドロキシ、アミノ、オキサ、カルボキシ、アルキルカルボキシ、アルコキシ、アミド、カルバメート、ハロゲン、又はそれらの組み合わせから選択された官能基を更に含み得る、1〜100のSi−O繰り返し単位を含む一価シロキサン鎖、から独立して選択され、
    b=0〜500であり、bが0以外のときに、bは、表示値と同等のモードを有する分配であると理解され、かつ
    少なくとも1つのRは、反応性基を含む、請求項1に記載の方法。
  13. 前記少なくとも1つのシリコーン成分は、モノ(メタ)アクリルオキシプロピル末端、モノ−n−アルキル末端ポリジアルキルシロキサン;ビス−3−アクリルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシプロピルポリジアルキルシロキサン;(メタ)アクリルオキシプロピル末端ポリジアルキルシロキサン;モノ−(3−(メタ)アクリルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)プロピル末端、モノ−アルキル末端ポリジアルキルシロキサン;モノメタクリルアミドプロピル末端、モノ−n−アルキル末端ポリジアルキルシロキサン;ビス−3−(メタ)アクリルアミド−2−ヒドロキシプロピルオキシプロピルポリジアルキルシロキサン;(メタ)アクリルアミドプロピル末端ポリジアルキルシロキサン;モノ−(3−(メタ)アクリルアミド−2−ヒドロキシプロピルオキシ)プロピル末端、モノ−アルキル末端ポリジアルキルシロキサン;及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  14. 前記少なくとも1つのシリコーン成分は、モノメタクリレート末端ポリジメチルシロキサン;ビス−3−アクリルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシプロピルポリジアルキルシロキサン;モノ−(3−メタクリルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)プロピル末端、モノ−ブチル末端ポリジアルキルシロキサン;2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピルオキシプロピル−トリス(トリメチルシロキシ)シラン、3−メタクリルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)プロピル−ビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン、及び3−メタクリルオキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン;及びこれらの混合物から選択される、請求項1に記載の方法。
  15. 前記少なくとも1つのシリコーン成分は、モノ−(3−メタクリルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)プロピル末端、モノ−ブチル末端ポリジアルキルシロキサン、及びモノメタクリルオキシプロピル末端モノ−n−ブチル末端ポリジメチルシロキサン、並びにこれらの混合物から選択される、請求項1に記載の方法。
  16. 前記少なくとも1つのシリコーン成分は、モノ−(3−メタクリルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)プロピル末端、モノ−ブチル末端ポリジアルキルシロキサン、及びモノメタクリルオキシプロピル末端モノ−n−ブチル末端ポリジメチルシロキサン、並びにこれらの混合物から選択される、請求項2に記載の方法。
  17. 前記少なくとも1つのシリコーン成分は、モノ−(3−メタクリルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)プロピル末端、モノ−ブチル末端ポリジアルキルシロキサン、及びモノメタクリルオキシプロピル末端モノ−n−ブチル末端ポリジメチルシロキサン、並びにこれらの混合物から選択される、請求項12に記載の方法。
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