JP6284848B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
領域画成部(22,23,24)により遊技球が流下する遊技領域(21)が画成された遊技盤(20)と、前記遊技領域(21)における前記遊技球の打ち出し側と反対側の上部に設けられ、該遊技領域(21)に打ち出された前記遊技球が衝突することで該遊技球の勢いを低減させる緩衝部材(64)とを備えた遊技機において、
前記緩衝部材(64)は、前記遊技領域(21)における前記打ち出し側と反対側を画成する第1領域画成部(24)の上部に設けられた取付部(55)に取り付けられ、前記遊技領域(21)における前記打ち出し側から前記第1領域画成部(24)の上端部までの間を画成する第2領域画成部(22)の内側に、該第2領域画成部(22)と隙間(S)を空けて重なるように配置され、
前記取付部(55)は、前記遊技領域(21)に打ち出された遊技球が衝突する側と反対側から前記緩衝部材(64)を保持する保持壁(57)を備え、
前記第2領域画成部(22)に接触するアース金具(80)が前記緩衝部材(64)と反対側から前記保持壁(57)に接触するよう配設されたことを要旨とする。
前記緩衝部材(64)は、当該緩衝部材(64)の外周面から前記保持壁(57)側へ突出する第1部材係止部(74)と、当該緩衝部材(64)を前後に貫通する第2部材係止部(75)とを備え、
前記取付部(55)は、前記第1部材係止部(74)の外形に整合する凹溝状の第1係止部(58)が前記保持壁(57)に形成されると共に、前後方向に延出する第2係止部(59)を備え、前記第1部材係止部(74)が前記第1係止部(58)に嵌合し、前記第2部材係止部(75)に前記第2係止部(59)が差し込まれた状態で、前記緩衝部材(64)を保持するよう構成され、
前記第2係止部(59)は、前記第2領域画成部(22)の延在方向に略沿う方向が長手となるよう構成されたことを要旨とする。
また、本願には、次のような技術的思想が含まれる。
前記緩衝部材(64)は、前記第2領域画成部(22)および該第2領域画成部(22)の内側に位置する前記第1領域画成部(24)の上端部の間から、前記遊技領域(21)内に該第2領域画成部(22)に沿って配置されるブロック状に構成され、
前記緩衝部材(64)は、下端部(65)に設けられた第1部材係止部(74)と前記取付部(55)に設けられた第1係止部(58)との係止により該下端部(65)が前記取付部(55)に保持されると共に、上端部(67)が第2領域画成部(22)に向けて弾性変形可能に構成されたことを要旨とする。
上記構成によれば、緩衝部材は、下端部に設けられた第1部材係止部と取付部に設けられた第1係止部との係止により該下端部が取付部に保持され、上端部に遊技球が衝突した際には該上端部が第2領域画成部に向けて弾性変形することで、遊技球の勢いを低減することができる。
前記緩衝部材(64)は、前記下端部(65)と前記上端部(67)との中間部(66)に、前記取付部(55)に設けられた第2係止部(59)に係止する第2部材係止部(75)が設けられていることを要旨とする。
上記構成によれば、緩衝部材が、第1部材係止部および第2部材係止部で第1領域画成部に設けられた取付部に保持されるので、該第2領域画成部と適切な隙間を空けた姿勢で配置される。
前記緩衝部材(64)は、前記取付部(55)よりも前記遊技領域(21)の内側へ突出していることを要旨とする。
上記構成によれば、緩衝部材が取付部よりも遊技領域の内側へ突出しているので、遊技球が該取付部の縁部に接触することを防止し得る。
図1に示すように、実施例に係るパチンコ機10は、前後に開口する矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に縦置き姿勢で設置される固定枠としての外枠11の開口前面側に、図2に示す遊技盤20を着脱可能に保持する本体枠としての中枠12が、開閉および着脱可能に組み付けられている。遊技盤20の裏側には、図3に示すように、所定条件の成立(後述する第1始動入賞装置30の始動入賞口または第2始動入賞装置の始動入賞口へのパチンコ球(遊技球)の入賞)を契機として演出用の図柄(以下飾図という)を変動表示させて図柄変動演出を行う演出実行手段としての図柄表示装置38が、着脱可能に配設されている。また、中枠12の前面側には、遊技盤20を透視保護するガラス板や透明な合成樹脂材により形成された透視保護板19(図1参照)で前後に開口する窓口13aを覆うよう構成された装飾枠としての前枠13が開閉可能に組み付けられると共に、該前枠13の下部前側に、パチンコ球を貯留する上球皿14および下球皿15が組み付けられており、前枠13の開閉に合わせて上球皿14および下球皿15も一体的に開閉するよう構成される。前枠13には、窓口13aの外周を囲繞するようランプ装置16が配設されると共に、該前枠13の上部左右に、音声や効果音を出力可能なスピーカ17が配設されている。すなわち、ランプ装置16に設けられたLED等の発光体(図示せず)を点灯・点滅したり、スピーカ17から適宜の音声を出力することで、図柄表示装置38の表示部38aでの図柄変動演出に合わせて発光演出や音声演出を行い得るよう構成されている。
遊技盤20は、アクリルやポリカーボネート等の光透過性の合成樹脂製板やベニア等の木製合板を材質とする略矩形状の板部材であって、図2および図3に示すように、中枠12に設けた遊技盤保持部(図示せず)の内縁形状に整合する外縁形成された略矩形の平板状に形成され、その前側には遊技領域21が設けられると共に、その後側には設置部材40が配設されている。遊技盤20の前側には、左下部から右上部にかけて円弧状に延在する外レール(第2領域画成部、領域画成部)22と、この外レール22の内側に右下部から左上部にかけて並べて配置された内レール(領域画成部)23と、外レール22の右上部から内レール23の右下部までの間が右方へ凹む湾曲形状に構成された盤面飾り部材(第1領域画成部、領域画成部)24等が配設されており、両レール22,23および盤面飾り部材24で囲まれた内側が遊技領域21として構成されている。また、遊技領域21の最下方に、遊技領域21を流下したパチンコ球を遊技盤20の裏側へ排出するアウト口25が形成されている。これにより、前枠13の上球皿14から中枠12に配設された球発射装置へ案内されて、該球発射装置から発射されたパチンコ球は、外レール22と内レール23との間を通って遊技領域21の打ち出し側である左上部に打ち出された後に該遊技領域21内を流下し、該パチンコ球の一部が第1始動入賞装置30、特別入賞装置32または普通入賞具33等に入賞し、これらに入賞しないパチンコ球は、アウト口25から遊技盤20の裏側へ排出されるようになっている。
第1始動入賞装置30は、始動入賞口が遊技領域21内で常に上方へ開口する常時開放タイプの入賞口とされ、遊技領域21を流下するパチンコ球が常時一定の確率で入賞可能に構成されている。また、図示しない第2始動入賞装置は、該遊技領域21に開口する始動入賞口を開閉自在に閉成する開閉部材を備えており、駆動手段の駆動に伴って開閉部材が閉鎖する閉鎖位置および開放する開放位置に変位して、該開閉部材が開放位置に変位した際に始動入賞口が開口するよう構成されている。すなわち、第1始動入賞装置30は、遊技領域21を流下するパチンコ球が常時一定の確率で入賞可能に構成され、第2始動入賞装置は、遊技領域21に配設されたゲート部材34をパチンコ球が通過したことを条件として実施される普図当り判定(普図当り抽選)の結果に応じて開閉部材が開閉することで、パチンコ球の入賞確率を可変し得るよう構成されている。そして、第1始動入賞装置30および第2始動入賞装置は、始動入賞口に入賞したパチンコ球を検出する始動入賞センサが配設されており、該始動入賞センサによる球検出信号が、中枠12の裏側に配設された主制御装置(図示せず)入力される。そして、各始動入賞センサによるパチンコ球の検出(すなわち第1始動入賞装置30または第2始動入賞装置へのパチンコ球の入賞)を契機として、所定数のパチンコ球が賞球として払い出されるようになっている。また、始動入賞センサによるパチンコ球の検出を契機として、図柄表示装置38の表示部38aにおいて図柄変動演出が行われる。
第1始動入賞装置30の右隣りに配設された特別入賞装置32は、横長に開口する特別入賞口を開閉する板状の開閉部材32aを備えており、駆動手段の駆動に伴って該開閉部材32aが前後方向へ回動することで特別入賞口を開閉するようになっている。枠状装飾体26の右部分に配設された特別入賞装置32は、左右方向へ回動する開閉部材32aを備えており、駆動手段の駆動に伴って開閉部材32aが閉鎖位置から開放位置へ回動することで特別入賞口が画成されるよう構成されている。また、各特別入賞装置32には、特別入賞口に入賞したパチンコ球を検出する特別入賞検出手段としての特別入賞センサ(図示せず)が設けられて、該特別入賞センサはメイン制御基板に配線接続されており、該特別入賞センサからメイン制御基板への入賞検出信号の入力に伴って所定数(実施例では15個)の賞球が払い出されるようになっている。ここで、特別入賞装置32の駆動手段は、第1始動入賞装置30または第2始動入賞装置へのパチンコ球の入賞を契機として各特別入賞装置32の特別入賞口を開放する当り遊技(大当り遊技)が付与される場合に、当りの種類に応じた所定の開閉条件に従ってメイン制御基板によって駆動制御され、開閉部材32aが回動することで特別入賞口に対して多数のパチンコ球が入賞可能となる。
図柄表示装置38は、図3に示すように、遊技盤20の後側に取り付けられた設置部材40に配設され、各種図柄を表示可能な表示部38aをなす液晶パネルが収容ケースに収容されたユニット部材である。図柄表示装置38の収容ケースの後面には、該図柄表示装置38の表示部38aの表示制御を行う表示制御装置や、当該パチンコ機10の遊技演出を統括的に制御する統括制御基板が収容された統括制御装置が配設されている。図柄表示装置38の表示部38aには、飾図を変動表示可能な図柄列が複数列(例えば3列)設定されており、第1始動入賞装置30または第2始動入賞装置へのパチンコ球の入賞を契機として、各図柄列の飾図が変動開始されると共に背景画像等が表示され、選択された図柄変動演出(リーチ演出や外れ演出等)を行った後に、予め決定された最終停止図柄を、入賞ライン上に停止表示するようになっている。なお実施例では、図柄表示装置38として、表示部38aが液晶パネルである液晶表示装置が採用されるが、これに限られるものではなく、ドラム式の図柄表示装置やドットマトリックス式の図柄表示装置等の各種図柄を停止および変動表示可能な従来公知の各種の表示装置も採用可能である。
実施例のパチンコ機10の遊技を総合的に制御する主制御装置の主制御基板は、図柄表示装置38が配設された設置部材40に、基板ケースに収容されて配設されている。主制御基板は、制御動作を所定の手順で実行することができるメイン制御CPU、メイン制御CPUの制御プログラムを格納するメイン制御ROMおよび必要なデータの書き込みおよび読み出しができるメイン制御RAMを備えている。
統括制御装置の統括制御基板には、統括制御CPUが備えられると共に、該統括制御CPUには、統括制御ROMおよび統括制御RAMが接続されている。また、統括制御CPUは、実行可否判定用乱数や動作演出パターン抽選用乱数等の各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を統括制御RAMの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。更に、統括制御ROMには、図柄表示装置38の表示部38aにおける演出内容を制御する表示制御基板、ランプ装置16を制御するランプ制御基板を統括的に制御するプログラムや、スピーカ17を制御する音制御基板等を統括的に制御するプログラムや、演出装置を作動制御するプログラム等が記憶されている。
次に、遊技盤20において、遊技領域21におけるパチンコ球の打ち出し側(実施例では左側)と反対側(実施例では右側)の上部に設けられ、該遊技領域21に打ち出されたパチンコ球が衝突することで該パチンコ球の勢いを低減させる緩衝構造につき、図面を引用して説明する。遊技盤20には、遊技領域21の右側を盤面飾り部材(第1領域画成部)24の上部に、緩衝部材64を取り付けるための部材取付部55が設けられている。これにより、実施例の遊技盤20は、前述した球発射装置により遊技領域21内へ打ち出されて外レール22に沿って該遊技領域21の右上部まで到来したパチンコ球を、部材取付部55に配設した緩衝部材64に衝突させることで、当該パチンコ球の勢いを低減させ得ると共に、該パチンコ球の衝突による異音の発生を抑制し得るよう構成されている。
盤面飾り部材24は、図2に示すように、遊技盤20の上下寸法と略同じ上下寸法に形成された合成樹脂製の一体成形部材である。盤面飾り部材24は、遊技盤20の前面における遊技領域21の外側における右上コーナー部および右下コーナー部を覆い得る形状をなしている。すなわち、盤面飾り部材24は、上下方向の略中央において左右寸法が最小で、該最小部分から上方および下方にいくにつれて左方へ延出する形状をなしており、上端部よりも下端部の左右寸法が大きくなっている。盤面飾り部材24は、図2、図3および図7に示すように、遊技盤20の前面から前方に離間して位置する前壁45と、該前壁45の左縁から後方へ延出し、該左縁に沿って右方へ凹となる湾曲に延在する内側壁46と、該前壁45の上縁、右縁および下縁から後方へ延出して、該上縁、右縁および下縁に沿って延在する外側壁47とを備えている。内側壁46は、盤面飾り部材24の上方に設けた部材取付部55から下方へ延在して遊技領域21を画成するレール部46aと、該部材取付部55から上方へ延在して外レール22の外側(上側)に位置する上内側面46bとからなる。して該外レール22に沿って延在するようになっている。なお、盤面飾り部材24の前後寸法は、パチンコ球の直径と同等以上でかつ直径の2倍より小さく設定されている(図3参照)。
盤面飾り部材24に設けられた部材取付部55は、図5、図7および図8に示すように、レール部46aの上端部および上内側壁46bの下端部の間に設けられている。部材取付部55は、前壁45の裏側に設けられると共に、上内側壁46bおよびレール部46aの間から遊技領域21へ開口して設けられている。これにより、図2および図8(a)に示すように、部材取付部55に取り付けられた緩衝部材64は、遊技盤20の前側から僅かに視認される状態で遊技領域21へ露出するように配置される。部材取付部55は、前壁45の一部よりなり、緩衝部材64を前側から保持する第1保持壁56と、前壁45の裏面から後方へ延出し、緩衝部材64を下方から保持する第2保持壁57とを備えている。また、部材取付部55は、第2保持壁57に形成され、緩衝部材64に設けられた第1部材係止部74が嵌合して係止する第1係止部58と、第1保持壁56から後方へ延出して形成され、緩衝部材64に設けられた第2部材係止部75に差し込まれる第2係止部59とを備えている。
第1保持壁56は、図7および図8(a)に示すように、緩衝部材64の前端面68が当接するようになり、上下方向および左右方向に向いて平坦な平滑面に形成されている。また、第1保持壁56における遊技領域21に臨む縁部56aは、緩衝部材64の前端面68の外縁に近似した輪郭形状に形成されている。これにより、第1保持壁56は、部材取付部55に取り付けた緩衝部材64の前端面68における上端面70および左側端面73に沿う部分を残して覆うようになっている(図8(a)参照)。
第2保持壁57は、図4、図5、図7および図8(b)に示すように、緩衝部材64の下端部65の下面形状(下端面71の形状)に合わせて、左右方向において下方へ凹となる湾曲した形状に形成されている。第2保持壁57は、下内側壁56bに連なって設けられると共に、該第2保持壁57に隣接する補強リブ48と連なって設けられており、緩衝部材64にパチンコ球が衝突した際の衝撃に対して変形し難く構成されている。また、第2保持壁57は、その右端部が、取付部55に隣接して配設される後述のアース金具80と接触するように形成されており(図5参照)、これによっても補強が図られている。
第1係止部58は、図7および図8(b)に示すように、第2保持壁57に、前後方向へ直線に延在すると共に、上方および後方へ開口した凹溝部である。第1係止部58の底部は、補強リブ48と連なって設けられている。
第2係止部59は、図4、図5および図7に示すように、第1保持壁56における第2保持壁57から上方へ離間した位置において、後方へ延出して形成されている。第2係止部59は、第1保持壁56から後方へ水平かつ直線状に延出した棒状部であり、盤面飾り部材24を遊技盤20に取り付けた状態で、突出端(後端)が該遊技盤20の前面に当接または近接する延出長さに設定されている。また、第2係止部59は、延出方向と直交した方向での断面形状が俵形状をなしていると共に(図4参照)、断面における長手側が鉛直方向に対して斜めとなるように形成されている。すなわち、第2係止部59は、外レール22における緩衝部材64と隣接する隣接部22aの延在方向に略沿う方向が長手となる俵形状の断面形状をなす棒状部となっている。これにより第2係止部59は、外レール22に沿う方向(左斜め上方)から加わる外力に対する剛性が向上している。従って、第2係止部59に係止された緩衝部材64に対し、外レール22に沿って飛翔したパチンコ球が衝突した際に、該第2係止部59に加わる外力を適切に受け止め得るようになっている。
緩衝部材64は、図4〜図8に示すように、外レール22と、該外レール22の内側に位置する盤面飾り部材24におけるレール部46aの上端部46cとの間から、遊技領域21内に該外レール22に沿って配置されるブロック状の部材である。この緩衝部材64は、弾力性を有すると共に、耐摩耗性や耐衝撃性等が優れた素材から形成されており、例えばウレタンゴムやニトリルゴム等から形成される。すなわち、硬球であるパチンコ球が勢いよく多数回衝突しても、長期に亘って弾力性が維持されると共に割れや欠け等の破損し難い特性を有している。
緩衝部材64は、図6に示すように、第1保持壁56に対向する前端面68および遊技盤20の前面に対向する後端面69は、平坦に形成されていると共に平行となっている。遊技領域21におけるパチンコ球の打ち出し側に向いた上端面70は平坦に形成されると共に、第2保持壁57に対向する下端面71は、下方へ凸となると共に左右方向で湾曲した形状に形成されている。そして、外レール22に対向する右側端面72は、長手方向の略中央に段差が形成されて、上端部67側より下端部65側が該外レール22から離間しており、段差部分を除いて平坦に形成されている。また、遊技領域21側を向いて枠状装飾体26に対向する左側端面73は、上端面70に隣接する部分が右側端面72と平行な平坦面となっているが、該平坦部分以外は、枠状装飾体26側へ凸となるよう膨出した湾曲形状をなして下端面71に連続している。すなわち、緩衝部材64は、パチンコ球の打ち出し側に向いた上端部67よりも、部材取付部55に保持される中間部66および下端部65が、左右方向の寸法が大きく形成されると共に、中間部66よりも下端部65が左右方向の寸法が大きくなっている。
緩衝部材64には、図4〜図7に示すように、該緩衝部材64の下端部65に、部材取付部55の第2保持壁57に形成された前述の第1係止部58に係止可能な第1部材係止部74が設けられている。第1部材係止部74は、下端面71から下方へ突出すると共に前後方向へ延在する突条部である。第1部材係止部74は、緩衝部材64を部材取付部55に取り付ける際に、後方へ開口した第2係止部59に対して後方から挿入可能に構成されている。
緩衝部材64は、図4〜図7に示すように、該緩衝部材64の下端部65と上端部67との間の中間部66に、部材取付部55の第1保持壁56に設けられた第2係止部59に係止する第2部材係止部75が設けられている。第2部材係止部75は、緩衝部材64の下端部65と上端部67との中間部において前後に直線状に延在して、前端面68および後端面69に開口する貫通孔である。また、第2部材係止部75の開口形状は、第2係止部59の断面形状と同じ俵形状をなしており、該開口における長手側が、当該緩衝部材64の長手方向に対し僅かに斜め(右斜め)となる向きに形成されている。
前述のように構成された実施例の緩衝構造では、図7に示すように、部材取付部55に設けられた第1係止部58および第2係止部59を、緩衝部材64の第1部材係止部74および第2部材係止部75に夫々整合させ、該緩衝部材64を部材取付部55に対し後方から第1保持壁56に向けて押し込むことで、図8に示すように、部材取付部55の第1係止部58および第2係止部59と緩衝部材64の第1部材係止部74および第2部材係止部75が夫々係止し、当該緩衝部材64が部材取付部55に取り付けられる。緩衝部材64は、第1部材係止部74と第1係止部58とが係止すると共に第2部材係止部75と第2係止部59とが係止することで、下端部65および中間部66の弾性変形が規制された状態となっている。これに対し、中間部66より上方の上端部67は、第1係止部58および第2係止部59により弾性変形が規制されず、パチンコ球の衝突による弾性変形が許容された状態となっている。そして、緩衝部材64は、その上端面70および左側端面73が遊技領域21へ露出した状態で配設されている。
実施例の緩衝構造では、図4および図5に示すように、部材取付部55に取り付けられた緩衝部材64が、遊技領域21における外レール22の内側に、該外レール22と隙間Sを空けて重なるように配置される。すなわち、部材取付部55に取り付けられた緩衝部材64の右側端面72と、外レール22の隣接部22aとの間に、隙間Sが画成されている。これにより、図9に2点鎖線で示すように、遊技領域21へ打ち出されて外レール22に沿って緩衝部材64側へ到来するパチンコ球が、該緩衝部材64の上端部67に衝突した際に、該上端部67が外レール22側へ近接する弾性変形が許容され、緩衝部材64の変形自由度が高められている。
実施例の遊技盤20は、図5および図8(b)に示すように、盤面飾り部材24における部材取付部55に隣接した位置に、当該遊技盤20に帯電した静電気をアースするためのアース金具80が配設されている。このアース金具80は、盤面飾り部材24における部材取付部55に隣接して設けられた金具取付部78にネジ固定することで、外レール22の隣接部22aの端面に接触する第1接触部81と、遊技盤20の後側に取り付けられる前述の設置部材40に取り付けられ、機外に電気的に接続されたアース部(図示せず)に接触する第2接触部82とを備えている。これにより、遊技盤20の遊技領域21へ打ち出されたパチンコ球が静電気を帯電している場合に、該パチンコ球が外レール22に接触することで、該静電気が外レール22およびアース金具80を介して機外へアースされるようになっている。
実施例のパチンコ機10は、操作ハンドル18により発射操作を行うことで球送り装置および球発射装置が作動し、上球皿14内に貯留されたパチンコ球が、遊技盤20の左上部から遊技領域21内へ所定間隔毎に打ち出される。主制御装置において大当り抽選の結果に基づく大当り条件の成立前では、操作ハンドル18により球発射装置の打ち出し強さを調節して、遊技領域21へ打ち出された各パチンコ球が該遊技領域21の第1流下領域21aを流下するようにする。第1流下領域21aに打ち出されたパチンコ球は、遊技釘35や回転案内具36等に接触しながら流下し、該パチンコ球の一部は、第1始動入賞装置30の始動入賞口や普通入賞具33の普通入賞口に入賞する。そして、第1始動入賞装置30にパチンコ球が入賞して、該始動入賞装置30の始動入賞センサからの検出信号を主制御装置が受信すると、該主制御装置は、大当り抽選を行う一方、統括制御装置に制御信号を出力して図柄表示装置38で図柄変動演出を行わせると共に、中枠12の後側に配設された払出制御装置に制御信号を出力して、球払出装置に所定数の賞球を払い出させる。
本発明に係る遊技機は、実施例に例示の形態に限らず種々の変更が可能である。
(1)緩衝部材の形状は、実施例で例示した形状に限らず、直方体、角錐台または平行六面体等、様々な形状とすることが可能である。
(2)取付部に設けた第1係止部を突条部とすると共に、緩衝部材に設けた第1部材係止部を、該第1係止部が嵌合して係止可能な凹溝部としてもよい。
(3)取付部に設けた第2係止部の断面形状は、実施例で例示した俵形状に限るものではなく、円形状、楕円形、三角形や四角形等の多角形や、十字型やH型等としてもよい。
(4)取付部の第2保持壁は、緩衝部材の下端部の外面全体に当接する形状としてもよい。
(5)第2領域画成部と緩衝部材との間の隙間は、緩衝部材の過剰な弾性変形とならない範囲(例えば2〜4mm程度)で、適切な間隔に設定することが可能である。
(6)実施例では、遊技機としてのパチンコ機を示したが、遊技機はパチンコ機に限られるものではなく、アレンジボール機等であってもよい。
21 遊技領域
22 外レール(第2領域画成部、領域画成部)
23 内レール(領域画成部)
24 盤面飾り部材(第1領域画成部、領域画成部)
55 部材取付部(取付部)
57 第2保持壁(保持壁)
58 第1係止部
59 第2係止部
64 緩衝部材
74 第1部材係止部
75 第2部材係止部
80 アース金具
S 隙間
Claims (2)
- 領域画成部により遊技球が流下する遊技領域が画成された遊技盤と、前記遊技領域における前記遊技球の打ち出し側と反対側の上部に設けられ、該遊技領域に打ち出された前記遊技球が衝突することで該遊技球の勢いを低減させる緩衝部材とを備えた遊技機において、
前記緩衝部材は、前記遊技領域における前記打ち出し側と反対側を画成する第1領域画成部の上部に設けられた取付部に取り付けられ、前記遊技領域における前記打ち出し側から前記第1領域画成部の上端部までの間を画成する第2領域画成部の内側に、該第2領域画成部と隙間を空けて重なるように配置され、
前記取付部は、前記遊技領域に打ち出された遊技球が衝突する側と反対側から前記緩衝部材を保持する保持壁を備え、
前記第2領域画成部に接触するアース金具が前記緩衝部材と反対側から前記保持壁に接触するよう配設された
ことを特徴とする遊技機。 - 前記緩衝部材は、当該緩衝部材の外周面から前記保持壁側へ突出する第1部材係止部と、当該緩衝部材を前後に貫通する第2部材係止部とを備え、
前記取付部は、前記第1部材係止部の外形に整合する凹溝状の第1係止部が前記保持壁に形成されると共に、前後方向に延出する第2係止部を備え、前記第1部材係止部が前記第1係止部に嵌合し、前記第2部材係止部に前記第2係止部が差し込まれた状態で、前記緩衝部材を保持するよう構成され、
前記第2係止部は、前記第2領域画成部の延在方向に略沿う方向が長手となるよう構成された請求項1記載の遊技機。
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