JP6284801B2 - 固形粉末化粧料の製造方法 - Google Patents
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また、例えば、特許文献2に記載された固形粉末化粧料のバリ除去装置は、固形粉末化粧料の表面に沿って相対的にバリ除去部材を動かすことによって、容器の内周面に付着したバリを除去している。
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る固形粉末化粧料の外観を示す図である。具体的には、図1の上図は、固形粉末化粧料1を上面側から見た図であり、下図は、固形粉末化粧料1の断面を示す図である。
固形粉末化粧料1は、図1に示すように、化粧皿2に充填された化粧料Cに対してプレス処理を施して打型することによって製造されている。
化粧皿2は、底面部21と、この底面部21の周囲に設けられた側壁部22とを有し、プラスチック成形によって上面を凹状に陥没させた略矩形板状に形成されている。
なお、固形粉末化粧料1としては、ファンデーションや、アイシャドウなどを例示することができる。
以下、このような固形粉末化粧料1の製造方法について説明する。
金型3は、図2に示すように、化粧皿2の側壁部22の内周面と同じ形状の内周面を有する枠状部31と、この枠状部31と嵌合する形状に形成されるとともに、枠状部31の内部に下方側から挿入される台座部32とを備えている。この金型3は、枠状部31に台座部32の上端部を僅かに挿入した状態とすることによって、化粧料Cの充填空間Sを形成している。換言すれば、金型3は、化粧料Cを充填する皿状の容器として機能している。
固形粉末化粧料1を製造するには、まず、ターンテーブルなどの搬送手段(図示略)を介して金型3を充填装置(図示略)に搬送する。
この充填装置は、図3に示すように、金型3に形成された充填空間Sに化粧料Cを充填する(S1:充填ステップ)。なお、充填装置は、枠状部31の上端の高さまで化粧料Cを充填し、化粧料Cの表面を擦り切ることによって平面状に形成する。
次に、ターンテーブルなどの搬送手段を介して金型3を仮打型用プレス装置4に搬送する。
仮打型用プレス装置4は、図4に示すように、金型3の枠状部31の開口と対応する形状に形成された仮打型用プレスヘッド41を備えている。
なお、本実施形態では、仮打型用プレスヘッド41は、ウレタンを素材として採用しているが、ゴムなどの他の弾性体を素材として採用してもよく、金属などを素材として採用してもよい。
この仮打型用プレス装置4は、図5に示すように、仮打型用プレスヘッド41を下降させることによって(図中矢印参照)、金型3の枠状部31の内周面の高さよりも化粧料Cの外縁の高さが低くなるように化粧料Cに対してプレス処理を施して仮打型する(S2:仮打型ステップ)。その後、仮打型用プレス装置4は、仮打型用プレスヘッド41を上昇させることによって、金型3から仮打型用プレスヘッド41を引き抜く。
ここで、仮打型用プレスヘッド41は、金型3の枠状部31の開口よりも僅かに大きく形成されたプレス面411を有しているので、仮打型用プレスヘッド41と、金型3の枠状部31との間に化粧料Cが入り込みにくくなっている。
次に、ターンテーブルなどの搬送手段を介して金型3を移行装置(図示略)に搬送する。
この移行装置は、図6に示すように、金型3の台座部32を上昇させることによって(図中矢印参照)、仮打型ステップS2にて仮打型された化粧料Cを金型3から取り出した後、図7の矢印に示すように、この化粧料Cをロボットアーム(図示略)にて把持することによって移動させて本打型用容器としての化粧皿2に収容する(S3:収容ステップ)。したがって、化粧皿2は、容器としての金型3とは異なる本打型用容器として機能する。
これによって、金型3の枠状部31の内周面に付着していたバリは完全に除去されることになる。
なお、化粧皿2は、図7に示すように、ハカマ6の内部に収納されている。そして、化粧皿2は、ハカマ6を移動させることによって、後述の本打型用プレス装置5に搬送される。
次に、ターンテーブルなどの搬送手段を介して化粧皿2を本打型用プレス装置5に搬送する。
本打型用プレス装置5は、図8に示すように、化粧皿2の開口と対応する形状に形成されるとともに、化粧料Cに対して十分に圧力を加えられるように化粧皿2の開口よりも僅かに小さく形成されたプレス面を有する本打型用プレスヘッド51を備えている。
なお、本打型用プレスヘッド51は、仮打型用プレスヘッド41と同様に弾性体を素材として採用してもよい。
(1)仮打型ステップS2は、突出部413を有する仮打型用プレスヘッド41を用いることによって、化粧料Cに対してプレス処理を施して仮打型するので、プレス処理を施した後の化粧料Cの表面には、金型3の内周面に沿って凹みが形成されることになる。そして、本打型ステップS4は、平面状に形成されたプレス面を有する本打型用プレスヘッド51を用いることによって、仮打型ステップS2にて仮打型された化粧料Cに対してプレス処理を施して本打型するので、化粧皿2の内周面に付着するバリを低減することができる。したがって、本実施形態によれば、固形粉末化粧料1の外観を良好にすることができ、製造効率を向上させることができる。
以下、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、以下の説明では、既に説明した部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
化粧皿2は、図9に示すように、ハカマ6の内部に収納されている。そして、化粧皿2は、ハカマ6を移動させることによって、後述の充填装置や、プレス装置などに搬送される。
固形粉末化粧料1を製造するには、まず、ターンテーブルなどの搬送手段(図示略)を介してハカマ6を移動させることによって、化粧皿2を充填装置(図示略)に搬送する。
この充填装置は、図10に示すように、化粧皿2の充填空間S(図9参照)に化粧料Cを充填する(S11:充填ステップ)。なお、充填装置は、化粧皿2の上端の高さまで化粧料Cを充填し、化粧料Cの表面を擦り切ることによって平面状に形成する。
次に、ターンテーブルなどの搬送手段を介してハカマ6を移動させることによって、化粧皿2を仮打型用プレス装置4Aに搬送する。
仮打型用プレス装置4Aは、図11に示すように、化粧皿2の開口と対応する形状に形成された仮打型用プレスヘッド41Aを備えている。
なお、本実施形態では、仮打型用プレスヘッド41Aは、ウレタンを素材として採用しているが、ゴムなどの他の弾性体を素材として採用してもよく、金属などを素材として採用してもよい。
この仮打型用プレス装置4Aは、図12に示すように、仮打型用プレスヘッド41Aを下降させることによって(図中矢印参照)、化粧皿2の内周面の高さよりも化粧料Cの外縁の高さが低くなるように化粧料Cに対してプレス処理を施して仮打型する(S12:仮打型ステップ)。その後、仮打型用プレス装置4Aは、仮打型用プレスヘッド41Aを上昇させることによって、化粧皿2から仮打型用プレスヘッド41Aを引き抜く。
ここで、仮打型用プレスヘッド41Aは、化粧皿2の開口よりも僅かに大きく形成されたプレス面411Aを有しているので、仮打型用プレスヘッド41Aと、化粧皿2との間に化粧料Cが入り込みにくくなっている。
次に、ターンテーブルなどの搬送手段を介して化粧皿2を本打型用プレス装置5に搬送する。
本打型用プレス装置5は、図13に示すように、本打型用プレスヘッド51を下降させることによって(図中矢印参照)、化粧皿2に収容された化粧料Cに対してプレス処理を施して本打型する(S13:本打型ステップ)。その後、本打型用プレス装置5は、本打型用プレスヘッド51を上昇させることによって、化粧皿2から本打型用プレスヘッド51を引き抜く。
したがって、本打型ステップS13は、化粧料Cを化粧皿2から取り出すことなく、仮打型ステップS12にて仮打型された化粧料Cに対してプレス処理を施して本打型する。
(5)本打型ステップS13は、化粧料Cを化粧皿2から取り出すことなく、仮打型ステップS12にて仮打型された化粧料Cに対してプレス処理を施して本打型するので、固形粉末化粧料1の製造方法を簡素にすることができるとともに、固形粉末化粧料1の外観を良好にすることができ、製造効率を向上させることができる。
なお、本発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記第1実施形態では、仮打型用プレスヘッド41は、突出部413を備え、この突出部413は、外周側から内周側に向かうにしたがって突出量が小さくなるように形成された傾斜面414を有していた。また、前記第2実施形態では、仮打型用プレスヘッド41Aは、突出部413Aを備え、この突出部413Aは、外周側から内周側に向かうにしたがって突出量が小さくなるとともに、化粧皿2側に膨らむようにして湾曲した形状に形成された湾曲面414Aを有していた。
これに対して、突出部は、外周面を含むようにしてプレス面に形成されるとともに、容器側に向かって突出するようにして形成された環状の部位であればよい。
例えば、仮打型用プレスヘッド41Bは、図14(a)に示すように、プレス面411Bと、外周面412Bと、突出部413Bとを備え、この突出部413Bは、外周側から内周側に向かうにしたがって突出量が小さくなるように形成された傾斜面414Bと、外周面412Bおよび傾斜面414Bの間に形成された平坦面415Bとを有していてもよい。
また、例えば、仮打型用プレスヘッド41Cは、図14(b)に示すように、プレス面411Cと、外周面412Cと、突出部413Cとを備え、この突出部413Cは、外周側から内周側に向かうにしたがって突出量が小さくなるとともに、化粧皿2側とは反対側(図中上側)に凹むようにして湾曲した形状に形成された湾曲面414Cを有していてもよい。
2 化粧皿(容器,本打型用容器)
3 金型(容器)
4,4A 仮打型用プレス装置
5 本打型用プレス装置
6 ハカマ
21 底面部
22 側壁部
31 枠状部
32 台座部
41,41A 仮打型用プレスヘッド
51 本打型用プレスヘッド
411,411A プレス面
412,412A 外周面
413,413A 突出部
414,414A 傾斜面
C 化粧料
S 充填空間
Claims (6)
- 皿状の容器に充填された化粧料に対してプレス処理を施して打型することによって、固形粉末化粧料を製造する固形粉末化粧料の製造方法であって、
前記容器の内周面に嵌合する外周面と、前記化粧料を打型するプレス面と、前記外周面を含むようにして前記プレス面に形成されるとともに、前記容器側に向かって突出するようにして形成された環状の突出部とを有する仮打型用プレスヘッドを用いることによって、前記化粧料に対してプレス処理を施して仮打型する仮打型ステップと、
前記仮打型用プレスヘッドとは異なる平面状に形成されたプレス面を有する本打型用プレスヘッドを用いることによって、前記仮打型ステップにて仮打型された前記化粧料に対してプレス処理を施して本打型する本打型ステップとを備え、
前記仮打型ステップは、前記容器の内周面の高さよりも前記化粧料の外縁の高さが低くなるように前記化粧料に対してプレス処理を施して仮打型することによって、前記容器の内周面に沿って前記化粧料の表面に凹みを形成することを特徴とする固形粉末化粧料の製造方法。 - 請求項1に記載された固形粉末化粧料の製造方法において、
前記仮打型ステップは、外周側から内周側に向かうにしたがって突出量が小さくなるように形成された前記突出部を有する仮打型用プレスヘッドを用いることによって、前記化粧料に対してプレス処理を施して仮打型することを特徴とする固形粉末化粧料の製造方法。 - 請求項1または請求項2に記載された固形粉末化粧料の製造方法において、
前記仮打型ステップにて仮打型された前記化粧料を前記容器から取り出して、当該容器とは異なる本打型用容器に収容する収容ステップを備え、
前記本打型ステップは、前記収容ステップにて前記本打型用容器に収容された前記化粧料に対してプレス処理を施して本打型することを特徴とする固形粉末化粧料の製造方法。 - 請求項1または請求項2に記載された固形粉末化粧料の製造方法において、
前記本打型ステップは、前記化粧料を前記容器から取り出すことなく、前記仮打型ステップにて仮打型された前記化粧料に対してプレス処理を施して本打型することを特徴とする固形粉末化粧料の製造方法。 - 請求項4に記載された固形粉末化粧料の製造方法において、
前記仮打型ステップは、外周側から内周側に向かうにしたがって突出量が小さくなるとともに、前記容器側に膨らむようにして湾曲した形状に形成された前記突出部を有する仮打型用プレスヘッドを用いることによって、前記化粧料に対してプレス処理を施して仮打型することを特徴とする固形粉末化粧料の製造方法。 - 請求項1から請求項5のいずれかに記載された固形粉末化粧料の製造方法において、
前記仮打型ステップは、弾性体からなる仮打型用プレスヘッドを用いることによって、前記化粧料に対してプレス処理を施して仮打型することを特徴とする固形粉末化粧料の製造方法。
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